JP2005024611A - 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工を施さなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像スリーブの溝の平均深さHと現像ギャップGとの関係G×Hを0.05mm2以上0.1mm2以下とする。これにより、ギャップGが狭まっても、溝の深さHがある一定値以上深ければ、現像剤担持体の振れや溝の深さ偏差の精度をあげなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止できる。従って、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工等を施こす必要がなくなり、製造コストを抑えることができる。なお、G×Hが0.1mm2を越えすぎると、溝深さHや現像ギャップGが限りなく大きくなるので、現実的な限界値として0.1mm2としている。
【選択図】 図2
【解決手段】現像スリーブの溝の平均深さHと現像ギャップGとの関係G×Hを0.05mm2以上0.1mm2以下とする。これにより、ギャップGが狭まっても、溝の深さHがある一定値以上深ければ、現像剤担持体の振れや溝の深さ偏差の精度をあげなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止できる。従って、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工等を施こす必要がなくなり、製造コストを抑えることができる。なお、G×Hが0.1mm2を越えすぎると、溝深さHや現像ギャップGが限りなく大きくなるので、現実的な限界値として0.1mm2としている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、潜像が形成された潜像担持体としての感光体の表面にトナーを供給して、トナー像を形成する現像装置を有し、このトナー像を紙などのシート状の転写材に転写するように構成した画像形成装置が知られている。
上記現像装置としては例えば、図8および図9に示すものがある。図8は、現像装置の現像ローラの概略図である。この現像ローラ201は、円筒状の現像スリーブ202と、その両端部にそれぞれ固定されたフランジ203を備えている。現像スリーブ202の外周には、現像ローラ201が高速で回転しても現像スリーブ202で現像剤が現像ドクタ近傍の現像スリーブ回転方向上流側でスリップして停滞しないように軸方向にのびる複数の溝や、サンドブラストによる荒らし加工が施されている。また、前記現像スリーブ202の内部には磁場発生手段としてのマグネット204が設けられている。前記フランジ203にはジャーナル部205が設けられている。また、現像スリーブの周囲には、現像スリーブ202と所定の間隔をとって現像ローラ201の軸方向にのびる規制ブレード206が設けられている。この規制ブレード206は、感光体210に搬送される現像剤の量を規制する。
図9は、現像装置の概略図である。この現像装置には、図8に示した現像ローラ201が感光体と対抗する位置に隙間(以下現像ギャップ)をもって設けられている。この現像装置内には、トナーと磁性キャリアを含む二成分系の現像剤が内包されている。この現像ローラ201は、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転する。現像ローラ201の内部のマグネット204は、図の点線に示すような磁力線を発している。現像装置内には、現像ローラ201に隣あうように攪拌ローラ207が配置されている。この攪拌ローラ207も図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転する。
そして、最近の画像形成装置は、精度の高い画像を得るべく、感光体210と現像ローラ201との現像ギャップを狭める傾向にある。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−16943号公報
【特許文献2】
特開平8−74839号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このように現像ローラ201と感光体210との現像ギャップを狭めると現像ローラ201の振れによる濃度ムラが発生したり現像スリーブにトナーが固着したりする問題が発生する場合がある。上述の濃度ムラは、現像ローラ201と感光体210との間の現像ギャップの変動によって発生する。トナーの固着は、スリーブ上のトナーが感光体と強く接触することで発生する。このトナーの固着は、規制ブレード206と現像ローラ201との隙間を狭くして、現像領域へ搬送する現像剤の量を減らすことで解消することができる。しかし、現像領域へ搬送する現像剤の量を減らすと画像濃度が低下し濃度ムラが顕著に現れてしまう。
【0005】
特許文献2には、現像スリーブの振れを抑えるために、現像スリーブおよび軸部材を切削加工または研削加工して20μm以下の振れとした後、サンドブラスト加工を施したものが記載されている。しかしながら、前記サンドブラスト加工を施した場合、現像スリーブを経時的に使用するうちに、現像剤との磨耗などで微細な凹凸がなくなり現像剤搬送能力が低下する場合があった。経時的に現像剤搬送能力を維持するためには、溝を形成する方法が有効である。
そこで、スリーブに切削や引き抜き加工等により溝を形成した後、スリーブの外径を切削や研削してスリーブの振れ精度を上げてみたが、溝の深さに偏差が発生し、トナーの搬送能力が周方向および軸方向で均一でなくなり、画像の濃度ムラを引き起こす場合があった。
【0006】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工を施さなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止することができる画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の現像装置は、現像剤を担持搬送する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された該現像剤を、像担持体と該現像剤担持体とが間隙Gをもって対向する現像領域に搬送し、該像担持体上に形成された静電潜像を該現像剤により現像してトナー像化するための現像装置において、該現像剤担持体表面に、長手方向に延びる複数の溝を有しており、各溝の深さ平均Hと間隙Gとの乗数が0.05mm2以上0.1mm2以下であることを特徴とするものである。
また、請求項2の現像装置は、請求項1の現像装置において、上記現像剤担持体の表面は、切削および研削加工が行われていないことを特徴とするものである。
また、請求項3の現像装置は、請求項1または2の現像装置において、上記間隙の設定値を0.1mm以上、0.4mm以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項4の現像装置は、請求項1、2または3の現像装置において、上記現像剤がトナーと磁性粒子とからなる二成分現像剤であり、該磁性粒子の粒径を20μm以上、50μm以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3の現像装置において、上記磁性粒子として、磁性体の芯材に樹脂コート膜を被覆したものであり、該樹脂コート膜が、熱可塑性樹脂とメラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分と、帯電調整剤とを含有するものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項6の現像装置は、請求項1、2、3、4または5の現像装置において、上記現像剤として、少なくともプレポリマーと、着色剤と、離型剤とからなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、該トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項7の現像装置は、請求項1、2、3、4、5または6の現像装置において、上記現像剤として、平均円形度が0.95以上、0.99以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項8の現像装置は、請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、上記現像剤として、形状係数SF−1が120以上、180以下で、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項9の現像装置は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の現像装置において、上記現像剤として、体積平均粒径に対する個数平均粒径の比が、1.05以上、1.30以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、該像担持体と、該現像装置、該帯電装置及び該クリーニング装置から選択された少なくとも該現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の現像装置を用いることを特徴とするものである。
【0008】
請求項1乃至9の現像装置によれば、現像剤担持体の溝の平均深さHと現像剤担持体と像担持体との間隙Gとの関係G×Hを0.05mm2以上0.1mm2以下としている。発明者は、鋭意研究の結果、ギャップGに対して溝の深さHがある一定値以上深ければ、現像剤担持体の振れや溝の深さ偏差が多少あっても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止できることを見出した。従って、ギャップGと溝深さのHの関係を上記のように設定すれば、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工等を施さなくても、画像の濃度ムラや、現像スリーブのトナーの固着を防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、タンデム方式のカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)の実施形態について説明する。
まず、本レーザプリンタの基本的な構成について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kを備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、言うまでもなく、イエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの他には、光書込ユニット10、転写ユニット11、レジストローラ対19、3つの給紙カセット20、定着ユニット21などが配設されている。
【0010】
[光書込ユニット]
上記光書込ユニット10は、4つの光書込器を備えている。それぞれの光書込器は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
【0011】
[プロセスカートリッジ]
図3は、上記プロセスカートリッジ1Y,M,C,Kのうち、イエロー用のプロセスカートリッジ1Yの概略構成を示す拡大図である。なお、他のプロセスカートリッジ1M,C,Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。図3において、プロセスカートリッジ1Yは、ドラム状の感光体2Y、帯電装置30Y、除電器31Y、現像装置40Y、ドラムクリーニング装置48Yなどを有している。
【0012】
上記帯電装置30Yは、交流電圧が印加される帯電ローラを感光体2Yに摺擦させることで、ドラム表面を一様帯電せしめる。帯電処理が施された感光体2Yの表面には、上記光書込ユニット10によって変調及び偏向されたレーザ光が走査されながら照射される。すると、ドラム表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像装置40Yによって現像されてYトナー像となる。
【0013】
上記現像装置40Yは、そのケーシングの開口から一部露出させるように配設された現像ローラ42Yを有している。また、第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Y、規制ブレード45Y、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)46Yなども有している。
【0014】
上記ケーシング内には、磁性キャリアと、マイナス帯電性のYトナーとを含む二成分現像剤が収容されている。この二成分現像剤は上記第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Yによって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、上記現像ローラ42Yの表面に担持される。そして、上記規制ブレード45Yによってその層厚が規制されてから感光体2Yに対向する現像領域に搬送され、ここで感光体2Y上の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体2Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費した二成分現像剤は、現像ローラ42Yの回転に伴ってケーシング内に戻される。
【0015】
上記第1搬送スクリュウ43Yと、上記第2搬送スクリュウ44Yとの間には仕切壁47Yが設けられている。この仕切壁47Yにより、現像ローラ42Yや第1搬送スクリュウ43Y等を収容する第1供給部と、第2搬送スクリュウ44Yを収容する第2供給部とがケーシング内で分かれている。第1搬送スクリュウ43Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部内の二成分現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像ローラ42Yに供給する。第1搬送スクリュウ43Yによって上記第1供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47Yに設けられた図示しない開口部を通って上記第2供給部内に進入する。第2供給部内において、第2搬送スクリュウ44Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部から送られてくる二成分現像剤を第1搬送スクリュウ43Yとは逆方向に搬送する。第2搬送スクリュウ44Yによって第2供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47Yに設けられたもう一方の開口部(図示せず)を通って第1供給部内に戻る。
【0016】
透磁率センサからなるTセンサ46Yは、上記第2供給部の中央付近の底壁に設けられ、その上を通過する二成分現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ46YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。この制御部は、RAMを備えており、この中にTセンサ46Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納している。また、他の現像装置に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータも格納している。Y用Vtrefは、図示しないYトナー搬送装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Tセンサ46Yからの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないYトナー搬送装置を駆動制御して第2供給部49Y内にYトナーを補給させる。この補給により、現像装置40Y内の二成分現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスカートリッジの現像装置についても、同様のトナー補給制御が実施される。
【0017】
Y用の感光体2Y上に形成されたYトナー像は、後述の紙搬送ベルトに搬送される転写紙上に転写される。転写後の感光体2Yの表面は、ドラムクリーニング装置48Yによって転写残トナーがクリーニングされた後、除電器31Yによって除電される。そして、帯電装置30Yによって一様帯電せしめられて次の画像形成に備えられる。他のプロセスカートリッジについても同様である。各プロセスカートリッジは、プリンタ本体に対して着脱可能になっており、寿命到達時に交換される。
【0018】
[転写ユニット]
先に示した図1において、上記転写ユニット11は、紙搬送ベルト12、駆動ローラ13、張架ローラ14、4つの転写バイアスローラ17Y,M,C,Kなどを有している。紙搬送ベルト12は、駆動ローラ13、張架ローラ14にテンション張架されながら、図示しない駆動系によって回転せしめられる駆動ローラ13によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。4つの転写バイアスローラ17Y,M,C,Kは、それぞれ図示しない電源から転写バイアスが印加される。そして、紙搬送ベルト12をその裏面から感光体2Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ転写ニップを形成する。各転写ニップには、上記転写バイアスの影響により、感光体と転写バイアスローラとの間に転写電界が形成される。Y用の感光体2Y上に形成された上述のYトナー像は、この転写電界やニップ圧の影響により、紙搬送ベルト12上に搬送される転写紙P上に転写される。このYトナー像の上には、感光体2M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて転写される。かかる重ね合わせの転写により、紙搬送ベルト12上に搬送される転写紙P上には、紙の白色と相まったフルカラートナー像が形成される。
【0019】
[給紙カセット]
上記転写ユニット11の下方には、複数枚の転写紙Pを重ねて収容する3つの給紙カセット20が多段に配設されており、それぞれのカセットは一番上の転写紙Pに給紙ローラを押し当てている。給紙ローラが所定のタイミングで回転駆動すると、一番上の転写紙Pが紙搬送路に給紙される。
【0020】
[レジストローラ対]
上記給紙カセット20から紙搬送路に給紙された転写紙Pは、レジストローラ対19のローラ間に挟まれる。レジストローラ対19は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを各転写ニップにてトナー像を重ね合わせ得るタイミングで送り出す。これにより、各転写ニップで転写紙Pにトナー像が重ね合わせ転写される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、定着ユニット21に送られる。
【0021】
[定着ユニット]
上記定着ユニット21は、内部にハロゲンランプ等の熱源を有する加熱ローラ21aと、これに圧接せしめられる加圧ローラ21bとによって定着ニップを形成している。そして、この定着ニップに転写紙Pを挟み込みながら、その表面にフルカラー画像を定着せしめる。定着ユニット21を通過した転写紙Pは、図示しない排紙ローラ対を経て機外へと排出される。
【0022】
現像ローラ42Yは、次のようにして製造される。まず、アルミニウムを熱間で押出し、円筒状に形成する。現像スリーブの材料は、アルミニウムの他に真鍮、ステンレス、導電性樹脂などが使用できるが、コストや精度の面からアルミニウムがよく使用されている。
次に、内周面にV字状の凸部を形成したダイスの内周面から円筒状のアルミニウムを冷間で引き抜くことでスリーブの外周に軸方向にのびる溝が形成される。ここで、ダイスの内径をスリーブの外径より僅かに小さくして、溝の加工と同時にスリーブの振れ精度を上げる加工を行ってもよい。また、スリーブの本数は50〜100本程度としている。前記溝は、アルミニウムの熱間押出し製造時に形成することもできる。
【0023】
本プリンタでは、感光体2Yと現像ローラ42Yとの現像ギャップGを、0.4mm以下に設定して、従来に比べ狭小化している。そうすると、これよりもギャップGを広くする場合に比べ、現像トナー像の粒状度を大きく改善して、高画質な画像を得ることができる。なお、現像ギャップが0.1mmよりも小さすぎると、現像ローラ42Yにトナーが固着しやすくなってしまうので、現像ギャップG0.1mm以上が望ましい。
【0024】
このようにギャップGを0.4mm以下に狭小化させると、上述したように、現像ギャップGが広い場合に比べ、現像ギャップGの変動による濃度ムラを発生させ易い。また、トナー固着の発生割合が格段に高まる。この現像ギャップGの変動は、現像ローラ42Yの振れにより生じる。現像ローラ42Yの振れが同じであれば、現像ギャップGが狭いほど、濃度ムラやトナー固着を生じやすくなる。現像スリーブに溝を設けたものの場合は、現像ローラの振れの他に溝の深さ偏差の2点の精度を20μm以下にする必要があり、製造コスト的に不利であった。また、トナーの固着を防止するため、感光体に搬送される現像剤の量を70mg/cm2以下としていたため、十分な高品質な画質が得られなかった。そこで、発明者が鋭意実験した結果、現像ギャップに対して溝の深さをある一定値以上大きくすれば、現像ローラの振れや溝の深さ偏差の精度をあげたり、感光体に搬送される現像剤の量を少なくしたりしなくても画像に影響を与えにくいことを見出した。その実験結果を以下に示す。
【0025】
図3に示す、現像ローラと感光体とのギャップGと現像スリーブの溝の平均深さHと画像の濃度ムラとの関連性について調べた。現像スリーブは、上記製造方法で作成し、現像ローラの直径18mm、スリーブの振れが25μm、溝深さ偏差が20μmであった。この現像スリーブを上述の画像形成装置に組み込んで、実験を行った。感光体ドラムの直径は、30mmである。画像が良好であったものは、○であり、画像に多少の濃度ムラが確認されたものは△、画像に濃度ムラが発生したものについては、×とした。その結果を以下に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
以上の結果から、現像ギャップGを狭めても溝深さHを深くしてやれば、現像ローラの振れや溝深さ偏差に関係なく、画像のムラがなくなっているのがわかる。また、溝の深さHと現像ギャップGとは、G×Hが0.05mm2以上の関係を満たせば、振れの影響による画像の濃度ムラをなくすことができることがわかる。
【0028】
次に溝深さHとギャップGとを変えて、現像スリーブへのトナー固着状態について調べた。上述同様の直径、振れ精度、溝偏差を有する現像スリーブを上述と同様の画像形成装置に組み込んで実験を行った。今回の実験では、現像スリーブと規制ブレードとの間隙を調整して、感光体に搬送される現像剤の量を90mg/cm2と一定にした。スリーブにトナーの固着が確認されたものは×、そうでないものには○とした。その結果を以下にしめす。
【0029】
【表2】
【0030】
以上の結果から、ギャップGを狭めても溝深さHを深くしてやれば、現像ローラの振れや溝深さ偏差に関係なく、トナーの固着が防止できることがわかる。
【0031】
表2と表1を比べると、画像の濃度ムラを防止させるためには、トナーの固着を防止するための溝深さより深い溝を形成しなければならないことがわかる。つまり、表1から見出されたG×Hが0.05mm2の関係性を満たせば、スリーブへのトナーの固着が抑えることができ、画像の濃度ムラも起こらない。しかも、トナーの固着に対する余裕度が持てるので、感光体10に搬送される現像剤の量を増やすことができる。この結果、感光体に十分なトナー量が供給されるようになり、高い画像品質をえることができる。
【0032】
次に、本実施形態に使用される現像剤について説明する。
二成分現像剤のキャリアとしては、弾力性と強い接着力とを有するコート膜であって、膜厚よりも大きい径を有する粒子を表面に含有したコート膜で被覆したものを用いることが望ましい。図4は、このキャリア500の説明図である。キャリア500の芯材としてフェライト501を用いている。このフェライト501の表面を、アクリル等の熱可塑性樹脂とメラミン樹脂とを架橋させた樹脂成分に、帯電調整剤を含有させたコート膜502で被覆している。このコート膜502は弾力性と強い接着力を有している。さらに、コート膜502の膜厚よりも大きい径の粒子、例えばアルミナ粒子503を表面に分散している。アルミナ粒子503はコート膜502の強い接着力で保持されている。従来のキャリアは硬いコート膜を徐々に削りながら長寿命を得るという思想の基で構成されていたのに対し、図示のキャリア500はコート膜502が弾力性を有することで衝撃を吸収して膜削れを抑制する。また、膜厚よりも大きい径を有するアルミナ粒子503をキャリア501表面に分散することで、コート膜502への衝撃を阻止し、しかもスペント物のクリーニングを行なうことができる。このように、コート膜の膜削れとスペント化を抑制できるので、従来のキャリアに比べ、より長寿命化を図ることができる。これにより、長期間に渡り、トナー汲上量の安定化、すなわち品質の安定化を期待できる。
【0033】
更には、キャリア粒径を小さくして、よりドット再現性に優れた画像を形成することもできる。具体的には、キャリア粒径の大きさは、20μm以上、50μm以下が望ましい。キャリア粒径を従来よりも小さく、さらに粒径をこのような範囲に設定することで、作像時の現像剤穂(キャリアチェーン)の太さを均一に細くすることが可能になる。よって、より緻密なトナーの受け渡しをすることができる。また、現像スリーブ上の単一面積当たりにおける現像剤穂の密度も多くなるので、感光体上の潜像に隙間無くトナーの受け渡しが可能になる。これにより、よりドット再現性に優れた画像を形成することができる。なお、キャリア粒径が50μmよりも大きすぎると、同じキャリア量で比較した場合に、キャリアの総表面積が小さくなって、トナーの保有量が少なくなる。このため、トナー濃度の低下が生じる。汲み上げ量を増やして現像能力を維持することが可能であるが、トナー固着が発生しやすくなってしまう。一方、キャリア粒径が20μmよりも小さすぎると、マグローラによる磁力保持力が小さくなってキャリア飛散を生じ、感光体へのキャリア付着が増加してしまうので、20μm以上が望ましい。
【0034】
また、トナーについては、少なくとも、プレポリマー、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、このトナー組成物を重付加反応させて得られたものを用いることが望ましい。これにより、シャープな粒径分布と帯電特性が得られ、トナー特性を均一化することができるからである。このトナーの製造方法を以下に説明するが、この製造方法に限定されるものではないことはもちろんである。
【0035】
[トナーの製造方法]
まず、トナー組成物を準備する。トナー組成物は、酢酸エチル等の有機溶媒に、樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤、イソシアネート基を有するポリエステル樹脂(プレポリマー)からなるトナー原材料を溶解させて得ることができる。ここで、プレポリマーとは、ベースとなるポリマー1分子中に2以上の反応基を有するポリマーのことをいう。
次に、乳化処理を行う。界面活性剤、粘度調整剤、樹脂微粒子を含有する水系媒体に、上記トナー組成物とアミン類とを加えて、せん断力により分散させ、乳化状態を形成する。
次に、熟成処理を行う。イソシアネート基とアミン類との反応による、伸長と架橋反応の少なくとも一方を促進させるため、反応系に対して加熱を行う。
次に、脱溶剤処理を行う。一例として、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を蒸発除去する方法をとることができる。
次に、アルカリ洗浄、水洗処理を行う。洗浄により得られたトナー粒子表面に残存している異物(界面活性剤、粘度調整剤等)を除去する。
次に、乾燥処理を行う。得られたトナー粒子をろ過により回収し、乾燥する。
最後に、外添剤処理を行う。必要に応じて、外添剤微粒子(シリカ、チタニア、アルミナ等)を0.1〜5.0重量部、ミキサーにより外添する。
【0036】
更に、より具体的なトナー製造例について説明する。なお、以下の説明中、部は重量部を示す。
【0037】
[トナー製造例]
(ポリエステルの製造例)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 690部
テレフタル酸 256部
を冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、常圧下、230℃で8時間重縮合する。次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステルAを得た。
(プレポリマーの製造例)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 800部
イソフタル酸 180部
テレフタル酸 60部
ジブチルチンオキサイド 2部
を冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、常圧下、230℃で8時間反応させる。さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに無水フタル酸を32部加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマーBを得た。(ケチミン化合物の製造例)
イソホロンジアミン 30部
メチルエチルケトン 70部
を攪拌棒および温度計のついた反応槽中に仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物Cを得た。
【0038】
ポリエステルA 60部
プレポリマーB 15.4部
酢酸エチル 78.6部
をビーカー内に入れ、攪拌し溶解した。
【0039】
離型剤であるライスWAX(融点83℃) 10部
銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料) 4部
を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、ケチミン化合物C2.7部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液Dとする。
【0040】
イオン交換水 306部
リン酸カルシウム10%懸濁液 265部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
平均粒径0.20μmのスチレン/アクリル系樹脂微粒子
をビーカー内に入れ均一に溶解した。次いで、60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液Dを投入し10分間攪拌した。次いで、この混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに500g計量して移し、45℃まで昇温して、減圧下ウレア化反応をさせながら0.5時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、母体粒子を得た。
【0041】
母体粒子 100部
帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロンE−84) 0.25部
をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込んだ。そして、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、シアントナーを得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のシアントナーを得た。
【0042】
なお、上記トナー製造例ではシアントナーの製造例について説明したが、他色のトナーを製造する場合には、上記「銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料)4部」を他の顔料に変更して作成することができる。
具体的には、イエロートナーを作成する場合、上記銅フタロシアニンブルー顔料4部を、ベンジジンイエロー顔料6部に変更する。また、マゼンタトナーを作成する場合、ローダミンレーキ顔料6部に変更する。さらに、ブラックトナーを作成する場合、カーボンブラック10部に変更する。
【0043】
更には、トナーは特定の形状と形状の分布を有すことが重要である。トナーの形状は円形度で規定することができる。具体的には、トナーの平均円形度は、0.95以上、0.99以下が望ましい。より好ましくは、平均円形度が0.96以上、0.99以下で、円形度が0.95未満の粒子が10%以下である。実験によれば平均円形度が0.95未満、特に0.93より小さいと、球形から離れた不定形のトナーとなり、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られなくなってしまう。一方、平均円形度が0.99よりも大きいと、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こしてしまう。画像面積率の低い画像を出力する場合、転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることはない。しかし、例えば、カラー写真画像など画像面積率の高い画像を出力する場合、さらには、給紙不良等で未転写の状態の画像が感光体上に残ってしまった場合、クリーニング不良が発生しやすい。このようなクリーニング不良を頻発するようになると、更には、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう。よって、トナーの平均円形度が、0.95以上、0.99以下であれば、クリーニング不良を生じることなく、適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成することができる。
【0044】
上記トナーの形状の計測方法としては、粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値を平均円形度とする。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして上記フロー式粒子像分析装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
【0045】
更に、トナーの形状係数SF−1及びSF−2を規定することが望ましい。図5は形状係数SF−1の説明図、図6は形状係数SF−2の説明図である。
まず、形状係数SF−1について説明する。形状係数SF−1とは、図5に示すように、球形物質の形状の丸さの割合を示す値であり、球形物質を2次元平面上に投影して出来る楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じたときの値で表される。つまり、形状係数SF−1は、次の数1に示す式で定義される。
【数1】
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)
【0046】
この形状係数SF−1の値が100の場合には、物質の形状が真球状となり、SF−1の値が大きくなるほど、物質の形状は不定形となる。
【0047】
一方、形状係数SF−2は、図6に示すように、物質の形状の凹凸の割合を示す数値である。物質を2次元平面上に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで割って、100/4πを乗じたときの値で表される。つまり、形状係数SF−2は、次の数2に示す式で定義される。
【数2】
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)
【0048】
このSF−2の値が100の場合には、物質の表面に凹凸が存在しないことになり、SF−2の値が大きくなるほど、物質の表面の凹凸は顕著となる。
【0049】
なお、上記形状係数は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー像を100回無作為にサンプリングし、その画像情報は、ニレコ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入して解析を行い、上記数式より算出した。
【0050】
本発明者らの検討によれば、形状係数SF−1及びSF−2がともに100に近づいて、トナーの形状が球形に限りなく近づくと、転写効率が高くなることが判った。これは、形状効果によりトナー粒子と該トナー粒子と接触するもの(トナー粒子同士、感光体等)との間では点接触することになる。この結果、トナー流動性が高まったり、像担持体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まったりして、転写電界の影響を受けやすくなるためと考えられる。
しかし、トナーの形状が球形に近づくと、メカ的なクリーニング(ブレードクリーニング等)に対して不利に働く。これは、トナー流動性が高まったり、感光体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まったりして、クリーニング部材と感光体との僅かな間隙を容易にトナーが通過してしまうためである。よって、クリーニング性の面からは、トナーの形状としては、ある程度異形化(SF−1の値が100より大きくなる方向)していたり、ある程度凹凸(SF−2の値が100より大きくなる方向)があったりする方が好ましい。実験によれば、転写性とクリーニング性との両方を満足するためには、形状係数SF−1が120以上、180以下であり、また、形状係数SF−2が120以上、190以下であることが望ましい。
【0051】
更には、トナーの体積平均粒径に対する個数平均粒径の比を規定することが望ましい。具体的には、トナーの体積平均粒径(Dv)が4〜8μmであり、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上、1.15以下であることが望ましい。より好ましくは、重合終了後の粒度分布として、Dv/Dnが1.10以下が望ましい。これにより、乾式トナーでは、トナーの粒度分布が狭くなるため、以下のメリットが発生する。一方、粒度分布がブロードであると粒子の着色が不均一に行なわれる。
トナー粒径面で、トナーの粒度分布が狭くなるため、画像パターンに応じた(適した)トナー粒径を持つトナー粒子が選択的に現像されてしまう選択現像が発生しにくくなり、常時、安定した画像を形成することができる。
また、従来トナーリサイクルシステムを搭載している場合、転写されにくい小サイズのトナー粒子が量的に多くリサイクルされていた。しかし、本トナーでは、元々トナーの粒度分布が狭いため、上述した選択現像の作用を受けにくく、このことからも常時、安定した画像を形成することができる。
また、二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
また、一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく。これにより、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
ここで、上記体積平均粒径、個数平均粒径とは、コールターマルチサイザー(コールターエレクトロニクス社製)において100μmのアパーチャーチューブを用いた時、アパーチャーカレント等の設定はオートマチックで測定した際の(3万個以上のカウント値)粒子径のことである。
【0052】
なお、本実施形態では本発明をタンデム型のカラープリンタに適用した例について説明したが、図7に示すように、4組の現像器からなるリボルバ型現像装置600を備えたカラープリンタに適用できることはもちろんである。このカラープリンタのリボルバ型現像装置600を構成する各現像器が互いに異なる色のトナーを有している。そして、リボルバ型現像装置600を回動させることにより、各現像器の現像ローラ601a〜601dを、所定の現像ギャップGで感光体2と対向する現像位置に順次移動させる。これにより、感光体2上に各色のトナー像を形成することができる。
【0053】
本実施形態によれば、現像スリーブの溝の平均深さHと現像ギャップGとの関係G×Hを0.05mm2以上0.1mm2以下としている。これにより、ギャップGが狭まっても、溝の深さHがある一定値以上深ければ、現像剤担持体の振れや溝の深さ偏差の精度をあげなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止できる。従って、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工等を施こす必要がなくなり、製造コストを抑えることができる。なお、G×Hが0.1mm2を越えすぎると、溝深さHや現像ギャップGが限りなく大きくなるので、現実的な限界値として0.1mm2としている。
また、本実施形態によれば、現像ギャップGを0.1mm以上、0.4mm以下とした。一般的に現像ギャップを0.4mm以下にして画像形成を行なうと、画像の再現性が格段に向上するため、現像領域で現像剤量が少ないと、画像濃度差による濃度ムラが目立ちやすくなる。このプリンタでは、上述の現像スリーブを用いているので、現像領域に十分な現像剤量を供給することができる。その結果、現像ギャップの設定値を0.4mm以下としても、濃度ムラの目立ちにくい、画像再現性のよい高品質な画像を形成することができる。なお、現像ギャップが0.1mmよりも小さすぎると、現像ローラ表面にトナーが固着しやすくなってしまうので、現像ギャップの設定値は0.1mm以上が望ましい。
また、本実施形態によれば、現像剤がトナーと磁性粒子としてのキャリアとからなる二成分現像剤であり、キャリアの粒径を20μm以上、50μm以下とした。キャリア粒径を50μm以下とすることで、作像時の現像剤穂(キャリアチェーン)の太さを均一に細くすることができ、より緻密なトナーの受け渡しをすることが可能となる。また、現像スリーブ上の単一面積当たりにおける現像剤穂の密度も多くなるので、感光体上の潜像に隙間無くトナーの受け渡しが可能になる。これにより、よりドット再現性に優れた画像を形成することができる。なお、キャリア粒径が20μmよりも小さすぎると、感光体へのキャリア付着が増加してしまうので、20μm以上が望ましい。
また、本実施形態によれば、キャリアとして、磁性体の芯材に対して樹脂コート膜を有するものであり、その樹脂コート膜が熱可塑性樹脂と、メラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分、帯電調整剤を含有させたものを使用した。従来のキャリアは硬いコート膜を徐々に削りながら長寿命を得るように構成されていたのに対し、このキャリアはコート膜が弾力性を有することで衝撃を吸収して膜削れを抑制する。よって、従来のキャリアに比べ、より長寿命化を図ることができる。これにより、長期間に渡り、トナー汲上量の安定化、すなわち品質の安定化を期待できる。
また、本実施形態によれば、現像剤として、少なくともプレポリマー、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いる。これにより、シャープな粒径分布や帯電分布が得られ、トナー特性の均一化が図れる。
また、本実施形態によれば、トナーの平均円形度を、0.95以上、0.99以下の範囲に設定している。実験によれば平均円形度が0.95未満、特に0.93より小さいと、球形から離れた不定形のトナーとなり、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られなくなってしまう。一方、平均円形度が0.99よりも大きいと、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こしてしまう。よって、トナーの平均円形度が、0.95以上、0.99以下であれば、クリーニング不良を生じることなく、転写性が良好でしかもチリのない高画像画像を形成することができる。
また、本実施形態によれば、トナーの形状係数SF−1が120以上、180以下、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下である。実験によれば、形状係数SF−1が180以下で、形状係数SF−2が190以下であれば、ともに100に近づくほど転写効率が高くなることが判った。しかし、形状係数SF−1及びSF−2が120より小さくなって、トナーの形状が真球に近づくほど、クリーニング性が悪くなってしまう。よって、トナーの形状係数SF−1が120以上、180以下、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下であれば、転写性とクリーニング性とを満足することができる。
また、本実施形態によれば、トナーの体積平均粒径(Dv)に対する個数平均粒径(Dn)の比(Dv/Dn)が、1.00以上、1.15以下である。実験によれば、Dv/Dnがこの範囲にあると、トナーの粒度分布が狭くなるため、画像パターンに応じた(適した)トナー粒径を持つトナー粒子が選択的に現像されてしまう選択現像の発生がなかった。また、現像装置における長期の攪拌でも、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなかった。これらのことにより、常時、安定した画像を形成することができた。
また、本実施形態によれば、感光体と、帯電装置と、現像剤を現像ローラに担持し感光体に対向する現像領域に搬送して感光体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に感光体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置としてのプリンタにおいて、上述した現像装置を用いる。この現像装置を用いることにより、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、感光体と、帯電装置と、現像剤を現像ローラに担持し感光体に対向する現像領域に搬送して感光体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に感光体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、感光体と、現像装置、帯電装置及びクリーニング装置より選ばれる少なくとも現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上述した現像装置を用いる。この現像装置を用いることにより、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。更に、感光体と現像装置とを含む作像手段の保守及び交換が容易になる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1乃至9の発明によれば、現像スリーブの外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工を施さなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の要部の説明図。
【図2】実施形態に係る画像形成装置における感光体と現像ロールとを拡大して示す拡大構成図。
【図3】実施形態に係る画像形成装置のY用のプロセスカートリッジを示す拡大構成図。
【図4】キャリアの模式図。
【図5】形状係数SF−1の説明図。
【図6】形状係数SF−2の説明図。
【図7】リボルバ型現像装置を備えたカラープリンタの概略構成図。
【図8】現像ローラの要部説明図。
【図9】画像形成装置の要部説明図。
【符号の説明】
1Y,M,C,K プロセスカートリッジ
2Y,M,C,K 感光体(像担持体)
40Y 現像装置
42Y 現像ローラ(現像剤担持体、回転体)
500 キャリア
600 リボルバ型現像装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、潜像が形成された潜像担持体としての感光体の表面にトナーを供給して、トナー像を形成する現像装置を有し、このトナー像を紙などのシート状の転写材に転写するように構成した画像形成装置が知られている。
上記現像装置としては例えば、図8および図9に示すものがある。図8は、現像装置の現像ローラの概略図である。この現像ローラ201は、円筒状の現像スリーブ202と、その両端部にそれぞれ固定されたフランジ203を備えている。現像スリーブ202の外周には、現像ローラ201が高速で回転しても現像スリーブ202で現像剤が現像ドクタ近傍の現像スリーブ回転方向上流側でスリップして停滞しないように軸方向にのびる複数の溝や、サンドブラストによる荒らし加工が施されている。また、前記現像スリーブ202の内部には磁場発生手段としてのマグネット204が設けられている。前記フランジ203にはジャーナル部205が設けられている。また、現像スリーブの周囲には、現像スリーブ202と所定の間隔をとって現像ローラ201の軸方向にのびる規制ブレード206が設けられている。この規制ブレード206は、感光体210に搬送される現像剤の量を規制する。
図9は、現像装置の概略図である。この現像装置には、図8に示した現像ローラ201が感光体と対抗する位置に隙間(以下現像ギャップ)をもって設けられている。この現像装置内には、トナーと磁性キャリアを含む二成分系の現像剤が内包されている。この現像ローラ201は、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転する。現像ローラ201の内部のマグネット204は、図の点線に示すような磁力線を発している。現像装置内には、現像ローラ201に隣あうように攪拌ローラ207が配置されている。この攪拌ローラ207も図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転する。
そして、最近の画像形成装置は、精度の高い画像を得るべく、感光体210と現像ローラ201との現像ギャップを狭める傾向にある。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−16943号公報
【特許文献2】
特開平8−74839号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このように現像ローラ201と感光体210との現像ギャップを狭めると現像ローラ201の振れによる濃度ムラが発生したり現像スリーブにトナーが固着したりする問題が発生する場合がある。上述の濃度ムラは、現像ローラ201と感光体210との間の現像ギャップの変動によって発生する。トナーの固着は、スリーブ上のトナーが感光体と強く接触することで発生する。このトナーの固着は、規制ブレード206と現像ローラ201との隙間を狭くして、現像領域へ搬送する現像剤の量を減らすことで解消することができる。しかし、現像領域へ搬送する現像剤の量を減らすと画像濃度が低下し濃度ムラが顕著に現れてしまう。
【0005】
特許文献2には、現像スリーブの振れを抑えるために、現像スリーブおよび軸部材を切削加工または研削加工して20μm以下の振れとした後、サンドブラスト加工を施したものが記載されている。しかしながら、前記サンドブラスト加工を施した場合、現像スリーブを経時的に使用するうちに、現像剤との磨耗などで微細な凹凸がなくなり現像剤搬送能力が低下する場合があった。経時的に現像剤搬送能力を維持するためには、溝を形成する方法が有効である。
そこで、スリーブに切削や引き抜き加工等により溝を形成した後、スリーブの外径を切削や研削してスリーブの振れ精度を上げてみたが、溝の深さに偏差が発生し、トナーの搬送能力が周方向および軸方向で均一でなくなり、画像の濃度ムラを引き起こす場合があった。
【0006】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工を施さなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止することができる画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の現像装置は、現像剤を担持搬送する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された該現像剤を、像担持体と該現像剤担持体とが間隙Gをもって対向する現像領域に搬送し、該像担持体上に形成された静電潜像を該現像剤により現像してトナー像化するための現像装置において、該現像剤担持体表面に、長手方向に延びる複数の溝を有しており、各溝の深さ平均Hと間隙Gとの乗数が0.05mm2以上0.1mm2以下であることを特徴とするものである。
また、請求項2の現像装置は、請求項1の現像装置において、上記現像剤担持体の表面は、切削および研削加工が行われていないことを特徴とするものである。
また、請求項3の現像装置は、請求項1または2の現像装置において、上記間隙の設定値を0.1mm以上、0.4mm以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項4の現像装置は、請求項1、2または3の現像装置において、上記現像剤がトナーと磁性粒子とからなる二成分現像剤であり、該磁性粒子の粒径を20μm以上、50μm以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3の現像装置において、上記磁性粒子として、磁性体の芯材に樹脂コート膜を被覆したものであり、該樹脂コート膜が、熱可塑性樹脂とメラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分と、帯電調整剤とを含有するものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項6の現像装置は、請求項1、2、3、4または5の現像装置において、上記現像剤として、少なくともプレポリマーと、着色剤と、離型剤とからなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、該トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項7の現像装置は、請求項1、2、3、4、5または6の現像装置において、上記現像剤として、平均円形度が0.95以上、0.99以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項8の現像装置は、請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、上記現像剤として、形状係数SF−1が120以上、180以下で、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項9の現像装置は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の現像装置において、上記現像剤として、体積平均粒径に対する個数平均粒径の比が、1.05以上、1.30以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、該像担持体と、該現像装置、該帯電装置及び該クリーニング装置から選択された少なくとも該現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の現像装置を用いることを特徴とするものである。
【0008】
請求項1乃至9の現像装置によれば、現像剤担持体の溝の平均深さHと現像剤担持体と像担持体との間隙Gとの関係G×Hを0.05mm2以上0.1mm2以下としている。発明者は、鋭意研究の結果、ギャップGに対して溝の深さHがある一定値以上深ければ、現像剤担持体の振れや溝の深さ偏差が多少あっても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止できることを見出した。従って、ギャップGと溝深さのHの関係を上記のように設定すれば、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工等を施さなくても、画像の濃度ムラや、現像スリーブのトナーの固着を防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、タンデム方式のカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)の実施形態について説明する。
まず、本レーザプリンタの基本的な構成について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kを備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、言うまでもなく、イエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの他には、光書込ユニット10、転写ユニット11、レジストローラ対19、3つの給紙カセット20、定着ユニット21などが配設されている。
【0010】
[光書込ユニット]
上記光書込ユニット10は、4つの光書込器を備えている。それぞれの光書込器は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
【0011】
[プロセスカートリッジ]
図3は、上記プロセスカートリッジ1Y,M,C,Kのうち、イエロー用のプロセスカートリッジ1Yの概略構成を示す拡大図である。なお、他のプロセスカートリッジ1M,C,Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。図3において、プロセスカートリッジ1Yは、ドラム状の感光体2Y、帯電装置30Y、除電器31Y、現像装置40Y、ドラムクリーニング装置48Yなどを有している。
【0012】
上記帯電装置30Yは、交流電圧が印加される帯電ローラを感光体2Yに摺擦させることで、ドラム表面を一様帯電せしめる。帯電処理が施された感光体2Yの表面には、上記光書込ユニット10によって変調及び偏向されたレーザ光が走査されながら照射される。すると、ドラム表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像装置40Yによって現像されてYトナー像となる。
【0013】
上記現像装置40Yは、そのケーシングの開口から一部露出させるように配設された現像ローラ42Yを有している。また、第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Y、規制ブレード45Y、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)46Yなども有している。
【0014】
上記ケーシング内には、磁性キャリアと、マイナス帯電性のYトナーとを含む二成分現像剤が収容されている。この二成分現像剤は上記第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Yによって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、上記現像ローラ42Yの表面に担持される。そして、上記規制ブレード45Yによってその層厚が規制されてから感光体2Yに対向する現像領域に搬送され、ここで感光体2Y上の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体2Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費した二成分現像剤は、現像ローラ42Yの回転に伴ってケーシング内に戻される。
【0015】
上記第1搬送スクリュウ43Yと、上記第2搬送スクリュウ44Yとの間には仕切壁47Yが設けられている。この仕切壁47Yにより、現像ローラ42Yや第1搬送スクリュウ43Y等を収容する第1供給部と、第2搬送スクリュウ44Yを収容する第2供給部とがケーシング内で分かれている。第1搬送スクリュウ43Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部内の二成分現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像ローラ42Yに供給する。第1搬送スクリュウ43Yによって上記第1供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47Yに設けられた図示しない開口部を通って上記第2供給部内に進入する。第2供給部内において、第2搬送スクリュウ44Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部から送られてくる二成分現像剤を第1搬送スクリュウ43Yとは逆方向に搬送する。第2搬送スクリュウ44Yによって第2供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47Yに設けられたもう一方の開口部(図示せず)を通って第1供給部内に戻る。
【0016】
透磁率センサからなるTセンサ46Yは、上記第2供給部の中央付近の底壁に設けられ、その上を通過する二成分現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ46YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。この制御部は、RAMを備えており、この中にTセンサ46Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納している。また、他の現像装置に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータも格納している。Y用Vtrefは、図示しないYトナー搬送装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Tセンサ46Yからの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないYトナー搬送装置を駆動制御して第2供給部49Y内にYトナーを補給させる。この補給により、現像装置40Y内の二成分現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスカートリッジの現像装置についても、同様のトナー補給制御が実施される。
【0017】
Y用の感光体2Y上に形成されたYトナー像は、後述の紙搬送ベルトに搬送される転写紙上に転写される。転写後の感光体2Yの表面は、ドラムクリーニング装置48Yによって転写残トナーがクリーニングされた後、除電器31Yによって除電される。そして、帯電装置30Yによって一様帯電せしめられて次の画像形成に備えられる。他のプロセスカートリッジについても同様である。各プロセスカートリッジは、プリンタ本体に対して着脱可能になっており、寿命到達時に交換される。
【0018】
[転写ユニット]
先に示した図1において、上記転写ユニット11は、紙搬送ベルト12、駆動ローラ13、張架ローラ14、4つの転写バイアスローラ17Y,M,C,Kなどを有している。紙搬送ベルト12は、駆動ローラ13、張架ローラ14にテンション張架されながら、図示しない駆動系によって回転せしめられる駆動ローラ13によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。4つの転写バイアスローラ17Y,M,C,Kは、それぞれ図示しない電源から転写バイアスが印加される。そして、紙搬送ベルト12をその裏面から感光体2Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ転写ニップを形成する。各転写ニップには、上記転写バイアスの影響により、感光体と転写バイアスローラとの間に転写電界が形成される。Y用の感光体2Y上に形成された上述のYトナー像は、この転写電界やニップ圧の影響により、紙搬送ベルト12上に搬送される転写紙P上に転写される。このYトナー像の上には、感光体2M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて転写される。かかる重ね合わせの転写により、紙搬送ベルト12上に搬送される転写紙P上には、紙の白色と相まったフルカラートナー像が形成される。
【0019】
[給紙カセット]
上記転写ユニット11の下方には、複数枚の転写紙Pを重ねて収容する3つの給紙カセット20が多段に配設されており、それぞれのカセットは一番上の転写紙Pに給紙ローラを押し当てている。給紙ローラが所定のタイミングで回転駆動すると、一番上の転写紙Pが紙搬送路に給紙される。
【0020】
[レジストローラ対]
上記給紙カセット20から紙搬送路に給紙された転写紙Pは、レジストローラ対19のローラ間に挟まれる。レジストローラ対19は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを各転写ニップにてトナー像を重ね合わせ得るタイミングで送り出す。これにより、各転写ニップで転写紙Pにトナー像が重ね合わせ転写される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、定着ユニット21に送られる。
【0021】
[定着ユニット]
上記定着ユニット21は、内部にハロゲンランプ等の熱源を有する加熱ローラ21aと、これに圧接せしめられる加圧ローラ21bとによって定着ニップを形成している。そして、この定着ニップに転写紙Pを挟み込みながら、その表面にフルカラー画像を定着せしめる。定着ユニット21を通過した転写紙Pは、図示しない排紙ローラ対を経て機外へと排出される。
【0022】
現像ローラ42Yは、次のようにして製造される。まず、アルミニウムを熱間で押出し、円筒状に形成する。現像スリーブの材料は、アルミニウムの他に真鍮、ステンレス、導電性樹脂などが使用できるが、コストや精度の面からアルミニウムがよく使用されている。
次に、内周面にV字状の凸部を形成したダイスの内周面から円筒状のアルミニウムを冷間で引き抜くことでスリーブの外周に軸方向にのびる溝が形成される。ここで、ダイスの内径をスリーブの外径より僅かに小さくして、溝の加工と同時にスリーブの振れ精度を上げる加工を行ってもよい。また、スリーブの本数は50〜100本程度としている。前記溝は、アルミニウムの熱間押出し製造時に形成することもできる。
【0023】
本プリンタでは、感光体2Yと現像ローラ42Yとの現像ギャップGを、0.4mm以下に設定して、従来に比べ狭小化している。そうすると、これよりもギャップGを広くする場合に比べ、現像トナー像の粒状度を大きく改善して、高画質な画像を得ることができる。なお、現像ギャップが0.1mmよりも小さすぎると、現像ローラ42Yにトナーが固着しやすくなってしまうので、現像ギャップG0.1mm以上が望ましい。
【0024】
このようにギャップGを0.4mm以下に狭小化させると、上述したように、現像ギャップGが広い場合に比べ、現像ギャップGの変動による濃度ムラを発生させ易い。また、トナー固着の発生割合が格段に高まる。この現像ギャップGの変動は、現像ローラ42Yの振れにより生じる。現像ローラ42Yの振れが同じであれば、現像ギャップGが狭いほど、濃度ムラやトナー固着を生じやすくなる。現像スリーブに溝を設けたものの場合は、現像ローラの振れの他に溝の深さ偏差の2点の精度を20μm以下にする必要があり、製造コスト的に不利であった。また、トナーの固着を防止するため、感光体に搬送される現像剤の量を70mg/cm2以下としていたため、十分な高品質な画質が得られなかった。そこで、発明者が鋭意実験した結果、現像ギャップに対して溝の深さをある一定値以上大きくすれば、現像ローラの振れや溝の深さ偏差の精度をあげたり、感光体に搬送される現像剤の量を少なくしたりしなくても画像に影響を与えにくいことを見出した。その実験結果を以下に示す。
【0025】
図3に示す、現像ローラと感光体とのギャップGと現像スリーブの溝の平均深さHと画像の濃度ムラとの関連性について調べた。現像スリーブは、上記製造方法で作成し、現像ローラの直径18mm、スリーブの振れが25μm、溝深さ偏差が20μmであった。この現像スリーブを上述の画像形成装置に組み込んで、実験を行った。感光体ドラムの直径は、30mmである。画像が良好であったものは、○であり、画像に多少の濃度ムラが確認されたものは△、画像に濃度ムラが発生したものについては、×とした。その結果を以下に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
以上の結果から、現像ギャップGを狭めても溝深さHを深くしてやれば、現像ローラの振れや溝深さ偏差に関係なく、画像のムラがなくなっているのがわかる。また、溝の深さHと現像ギャップGとは、G×Hが0.05mm2以上の関係を満たせば、振れの影響による画像の濃度ムラをなくすことができることがわかる。
【0028】
次に溝深さHとギャップGとを変えて、現像スリーブへのトナー固着状態について調べた。上述同様の直径、振れ精度、溝偏差を有する現像スリーブを上述と同様の画像形成装置に組み込んで実験を行った。今回の実験では、現像スリーブと規制ブレードとの間隙を調整して、感光体に搬送される現像剤の量を90mg/cm2と一定にした。スリーブにトナーの固着が確認されたものは×、そうでないものには○とした。その結果を以下にしめす。
【0029】
【表2】
【0030】
以上の結果から、ギャップGを狭めても溝深さHを深くしてやれば、現像ローラの振れや溝深さ偏差に関係なく、トナーの固着が防止できることがわかる。
【0031】
表2と表1を比べると、画像の濃度ムラを防止させるためには、トナーの固着を防止するための溝深さより深い溝を形成しなければならないことがわかる。つまり、表1から見出されたG×Hが0.05mm2の関係性を満たせば、スリーブへのトナーの固着が抑えることができ、画像の濃度ムラも起こらない。しかも、トナーの固着に対する余裕度が持てるので、感光体10に搬送される現像剤の量を増やすことができる。この結果、感光体に十分なトナー量が供給されるようになり、高い画像品質をえることができる。
【0032】
次に、本実施形態に使用される現像剤について説明する。
二成分現像剤のキャリアとしては、弾力性と強い接着力とを有するコート膜であって、膜厚よりも大きい径を有する粒子を表面に含有したコート膜で被覆したものを用いることが望ましい。図4は、このキャリア500の説明図である。キャリア500の芯材としてフェライト501を用いている。このフェライト501の表面を、アクリル等の熱可塑性樹脂とメラミン樹脂とを架橋させた樹脂成分に、帯電調整剤を含有させたコート膜502で被覆している。このコート膜502は弾力性と強い接着力を有している。さらに、コート膜502の膜厚よりも大きい径の粒子、例えばアルミナ粒子503を表面に分散している。アルミナ粒子503はコート膜502の強い接着力で保持されている。従来のキャリアは硬いコート膜を徐々に削りながら長寿命を得るという思想の基で構成されていたのに対し、図示のキャリア500はコート膜502が弾力性を有することで衝撃を吸収して膜削れを抑制する。また、膜厚よりも大きい径を有するアルミナ粒子503をキャリア501表面に分散することで、コート膜502への衝撃を阻止し、しかもスペント物のクリーニングを行なうことができる。このように、コート膜の膜削れとスペント化を抑制できるので、従来のキャリアに比べ、より長寿命化を図ることができる。これにより、長期間に渡り、トナー汲上量の安定化、すなわち品質の安定化を期待できる。
【0033】
更には、キャリア粒径を小さくして、よりドット再現性に優れた画像を形成することもできる。具体的には、キャリア粒径の大きさは、20μm以上、50μm以下が望ましい。キャリア粒径を従来よりも小さく、さらに粒径をこのような範囲に設定することで、作像時の現像剤穂(キャリアチェーン)の太さを均一に細くすることが可能になる。よって、より緻密なトナーの受け渡しをすることができる。また、現像スリーブ上の単一面積当たりにおける現像剤穂の密度も多くなるので、感光体上の潜像に隙間無くトナーの受け渡しが可能になる。これにより、よりドット再現性に優れた画像を形成することができる。なお、キャリア粒径が50μmよりも大きすぎると、同じキャリア量で比較した場合に、キャリアの総表面積が小さくなって、トナーの保有量が少なくなる。このため、トナー濃度の低下が生じる。汲み上げ量を増やして現像能力を維持することが可能であるが、トナー固着が発生しやすくなってしまう。一方、キャリア粒径が20μmよりも小さすぎると、マグローラによる磁力保持力が小さくなってキャリア飛散を生じ、感光体へのキャリア付着が増加してしまうので、20μm以上が望ましい。
【0034】
また、トナーについては、少なくとも、プレポリマー、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、このトナー組成物を重付加反応させて得られたものを用いることが望ましい。これにより、シャープな粒径分布と帯電特性が得られ、トナー特性を均一化することができるからである。このトナーの製造方法を以下に説明するが、この製造方法に限定されるものではないことはもちろんである。
【0035】
[トナーの製造方法]
まず、トナー組成物を準備する。トナー組成物は、酢酸エチル等の有機溶媒に、樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤、イソシアネート基を有するポリエステル樹脂(プレポリマー)からなるトナー原材料を溶解させて得ることができる。ここで、プレポリマーとは、ベースとなるポリマー1分子中に2以上の反応基を有するポリマーのことをいう。
次に、乳化処理を行う。界面活性剤、粘度調整剤、樹脂微粒子を含有する水系媒体に、上記トナー組成物とアミン類とを加えて、せん断力により分散させ、乳化状態を形成する。
次に、熟成処理を行う。イソシアネート基とアミン類との反応による、伸長と架橋反応の少なくとも一方を促進させるため、反応系に対して加熱を行う。
次に、脱溶剤処理を行う。一例として、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を蒸発除去する方法をとることができる。
次に、アルカリ洗浄、水洗処理を行う。洗浄により得られたトナー粒子表面に残存している異物(界面活性剤、粘度調整剤等)を除去する。
次に、乾燥処理を行う。得られたトナー粒子をろ過により回収し、乾燥する。
最後に、外添剤処理を行う。必要に応じて、外添剤微粒子(シリカ、チタニア、アルミナ等)を0.1〜5.0重量部、ミキサーにより外添する。
【0036】
更に、より具体的なトナー製造例について説明する。なお、以下の説明中、部は重量部を示す。
【0037】
[トナー製造例]
(ポリエステルの製造例)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 690部
テレフタル酸 256部
を冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、常圧下、230℃で8時間重縮合する。次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステルAを得た。
(プレポリマーの製造例)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 800部
イソフタル酸 180部
テレフタル酸 60部
ジブチルチンオキサイド 2部
を冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、常圧下、230℃で8時間反応させる。さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに無水フタル酸を32部加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマーBを得た。(ケチミン化合物の製造例)
イソホロンジアミン 30部
メチルエチルケトン 70部
を攪拌棒および温度計のついた反応槽中に仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物Cを得た。
【0038】
ポリエステルA 60部
プレポリマーB 15.4部
酢酸エチル 78.6部
をビーカー内に入れ、攪拌し溶解した。
【0039】
離型剤であるライスWAX(融点83℃) 10部
銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料) 4部
を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、ケチミン化合物C2.7部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液Dとする。
【0040】
イオン交換水 306部
リン酸カルシウム10%懸濁液 265部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
平均粒径0.20μmのスチレン/アクリル系樹脂微粒子
をビーカー内に入れ均一に溶解した。次いで、60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液Dを投入し10分間攪拌した。次いで、この混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに500g計量して移し、45℃まで昇温して、減圧下ウレア化反応をさせながら0.5時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、母体粒子を得た。
【0041】
母体粒子 100部
帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロンE−84) 0.25部
をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込んだ。そして、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、シアントナーを得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のシアントナーを得た。
【0042】
なお、上記トナー製造例ではシアントナーの製造例について説明したが、他色のトナーを製造する場合には、上記「銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料)4部」を他の顔料に変更して作成することができる。
具体的には、イエロートナーを作成する場合、上記銅フタロシアニンブルー顔料4部を、ベンジジンイエロー顔料6部に変更する。また、マゼンタトナーを作成する場合、ローダミンレーキ顔料6部に変更する。さらに、ブラックトナーを作成する場合、カーボンブラック10部に変更する。
【0043】
更には、トナーは特定の形状と形状の分布を有すことが重要である。トナーの形状は円形度で規定することができる。具体的には、トナーの平均円形度は、0.95以上、0.99以下が望ましい。より好ましくは、平均円形度が0.96以上、0.99以下で、円形度が0.95未満の粒子が10%以下である。実験によれば平均円形度が0.95未満、特に0.93より小さいと、球形から離れた不定形のトナーとなり、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られなくなってしまう。一方、平均円形度が0.99よりも大きいと、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こしてしまう。画像面積率の低い画像を出力する場合、転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることはない。しかし、例えば、カラー写真画像など画像面積率の高い画像を出力する場合、さらには、給紙不良等で未転写の状態の画像が感光体上に残ってしまった場合、クリーニング不良が発生しやすい。このようなクリーニング不良を頻発するようになると、更には、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう。よって、トナーの平均円形度が、0.95以上、0.99以下であれば、クリーニング不良を生じることなく、適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成することができる。
【0044】
上記トナーの形状の計測方法としては、粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値を平均円形度とする。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして上記フロー式粒子像分析装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
【0045】
更に、トナーの形状係数SF−1及びSF−2を規定することが望ましい。図5は形状係数SF−1の説明図、図6は形状係数SF−2の説明図である。
まず、形状係数SF−1について説明する。形状係数SF−1とは、図5に示すように、球形物質の形状の丸さの割合を示す値であり、球形物質を2次元平面上に投影して出来る楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じたときの値で表される。つまり、形状係数SF−1は、次の数1に示す式で定義される。
【数1】
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)
【0046】
この形状係数SF−1の値が100の場合には、物質の形状が真球状となり、SF−1の値が大きくなるほど、物質の形状は不定形となる。
【0047】
一方、形状係数SF−2は、図6に示すように、物質の形状の凹凸の割合を示す数値である。物質を2次元平面上に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで割って、100/4πを乗じたときの値で表される。つまり、形状係数SF−2は、次の数2に示す式で定義される。
【数2】
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)
【0048】
このSF−2の値が100の場合には、物質の表面に凹凸が存在しないことになり、SF−2の値が大きくなるほど、物質の表面の凹凸は顕著となる。
【0049】
なお、上記形状係数は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー像を100回無作為にサンプリングし、その画像情報は、ニレコ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入して解析を行い、上記数式より算出した。
【0050】
本発明者らの検討によれば、形状係数SF−1及びSF−2がともに100に近づいて、トナーの形状が球形に限りなく近づくと、転写効率が高くなることが判った。これは、形状効果によりトナー粒子と該トナー粒子と接触するもの(トナー粒子同士、感光体等)との間では点接触することになる。この結果、トナー流動性が高まったり、像担持体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まったりして、転写電界の影響を受けやすくなるためと考えられる。
しかし、トナーの形状が球形に近づくと、メカ的なクリーニング(ブレードクリーニング等)に対して不利に働く。これは、トナー流動性が高まったり、感光体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まったりして、クリーニング部材と感光体との僅かな間隙を容易にトナーが通過してしまうためである。よって、クリーニング性の面からは、トナーの形状としては、ある程度異形化(SF−1の値が100より大きくなる方向)していたり、ある程度凹凸(SF−2の値が100より大きくなる方向)があったりする方が好ましい。実験によれば、転写性とクリーニング性との両方を満足するためには、形状係数SF−1が120以上、180以下であり、また、形状係数SF−2が120以上、190以下であることが望ましい。
【0051】
更には、トナーの体積平均粒径に対する個数平均粒径の比を規定することが望ましい。具体的には、トナーの体積平均粒径(Dv)が4〜8μmであり、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上、1.15以下であることが望ましい。より好ましくは、重合終了後の粒度分布として、Dv/Dnが1.10以下が望ましい。これにより、乾式トナーでは、トナーの粒度分布が狭くなるため、以下のメリットが発生する。一方、粒度分布がブロードであると粒子の着色が不均一に行なわれる。
トナー粒径面で、トナーの粒度分布が狭くなるため、画像パターンに応じた(適した)トナー粒径を持つトナー粒子が選択的に現像されてしまう選択現像が発生しにくくなり、常時、安定した画像を形成することができる。
また、従来トナーリサイクルシステムを搭載している場合、転写されにくい小サイズのトナー粒子が量的に多くリサイクルされていた。しかし、本トナーでは、元々トナーの粒度分布が狭いため、上述した選択現像の作用を受けにくく、このことからも常時、安定した画像を形成することができる。
また、二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
また、一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく。これにより、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
ここで、上記体積平均粒径、個数平均粒径とは、コールターマルチサイザー(コールターエレクトロニクス社製)において100μmのアパーチャーチューブを用いた時、アパーチャーカレント等の設定はオートマチックで測定した際の(3万個以上のカウント値)粒子径のことである。
【0052】
なお、本実施形態では本発明をタンデム型のカラープリンタに適用した例について説明したが、図7に示すように、4組の現像器からなるリボルバ型現像装置600を備えたカラープリンタに適用できることはもちろんである。このカラープリンタのリボルバ型現像装置600を構成する各現像器が互いに異なる色のトナーを有している。そして、リボルバ型現像装置600を回動させることにより、各現像器の現像ローラ601a〜601dを、所定の現像ギャップGで感光体2と対向する現像位置に順次移動させる。これにより、感光体2上に各色のトナー像を形成することができる。
【0053】
本実施形態によれば、現像スリーブの溝の平均深さHと現像ギャップGとの関係G×Hを0.05mm2以上0.1mm2以下としている。これにより、ギャップGが狭まっても、溝の深さHがある一定値以上深ければ、現像剤担持体の振れや溝の深さ偏差の精度をあげなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止できる。従って、現像剤担持体の外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工等を施こす必要がなくなり、製造コストを抑えることができる。なお、G×Hが0.1mm2を越えすぎると、溝深さHや現像ギャップGが限りなく大きくなるので、現実的な限界値として0.1mm2としている。
また、本実施形態によれば、現像ギャップGを0.1mm以上、0.4mm以下とした。一般的に現像ギャップを0.4mm以下にして画像形成を行なうと、画像の再現性が格段に向上するため、現像領域で現像剤量が少ないと、画像濃度差による濃度ムラが目立ちやすくなる。このプリンタでは、上述の現像スリーブを用いているので、現像領域に十分な現像剤量を供給することができる。その結果、現像ギャップの設定値を0.4mm以下としても、濃度ムラの目立ちにくい、画像再現性のよい高品質な画像を形成することができる。なお、現像ギャップが0.1mmよりも小さすぎると、現像ローラ表面にトナーが固着しやすくなってしまうので、現像ギャップの設定値は0.1mm以上が望ましい。
また、本実施形態によれば、現像剤がトナーと磁性粒子としてのキャリアとからなる二成分現像剤であり、キャリアの粒径を20μm以上、50μm以下とした。キャリア粒径を50μm以下とすることで、作像時の現像剤穂(キャリアチェーン)の太さを均一に細くすることができ、より緻密なトナーの受け渡しをすることが可能となる。また、現像スリーブ上の単一面積当たりにおける現像剤穂の密度も多くなるので、感光体上の潜像に隙間無くトナーの受け渡しが可能になる。これにより、よりドット再現性に優れた画像を形成することができる。なお、キャリア粒径が20μmよりも小さすぎると、感光体へのキャリア付着が増加してしまうので、20μm以上が望ましい。
また、本実施形態によれば、キャリアとして、磁性体の芯材に対して樹脂コート膜を有するものであり、その樹脂コート膜が熱可塑性樹脂と、メラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分、帯電調整剤を含有させたものを使用した。従来のキャリアは硬いコート膜を徐々に削りながら長寿命を得るように構成されていたのに対し、このキャリアはコート膜が弾力性を有することで衝撃を吸収して膜削れを抑制する。よって、従来のキャリアに比べ、より長寿命化を図ることができる。これにより、長期間に渡り、トナー汲上量の安定化、すなわち品質の安定化を期待できる。
また、本実施形態によれば、現像剤として、少なくともプレポリマー、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いる。これにより、シャープな粒径分布や帯電分布が得られ、トナー特性の均一化が図れる。
また、本実施形態によれば、トナーの平均円形度を、0.95以上、0.99以下の範囲に設定している。実験によれば平均円形度が0.95未満、特に0.93より小さいと、球形から離れた不定形のトナーとなり、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られなくなってしまう。一方、平均円形度が0.99よりも大きいと、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こしてしまう。よって、トナーの平均円形度が、0.95以上、0.99以下であれば、クリーニング不良を生じることなく、転写性が良好でしかもチリのない高画像画像を形成することができる。
また、本実施形態によれば、トナーの形状係数SF−1が120以上、180以下、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下である。実験によれば、形状係数SF−1が180以下で、形状係数SF−2が190以下であれば、ともに100に近づくほど転写効率が高くなることが判った。しかし、形状係数SF−1及びSF−2が120より小さくなって、トナーの形状が真球に近づくほど、クリーニング性が悪くなってしまう。よって、トナーの形状係数SF−1が120以上、180以下、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下であれば、転写性とクリーニング性とを満足することができる。
また、本実施形態によれば、トナーの体積平均粒径(Dv)に対する個数平均粒径(Dn)の比(Dv/Dn)が、1.00以上、1.15以下である。実験によれば、Dv/Dnがこの範囲にあると、トナーの粒度分布が狭くなるため、画像パターンに応じた(適した)トナー粒径を持つトナー粒子が選択的に現像されてしまう選択現像の発生がなかった。また、現像装置における長期の攪拌でも、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなかった。これらのことにより、常時、安定した画像を形成することができた。
また、本実施形態によれば、感光体と、帯電装置と、現像剤を現像ローラに担持し感光体に対向する現像領域に搬送して感光体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に感光体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置としてのプリンタにおいて、上述した現像装置を用いる。この現像装置を用いることにより、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、感光体と、帯電装置と、現像剤を現像ローラに担持し感光体に対向する現像領域に搬送して感光体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に感光体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、感光体と、現像装置、帯電装置及びクリーニング装置より選ばれる少なくとも現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上述した現像装置を用いる。この現像装置を用いることにより、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。更に、感光体と現像装置とを含む作像手段の保守及び交換が容易になる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1乃至9の発明によれば、現像スリーブの外周に切削加工等の振れ精度を上げる加工を施さなくても、画像の濃度ムラや、トナーの固着を防止することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の要部の説明図。
【図2】実施形態に係る画像形成装置における感光体と現像ロールとを拡大して示す拡大構成図。
【図3】実施形態に係る画像形成装置のY用のプロセスカートリッジを示す拡大構成図。
【図4】キャリアの模式図。
【図5】形状係数SF−1の説明図。
【図6】形状係数SF−2の説明図。
【図7】リボルバ型現像装置を備えたカラープリンタの概略構成図。
【図8】現像ローラの要部説明図。
【図9】画像形成装置の要部説明図。
【符号の説明】
1Y,M,C,K プロセスカートリッジ
2Y,M,C,K 感光体(像担持体)
40Y 現像装置
42Y 現像ローラ(現像剤担持体、回転体)
500 キャリア
600 リボルバ型現像装置
Claims (11)
- 現像剤を担持搬送する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された該現像剤を、像担持体と該現像剤担持体とが間隙Gをもって対向する現像領域に搬送し、該像担持体上に形成された静電潜像を該現像剤により現像してトナー像化するための現像装置において、該現像剤担持体表面に、長手方向に延びる複数の溝を有しており、各溝の深さ平均Hと間隙Gとの乗算が0.05mm2以上0.1mm2以下であることを特徴とする現像装置。
- 請求項1の現像装置において、上記現像剤担持体の表面は、切削および研削加工が行われていないことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1または2の現像装置において、上記間隙の設定値を0.1mm以上、0.4mm以下としたことを特徴とする現像装置。
- 請求項1、2または3の現像装置において、上記現像剤がトナーと磁性粒子とからなる二成分現像剤であり、該磁性粒子の粒径を20μm以上、50μm以下としたことを特徴とする現像装置。
- 請求項3の現像装置において、上記磁性粒子として、磁性体の芯材に樹脂コート膜を被覆したものであり、該樹脂コート膜が、熱可塑性樹脂とメラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分と、帯電調整剤とを含有するものを用いることを特徴とする現像装置。
- 請求項1、2、3、4または5の現像装置において、上記現像剤として、少なくともプレポリマーと、着色剤と、離型剤とからなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、該トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いることを特徴とする現像装置。
- 請求項1、2、3、4、5または6の現像装置において、上記現像剤として、平均円形度が0.95以上、0.99以下のトナーを用いることを特徴とする現像装置。
- 請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、上記現像剤として、形状係数SF−1が120以上、180以下で、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下のトナーを用いることを特徴とする現像装置。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7または8の現像装置において、上記現像剤として、体積平均粒径に対する個数平均粒径の比が、1.05以上、1.30以下のトナーを用いることを特徴とする現像装置。
- 静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、該像担持体と、該現像装置、該帯電装置及び該クリーニング装置から選択された少なくとも該現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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