JP2013007240A - 地盤撹拌装置 - Google Patents

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正直 阿部
Tetsuya Seki
徹也 関
Hiroyuki Kanagawa
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Abstract

【課題】径方向に関する撹拌ムラを十分に防止することができる地盤撹拌装置とする。
【解決手段】軸心回りに回転する回転軸10と、この回転軸10から外方に延在する下側撹拌翼21と、この下側撹拌翼21の上方において回転軸10から外方に延在する上側撹拌翼25と、を有する地盤撹拌装置1であって、下側撹拌翼21が回転方向の一方に曲り、上側撹拌翼25が回転方向の他方に曲がる構成とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤改良工法等に用いられる地盤撹拌装置に関するものである。
従来から、地盤中に固化剤を吐出し、撹拌して地盤の性状を改良する地盤改良工法が広く知られている。この地盤改良工法には、地盤と固化剤とを撹拌混合する地盤撹拌装置が用いられている。この地盤撹拌装置は、軸心回りに回転する回転軸と、この回転軸の先端部から外方に延在する掘削翼と、この掘削翼の上方において回転軸から外方に延在する撹拌翼と、を主に有する(例えば、特許文献1参照。)。この地盤撹拌装置を用いて地盤を改良するにあたっては、回転軸を軸心回りに回転させながら地盤に貫入し、回転軸の先端部に備わる掘削翼によって地盤を柱状に掘削する。また、この掘削翼によって掘削された地盤(掘削地盤)中には、回転軸の先端部等からセメントミルク等の固化剤を吐出する。この固化剤は、掘削翼の上方に備わる撹拌翼によって掘削地盤と撹拌混合され、固化剤の硬化に伴って柱状の改良地盤が形成される。
この地盤改良工法においては、掘削地盤及び固化剤の撹拌ムラを減らして改良地盤の均質性を向上するために、回転軸の回転方向を変えたり(正転及び逆転)、回転軸を軸方向に進退させたり(貫入及び引抜き)するのが一般的である。しかしながら、従来の撹拌翼による撹拌は、掘削地盤及び固化剤を周方向に移動させるだけであるため、径方向に関する撹拌ムラを十分に防止することができないとの問題を有する。
この点、撹拌ムラ防止のための手段としては、従来から、共回り防止手段(板)が広く知られており、上記特許文献1は、この共回り防止手段の改良形態を示している。しかしながら、共回り防止手段は、掘削地盤が軸方向に関する全ての部位で一体的に共回りするのを防止するための手段としては優れるが、径方向に関する撹拌ムラを防止することができない。また、特に特許文献1が示す形態は、回転軸の回転方向を変えることができず、この点で、撹拌ムラ防止性能が劣るとの問題を有している。
実開平7−10032号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、径方向に関する撹拌ムラを十分に防止することができる地盤撹拌装置を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次の通りである。
〔請求項1記載の発明〕
軸心回りに回転する回転軸と、この回転軸から外方に延在する下側撹拌翼と、この下側撹拌翼の上方において前記回転軸から外方に延在する上側撹拌翼と、を有する地盤撹拌装置であって、
前記下側撹拌翼が回転方向の一方に曲り、前記上側撹拌翼が前記回転方向の他方に曲がる、
ことを特徴とする地盤撹拌装置。
(主な作用効果)
図4の(a)に示すように、回転軸10から外方に延在する撹拌翼20が回転方向の後方に曲ると、当該撹拌翼20が地盤を外方に払い出しながら撹拌するようになる(払い出し機能)。他方、図4の(b)に示すように、回転軸10から外方に延在する撹拌翼20が回転方向の前方に曲ると、当該撹拌翼20が地盤を内方に掻き集めながら撹拌するようになる(掻き集め機能)。したがって、下側撹拌翼が回転方向の一方(前方又は後方)に曲り、上側撹拌翼が回転方向の他方に曲がると、地盤が周方向(回転方向)だけでなく径方向(内外方向)にも移動させられ、撹拌ムラが防止される。
〔請求項2記載の発明〕
前記下側撹拌翼及び前記上側撹拌翼は内表面及び外表面が回転方向を臨む板状で、
前記撹拌翼基端部の内表面が前記回転軸の外周面に接し、
前記撹拌翼の外表面から突出し、当該撹拌翼の延在方向に沿う外側補助板が備わり、
この外側補助板が前記撹拌翼基端部の外表面を越えて前記回転軸の外周面上に至り、この外周面と繋がる、
請求項1記載の地盤撹拌装置。
(主な作用効果)
下側撹拌翼及び上側撹拌翼が、内表面及び外表面が回転方向を臨む板状であると、撹拌効率が向上する。
また、図5に示すように、撹拌翼20基端部の内表面20yが回転軸外周面10aに接する(符号X1で示す)と、撹拌翼20基端部の端面20zが回転軸外周面10aに接する場合(符号X2で示す)や、撹拌翼20基端部の外表面20xが回転軸外周面10aに接する場合(符号X3で示す)よりも、撹拌翼20を長くすることができる。したがって、撹拌効率が向上する。
さらに、撹拌翼外表面から突出し、当該撹拌翼の延在方向に沿う外側補助板が備わると、撹拌翼外表面が地盤を撹拌する撹拌面となる場合(払い出し時)において、当該外側補助板が地盤に切り込みを入れる機能を発揮する。したがって、撹拌抵抗が低減する。また、この外側補助板は、回転軸の貫入・引抜き時に、撹拌地盤を上下方向へ移動させる機能も発揮する。したがって、地盤の上下方向に関する撹拌ムラが削減される。さらに、この外側補助板は、板状とされた撹拌翼の形状を保持するリブとしての機能も発揮する。
加えて、この外側補助板が撹拌翼基端部の外表面を越えて回転軸の外周面上に至り、この外周面と繋がると、回転軸によって撹拌翼が強固に支持される。また、この外側補助板の撹拌翼基端部外表面を越える部分は、上記撹拌抵抗低減機能や撹拌ムラ削減機能をより向上させる。
〔請求項3記載の発明〕
前記撹拌翼内表面から突出し、当該撹拌翼の延在方向に沿う内側補助板が備わり、
この内側補助板の基端部が前記回転軸の外表面上に至り、当該外表面と繋がる、
請求項2記載の地盤撹拌装置。
(主な作用効果)
撹拌翼内表面から突出し、当該撹拌翼の延在方向に沿う内側補助板が備わると、撹拌翼内表面が地盤を撹拌する撹拌面となる場合(掻き集め時)において、当該内側補助板が地盤に切り込みを入れる機能を発揮する。したがって、撹拌抵抗が低減する。また、この内側補助板は、回転軸の貫入・引抜き時に、撹拌地盤を上下方向へ移動させる機能も発揮する。したがって、地盤の撹拌ムラが削減される。さらに、この内側補助板は、板状とされた撹拌翼の形状を保持するリブとしての機能も発揮する。
加えて、この内側補助板の基端部が回転軸の外表面上に至り、当該外表面と繋がると、回転軸によって撹拌翼が強固に支持される。
〔請求項4記載の発明〕
前記回転軸の貫入時に固化剤を吐出する固化剤吐出口が前記回転軸の近位部に備わり、かつ前記下側撹拌翼が前記貫入時における回転方向の後方に曲がり、
又は、前記固化剤吐出口が前記回転軸の遠位部に備わり、かつ前記下側撹拌翼が前記貫入時における回転方向の前方に曲がる、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の地盤撹拌装置。
(主な作用効果)
回転軸の貫入時に固化剤を吐出する固化剤吐出口が回転軸の近位部に備わる場合において、下側撹拌翼が貫入時における回転方向の後方に曲がると、当該下側撹拌翼の払い出し機能によって固化剤が外方に拡散される。したがって、地盤に対して固化剤が均一に混入される。他方、固化剤吐出口が回転軸の遠位部に備わる場合において、下側撹拌翼が貫入時における回転方向の前方に曲がると、当該下側撹拌翼の掻き集め機能によって固化剤が内方に拡散される。したがって、地盤に対して固化剤が均一に混入される
本発明によると、径方向に関する撹拌ムラを十分に防止することができる地盤撹拌装置となる。
本形態の地盤撹拌装置の斜視図である。 本形態の地盤撹拌装置に備わる撹拌翼の平面図である。 本形態の地盤撹拌装置を利用した地盤改良工法の説明図である。 本形態の撹拌翼の機能を説明するための図である。 本形態の撹拌翼の変形例を説明するための図である。 本形態の撹拌翼の変形例を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、本形態の地盤撹拌装置1は、軸心回りに回転する管状の回転軸(回転ロッド)10を有する。この回転軸10は、例えば鉄鋼等によって形成され、内空部に後述する固化剤の流路等が設けられる。
回転軸10の先端部には、左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bからなる掘削刃31が設けられている。左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bは、それぞれ回転軸10を中心とする半螺旋形状とされており、回転軸10を中心として点対称となるように配置されている。この左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bによって、地盤Gが掘削される。左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bは、例えば鉄鋼等によって形成され、回転軸10の外周面10aに溶接等によって取り付けられる。
左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bの下端部には、それぞれ下方に突出する掘削ビット31xが複数本、図示例では各3本設けられている。この掘削ビッド31xによって、地盤Gの掘削が円滑・迅速に行われる。掘削ビッド31xも、例えば鉄鋼等によって形成される。
左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bの上端部近傍の回転軸10には、左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bからなる掘削翼35が設けられている。左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bは、それぞれ回転軸10の外周面10aから外方へ延在する板状とされており、回転軸10を中心として点対称となるように配置されている。この左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bによって、地盤Gが掘削されると伴に撹拌される。左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bは、例えば鉄鋼等によって形成され、回転軸10の外周面10aに溶接等によって取り付けられる。
左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bは、貫入時の回転方向(回転A)を基準にすると先方側となる部位(下側部)が後方側となる部位(上側部)よりも下方に位置する所定角度の傾斜が、例えば40〜50°の傾斜が付けられている。この傾斜によって、例えば、貫入時における地盤撹拌装置1の推進力が得られ、地盤Gの掘削が円滑に行われる。
左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bの遠位端下側部には、それぞれ左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bの傾斜に沿って突出する掘削ビット35xが複数本、図示例では各3本設けられている。この掘削ビッド35xによって、地盤Gの掘削が円滑・迅速に行われる。掘削ビッド35xも、例えば鉄鋼等によって形成される。
左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bは、その下側部が左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bの下端部と平行となるように配置されているが、左側掘削刃31a及び右側掘削刃31bよりも外方まで延在している。したがって、左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bの全延在長さD1が地盤Gに形成される削孔C(図3参照)の直径となる。
左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bよりも上方の回転軸10には、左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bからなる直線(ストレート)撹拌翼41が設けられている。左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bは、それぞれ回転軸10の外周面10aから外方へ延在する板状とされており、回転軸10を中心として点対称となるように配置されている。この左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bによって、掘削刃31や掘削翼35によって掘削された地盤(掘削地盤)G等が撹拌される。左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bも、例えば鉄鋼等によって形成され、回転軸10の外周面10aに溶接等によって取り付けられる。
左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bも、左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bと同様に傾斜が付けられている。具体的には、貫入時の回転方向(回転A)を基準にすると先方側となる部位(下側部)が後方側となる部位(上側部)よりも下方に位置する所定角度の傾斜が、例えば40〜50°の傾斜が付けられている。この傾斜によって、例えば、貫入時における地盤撹拌装置1の推進力が得られるとともに、掘削された地盤G等の撹拌が円滑に行われる。
左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bは、その下側部が左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bの下側部と平行とならないように、例えば、平面視で30〜60°の角度をもって交差するように配置されており、また、左側掘削翼35a及び右側掘削翼35bよりも若干内方まで延在している。
左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bの上表面幅方向中央部には、それぞれ上方へ突出し、かつ左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bの延在方向に沿う断面略方形状の凸角材41xが設けられている。この凸角材41xによって、地盤撹拌装置1を地盤Gから引き抜く(引き上げる)際の抵抗が低減される。凸角材41xは、例えば鉄鋼等によって形成され、左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bにそれぞれ溶接等によって固定される。
左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bよりも上方の回転軸10には、左側せん断板51a及び右側せん断板51bからなるせん断板51が設けられている。左側せん断板51a及び右側せん断板51bは、左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41b等と同様、それぞれ回転軸10から外方へ延在する板状とされており、回転軸10を中心として点対称となるように配置されている。
ただし、左側せん断板51a及び右側せん断板51bは、左側直線撹拌翼41aや右側直線撹拌翼41bのような傾斜が付けられておらず、両表面が回転方向を臨んでいる。また、左側せん断板51a及び右側せん断板51bは、回転軸10の外周面10aに固定されておらず、回転自在とされている。具体的には、回転軸10の外周面10a上に軸心回りに回転自在とされた筒体51cが設けられており、この筒体51cの外周面に左側せん断板51a及び右側せん断板51bが固定されている。筒体51cは、回転軸10の外周面10aから突出する一対のフランジ51d,51dによって軸方向への移動が阻止されている。このように左側せん断板51a及び右側せん断板51bが回転自在とされていることによって、掘削された地盤Gが緩やかにせん断され、軸方向に関する全ての部位で一体的に共回りするのが緩やかに防止される。
左側せん断板51a及び右側せん断板51bは、例えば鉄鋼等によって形成され、筒体51cに溶接等によって固定される。
左側せん断板51a及び右側せん断板51bよりも上方の回転軸10には、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bからなる下側撹拌翼21が設けられ、この下側撹拌翼21よりも上方の回転軸10には、左上側撹拌翼25a及び右上側撹拌翼25bからなる上側撹拌翼25が設けられている。下側撹拌翼21及び上側撹拌翼25は、下側撹拌翼21が回転方向の一方に曲り、上側撹拌翼25が回転方向の他方に曲がるという点で相違するが、基本的には同一の構造とされているので、以下では、下側撹拌翼21を中心に説明する。
左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bは、図2の(a)に示すように、回転軸10の外周面10aから外方へ延在し、かつ内表面21y及び外表面21xが回転方向を臨む(両表面21x,21yが回転軸10の軸方向(図2の紙面を貫く方向)に沿う)板状とされており、回転軸10を中心として点対称となるように配置されている。この左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bによって、掘削刃31や掘削翼35によって掘削された地盤G等が撹拌される。
もっとも、この撹拌は、従来の例におけるように掘削された地盤G等を周方向へ移動させるだけのものではない。すなわち、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bは、外方に向かうに従って回転方向の一方(前方又は後方)に曲がる形状とされている。したがって、前述したように、掘削された地盤G等の払い出し機能や掻き集め機能が発揮され、径方向に関する撹拌ムラが確実に防止される。
ここで、本明細書において「曲がる」とは、湾曲していることのほか、1箇所又は2箇所以上の複数箇所において屈曲していること、湾曲及び屈曲が組み合わさっていることをも含む概念であり、上記払い出し機能や掻き集め機能が発揮される状態を意味する。
ただし、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bの曲率半径rは、下記の範囲とされているのが好ましい。
(R+R0)/2≦r≦(R2+R0 2)/2R0
ここで、R0:回転軸10の半径、R:撹拌半径である。
左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bは、例えば鉄鋼等によって形成され、回転軸10の外周面10aに溶接等によって固定されている。この固定をする際の左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bの配置(位置関係)は、図5に基づいて前述したように種々の形態が考えられる。しかしながら、本形態においては、撹拌効率の向上という観点から、基端部21iの内表面21yが回転軸10の外周面10aに接するように配置された形態が採用されている。
左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bの外表面21xには、両表面が上下方向を臨む板状の外側補助板22が備えられている。この外側補助板22は、外表面21xから垂直に突出しており、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bの延在方向に沿って延在している。この外側補助板22によって、前述したように撹拌抵抗低減機能や、上下方向に関する撹拌ムラ削減機能、リブ機能等が発揮される。
外側補助板22は、下側撹拌翼基端部21iの外表面21xを越えて回転軸10の外周面10a上に至り、この外周面10aと繋げられている。したがって、前述したように左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bが回転軸10によって強固に支持される。また、外側補助板22の下側撹拌翼基端部21iの外表面21xを越える部分によって上記撹拌抵抗低減機能や撹拌ムラ削減機能がより向上させられる。
外側補助板22は、例えば鉄鋼等によって形成され、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bや回転軸10の外周面10aに対してそれぞれ溶接等によって固定される。
左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bの内表面21yには、両表面が上下方向を臨む板状の内側補助板23が備えられている。この内側補助板23も、内表面21yから垂直に突出しており、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bの延在方向に沿って延在している。この内側補助板23によって、前述したように撹拌抵抗低減機能や、上下方向に関する撹拌ムラ削減機能、リブ機能等が発揮される。
内側補助板23は、基端部が回転軸10の外周面10a上に至り、この外周面10aと繋げられている。したがって、前述したように左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bが回転軸10によってより強固に支持される。
一方、左上側撹拌翼25a及び右上側撹拌翼25bは、前述したように左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bと基本的に同一の構造とされているが、図2の(b)に示すように、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bとは異なる方向(他方)に曲がるという点で相違する。上下に位置する下側撹拌翼21及び上側撹拌翼25が相互に異なる方向に曲がると、「一方」が払い出し機能を発揮する際に「他方」が掻き集め機能を発揮するため、掘削された地盤G等の径方向への撹拌性能が向上する。
ここで、「一方」、「他方」とは、下側撹拌翼21及び上側撹拌翼25のいずれか一方を意味するに留まり、更に撹拌翼を増やすこと、つまり撹拌翼を3本以上の複数本設けることを否定する趣旨ではない。
左上側撹拌翼25a及び右上側撹拌翼25b並びに左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bは、回転軸10から同方向に延在するように配置することもできるが、異なる方向に延在するように配置するのが好ましく、図示例のように直交方向に延在するように配置するのがより好ましい。なお、図示例において、符号26は左上側撹拌翼25a及び右上側撹拌翼25bの外側補助板を、符号27は左上側撹拌翼25a及び右上側撹拌翼25bの内側補助板を示す。
左上側撹拌翼25a及び右上側撹拌翼25bのその他の形状や素材等は、左下側撹拌翼21a及び右下側撹拌翼21bと同様である。
左上側撹拌翼25a及び右上側撹拌翼25bよりも上方の回転軸10には、第2の左側せん断板55a及び第2の右側せん断板55bからなる第2のせん断板55が設けられている。この第2の左側せん断板55a及び第2の右側せん断板55bも、前述した(第1の)左側せん断板51a及び右側せん断板51bと同様の構造、素材等とされており、第2の左側せん断板55a及び第2の右側せん断板55bによって掘削された地盤Gが緩やかにせん断され、軸方向に関する全ての部位で一体的に共回りするのが緩やかに防止される。
第2の左側せん断板55a及び第2の右側せん断板55bよりも上方の回転軸10には、第2の左側直線撹拌翼45a及び第2の右側直線撹拌翼45bからなる第2の直線(ストレート)撹拌翼45が設けられている。この第2の左側直線撹拌翼45a及び第2の右側直線撹拌翼45bも、前述した(第1の)左側直線撹拌翼41a及び右側直線撹拌翼41bと同様の構造、素材等とされており、第2の左側直線撹拌翼45a及び第2の右側直線撹拌翼45bによって掘削刃31や掘削翼35によって掘削された地盤G等が撹拌される。なお、符号45xは、凸角材である。
回転軸10の先端側には、回転軸10の貫入時にセメントミルク等の固化剤を吐出する図示しない吐出口が設けられている。この吐出口は、回転軸10の近位部に備えられていても、回転軸10の遠位部に備えられていてもよい。ただし、吐出口が近位部に備えられる場合は下側撹拌翼21が回転軸10の貫入時における回転方向の後方に曲がり、他方、遠位部に備えられる場合は下側撹拌翼21が回転軸10の貫入時における回転方向の前方に曲がるのが好ましい。これらの形態によると、前述したように地盤Gに対して固化剤が均一に混入される。
ここで、本明細書において「近位部」とは削孔Cの内周面よりも回転軸10の軸心に近い側(図1中に符号D2で示す。)を、「遠位部」とは回転軸10の軸心よりも削孔Cの内周面に近い側(図1中に符号D3で示す。)を、それぞれ意味する。
回転軸10の先端面には、先方に向かって突出する軸ブレ防止ピン70が備えられている。本形態の地盤撹拌装置1は、下側撹拌翼21や上側撹拌翼25によって掘削された地盤Gを径方向にも撹拌する構成とされており、特に回転軸10の貫入時においては撹拌に伴って軸ブレが生じる可能性がある。しかるに、地盤撹拌装置1においては軸ブレ防止ピン70が掘削されていない地盤Gに突き刺さった状態で掘削や撹拌が行われることになるため、軸ブレが防止される。
〔地盤改良工法〕
次に、本形態の地盤撹拌装置1を用いた地盤改良工法を説明する。
図3の(1)に示すように、本形態の地盤改良工法においては、ベースマシン2によってリーダー3が立設状態で保持されており、このリーダー3にパワースイベル4が取り付けられている。このパワースイベル4は、リーダー3に沿って上下方向に移動可能とされている。パワースイベル4には、減速機等を介して回転軸(ロッド)10が連結されており、この回転軸10の先端部が本形態の地盤撹拌装置1とされている。
ベースマシン2を移動して回転軸10を所定位置にセットしたら、パワースイベル4を駆動して回転軸10を回転すると伴に下方へ移動させ、図3の(2)に示すように、回転軸10を地盤改良部G1の上端まで貫入させる。この貫入に際しては、回転軸10の先端部に備わる掘削刃31や掘削翼35によって地盤Gが掘削され、削孔Cの形成が開始される。
続けて、固化剤の吐出を開始すると伴に、回転軸10の貫入を進める。この貫入に際しては、掘削刃31や掘削翼35によって掘削された掘削地盤Gと固化剤とが、各種撹拌翼21,25,41,45等によって撹拌混合される。この回転軸10の貫入は、図3の(3)に示すように、回転軸10が地盤改良部G1の下端に至るまで行う。回転軸10の貫入速度は、例えば、毎分0.3〜1.0mとすることができる。
回転軸10が地盤改良部G1の下端に達したら、回転軸10の回転方向を正転(回転A)から逆転(回転B)に切り換え(図1参照)、図3の(4)に示すように、回転軸10を引き上げる(引抜く)。この引き上げに際しても、掘削された地盤Gと固化剤とが撹拌翼21,25等によって撹拌・混合される。
貫入時及び引抜き(引上げ)時における回転軸10の回転数は、例えば、1m当り300〜600回とすることができる。また、回転軸10の貫入及び引抜きは、適宜の回数繰り返し、地盤改良部G1をより均質化することもできる。このようにして、図3の(5)に示すように、円柱状の地盤改良部G1が形成される。
本発明は、地盤改良工法等に用いられる地盤撹拌装置として適用可能である。
1…地盤撹拌装置、2…ベースマシン、3…リーダー、4…パワースイベル、10…回転軸、10a…外周面、20…撹拌翼、20x…外表面、20y…内表面、20z…端面、21…下側撹拌翼、21a…左下側撹拌翼、21b…右下側撹拌翼、21i…基端部、21x…外表面、21y…内表面、22,26…外側補助板、23,27…内側補助板、25…上側撹拌翼、25a…左上側撹拌翼、25b…右上側撹拌翼、31…掘削刃、31a…左側掘削刃、31b…右側掘削刃、31x…掘削ビット、35…掘削翼、35a…左側掘削翼、35b…右側掘削翼、35x…掘削ビット、41…直線(ストレート)撹拌翼、41a…左側直線撹拌翼、41b…右側直線撹拌翼、41x…凸角材、45…第2の直線(ストレート)撹拌翼、45a…第2の左側直線撹拌翼、45b…第2の右側直線撹拌翼、45x…凸角材、51…せん断板、51a…左側せん断板、51b…右側せん断板、51c…筒体、51d…フランジ、55…第2のせん断板、55a…第2の左側せん断板、55b…第2の右側せん断板、70…軸ブレ防止ピン、C…削孔、G…地盤。

Claims (4)

  1. 軸心回りに回転する回転軸と、この回転軸から外方に延在する下側撹拌翼と、この下側撹拌翼の上方において前記回転軸から外方に延在する上側撹拌翼と、を有する地盤撹拌装置であって、
    前記下側撹拌翼が回転方向の一方に曲り、前記上側撹拌翼が前記回転方向の他方に曲がる、
    ことを特徴とする地盤撹拌装置。
  2. 前記下側撹拌翼及び前記上側撹拌翼は内表面及び外表面が回転方向を臨む板状で、
    前記撹拌翼基端部の内表面が前記回転軸の外周面に接し、
    前記撹拌翼の外表面から突出し、当該撹拌翼の延在方向に沿う外側補助板が備わり、
    この外側補助板が前記撹拌翼基端部の外表面を越えて前記回転軸の外周面上に至り、この外周面と繋がる、
    請求項1記載の地盤撹拌装置。
  3. 前記撹拌翼内表面から突出し、当該撹拌翼の延在方向に沿う内側補助板が備わり、
    この内側補助板の基端部が前記回転軸の外表面上に至り、当該外表面と繋がる、
    請求項2記載の地盤撹拌装置。
  4. 前記回転軸の貫入時に固化剤を吐出する固化剤吐出口が前記回転軸の近位部に備わり、かつ前記下側撹拌翼が前記貫入時における回転方向の後方に曲がり、
    又は、前記固化剤吐出口が前記回転軸の遠位部に備わり、かつ前記下側撹拌翼が前記貫入時における回転方向の前方に曲がる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の地盤撹拌装置。
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