JP2009144345A - 地盤改良攪拌装置 - Google Patents

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一求 神農
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Abstract

【目的】掘削土と地盤固化材を十分に混合攪拌し、強度の低下が防止される柱状体を造成する地盤改良攪拌装置を提供すること。
【構成】回転軸と、前記回転軸の先端に設けられる掘削部材と、前記回転軸の外周に突設される攪拌部材と、前記回転軸の外周に、前記回転軸の回転が伝播しないように枢設される共回り防止部材と、を備え、前記掘削部材が回転して地盤を掘削し、前記攪拌部材が回転して掘削土と地盤固化材とを混合攪拌して地盤中に柱状体を形成する地盤改良攪拌装置であって、前記掘削部材が、掘削方向と反対方向に突出する非可撓性の第1攪拌補助部材を備える、ことを特徴とする地盤改良攪拌装置とする。
【選択図】図2

Description

この発明は地盤改良攪拌装置の改良に関する。
軟弱な地盤上に住宅等を建築する場合において、その地盤を強化する方法の一つとして、地盤を掘削し縦穴を形成し、その掘削土と地盤固化材(セメントミルク)とを混合して縦穴に柱状体を造成して、地盤の支持力を高める地盤改良工法がある。この工法は、例えば図5(a)に示す地盤改良攪拌装置100により行われる。まず、昇降回転可能に設けられた回転軸101を回転しながら地盤に貫入し、その先端の掘削部材102により地盤を掘削する(図5(b)及び(c)を参照)。所定の深さまで掘削した後、回転軸101の先端に設けられた吐出口105から地盤固化材を吐出するとともに回転軸101を回転しながら引き上げる。これにより、回転軸101に横方向へ突設された掘削部材102、攪拌翼103、104が回転して掘削土と地盤固化材とを混合攪拌する。このとき、共回り防止部材106が掘削土と地盤固化材が掘削部材102、攪拌翼103、104と共回りすることを防止することにより、混合攪拌作用が高まる。このようにして地盤中に柱状体を造成して地盤を改良する。
特許文献1には、攪拌翼に突起部を設けて攪拌翼自体を回転させる構成が開示されている。かかる構成によれば、掘削土と地盤固化材との混合攪拌が促進される。
特開平8‐13473号公報
上記地盤改良攪拌装置100では、回転軸101に横方向へ突設された掘削部材102、攪拌翼103、104が回転して掘削土と地盤固化材とを混合攪拌するが、棒状の攪拌翼では掘削土と地盤固化材を十分に混合攪拌することが困難である。一方、特許文献1の構成では、攪拌翼の突起部によって攪拌翼近傍では混合攪拌が十分に行われるが、先端の掘削部近傍には攪拌翼の突起部に相当するものがないため混合攪拌が十分には行われない。このように、掘削土と地盤固化材の混合攪拌が十分行われないと、地盤中に造成された柱状体の強度が低下する恐れがあり、好ましくない。
そこで、本発明は掘削土と地盤固化材を十分に混合攪拌し、強度の低下が防止される柱状体を造成する地盤改良攪拌装置を提供することを目的とする。
本発明は以上の課題を少なくとも一つを解決するためになされたものであり、以下の構成からなる。即ち、
回転軸と、
前記回転軸の先端に設けられる掘削部材と、
前記回転軸の外周に突設される攪拌部材と、
前記回転軸の外周に、前記回転軸の回転が伝播しないように枢設される共回り防止部材と、
を備え、前記掘削部材が回転して地盤を掘削し、前記攪拌部材が回転して掘削土と地盤固化材とを混合攪拌して地盤中に柱状体を形成する地盤改良攪拌装置であって、
前記掘削部材が、掘削方向と反対方向に突出する非可撓性の第1攪拌補助部材を備える、ことを特徴とする地盤改良攪拌装置である。
このように構成された地盤改良攪拌装置によれば、掘削部材が第1攪拌補助部材を備えるため、掘削部材近傍において掘削土と地盤固化材の攪拌混合が十分に行われる。これにより、地盤中に造成された柱状体の強度の低下が防止される。ここで第1攪拌補助部材は非可撓性を有する。そのため、掘削部材が回転するのに伴って第1攪拌補助部材は回転するが、掘削土や地盤固化材から受ける抵抗力によって変形しない。従って、第1攪拌補助部材が可撓性である場合に比べて、掘削部材の回転力が掘削土と地盤固化材の攪拌混合に効率よく利用される。その結果、掘削土と地盤固化材の攪拌混合が促進されることとなる。これにより、柱状体の強度の低下が一層防止される。通常、回転軸の先端付近(即ち、掘削部材近傍)から地盤固化材を吐出する。そのため、掘削部材近傍において、掘削土と地盤固化材の攪拌混合効果を高めることは、掘削孔全体の掘削土と地盤固化材の攪拌混合効果を高めることとなる。従って、本発明の構成は、柱状体の強度の低下防止に高い効果を奏する。
以下、本発明の地盤改良攪拌装置における構成要素について詳細に説明する。
回転軸は中空であって昇降回転駆動機によりガイドに沿って回転昇降可能なように立設される。回転軸の先端には掘削部材が設けられる。掘削部材は、回転軸の回転に伴って回転して地盤を掘削可能であれば、その形態は特に限定されない。通常、掘削部材は下方に突出する複数の掘削爪を備え、回転軸の回転に伴って複数の掘削爪が地盤を掘削する。掘削部材の大きさは作製する柱状体の大きさを考慮して決定される。
さらに回転軸の先端近傍には吐出口が形成される。回転軸には地盤固化材注入機に接続されており、地盤固化材注入機から注入された地盤固化材が回転軸の中空部を経て吐出口から吐出される。なお、ここで使用する地盤固化材は特に限定されず、地盤の組成、作製する柱状体の大きさなどを考慮して、公知の地盤固化材の中から適宜選択することができる。
掘削部材は掘削方向と反対方向に突出する非可撓性の第1攪拌補助部材を備える。ここでいう、「非可撓性」とは、外的力によって実質的に変形しないことを指す。第1攪拌補助部材の材質は、非可撓性を有する公知の材質を利用することができ、例えば、非可撓性を有する金属等をあげることができる。中でも剛性の高い材質が好ましく、炭素鋼、ステンレス鋼などの鉄鋼を採用することが好ましい。第1攪拌補助部材の形状は特に限定されないが、例えば、ピン状、板状などとすることができる。第1攪拌補助部材は掘削時における回転軸の回転方向と逆方向に傾斜していることが好ましい。例えば、地盤状況に応じて第1攪拌補助部材と水平面とのなす角を、約10°〜約80°、または約30°〜約60°、または約45°とすることができる。第1攪拌補助部材を複数個設けても良い。例えば、ピン状の第1攪拌補助部材を掘削部材に等間隔に複数個配列させることができる。使用する第1攪拌補助部材の数や配置する間隔は、地盤に含まれる礫、石や粘性土の割合や、形成する柱状体の強度などを考慮して適宜決定することができる。第1攪拌補助部材を複数個使用する場合は、その材料や形状が全て同一であっても良いことはもちろん、地盤に含まれる礫、石や粘性土の割合や形成する柱状体の強度などを考慮して一部の材料や形状が他と異なるようにしてもよい。
共回り防止部材は、回転軸の回転が伝播しないように回転軸の外周に枢設される。共回り防止部材は、混合撹拌時において、後述の撹拌部材が回動するのに伴って掘削土又は掘削土と地盤固化材との混合体とが回動することを防止し、混合撹拌作用を向上させる。共回り防止部材の形状は特に限定されないが、例えば、回転軸に対して横方向に突出する棒状又は板状とすることができる。
共回り防止部材は掘削方向に突出する非可撓性の第2攪拌補助部材を備えることが好ましい。通常、共回り防止部材は掘削部材の直上に設置されており、掘削部材は回転軸とともに回転し、共回り防止部材は回転しない。そのため、掘削方向に突出する第2攪拌補助部材と掘削方向と反対方向に突出する第1攪拌補助部材とによって、掘削部材と共回り防止部材の間で生じる掘削土のすり潰し効果が高まるとともに、掘削土と地盤固化剤との混合体の攪拌混合効果が高まる。また、第1攪拌補助部材と同様に、使用する第2攪拌補助部材の数や配置する間隔は、地盤に含まれる礫、石や粘性土の割合や、形成する柱状体の強度などを考慮して適宜決定することができる。第2攪拌補助部材を複数個使用する場合は、その材料や形状が全て同一であっても良いことはもちろん、地盤に含まれる礫、石や粘性土の割合や形成する柱状体の強度などを考慮して一部の材料や形状が他と異なるようにしてもよい。
共回り防止部材は掘削方向と反対方向に突出する非可撓性の第3攪拌補助部材を備えることが好ましい。掘削土又は掘削土と地盤固化材との混合体に対する抵抗力が増すため、これらの攪拌混合作用が高まる。また、第1攪拌補助部材及び第2攪拌補助部材と同様に、使用する第3攪拌補助部材の数や配置する間隔を決定することができる。第3攪拌補助部材を複数個使用する場合も、第1攪拌補助部材及び第2攪拌補助部材と同様に、その材料や形状を決定することができる。
共回り防止部材の側端に、掘削穴の壁面に当接するガイド部材を設けても良い。例えば、ガイド部材は、回転軸の軸方向に平行な棒状や、回転軸の軸方向に延びる縦長の平板状とすることができる。共回り防止部材の先端にガイド部材を設けることにより、掘削作業中にガイド部材が掘削穴の壁面に当接して、回転軸のブレが低減される。これにより地盤の掘削効率が増すとともに、より高精度に掘削穴を形成することができる。その結果、より高精度な柱状体を形成することができる。
回転軸の外周に攪拌部材が設けられる。撹拌部材は回転軸の回転に伴って回転軸の周方向に回転して、共回り防止部材と協調して掘削土又は掘削土と地盤固化材の混合体を混合撹拌する。撹拌部材は混合撹拌時において、掘削土又は掘削土と地盤固化材との混合体の抵抗に応じて変形するようにしてもよい。撹拌部材の形状は特に限定されず、板状、棒状などの形状とすることができる。撹拌部材の長さは、形成する柱状体の大きさを考慮して決定することができる。回転軸の外周に複数の撹拌部材を設けてもよい。例えば、回転軸の上下方向において異なる位置(即ち、高さが異なる位置)に撹拌部材を複数設けてもよい。
攪拌部材は、掘削方向に突出する非可撓性の第4攪拌補助部材を備えることが好ましい。これにより、掘削土又は掘削土と地盤固化材の混合体の混合撹拌が促進される。通常、攪拌部材は共回り防止部材の上方に設けられて、攪拌部材は回転軸とともに回転し、共回り防止部材は回転しない。そのため、共回り防止部材に掘削方向と反対方向に突出する第3攪拌補助部材を設ければ、かかる第3攪拌補助部材と掘削方向に突出する第4攪拌補助部材とによって、攪拌部材と共回り防止部材の間で生じる掘削土のすり潰し効果が高まるとともに、掘削土と地盤固化剤との混合体の攪拌混合効果が高まる。また、第1攪拌補助部材及び第2攪拌補助部材と同様に、使用する第4攪拌補助部材の数や配置する間隔を決定することができる。第4攪拌補助部材を複数個使用する場合も、第1攪拌補助部材及び第2攪拌補助部材と同様に、その材料や形状を決定することができる。
以下この発明の実施例について説明をする。
本発明の実施例である地盤改良撹拌装置1の側面図を図1に示す。図1に示すように、地盤改良撹拌装置1は操作部2と、操作部2に連結されたガイド21と、ガイド21に沿って立設された回転軸3とを備える。回転軸3の下方の先端には掘削部材4が取り付けられている。さらに回転軸3の下方側には、撹拌部材5、6及び共回り防止部材7が設けられている。また地盤改良撹拌装置1はミキサー8とパイプ81を介して連結しており、ミキサー8から地盤固化材(セメントミルク)が供給される。
図2に回転軸3の下方先端付近の一部拡大斜視図を示す。図2に示すように、掘削部材4は掘削部材基部40、爪部41及び第1攪拌補助部材43を左右一対に備え、さらに先端部42を備える。掘削部材基部40は回転軸3に対して垂直方向に、回転軸3の側面に突設されている。爪部41は掘削方向(図2紙面下方)に突出するように左右の掘削部材基部40に三個ずつ取り付けられている。先端部42は回転軸3の軸心上に鋭角に形成されている。第1攪拌補助部材43は掘削方向(図2紙面下方)と反対方向に突出するように左右の掘削部材基部40に二個ずつ取り付けられている。第1攪拌補助部材43は金属製で非可撓性を有し、幅狭の板状の形状である。図3に回転軸3を4分の1回転させた状態における回転軸3の下方先端付近の一部拡大斜視図を示す。図3に示すように掘削部材基部40は水平面45とのなす角αが約45°となるように設けられる。また、掘削部材基部40に設けられた第1攪拌補助部材43も、同様に水平面45とのなす角が約45°となっている。第1攪拌補助部材43は掘削方向と反対方向に突出しているため、第1攪拌補助部材43は回転軸3の回転方向と反対方向に傾斜することとなる。なお、回転軸3の先端部42の近傍には地盤硬化材(セメントミルク)が吐出される吐出口46が設けられる。
掘削部材4の上方には共回り防止部材7が設けられる。図2に示すように、共回り防止部材7は、共回り防止部材基部70、第2攪拌補助部材71、第3攪拌補助部材72及び側端ガイド部材73を左右一対に備える。共回り防止部材基部70は回転軸3に対して垂直方向に突出しており、回転軸3の回転に伴って回転しないように、回転軸3に枢設されている。第2攪拌補助部材71は左右の共回り防止部材基部70に一個ずつ設けられており、掘削方向に突出している。一方、第3攪拌補助部材72は左右の共回り防止部材基部70に一個ずつ設けられており、掘削方向と反対方向に突出している。掘削部材4と共回り防止部材7とが同一平面上に位置する状態において、掘削部材4の二つの第1攪拌補助部材43の中央位置に第2攪拌補助部材71が対向する。即ち、平面視で二つの第1攪拌補助部材43と第2攪拌補助部材71とが互い違いに配置されている。一方、第3攪拌補助部材72は共回り防止部材基部70の略中央位置に配置されている。第2攪拌補助部材71、第3攪拌補助部材72の材質及び形状は第1攪拌補助部材43と同一である。側端ガイド部材73は共回り防止部材基部70の側端に設けられる。側端ガイド部材73は縦長の板状であって、回転軸3と平行に設けられる。図3に示すように、掘削部材基部40と同様に共回り防止部材基部70は水平面45とのなす角が約45°となるように設けられる。また、第2攪拌補助部材71は回転軸3の回転方向に約45°傾斜しており、第3攪拌補助部材72は回転軸3の回転方向と反対方向に約45°傾斜している。
共回り防止部材7の上方には攪拌部材5が設けられる。攪拌部材5は攪拌部材基部50と第4攪拌補助部材51、第5攪拌補助部材52を左右一対に備える。攪拌部材基部50は回転軸3に対して垂直方向に、回転軸3の側面に突設されている。第4攪拌補助部材51は左右の攪拌部材基部50に二個ずつ設けられ、掘削方向に突出している。第5攪拌補助部材52は左右の攪拌部材基部50に一個ずつ設けられ、掘削方向と反対方向に突出している。攪拌部材5と共回り防止部材7とが同一平面上に位置する状態において、二個の第4攪拌補助部材51の中央位置に第3攪拌補助部材72が対向する。即ち、第3攪拌補助部材72と二個の第4攪拌補助部材51が互い違いに並ぶ。一方、第5攪拌補助部材52は攪拌部材基部50の略中央位置に配置されている。攪拌部材5の攪拌部材基部50は、水平面45とのなす角が約45°となるように設けられ、第4攪拌補助部材51は回転軸3の回転方向に約45°傾斜しており、第5攪拌補助部材52は回転軸3の回転方向と反対方向に約45°傾斜している。第4攪拌補助部材51、第5攪拌補助部材52の材質及び形状は第1攪拌補助部材43と同一である。
攪拌部材5の上方には攪拌部材6が設けられる。攪拌部材6は攪拌部材基部60と二個の第6攪拌補助部材61を左右一対に備える。攪拌部材基部60は回転軸3に対して垂直方向に、回転軸3の側面に突設されている。二個の第6攪拌補助部材61は共に掘削方向に突出している。攪拌部材6の攪拌部材基部60は、水平面45とのなす角が約45°となるように設けら、第6攪拌補助部材61は回転軸3の回転方向と反対方向に約45°傾斜している。なお、攪拌部材5と攪拌部材6は互いに回転軸3を回転軸として90°ずれた位置に配置されている(図2、3を参照)。
地盤改良撹拌装置1の使用態様の概要を図4(a)〜(d)に示す。まず所定位置に地盤改良撹拌装置1を設置し、回転軸3を回転降下する(図3(a))。これに伴って、掘削部材4が回転して地盤に押圧されて地盤を掘削しながら地盤中に貫入していく(図3(b))。所定の支持力が得られる地盤まで掘削する(図3(c))。その後、吐出口46からセメントミルクを吐出しながら回転軸3を回転上昇させて、掘削土とセメントミルクを混合するとともに、地盤改良撹拌装置1を地盤から引き上げて、柱状体9を地盤中に造成する(図3(d))。
地盤改良撹拌装置1では、掘削部材4に設けられた第1攪拌補助部材43は、掘削攪拌時において、第1攪拌補助部材43は掘削部材4が回転するのに伴って回転して、掘削土又は掘削土とセメントミルクとの混合体から抵抗力を受ける。しかし、第1攪拌補助部材43は非可撓性であって実質的に撓まないため、回転軸3の回転力によって強く反発して、掘削土とセメントミルクとの攪拌混合が促進されることとなる。さらに、掘削部材4は回転軸3とともに回転し、共回り防止部材7は回転しない。そのため、掘削方向に突出する第2攪拌補助部材71と掘削方向と反対方向に突出する第1攪拌補助部材43とによって、掘削部材4と共回り防止部材7の間で生じる掘削土のすり潰し効果が高まるとともに、掘削土又は掘削土とセメントミルクとの混合体の攪拌混合効果が高まる。同様に、攪拌部材5は回転軸3とともに回転し、共回り防止部材7は回転しない。そのため、掘削方向に突出する第4攪拌補助部材51と掘削方向と反対方向に突出する第3攪拌補助部材72とによって、攪拌部材5と共回り防止部材7の間で生じる掘削土のすり潰し効果が高まるとともに、掘削土又は掘削土とセメントミルクとの混合体の攪拌混合効果が高まる。なお、攪拌部材5には掘削方向と反対方向に突出する第5攪拌補助部材52が設けられており、これによって掘削土又は掘削土とセメントミルクとの混合体に対する抵抗力が増し、これらの攪拌混合効果が向上する。同様に攪拌部材6には掘削方向に突出する第6攪拌補助部材61が設けられており、これによって掘削土又は掘削土とセメントミルクとの混合体に対する抵抗力が増し、これらの攪拌混合効果が向上する。
一方、第1攪拌補助部材43は掘削部材4に設けられており、吐出口46の近傍に位置する。このように第1攪拌補助部材43を配置することにより吐出口46から吐出されたセメントミルクと掘削土を効率的に混合することができる。これによっても柱状体9の強度の低下が一層防止されることとなる。
図3に示すように、第1攪拌補助部材43は、掘削時における回転軸3の回転方向と反対方向に約45°傾斜している。即ち、図3において、紙面右斜め上方に傾斜している。一方、第2攪拌補助部材71は掘削時における回転軸3の回転方向と反対方向に約45°傾斜している。即ち、図3において、紙面右斜め下方に傾斜している。このように、上下方向に隣接する第1攪拌補助部材43と第2攪拌補助部材71とを逆向きに傾斜させることにより、第1攪拌補助部材43と第2攪拌補助部材71との間において掘削土が上下から挟み込まれ、掘削土のすりつぶし効果がさらに高まる。これにより掘削土とセメントミルクとの攪拌混合が促進される。第3攪拌補助部材72と第4攪拌補助部材51との間においても、同様の効果を奏する。
また、図2に示すように、二個の第1攪拌補助部材43と第2攪拌補助部材71とが互い違いに配置されている。これにより、第1攪拌補助部材43及び第2攪拌補助部材71によってバランスがよく攪拌混合が行われ、攪拌混合効率が向上する。また、第3攪拌補助部材72と二個の第4攪拌補助部材51も互い違いに配置されており同様の効果を奏する。
共回り防止部材7の側端には側端ガイド部材73が設けられている。これにより、掘削作業中に側端ガイド部材73が掘削穴の壁面に当接して、回転軸3のブレが低減される。これにより高精度に掘削穴を形成することができ、高精度な柱状体が形成される。
地盤改良撹拌装置1では、第1攪拌補助部材43を左右の掘削部材基部40に二個ずつ取り付けて4個の第1攪拌補助部材43を使用したが、使用する第1攪拌補助部材43の個数はこれに限定されず、6個、8個、10個など多数の第1攪拌補助部材43を使用してもよい。多数の第1攪拌補助部材43を使用する場合は、掘削部材基部40に等間隔に取り付けることが好ましい。攪拌混合のバランスがよくなるからである。同様に、各攪拌補助部材71、72、51、52、61を多数使用してもよい。
この発明は、上記発明の実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
図1は本発明の実施例である地盤改良撹拌装置1の構成を示す模式図である。 図2は回転軸3の下方先端付近の一部拡大斜視図である。 図3は回転軸3の下方先端付近の一部拡大斜視図である。 図4(a)〜(d)は地盤改良撹拌装置1の使用態様の概要を示す図である。 図5は従来の地盤改良撹拌装置100の使用態様を示す模式図である。
符号の説明
1、100 地盤改良撹拌装置
2 操作部
3、101 回転軸
4 掘削部材
40 掘削部材基部
41 爪部
43 第1攪拌補助部材
42 先端部
45 水平面
46 吐出口
5 攪拌部材
50 攪拌部材基部
51 第4攪拌補助部材
52 第5攪拌補助部材
6 攪拌部材
60 攪拌部材基部
61 第6攪拌補助部材
7 共回り防止部材
70 共回り防止部材基部
71 第2攪拌補助部材
72 第3攪拌補助部材
73 側端ガイド部材
9 柱状体

Claims (5)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸の先端に設けられる掘削部材と、
    前記回転軸の外周に突設される攪拌部材と、
    前記回転軸の外周に、前記回転軸の回転が伝播しないように枢設される共回り防止部材と、
    を備え、前記掘削部材が回転して地盤を掘削し、前記攪拌部材が回転して掘削土と地盤固化材とを混合攪拌して地盤中に柱状体を形成する地盤改良攪拌装置であって、
    前記掘削部材が、掘削方向と反対方向に突出する非可撓性の第1攪拌補助部材を備える、ことを特徴とする地盤改良攪拌装置。
  2. 前記第1攪拌補助部材は、掘削時における前記回転軸の回転方向と反対方向に傾斜しており、前記第1攪拌補助部材と水平面とのなす角が約10°〜80°である、ことを特徴とする、請求項1に記載の地盤改良攪拌装置。
  3. 前記共回り防止部材が、掘削方向に突出する非可撓性の第2攪拌補助部材を備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の地盤改良攪拌装置。
  4. 前記共回り防止部材が、掘削方向と反対側に突出する非可撓性の第3攪拌補助部材を備える、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の地盤改良攪拌装置。
  5. 前記攪拌部材が、掘削方向に突出する非可撓性の第4攪拌補助部材を備える、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の地盤改良攪拌装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010065486A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Shinsei Komu:Kk 地盤改良方法、及び地盤改良装置
JP2011140790A (ja) * 2010-01-06 2011-07-21 Chiken Techno Kk 地盤改良装置
JP2019051488A (ja) * 2017-09-15 2019-04-04 旭化成ホームズ株式会社 攪拌装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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