JP2004271862A - トナー及び画像形成装置 - Google Patents
トナー及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004271862A JP2004271862A JP2003061974A JP2003061974A JP2004271862A JP 2004271862 A JP2004271862 A JP 2004271862A JP 2003061974 A JP2003061974 A JP 2003061974A JP 2003061974 A JP2003061974 A JP 2003061974A JP 2004271862 A JP2004271862 A JP 2004271862A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- developing
- image
- latent image
- carrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】高解像度の画像形成が可能で、しかも、現像ロール43の表面移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面へのトナー融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができるプリンタを提供する。
【解決手段】使用に適したトナーとして、体積平均粒径が4〜8[μm]であり、且つ粒径2[μm]以下のトナー粒子の含有率が7[個数%]以下であるものをユーザーに対して指定した。この指定については、かかるトナーを、プリンタとともに梱包して出荷することで行うことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】使用に適したトナーとして、体積平均粒径が4〜8[μm]であり、且つ粒径2[μm]以下のトナー粒子の含有率が7[個数%]以下であるものをユーザーに対して指定した。この指定については、かかるトナーを、プリンタとともに梱包して出荷することで行うことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体等の潜像担持体に担持された潜像の現像に用いられるトナー及びこれを用いる複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のトナーは、更なる高画質な画像形成を実現すべく、例えば直径10[μm]未満といった具合に小粒径化が進められる傾向にある。このような小粒径化により、高解像度の画像形成が可能になり、しかも比較的低温での定着処理も可能になる。しかしながら、その反面、例えば直径3[μm]以下といった微小トナー粒子の含有率が増加して、現像濃度を低下させたり、画像に濃度ムラを発生させたりし易くなってしまう。具体的には、かかる微小トナー粒子は、その帯電量が小さいことにより、現像ロール等の現像剤担持体から感光体等の潜像担持体上の潜像に向けて作用するク−ロン力が現像剤担持体とのファンデルワールス力よりも小さくなり易い。そして、潜像担持体に向けて静電移動することなく現像剤担持体上に徐々に蓄積して摩擦によるストレスを繰り返し受けることで、やがて現像剤担持体表面に融着してしまう。特に、潜像担持体の非画像部に常に対応する現像担持体端部付近においては、現像剤担持体表面に向かう静電力が継続して作用するため、トナーの融着が起こり易くなる。現像剤担持体表面に融着したトナーは、電気抵抗となって現像剤担持体の表面電位を適切な値からずらしてしまう。そして、このことにより、現像濃度を低下させたり、画像に濃度ムラを発生させたりするのである。
【0003】
そこで、本出願人は先に、特許文献1において、体積平均粒径が5〜8[μm]であり、且つ、粒径0.6〜3[μm]のトナー粒子の含有率が25[%]以下であるトナーを提案した。かかるトナーによれば、現像剤担持体への融着を有効に抑えることができた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−169322号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明者はその後の鋭意研究により、上記特許文献1のトナーであっても、現像剤担持体の表面移動速度が300[mm/sec]以上であると、現像剤担持体への融着を顕著に生じてしまうことを見出した。そして、この融着により、現像濃度の低下や濃度ムラの目立つ画像が形成されてしまった。
【0006】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のようなトナーや画像形成装置を提供することである。即ち、高解像度の画像形成が可能で、しかも、現像剤担持体の表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面への融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができるトナー等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、体積平均粒径が4〜8[μm]であり、且つ粒径2[μm]以下のトナー粒子の含有率が7[個数%]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のトナーであって、平均円形度が0.95〜0.99であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のトナーであって、形状係数SF−1が120〜180であり、且つ、形状係数SF−2が120〜190であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3のトナーであって、体積平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.05〜1.30であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、現像剤担持体の移動する表面に担持したトナーとキャリアとを含有する現像剤を該潜像担持体との対向位置に搬送して、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該現像担持体の表面を300[mm/sec]以上の速度で移動させるように該現像手段を駆動する現像駆動手段とを備える画像形成装置において、使用に適したトナーとして請求項1、2、3又は4のものを指定したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、現像剤担持体の移動する表面に担持したトナーとキャリアとを含有する現像剤を該潜像担持体との対向位置に搬送して、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、現像に寄与する前のトナーを収容するトナー収容手段と、該現像担持体の表面を300[mm/sec]以上の速度で移動させるように該現像手段を駆動する現像駆動手段とを備える画像形成装置であって、上記トナー収容手段が、上記トナーとして請求項1、2、3又は4のものを収容していることを特徴とするものである。
【0008】
これらの発明においては、体積平均粒径4〜8[μm]という小径のトナーにより、高解像度の画像形成を実現することができる。また、粒径2[μm]以下のトナー粒子を7[個数%]以下という非常に低い割合で含むトナーは、300[mm/sec]以上の表面移動速度の現像剤担持体に対する融着を、現像濃度の低下や画像の濃度ムラを視認させない程度の量に留め得ることが、後述する本発明者の実験によって確かめられている。よって、これらの発明においては、現像剤担持体の表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面へのトナーの融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。
まず、図1を参照しながら、このプリンタの基本的な構成について説明する。このプリンタは、潜像担持体たるドラム状の感光体1や、これの周囲に配設された帯電手段2、現像手段40、ドラムクリーニング手段6等が一体的に組み込まれたプロセスカートリッジ11を備えている。また、このプロセスカートリッジ11の周囲に、レジストローラ対8、転写手段5、定着手段9、除電手段7、トナー補給手段10等を備えている。また、図示しない給紙手段、光書込手段、装置全体の制御を司る制御部等も備えている。
【0010】
上記感光体1は、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられる。上記帯電手段2は、このように回転する感光体1の表面を一様に帯電せしめる。上記光書込手段は、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)等から送られてくる画像信号に基づいてレーザ光Lを走査して、一様帯電後の感光体1の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、感光体1の回転に伴って上記現像手段40との対向領域である現像領域まで搬送される。
【0011】
上記現像手段40は、図2に示すように、収容部41、攪拌パドル42、現像剤担持体たる現像ロール43、規制ブレード44、Tセンサ45等を備えている。収容部41は、トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容している。この二成分現像剤は、攪拌パドル42によって攪拌されるのに伴って、磁性キャリアとの摩擦によるトナー帯電が促される。現像ロール43は、非磁性パイプ43aと、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラ43bとを有しており、現像手段ケーシングに設けられた開口からパイプ周面の一部を露出させて感光体1に対面させるように配設されている。そして、攪拌パドル42によって攪拌搬送される二成分現像剤を、マグネットローラ43aの発する磁力によって非磁性パイプ43a表面に担持する。担持された二成分現像剤は、回転駆動される非磁性パイプ43aとともに連れ回りながら、パイプ表面と所定の間隙(ドクターギャップ)を保持するように配設された規制ブレード44によってパイプ上の層厚が規制される。そして、感光体1との対面位置である現像領域まで搬送される。非磁性パイプ43aには図示しない電源によって現像バイアスが印加されている。この印加により、現像領域では、非磁性パイプ43aと感光体1の静電潜像との間において、トナーをパイプ側からドラム側に静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、非磁性パイプ43aと感光体1の非画像部(非潜像部分)との間において、トナーをドラム側からパイプ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。よって、現像領域まで搬送された二成分現像剤は、トナーを感光体1の静電潜像だけに付着させて、静電潜像をトナー像に現像する。この現像の後、非磁性パイプ43aとの連れ回りに伴って現像領域を通過した二成分現像剤は、現像手段のケーシング内に進入して収容部41に戻される。
【0012】
上記現像ロール43は、図3に示すように、その非磁性パイプ両端に設けられた軸43cが、それぞれ現像手段40のケーシング側板に回転自在に軸支されている。そして、図中右側の方の軸43cに取り付けられた軸ギヤ43dを介して、図示しない現像モータによって回転駆動される。一方、上記攪拌パドル42は、その両端に設けられたパドル軸42aの一方にパドルギヤ42bが取り付けられている。このパドルギヤ42bは現像ロール43の軸ギヤ43dと噛み合っており、これの回転をパドル軸42aに伝えることで攪拌パドル42を回転させる。攪拌パドル42のもう一方(図中左側)のパドル軸42aには、伝達ギヤ42cが取り付けられており、これにはアイドルギヤ42dと噛み合っている。
【0013】
攪拌パドル42の内部には、搬送スクリュウ45がパドルに連れ回らないように回転自在に配設されている。そして、その一端付近には伝達ギヤ45aが取り付けられている。この伝達ギヤ45aは、スクリュウ駆動ギヤ45bに噛み合っており、このスクリュウ駆動ギヤ45bと上述のアイドルギヤ42dとは同じ回転軸Dに取り付けられている。このため、攪拌パドル42の回転駆動力が、伝達ギヤ42cと、アイドルギヤ42dと、回転軸Dと、スクリュウ駆動ギヤ45bとを介して搬送スクリュウ45に伝えられて、搬送スクリュウ45が回転する。
【0014】
上記攪拌パドル42と、これに内包される上記搬送スクリュウ45との組合せは、いわゆるデュアルミキサーとして機能する。具体的には、図4に示すように、攪拌パドル42が所定方向に回転駆動されると、これに内包される搬送スクリュウ45も同方向に回転駆動される。これにより、攪拌パドル42の周囲に存在する二成分現像剤と、攪拌パドル42の内部に存在する二成分現像剤とが、互いにパドル軸線に沿って逆方向に搬送される。
【0015】
現像手段40のケーシングにおける一端側(図中手前側)近傍には、トナー受入口46が設けられている。後述する理由により、現像手段40内には、このトナー受入口46からトナーが補給される。補給されたトナーは、攪拌パドル42の一端側(図中手前側)に設けられた開口を通過してパドル内の二成分現像剤に取り込まれながら、搬送スクリュウ45の回転に伴って図中手前側から奥側に向けて搬送される。そして、図中奥端まで搬送されると、そこに設けられた開口を通過して攪拌パドル42の外部に出た後、今度は攪拌パドル42の外周面にスパイラル状に沿いながら、図中奥側から手前側に向けて搬送される。二成分現像剤は、このようにして現像手段40の収容部内を循環搬送される回転で、その内部のトナーが磁性キャリアとの摺擦によって摩擦帯電せしめられる。また、攪拌パドル42の外周面に沿って搬送される過程で、その一部が攪拌パドル42に対向する現像ロール42のパイプ表面に汲み上げられる。
【0016】
先に図2に示したように、現像手段40のケーシングの底板には、Tセンサ45が取り付けられている。このTセンサ45は、収容部41内の二成分現像剤の透磁率に応じた信号を図示しない制御部に出力する。二成分現像剤のトナー濃度は、透磁率と相関するため、Tセンサ45は結果として二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段として機能することになる。上記制御部は、Tセンサ45からの出力信号を、所定の目標値に近づけるように上記トナー補給手段(図1の10)を適宜動作させて、適量のトナーを上記トナー受入口(図4の46)から現像手段40の収容部4a内に補給する。この補給により、現像手段40内にて現像に伴ってトナー濃度を低下させた二成分現像剤のトナー濃度が回復する。但し、二成分現像剤の透磁率が湿度等の環境変化や二成分現像剤の嵩変化などによって変動するため、上記制御部は上記目標値を適宜補正する。具体的には、所定のタイミングで感光体1上に形成せしめた基準トナー像の画像濃度に応じて、上記目標値を補正する。この画像濃度については、例えば基準トナー像の光反射率を検知する反射型フォトセンサからの出力などによって把握される。なお、現像領域では、現像ロール43表面と感光体1との間に所定の現像ギャップが設けられている。
【0017】
先に示した図1において、転写手段5は、2つの張架ローラ5aと、転写ローラ5bとによって無端状の紙搬送ベルト5cを張架しながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によってそれを図中時計回りに無端移動せしめる。また、図示しない接離機構を有しており、これによって紙搬送ベルト5cを感光体1に接離させる。紙搬送ベルト5cと感光体1との当接によって形成された転写ニップの出口付近では、紙搬送ベルト5cの裏面(ループ内面)に上記転写ローラ5bが当接している。この転写ローラ5には、図示しない電源によってトナーとは逆極性の転写バイアスが印加されており、これによって転写ニップには転写電界が形成される。
【0018】
一方、図示しない給紙手段は、記録体たる転写紙を所定のタイミングで送り出して上記レジストローラ対8のローラ間に挟み込ませる。このレジストローラ対8は、ローラ間挟み込んだ転写紙を感光体1上で現像された上述のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記転写ニップに向けて送り出す。この送り出しによって転写ニップに進入した転写紙は、そのおもて面(図中上側の面)が感光体1上のトナー像と重ね合わされる。そして、上述の転写電界やニップ圧の影響により、トナー像が感光体1表面からそのおもて面に静電転写せしめられた後、転写ニップを出る。次いで、紙搬送ベルト5cの無端移動に伴って定着手段9に向けて搬送される。
【0019】
上記定着手段9は、内部に熱源たるハロゲンランプ等のヒータを有する加熱ローラ9a、これに向けて図示しないバネによって押圧される加圧ローラ9b、加熱ローラ9aの表面温度を検知する図示しない表面温度検知手段等を備えている。加熱ローラ9aは、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられる。加圧ローラ9bは、加熱ローラ9aに当接して定着ニップを形成しながら、加熱ローラ9aの回転に伴って従動回転する。定着手段9内に送り込まれた転写紙は、そのおもて面を加熱ローラ9aに密着させるように定着ニップに挟み込まれる。そして、加熱ローラ9aによる加熱やニップ圧の影響により、そのおもて面にトナー像が定着せしめられる。そして、定着ニップを通過して機外へと排出される。上記表面温度検知手段は、加熱ローラ9aの表面温度に応じた信号を図示しないヒータ電源に出力する。ヒータ電源は、この信号に基づいて加熱ローラ9aの内部のヒータに対する電源供給量を調整する。これにより、加熱ローラ9aの表面温度が所定範囲内に維持される。
【0020】
上記ドラムクリーニング手段6は、クリーニングブレード6a、回転翼6b、回収スクリュウ6c等を備えている。上記転写ニップを通過した後の感光体1表面には、転写紙に転写されずに残ってしまった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、感光体1の表面移動に伴って上記ドラムクリーニング手段6との対向領域を通過する際に、クリーニングブレード6aによって機械的に掻き取り除去される。そして、回転翼6bによって回収スクリュウ6c上に送られてから、回収スクリュウ6cによってドラムクリーニング手段6内の端部付近まで搬送された後、現像手段40の上記トナー受入口(図4の46)に向けて落とし込まれる。これにより、転写残トナーが現像手段4内に回収されてリサイクル使用される。ドラムクリーニング手段6によってクリーニングされた感光体1表面は、上記除電手段7との対向位置で除電されて次の画像形成プロセスに備えられる。
【0021】
上記転写ニップにおいては、感光体1表面に付着した転写残トナーが転写手段5の紙搬送ベルト5cに転移してベルト表面を汚してしまうことがある。このように転移した転写残トナーは、転写手段5のクリーニングブレード5dによってベルト表面から掻き取り除去される。除去された転写残トナーは、図示しない廃トナー収容部に蓄えられた後、定期点検時に破棄される。
【0022】
上記感光体1、帯電手段2、現像手段40、ドラムクリーニング手段6等が一体的に組み込まれたプロセスカートリッジ11は、プリンタ本体に対して着脱可能に構成されており、寿命到達時に新たなものと交換される。具体的には、バネ11a等から構成されるストッパが図中矢印▲1▼方向に操作されることで、プリンタ本体に対する固定状態が解除される。そして、側面に設けられた把手を把持した操作者によって図中矢印▲2▼方向に引かれることで、スライド移動してプリンタ本体から取り外される。取り付けの際には、逆の順序で操作される。
【0023】
以上の基本的な構成を備える本プリンタにおいて、トナー補給手段10は、現像に寄与する前のトナーを収容するトナー収容手段として機能している。また、上記現像モータ、これの駆動を制御する上記制御部、現像手段40のケーシング側板、上記軸ギヤ43dなどにより、現像剤担持体の表面を移動させるように現像手段40を駆動する現像駆動手段として機能している。なお、帯電手段2として、帯電部材たる帯電ローラを接触させて感光体1を一様帯電せしめる接触方式ものを示したが、コロトロンやスコロトロンを用いる帯電チャージャ等の非接触方式のものを用いてもよい。また、ドラムクリーニング手段6として、クリーニングブレードによる掻き取り方式のものでなく、バイアス方式のものを用いてもよい。また、転写手段5の転写手段として、ベルト方式のものでなく、ローラ方式のものや、転写チャージャ等による非接触方式のものを用いてもよい。また、除電手段7として、除電ランプ方式のものを示したが、他の方式のものでもよい。
【0024】
本プリンタに用いられるトナーについて、その製造方法は特に限定されないが、粉砕法によるトナーよりも、重合法によるトナーの方が望ましい。参考までに、重合法によるトナーの製造方法の一例について説明しておく。
【0025】
基本樹脂準備→乳化→熟成→脱溶剤→アルカリ洗浄、水洗→乾燥→外添剤処理という一連の流れが製造工程の概要である。まず、酢酸エチル等の有機溶媒に、樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤等を溶解させたものを基本樹脂溶液とする。そして、界面活性剤、粘度調整剤、樹脂微粒子を含有する水系媒体に、上記基本樹脂溶液とアミン類とを加えて、せん断力により分散させて、乳化状態を生起せしめる。次いで、イソシアネート基とアミン類との作用による伸長や架橋反応を促進させるべく、反応系を加熱して熟成させる。そして、例えば、系全体を徐々に昇温して、液滴中の有機溶媒を蒸発除去するなどの方法により、脱溶剤処理を行う。次に、脱溶剤によって得られたトナー粒子表面に残存している異物(界面活性剤、粘度調整剤など)を除去すべく、アルカリ洗浄処理や水洗処理を施す。そして、濾過によってトナー粒子を回収した後、乾燥させる。更に、必要に応じて、シリカ、チタニア、アルミナ等の外添剤微粒子をミキサー等によって0.1〜5.0重量部程度の量で外添する。
【0026】
より詳しい製造例について説明すると、例えば次のようになる。
まず、冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付設された反応槽中にて、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690重量部と、テレフタル酸256重量部とを常圧且つ230[℃]の環境下で8時間重縮合反応させる。そして、10〜15[mmHg]まで減圧せしめて5時間反応させてから160[℃]まで冷却した後、18重量部の無水フタル酸を加えて更に2時間反応させて変性されていないポリエステル(a)を得る。
【0027】
かかるポリエステル(a)とは別に、ベースとなるポリマー1分子中に2以上の反応基を有するプレポリマーを準備する。具体的には、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800重量部と、イソフタル酸180重量部と、テレフタル酸60重量部と、ジブチルチンオキサイド2重量部とを反応槽中に入れる。そして、常圧且つ230[℃]の環境下で8時間重縮合反応させた後、10〜15[mmHg]まで減圧して脱水しながら5時間反応させる。次いで、160[℃]まで冷却してから、32重量部の無水フタル酸を加えて更に2時間反応させる。そして、80[℃]まで冷却して酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170重量部と2時間反応させて、イソシアネート基含有プレポリマー(1)を得る。
【0028】
また、ケチミン化合物も準備する。例えば、攪拌棒及び温度計の付設された反応槽中に、イソホロンジアミン30重量部とメチルエチルケトン70重量部を入れて、50[℃]で5時間反応させてケチミン化合物(2)を得る。
【0029】
上記イソシアネート基含有プレポリマー(1)15.4重量部と、上記ポリエステル(a)60重量部と、酢酸エチル78.6重量部とをビーカー内に入れて攪拌溶解する。そして、離型促進剤であるライスWAX(融点83℃)10重量部と、銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料)4重量部とを入れて、TK式ホモミキサーを用いて60[℃]の環境下にて12000[rpm]の速度で攪拌して、均一に溶解、分散させる。次いで、上記ケチミン化合物(2)2.7重量部を加え溶解させて、基本樹脂溶液(3)を得る。
【0030】
イオン交換水306重量部と、リン酸カルシウム10%懸濁液265重量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2重量部と、平均粒径0.20[μm]のスチレン/アクリル系樹脂微粒子とをビーカー内に入れて均一に溶解する。そして、60[℃]に昇温した後、TK式ホモミキサーを用いて12000[rpm]の速度で攪拌しながら、上記基本樹脂溶液(3)を投入して10分間攪拌する。次いで、得られた混合液を攪拌棒及び温度計の付設されたコルベンに500[g]移して45[℃]まで昇温した後、減圧下にてウレア化反応させながら0.5時間かけて溶剤を除去する。そして、濾別、洗浄、乾燥工程を経てから風力分級して母体粒子(4)を得る。
【0031】
上記母体粒子100重量部と、帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロンE−84)0.25重量部とをQ型ミキサー(三井鉱山社製)に入れる。そして、ミキサーのタービン型羽根の周速を50[m/sec]に設定して、2分間のミキシングと1分間の休止とを5セット行う。次いで、0.5重量部の疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を添加してから、周速15[m/sec]の設定で30秒間のミキシングと1分間の休止とを5セット行って、トナー粒子を得る。そして、このトナー粒子100重量部と、疎水性シリカ0.5重量部と、疎水化酸化チタン0.5重量部とをヘンシェルミキサーにて混合して、シアントナーを得る。上述の基本樹脂溶液の組成における銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料)4重量部を次のように変更すれば、他色のトナーを得ることができる。
・イエロートナー:ベンジジンイエロー顔料6重量部
・マゼンタトナー:ローダミンレーキ顔料6重量部
・ブラックトナー:カーボンブラック10重量部
【0032】
次に、本実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
本プリンタは、以下に説明する実験に鑑みて、その特徴的な構成が設けられている。即ち、本発明者は、先に図1に示したプリンタと同じ構成の試作機を準備した。そして、この試験機の現像手段40に搭載する上記非磁性パイプ43aの新品について、その表面をマクベス濃度計(RD914)にて予め測定しておいた。次に、体積平均粒径4[μm]のトナーとして、粒径2[μm]以下のトナー粒子(以下、微小トナー粒子という)の含有率が互いに異なる(18.6、12.6、7.0、4.0、1.2個数%)5種類のものを用意した。また、体積平均粒径8[μm]のトナーとして、微小トナー粒子の含有率が互いに異なる(18.9、13.5、7.2、4.3、1.5個数%)5種類のものを用意した。これら10種類のトナーをそれぞれ個別に上記試験機にセットして連続プリントを行った場合における上記非磁性パイプ43a表面へのトナー融着性を調べてみた。このときのプリント条件は、次に掲げる通りである。
・二成分現像剤のトナー濃度:3〜6[wt%]
・ドクターギャップ:0.38[mm]±0.03
・現像ギャップ:0.45[mm]±0.07
・非磁性パイプ43aの表面移動速度(線速):100、300、500、700[mm/sec]の4通り
・通紙条件:1to5(1ジョブあたり5枚通紙、2秒間隔)
・プリント枚数:横方向にセットしたA4版の転写紙を150,000枚
・プリント画像:A4版の全面積の6[%]を画像部にする文字画像
・環境:温度23[℃]、湿度50[%]
【0033】
なお、非磁性パイプ43aについては、連続プリントアウト毎に新品と交換した。また、本発明者は、現像ギャップをドクターギャップよりも0.1[mm]以上狭くすると、非磁性パイプ43a表面へのトナー融着が急激に起こり易くなることを経験的に見出している。本実験例では前者を後者よりも広くしているので、ギャップ差によるトナー融着の影響はないと思われる。
【0034】
それぞれの連続プリント後に、現像手段40から取り外した現像ロール43から、更に非磁性パイプ43aを取り外して、その表面から二成分現像剤を除去した。そして、非磁性パイプ43aの表面に圧縮エアーを吹き付けて、融着していないトナーを飛ばしてから、その表面をマクベス濃度計(RD914)にて測定した。そして、その値と、新品の測定結果との差から、連続プリントによってパイプ表面に融着したトナーの濃度(以下、パイプ融着トナーIDという)を算出した。
【0035】
各連続プリントにおいて、その最後の方に出力された画像を複数の試験者によって確認して、その濃度低下や濃度ムラを評価した。すると、パイプ融着トナーIDが0.3まで高まると、濃度低下や濃度ムラを急激に目立たせ始めることがわかった。よって、非磁性パイプ43a表面へのトナー融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えるためには、パイプ融着トナーIDを許容範囲の0.3未満にするトナー融着量に抑える必要がある。
【0036】
図6は、体積平均粒径4[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプ43aの表面移動速度毎に示すグラフである。また、図7は、体積平均粒径8[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプ43aの表面移動速度毎に示すグラフである。両グラフの比較から、体積平均粒径4〜8[μm]のトナーであれば、その体積平均粒径は非磁性パイプ43a表面へのトナー融着性に影響を及ぼさないことがわかる。また、何れのグラフにおいても、微小トナー粒子の含有率が高くなったり、非磁性パイプ43aの表面移動速度が速くなったりするほど、パイプ融着トナーIDが高くなっている。但し、100[mm/sec]の表面移動速度では、微小トナー粒子の含有率が増加してもパイプ融着トナーIDはそれほど高まっていない。また、微小トナー粒子の含有率が7[個数%]以下であれば、700[mm/sec]の表面移動速度でも、パイプ融着トナーIDを許容範囲の0.3未満に留めている。よって、トナーとして、体積平均粒径4〜8[μm]で、且つ微小トナー粒子の含有率が7[個数%]であるものを用いれば、トナー融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができるといえる。
【0037】
なお、本発明者は、微小トナー粒子がこれよりも大きい粒径のトナー粒子よりも静電転写され難く、転写残トナーになり易いことを経験的に見出している。このため、本プリンタのように、感光体1上の転写残トナーをドラムクリーニング手段6から現像手段40に戻してリサイクル使用するものでは、経時的に二成分現像剤中の微小トナー粒子の割合が増加していく。そして、より一層、融着トナーが発生し易くなる。このような融着トナーの発生し易い条件で実験しても、トナー融着による現像濃度の低下や濃度ムラを抑えることができたのであるから、リサイクル使用しない条件では現像濃度の低下や濃度ムラをより確実に抑えることができる。
【0038】
また、トナーの粒径については、次のようにして測定した。即ち、コールターカウンター法によるトナー粒子の粒径分布の測定装置であるコールターカウンターTA−2やコールターマルチサイザー2(何れもコールター社製)を用いた。具体的には、まず、電解液100〜150[ml]を用意する。この電解液とは、1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−2(コールター社製)などとして市販されている。用意した電解液に、分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加えた後、更にトナー試料を2〜20[mg]加える。そして、得られた溶液を超音波分散器に約1〜3分間セットしてトナー粒子を十分に分散せしめて被検材料とした。これを100[μm]のアパーチャーを搭載した上述の測定装置にセットして、各トナー粒子の粒径を順次測定して、粒径分布を解析する。そして、解析結果に基づいて、トナー粒子毎の粒径、単位体積あたりの粒径平均値である体積平均粒径、後述の粒子100個あたりの粒径平均値である個数平均粒径、及び特定の粒径の含有率を算出した。分布のチャンネルについては、2.00[μm]未満、2.00〜2.52[μm]弱、2.52〜3.17[μm]弱、3.17〜4.00[μm]弱、4.00〜5.04[μm]弱、5.04〜6.35[μm]弱、6.35〜8.00[μm]弱、8.00〜10.08[μm]弱、10.08〜12.70[μm]弱、12.70〜16.00[μm]弱、16.00〜20.20[μm]弱、20.20〜25.40[μm]弱、25.40〜32.00[μm]弱、32.00〜40.30[μm]弱の14チャンネルを使用した。
【0039】
本発明者らは、次に、微小トナー粒子の含有率とは異なるトナーの性状と、それによる画質や装置への影響について調べてみることにした。そして、まず、トナーの平均円形度に着目し、互いに平均円形度の異なる様々なトナーを準備してテストプリントを行ってみた。すると、トナーの平均円形度が0.95未満になると、急激に転写率が悪くなって十分な画像濃度が得られなくなった。更には、静電転写の際に、画像部の周囲にトナーを飛び散らせてしまう転写チリという現像も急激に発生し始め、シャープ性に欠けた画像になってしまった。一方、トナーの平均円形度が0.99を超えると、本プリンタのようにクリーニングブレード6aによって感光体1をクリーニングしている装置では、クリーニング不良が急激に発生し始めるようになった。画像面積率の比較的低い画像をプリントした場合、転写残トナーがあまり発生しないので大きな問題とならなかったが、比較的高い画像をプリントすると、クリーニングされなかった転写残トナーによって次の画像が大きく乱れた。また、帯電手段2の帯電ローラをクリーニングされなかった転写残トナーで汚染して、帯電能力を著しく低下させてしまった。よって、転写率の確保、転写チリの抑制、及び良好なクリーニング性の確保という観点からすれば、平均円形度が0.95〜0.99のトナーを用いることが望ましい。より望ましくは、平均円形度が0.96〜0.99で、且つ円形度が0.95未満となるトナー粒子の含有量が10%以下となるものがよい。
【0040】
なお、転写率については次のようにして測定した。即ち、まず、感光体1から転写紙にテスト画像が転写された時点でプリント動作を停止させ、感光体1上の転写残トナーを粘着テープで収集した。そして、この粘着テープの重量を測定し、この測定値から、トナー収集前に予め測定しておいた粘着テープだけの重量を差し引いた値を転写残トナー量とした。次に、トナー像が転写された転写紙を画像のある箇所で切り抜いて紙片とした後、その重量を測定した。そして、その紙片のテスト画像に圧縮エアーを吹きかけてトナーをほぼ全量吹き飛ばした後、再び紙片の重量を測定し、前者の重量から後者の重量を差し引いた値を、転写トナー量とした。このようにして求めた転写残トナー量と転写トナー量とを加算した値を、全トナー量とした。そして、転写トナー量を全トナー量で除算して更に100を乗じた値を転写率とした。
【0041】
また、トナーの平均円形度については、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)を用いて、次のようにして測定した。即ち、予め不純固形物を除去しておいた水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更にトナー試料を0.1〜0.5[g]程度加える。そして、得られた混合液を超音波分散器に約1〜3分間セットしてその液中のトナー粒子を十分に分散せしめて、トナー粒子を3000〜1万[個/μl]含む被検材料を得た。この被検材料中のトナーをCCDカメラで撮像して得た2次元画像のトナー粒子面積と同一の面積を有する円の直径を円相当径として求める。そして、この円相当径で0.6[μm]以上のトナー粒子をCCDの撮影精度に鑑みた有効被検粒子としてその円形度を算出した。具体的には、CCDカメラによる2次元のトナー粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を投影像の周囲長で除算することによって円形度を算出した。そして、各トナー粒子の円形度の累積値を全トナー粒子数で除算することで平均円形度を求めた。
【0042】
次に、本発明者は、トナーの形状係数SF−1や形状係数SF−2に着目した。形状係数SF−1は、球形物質の丸さの度合いを示す値であり、次式によって求めることができる。
【数1】
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(π/4)×100
この式中のMXLNGは、図8に示すように、測定対象となる球形物質の2次元平面の投影像における最大径長である。また、AREAは、投影像の面積である。形状係数SF−1が100である球形物質は真球であり、その値が大きくなるほど、真球から遠ざかった不定形状となる。
【0043】
また、形状係数SF−2は、物質の凹凸の度合いを示す値であり、次式によって求めることができる。
【数2】
SF−2={(PERI)2/AREA}×(1/4π)×100
この式中のPERIは、図9に示すように、測定対象となる球状物質の2次元平面の投影像における周長である。形状係数SF−2が100である物質表面には凹凸が存在せず、その値が大きくなるほど、物質表面の凹凸が顕著となる。
【0044】
形状係数SF−1や形状係数SF−2の互いに異なる様々なトナーを準備してテストプリントを行ってみた。すると、形状係数SF−1や形状係数SF−2が100に近づくほど、高い転写率になることがわかった。真球に近づくほど、トナー粒子とこれに接触するもの(トナー粒子や感光体1)との接触面積は小さくなる。そして、トナー流動性が高まったり、感光体1に対するトナーの吸着力(鏡映力)が弱まったりして、静電転写が容易に行われるようになったためと考えられる。但し、上述のように、トナーの平均円形度が0.99を超えると、即ち、真球に近いトナー粒子がある程度まで多くなると、感光体1上の転写残トナーが不利になってくる。クリーニングブレード6a等のクリーニング部材と感光体1との間の僅かな隙間をトナー粒子が通過し易くなるためと考えられる。クリーニング性能が急激に悪化し始める臨界点は、形状係数SF−1で180超、形状係数SF−2で190超であった。よって、トナーとしては、形状係数SF−1が120〜180で、且つ、形状係数SF−2が120〜190のものを用いることが望ましい。
【0045】
なお、形状係数SF−1や形状係数SF−2については、次のようにして測定した。即ち、日立製作所製FE−SEM(S−800)にて1000倍の拡大観察エリアを得る。そして、この拡大観察エリアにて、トナー粒子を無作為に100個サンプリングしながらその画像を順次撮影していく。そして、得られた撮影画像の電子データを、インターフェース経由でニコレ社製の画像解析装置Luzex3に転送して、各粒子について最大径長MXLNG、投影面積AREA、周長PERIをそれぞれ解析する。次に、これらに基づいて各粒子についての形状係数SF−1や形状係数SF−2を算出し、それぞれ、全算出結果の平均値をトナー集合体としての形状係数SF−1、形状係数SF−2とした。
【0046】
次に、本発明者は、トナーの粒径比Dv/Dn(体積平均粒径/個数平均粒径の比)に着目した。そして、粒径比Dv/Dnの互いに異なる様々なトナーを準備してテストプリントを行ってみた。すると、トナーの粒径比Dv/Dnが1.30を超えると、感光体1の非画像部にトナー粒子を付着させるいわゆる地肌汚れが急激に起こり始めることがわかった。粒径分布の広がりが大きくてトナー帯電量Q/Mの不均一化が著しくなるためと考えられる。また、粒径比Dv/Dnが1.05を下回ると、画像の細線部や文字部と、ベタ部との両方で安定した画質を得ることが急激に困難になった。これは次に説明する理由によるものと考えられる。即ち、画像のパターンに応じて、細線部や文字部では比較的小径のトナーが現像に寄与する一方で、ベタ部では比較的大径のトナーが現像に寄与するという選択的現像が行われなくなるためである。
【0047】
以上の実験に鑑みて、本実施形態に係るプリンタにおいては、使用に適したトナーとして、次に掲げる条件を全て具備するものをユーザーに指定している。
(1)体積平均粒径4〜8[μm]で、且つ微小トナー粒子の含有率が7[個数%]である。
(2)平均円形度が0.95〜0.99である。
(3)形状係数SF−1が120〜180で、且つ形状係数SF−2が120〜190である。
(4)粒径比Dv/Dnが1.05〜1.30である。
【0048】
なお、かかるトナーをユーザーに指定する方法としては、例えば、上記(1)〜(4)の条件を全て具備するトナーを、プリンタとともに梱包して出荷することが挙げられる。また例えば、かかるトナーの製品番号や商品名などを、プリンタ本体やこの取扱説明書などに明記することによって行ってもよい。また例えば、ユーザーに対して書面や電子データ等をもって上記製品番号や商品名などを通知することによって行ってもよい。また例えば、かかるトナーをトナー収容手段であるトナー補給手段10や現像手段40にセットした状態でプリンタ本体を出荷することによって行ってもよい。
【0049】
以上、実施形態に係るプリンタにおいては、使用に適したトナーとして、上記(1)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、その体積平均粒径の小ささに起因して高解像度の画像形成を形成することができる。更には、非磁性パイプ43aの表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面への融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができる。
また、使用に適したトナーとして、上記(2)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、転写率の悪化による画像濃度不足や、転写チリによる画質劣化を抑えることができる。更には、転写残トナーのクリーニング不良による画像の汚れや、帯電手段2の帯電能力の低下を抑えることもできる。
また、使用に適したトナーとして、上記(3)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、転写率の悪化による画像濃度不足をより確実に抑えることができる。更には、転写残トナーのクリーニング不良による画像の汚れや、帯電手段2の帯電能力の低下もより確実に抑えることもできる。
また、使用に適したトナーとして、上記(4)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、地肌汚れの発生を有効に抑えることができる。更には、画像の細線部や文字部と、ベタ部との両方で安定した画質を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、高解像度の画像形成が可能で、しかも、現像剤担持体の表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面への融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図2】同プリンタの現像手段を示す拡大構成図。
【図3】同現像手段を示す縦断面図。
【図4】同現像手段を示す分解斜視図。
【図5】同プリンタのプロセスカートリッジの着脱操作を説明する模式図。
【図6】体積平均粒径4[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプの表面移動速度毎に示すグラフ。
【図7】体積平均粒径8[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプの表面移動速度毎に示すグラフ。
【図8】形状係数SF−1の測定方法を説明するための模式図。
【図9】形状係数SF−2の測定方法を説明するための模式図。
【符号の説明】
1 感光体(潜像担持体)
2 帯電手段
5 転写手段
6 ドラムクリーニング手段
7 除電手段
9 定着手段
10 トナー補給手段(トナー収容手段)
11 プロセスカートリッジ
40 現像手段(トナー収容手段)
43 現像ロール(現像剤担持体)
43a 非磁性パイプ(現像剤担持体の表面)
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体等の潜像担持体に担持された潜像の現像に用いられるトナー及びこれを用いる複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のトナーは、更なる高画質な画像形成を実現すべく、例えば直径10[μm]未満といった具合に小粒径化が進められる傾向にある。このような小粒径化により、高解像度の画像形成が可能になり、しかも比較的低温での定着処理も可能になる。しかしながら、その反面、例えば直径3[μm]以下といった微小トナー粒子の含有率が増加して、現像濃度を低下させたり、画像に濃度ムラを発生させたりし易くなってしまう。具体的には、かかる微小トナー粒子は、その帯電量が小さいことにより、現像ロール等の現像剤担持体から感光体等の潜像担持体上の潜像に向けて作用するク−ロン力が現像剤担持体とのファンデルワールス力よりも小さくなり易い。そして、潜像担持体に向けて静電移動することなく現像剤担持体上に徐々に蓄積して摩擦によるストレスを繰り返し受けることで、やがて現像剤担持体表面に融着してしまう。特に、潜像担持体の非画像部に常に対応する現像担持体端部付近においては、現像剤担持体表面に向かう静電力が継続して作用するため、トナーの融着が起こり易くなる。現像剤担持体表面に融着したトナーは、電気抵抗となって現像剤担持体の表面電位を適切な値からずらしてしまう。そして、このことにより、現像濃度を低下させたり、画像に濃度ムラを発生させたりするのである。
【0003】
そこで、本出願人は先に、特許文献1において、体積平均粒径が5〜8[μm]であり、且つ、粒径0.6〜3[μm]のトナー粒子の含有率が25[%]以下であるトナーを提案した。かかるトナーによれば、現像剤担持体への融着を有効に抑えることができた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−169322号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明者はその後の鋭意研究により、上記特許文献1のトナーであっても、現像剤担持体の表面移動速度が300[mm/sec]以上であると、現像剤担持体への融着を顕著に生じてしまうことを見出した。そして、この融着により、現像濃度の低下や濃度ムラの目立つ画像が形成されてしまった。
【0006】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のようなトナーや画像形成装置を提供することである。即ち、高解像度の画像形成が可能で、しかも、現像剤担持体の表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面への融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができるトナー等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、体積平均粒径が4〜8[μm]であり、且つ粒径2[μm]以下のトナー粒子の含有率が7[個数%]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のトナーであって、平均円形度が0.95〜0.99であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のトナーであって、形状係数SF−1が120〜180であり、且つ、形状係数SF−2が120〜190であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3のトナーであって、体積平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.05〜1.30であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、現像剤担持体の移動する表面に担持したトナーとキャリアとを含有する現像剤を該潜像担持体との対向位置に搬送して、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該現像担持体の表面を300[mm/sec]以上の速度で移動させるように該現像手段を駆動する現像駆動手段とを備える画像形成装置において、使用に適したトナーとして請求項1、2、3又は4のものを指定したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、現像剤担持体の移動する表面に担持したトナーとキャリアとを含有する現像剤を該潜像担持体との対向位置に搬送して、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、現像に寄与する前のトナーを収容するトナー収容手段と、該現像担持体の表面を300[mm/sec]以上の速度で移動させるように該現像手段を駆動する現像駆動手段とを備える画像形成装置であって、上記トナー収容手段が、上記トナーとして請求項1、2、3又は4のものを収容していることを特徴とするものである。
【0008】
これらの発明においては、体積平均粒径4〜8[μm]という小径のトナーにより、高解像度の画像形成を実現することができる。また、粒径2[μm]以下のトナー粒子を7[個数%]以下という非常に低い割合で含むトナーは、300[mm/sec]以上の表面移動速度の現像剤担持体に対する融着を、現像濃度の低下や画像の濃度ムラを視認させない程度の量に留め得ることが、後述する本発明者の実験によって確かめられている。よって、これらの発明においては、現像剤担持体の表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面へのトナーの融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。
まず、図1を参照しながら、このプリンタの基本的な構成について説明する。このプリンタは、潜像担持体たるドラム状の感光体1や、これの周囲に配設された帯電手段2、現像手段40、ドラムクリーニング手段6等が一体的に組み込まれたプロセスカートリッジ11を備えている。また、このプロセスカートリッジ11の周囲に、レジストローラ対8、転写手段5、定着手段9、除電手段7、トナー補給手段10等を備えている。また、図示しない給紙手段、光書込手段、装置全体の制御を司る制御部等も備えている。
【0010】
上記感光体1は、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられる。上記帯電手段2は、このように回転する感光体1の表面を一様に帯電せしめる。上記光書込手段は、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)等から送られてくる画像信号に基づいてレーザ光Lを走査して、一様帯電後の感光体1の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、感光体1の回転に伴って上記現像手段40との対向領域である現像領域まで搬送される。
【0011】
上記現像手段40は、図2に示すように、収容部41、攪拌パドル42、現像剤担持体たる現像ロール43、規制ブレード44、Tセンサ45等を備えている。収容部41は、トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容している。この二成分現像剤は、攪拌パドル42によって攪拌されるのに伴って、磁性キャリアとの摩擦によるトナー帯電が促される。現像ロール43は、非磁性パイプ43aと、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラ43bとを有しており、現像手段ケーシングに設けられた開口からパイプ周面の一部を露出させて感光体1に対面させるように配設されている。そして、攪拌パドル42によって攪拌搬送される二成分現像剤を、マグネットローラ43aの発する磁力によって非磁性パイプ43a表面に担持する。担持された二成分現像剤は、回転駆動される非磁性パイプ43aとともに連れ回りながら、パイプ表面と所定の間隙(ドクターギャップ)を保持するように配設された規制ブレード44によってパイプ上の層厚が規制される。そして、感光体1との対面位置である現像領域まで搬送される。非磁性パイプ43aには図示しない電源によって現像バイアスが印加されている。この印加により、現像領域では、非磁性パイプ43aと感光体1の静電潜像との間において、トナーをパイプ側からドラム側に静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、非磁性パイプ43aと感光体1の非画像部(非潜像部分)との間において、トナーをドラム側からパイプ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。よって、現像領域まで搬送された二成分現像剤は、トナーを感光体1の静電潜像だけに付着させて、静電潜像をトナー像に現像する。この現像の後、非磁性パイプ43aとの連れ回りに伴って現像領域を通過した二成分現像剤は、現像手段のケーシング内に進入して収容部41に戻される。
【0012】
上記現像ロール43は、図3に示すように、その非磁性パイプ両端に設けられた軸43cが、それぞれ現像手段40のケーシング側板に回転自在に軸支されている。そして、図中右側の方の軸43cに取り付けられた軸ギヤ43dを介して、図示しない現像モータによって回転駆動される。一方、上記攪拌パドル42は、その両端に設けられたパドル軸42aの一方にパドルギヤ42bが取り付けられている。このパドルギヤ42bは現像ロール43の軸ギヤ43dと噛み合っており、これの回転をパドル軸42aに伝えることで攪拌パドル42を回転させる。攪拌パドル42のもう一方(図中左側)のパドル軸42aには、伝達ギヤ42cが取り付けられており、これにはアイドルギヤ42dと噛み合っている。
【0013】
攪拌パドル42の内部には、搬送スクリュウ45がパドルに連れ回らないように回転自在に配設されている。そして、その一端付近には伝達ギヤ45aが取り付けられている。この伝達ギヤ45aは、スクリュウ駆動ギヤ45bに噛み合っており、このスクリュウ駆動ギヤ45bと上述のアイドルギヤ42dとは同じ回転軸Dに取り付けられている。このため、攪拌パドル42の回転駆動力が、伝達ギヤ42cと、アイドルギヤ42dと、回転軸Dと、スクリュウ駆動ギヤ45bとを介して搬送スクリュウ45に伝えられて、搬送スクリュウ45が回転する。
【0014】
上記攪拌パドル42と、これに内包される上記搬送スクリュウ45との組合せは、いわゆるデュアルミキサーとして機能する。具体的には、図4に示すように、攪拌パドル42が所定方向に回転駆動されると、これに内包される搬送スクリュウ45も同方向に回転駆動される。これにより、攪拌パドル42の周囲に存在する二成分現像剤と、攪拌パドル42の内部に存在する二成分現像剤とが、互いにパドル軸線に沿って逆方向に搬送される。
【0015】
現像手段40のケーシングにおける一端側(図中手前側)近傍には、トナー受入口46が設けられている。後述する理由により、現像手段40内には、このトナー受入口46からトナーが補給される。補給されたトナーは、攪拌パドル42の一端側(図中手前側)に設けられた開口を通過してパドル内の二成分現像剤に取り込まれながら、搬送スクリュウ45の回転に伴って図中手前側から奥側に向けて搬送される。そして、図中奥端まで搬送されると、そこに設けられた開口を通過して攪拌パドル42の外部に出た後、今度は攪拌パドル42の外周面にスパイラル状に沿いながら、図中奥側から手前側に向けて搬送される。二成分現像剤は、このようにして現像手段40の収容部内を循環搬送される回転で、その内部のトナーが磁性キャリアとの摺擦によって摩擦帯電せしめられる。また、攪拌パドル42の外周面に沿って搬送される過程で、その一部が攪拌パドル42に対向する現像ロール42のパイプ表面に汲み上げられる。
【0016】
先に図2に示したように、現像手段40のケーシングの底板には、Tセンサ45が取り付けられている。このTセンサ45は、収容部41内の二成分現像剤の透磁率に応じた信号を図示しない制御部に出力する。二成分現像剤のトナー濃度は、透磁率と相関するため、Tセンサ45は結果として二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段として機能することになる。上記制御部は、Tセンサ45からの出力信号を、所定の目標値に近づけるように上記トナー補給手段(図1の10)を適宜動作させて、適量のトナーを上記トナー受入口(図4の46)から現像手段40の収容部4a内に補給する。この補給により、現像手段40内にて現像に伴ってトナー濃度を低下させた二成分現像剤のトナー濃度が回復する。但し、二成分現像剤の透磁率が湿度等の環境変化や二成分現像剤の嵩変化などによって変動するため、上記制御部は上記目標値を適宜補正する。具体的には、所定のタイミングで感光体1上に形成せしめた基準トナー像の画像濃度に応じて、上記目標値を補正する。この画像濃度については、例えば基準トナー像の光反射率を検知する反射型フォトセンサからの出力などによって把握される。なお、現像領域では、現像ロール43表面と感光体1との間に所定の現像ギャップが設けられている。
【0017】
先に示した図1において、転写手段5は、2つの張架ローラ5aと、転写ローラ5bとによって無端状の紙搬送ベルト5cを張架しながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によってそれを図中時計回りに無端移動せしめる。また、図示しない接離機構を有しており、これによって紙搬送ベルト5cを感光体1に接離させる。紙搬送ベルト5cと感光体1との当接によって形成された転写ニップの出口付近では、紙搬送ベルト5cの裏面(ループ内面)に上記転写ローラ5bが当接している。この転写ローラ5には、図示しない電源によってトナーとは逆極性の転写バイアスが印加されており、これによって転写ニップには転写電界が形成される。
【0018】
一方、図示しない給紙手段は、記録体たる転写紙を所定のタイミングで送り出して上記レジストローラ対8のローラ間に挟み込ませる。このレジストローラ対8は、ローラ間挟み込んだ転写紙を感光体1上で現像された上述のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記転写ニップに向けて送り出す。この送り出しによって転写ニップに進入した転写紙は、そのおもて面(図中上側の面)が感光体1上のトナー像と重ね合わされる。そして、上述の転写電界やニップ圧の影響により、トナー像が感光体1表面からそのおもて面に静電転写せしめられた後、転写ニップを出る。次いで、紙搬送ベルト5cの無端移動に伴って定着手段9に向けて搬送される。
【0019】
上記定着手段9は、内部に熱源たるハロゲンランプ等のヒータを有する加熱ローラ9a、これに向けて図示しないバネによって押圧される加圧ローラ9b、加熱ローラ9aの表面温度を検知する図示しない表面温度検知手段等を備えている。加熱ローラ9aは、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられる。加圧ローラ9bは、加熱ローラ9aに当接して定着ニップを形成しながら、加熱ローラ9aの回転に伴って従動回転する。定着手段9内に送り込まれた転写紙は、そのおもて面を加熱ローラ9aに密着させるように定着ニップに挟み込まれる。そして、加熱ローラ9aによる加熱やニップ圧の影響により、そのおもて面にトナー像が定着せしめられる。そして、定着ニップを通過して機外へと排出される。上記表面温度検知手段は、加熱ローラ9aの表面温度に応じた信号を図示しないヒータ電源に出力する。ヒータ電源は、この信号に基づいて加熱ローラ9aの内部のヒータに対する電源供給量を調整する。これにより、加熱ローラ9aの表面温度が所定範囲内に維持される。
【0020】
上記ドラムクリーニング手段6は、クリーニングブレード6a、回転翼6b、回収スクリュウ6c等を備えている。上記転写ニップを通過した後の感光体1表面には、転写紙に転写されずに残ってしまった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、感光体1の表面移動に伴って上記ドラムクリーニング手段6との対向領域を通過する際に、クリーニングブレード6aによって機械的に掻き取り除去される。そして、回転翼6bによって回収スクリュウ6c上に送られてから、回収スクリュウ6cによってドラムクリーニング手段6内の端部付近まで搬送された後、現像手段40の上記トナー受入口(図4の46)に向けて落とし込まれる。これにより、転写残トナーが現像手段4内に回収されてリサイクル使用される。ドラムクリーニング手段6によってクリーニングされた感光体1表面は、上記除電手段7との対向位置で除電されて次の画像形成プロセスに備えられる。
【0021】
上記転写ニップにおいては、感光体1表面に付着した転写残トナーが転写手段5の紙搬送ベルト5cに転移してベルト表面を汚してしまうことがある。このように転移した転写残トナーは、転写手段5のクリーニングブレード5dによってベルト表面から掻き取り除去される。除去された転写残トナーは、図示しない廃トナー収容部に蓄えられた後、定期点検時に破棄される。
【0022】
上記感光体1、帯電手段2、現像手段40、ドラムクリーニング手段6等が一体的に組み込まれたプロセスカートリッジ11は、プリンタ本体に対して着脱可能に構成されており、寿命到達時に新たなものと交換される。具体的には、バネ11a等から構成されるストッパが図中矢印▲1▼方向に操作されることで、プリンタ本体に対する固定状態が解除される。そして、側面に設けられた把手を把持した操作者によって図中矢印▲2▼方向に引かれることで、スライド移動してプリンタ本体から取り外される。取り付けの際には、逆の順序で操作される。
【0023】
以上の基本的な構成を備える本プリンタにおいて、トナー補給手段10は、現像に寄与する前のトナーを収容するトナー収容手段として機能している。また、上記現像モータ、これの駆動を制御する上記制御部、現像手段40のケーシング側板、上記軸ギヤ43dなどにより、現像剤担持体の表面を移動させるように現像手段40を駆動する現像駆動手段として機能している。なお、帯電手段2として、帯電部材たる帯電ローラを接触させて感光体1を一様帯電せしめる接触方式ものを示したが、コロトロンやスコロトロンを用いる帯電チャージャ等の非接触方式のものを用いてもよい。また、ドラムクリーニング手段6として、クリーニングブレードによる掻き取り方式のものでなく、バイアス方式のものを用いてもよい。また、転写手段5の転写手段として、ベルト方式のものでなく、ローラ方式のものや、転写チャージャ等による非接触方式のものを用いてもよい。また、除電手段7として、除電ランプ方式のものを示したが、他の方式のものでもよい。
【0024】
本プリンタに用いられるトナーについて、その製造方法は特に限定されないが、粉砕法によるトナーよりも、重合法によるトナーの方が望ましい。参考までに、重合法によるトナーの製造方法の一例について説明しておく。
【0025】
基本樹脂準備→乳化→熟成→脱溶剤→アルカリ洗浄、水洗→乾燥→外添剤処理という一連の流れが製造工程の概要である。まず、酢酸エチル等の有機溶媒に、樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤等を溶解させたものを基本樹脂溶液とする。そして、界面活性剤、粘度調整剤、樹脂微粒子を含有する水系媒体に、上記基本樹脂溶液とアミン類とを加えて、せん断力により分散させて、乳化状態を生起せしめる。次いで、イソシアネート基とアミン類との作用による伸長や架橋反応を促進させるべく、反応系を加熱して熟成させる。そして、例えば、系全体を徐々に昇温して、液滴中の有機溶媒を蒸発除去するなどの方法により、脱溶剤処理を行う。次に、脱溶剤によって得られたトナー粒子表面に残存している異物(界面活性剤、粘度調整剤など)を除去すべく、アルカリ洗浄処理や水洗処理を施す。そして、濾過によってトナー粒子を回収した後、乾燥させる。更に、必要に応じて、シリカ、チタニア、アルミナ等の外添剤微粒子をミキサー等によって0.1〜5.0重量部程度の量で外添する。
【0026】
より詳しい製造例について説明すると、例えば次のようになる。
まず、冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付設された反応槽中にて、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690重量部と、テレフタル酸256重量部とを常圧且つ230[℃]の環境下で8時間重縮合反応させる。そして、10〜15[mmHg]まで減圧せしめて5時間反応させてから160[℃]まで冷却した後、18重量部の無水フタル酸を加えて更に2時間反応させて変性されていないポリエステル(a)を得る。
【0027】
かかるポリエステル(a)とは別に、ベースとなるポリマー1分子中に2以上の反応基を有するプレポリマーを準備する。具体的には、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800重量部と、イソフタル酸180重量部と、テレフタル酸60重量部と、ジブチルチンオキサイド2重量部とを反応槽中に入れる。そして、常圧且つ230[℃]の環境下で8時間重縮合反応させた後、10〜15[mmHg]まで減圧して脱水しながら5時間反応させる。次いで、160[℃]まで冷却してから、32重量部の無水フタル酸を加えて更に2時間反応させる。そして、80[℃]まで冷却して酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170重量部と2時間反応させて、イソシアネート基含有プレポリマー(1)を得る。
【0028】
また、ケチミン化合物も準備する。例えば、攪拌棒及び温度計の付設された反応槽中に、イソホロンジアミン30重量部とメチルエチルケトン70重量部を入れて、50[℃]で5時間反応させてケチミン化合物(2)を得る。
【0029】
上記イソシアネート基含有プレポリマー(1)15.4重量部と、上記ポリエステル(a)60重量部と、酢酸エチル78.6重量部とをビーカー内に入れて攪拌溶解する。そして、離型促進剤であるライスWAX(融点83℃)10重量部と、銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料)4重量部とを入れて、TK式ホモミキサーを用いて60[℃]の環境下にて12000[rpm]の速度で攪拌して、均一に溶解、分散させる。次いで、上記ケチミン化合物(2)2.7重量部を加え溶解させて、基本樹脂溶液(3)を得る。
【0030】
イオン交換水306重量部と、リン酸カルシウム10%懸濁液265重量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2重量部と、平均粒径0.20[μm]のスチレン/アクリル系樹脂微粒子とをビーカー内に入れて均一に溶解する。そして、60[℃]に昇温した後、TK式ホモミキサーを用いて12000[rpm]の速度で攪拌しながら、上記基本樹脂溶液(3)を投入して10分間攪拌する。次いで、得られた混合液を攪拌棒及び温度計の付設されたコルベンに500[g]移して45[℃]まで昇温した後、減圧下にてウレア化反応させながら0.5時間かけて溶剤を除去する。そして、濾別、洗浄、乾燥工程を経てから風力分級して母体粒子(4)を得る。
【0031】
上記母体粒子100重量部と、帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロンE−84)0.25重量部とをQ型ミキサー(三井鉱山社製)に入れる。そして、ミキサーのタービン型羽根の周速を50[m/sec]に設定して、2分間のミキシングと1分間の休止とを5セット行う。次いで、0.5重量部の疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を添加してから、周速15[m/sec]の設定で30秒間のミキシングと1分間の休止とを5セット行って、トナー粒子を得る。そして、このトナー粒子100重量部と、疎水性シリカ0.5重量部と、疎水化酸化チタン0.5重量部とをヘンシェルミキサーにて混合して、シアントナーを得る。上述の基本樹脂溶液の組成における銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料)4重量部を次のように変更すれば、他色のトナーを得ることができる。
・イエロートナー:ベンジジンイエロー顔料6重量部
・マゼンタトナー:ローダミンレーキ顔料6重量部
・ブラックトナー:カーボンブラック10重量部
【0032】
次に、本実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
本プリンタは、以下に説明する実験に鑑みて、その特徴的な構成が設けられている。即ち、本発明者は、先に図1に示したプリンタと同じ構成の試作機を準備した。そして、この試験機の現像手段40に搭載する上記非磁性パイプ43aの新品について、その表面をマクベス濃度計(RD914)にて予め測定しておいた。次に、体積平均粒径4[μm]のトナーとして、粒径2[μm]以下のトナー粒子(以下、微小トナー粒子という)の含有率が互いに異なる(18.6、12.6、7.0、4.0、1.2個数%)5種類のものを用意した。また、体積平均粒径8[μm]のトナーとして、微小トナー粒子の含有率が互いに異なる(18.9、13.5、7.2、4.3、1.5個数%)5種類のものを用意した。これら10種類のトナーをそれぞれ個別に上記試験機にセットして連続プリントを行った場合における上記非磁性パイプ43a表面へのトナー融着性を調べてみた。このときのプリント条件は、次に掲げる通りである。
・二成分現像剤のトナー濃度:3〜6[wt%]
・ドクターギャップ:0.38[mm]±0.03
・現像ギャップ:0.45[mm]±0.07
・非磁性パイプ43aの表面移動速度(線速):100、300、500、700[mm/sec]の4通り
・通紙条件:1to5(1ジョブあたり5枚通紙、2秒間隔)
・プリント枚数:横方向にセットしたA4版の転写紙を150,000枚
・プリント画像:A4版の全面積の6[%]を画像部にする文字画像
・環境:温度23[℃]、湿度50[%]
【0033】
なお、非磁性パイプ43aについては、連続プリントアウト毎に新品と交換した。また、本発明者は、現像ギャップをドクターギャップよりも0.1[mm]以上狭くすると、非磁性パイプ43a表面へのトナー融着が急激に起こり易くなることを経験的に見出している。本実験例では前者を後者よりも広くしているので、ギャップ差によるトナー融着の影響はないと思われる。
【0034】
それぞれの連続プリント後に、現像手段40から取り外した現像ロール43から、更に非磁性パイプ43aを取り外して、その表面から二成分現像剤を除去した。そして、非磁性パイプ43aの表面に圧縮エアーを吹き付けて、融着していないトナーを飛ばしてから、その表面をマクベス濃度計(RD914)にて測定した。そして、その値と、新品の測定結果との差から、連続プリントによってパイプ表面に融着したトナーの濃度(以下、パイプ融着トナーIDという)を算出した。
【0035】
各連続プリントにおいて、その最後の方に出力された画像を複数の試験者によって確認して、その濃度低下や濃度ムラを評価した。すると、パイプ融着トナーIDが0.3まで高まると、濃度低下や濃度ムラを急激に目立たせ始めることがわかった。よって、非磁性パイプ43a表面へのトナー融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えるためには、パイプ融着トナーIDを許容範囲の0.3未満にするトナー融着量に抑える必要がある。
【0036】
図6は、体積平均粒径4[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプ43aの表面移動速度毎に示すグラフである。また、図7は、体積平均粒径8[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプ43aの表面移動速度毎に示すグラフである。両グラフの比較から、体積平均粒径4〜8[μm]のトナーであれば、その体積平均粒径は非磁性パイプ43a表面へのトナー融着性に影響を及ぼさないことがわかる。また、何れのグラフにおいても、微小トナー粒子の含有率が高くなったり、非磁性パイプ43aの表面移動速度が速くなったりするほど、パイプ融着トナーIDが高くなっている。但し、100[mm/sec]の表面移動速度では、微小トナー粒子の含有率が増加してもパイプ融着トナーIDはそれほど高まっていない。また、微小トナー粒子の含有率が7[個数%]以下であれば、700[mm/sec]の表面移動速度でも、パイプ融着トナーIDを許容範囲の0.3未満に留めている。よって、トナーとして、体積平均粒径4〜8[μm]で、且つ微小トナー粒子の含有率が7[個数%]であるものを用いれば、トナー融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができるといえる。
【0037】
なお、本発明者は、微小トナー粒子がこれよりも大きい粒径のトナー粒子よりも静電転写され難く、転写残トナーになり易いことを経験的に見出している。このため、本プリンタのように、感光体1上の転写残トナーをドラムクリーニング手段6から現像手段40に戻してリサイクル使用するものでは、経時的に二成分現像剤中の微小トナー粒子の割合が増加していく。そして、より一層、融着トナーが発生し易くなる。このような融着トナーの発生し易い条件で実験しても、トナー融着による現像濃度の低下や濃度ムラを抑えることができたのであるから、リサイクル使用しない条件では現像濃度の低下や濃度ムラをより確実に抑えることができる。
【0038】
また、トナーの粒径については、次のようにして測定した。即ち、コールターカウンター法によるトナー粒子の粒径分布の測定装置であるコールターカウンターTA−2やコールターマルチサイザー2(何れもコールター社製)を用いた。具体的には、まず、電解液100〜150[ml]を用意する。この電解液とは、1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−2(コールター社製)などとして市販されている。用意した電解液に、分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加えた後、更にトナー試料を2〜20[mg]加える。そして、得られた溶液を超音波分散器に約1〜3分間セットしてトナー粒子を十分に分散せしめて被検材料とした。これを100[μm]のアパーチャーを搭載した上述の測定装置にセットして、各トナー粒子の粒径を順次測定して、粒径分布を解析する。そして、解析結果に基づいて、トナー粒子毎の粒径、単位体積あたりの粒径平均値である体積平均粒径、後述の粒子100個あたりの粒径平均値である個数平均粒径、及び特定の粒径の含有率を算出した。分布のチャンネルについては、2.00[μm]未満、2.00〜2.52[μm]弱、2.52〜3.17[μm]弱、3.17〜4.00[μm]弱、4.00〜5.04[μm]弱、5.04〜6.35[μm]弱、6.35〜8.00[μm]弱、8.00〜10.08[μm]弱、10.08〜12.70[μm]弱、12.70〜16.00[μm]弱、16.00〜20.20[μm]弱、20.20〜25.40[μm]弱、25.40〜32.00[μm]弱、32.00〜40.30[μm]弱の14チャンネルを使用した。
【0039】
本発明者らは、次に、微小トナー粒子の含有率とは異なるトナーの性状と、それによる画質や装置への影響について調べてみることにした。そして、まず、トナーの平均円形度に着目し、互いに平均円形度の異なる様々なトナーを準備してテストプリントを行ってみた。すると、トナーの平均円形度が0.95未満になると、急激に転写率が悪くなって十分な画像濃度が得られなくなった。更には、静電転写の際に、画像部の周囲にトナーを飛び散らせてしまう転写チリという現像も急激に発生し始め、シャープ性に欠けた画像になってしまった。一方、トナーの平均円形度が0.99を超えると、本プリンタのようにクリーニングブレード6aによって感光体1をクリーニングしている装置では、クリーニング不良が急激に発生し始めるようになった。画像面積率の比較的低い画像をプリントした場合、転写残トナーがあまり発生しないので大きな問題とならなかったが、比較的高い画像をプリントすると、クリーニングされなかった転写残トナーによって次の画像が大きく乱れた。また、帯電手段2の帯電ローラをクリーニングされなかった転写残トナーで汚染して、帯電能力を著しく低下させてしまった。よって、転写率の確保、転写チリの抑制、及び良好なクリーニング性の確保という観点からすれば、平均円形度が0.95〜0.99のトナーを用いることが望ましい。より望ましくは、平均円形度が0.96〜0.99で、且つ円形度が0.95未満となるトナー粒子の含有量が10%以下となるものがよい。
【0040】
なお、転写率については次のようにして測定した。即ち、まず、感光体1から転写紙にテスト画像が転写された時点でプリント動作を停止させ、感光体1上の転写残トナーを粘着テープで収集した。そして、この粘着テープの重量を測定し、この測定値から、トナー収集前に予め測定しておいた粘着テープだけの重量を差し引いた値を転写残トナー量とした。次に、トナー像が転写された転写紙を画像のある箇所で切り抜いて紙片とした後、その重量を測定した。そして、その紙片のテスト画像に圧縮エアーを吹きかけてトナーをほぼ全量吹き飛ばした後、再び紙片の重量を測定し、前者の重量から後者の重量を差し引いた値を、転写トナー量とした。このようにして求めた転写残トナー量と転写トナー量とを加算した値を、全トナー量とした。そして、転写トナー量を全トナー量で除算して更に100を乗じた値を転写率とした。
【0041】
また、トナーの平均円形度については、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)を用いて、次のようにして測定した。即ち、予め不純固形物を除去しておいた水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更にトナー試料を0.1〜0.5[g]程度加える。そして、得られた混合液を超音波分散器に約1〜3分間セットしてその液中のトナー粒子を十分に分散せしめて、トナー粒子を3000〜1万[個/μl]含む被検材料を得た。この被検材料中のトナーをCCDカメラで撮像して得た2次元画像のトナー粒子面積と同一の面積を有する円の直径を円相当径として求める。そして、この円相当径で0.6[μm]以上のトナー粒子をCCDの撮影精度に鑑みた有効被検粒子としてその円形度を算出した。具体的には、CCDカメラによる2次元のトナー粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を投影像の周囲長で除算することによって円形度を算出した。そして、各トナー粒子の円形度の累積値を全トナー粒子数で除算することで平均円形度を求めた。
【0042】
次に、本発明者は、トナーの形状係数SF−1や形状係数SF−2に着目した。形状係数SF−1は、球形物質の丸さの度合いを示す値であり、次式によって求めることができる。
【数1】
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(π/4)×100
この式中のMXLNGは、図8に示すように、測定対象となる球形物質の2次元平面の投影像における最大径長である。また、AREAは、投影像の面積である。形状係数SF−1が100である球形物質は真球であり、その値が大きくなるほど、真球から遠ざかった不定形状となる。
【0043】
また、形状係数SF−2は、物質の凹凸の度合いを示す値であり、次式によって求めることができる。
【数2】
SF−2={(PERI)2/AREA}×(1/4π)×100
この式中のPERIは、図9に示すように、測定対象となる球状物質の2次元平面の投影像における周長である。形状係数SF−2が100である物質表面には凹凸が存在せず、その値が大きくなるほど、物質表面の凹凸が顕著となる。
【0044】
形状係数SF−1や形状係数SF−2の互いに異なる様々なトナーを準備してテストプリントを行ってみた。すると、形状係数SF−1や形状係数SF−2が100に近づくほど、高い転写率になることがわかった。真球に近づくほど、トナー粒子とこれに接触するもの(トナー粒子や感光体1)との接触面積は小さくなる。そして、トナー流動性が高まったり、感光体1に対するトナーの吸着力(鏡映力)が弱まったりして、静電転写が容易に行われるようになったためと考えられる。但し、上述のように、トナーの平均円形度が0.99を超えると、即ち、真球に近いトナー粒子がある程度まで多くなると、感光体1上の転写残トナーが不利になってくる。クリーニングブレード6a等のクリーニング部材と感光体1との間の僅かな隙間をトナー粒子が通過し易くなるためと考えられる。クリーニング性能が急激に悪化し始める臨界点は、形状係数SF−1で180超、形状係数SF−2で190超であった。よって、トナーとしては、形状係数SF−1が120〜180で、且つ、形状係数SF−2が120〜190のものを用いることが望ましい。
【0045】
なお、形状係数SF−1や形状係数SF−2については、次のようにして測定した。即ち、日立製作所製FE−SEM(S−800)にて1000倍の拡大観察エリアを得る。そして、この拡大観察エリアにて、トナー粒子を無作為に100個サンプリングしながらその画像を順次撮影していく。そして、得られた撮影画像の電子データを、インターフェース経由でニコレ社製の画像解析装置Luzex3に転送して、各粒子について最大径長MXLNG、投影面積AREA、周長PERIをそれぞれ解析する。次に、これらに基づいて各粒子についての形状係数SF−1や形状係数SF−2を算出し、それぞれ、全算出結果の平均値をトナー集合体としての形状係数SF−1、形状係数SF−2とした。
【0046】
次に、本発明者は、トナーの粒径比Dv/Dn(体積平均粒径/個数平均粒径の比)に着目した。そして、粒径比Dv/Dnの互いに異なる様々なトナーを準備してテストプリントを行ってみた。すると、トナーの粒径比Dv/Dnが1.30を超えると、感光体1の非画像部にトナー粒子を付着させるいわゆる地肌汚れが急激に起こり始めることがわかった。粒径分布の広がりが大きくてトナー帯電量Q/Mの不均一化が著しくなるためと考えられる。また、粒径比Dv/Dnが1.05を下回ると、画像の細線部や文字部と、ベタ部との両方で安定した画質を得ることが急激に困難になった。これは次に説明する理由によるものと考えられる。即ち、画像のパターンに応じて、細線部や文字部では比較的小径のトナーが現像に寄与する一方で、ベタ部では比較的大径のトナーが現像に寄与するという選択的現像が行われなくなるためである。
【0047】
以上の実験に鑑みて、本実施形態に係るプリンタにおいては、使用に適したトナーとして、次に掲げる条件を全て具備するものをユーザーに指定している。
(1)体積平均粒径4〜8[μm]で、且つ微小トナー粒子の含有率が7[個数%]である。
(2)平均円形度が0.95〜0.99である。
(3)形状係数SF−1が120〜180で、且つ形状係数SF−2が120〜190である。
(4)粒径比Dv/Dnが1.05〜1.30である。
【0048】
なお、かかるトナーをユーザーに指定する方法としては、例えば、上記(1)〜(4)の条件を全て具備するトナーを、プリンタとともに梱包して出荷することが挙げられる。また例えば、かかるトナーの製品番号や商品名などを、プリンタ本体やこの取扱説明書などに明記することによって行ってもよい。また例えば、ユーザーに対して書面や電子データ等をもって上記製品番号や商品名などを通知することによって行ってもよい。また例えば、かかるトナーをトナー収容手段であるトナー補給手段10や現像手段40にセットした状態でプリンタ本体を出荷することによって行ってもよい。
【0049】
以上、実施形態に係るプリンタにおいては、使用に適したトナーとして、上記(1)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、その体積平均粒径の小ささに起因して高解像度の画像形成を形成することができる。更には、非磁性パイプ43aの表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面への融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができる。
また、使用に適したトナーとして、上記(2)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、転写率の悪化による画像濃度不足や、転写チリによる画質劣化を抑えることができる。更には、転写残トナーのクリーニング不良による画像の汚れや、帯電手段2の帯電能力の低下を抑えることもできる。
また、使用に適したトナーとして、上記(3)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、転写率の悪化による画像濃度不足をより確実に抑えることができる。更には、転写残トナーのクリーニング不良による画像の汚れや、帯電手段2の帯電能力の低下もより確実に抑えることもできる。
また、使用に適したトナーとして、上記(4)の条件を具備するものが指定されているので、指定されたトナーが用いられる限り、地肌汚れの発生を有効に抑えることができる。更には、画像の細線部や文字部と、ベタ部との両方で安定した画質を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、高解像度の画像形成が可能で、しかも、現像剤担持体の表面の移動速度が300[mm/sec]以上であっても、その表面への融着による現像濃度の低下や濃度ムラを目立たせないレベルに抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図2】同プリンタの現像手段を示す拡大構成図。
【図3】同現像手段を示す縦断面図。
【図4】同現像手段を示す分解斜視図。
【図5】同プリンタのプロセスカートリッジの着脱操作を説明する模式図。
【図6】体積平均粒径4[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプの表面移動速度毎に示すグラフ。
【図7】体積平均粒径8[μm]のトナーにおける微小トナー粒子の含有率と、パイプ融着トナーIDとの関係を、非磁性パイプの表面移動速度毎に示すグラフ。
【図8】形状係数SF−1の測定方法を説明するための模式図。
【図9】形状係数SF−2の測定方法を説明するための模式図。
【符号の説明】
1 感光体(潜像担持体)
2 帯電手段
5 転写手段
6 ドラムクリーニング手段
7 除電手段
9 定着手段
10 トナー補給手段(トナー収容手段)
11 プロセスカートリッジ
40 現像手段(トナー収容手段)
43 現像ロール(現像剤担持体)
43a 非磁性パイプ(現像剤担持体の表面)
Claims (6)
- 体積平均粒径が4〜8[μm]であり、且つ粒径2[μm]以下のトナー粒子の含有率が7[個数%]以下であることを特徴とするトナー。
- 請求項1のトナーであって、
平均円形度が0.95〜0.99であることを特徴とするトナー。 - 請求項1又は2のトナーであって、
形状係数SF−1が120〜180であり、且つ、形状係数SF−2が120〜190であることを特徴とするトナー。 - 請求項1、2又は3のトナーであって、
体積平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.05〜1.30であることを特徴とするトナー。 - 潜像を担持する潜像担持体と、現像剤担持体の移動する表面に担持したトナーとキャリアとを含有する現像剤を該潜像担持体との対向位置に搬送して、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該現像担持体の表面を300[mm/sec]以上の速度で移動させるように該現像手段を駆動する現像駆動手段とを備える画像形成装置において、
使用に適したトナーとして請求項1、2、3又は4のものを指定したことを特徴とする画像形成装置。 - 潜像を担持する潜像担持体と、現像剤担持体の移動する表面に担持したトナーとキャリアとを含有する現像剤を該潜像担持体との対向位置に搬送して、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、現像に寄与する前のトナーを収容するトナー収容手段と、該現像担持体の表面を300[mm/sec]以上の速度で移動させるように該現像手段を駆動する現像駆動手段とを備える画像形成装置であって、
上記トナー収容手段が、上記トナーとして請求項1、2、3又は4のものを収容していることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003061974A JP2004271862A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | トナー及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003061974A JP2004271862A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | トナー及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004271862A true JP2004271862A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33124036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003061974A Pending JP2004271862A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | トナー及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004271862A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8092968B2 (en) | 2008-03-14 | 2012-01-10 | Sharp Kabushiki Kaisha | Toner, method of manufacturing toner, developer, two-component developer, developing device, and image forming apparatus |
Citations (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61279864A (ja) * | 1985-06-06 | 1986-12-10 | Showa Denko Kk | 静電荷像現像用トナ− |
JPH0651628A (ja) * | 1992-07-27 | 1994-02-25 | Kyocera Corp | 画像形成方法 |
JPH07248645A (ja) * | 1994-01-24 | 1995-09-26 | Canon Inc | 磁性トナー及び画像形成方法 |
JPH07281531A (ja) * | 1994-02-16 | 1995-10-27 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JPH08240925A (ja) * | 1994-11-08 | 1996-09-17 | Canon Inc | 静電荷潜像現像用トナー,画像形成方法及び画像形成装置 |
JPH08278659A (ja) * | 1995-02-10 | 1996-10-22 | Canon Inc | 静電荷像現像用トナー、画像形成方法、現像装置及びプロセスカートリッジ |
JPH1090939A (ja) * | 1995-10-30 | 1998-04-10 | Canon Inc | 静電荷像現像用トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 |
JPH10333356A (ja) * | 1997-04-02 | 1998-12-18 | Canon Inc | 静電荷像現像用トナー、画像形成方法及び現像装置ユニット |
JPH1115206A (ja) * | 1997-04-30 | 1999-01-22 | Canon Inc | 画像形成方法 |
JPH11149173A (ja) * | 1997-11-17 | 1999-06-02 | Canon Inc | 現像方法 |
JP2000029311A (ja) * | 1998-07-08 | 2000-01-28 | Canon Inc | 画像形成方法及び現像装置ユニット |
EP1243976A2 (en) * | 2001-03-19 | 2002-09-25 | Ricoh Company, Ltd. | Dry toner and image forming method using same |
JP2002333740A (ja) * | 2001-03-07 | 2002-11-22 | Ricoh Co Ltd | 静電潜像現像方法 |
JP2002351141A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-12-04 | Ricoh Co Ltd | 電子写真用トナーの製造方法及び現像方法 |
JP2002357929A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-12-13 | Ricoh Co Ltd | トナー及びその製造方法 |
JP2003057983A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成方法 |
JP2003057881A (ja) * | 2001-06-04 | 2003-02-28 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2003167382A (ja) * | 2001-03-19 | 2003-06-13 | Ricoh Co Ltd | 乾式トナー及びそれを用いる画像形成方法 |
-
2003
- 2003-03-07 JP JP2003061974A patent/JP2004271862A/ja active Pending
Patent Citations (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61279864A (ja) * | 1985-06-06 | 1986-12-10 | Showa Denko Kk | 静電荷像現像用トナ− |
JPH0651628A (ja) * | 1992-07-27 | 1994-02-25 | Kyocera Corp | 画像形成方法 |
JPH07248645A (ja) * | 1994-01-24 | 1995-09-26 | Canon Inc | 磁性トナー及び画像形成方法 |
JPH07281531A (ja) * | 1994-02-16 | 1995-10-27 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JPH08240925A (ja) * | 1994-11-08 | 1996-09-17 | Canon Inc | 静電荷潜像現像用トナー,画像形成方法及び画像形成装置 |
JPH08278659A (ja) * | 1995-02-10 | 1996-10-22 | Canon Inc | 静電荷像現像用トナー、画像形成方法、現像装置及びプロセスカートリッジ |
JPH1090939A (ja) * | 1995-10-30 | 1998-04-10 | Canon Inc | 静電荷像現像用トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 |
JPH10333356A (ja) * | 1997-04-02 | 1998-12-18 | Canon Inc | 静電荷像現像用トナー、画像形成方法及び現像装置ユニット |
JPH1115206A (ja) * | 1997-04-30 | 1999-01-22 | Canon Inc | 画像形成方法 |
JPH11149173A (ja) * | 1997-11-17 | 1999-06-02 | Canon Inc | 現像方法 |
JP2000029311A (ja) * | 1998-07-08 | 2000-01-28 | Canon Inc | 画像形成方法及び現像装置ユニット |
JP2002333740A (ja) * | 2001-03-07 | 2002-11-22 | Ricoh Co Ltd | 静電潜像現像方法 |
EP1243976A2 (en) * | 2001-03-19 | 2002-09-25 | Ricoh Company, Ltd. | Dry toner and image forming method using same |
JP2003167382A (ja) * | 2001-03-19 | 2003-06-13 | Ricoh Co Ltd | 乾式トナー及びそれを用いる画像形成方法 |
JP2002351141A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-12-04 | Ricoh Co Ltd | 電子写真用トナーの製造方法及び現像方法 |
JP2002357929A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-12-13 | Ricoh Co Ltd | トナー及びその製造方法 |
JP2003057881A (ja) * | 2001-06-04 | 2003-02-28 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2003057983A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8092968B2 (en) | 2008-03-14 | 2012-01-10 | Sharp Kabushiki Kaisha | Toner, method of manufacturing toner, developer, two-component developer, developing device, and image forming apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7043182B2 (en) | Developer regulating member, developing device, electrophotographic image forming process cartridge, and image forming apparatus including the developer regulating member | |
JP2013218274A (ja) | 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 | |
JP2009258596A (ja) | 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP5477712B2 (ja) | 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ | |
JP4014478B2 (ja) | 現像剤規制部材、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP6264043B2 (ja) | シール部材、クリーニング装置、転写装置、現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 | |
US9989870B2 (en) | Image formation apparatus, transparent developer and developer cartridge | |
JP4960694B2 (ja) | トナーの製造方法、トナー、2成分現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP2004198539A (ja) | 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4632811B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5479119B2 (ja) | 現像剤、現像装置、現像剤収容体、及び画像形成装置 | |
JP2004271862A (ja) | トナー及び画像形成装置 | |
JP6911346B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成方法、及びトナー収容ユニット | |
JP5928877B2 (ja) | 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 | |
JP2005148413A (ja) | 現像装置、この現像装置を有する画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP3799158B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 | |
WO2022219979A1 (en) | Cleaning blade, image forming apparatus, and process cartridge | |
JP2005062476A (ja) | 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ | |
JP2005024611A (ja) | 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ | |
JP2009150985A (ja) | トナー、現像方法および画像形成方法 | |
JP2004109282A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2013190483A (ja) | 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 | |
JP2005037613A (ja) | 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP4832265B2 (ja) | トナーの製造方法、トナー、2成分現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP2013257441A (ja) | 現像装置及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050810 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070509 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070518 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070914 |