JP4216487B2 - 地盤改良装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤改良装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地盤改良装置の一形態として、内側軸と外側軸とを内外側二重軸に形成すると共に、両内・外側軸を相互に逆回転可能となした掘削軸体と、同掘削軸体に、内側撹拌翼と外側撹拌翼とを内外側位置にて相対的に逆回転させるべく取り付けた相対撹拌翼体と、掘削軸体に設けて固化材を吐出する固化材吐出部とを具備するものがある。
【0003】
そして、内・外側撹拌翼は、それぞれ掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片とから弧状に形成している。
【0004】
このようにして、かかる地盤改良装置では、掘削軸体により地盤を掘削しながら、内・外側撹拌翼を相対的に逆回転させると共に、固化材吐出部より固化材を吐出させることにより、掘削土壌を撹拌しながら固化材と混練させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した地盤改良装置では、内・外側撹拌翼の横断面幅が中央部から回転方向側の端面まで略同一幅に形成されているため、外側撹拌翼と内側撹拌翼との相対撹拌により土壌は掘削されるものの、土壌が、例えば、強粘土の場合、各内・外側撹拌翼の回転方向側の端面に付着して土塊状となり、外側撹拌翼と内側撹拌翼との間で充分に撹拌されない上に、固化材とも満遍なく混練されることがなく、その結果、改良土壌の品質を良好に確保できないという不具合がある。
【0006】
また、外側撹拌翼の上・下部横翼片は、それぞれ掘削軸体の軸線と略直交する半径方向に伸延させているために、土壌の掘削・撹拌後に内・外側撹拌翼を引き上げる際に、これら内・外側撹拌翼の直上方に形成されるブリッジ(いわゆる、ジャーミング)が大きな負荷となって作用し、かかる引き上げ作業がスムーズに行えないという不具合がある。
【0007】
特に、締まった砂質土(含水比が小さい細砂若しくは微細砂)や粘着力に富んだ粘性土地盤の場合、負荷が大きいために、地盤改良作業能率上、大きな支障となっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、内側軸と外側軸とを内外側二重軸に形成すると共に、両内・外側軸を相互に逆回転可能となした掘削軸体と、同掘削軸体に、内側撹拌翼と外側撹拌翼とを内外側位置にて相対的に逆回転させるべく取り付けた相対撹拌翼体とを具備する地盤改良装置において、外側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成し、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となし、内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成し、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となした地盤改良装置であって、内側軸と内側撹拌翼の中途部との間に中間横翼片を横架状に形成し、同中間横翼片と内側撹拌翼の中途部との交差部に固化材吐出部を設けて、同固化材吐出部と内側軸内に形成した固化材供給路とを、上記中間横翼片中に形成した固化材導入路を介して接続したことを特徴とする地盤改良装置を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、次の構成にも特徴を有する。
【0010】
(1)固化材吐出部は、内側撹拌翼の中途部の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に上下方向に伸延する固化材吐出縦長孔を形成すると共に、中間横翼片の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に水平方向に伸延する固化材吐出横長孔を形成して、両孔をT字状に連通させたこと。
【0011】
(2)内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、外側面をテーパー面となしたこと。
【0012】
(3)外側撹拌翼は、掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片とから弧状に形成すると共に、上部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも下方へ向けて下り傾斜状となす一方、下部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも上方へ向けて上り傾斜状となし、かつ、下り傾斜状となした上部横翼片の俯角は、上り傾斜状となした下部横翼片の仰角よりも大となしたこと。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
すなわち、本発明に係る地盤改良装置は、基本的構造として、内側軸と外側軸とを内外側二重軸に形成すると共に、両内・外側軸を相互に逆回転可能となした掘削軸体と、同掘削軸体に、内側撹拌翼と外側撹拌翼とを内外側位置にて相対的に逆回転させるべく取り付けた相対撹拌翼体とを具備し、内側撹拌翼と外側撹拌翼の少なくともいずれか一方に、固化材を吐出する固化材吐出部を設けている。
【0015】
このようにして、本発明に係る地盤改良装置により地盤、特に軟弱地盤の改良を行う際には、軟弱地盤上に掘削軸体を建て込み、同掘削軸体をその軸線廻りに回転させながら軟弱地盤を掘削して、同軟弱地盤中を下方へ向けて掘進させると共に、掘削軸体に取り付けた内・外側撹拌翼を、内外側で重複するオーバーラップ状態にて相対的に逆回転(相互に反対方向に回転)させることにより、大きな撹拌容積にて掘削土壌を撹拌することができる。
【0016】
しかも、内側撹拌翼と外側撹拌翼は、略相似形に形成して、両撹拌翼間に形成される間隙を、両撹拌翼のほぼ全域にわたってほぼ等しい幅員となすことにより、掘削土壌の共回り現象を防止することができると共に、緻密な撹拌機能を発揮させることができる。
【0017】
すなわち、一方の撹拌翼だけを回転させた場合には、掘削土壌が、同撹拌翼に引きずられて全体的に回転するだけで、土塊が圧搾された状態にて残存するが、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼を相互に反対方向に回転させることにより、両撹拌翼間の掘削土壌が反対方向の流動を強制されて、必然的に掘削土壌が撹拌翼間で交錯してもみ合い、掘削土壌を均一に混練させることができる。
【0018】
しかも、内側撹拌翼と外側撹拌翼の少なくともいずれか一方に、固化材を吐出する固化材吐出部を設けている。
【0019】
このようにして、掘削軸体の回りを回転する少なくとも一方の撹拌翼に固化材吐出部を設けることにより、必然的に撹拌翼間で交錯してもみ合い、均一に混練される掘削土壌中に、固化材吐出部より固化材を吐出させることができるため、掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0020】
そして、本発明では、特徴的構造として、外側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となしている。
【0021】
このようにして、外側撹拌翼の回転方向側の端面により土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面に沿わせて内側撹拌翼側へスムーズに案内することができるようにしている。
【0022】
この際、外側撹拌翼の回転方向側の端面は細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面には掘削土壌が付着されることなく内側面のテーパー面に沿って内側撹拌翼側に案内される。
【0023】
その結果、外側撹拌翼により掘削された土壌と、内側撹拌翼により掘削された土壌とを相対的に逆回転させながら効率良く撹拌させることができ、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、同掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0024】
また、内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となしている。
【0025】
このようにして、内側撹拌翼の回転方向側の端面により土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面に沿わせて掘削軸体側へスムーズに案内することができるようにしている。
【0026】
この際、内側撹拌翼の回転方向側の端面は細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面には掘削土壌が付着されることなく内側面のテーパー面に沿って掘削土壌が掘削軸体側に案内される。
【0027】
その結果、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、同掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0028】
また、内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、外側面をテーパー面となしている。
【0029】
このようにして、内側撹拌翼の回転方向側の端面により土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面に沿わせて外側撹拌翼側へスムーズに案内することができるようにしている。
【0030】
この際、内側撹拌翼の回転方向側の端面は細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面には掘削土壌が付着されることなく外側面のテーパー面に沿って掘削土壌が外側撹拌翼側に案内される。
【0031】
その結果、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、内・外側撹拌翼間にて掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0032】
また、外側撹拌翼は、掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片とから弧状に形成すると共に、上部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも下方へ向けて下り傾斜状となす一方、下部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも上方へ向けて上り傾斜状となし、かつ、下り傾斜状となした上部横翼片の俯角は、上り傾斜状となした下部横翼片の仰角よりも大となしている。
【0033】
このようにして、土壌の掘削・撹拌後には、内・外側撹拌翼を、掘削回転方向とは反対方向に回転させながら引き上げることができ、この際、これら内・外側撹拌翼の直上方にブリッジ(いわゆる、ジャーミング)が形成されている場合にも、下り傾斜状となした上部横翼片の俯角を、上り傾斜状となした下部横翼片の仰角よりも大となしているため、上部横翼片にブリッジが大きな負荷となって作用することがなく、その結果、内・外側撹拌翼の引き上げ作業をスムーズに行うことができる。
【0034】
従って、特に、締まった砂質土(含水比が小さい細砂若しくは微細砂)や粘着力に富んだ粘性土地盤の場合でも、内・外側撹拌翼の引き上げ作業をスムーズに行うことができて、地盤改良作業能率を向上させることができる。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0036】
図1に示すAは、本発明に係る地盤改良装置であり、同地盤改良装置Aは、ベースマシン1と固化材供給部2とを装備している。
【0037】
ベースマシン1は、自走可能なベースマシン本体3に上下方向に伸延するリーダ4を設け、同リーダ4にモータ支持体5を昇降自在に取り付け、同モータ支持体5に駆動用モータ6を搭載し、同駆動用モータ6に上下方向に伸延する掘削軸体7の上端部を二重反転歯車機構8を介して着脱自在に取り付け、同掘削軸体7の下部周面に相対撹拌翼体9を取り付けると共に、同掘削軸体7の下端部に掘削刃体10を取り付けている。
【0038】
固化材供給部2は、固化材収容タンクと固化材供給ポンプ(図示しない)とを具備し、同固化材供給ポンプに固化材供給ホース11の基端部を接続し、同固化材供給ホース11の先端部を前記掘削軸体7にスイベルジョイント12を介して接続している。
【0039】
掘削軸体7は、図2及び図3にも示すように、上下方向に伸延させて形成した筒状の内側軸20と、同内側軸20の外周を囲繞する状態に上下方向に伸延させて形成した筒状の外側軸21とから内外側二重軸構造に構成しており、内側軸20と外側軸21は、駆動用モータ6により二重反転歯車機構8を介して同一軸芯廻りに相互に反対方向に回転するようにしている。
【0040】
そして、内側軸20中には上下方向に伸延させて形成した筒状体22を挿通して、同筒状体22中に内側固化材供給路23を形成する一方、同筒状体22の外周面と内側軸20の内周面との間に外側固化材供給路24を形成している。
【0041】
しかも、内側軸20の上端部には連通路(図示せず)を形成して、同連通路を介して内側固化材供給路23と外側固化材供給路24とを連通させ、固化材供給ホース11を通して供給される固化材を、内側固化材供給路23と外側固化材供給路24とに分流させて供給することができるようにしている。
【0042】
ここで、内側軸20の下端部には刃体取付体13を介して掘削刃体10を取り付けており、同刃体取付体13に第1固化材吐出部29を設けている。
【0043】
そして、第1固化材吐出部29は、筒状に形成した刃体取付体13の周壁に円形状の第1固化材吐出孔29aを形成し、同第1固化材吐出孔29aを内側固化材供給路23に接続して、同内側固化材供給路23を通して供給される固化材は、第1固化材吐出孔29aより直下方へ向けて吐出されるようにしている。
【0044】
相対撹拌翼体9は、図2及び図3にも示すように、最内側撹拌翼26と、同最内側撹拌翼26の外周を相対的に反対方向に回転する内側撹拌翼27と、同内側撹拌翼27の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼28とを具備しており、内側撹拌翼27と外側撹拌翼28は、略相似形に形成して、両撹拌翼27,28間に形成される間隙を、両撹拌翼27,28のほぼ全域にわたってほぼ等しい幅員となすことにより、掘削土壌の共回り現象を防止することができると共に、緻密な撹拌機能を発揮させることができるようにしている。
【0045】
最内側撹拌翼26は、外側軸21の下端部より放射状に突出させて形成しており、外側軸21の下端部の線対称位置に一対設けて、外側軸21と一体的にa方向に回転するようにしている。
【0046】
内側撹拌翼27は、掘削軸体7の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片27a,27bと、両上・下部横翼片27a,27bの外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片27cとから弧状に形成しており、外側軸21の外周面に回転自在に遊嵌したリング状の翼片支持体30に上部横翼片27aの先端部を取り付ける一方、内側軸20の下端部に下部横翼片27bの先端部を取り付けて、内側軸20と一体的にb方向に回転するようにしている。
【0047】
そして、縦翼片27cの中央部と内側軸20との間には、左右方向に直状に伸延する中間横翼片27dを横架状に形成し、同中間横翼片27d中に固化材導入路33を形成して、同固化材導入路33を通して後述する第2固化材吐出部32と外側固化材供給路24とを接続している。
【0048】
このようにして、左右方向に直状の中間翼片27dを増設して掘削土壌の撹拌効率を向上させると共に、かかる直状の中間翼片27d中に固化材導入路33を形成することにより、かかる固化材導入路33を可及的に短くかつ簡単に形成することができて、加工コストを安価にすることができる。
【0049】
また、上記した内側撹拌翼27は、内側軸20の下部の線対称位置に一対設けている。31は、縦翼片27cの中途部より外方へ突出させて形成した小翼片である。
【0050】
外側撹拌翼28は、掘削軸体7の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片28a,28bと、両上・下部横翼片28a,28bの外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片28cとから弧状に形成しており、外側軸21の下端部に上部横翼片28aの先端部を取り付ける一方、内側軸20の外周面に回転自在に遊嵌したリング状の翼片支持体34に下部横翼片28bの先端部を取り付けて、外側軸21と一体的にa方向に回転するようにしている。
【0051】
そして、外側撹拌翼28は、掘削軸体7の下部の円周方向に一定の間隔を開けて三個設けている。35は、縦翼片28cの上部と下部にそれぞれ外方へ突出させて形成した小翼片であり、これら小翼片35,35の回転軌跡は、内側撹拌翼27に設けた小翼片31の回転軌跡と上下方向にオーバーラップするように配置して、相対的に逆回転する内・外側撹拌翼27,28間において、掘削土壌の撹拌が確実に行えるようにしている。
【0052】
また、内側撹拌翼27には、固化材を吐出する第2固化材吐出部32を設けており、以下にかかる第2固化材吐出部32について説明する。
【0053】
すなわち、図2及び図3に示すように、内側撹拌翼27の縦翼片27cと中間横翼片27dとの交差部には第2固化材吐出部32を設けており、同第2固化材吐出部32は、縦翼片27cの背面(回転方向側の面とは反対側の面)に上下方向に伸延する第2固化材吐出縦長孔32aを形成すると共に、中間横翼片27dの背面(回転方向側の面とは反対側の面)に水平方向に伸延する第2固化材吐出横長孔32bを形成して、両孔32a,32bをT字状に連通させている。
【0054】
そして、第2固化材吐出縦・横長孔32a,32bは、中間横翼片27d中に形成した固化材導入路33を通して外側固化材供給路24に接続している。
【0055】
このようにして、軟弱な地盤Gを改良する際には、地盤改良現場にベースマシン1を移動させることにより、リーダ4を建て込み、同リーダ4に沿わせて掘削軸体7を回転させながら下降させることにより、地盤Gを掘削刃体10により掘削すると共に、相対撹拌翼体9により掘削土壌を撹拌する。
【0056】
この際、固化材供給部2より固化材を固化材供給ホース11→スイベルジョイント12→掘削軸体7→第1・第2固化材吐出部29,32に供給して、各固化材吐出部29,32より固化材を吐出させるようにしており、かかる固化材を掘削土壌中に均一に撹拌して、掘削土壌を固化させることにより、軟弱な地盤G中に柱状若しくは壁状の地盤改良体を築造して、同地盤Gを改良することができる。
【0057】
特に、外側固化材供給路24に供給された固化材は、固化材導入路33を通して第2固化材吐出部32の第2固化材吐出縦・横長孔32a,32bより吐出させることができるようにしており、第2固化材吐出縦長孔32aは、内側撹拌翼27の回転方向とは反対側の背面に形成しているため、固化材を円滑に吐出させることができると共に、上下縦長孔に形成しているため、固化材を上下縦長の帯状に吐出させることができる。
【0058】
しかも、内側撹拌翼27が回転しながら掘削軸体7の掘進方向に移動することから、固化材の膜が円周方向及び上下方向に連続した筒状膜を形成することになり、その結果、掘削土壌中において固化材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0059】
さらには、第2固化材吐出横長孔32bは、内側撹拌翼27の回転方向とは反対側の背面に形成しているため、固化材を円滑に吐出させることができると共に、水平方向に横長孔に形成しているため、固化材をリング状に吐出させることができる。
【0060】
しかも、内側撹拌翼27が回転しながら掘削軸体7の掘進方向に移動することから、固化材の膜が円周方向及び上下方向に連続したスパイラルな帯状膜を形成することになり、その結果、掘削土壌中において固化材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0061】
従って、かかる状態にて、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼27,28を相互に反対方向に回転させることにより、両撹拌翼27,28間の掘削土壌が反対方向の流動を強制されて、必然的に掘削土壌が両撹拌翼27,28間で交錯してもみ合い、掘削土壌を均一に混練させることができ、かかる均一混練位置に上記した固化材の筒状膜とスパイラルな帯状膜を形成することができることから、掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0062】
ここで、固化材には、合成樹脂製の小断片を適当な数量だけ分散させて混入させることにより、地盤改良体中に合成樹脂製の小断片を混在させることができ、かかる小断片が地盤改良体に作用する水平方向の負荷によって、同地盤改良体に生じる曲げ・引っ張り力に対する耐力の強化に有効に機能し、その結果、地盤改良体の水平方向の負荷耐力を増大させることができる。
【0063】
上記のような構成において、本発明の要旨は、図2及び図3に示すように、内・外側撹拌翼27,28の横断面幅を中央部27e,28eから回転方向側の端面27f,27g,28f,28gに向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面27h,27i,28h,28iとなしたことにある。
【0064】
このようにして、外側撹拌翼28の回転方向a側の端面28fにより土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面28hに沿わせて内側撹拌翼27側へスムーズに案内する内側撹拌翼側案内流路cを形成することができるようにしている。
【0065】
この際、外側撹拌翼28の回転方向a側の端面28fは細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面28fには掘削土壌が付着されることなく内側面のテーパー面28hに沿って内側撹拌翼27側に案内される。
【0066】
その結果、外側撹拌翼28により掘削されると共に、内側撹拌翼側案内流路cを通して案内される土壌と、内側撹拌翼27により掘削された土壌とを相対的に逆回転させながら効率良く撹拌させることができ、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、同掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0067】
また、内側撹拌翼27の回転方向b側の端面27fにより土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面27hに沿わせて掘削軸体7側へスムーズに案内する掘削軸体側案内流路dを形成することができるようにしている。
【0068】
この際、内側撹拌翼27の回転方向b側の端面27fは細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面27fには掘削土壌が付着されることなく内側面のテーパー面27hに沿って掘削軸体側案内流路dが形成されて、掘削土壌が掘削軸体側に円滑かつ確実に案内される。
【0069】
その結果、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、同掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0070】
図4は、第2実施例としての相対撹拌翼体9の断面平面説明図であり、同第2実施例では、内側撹拌翼27の横断面幅を中央部27eから回転方向a,b側の端面27f,2 7gに向けて漸次細幅に形成して、外側面をテーパー面27h,27iとなしている。
【0071】
このようにして、内側撹拌翼27の回転方向b側の端面27fにより土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面27hに沿わせて外側撹拌翼28側へスムーズに案内する外側撹拌翼側案内流路eを形成することができるようにしている。
【0072】
この際、内側撹拌翼27の回転方向b側の端面27fは細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面27fには掘削土壌が付着されることなく外側面のテーパー面27hに沿って外側撹拌翼側案内流路eが形成されて、掘削土壌が外側撹拌翼28側に案内される。
【0073】
その結果、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、内・外側撹拌翼27,28間にて掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0074】
図5は、第3実施例としての相対撹拌翼体9の断面平面説明図であり、同第3実施例では、内側撹拌翼27の横断面幅を中央部27eから回転方向a,b側の端面27f,27gに向けて漸次細幅に形成して、内・外側面をそれぞれテーパー面27h,27i,27j,27kとなしている。
【0075】
このようにして、内側撹拌翼27の回転方向b側の端面27fにより土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面27h,27jに沿わせて掘削軸体7側と外側撹拌翼28側とに振り分け状にしてスムーズに案内する掘削軸体側案内流路dと外側撹拌翼側案内流路eとを形成することができるようにしている。
【0076】
この際、内側撹拌翼27の回転方向b側の端面27fは細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面27fには掘削土壌が付着されることなく内・外側面のテーパー面27h,27jに沿って掘削軸体側案内流路dと外側撹拌翼側案内流路eとが形成されて、掘削土壌が掘削軸体7側と外側撹拌翼28側とに案内される。
【0077】
その結果、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、内・外側撹拌翼27,28間、及び、内側撹拌翼27と掘削軸体7との間にて掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0078】
図6は、第4実施例としての相対撹拌翼体9の断面平面説明図であり、同第4実施例では、内側面のテーパー面27h,27iよりも外側面のテーパー面27j,27kの傾斜角度を大きく設定して、内側面のテーパー面27hに沿って形成される掘削軸体側案内流路dの屈曲角度よりも外側面のテーパー面27jに沿って形成される外側撹拌翼側案内流路eの屈曲角度が大きくなるようにしている。
【0079】
このようにして、外側撹拌翼側案内流路eを通して案内される掘削土壌と、内側撹拌翼側案内流路cを通して案内される掘削土壌とが速やかに混練されるようにすることができる。
【0080】
また、外側撹拌翼28の上部横翼片28aは、図2及び図7に示すように、掘削軸体7の軸線と直交する水平線Z1よりも下方へ向けて下り傾斜状となす一方、下部横翼片28bは、掘削軸体7の軸線と直交する水平線Z2よりも上方へ向けて上り傾斜状となし、かつ、下り傾斜状となした上部横翼片28aの俯角θ1は、上り傾斜状となした下部横翼片28bの仰角θ2よりも大となしている。
【0081】
ここで、図7中、fは、上部横翼片28aに沿って流下する掘削土壌の流下流路、一点鎖線で示す上部横翼片28aの仮想線は、俯角θ1を仰角θ2と同一角とした場合を示しており、gは、同仮想線で示す上部横翼片28aに沿って流下する掘削土壌の流下流路である。
【0082】
このようにして、土壌の掘削・撹拌後には、内・外側撹拌翼27,28を、掘削回転方向aとは反対方向に回転させながら引き上げ方向h(上方向)に向けて引き上げることができ、この際、これら内・外側撹拌翼27,28の直上方にブリッジ(いわゆる、ジャーミング)が形成されている場合にも、下り傾斜状となした上部横翼片28aの俯角θ1を、上り傾斜状となした下部横翼片28bの仰角θ2よりも大となしているため、上部横翼片28aにブリッジが大きな負荷となって作用することがなく、掘削土壌が流下流路fを通して円滑に流下する。その結果、内・外側撹拌翼27,28の引き上げ作業をスムーズに行うことができる。
【0083】
従って、特に、締まった砂質土(含水比が小さい細砂若しくは微細砂)や粘着力に富んだ粘性土地盤の場合でも、内・外側撹拌翼27,28の引き上げ作業をスムーズに行うことができて、地盤改良作業能率を向上させることができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0085】
(1)請求項1記載の本発明では、外側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となしている。
このようにして、外側撹拌翼の回転方向側の端面により土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面に沿わせて内側撹拌翼側へスムーズに案内することができるようにしている。この際、外側撹拌翼の回転方向側の端面は細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面には掘削土壌が付着されることなく内側面のテーパー面に沿って内側撹拌翼側に案内される。その結果、外側撹拌翼により掘削された土壌と、内側撹拌翼により掘削された土壌とを相対的に逆回転させながら効率良く撹拌させることができ、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、同掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0086】
また、内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となしている。
このようにして、内側撹拌翼の回転方向側の端面により土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面に沿わせて掘削軸体側へスムーズに案内することができるようにしている。この際、内側撹拌翼の回転方向側の端面は細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面には掘削土壌が付着されることなく内側面のテーパー面に沿って掘削土壌が掘削軸体側に案内される。その結果、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、同掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0087】
そして、内側軸と内側撹拌翼の中途部との間に中間横翼片を横架状に形成し、同中間横翼片と内側撹拌翼の中途部との交差部に固化材吐出部を設けて、同固化材吐出部と内側軸内に形成した固化材供給路とを、上記中間横翼片中に形成した固化材導入路を介して接続している。
このようにして、内側撹拌翼に固化材吐出部を設けて、同固化材吐出部から固化材を吐出させることができる。この際、中間翼片を増設して掘削土壌の撹拌効率を向上させると共に、かかる中間翼片中に固化材導入路を形成することにより、かかる固化材導入路を可及的に短くかつ簡単に形成することができて、加工コストを安価にすることができる。
【0088】
(2)請求項2記載の本発明では、固化材吐出部は、内側撹拌翼の中途部の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に上下方向に伸延する固化材吐出縦長孔を形成すると共に、中間横翼片の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に水平方向に伸延する固化材吐出横長孔を形成して、両孔をT字状に連通させている。
このように、固化材供給路に供給された固化材は、固化材導入路を通して固化材吐出部の固化材吐出縦・横長孔より吐出させることができるようにして、固化材吐出縦長孔は、内側撹拌翼の回転方向とは反対側の背面に形成しているため、固化材を円滑に吐出させることができると共に、上下縦長孔に形成しているため、固化材を上下縦長の帯状に吐出させることができる。
【0089】
しかも、内側撹拌翼が回転しながら掘削軸体の掘進方向に移動することから、固化材の膜が円周方向及び上下方向に連続した筒状膜を形成することになり、その結果、掘削土壌中において固化材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0090】
さらには、固化材吐出横長孔は、内側撹拌翼の回転方向とは反対側の背面に形成しているため、固化材を円滑に吐出させることができると共に、水平方向に横長孔に形成しているため、固化材をリング状に吐出させることができる。
【0091】
しかも、内側撹拌翼が回転しながら掘削軸体の掘進方向に移動することから、固化材の膜が円周方向及び上下方向に連続したスパイラルな帯状膜を形成することになり、その結果、掘削土壌中において固化材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0092】
従って、かかる状態にて、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼を相互に反対方向に回転させることにより、両撹拌翼間の掘削土壌が反対方向の流動を強制されて、必然的に掘削土壌が両撹拌翼間で交錯してもみ合い、掘削土壌を均一に混練させることができ、かかる均一混練位置に上記した固化材の筒状膜とスパイラルな帯状膜を形成することができることから、掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0093】
(3)請求項3記載の本発明では、内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、外側面をテーパー面となしている。
【0094】
このようにして、内側撹拌翼の回転方向側の端面により土壌を掘削すると共に、掘削した土壌をテーパー面に沿わせて外側撹拌翼側へスムーズに案内することができるようにしている。
【0095】
この際、内側撹拌翼の回転方向側の端面は細幅に形成しているため、土壌の掘削が円滑かつ確実に行えると共に、同端面には掘削土壌が付着されることなく外側面のテーパー面に沿って掘削土壌が外側撹拌翼側に案内される。
【0096】
その結果、掘削土壌が強粘土質の場合も、同掘削土壌が土塊状となるのを防止しながら、内・外側撹拌翼間にて掘削土壌と固化材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0097】
(4)請求項4記載の本発明では、外側撹拌翼は、掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片とから弧状に形成すると共に、上部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも下方へ向けて下り傾斜状となす一方、下部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも上方へ向けて上り傾斜状となし、かつ、下り傾斜状となした上部横翼片の俯角は、上り傾斜状となした下部横翼片の仰角よりも大となしている。
【0098】
このようにして、土壌の掘削・撹拌後には、内・外側撹拌翼を、掘削回転方向とは反対方向に回転させながら引き上げることができ、この際、これら内・外側撹拌翼の直上方にブリッジ(いわゆる、ジャーミング)が形成されている場合にも、下り傾斜状となした上部横翼片の俯角を、上り傾斜状となした下部横翼片の仰角よりも大となしているため、上部横翼片にブリッジが大きな負荷となって作用することがなく、その結果、内・外側撹拌翼の引き上げ作業をスムーズに行うことができる。
【0099】
従って、特に、締まった砂質土(含水比が小さい細砂若しくは微細砂)や粘着力に富んだ粘性土地盤の場合でも、内・外側撹拌翼の引き上げ作業をスムーズに行うことができて、地盤改良作業能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる地盤改良装置の側面図。
【図2】掘削軸体と第1実施例としての相対撹拌翼体の一部切欠側面図。
【図3】同平面説明図。
【図4】第2実施例としての相対撹拌翼体の平面説明図。
【図5】第3実施例としての相対撹拌翼体の平面説明図。
【図6】第4実施例としての相対撹拌翼体の平面説明図。
【図7】相対撹拌翼体の引き上げ作業説明図。
【符号の説明】
A 地盤改良装置
1 ベースマシン
2 固化材供給部
3 ベースマシン本体
4 リーダ
5 モータ支持体
6 駆動用モータ
7 掘削軸体
8 二重反転歯車機構
9 相対撹拌翼体
Claims (4)
- 内側軸と外側軸とを内外側二重軸に形成すると共に、両内・外側軸を相互に逆回転可能となした掘削軸体と、同掘削軸体に、内側撹拌翼と外側撹拌翼とを内外側位置にて相対的に逆回転させるべく取り付けた相対撹拌翼体とを具備する地盤改良装置において、
外側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成し、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となし、
内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成し、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、内側面をテーパー面となした地盤改良装置であって、
内側軸と内側撹拌翼の中途部との間に中間横翼片を横架状に形成し、同中間横翼片と内側撹拌翼の中途部との交差部に固化材吐出部を設けて、同固化材吐出部と内側軸内に形成した固化材供給路とを、上記中間横翼片中に形成した固化材導入路を介して接続したことを特徴とする地盤改良装置。 - 固化材吐出部は、内側撹拌翼の中途部の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に上下方向に伸延する固化材吐出縦長孔を形成すると共に、中間横翼片の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に水平方向に伸延する固化材吐出横長孔を形成して、両孔をT字状に連通させたことを特徴とする請求項1記載の地盤改良装置。
- 内側撹拌翼は、両端部を掘削軸体に取り付けると共に、中途部を外方に膨出させた弧状に形成すると共に、横断面幅を中央部から回転方向側の端面に向けて漸次細幅に形成して、外側面をテーパー面となしたことを特徴とする請求項1又は2記載の地盤改良装置。
- 外側撹拌翼は、掘削軸体の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片と、両上・下部横翼片の外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片とから弧状に形成すると共に、上部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも下方へ向けて下り傾斜状となす一方、下部横翼片は、掘削軸体の軸線と直交する水平線よりも上方へ向けて上り傾斜状となし、かつ、下り傾斜状となした上部横翼片の俯角は、上り傾斜状となした下部横翼片の仰角よりも大となしたことを特徴とする請求項1又は2記載の地盤改良装置。
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