JP6911346B2 - 画像形成装置、画像形成方法、及びトナー収容ユニット - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、及びトナー収容ユニット Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置、画像形成方法、及びトナー収容ユニットに関する。
媒体への画像形成方法のひとつとして、現像剤を用いた電子写真技術による画像形成方法がある。前記現像剤としては、磁性キャリアと非磁性トナーとの混合物を用いる二成分現像方式と、磁性キャリアを用いない一成分現像方式が知られている。このうち、部品点数が少なく装置の小型化に有利なため、デスクサイドなど限られたスペースに設置される画像形成装置には、前記一成分現像方式を用いた画像形成方法が広く用いられている。
前記一成分現像方式に用いられるトナーは、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤などを含有するトナー母体粒子と有機樹脂微粒子又は無機微粒子などの外添剤とを混合したものが多く用いられている。前記トナーは、トナー補給手段(以下、「トナーカートリッジ」とも称することがある)により、前記画像形成装置に補給して使用されることが多い。
一般に、前記トナーを補給し、画像を形成し続けていくうちに、前記トナーの性状が変化して、画像の品質劣化が起きることが知られている。このため、後から補給するトナーに、使用していたトナーの粒径より小径であるトナーを多く含むことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、後から補給するトナーの流動性を、使用しているトナーより高くする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。その他、後から補給するトナーが、使用中のトナーとは異なる何らかの特徴を有することで、画像の品質劣化を防ぐ提案がなされている(例えば、特許文献3〜9参照)。
本発明は、トナーを補給しながら低印字率の画像形成を多く行った後であっても、画像のかすれ、地汚れ、トナー落ち、及びハーフトーンのムラがない良好な画像を作成できる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成装置は、
トナーを補給するトナー補給手段と、
前記トナー補給手段から補給されたトナーを収容するトナー収容部、及び前記トナー収
容部に収容されたトナーを担持するトナー担持体、を有し、前記トナー担持体上の前記ト
ナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像
手段と、
前記トナー像を媒体に転写する転写手段と、を有する画像形成装置において、
前記トナー収容部が、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を
有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する
仕切部材を有し、
使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.5μm以上1.5μm
以下であり、
使用開始前における、前記トナー収容部内のトナーをトナーD、前記トナー補給手段内
のトナーをトナーTとそれぞれしたとき、前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナ
ーTの凝集度A(T)%が、次式、10≦A(T)−A(D)、を満たし、前記トナーD
の凝集度A(D)が、42%以上62%以下であり、前記トナーTの凝集度A(T)%が
、71%以上80%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、トナーを補給しながら低印字率の画像形成を多く行った後であっても、画像のかすれ、地汚れ、トナー落ち、ハーフトーンのムラがない良好な画像を作成できる画像形成装置を提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す模式図である。 図2は、本発明の画像形成装置の現像手段、及びトナー補給手段の一例を示す模式図である。
一般に、電子写真方式の画像形成装置内において、使用されるトナーの性状が変化しうることは既に知られている。具体的には、シリカなどの外添剤の埋没や離脱などがあり、それに伴ってトナー粉体としての特性が変化する。
発明者らは、後述する特徴を有するトナー補給手段と、現像手段とを用いた場合、低印字率での画像形成を長期間に渡り実施したときに、トナー担持体上にトナーが十分に担持できず画像がかすれてしまう、という問題に直面した。
前記トナー補給手段は、前記現像手段から脱着可能である。また、前記現像手段は、像前記トナー補給手段から補給されたトナーを収容するトナー収容部、及び前記トナー収容部に収容されたトナーを担持するトナー担持体を有し、前記トナー担持体上の前記トナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。更に、前記トナー収容部は、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する仕切部材を有する。
上述する特徴を有するトナー補給手段と、現像手段とを用いた場合において、低印字率での画像形成を長期間に渡り実施したときに、トナー担持体上にトナーが十分に担持できず画像かすれが発生した前記トナー補給手段及び前記現像手段を詳細に解析した。すると、現像手段内のトナーは、トナー担持体に供給しうる程度に十分に存在しているが、前記トナー担持体付近でパッキングしている状態にあり、トナー担持体が空回りをしているような状態にあった。更に、現像手段内のトナーを調査したところ、大変興味深いことに初期のトナーに比べさらさらとしており、凝集度が低く、流動性の高い状態となっていた。そこで、かすれの原因を次のように推定した。
例えば、一次粒径が50nm以上の比較的大きい無機微粒子あるいは有機樹脂微粒子といった添加剤を添加している場合、これらの添加剤はトナーの流動性を低下させることがある。その一方で、前記添加剤は、トナーへの固定化がされにくいため遊離しやすく、低印字率の画像形成時には静電潜像の白部(トナーが現像されない部分)へ移行していき、その結果、前記トナー収容部内のトナー中に含まれるこれらの添加剤が減少するため、トナーの流動性が上がる。特に、このような添加剤として、アミノシリル基を表面に有するシリカ(「アミノシラン処理シリカ」とも称する)やトリアジン環を有する樹脂粒子(「トリアジン系樹脂微粒子」とも称する)を使用している場合、これらの粒子は正帯電性であるため、白部への移行がより起きやすく、流動性上昇も顕著になりうる。そして、前記トナー収容部内のトナーがトナー担持体と接している空間は、仕切部材によって狭い空間となっているため、特にトナーの物性が変化しやすい状態になっている。これに加え、流動性が高い状態になることで、搬送部材などにより圧縮され最密充填に近い構造になりやすいものと考えられる。更に、トナーが現像手段内で摺擦を繰り返されるうちに、負帯電性を付与する疎水化処理されたシリカ粒子などがトナー母体粒子に埋没するなどしてトナー表面性も変化し、負帯電性が低下することでトナー担持体とトナーとの間の静電的な付着性も低下し、トナーがトナー担持体に担持されにくい状態が重なったものと考えられる。
そこで、発明者らが鋭意検討を行った結果、流動性が上昇しトナーがトナー担持体付近でパッキングしやすい状態になる前に、流動性の低いトナーを供給することで、トナー担持体付近でパッキングに至るのを防ぎ、その結果トナーをトナー担持体に継続的に供給できることを見出し、本発明に至った。
(画像形成装置、及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、トナー補給手段、現像手段、及び転写手段を有し、更に必要に応じて、静電潜像担持体、静電潜像形成手段、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段などのその他の手段を有する。
本発明の画像形成方法は、トナー補給工程、及び現像工程を含み、更に必要に応じて、静電潜像形成工程、転写工程、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程などのその他の工程を有する。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記トナー補給工程は、前記トナー補給手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
<トナー補給手段及びトナー補給工程>
前記トナー補給工程は、トナー補給手段(以下、「トナーカートリッジ」とも称する)によりトナーを後述する現像手段のトナー収容部に収容させる工程である。
前記トナー補給手段の形状、材質、及び大きさとしては、通常の画像形成装置に用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記トナー補給手段は、前記画像形成装置に着脱可能であることが、使用性の点で好ましい。
<現像手段及び現像工程>
前記現像工程は、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する工程であり、前記現像手段により好適に行うことができる。
前記現像手段は、トナー収容部、トナー担持体、及び更に必要に応じてその他の部材を有する。
前記トナー収容部(「現像ケース」とも称する)は、前記トナー補給手段から補給されたトナーを収容する部位のことであり、前記トナー収容部が、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する仕切部材を有する。前記トナー収容部の形状、材質、及び大きさとしては、通常の画像形成装置に用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記トナー担持体は、前記トナー収容部に収容されたトナーを担持する部材のことである。前記トナー担持体(「現像ローラ」とも称することがある)は、ローラとして一般的に画像形成装置に用いられるものは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記トナー担持体の材質、及び大きさとしては、通常の画像形成装置に用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、その他の部材としては、前記トナー収容部内のトナーを攪拌する、又はトナーを搬送するスクリュ部材などが挙げられる。
前記トナー担持体は、トナーを安定して担持するために適度な凹凸を有する。使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さ(Ra)としては、0.5μm以上1.5μm以下であり、0.7μm以上1.2μm以下が好ましい。前記表面粗さの値は、トナーが付着していないときの値を指す。前記表面粗さが、1.5μmを超えると、担持するトナーの量が過剰となり、画像濃度が高くなりすぎることがあり、トナーの帯電が均一かつ十分ではなくなることにより、地汚れやトナー落ちが発生することがある。前記表面粗さが、0.5μm未満であると、画像かすれを引き起こしやすくなる。これは、以下の現象によるものと考えられる。初期的には画像かすれが発生していなくても、現像装置の駆動を経て、現像ブレードとの摩擦、及びトナーとの摺擦が繰り返され、磨耗あるいはトナー樹脂やトナー添加剤の付着や汚染が進む。そして、前記トナー担持体表面の凹凸形状が徐々に失われていき、トナーを安定に担持するのが難しくなる。なお、前記表面粗さは画像形成装置の使用に伴い変化しないことが望ましいが、現実的には前述のような変化を完全に抑えることは極めて困難である。そこで、トナー補給手段により補給されるトナーの凝集度を適宜調整することで、前記表面粗さの変化による画像かすれ等の不具合を抑制することが可能となる。前記表面粗さの変化は、装置の駆動に伴い発生するが、多くの場合はその変化量は小さくなっていく。その変化量にあわせてトナー収容部のトナーがトナー補給手段により補給されるトナーに置換されていくことで、初期から耐久後に渡り良好な印字を保つことができる。
前記トナー担持体の表面粗さ(Ra)は、JIS B0601−1994に準拠したサーフコム株式会社製の接触表面粗さ計を用いて測定することができる。
<<トナー>>
前記トナーは、トナー母体粒子を含み、必要に応じて外添剤などのその他の成分を含む。
前記トナー補給手段から前記トナー収容部へトナーを補給する前における、前記トナー収容部内のトナーをトナーD、前記トナー補給手段内のトナーをトナーTとそれぞれしたとき、前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナーTの凝集度A(T)%が、次式、5≦A(T)−A(D)、を満たし、10≦A(T)−A(D)、を満たすことが好ましい。凝集度は、値が高いほどトナーの流動性が低い状態にある。言い換えると、前記式を満たしているということは、前記トナー収容部内のトナーよりも前記トナー補給手段内のトナーの流動性が低いことを意味している。A(T)−A(D)が5未満であると、低印字率での画像形成を長期間に渡り実施した場合、画像かすれが発生し、良好な画像を印字し続けることができなくなることがある。
なお、本発明において、前記トナーD、及び前記トナーTの組成としては、異なっていても、同じであっていてもよい。
前記A(D)の値としては、40%以上が好ましく、50%以上がより好ましい。また、前記A(D)の値としては、70%以下が好ましい。前記A(D)の値が、40%以上であると、トナーの流動性が高すぎるため、トナーの帯電性が高ければトナー担持体へ過剰にトナーが担持されてしまい、画像周辺へのトナー散り等の印字品位低下が見られること、トナー帯電性が低くなりすぎるため、現像手段内でのトナーパッキングによる画像かすれが発生するという不具合を防止することができる。
前記A(T)の値としては、80%以下がより好ましい。また、前記A(T)の値としては、50%以上が好ましい。前記A(T)の値が、80%以下であると、トナーカートリッジ内での流動性が著しく低いため、搬送にかかるトルクが大きくなりすぎるなど、トナーカートリッジ内でのトナーの搬送が困難になる不具合を防止することができる。
なお、本発明において、使用開始前とは、紙などの画像形成媒体に画像形成を行うために使用する画像形成装置に、トナー補給手段及び現像手段を装着して、画像形成装置を駆動させる前のことを指す。
なお、トナー補給手段及び現像手段を製造する際に、製造装置を用いて行う、以下の行為は、使用には該当しない、即ち、使用開始前に行う行為に相当する。
・現像手段、及びトナー補給手段にトナーを充填する
・現像手段、又はトナー補給手段の内部のトナーを均一化すること
・現像剤担持体、又はトナー担持体にトナーを均一に担持させること
・現像剤担持体、トナー担持体、又は供給部材などの状態を安定化させること
・トナーの表面状態を制御すること
上記行為は、一般的には、画像形成装置、トナー補給手段、又は現像手段の製造の一部として行われる行為である。そのため、製造装置内で、空回転、若しくは一部の現像剤、又は一部のトナーを消費させながら、現像装置、又はトナー補給手段を駆動させても、使用開始後とはならない。
更に、画像形成装置を駆動させ画像形成を行った後であっても、画像形成によってトナーが消費されたトナー補給手段、及び現像手段を、トナーが充填されたトナー補給手段、及び現像手段に同時に交換し、画像形成装置を駆動させることは、使用開始に該当する。即ち、一旦、駆動させ画像形成を行った画像形成装置において、画像形成によってトナーが消費されたトナー補給手段、及び現像手段を画像形成装置から取り出した後と、トナーが充填されたトナー補給手段、及び現像装置を同時に装着してから前記画像形成装置を駆動させる前との間も、使用開始前に該当する。
前記トナー補給手段は、再生産トナー補給手段を使用することもできる。
前記再生産トナー補給手段とは、本発明の画像形成装置に限られない画像形成装置において使用されてトナーが消費されたトナー補給手段を回収し、使用できる部分はそのまま使用し、使用できない部分は、交換又は補充をしつつ、トナーを補充して得られる新たなトナー補給手段である。前記再生産トナー補給手段を製造する行為の具体例としては、例えば、使用済みのトナーボトルを回収して、新たにトナーを入れて、前記再生産トナー補給手段を製造(再生産)することなどが挙げられる。なお、この再生産の際に、トナー補給手段内部を清掃してもよいし、清掃しなくてもよい。
前記凝集度の測定方法は以下の通りに行う。
予め必要量を採取した測定試料、及び測定装置は23℃50%RHの環境下24時間以上静置する。
測定装置(図示せず)は、ホソカワミクロン社製のパウダーテスター(型番:PT−R)を使用し、前記パウダーテスター付属の取扱説明書の手順にしたがって測定を行う。具体的には、以下のとおりである。
振動台の上に、次の手順で附属部品をセットする。
(イ)バイブロシュート、(ロ)パッキン、(ハ)スペースリング、(ニ)フルイ(3種類)上>中>下(ホ)オサエバーをセットする。
次に、ノブナットで固定し、一番上のフルイの上に試料を静かに置いた後、振動台を作動させる。
測定条件は次のとおりである。
・篩い目開き:(上)75μm、(中)45μm、(下)20μm
・篩い素材:SUS−304
・振巾目盛:1mm
・試料採取量:2g
・振動時間:10秒
上記手順に基づく測定の後、次の計算から凝集度を求める。
(a)上段の篩いに残った粉体の質量%×1
(b)中段の篩いに残った粉体の質量%×0.6
(c)下段の篩いに残った粉体の質量%×0.2
上記(a)、(b)、(c)の3つの計算値の合計をもって、凝集度(%)とする。
前記トナーDに対する、トナーTの凝集度は、トナーに混合添加される各種添加剤の量、組成、添加方法を変化させること、及びトナー母体粒子の粒径、形状、表面状態を変化させることで制御することができる。具体的には、以下の方法が挙げられる。
1)トナーDに対して、トナーTに添加混合する疎水化処理されたシリカ粒子の量を少なくする、あるいは使用しない。
2)2種類以上の添加剤を添加混合する場合、トナーTとトナーDでトナー母体粒子と各添加剤の添加混合する順序を変更する。
3)トナーDに対して、トナーTの混合時間を十分に長くする。
4)トナーDに対して、トナーTの混合するときの攪拌速度を大きくする。
5)トナーDに対して、トナーTの混合するときの温度を高くする。
これらの手段はトナー母体粒子を共通化できるために画像形成装置で出力される画像の統一性が得られることや、トナー母体粒子の製造設備を増設せずに実施できるためコスト面での負荷が小さいことから好ましい。
また、上記の方法の他に、トナーDとトナーTで使用するトナー母体粒子を変更することで凝集度を制御することも可能である。その具体的な方法としては、以下の方法が挙げられる。
6)トナーDに対して、トナーTで使用するトナー母体粒子の粒径を小さくする。
7)トナーDに対して、トナーTで使用するトナー母体粒子の円形度を低くする。
これらの方法は、1つを用いてもよく、2つ以上を併用しても良い。
<<<トナー母体粒子>>>
前記トナー母体粒子(「トナー母体」とも称する)は、結着樹脂を含み、更に必要に応じて着色剤、離型剤などのその他の成分を含有することが好ましい。
前記結着樹脂としては、トナー用樹脂として一般に用いられているものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂及びこれらの共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂及びこれらのブロック共重合体、グラフト共重合体が好ましい。
前記着色剤としては、公知の染料及び顔料を用いることができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、p−クロロ−o−ニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の含有量としては、トナー全体に対し、1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。
前記離型剤としては、公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、フィッシャートロプシュワックス、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸アミド、高級アルコールの高級脂肪酸エステル、エチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル、グリセリンの高級脂肪酸トリエステル、ペンタエリスリトールの高級脂肪酸テトラエステル、ジペンタエリスリトールの高級脂肪酸ヘキサエステル等の合成ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ライスワックス、カルナバワックス、ラノリンワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶解懸濁法、懸濁重合法、乳化凝集法等の公知の湿式造粒法、粉砕法などが挙げられる。これらの中でも、湿式造粒法を用いて製造されるトナーは、荷電制御剤の水性溶媒への移行やトナー表面への偏在が抑制されるため、帯電性を制御することが可能となる。
前記溶解懸濁法を用いてトナーを製造する方法としては、少なくとも結着樹脂を含むトナー組成物を有機溶媒に溶解又は分散させ、得られた溶解液又は分散液を、無機分散剤又は樹脂微粒子の存在する水性溶媒中で、通常の撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて、所望の粒度分布を有するトナーが得られるように分散させた後、有機溶媒を除去することによりトナースラリーを得る方法が挙げられる。トナーは、公知の方法に従い、洗浄・濾過により回収し、乾燥することにより単離することができる。
前記有機溶媒は、容易に除去することが可能となるため、沸点が100℃未満であるものを用いることが好ましい。このような有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水性溶媒は、水単独でもよいが、水と混和可能な溶媒を併用することもできる。混和可能な溶媒としては、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ等のセロソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン等の低級ケトン類等が挙げられる。トナー材料100質量部に対する水性溶媒の使用量は、通常、50〜2,000質量部であり、100〜1,000質量部が好ましい。水性溶媒の使用量が50質量部以上では、トナー材料の分散状態が悪くなることを防ぐことができる。また、2,000質量部以下であると、経済的である。
前記無機分散剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記樹脂微粒子を形成する樹脂としては、水性分散体を形成することができる樹脂であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらは、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれでもよく、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすいことから、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びこれらの併用が好ましい。特に、結晶性ポリエステル樹脂を併用するとトナーの低温定着性向上が期待でき好ましい。
また、トナー組成物として、ポリエステル等のプレポリマーを加え、トナーを製造する工程の中で重付加反応させてもよい。
前記乳化凝集法を用いてトナーを製造する方法としては、例えば、ビスフェノール化合物をモノマーに溶解又は分散させたものを、乳化剤を用いて水性溶媒中で乳化させ、重合開始剤を用いて重合することにより得られるビスフェノール化合物を含有する樹脂分散体を、着色剤の分散体、ワックスの分散体等と凝集、融着させることによりトナースラリーを得る方法、例えばビスフェノール化合物の分散液を調製し、樹脂の分散体、着色剤の分散体、ワックスの分散体等と凝集、融着させることにより、トナースラリーを得る方法が挙げられる。トナーは、公知の方法に従い、洗浄・濾過により回収し、乾燥することにより単離することができる。
前記モノマーとしては、ビニル系モノマーを用いることができ、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−スチレンスルホン酸、p−クロロスチレン、p−カルボキシスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート等の(メタ)アクリル酸及びそのエステル、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、イタコン酸及びそのエステル、各種ビニルエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記乳化剤としては、公知のものを用いることができ、例えば、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のアニオン性乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシプロピルアルキルエーテル、ゾルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性乳化剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド等のカチオン性乳化剤、アルキルベタイン等の両性乳化剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、乳化安定性に優れるため、アニオン性乳化剤が好ましい。また、親水基及び重合可能な官能基の両方を有する反応性乳化剤は、重合された分散体の分散状態を安定にすることもできる点で好ましい。
前記重合開始剤としては、公知のものを用いることができ、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)及びその塩、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等の水溶性の重合開始剤;2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(イソブチロニトリル)等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、過酸化ラウロイル等の油溶性の重合開始剤などが挙げられる。
前記懸濁重合法を用いてトナーを製造する方法としては、例えば、モノマー中に着色剤、ビスフェノール化合物、重合開始剤、その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等を用いて均一に溶解又は分散させた溶解液又は分散液を、通常の撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて、分散安定剤を含有する水性溶媒中で分散させ、重合する方法が挙げられる。モノマーの液滴が所望のトナーの粒子径を有するように撹拌速度及び時間を調整し、造粒することが好ましい。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、粒子が沈降しないように撹拌すればよい。重合温度は、通常、40℃以上であり、50〜90℃が好ましい。また、重合反応の後半に昇温してもよい。さらに、トナーを定着させる際の臭気の原因等となる未反応のモノマー、副生成物等を除去するために、重合反応の後半又は終了後に、水性溶媒を留去してもよい。重合反応の終了後に、生成したトナーは、洗浄・濾過により回収し、乾燥する。
前記分散安定剤としては、無機化合物、有機化合物が挙げられる。前記無機化合物としては、例えば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナなどが挙げられる。前記有機化合物としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらは、水性溶媒に分散させて用いることができる。なお、分散安定剤は、モノマーに対して、0.2〜20質量%を添加することが好ましい。分散安定剤として、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい粒子を得るために、分散媒体中で無機化合物の微粒子を生成してもよい。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合するとよい。
前記粉砕法を用いてトナーを製造する方法としては、従来公知の手段に従い、少なくとも、結着樹脂及び着色剤を含むトナー組成物を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程を有するトナーの製造方法が挙げられる。なお、機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕又は分級する工程で得られる製品となるトナー以外のものを再利用してもよい。
前記機械的に混合する工程は、攪拌羽根を有する混合機等を用いて通常の条件あれば、特に制限はない。この工程が終了したら、混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機やロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。具体的には、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型押出機(東芝機械社製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、PCM型2軸押出機(池貝鉄工所社製)、コニーダー(ブス社製)などが挙げられる。溶融混練は、結着樹脂の分子鎖を切断しないような条件で行う必要がある。溶融混練温度が結着樹脂の軟化点より低過ぎると、分子鎖の切断が起こり、高過ぎると、ビスフェノール化合物、着色剤等の分散が進まないため、溶融混練温度は、樹脂の軟化点に応じて適宜設定されることが好ましい。
前記溶融混練する工程が終了したら、混練物を粉砕する。粉砕する工程においては、粗粉砕した後に、微粉砕することが好ましい。このような粉砕方法としては、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕する方法、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕する方法、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方法が挙げられる。この工程が終了した後に、遠心力等を用いて粉砕物を気流中で分級することにより、所定の粒子径を有するトナーを得ることができる。
前記トナー母体粒子の体積平均粒径(Dv)としては、3μm〜10μmが好ましく、4μm〜7μmがより好ましい。また、前記トナー母体粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))としては、1.0〜1.3が好ましく、1.0〜1.2がより好ましい。
前記体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、例えば、以下の方法により測定することができる。まず、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径50μmでトナー母体粒子を測定する。次にトナー母体粒子の体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナー母体粒子の体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。前記粒度分布は、前記トナー母体粒子の体積平均粒径(Dv)を個数平均粒径(Dn)で除したDv/Dnを用いる。なお、前記粒度分布の値は、完全に単分散であれば1となり、数値が大きいほど分布が広いことを意味する。
<<<外添剤>>>
前記外添剤としては、通常トナーに用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子、トリアジン環を有する樹脂粒子などが挙げられる。
−アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子−
前記アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子は、シランカップリング剤であるアミノシランカップリング剤により表面処理されたシリカ粒子のことである。
前記アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子を前記トナーに混合させることにより、トナーの電界応答性を向上させ、地汚れを抑制できることから好ましい。
前記アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子の一次粒子の平均粒子径としては、40nm〜160nmが好ましく、60nm〜120nmがより好ましい。40nm以上であると、トナー母体粒子へ埋まりこみやすくなるため電界応答性向上機能が低くなるという不具合を防ぐことができ、160nm以下であると、クリーニング不良や部材汚染を引き起こすという不具合を防ぐことができる。なお、クリーニング性の観点から、前記アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子は、一次粒子が2つ以上集まった状態にあるものが好ましく、数個〜数十個凝集した凝集体を含んでいることがより好ましい。
前記アミノシランカップリング剤としては、例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
(式) Z−Si(OR
なお、式中、Zは、−A−NR、又3−n(Y)は−A−NH−A−NRを表し、A、A、Aは、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキレン基を表し、
は、CH、又はCを表し、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、H、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表し、Yは、CH、C、OCH、又はOCを表し、nは0〜2の整数を表す。
前記アミノシランカップリング剤としては、具体的には以下の化合物が挙げられる。
・HN(CHSi(OCH (MW:179.3)
・HN(CHSi(OC (MW:221.4)
・HNCHCHCHSi(CH(OC) (MW:161.3)
・HNCHCHCHSi(CH)(OC)2 (MW:191.3)
・HNCHCHNHCHSi(OCH (MW:194.3)
・HNCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH (MW:206.4)
・HNCHCHNHCHCHCHSi(OCH (MW:224.4)
・(CHNCHCHCHSi(CH)(OC (MW:219.4)
・(CNCSi(OCH (MW:291.6)
・CNHCSi(OCH (MW:255.4)
なお、前記アミノシランは、シラザンを含まないことが好ましい。
アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子の製造方法としては、特に制限はなく、目的日応じて適宜選択することができ、例えば、アミノシランカップリング剤を含有する溶液中にシリカを漬積し乾燥させる方法、シリカにアミノシランを含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法などが挙げられる。
前記アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子の含有量は、トナー母体粒子に対して、0.1質量%〜3.0質量%が好ましく、0.3質量〜1.5質量%がより好ましい。0.1質量%以上であると、トナーの電界応答性やクリーニング性への効果が得られにくくなるという不具合を防ぐことができ、3.0質量%以下であると、過剰なシリカが現像ローラや感光体などへ汚染しやすくなるという不具合を防ぐことができる。
−トリアジン環を有する樹脂粒子−
前記トリアジン環を有する樹脂粒子(以下、「トリアジン系樹脂微粒子」と称することもある)を前記トナーに混合させることにより、トナーの電界応答性を向上させ、地汚れを抑制できることから好ましい。
トリアジン系樹脂微粒子を構成する樹脂としては、例えば、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物であるメラミン樹脂、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、メラミン樹脂が好ましい。
前記トリアジン環を有する樹脂粒子の一次粒子の平均粒子径としては、80nm〜500nmが好ましく、120nm〜400nmがより好ましく、150nm〜300nmが更に好ましい。前記平均粒子径が80nm以上であると、前記トリアジン環を有する樹脂粒子がトナー母体粒子へ埋まりこみやすくなるため、電界応答性向上機能が低くなりという不具合を防ぐことができ、500nm以下であると、クリーニング不良や部材汚染を引き起こす不具合を防ぐことができる。
なお、本発明において、一次粒子の平均粒子径は、以下のように測定した値のことを指す。走査電子顕微鏡(SEM)にて50,000倍の倍率で観察した画像から無作為に200個の粒子を選び(1視野で200個に満たない場合は複数の視野を観察)、その粒子径の平均を算出する。
前記トリアジン環を有する樹脂粒子の形状係数SF−1としては、100〜140が好ましく、100〜130がより好ましい。前記形状係数SF−1が前記数値範囲であると、トナー母体粒子上にトリアジン系樹脂微粒子が固定化されやすくなるため、トナーへの帯電性付与が効率的に行われず、トナーの電界応答性を十分に向上できなくなるという不具合を防止することができる。
前記形状係数SF−1は、トリアジン系樹脂微粒子の形状の丸さの割合を示すものであり、SF−1の値が100の場合、トリアジン系樹脂微粒子の形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
前記形状係数SF−1は、画像解析装置(ニコレ社製Luzex3)を用いて算出することができる。具体的には、走査電子顕微鏡により50,000倍の倍率でトナー表面を観察した画像を用意し、投影面全体が、他の粒子やトナー母体粒子の凹凸などで隠れることなく視野内に存在しているトリアジン系樹脂微粒子に対して解析を行う。微粒子1つのSF−1の算出式は以下のとおりである。
微粒子1つのSF−1=[(MXLNG)/AREA]×(π/4)×100
(MXLNGは粒子の絶対最大長、AREAは粒子の投影面積を示す。)
50個のトリアジン系樹脂微粒子を無作為に解析し、その平均値を本発明のSF−1とした。
トリアジン系樹脂微粒子としては、例えば、樹脂組成が単一のもの、2種類以上のトリアジン系樹脂を含むもの、トリアジン系樹脂と窒素原子を含む他の樹脂を含むもの、トリアジン系樹脂と窒素原子を含まない他の樹脂を含むもの、トリアジン系樹脂に任意成分として有機化合物や無機化合物を添加するものなどが挙げられる。
樹脂組成が単一ではない場合の構造としては、コアシェル構造、及び海島構造などの相分離構造を有していてもよく、相溶状態や混和状態にあってもよい。また、トリアジン系樹脂微粒子は、界面活性剤や疎水化剤などで表面処理されていてもよい。
トリアジン系樹脂微粒子を構成する樹脂の分子量としては、トナーに添加された後画像形成装置内での撹拌や混合、摺擦によって繰り返し受ける摩擦や衝突に対して変形や破壊をしない程度であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記トリアジン系樹脂微粒子は、架橋構造を有していることが好ましい。
トリアジン系樹脂微粒子の含有量としては、トナー母体粒子に対して、0.05質量%〜5.0質量%が好ましく、0.2質量%〜2.5質量%がより好ましく、0.5質量%〜1.5質量%が更に好ましい。含有量が、前記範囲であると、トナーが十分な機能を発現し、著しい流動性低下を招かない。
−その他添加剤−
前記トナーには、その他、公知の無機微粒子を併用することができる。前記無機微粒子としては、例えば、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。
前記無機微粒子の一次粒子の平均粒子径としては、1nm〜120nmが好ましく、5nm〜90nmがより好ましい。また、一次粒子の平均粒子径が20nm以下の無機微粒子を少なくとも1種類以上含むことが好ましい。
前記無機微粒子のBET法による比表面積としては、20m/g〜500m/gが好ましい。
前記無機微粒子は、疎水化処理を行ったものでもよい。
疎水化処理を行った無機微粒子は、前記無機微粒子に対し、シリル化剤、シリコーンオイル、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤などによる表面処理を行うことにより得ることができる。前記疎水化処理を行うことにより、トナーの帯電性や粉体流動性を向上させることができる。
疎水化処理を行う無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニアなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、帯電性、及び粉体流動性の向上、並びに経済性の点から、シリカ粒子が好ましい。
疎水化処理されたシリカ粒子としては、市販されているものを利用することができ、例えば、R−972、R−974、RX−200、RY−200、R−202、R−805、R−812、RX−50、NAX−50、NX−90S、NX−90G、R−8200、RX−300(いずれも、日本アエロジル株式会社製);H2000/4、H2000T、H05TM、H13TM、H20TM、H3004、H30TM(いずれも、クラリアント社製);X−24−9163A(信越化学工業株式会社製);UFP−30、UFP−35(いずれも、電気化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
前記無機微粒子の平均一次粒子径としては、5nm〜100nmが好ましく、8nm〜40nmがより好ましい。平均一次粒子径が、前記数値範囲内であれば、トナーの帯電性や粉体流動性の付与効果が効率的に発揮できる。
前記無機微粒子の含有量としては、トナー母体粒子に対して、0.05質量%〜5.0質量%が好ましく、0.1質量%〜1.0質量%がより好ましく、0.15質量%〜0.5質量%が更に好ましい。前記含有量が、0.05質量%以上であると、無機微粒子による帯電性や流動性の付与機能が発現しない不具合を防ぐことができ、5質量%以下であると、現像ローラや感光体などへの汚染性が著しくなる不具合を防ぐことができる。
トナー母体粒子と各種添加剤を混合するためには、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなど公知の混合装置を用いることができる。
いずれの装置を用いた場合にも、混合時間、混合翼の形状や回転速度、温度、混合の順番等により、添加する微粒子の付着状態を制御しトナーの凝集度や流動性を所望の範囲とすることが可能である。混合時間は15秒間以上90分間以下が好ましい。15秒間以上であれば、トナー母体粒子と無機微粒子が十分に混ざりきらず、得られたトナーは流動性や帯電性などの均一性が低いため、画像品位の低い印字になるという不具合を防止することができる。90分間以下であると、トナーの特性に変化が無く、生産にかかるエネルギーの浪費になる不具合を防ぐことができる。また、混合装置にジャケットがあれば、適宜冷水や温水を流すことにより混合時の温度を調整することができる。
混合処理をされたトナーは、必要に応じて篩によって粗大粒子などを除去し、その後現像装置あるいはトナーカートリッジに充填される。なお、トナーカートリッジにトナーを充填した後で、トナーカートリッジ内でさらに混合を実施することで意図的に添加剤の埋没や表面改質を行い、凝集度を制御したものを使用することも可能である。この場合、必要に応じて、混合する環境の温湿度を制御してもよい。
前記トナーの平均円形度としては、0.900以上0.990以下が好ましく、0.940以上0.985以下がより好ましい。前記円形度が、0.940以上0.985以下であると、転写性とクリーニング性の両立が可能であるという有利な効果が得られる。
前記平均円形度の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値が平均円形度である。
前記平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−3000により平均円形度として計測した値である。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100mL〜150mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1mL〜0.5mL加え、更に測定試料を0.1g〜0.5g程度加える。前記測定試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1分間〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000個/μL〜10,000個/μLとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
<静電潜像担持体>
前記静電潜像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。前記像担持体の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状などが挙げられる。前記像担持体の材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)などが挙げられる。
<静電潜像形成手段及び静電潜像形成工程>
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段(帯電器)と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光手段(露光器)とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電器としては、静電潜像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、前記帯電器が、静電潜像担持体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<除電手段及び除電工程>
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、前記除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
<クリーニング手段及びクリーニング工程>
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、前記クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
<リサイクル手段及びリサイクル工程>
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、前記リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
<制御手段及び制御工程>
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、各工程は前記制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
以下は、図面を用いて本発明の画像形成装置、及び画像形成方法を説明する。
図1は、本発明における画像形成装置の一例を示す。この画像形成装置は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体100には、画像形成ユニットとしての4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Bkが着脱可能に装着されている。各プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の異なる色の現像剤を用いる以外は同様の構成となっている。なお、本実施形態では、現像剤として、トナーから成る一成分現像剤(以下「トナー」と称する)を用いている。
各プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Bkは、像担持体としての感光体ドラム(「感光体」と記す)2と、感光体2の表面を帯電させる帯電部材としての帯電ローラ3等を備えた帯電装置と、感光体2の表面にトナーを供給する現像装置4と、感光体2の表面をクリーニングするためのクリーニングブレード5等を備えたクリーニング装置などを備えている。感光体2はアルミ素管に感光層を塗布したドラム状の感光体として構成されている。なお、図1では、イエロー(Y)のプロセスカートリッジ1Yが備える感光体2、帯電ローラ3、現像装置4、クリーニングブレード5のみに符号を付しており、その他のプロセスカートリッジ1M、1C、1Bkにおいては符号を省略している。
図1において、各プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Bkの上方には、感光体2の表面を露光する露光手段としての露光装置6が配設されている。露光装置6は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体2の表面へ光源からの露光光を照射するように構成されている。露光装置6は、光源として発光ダイオード(LED)とレンズなどの光学手段を備えたLED光学手段またはレーザーダイオード(LD)とレンズなどの光学手段を備えたLD光学手段を用いることができる。
各プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Bkの下方には、転写装置7が配設されている。転写装置7は、転写体であり、無端状のベルトから構成される転写ベルトとしての中間転写ベルト8を有している。中間転写ベルト8は、複数の支持部材としての駆動ローラ9と従動ローラ10に張架されている。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9が図の反時計回りに回転することによって図1の矢印に示す方向(反時計回り方向)に周回走行(回転)するように構成されている。
4つの感光体2に対向した位置には、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ11が配設されている。各一次転写ローラ11はそれぞれの位置で、中間転写ベルト8の内周面を対向する各感光体2にそれぞれ押圧しており、中間転写ベルト8の押圧された部分と各感光体2とが接触する箇所に一次転写ニップを形成している。各一次転写ローラ11は、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)からなる1次転写バイアスが印加されるように構成されている。
駆動ローラ9と対向した位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ12が配設されている。この二次転写ローラ12は、中間転写ベルト8の外周面と圧接しており、二次転写ローラ12と中間転写ベルト8とが接触する箇所に、二次転写ニップを形成している。二次転写ローラ12は、一次転写ローラ11と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)からなる2次転写バイアスが印加されるように構成されている。
中間転写ベルト8の図1の右端側の外周面には、中間転写ベルト8の表面をクリーニングするベルトクリーニング装置13が配設されている。このベルトクリーニング装置13から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、転写装置7の下方に配設された廃トナー収容器14の入り口部に接続されている。
装置本体100の下部には、紙やOHPシート等の被転写材Pを収容した給紙カセット15が配設されている。給紙カセット15には、収容されている被転写材Pを送り出す給紙ローラ16が設けられている。一方、装置本体100の上部には、被転写材Pを外部へ排出するための一対の排紙ローラ17と、排出された被転写材Pをストックするための排紙トレイ18とが配設されている。
装置本体100内には、被転写材Pを給紙カセット15から二次転写ニップを通って排紙トレイ18へ搬送するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ12の位置よりも被転写材搬送方向上流側には一対のレジストローラ19が配設されていて、二次転写ローラ12の位置よりも被転写材搬送方向下流側には、定着装置20が配設されている。
上記画像形成装置は以下のように動作する。
作像動作が開始されると、各プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Bkの各感光体2が図1の時計回りに回転駆動され、帯電ローラ3によって各感光体2の表面がそれぞれ所定の極性に一様に帯電される。図示しない読取装置によって読み取られた原稿の画像情報あるいはパソコンなどから送信された画像情報に基づいて、露光装置6から各感光体2の帯電面にレーザー光が照射されて、各感光体2の表面に静電潜像がそれぞれ形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体2上にそれぞれ形成された静電潜像に、各現像装置4からトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
中間転写ベルト8を張架する駆動ローラ9が回転駆動し、中間転写ベルト8を図中反時計周り方向に周回走行させる。また、各一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流あるいは直流と交流を重畳させた1次転写バイアスが印加されることによって、各一次転写ローラ11と各感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。そして、各感光体2上の各色のトナー画像が、一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト8上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト8はその表面にフルカラーのトナー画像を担持する。また、中間転写ベルト8に転写しきれなかった各感光体2上のトナーは、各クリーニングブレード5によってそれぞれ除去される。
また、作像動作が開始されると、給紙ローラ16が回転して、給紙カセット15から被転写材Pが搬出される。搬出された被転写材Pは、レジストローラ19によってタイミングを計られて、二次転写ローラ12と中間転写ベルト8との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ12には、中間転写ベルト8上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流あるいは直流と交流を重畳させた2次転写バイアスが印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト8上のトナー画像が被転写材P上に一括して転写される。その後、被転写材Pは定着装置20に送り込まれてトナー画像が被転写材P上に定着される。画像定着された被転写材Pは一対の排紙ローラ17によって排紙トレイ18に排出される。
以上の説明は、被転写材Pにフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの任意のプロセスカートリッジを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図2は、現像装置4及びトナーカートリッジ50の概略断面図である。
図2に示すように、現像装置4は、黒丸で示すトナーTを収容するための収容空間を有する基部としての現像ケース40と、トナーTを担持する現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像ローラ41にトナーTを供給する現像剤供給部材としての供給ローラ42と、現像ローラ41上に担持されたトナー量を規制する規制部材としての現像ブレード43と、トナーTを搬送する現像剤搬送部材としての第1のスクリュ44及び第2のスクリュ45と、現像ローラ41の周囲からのトナーTの漏れを防止するシール部としての入口シール46等を備えている。
現像ローラ41は、金属製の芯金と、その芯金の外周に配設された導電性ゴムで構成されている。導電性ゴムとしては、例えば、導電性ウレタンゴムやシリコーンゴム等が一般に使用可能である。現像ケース40の下方には、感光体2との対向する部位にケース外部と連通する開口部401が形成されている。現像ローラ41は、その表面41aの一部が開口部401からケース外部に露呈するように現像ケース40に回転可能に設置されている。現像ローラ41は、印刷動作によって図2の反時計回り方向に回転し、その表面41aに保持したトナーTを感光体2との対向位置となる現像領域Gへと搬送する。
供給ローラ42には、スポンジローラなどが用いられている。スポンジローラとしては、金属製の芯金の外周に、カーボンを混合して半導電化させた発泡ポリウレタンを付着したものが適当である。供給ローラ42は、現像ローラ41の表面41aに当接している。供給ローラ42と現像ローラ41とが当接して形成されるニップ部は、通常現像ローラ41の回転方向への幅が約1mm〜3mm程度に設定されている。また、供給ローラ42は、現像ローラ41に対してカウンター方向(図2において反時計回り)に回転することで、現像ケース40内のトナーTを現像ローラ41の表層まで効率よく供給できる。
現像ケース40には、現像ブレード43を補強のためのホルダ431が設けられている。現像ブレード43は、金属製の薄板の一端側をこのホルダ431に固定し(固定は溶接、カシメ、ネジ止めなどの方法を用いる)、自由端である他端側を現像ローラ41の表面41aに所定の圧力になるよう当接させている。この他端側の当接により、現像ローラ41と現像ブレード43との間にはニップが形成され、ニップ通過後の現像ローラ41の表面41a上のトナー量を均一化する。
現像ケース40の内部の収納空間は、連通口48aを有する仕切部材48によって、補給口40aを有する第一の領域Aと、現像ローラ41や現像ブレード43等の現像手段を有する第二の領域Bとに分割されている。このように仕切部材48によって現像ケース40の内部を分割することにより、上方から供給ローラ42にトナーの粉圧が集中して大きな負荷がかかるのを抑制することが可能である。また、第一の領域A内には、第1の現像剤搬送部材としての第1のスクリュ44が配設され、第二の領域B内には、第2の現像剤搬送部材としての第2のスクリュ45が配設されている。
現像ケース40の上部には、補給用のトナーTを収容する現像剤収容器としてのトナーカートリッジ50が着脱可能に装着されている。なお、現像装置4及びトナーカートリッジ50の構成は図2に示す構成に限定されない。例えば、感光体2等を一体化した構成(プロセスカートリッジ)とすることも可能である。
トナーカートリッジ50の下部と現像ケース40の上部には、それぞれ、トナーカートリッジ50内のトナーTを現像ケース40内へ補給するための補給口50a、40aが形成されている。トナーカートリッジ50内には、内部のトナーTを補給口50aまで搬送するための第3のスクリュ51と、この第3のスクリュ51側へ内部のトナーTを寄せるためのアジテータ52とが回転可能に設けられている。
トナーTの補給は、図示しないトナー残量検知手段による現像ケース40内のトナー残量の検知結果に基づいて行われる。具体的には、現像ケース40内のトナーTが消費されてトナー量が所定値以下になったことをトナー残量検知手段が検知すると、予め設定されている時間だけトナーカートリッジ50の第3のスクリュ51やアジテータ52が駆動され、所定量のトナーTが現像ケース40内へ補給されるようになっている。
なお、本発明は前述の具体的な装置に限定されるものではなく、現像方式としては非磁性一成分現像方式、磁性一成分現像方式のいずれでもよく、また現像装置を5つ以上使用するものであっても構わない。さらには、レッド、グリーン、ブルーやその他淡色、ホワイト、ゴールドやシルバーなどの金属光沢色、無色などの特色での画像形成ができるものでも良く、逆に黒色その他の単色のみの画像を形成できるものであっても良い。
次に現像装置4が有する入口シール46の構成について説明する。
図2に示す現像装置4に設置された現像ローラ41の近傍には、入口シール46、圧力調整部材としてのバックアップスポンジ33、トナー受けシート部材49が設置されている。トナー受けシート部材49は、入口シール46によって現像ローラ41の表面41a上の未現像トナーTがわずかに掻き取られてしまった場合、その掻き取られたトナーTが飛散しないように現像ケース40内に収容するためのものである。入口シール46は、現像領域Gよりも現像ローラ41の回転方向下流側で、現像ローラ41の表面41aに、その端部460bを当接してニップ部Nを形成するシート部材460を有している。シール部材460は、第1のシール部材460aを有し、屈曲部460cよりも他端側460b側を現像ローラ41の表面41aに圧接する当接部としたものである。
図2に示す現像装置4は、画像形成装置の印刷動作が開始されると、先述のように現像ローラ41は矢印方向Cに回転し、感光体2と対向する現像領域Gにて、感光体2上の潜像部をトナーTで現像する。現像されなかったトナー(未現像トナー)はそのまま現像ローラ41の回転とともに移動し、現像ローラ41と入口シール46のニップ部Nを通過して現像ケース40内部へ戻される。
現像ローラ41は、開口部401から外部に固定するように回転可能に現像ケース40に設置されているため、現像ローラ41と現像ケース40との摺動部から現像ケース内部のトナーTが漏れてこないよう構成する必要がある。このため、入口シール46は、現像ローラ41の長手方向に延在し、長手方向において現像ローラ41の表面41aと当接してニップ部Nを形成し、現像ケース40内部からトナーTが漏れるのを防止している。
(トナー収容ユニット)
本発明のトナー収容ユニットは、トナー補給手段、トナー供給手段、及び必要に応じてその他の部材を有する。
前記トナー供給手段は、トナー収容部に収容されたトナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像するためにトナー担持体を介して前記静電潜像担持体にトナーを供給する手段のことである。
本発明におけるトナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナーを収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、トナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジなどが挙げられる。
前記トナー収容容器とは、トナーを収容した容器をいう。
前記現像器は、トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
前記プロセスカートリッジとは、少なくとも像担持体と現像手段とを一体とし、トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段のから選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
本発明のトナー収容ユニットを、画像形成装置に装着して画像形成することで、後述するトナーを用いて画像形成が行われるため、低印字率の画像形成を多く行った後であっても、画像かすれ、地汚れ、トナー落ち、及びハーフトーンのムラがない良好な画像を作成できる。
前記トナー収容ユニットが有する、前記トナー、前記トナー補給手段、前記トナー収容部、及び前記トナー担持体は、前述した画像形成装置のものと同じものを用いることができる。
前記トナー供給手段は、前述した画像形成装置のトナー収容部と同じものを用いることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、「部」は、特に断りのない限り「質量部」を表す。
(実施例1)
<トナー1の製造>
−ポリエステル1の合成−
冷却管撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部、及びジブチルスズオキシド2部を仕込み、常圧下、230℃で8時間反応させた。次に、10mmHg〜15mmHgの減圧下で、5時間反応させた後、反応容器中に無水トリメリット酸44部を添加し、常圧下、180℃で2時間反応させて、[ポリエステル1]を合成した。
得られた[ポリエステル1]は、数平均分子量が2,500、重量平均分子量が6,700、ガラス転移温度(以下「Tg」と略記する)が43℃、酸価が25mgKOH/gであった。
−イソシアネート変性ポリエステル1の合成−
冷却管、撹拌機、及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10mmHg〜15mmHgの減圧で5時間反応し[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2,100、重量平均分子量9,500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]411部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を入れ、100℃で5時間反応し、[イソシアネート変性ポリエステル1]を得た。[イソシアネート変性ポリエステル1]の遊離イソシアネートの質量%は、1.53質量%であった。
−マスターバッチ1の製造−
カーボンブラック40部、[ポリエステル1]60部、及び水30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmの大きさに粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
−マスターバッチ2の製造−
ピグメントブルー15:3 42部、[ポリエステル1]58部、及び水30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmの大きさに粉砕し、[マスターバッチ2]を得た。
−ビニル系樹脂微粒子分散液1の製造−
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管のついた反応容器中に、ドデシル硫酸ナトリウム0.7部、及びイオン交換水498部を入れ、攪拌しながら80℃に加熱して溶解させた後、過硫酸カリウム2.6部をイオン交換水104部に溶解させたものを加えて、15分混合し、スチレンモノマー200部、及びn−オクタンチオール4.2部の単量体混合液を90分かけて滴下し、その後60分間80℃に保ち、重合反応をさせた。
その後、冷却して白色のビニル系樹脂微粒子分散液1を得た。得られた分散液を2mLシャーレに取り、分散媒を蒸発させて得られた乾固物を測定したところ、数平均分子量が8,300、重量平均分子量が16,900、Tg83℃であった。
−水相作成工程−
イオン交換水970部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25質量%水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液95部、及び酢酸エチル98部を混合撹拌したところ、pH6.2となった。これに、10質量%水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、pH9.5に調整し、[水相1]を得た。
−油相作製工程−
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、[ポリエステル1]545部、パラフィンワックス(融点74℃)181部、及び酢酸エチル1,450部を仕込み、撹拌下で80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し、[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、顔料、及びWAXの分散を行った。次いで、[ポリエステル1]の66質量%酢酸エチル溶液655部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。
[顔料・WAX分散液1]976部をTKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[イソシアネート変性ポリエステル1]88部を加えTKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合して[油相1]を得た。得られた[油相1]の固形分を測定したところ52.0質量%であった。
−芯粒子作成工程−
得られた[油相1]に[水相1]1,200部を加え、ミキサーのせん断熱による温度上昇を抑えるために水浴で冷却をすることにより液中温度を20℃〜23℃の範囲になるように調整しながら、TKホモミキサーを用い回転数8,000rpm〜15,000rpmで調整して2分間混合したのち、アンカー翼を取り付けたスリーワンモーターで回転数130rpm〜350rpmの間に調整しながら10分間攪拌し、芯粒子となる油相の液滴が水相に分散された[芯粒子スラリー1]を得た。
−樹脂微粒子付着工程−
[芯粒子スラリー1]をアンカー翼を取り付けたスリーワンモーターで回転数130rpm〜350rpmの間に調整して攪拌しながら、液温が22℃の状態で、[ビニル系樹脂微粒子分散液1]106部及びイオン交換水71部の混合物(固形分濃度15質量%)を3分間かけて滴下した。滴下後、回転数を200rpm〜450rpmの間に調整して30分間攪拌を続け、[複合粒子スラリー1]を得た。この[複合粒子スラリー1]を1ml取って10mLに希釈し、遠心分離を行ったところ、上澄み液は透明であった。
−脱溶工程−
撹拌機、及び温度計をセットした容器に、[複合粒子スラリー1]を投入し、攪拌を行いながら30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を得た。[分散スラリー1]を少量スライドグラス上に置き、カバーガラスを挟んで光学顕微鏡にて200倍の倍率で様子を観察したところ、均一な着色粒子が観察された。また[分散スラリー1]を1mL取って10mLに希釈し、遠心分離を行ったところ、上澄み液は透明であった。
−洗浄・乾燥工程−
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となる様に10質量%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分間後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。
−トナー母体粒子1の製造−
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体粒子1](体積平均粒径(Dv)は6.1μm、Dv/Dnは1.14)を得た。得られた[トナー母体粒子1]を走査電子顕微鏡で観察したところ、芯粒子の表面にビニル樹脂が均一に付着していた。
<トナー1の製造>
チラー水によりジャケットの温度制御が可能な10Lのヘンシェルミキサーに、[トナー母体粒子1]1,000g、無機微粒子として疎水化シリカのH20TM(クラリアント製)13g、及びアミノシランにより表面処理されたシリカ微粒子としてシリカA(3−アミノプロピルトリエトキシシランにより表面処理を施された一次粒子の平均粒子径が80nmのシリカ微粒子)9gを投入し、ジャケット水として20℃の水を流しながら、回転数2,800rpmで10分間混合処理を行った。得られた混合粉体を超音波篩を用いて400メッシュの篩を通過させて、トナー1を得た。
<トナー2の製造>
トナー1の製造において、添加剤である疎水化シリカのH20TM(クラリアント製)の量を13gから3gに変えた以外は、トナー1の製造と同様にして、トナー2を得た。
<装置のセット>
図2に示す現像装置に、使用開始前における、表面粗さ(Ra)が0.95μmの現像ローラを取り付け、トナー1を充填した。また、トナーカートリッジにトナー2を充填し、図1に示す画像形成装置の1Bkの位置に装着した。なお、現像ローラの表面粗さ(Ra)は、JIS B0601−1994に準拠したサーフコム株式会社製の接触表面粗さ計を用いて測定した。
<画像かすれ(初期)、ハーフトーンのムラ>
24℃55%RHの環境下、全面ベタの画像を1枚出力し、下記評価基準に基づき、「画像かすれ(初期)」を評価した。なお、画像の先端部からカスレが見られるような場合は、品質上問題がある。
−評価基準−
5:全く見られない
4:画像の先端部は問題ないが、画像の後端部に僅かなカスレが見られる
3:画像の先端部は問題ないが、画像の後端部に明らかなカスレが見られる
2:画像の先端部から高端部にかけて僅かなカスレが見られ、特に後端部は明らかなカスレが見られる
1:画像の先端部から後端部にかけて明らかなカスレが見られる
次に、全面デジタルハーフトーン画像を1枚出力し、ハーフトーンの均一性を目視で確認し、「ハーフトーンのムラ」を評価した。ハーフトーンが均一ではなくぼそぼそとしたムラのあるものはハーフトーンのムラがありと評価した。なお、前記ハーフトーンとは、ベタ画像に対して25%のトナー量で作成されたものを指す。
<地汚れ>
印字率が2%のテストチャートを1枚出力し、下記評価基準に基づき、「地汚れ」を評価した。
−評価基準−
◎:白部に地汚れは全く見られない
○:紙を正面から観察しても分からないが、紙を斜めから詳細に観察すると地汚れが辛うじて認識できる
△:紙を正面から詳細に観察すると、地汚れが辛うじて認識できる
×:紙を正面から観察すると、明らかに地汚れが認識できる
<画像かすれ(5,000枚画像形成後)>
トナー1、及びトナー2をセットした装置を用い、30秒おきに印字率3%の画像を1枚ずつ、合計5,000枚になるまで画像形成を行った。途中でトナーカートリッジ中のトナー残量が少なくなった場合には、トナー2を充填した別のトナーカートリッジに交換しながら印字を実施した。画像形成終了後、再び全面ベタの画像を1枚出力し、画像のカスレの程度を「画像かすれ(初期)」と同様の評価基準に基づき、「画像かすれ(5,000枚画像形成後)」を評価した。
(実施例2)
実施例1において、トナー2をトナー5に変えた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(実施例3、5〜12、比較例1〜6)
<トナー3〜12の製造>
トナー1の製造において、表1に示すように、トナー母体粒子の種類、添加剤の種類、及び混合処理条件を変更して、トナー3〜12を得た。なお、トナー母体粒子2については、以下のようにして製造した。また、表1には、得られたトナーの凝集度も併記した。
<トナー母体粒子2の製造>
−樹脂1の作成−
スチレン系モノマーとして、スチレン590g、アクリル系モノマーとして、アクリル酸−2−エチルヘキシル120g、アクリル酸30g、及び重合開始剤としてジクミルパーオキサイド30gを滴下ロートに入れた(以下、「ビニル系モノマー樹脂と重合開始剤との混合液」と称する)。ポリエステルの単量体として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1,260g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン130g、イソドデセニル無水コハク酸200g、テレフタル酸380g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸270g、エステル化触媒としてジブチル錫オキシド7g、及びパラフィンワックス(酸価0.1mgKOH/g未満、融点73.3℃、示差走査型熱量計で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅は3.9℃)250gを、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下に、160℃の温度で撹拌しつつ、滴下ロートより前記ビニル系モノマー樹脂と重合開始剤との混合液を1時間かけて滴下した。160℃に保持したまま2時間付加重合反応を熟成させた後、230℃に昇温して縮重合反応を行った。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行ない、所望の軟化点(109℃)に達したときに反応を終了させ、[樹脂1]を得た。
−樹脂3の作成−
ポリエステル単量体として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1,650g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン660g、イソドデセニル無水コハク酸190g、テレフタル酸750g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸190g、及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド0.3gを、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下230℃に昇温して縮重合反応を行なった。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行ない、所望の軟化点(97℃)に達したときに反応を終了させ、[樹脂3]を得た。
[樹脂1]74部、[樹脂3]26部、及び着色剤(カーボンブラック)6部をブレンダーで充分混合したのち2軸押出し機にて混練し、冷却後粉砕、分級し、体積平均粒径約6.6μmの黒色の[トナー母体粒子2]を得た。
(実施例13)
<トナー13の製造>
トナー母体粒子1の製造において、マスターバッチ1をマスターバッチ2に変更したこと以外は、トナー母体粒子1と同様にして、シアントナー母体であるトナー母体粒子3を得た。
トナー1の製造において、トナー母体粒子1をトナー母体粒子3に変更したこと以外は、トナー1と同様にして、シアントナーであるトナー13を得た。
<トナー14の製造>
トナー2の製造において、トナー母体粒子1をトナー母体粒子3に変更したこと以外は、トナー2と同様にして、シアントナーであるトナー14を得た。
表2に示すように、現像装置に取り付ける現像ローラの使用開始前における表面粗さ(Ra)、現像装置、及びトナーカートリッジに充填するトナーを変更した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果は、表2に併記した。なお、比較例2、及び3については、全面デジタルハーフトーン画像にハーフトーンのムラがみられた。
比較例5においては、評価終了後に現像装置を確認すると、トナーが現像装置からプロセスカートリッジ内に僅かながら落ちていることが確認された。
Figure 0006911346
・H20TM 疎水化シリカ粒子(クラリアント社製)
・R972 疎水化シリカ粒子(クラリアント社製)
・シリカA 3−アミノプロピルエトキシシランにより表面処理されたシリカ粒子。一次平均粒子径:80nm
・シリカB ヘキサメチレンジシラザンにより表面処理されたシリカ粒子。一次平均粒子径:80nm
・樹脂微粒子 メラミン樹脂粒子。一次平均粒子径:200nm、SF−1値:116
なお、シリカA及びシリカBは、以下の方法により作製した。
<シリカAの作製>
反応容器にトルエン300部を入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で攪拌混合しながら、一次粒子の平均粒径が80nmであるシリカ50部を加えて分散させた後、攪拌しながら3−アミノプロピルトリエトキシシラン8部を添加し、30分間攪拌を継続した。その後、揮発分を減圧留去、次いで乾燥、解砕を行い、[シリカA]を得た。
<シリカBの作製>
反応容器にトルエン300部を入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で攪拌混合しながら一次粒子の平均粒径が80nmであるシリカ50部を加えて分散させた後、攪拌しながらヘキサメチルジシラザン6部を添加し、30分間攪拌を継続した。その後、揮発分を減圧留去、次いで乾燥、解砕を行い、[シリカB]を得た。
(実施例4)
図2に示す現像装置1台、及びトナーカートリッジ5台にトナー1を充填した。その後、トナーカートリッジを駆動させるための装置を用い、5台すべてのトナーカートリッジを30℃45%RHの環境下30分間連続して駆動させた後、24℃55%RHの環境で静置した。トナーカートリッジのうち1台からトナーを全量取り出して確認したところ、凝集度は63%、平均円形度は0.978であった。
その後、現像装置と前記トナーが充填されたトナーカートリッジのうちの1台を図1に示す画像形成装置の1Bkの位置に装着し、24℃55%RHの環境下全面ベタの画像を1枚出力し、画像かすれ(初期)の程度を評価した。評価基準は実施例1の画像かすれ(初期)と同様である。また、実施例1と同様にして、地汚れ、トナー落ち、及びハーフトーンのムラを評価した。
次に、30秒おきに印字率3%の画像を1枚ずつ、合計5,000枚になるまで画像形成を行った。途中でトナーカートリッジ中のトナー残量が少なくなった場合には、残りのトナーカートリッジに交換しながら印字を実施した。画像形成終了後、再び全面ベタの画像を1枚出力し、画像かすれ(5,000枚画像形成後)の程度を評価した。評価基準は実施例1の画像かすれ(5,000枚画像形成後)と同様である。
Figure 0006911346
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> トナーを補給するトナー補給手段と、
前記トナー補給手段から補給されたトナーを収容するトナー収容部、及び前記トナー収容部に収容されたトナーを担持するトナー担持体を有し、前記トナー担持体上の前記トナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を媒体に転写する転写手段と、を有する画像形成装置において、
前記トナー収容部が、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する仕切部材を有し、
使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.5μm以上1.5μm以下であり、
使用開始前における、前記トナー収容部内のトナーをトナーD、前記トナー補給手段内のトナーをトナーTとそれぞれしたとき、前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナーTの凝集度A(T)%が、次式、5≦A(T)−A(D)、を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
<2> 使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.7μm以上1.2μm以下である前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3> 前記トナーDの凝集度A(D)が、40%以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<4> 前記トナーDの凝集度A(D)が、50%以上である前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<5> 前記トナーTの凝集度A(T)が、90%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 前記トナーTの凝集度A(T)が、80%以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<7> 前記トナーDが、アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子、及びトリアジン環を有する樹脂粒子の少なくともいずれかを含み、
前記トナーTが、アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子、及びトリアジン環を有する樹脂粒子の少なくともいずれかを含む、前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<8>前記トナーDが含む前記トリアジン環を有する樹脂粒子が、メラミン樹脂粒子であり、
前記トナーTが含む前記トリアジン環を有する樹脂粒子が、メラミン樹脂粒子である前記<7>に記載の画像形成装置である。
<9> 前記メラミン樹脂粒子の一次粒子の平均粒子径が、80nm〜500nmである前記<8>に記載の画像形成装置である。
<10> 前記メラミン樹脂粒子の形状係数SF−1が、100〜140である前記<8>から<9>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<11> 前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナーTの凝集度A(T)%が、次式、10≦A(T)−A(D)、を満たす前記<1>から<10>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<12> トナーを補給するトナー補給工程と、
前記トナー補給工程により補給されたトナーをトナー収容部に収容させ、前記トナー収容部に収容させたトナーをトナー担持体に担持させ、前記トナー担持体上の前記トナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像工程と、を含み、
前記トナー収容部が、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する仕切部材を有し、
使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.5μm以上1.5μm以下であり、
使用開始前における、前記トナー収容部内のトナーをトナーD、前記トナー補給手段内のトナーをトナーTとそれぞれしたとき、前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナーTの凝集度A(T)%が、次式、5≦A(T)−A(D)、を満たすことを特徴とする画像形成方法である。
<13> 使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.7μm以上1.2μm以下である前記<12>に記載の画像形成方法である。
<14> 前記トナーDの凝集度A(D)が、40%以上である前記<12>から<13>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<15> 前記トナーTの凝集度A(T)が、90%以下である前記<12>から<14>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<16> 前記トナーDが、アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子、及びトリアジン環を有する樹脂粒子の少なくともいずれかを含み、
前記トナーTが、アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子、及びトリアジン環を有する樹脂粒子の少なくともいずれかを含む、前記<12>から<15>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<17> トナーを補給するトナー補給手段と、
前記トナー補給手段から補給されたトナーを収容するトナー収容部、及び前記トナー収容部に収容されたトナーを担持するトナー担持体を有し、前記トナー担持体上の前記トナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、を有するトナー収容ユニットにおいて、
前記トナー収容部が、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する仕切部材を有し、
使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.5μm以上1.5μm以下であり、
使用開始前における、前記トナー収容部内のトナーをトナーD、前記トナー補給手段内のトナーをトナーTとそれぞれしたとき、前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナーTの凝集度A(T)%が、次式、5≦A(T)−A(D)、を満たすことを特徴とするトナー収容ユニットである。
前記<1>から<11>のいずれかに記載の画像形成装置、前記<12>から<16>のいずれかに記載の画像形成方法、及び前記<17>に記載のトナー収容ユニットは、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
4 現像装置
50 トナー補給手段(トナーカートリッジ)
41 トナー担持体
42 供給ローラ
特開昭61‐228460号公報 特開2015−200817号公報 特開2015−022110号公報 特開2009−109726号公報 特開2008−083186号公報 特許第4333415号公報 特開2003−149850号公報 特許第2690549号公報 特公平07−089240号公報

Claims (4)

  1. トナーを補給するトナー補給手段と、
    前記トナー補給手段から補給されたトナーを収容するトナー収容部、及び前記トナー収
    容部に収容されたトナーを担持するトナー担持体、を有し、前記トナー担持体上の前記ト
    ナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像
    手段と、
    前記トナー像を媒体に転写する転写手段と、を有する画像形成装置において、
    前記トナー収容部が、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を
    有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する
    仕切部材を有し、
    使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.5μm以上1.5μm
    以下であり、
    使用開始前における、前記トナー収容部内のトナーをトナーD、前記トナー補給手段内
    のトナーをトナーTとそれぞれしたとき、前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナ
    ーTの凝集度A(T)%が、次式、10≦A(T)−A(D)、を満たし、前記トナーD
    の凝集度A(D)が、42%以上62%以下であり、前記トナーTの凝集度A(T)%が
    、71%以上80%以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナーDが、アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子、及びトリアジン環を有す
    る樹脂粒子の少なくともいずれかを含み、
    前記トナーTが、アミノシリル基を表面に有するシリカ粒子、及びトリアジン環を有す
    る樹脂粒子の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナーDが含む前記トリアジン環を有する樹脂粒子が、メラミン樹脂粒子であり、
    前記トナーTが含む前記トリアジン環を有する樹脂粒子が、メラミン樹脂粒子である請求
    項2に記載の画像形成装置。
  4. トナーを補給するトナー補給手段と、
    前記トナー補給手段から補給されたトナーを収容するトナー収容部を有し、
    前記トナー収容部に収容されたトナーを用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像
    を現像するためにトナー担持体を介して前記静電潜像担持体に前記トナーを供給するトナ
    ー供給手段と、を有するトナー収容ユニットにおいて、
    前記トナー収容部が、前記トナー補給手段と接続する第一の領域、前記トナー担持体を
    有する第二の領域、及び前記第一の領域と前記第二の領域とを仕切りかつ連通口を有する
    仕切部材を有し、
    使用開始前における、前記トナー担持体の表面粗さRaが、0.5μm以上1.5μm
    以下であり、
    使用開始前における、前記トナー収容部内のトナーをトナーD、前記トナー補給手段内
    のトナーをトナーTとそれぞれしたとき、前記トナーDの凝集度A(D)%及び前記トナ
    ーTの凝集度A(T)%が、次式、10≦A(T)−A(D)、を満たし、前記トナーD
    の凝集度A(D)が、42%以上62%以下であり、前記トナーTの凝集度A(T)%が
    、71%以上80%以下であることを特徴とするトナー収容ユニット。
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