JP3715786B2 - 重合トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット方式などを利用した記録方法に用いられる重合トナーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は米国特許第2,297,691号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写部材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等により定着し複写物を得る。また、トナーを用いて現像する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用されている。
【0003】
従来、これらの目的に使用するトナーは、一般的に熱可塑性樹脂中に染料または顔料からなる着色剤を溶融混練し、均一に分散させた後、微粉砕装置により微粉砕し、微粉砕物を分級機により分級して所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0004】
この製造方法ではかなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、すなわち、トナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば、樹脂着色剤分散体が十分にもろく、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなけらばならない。ところが、これらの要求を満たすために樹脂着色剤分散体をもろくすると、該分散体を実際に高速で微粉砕した場合、形成された粒子の粒径範囲が広くなりやすく、特に比較的大きな割合で微粒子がこれに含まれるという問題が生じる。さらに、このように脆性の高い材料から得られるトナーは、複写機等の現像器中でさらなる粉化を受けやすい。また、この製造方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中に完全に均一分散することは困難であり、その分散の度合によっては、画像形成時におけるカブリの増大、画像濃度低下、混色性あるいは透明性の不良の原因となるので、着色剤の分散には十分な注意を払わなければならない。また、粉砕粒子の破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0005】
一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、特公昭36−10231号、同43−10799号および同51−14895号公報等により懸濁重合法によるトナーの製造方法が提案されている。懸濁重合法トナーにおいては、重合性単量体、着色剤および重合開始剤、さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、例えば、水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ所望の粒径を有するトナー粒子を得る。この方法では、粉砕工程が全く含まれないため、トナーに脆性が必要でなく、樹脂として軟質の材料を使用することができ、また、重合法により得られるトナーは実質的に角部を有していない為に、多数枚印刷中にトナーが微粉砕して帯電部材等の汚染を引き起こすことが無い等の利点がある。
【0006】
しかし、重合法により得られるトナーは表面積が小さいために摩擦帯電性が悪く十分な帯電量が得られない、あるいは水系での重合反応であるために乳化重合も同時に起きてしまい、0.1から1μm前後の所謂乳化粒子を生成してしまうという問題を有している。
【0007】
通常、上記の粉砕法または重合法により得られた粒子は、流動性付与剤等を添加(以後、外添と略す)することによりトナーとなるが、外添時にトナー同士、或いはトナーと外添剤との凝集体が発生してしまい、これを除去せずにそのまま使用すると様々な不都合を生じる。例えば、複写した時に画像上に砂状のカブリが発生したり、現像装置のスリーブとブレート間に粗粒粉がつまり、縦筋状のムラが発生する。また、粗粒粉が、感光ドラムとトナーが転与される紙との間に空隙を作る為、紙への転写が不均一になりムラが発生する等の問題が生じる。この為、トナーの製造において、トナー中の粗粒粉を除去する工程は必要不可欠のものであるが、重合トナーにおいては、乳化粒子同士、あるいは乳化粒子と外添剤との凝集による従来の凝集体よりは小さな凝集体を生じてしまい、これを取り除くためには開口径が小さなメッシュ、スクリーンを用いる必要がある。
【0008】
従来、トナー中の凝集体を除去する方法としては、ジャイロシフター、振動篩等の装置で篩い分けを行なってきた。ところが、これら装置では開口径が小さなメッシュ、スクリーンを用いた場合、相当に大型の製造装置を使用したとしても処理量が極めて少なく、生産性が非常に悪いという問題があった。
【0009】
さらに、重合トナーは実質的に球形であり密に詰まりやすく、ほぐれにくいためにメッシュを通りにくい。
【0010】
また、重合トナーは粉砕法トナーに比べ表面積が小さく、摩擦帯電性が悪いために外添剤とトナーとの静電的付着力が弱い、あるいは表面が滑らかであるために外添剤がトナー表面に付着しにくい等の理由から、篩い分け時にトナー表面から外添剤が脱離しやすく、さらに振動による従来の篩い分けの方法では、トナーがメッシュを通りにくいために、トナーは必要以上に振動を与えられ、外添剤の脱離が促され、外添効果が十分に得られないという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決したトナーの製造方法を提供することにある。
【0012】
即ち、本発明の目的は、効率よく凝集物を篩い分けを行なうと同時に、外添効果を十分に得ることの出来る重合トナーの製造方法を提供することにある。
【0013】
さらに、本発明の目的は、優れた画質の画像が得られる重合トナーの製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重合性単量体、着色剤及び重合開始剤を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体に分散して、重合性単量体組成物の粒子を生成し、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子中の重合性単量体を重合して重合着色粒子を生成し、重合着色粒子を水系媒体からろ別し、ろ別した重合着色粒子を乾燥し、重合着色粒子に無機微粒子を混合後、重合着色粒子を篩にかけて粗粒子を除去して重量平均粒径が4〜9μmの結着樹脂100重量部に対して2乃至40重量部の低軟化点物質を含有する負帯電性重合トナーを製造する方法であって、
開口径が20〜60μmを有する円筒形の固定したポリエステル系のスクリーン(但し、正帯性のスクリーン、及び、帯電しないスクリーンを除く。)を用い、該ポリエステル系のスクリーンの内部に具備したブレードを回転させることにより重合着色粒子を篩い分けし、粗粒子を除去することを特徴とする負帯電性重合トナーの製造方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明者らが、鋭意検討を行なった結果、重合トナーに無機微粒子を外添した時に生じる乳化粒子同士、あるいは乳化粒子と外添剤との凝集体は60数μmから120μmであり、これを取り除く為に、開口径が20〜60μmを有する円筒形の固定したスクリーンを用い、その内側に具備したブレードを回転させることによって重合着色粒子を篩い分けすることにより、粗粒を効率よく取り除くことが可能であることが判明した。
【0016】
まず、本発明を適用した篩い分け装置の概略断面図を図2に示す。図中1は固定された円筒形のスクリーンであり、この内側を回転軸6に固定されたブレード2が高速で回転している。図2の装置で、供給口3から供給された重合着色粒子は、5の方向へ向かって移動しながら、ブレード2の作用によりスクリーン1に衝突し、重合着色粒子はスクリーン1を通過し捕集室4に集められ、スクリーンの開口径よりも大きな凝集体は排出口5から排出される。
【0017】
本発明を適用した装置で、開口径が小さなスクリーンであっても効率良く粗粒を除去できる理由としては、高速で回転するブレードによりトナーの凝集がほぐれ、分散が充分になされると共に、トナーに遠心力を作用させ、従来よりも強い力がトナーに与えられる様になり、トナーがスクリーンを通過しやすくなった為であると考えている。また、トナーが遠心力によりスクリーンを通過しやすくなったことで、従来の振動を与えて節い分けする方法に比べ必要以上にトナーに振動等がかからなくなり、トナーからの外添剤の脱離が抑制される。
【0018】
本装置のスクリーンとブレードの間には弾性ボールがあっても良く、この場合さらに効率よく粗粒を取り除くことが可能であった。これは弾性ボールがスクリーンに微振動を与えるために、スクリーンの目詰まりを防いでいるからである。弾性ボールはスクリーンの破損を防ぐ、また、ボールが破損してトナー中への混入を防ぐという観点からシリコーンゴム製であることが特に好ましく、弾性ボールの直径はブレードとスクリーン間のクリアランスに対し1.1倍から3倍のものが好ましく、スクリーン内部に入れる弾性ボールの数は5から20個程度で充分な効果を発揮する。
【0019】
本発明の製造方法に使用する、固定した円筒形のスクリーン内部に具備するブレードは図1に示すように、回転軸に沿って平行に位置する本体部2−1と、本体部2−1の粗粒排出側が、回転軸に対して交差するように屈曲された屈曲部2−2とを有する形状を有することが好ましい。これはブレードが図1のような形状を有していると、弾性体ボールがスクリーン中で偏在することを防ぎ、弾性体ボールが効率よくスクリーンの目詰まりを解消でき、非常に効率よく粗粒の除去が行えるからである。ここで、L1、L2はブレード各部の長さをあらわし、L2/L1は0.05から0.5であることが好ましい。L2/L1が0.05末満であると、弾性ボールの偏在を解消する効果が薄くなる。一方、L2/L1が0.5より大きいと、トナーに充分な遠心力を与えられない、あるいはトナーの凝集をほぐす効果が薄れるために、篩い分けの処理量が落ちてしまい好ましくない。また、屈曲角θは5度から45度であることが好ましく、これはθがこの範囲であると弾性ボールの分散が良好となり、効率良く粗粒を除去することが可能とあるからである。図3にブレードを回転軸に固定した模式図を示す。なお、図中2はブレード、6は回転軸である。
【0020】
本発明の製造方法に使用するスクリーンとしては、従来公知の材料のものはすべて使用することが出来るが、トナーの帯電特性に近い材質を用いることが好ましく、たとえば、負帯電性のトナーであればポリエステル系のスクリーンが好ましく、正帯電性のトナーであればナイロン系のスクリーンを用いることが好ましい。これは、トナーの帯電特性に近いスクリーンを用いることで、トナーとスクリーン間に生じる摩擦帯電を防ぎ、トナーの静電凝集等によりスクリーンの目詰まりを防ぐためである。
【0021】
本発明に用いるスクリーンの開口径は、トナー中の粗粒、凝集物を取り除くために60μm以下の開口径であることが必要である。しかし、開口径が20μm未満であると、開口径が小さすぎてしまいトナー自体がスクリーンを通過しにくくなると共に、スクリーン自体の強度が落ちてしまい好ましくない。このため、スクリーンの開口径は20から60μmであることが必要である。
【0022】
本発明に用いるトナーは高画質化のため、微少な潜像ドットを忠実に再現するために、トナーの重量平均径は4μm〜9μmであることが好ましい。重量平均径が4乃至9μmのトナー粒子においては、カブリ、転写不良に基づく画像の不均一ムラが生じにくく、文字やライン画像の飛び散りが生じにくい。また、トナーの重量平均径が4μm未満であると、重合性単量体組成物の粒子の造粒時に大きな負荷がかかるため、微粉および乳化粒子が多量に発生してしまい、凝集部物が非常に増えてしまう。このため凝集物を効率よく取り除くことが困難となる。
【0023】
ここで粒度分布については、種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンタを用いて測定を実施した。即ち測定装置としては、コールターカウンタTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布を算出した。それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径を求めた。
【0024】
本発明に用いられるトナーは平均円形度が0.990以下であることが好ましい。本発明における「平均円形度」とは、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明では東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定を行い、測定された粒子の円形度を下式により求め、測定された全粒子の円形度の総和を全粒子数で除した値を平均円形度と定義する。
【0025】
【数1】
【0026】
測定方法としては、ノニオン型界面活性剤約0.1mgを溶解している水10mlにトナー約5mgを分散させ分散液を調製し、超音波(20kHz、50W)を分散液に5分間照射し、分散液濃度を5000〜20000個/μlとして、前記装置によりトナーの円形度を測定する。
【0027】
本発明における平均円形度とは、トナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.000を示し、トナー形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
【0028】
平均円形度が0.990より大きいと、トナーは実質的に真球状であり、トナーの摩擦帯電性が乏しく、また、トナー表面は非常に平滑であり無機微粒子が付着しにくいことから、外添剤の脱離が起こりやすくなり好ましくない。
【0029】
トナーに添加する無機微粒子としては、耐久性の観点から、トナー粒子の体積平均径の1/5以下の粒径であることが好ましい。この添加剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。これら特性付与を目的とした添加剤としては、たとえば、以下のようなものが用いられる。
【0030】
流動性付与剤としては、金属酸化物(酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンなど)カーボンブラック、フッ化カーボンなどが挙げられ、それぞれ疎水化処理を行ったものが、より好ましい。
【0031】
研磨剤としては、金属酸化物(チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロムなど)、窒化物(窒化ケイ素など)、炭化物(炭化ケイ素など)、金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)が挙げられる。
【0032】
滑剤としては、フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなど)、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)などが挙げられる。
【0033】
荷電制御性粒子としては、金属酸化物(酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなど)、カーボンブラックなどが挙げられる。
【0034】
これら添加剤は、トナー粒子100重量部に対し0.1〜10重量部が用いられ、好ましくは0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、単独で用いても、また、複数併用しても良い。
【0035】
次に、本発明におけるトナーの製造方法について述べる。
【0036】
本発明において、重合トナーの製造方法は、特公昭36−10231号公報,特開昭59−53856号公報,特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合方法を用いて直接トナーを生成する方法や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナーを生成する分散重合方法又は水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合方法に代表される乳化重合方法や、予め一次極性乳化粒子を作った後、反対電荷を有する極性粒子を加えて会合させるヘテロ凝集法等を用いてトナー粒子を製造することが可能である。特には懸濁重合方法によるトナー粒子の生成が好ましい。さらに一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめるシード重合方法によるトナー粒子も本発明に好適に利用することができる。
【0037】
本発明のトナーの製造に直接重合方法を用いる場合においては、以下の如き方法によってトナーを製造することが可能である。重合性単量体中に低軟化物質からなる離型剤,着色剤,荷電制御剤,重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機の如き分散機によって均一に溶解又は分散せしめた重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機,ホモミキサー又はホモジナイザーにより分散せしめる。好ましくは重合性単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度及び時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。また、反応後半に昇温しても良く、さらに、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去する為に反応後半、または反応終了時に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後生成したトナー粒子を洗浄、ろ過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100重量部に対して水300〜3000重量部を分散剤として使用することが好ましい。
【0038】
本発明のトナーを製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することができる。
【0039】
単官能性重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン系重合性単量体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトン類が挙げられる。
【0040】
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス[4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等が挙げられる。
【0041】
本発明において、前記単官能性重合性単量体を単独あるいは2種以上組み合わせて、また、単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用することができる。また、前記多官能性重合性単量体を架橋剤として使用することも可能である。
【0042】
上記した重合性単量体の重合の際に用いられる重合開始剤としては、油溶性開始剤及び/又は水溶性開始剤が用いられる。例えば、油溶性開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルの如きアゾ化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、デカノニルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドの如きパーオキサイド系開始剤が挙げられる。
【0043】
水溶性開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミノジノプロパン)塩酸塩、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルスルホン酸ナトリウム、硫酸第一鉄又は過酸化水素が挙げられる。
【0044】
重合開始剤は重合性単量体100重量部に対して0.5〜20重量部の添加量が好ましく、単独又は併用しても良い。
【0045】
本発明において、重合法トナーを製造する際に用いる分散剤として例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ等が挙げられる。有機系化合物としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が使用されてる。これら分散剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜2.0重量部を使用することが好ましい。
【0046】
これら分散剤は、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得るために、分散媒体中にて高速撹拌下にて該無機化合物を生成させることも出来る。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合方法に好ましい分散剤を得ることが出来る。これら分散剤の微細化のため0.001〜0.1重量%の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0047】
本発明においては、定着時の定着部材からの離型性の向上、定着性の向上の点から次のような低軟化点物質をトナー粒子中に含有させることも好ましい。パラフィンワックス及びその誘導体,マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体,フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体,ポリオレフィンワックス及びその誘導体,カルナバワックス及びその誘導体である。誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合体,グラフト変性物が挙げられる。その他、長鎖アルコール,長鎖脂肪酸,酸アミド,エステルワックス,ケトン,硬化ヒマシ油及びその誘導体,植物系ワックス,動物系ワックス,鉱物系ワックス,ペトロラクタム等も場合により使用しても良い。
【0048】
低軟化点物質としては、ASTM D3418−8に準拠して測定されたDSC曲線における吸熱メインピーク値が55〜120℃、好ましくは60〜90℃の値を示す低軟化点物質が好ましく、特に、DSC曲線の接線離脱温度が40℃以上の低軟化点物質がより好ましい。吸熱メインピークが55℃未満であると、低軟化点物質の自己凝集力が弱いために、トナー粒子の内部又は中心部を構成しづらく、トナー粒子の製造時にトナー粒子表面に低軟化点物質が析出し、現像特性に悪影響を与えやすい。更に接線離脱温度が40℃未満になると、トナー粒子の強度が低下し、耐久試験時の現像特性の低下を招きやすい。得られる定着画像も、低軟化点物質の融点が低いことに起因して、べた付いた感じの画像になりやすい。
【0049】
一方、吸熱メインピークが120℃を超えると、定着時に低軟化点物質がしみ出しにくく、低温定着性が低下する。更に、直接重合方法によりトナー粒子を生成する場合、重合性単量体組成物中への溶解性が低下し、水系媒体中での重合性単量体組成物のトナー粒径サイズヘの液滴の造粒中に低軟化点物質が析出し、造粒が困難となり好ましくない。この場合、低軟化点物質の吸熱メインピーク値は60〜90℃であることが好ましく、より好ましくは60〜85℃の範囲である。
【0050】
低軟化点物質は、トナーの結着樹脂100重量部に対して2乃至40重量部、より好ましくは5乃至35重量部配合するのが良い。
【0051】
低軟化点物質の配合量が下限より少ないとオフセット防止効果が低下しやすく、上限を超えると、耐ブロッキング効果が低下し、耐オフセット効果にも悪影響を与えやすく、ドラム融着、スリーブ融着を起こしやすく、特に重合トナー製法の場合には粒度分布の広いトナーが生成する傾向にあり好ましくない。
【0052】
本発明に用いられる着色剤としてはカーボンブラック、鉄黒の他、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアンの各着色剤が好適に用いられる。
【0053】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、168、174、176、180、181、191等が好適に用いられる。
【0054】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0055】
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
【0056】
これらの着色剤は、単独または混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHPフィルム上の透明性,トナー粒子中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、結着樹脂100重量部当り2〜20重量部が一般に用いられる。
【0057】
本発明において、トナーを磁性トナーとして用いる場合、磁性粉を含有せしめてもよい。このような磁性粉としては、磁場の中に置かれて磁化される物質が用いられ、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末若しくは、マグネタイト、フェライトなどの化合物がある。特に、本発明においては、重合法を用いてトナーを得るため、磁性体の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいたほうが良い。
【0058】
本発明においては、トナーの帯電性を制御する目的でトナー材料中に荷電制御剤を添加しておくことが望ましい。これら荷電制御剤としては、公知のもののうち、重合阻害性・水相移行性の殆ど無いものが用いられ、例えば正荷電制御剤としてニグロシン系染料・トリフェニルメタン系染料・四級アンモニウム塩・グアニジン誘導体・イミダゾール誘導体・アミン系及びポリアミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御剤としては、含金属サリチル酸系化合物・含金属モノアゾ系染料化合物・尿素誘導体・スチレン−アクリル酸共重合体・スチレン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0059】
これら荷電制御剤の添加量としては、0.1〜10重量%が好ましい。
【0060】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を説明するが、これらは本発明をなんら制限するものではない。
【0061】
[トナーの製造例1]
高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットル用四つ口フラスコ中にイオン交換水910重量部と0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450重量部を添加し回転数を11000rpmに調整し、55℃に加温せしめた。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68重量部を徐々に添加し、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む分散媒系を調製した。
【0062】
一方、モノマー分散質系は、
スチレン単量体 160重量部
n−ブチルアクリレート単量体 40重量部
イエロー顔料 20重量部
離型剤 30重量部
ポリエステル 20重量部
サリチル酸のアルミニウム化合物 2重量部
上記混合物をアトライターを用い3時間分散させた後、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4重量部を添加した分散物を分散媒中に投入し回転数を維持しつつ10分間造粒した。その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽根に撹拌器を変え、50rpmで重合を55℃で1時間継続させた後、内温を60℃に昇温させ4時間重合を継続し、その後内温を80℃に昇温させ5時間重合を継続した。
【0063】
重合終了後スラリーを冷却し、希塩酸を添加し分散剤を除去せしめた。
【0064】
更に洗浄し乾燥を行うことで、重量平均径が8.6μmであり、平均円形度が0.983のイエローの着色粒子1を得た。
【0065】
得られた着色粒子1 100重量部に対して流動化剤として、比表面積が250m2/gである疎水化処理シリカを1.0重量部外添しイエロートナー1を得た。
【0071】
[トナーの製造例2]
造粒時のTK−ホモミキサーの回転数を20000rpmとし、造粒時間を20分としたこと以外はトナーの製造例1と同様とした。
【0072】
得られた着色粒子2は粒度分布が広く、重量平均径が3.6μmであり、平均円形度が0.962であった。
【0073】
得られた着色粒子2 100重量部に対して流動化剤として、比表面積が250m2/gである疎水化処理シリカを1.0重量部外添しイエロートナー2を得た。
【0074】
<実施例1>
直径が100mm,長さ200mmであり、開口径が54μmのスクリーンを用い、図2の装置を用い、ブレードとしてθ=20度,L2/L1=0.15のブレードを用い、ブレードの先端の周速を12m/secとし、弾性ボールを10個用い、イエロートナー1の篩い分けを行った。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は73kgであり、得られたトナーの凝集度は12%であった。
【0075】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、耐久の前後で縦筋、がさつき等の無い優れた画像が得られた。評価結果を表1に示す。
【0076】
<実施例2>
ブレードとしてθ=45度,L2/L1=0.05のブレードを用いたこと以外は全て実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は68kgであり、得られたトナーの凝集度は11%であった。
【0077】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、耐久の前後で縦筋、がさつき等の無い優れた画像が得られた。評価結果を表1に示す。
【0078】
<実施例3>
開口径が24μmのスクリーンを用い、ブレードとしてθ=5度,L2/L1=0.5のブレードを用いたこと以外は全て実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は52kgであり、得られたトナーの凝集度は11%であった。
【0079】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、耐久の前後で縦筋、がさつき等の無い優れた画像が得られた。評価結果を表1に示す。
【0080】
<実施例4>
ブレードとしてθ=0度のブレードを用いたこと以外は全て実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は38kgであり、得られたトナーの凝集度は14%であった。
【0081】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行った。耐久の前後で、縦筋、がさつき等の無い優れた画像が得られた。評価結果を表1に示す。
【0082】
<実施例5>
ブレードとしてθ=60度,L2/L1=0.02のブレードを用いたこと以外は全て実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は45kgであり、得られたトナーの凝集度は13%であった。
【0083】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行った。耐久の前後で、縦筋、がさつき等の無い優れた画像が得られた。評価結果を表1に示す。
【0084】
<実施例6>
ブレードとしてθ=2度,L2/L1=0.7のブレードを用いたこと以外は全て実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は42kgであり、得られたトナーの凝集度は14%であった。
【0085】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行った。耐久の前後で、縦筋、がさつき等の無い優れた画像が得られた。評価結果を表1に示す。
【0088】
<比較例1>
開口径が105μmのスクリーンを用いた以外は実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は85kgであり、得られたトナーの凝集度は12%であった。
【0089】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、画出しを始めるとすぐに縦筋が発生し、耐久と共に縦筋は増加し、耐久後半は全面縦筋のひどい画像であった。評価結果を表1に示す。
【0090】
<比較例2>
開口径が63μmのスクリーンを用いた以外は実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は76kgであり、得られたトナーの凝集度は11%であった。
【0091】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、画像のがさつきはないものの、縦筋が発生した。評価結果を表1に示す。
【0092】
<比較例3>
開口径が10μmのスクリーンを用いた以外は実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は3kgであり、処理量が非常に少なかった。また、得られたトナーの凝集度は13%であった。
【0093】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、耐久の前後で縦筋、がさつき等の無い優れた画像が得られた。評価結果を表1に示す。
【0094】
<比較例4>
直径が1500mmであり、開口径が54μmのメッシュを用い、ジャイロシフターにてイエロートナー1の篩い分けを行った。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は8kgであり、処理量が非常に少なかった。また、得られたトナーの凝集度は32%であった。
【0095】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、耐久の前後で縦筋は発生しなかったが、耐久後半で画像ががさついていた。評価結果を表1に示す。
【0096】
<比較例5>
製造例2で製造したイエロートナー2を用いたこと以外は全て実施例1と同様とした。篩い分けにおける1時間当たりの処理量は12kgであり、得られたトナーの凝集度は16%であった。
【0097】
得られたトナーを用いLBP2030(キヤノン製)改造機を用い、30℃/80%RHの環境にて4000枚の画出しを行ったところ、耐久の前後で縦筋は発生しなかったが、カブリ、トナー飛散を生じ、細線再現性も悪かった。評価結果を表1に示す。
【0098】
本発明の実施例ならびに比較例中に記載の評価項目と、その評価基準について述べる。
【0099】
凝集度の測定:
パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)の振動篩機を用い、振動台に400mesh、200mesh、100meshの篩を目開きの狭い順に重なるように、即ち100meshが最上位となるように、400mesh、200mesh、100meshの篩の順に重ねてセットする。
【0100】
振動台の振幅が0.15mmとなるように調整し、セットした100meshの篩上に試料を5gのせ、15秒振幅を加え、その後、各篩上に残った試料の重量を測定し、下式に基づき凝集度を得る。凝集度の値が小さいほど、トナーの流動性は高い。
【0101】
【数2】
【0102】
縦筋の判断基準は以下の通りである。
〇:縦筋は未発生。
△:数本の縦筋が発生。
×:多数本の縦筋が発生。
【0103】
画質の判断基準は以下の通りである。
◎:非常に良好。
〇:わずかにがさついているものの、良好な画像。
△:がさついているものの、実用上問題の無いレベル。
×:がさつきがひどく、実用不可。
【0104】
【表1】
【0105】
【発明の効果】
開口径が20〜60μmを有する円筒形の固定したスクリーンを用い、その内側に具備したブレードを回転させ重合着色粒子の篩い分けを行うことにより、効率よく凝集物を取り除くことが可能となり、さらに、優れた画質の画像が得られるトナーを製造することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレードの概念図である。
【図2】本発明を適用した篩い分けの装置である。
【図3】ブレードを回転軸に取り付けた概念図である。
【符号の説明】
1 スクリーン
2 ブレード
3 供給口
4 捕集室
5 排出口
6 回転軸
Claims (2)
- 重合性単量体、着色剤及び重合開始剤を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体に分散して、重合性単量体組成物の粒子を生成し、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子中の重合性単量体を重合して重合着色粒子を生成し、重合着色粒子を水系媒体からろ別し、ろ別した重合着色粒子を乾燥し、重合着色粒子に無機微粒子を混合後、重合着色粒子を篩にかけて粗粒子を除去して重量平均粒径が4〜9μmの結着樹脂100重量部に対して2乃至40重量部の低軟化点物質を含有する負帯電性重合トナーを製造する方法であって、
開口径が20〜60μmを有する円筒形の固定したポリエステル系のスクリーン(但し、正帯性のスクリーン、及び、帯電しないスクリーンを除く。)を用い、該ポリエステル系のスクリーンの内部に具備したブレードを回転させることにより重合着色粒子を篩い分けし、粗粒子を除去することを特徴とする負帯電性重合トナーの製造方法。 - 固定した円筒形のスクリーンの内部に弾性体のボールを複数個有しており、円筒形の内部に具備したブレードは、回転軸に沿って平行に位置する本体部と本体部の粗粒排出側が回転軸に対して交差するように屈曲された屈曲部とを有する形状を有し、該ブレードを回転させることにより重合着色粒子を篩い分けし、粗粒子を除去することを特徴とする請求項1に記載の重合トナーの製造方法。
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