JP3003020B2 - 地盤改良装置の攪拌機 - Google Patents

地盤改良装置の攪拌機

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JP3003020B2
JP3003020B2 JP7348197A JP34819795A JP3003020B2 JP 3003020 B2 JP3003020 B2 JP 3003020B2 JP 7348197 A JP7348197 A JP 7348197A JP 34819795 A JP34819795 A JP 34819795A JP 3003020 B2 JP3003020 B2 JP 3003020B2
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兌 三原
文人 那俄性
重明 田中
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株式会社ティ−・アンド・ティ−
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤改良装置の攪
拌機、更に詳しくは、互いに反対方向に回転させられる
中軸及び外軸からなる掘削軸を備えた地盤改良装置の攪
拌機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、杭打機、あるいは油圧ショベ
ル等の建設機械に装着された掘削軸下端の攪拌機を回転
させ、地盤に垂直孔を掘削しながら攪拌機から固化材を
吐出し、攪拌機により掘削土と固化材とを攪拌・混練す
ることによって地盤の改良を行なう、地盤改良装置は当
業者には広く知られ、実用に供されている。
【0003】地盤改良装置には前記したように攪拌機が
備えられているが、駆動装置によって互いに反対方向に
回転させられる中軸(内軸)及び外軸からなる掘削軸を
備えた攪拌機を、その典型例として挙げることができる
(例えば、特公平3−40166号公報、実開平5−6
1225号公報参照)。この形態の攪拌機において、中
軸は、外軸の下端部から更に下方に延び出るよう配置さ
れている。中軸の前記延出部分には半径方向外方に突出
する内翼が連結されている。中軸の最下端には削孔刃体
が装着されている。外軸の下端には外翼が連結されてい
る。外翼の最大回転半径を規定する部分は、内翼のそれ
より半径方向外方に位置付けられている。前記削孔刃体
は外翼より下方にあって、攪拌機の最下端を規定してい
る。中軸には固化材の流路を規定する縦孔が形成され、
その下端部には吐出口が形成されている。
【0004】地盤改良作業を行なう際には、駆動装置に
よって、掘削軸の中軸を正転、外軸を逆転させながら攪
拌機を降下させて地盤に貫入させ、攪拌機の最下端にあ
る削孔刃体により所定深さまで地盤を掘削して垂直孔を
形成する。この間、中軸の下端部の吐出口からは固化材
が吐出され、相互に反対方向に回転する外翼と中翼とに
より、掘削土と固化材が攪拌・混練される。次いで中軸
及び外軸をそれぞれ前記と逆方向に回転させながら攪拌
機を垂直孔から引き抜く。以上により地盤中には強固な
改良柱体が造成される。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】地盤の改良作業を行なうに際し、地盤中に
造成すべき改良柱体の径は、地盤改良の形態や規模、あ
るいは作業効率の観点等から、当然相違する場合があ
る。改良柱体の径は、すなわち攪拌機によって掘削され
る垂直孔の径である。この垂直孔の径は、実質上同一に
形成されている削孔刃体及び外翼の最大回転半径により
規定される。地盤改良装置の掘削能力にはそれぞれ限界
があり、その能力に応じて垂直孔の径の範囲も自ずから
決められる。したがってその能力を越えた地盤改良を遂
行する場合には、それに対応できる他の地盤改良装置を
選定せざるを得ない。他方、地盤改良装置の掘削能力の
範囲内において、垂直孔の径を適宜選定する場合には、
地盤改良装置全体を変えることなく、それに装着された
攪拌機における削孔刃体及び外翼の回転半径を変更する
ことによって対応できることが望まれる。この変更作業
は可能な限り簡単であり、しかも低コストで遂行される
ことが要求される。
【0006】以上の見地から前記従来の地盤改良装置の
攪拌機を検証してみる。前記攪拌機において、前記垂直
孔の径を規定する部材である削孔刃体は中軸に対し離脱
自在に装着されている。また垂直孔の径を規定する他の
部材である外翼は、外軸の下端部に溶接により一体に固
着されている。したがって、垂直孔の径を変更する場
合、削孔刃体はこれを離脱することができるが、外翼は
外軸から離脱することができない。このため、中軸及び
外軸を含む掘削軸の下端部に接続部を設けて、削孔刃体
及び外軸を含む攪拌機全体を該接続部から離脱させ、他
の攪拌機と交換することにより垂直孔の径の変更に対応
していた。攪拌機全体は相当の重量を有するため、その
交換作業は大掛かりとなり、簡単に遂行できるものでは
ない。更に、その地盤改良装置が掘削可能な垂直孔の径
の相違に対応した数の攪拌機を用意しておかなければな
らず、その分、コストアップを避けることができない。
【0007】本発明は前記事実に基づいてなされたもの
で、その目的は、著しく簡単にかつ低コストで、掘削す
べき垂直孔の径の相違に対応できる、地盤改良装置の攪
拌機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の一局面によれば、駆動装置により互いに反
対方向に回転させられる中軸及び外軸からなる掘削軸
と、該中軸の、該外軸の下端部から下方に延び出た延出
部分に連結された内翼と、該中軸の該延出部分の下端部
に離脱自在に装着された削孔刃体と、該外軸の該下端部
に連結された外翼とを含む地盤改良装置の攪拌機におい
て、 該中軸の該延出部分には外翼支持体が回転自在に支
持され、 該外翼は、周方向に間隔を置いて配置された複
数個の縦翼と、該縦翼の各々の上端部と該外軸の該下端
部との間及び該縦翼の各々の下端部と該外翼支持体との
間を離脱自在に連結しかつ掘削すべき垂直孔の径に合わ
せてそれぞれ半径方向の長さを変えて該縦翼の各々の最
大回転半径を所定値に規定することができる上水平翼及
び下水平翼とを備え、該削孔刃体は該所定値に規定され
た該縦翼の各々の該最大回転半径に合わせて交換せしめ
られ、該中軸の該延出部分に連結された該内翼は水平翼
からなり、該縦翼の各々の内側には水平翼が設けられ、
該中軸の該延出部分に連結された該内翼の該水平翼及び
該縦翼の各々の内側に設けられた該水平翼は、二つの水
平翼片であって一方の水平翼片の、他方の水平翼片に対
する取り付け位置を変更することにより半径方向の長さ
を変えることができる二つの水平翼片から構成される、
ことを特徴とする地盤改良装置の攪拌機、が提供され
る。本発明の他の局面によれば、駆動装置により互いに
反対方向に回転させられる中軸及び外軸からなる掘削軸
と、該中軸の、該外軸の下端部から下方に延び出た延出
部分に連結された内翼と、該中軸の該延出部分の下端部
に離脱自在に装着された削孔刃体と、該外軸の該下端部
に連結された外翼とを含む地盤改良装置の攪拌機におい
て、該中軸の該延出部分には外翼支持体が回転自在に支
持され、該外翼は、周方向に間隔を置いて配置された複
数個の縦翼と、該縦翼の各々の上端部と該外軸の該下端
部との間及び該縦翼の各々の下端部と該外翼支持体との
間を離脱自在に連結しかつ掘削すべき垂直孔の径に合わ
せてそれぞれ半径方向の長さを変えて該縦翼の各々の最
大回転半径を所定値に規定することができる上水平翼及
び下水平翼とを備え、該中軸の該延出部分に連結された
該内翼は水平翼からなり、該縦翼の各々の内側には水平
翼が設けられ、該中軸の該延出部分に連結された該内翼
の該水平翼及び該縦翼の各々の内側に設けられた該水平
翼は、二つの水平翼片であって一方の水平翼片の、他方
の水平翼片に対する取り付け位置を変更することにより
半径方向の長さを変えることができる二つの水平翼片か
ら構成される、ことを特徴とする地盤改良装置の攪拌
機、が提供される。
【0009】本発明による地盤改良装置の攪拌機におい
ては、外翼は、周方向に間隔を置いて配置された複数個
の縦翼と、縦翼の各々の上端部と外軸の下端部との間及
び縦翼の各々の下端部と外翼支持体との間を離脱自在に
連結しかつそれぞれ半径方向の長さを変えることができ
る上水平翼及び下水平翼とを備えている。上水平翼の各
々及び下水平翼の各々の半径方向の長さを所定の長さに
変えることにより、縦翼の各々の回転半径を所定値に変
更することができるので、掘削すべき垂直孔の径の変更
は、該垂直孔の径に合わせて上水平翼の各々及び下水平
翼の各々の半径方向の長さを変える共に、削孔刃体を該
垂直孔の径に合わせて交換するのみの作業により対応す
ることができる。各縦翼の重量は、攪拌機に比べ著しく
軽量である。その結果、掘削すべき垂直孔の径の変更作
業はきわめて簡単となる。更に、垂直孔の径の相違に対
応して用意すべき部材は削孔刃体のみであり、大幅なコ
ストダウンを図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の実施の形態について説明する。なお、図1〜図4に
おいて同一部分は同一符号で示してある。図1を参照し
て、2は地盤改良装置、4はリーダであって、杭打機6
の前部に直立して設けられている。8は駆動装置であっ
て、リーダ4の頂部にワイヤ10により昇降自在に吊り
下げられている。12は掘削軸であって、その上端は駆
動装置8に連結され、下端には、本発明に従って構成さ
れた攪拌機14が連結されている。16は掘削軸12の
ための振れ止めであって、リーダ4の下端部に装着され
ている。Gは地盤、18は攪拌機14により掘削された
垂直孔を示している。掘削軸12は、後述するように、
円筒状の外軸と、外軸内に配置された中軸とから構成さ
れている。駆動装置8は、図示しない電動モータによ
り、これら外軸及び中軸を互いに反対方向に回転させる
ことができるよう構成されている。前記地盤改良装置2
は、以下に説明する攪拌機14を除き、当業者には周知
の構成からなるので、詳細な説明は省略する。
【0011】次に、地盤改良装置2に適用されている、
本発明に従って構成された攪拌機14の実施の形態につ
いて説明する。図2〜図4を参照して、掘削軸12は、
中軸20と、中軸20の外周に対し間隔を置いて配置さ
れた円筒状の外軸22とを含んでいる。中軸20は、外
軸22の下端部から下方に延び出るよう配置されてい
る。24は上外翼支持体であって、中軸20に回転自在
に支持されている。26は削孔刃体(削孔ヘッド)であ
って、中軸20の延出部分の下端部、すなわち中軸20
の最下端部に装着されている。削孔刃体26は、中軸2
0の周面からその軸線に直交する両方向に羽根状に延出
するよう構成され、その下端に掘削刃が櫛状に形成され
ている。28は下外翼支持体であって、削孔刃体26よ
り上方における中軸20の延出部分に回転自在に支持さ
れている。攪拌機14の貫入時(掘削時)には、中軸2
0は、駆動装置8によって上方から見て時計方向(図4
の矢印A方向)に回転駆動され、また外軸22は、上方
から見て反時計方向(図4の矢印B方向)に回転駆動さ
れる。
【0012】図3に示すように、中軸20は、中空円筒
体20a及びその下端部に離脱自在に連結されたジョイ
ント部20bを含んでいる。ジョイント部20bにはそ
の軸線と共通の軸線を有する貫通孔(縦孔)21が形成
されている。上外翼支持体24は、ジョイント部20b
に軸受30及び32を介して回転自在に支持された環状
の主支持部材34と、主支持部材34の上部に重合・連
結された環状の部材35及び36と、主支持部材34の
下部に重合・連結された環状の部材37及び38とを備
えている。部材35及び37とジョイント部20bの外
周面との間には複数のパッキン及びOリングが介在さ
れ、部材36及び38とジョイント部20bの外周面と
の間には複数のOリングが介在されている。上外翼支持
体24の潤滑部にはグリスが封入されるよう構成されて
いる。図3から明らかなように、上外翼支持体24は、
ジョイント部20bに対し回転自在であるが軸方向には
移動できないよう支持されている。外軸22は中空円筒
体22aを含み、中空円筒体22aの下端は、上外翼支
持体24の部材36の上端部に離脱自在に連結されてい
る。したがって、外軸22は上外翼支持体24を含み、
上外翼支持体24は外軸22の下端部を規定している。
【0013】図2に示すように、ジョイント部20bの
下方には中軸20の一部を構成する中空軸20cが離脱
自在に連結され、更に、中空軸20cの下端には他のジ
ョイント部20dが離脱自在に連結されている。ジョイ
ント部20dには前記下外翼支持体28が回転自在に支
持され、ジョイント部20dの最下端部に前記削孔刃体
26が離脱自在に装着されている。ジョイント部20b
の、上外翼支持体24より下方の部分、中空軸20c及
びジョイント部20dは、中軸20の前記延出部分を規
定している。下外翼支持体28は上外翼支持体24と実
質上同一の構成を有しているので、説明は省略する。な
お、中軸20の前記貫通孔21を含む中空部は固化材の
流路を規定している。この流路には、中軸20の上端部
に設けられた図示しないスイベルジョイントを介して固
化材が供給されるよう構成されている。この固化材は中
軸20の下端部に設けられた図示しない吐出口から吐出
される。中軸20における固化材の供給、吐出に関する
前記のような構成は周知である。
【0014】主として図2及び図4を参照して、中軸2
0の前記延出部分の外周面には、一対の水平翼40と、
一対の水平翼42とからなる内翼が取り付けられてい
る。水平翼40の各々は、矩形の板状部材からなり、中
軸20の外周面から互いに反対方向にかつ水平に延出す
るよう、それぞれの一端が該外周面に固定されている。
各水平翼40に対して軸方向下方に位置する水平翼42
は、各水平翼40と実質上同一の構成を有し、同様な形
態でそれぞれの一端が該外周面に固定されている。各水
平翼40及び42はそれぞれ、攪拌機14の貫入時にお
ける中軸20の回転方向(時計方向)に向かって下方に
傾斜して取り付けられている。
【0015】次に、外軸22の下端部に連結され、それ
と一体に回転する外翼50について説明する。52はそ
れぞれ実質上同一の構成をなす三つの縦翼であって、そ
れぞれ細長い板状部材から形成されている。54は周方
向に間隔を置いて配置された三つの上水平翼であって、
縦翼52の各々の上端部と上外翼支持体24との間を離
脱自在にかつそれぞれ半径方向の長さを変えることがで
きるよう連結している。56は周方向に間隔を置いて配
置された三つの下水平翼であって、縦翼52の各々の下
端部と下外翼支持体28との間を離脱自在にかつそれぞ
れ半径方向の長さを変えることができるよう連結してい
る。
【0016】各縦翼52の各々の上端部内側には、半径
方向内方に水平に延出する上水平翼片54aが取り付け
られている。上水平翼片54aの各々は矩形の板状部材
からなり、それぞれの一端が該内側に固定されている。
各上水平翼片54aはそれぞれ、前記貫入時における外
軸22の回転方向(反時計方向)に向かって下方に傾斜
して取り付けられている。各上水平翼片54aには少な
くとも一つの取付孔対が形成されている。各縦翼52の
各々の下方における内側にも、上水平翼片54aと実質
上同一の構成を有する下水平翼片56aが、同様の形態
で取り付けられている。各縦翼52の各々の内側であっ
て、上水平翼片54aと下水平翼片56aとの中間位置
には、水平翼58が取り付けられている。各水平翼58
は、取付孔対が形成されていないことを除き、前記上水
平翼片54a及び下水平翼片56aと略同一の構成を有
すると共に、それらと同様の形態で対応する縦翼52に
取り付けられている。
【0017】上外翼支持体24の主支持部材34(図3
参照)の外周面には、半径方向外方に水平に延出する三
つの上水平翼片54bが取り付けられている。上水平翼
片54bの各々は実質上同一の構成をなす矩形の板状部
材からなり、それぞれの一端が該外周面に固定されてい
る。上水平翼片54bの各々は、周方向に等間隔を置い
て配置されている(したがって上水平翼片54bの各々
の周方向ピッチは120°となる)。各上水平翼片54
bはそれぞれ、前記貫入時における外軸22の回転方向
(反時計方向)に向かって下方に傾斜して取り付けられ
ている。各上水平翼片54bにはその長手方向に間隔を
置いて三つの取付孔対が配列されている。下外翼支持体
28の外周面にも、上水平翼片54bと実質上同一の構
成を有する下水平翼片56bが、同様の形態で取り付け
られている。
【0018】前記上水平翼片54aの各々の取付孔対
は、対応する上水平翼片54bの取付孔対の各々と整合
しうるよう構成され、前記下水平翼片56aの各々の取
付孔対は、対応する下水平翼片56bの取付孔対の各々
と整合しうるよう構成されている。上水平翼片54aの
各々は、対応する上水平翼片54bの取付孔対の一つを
介して図示しないボルト・ナットにより離脱自在に連結
され、また下水平翼片56aの各々は、対応する下水平
翼片56bの取付孔対の一つを介して図示しないボルト
・ナットにより離脱自在に連結されている。この装着状
態において、各上水平翼片54aとこれに対応する上水
平翼片54bとは各上水平翼54を規定し、各下水平翼
片56aとこれに対応する下水平翼片56bとは各下水
平翼56を規定する。前記各水平翼58は、中軸20に
取り付けられた一対の水平翼40と他の一対の水平翼4
2の上下方向中間に、相互に干渉しないよう配置されて
いる。
【0019】次に、以上のように構成された攪拌機14
を備えた地盤改良装置2の作用について説明する。図
1、図2及び図4を参照して、先ず、地盤改良装置2は
所定の位置に移動させられ、据え付けが行なわれる。駆
動装置8によって、掘削軸12の中軸20を時計方向
に、また外軸22を反時計方向にそれぞれ回転させなが
ら攪拌機14を降下させて地盤Gに貫入させる。地盤G
の掘削は、中軸20の下端に装着され、攪拌機14の最
下端を規定する削孔刃体26が時計方向に回転しながら
地盤Gに作用することにより遂行される。なおこの掘削
作業時には、中軸20の下端に設けられた図示しない吐
出口から固化材(この実施の形態ではセメント系固化
材)が吐出される。削孔刃体26により掘削された掘削
土は、次に、削孔刃体26の上部に位置する外翼50及
び内翼(40、42)からなる攪拌部分により固化材と
攪拌・混練される。内翼である水平翼40及び42は削
孔刃体26と一体的に時計方向に回転し、外翼50の縦
翼52、上水平翼54、中間水平翼58及び下水平翼5
6は反時計方向に回転するので、前記攪拌作用は効果的
に遂行される。以上のようにして、削孔刃体26を含む
攪拌機14は所定深さまで地盤Gを掘削、攪拌・混練し
て垂直孔18を形成する。
【0020】次いで中軸20及び外軸22をそれぞれ前
記と逆方向に回転させながら攪拌機14を垂直孔18か
ら引き抜く。この引抜きの際には固化材の供給は停止さ
れる。以上により地盤中には強固な改良柱体が造成され
る。
【0021】前記掘削を遂行するに際して、掘削すべき
垂直孔18の径を変更する場合には、垂直孔18の径に
合わせて、各上水平翼片54aの、対応する上水平翼片
54bに対する取り付け位置及び各下水平翼片56a
の、対応する下水平翼片56bに対する取り付け位置を
それぞれ変更することにより、各上水平翼54及び各下
水平翼56の半径方向の長さ、したがって各縦翼52の
最大回転半径を所定値に規定することができる。また削
孔刃体26を垂直孔18の径に合わせて交換することに
より、削孔刃体26の最大回転半径を前記所定値に規定
することができる。この実施の形態においては、各上水
平翼片54b及び各下水平翼片56bには、三つの取付
孔対が半径方向に間隔を置いて配列されているので、径
の異なる三種類の垂直孔18を掘削することができる。
また削孔刃体26は径の異なる三種類が用意される。各
縦翼52の重量は、各上水平翼片54a、各下水平翼片
56a及び水平翼58を含んでいても、攪拌機14全体
に比べ著しく軽量である。その結果、掘削すべき垂直孔
18の径の変更作業はきわめて簡単となる。更に、垂直
孔18の径の相違に対応して用意すべき部材は削孔刃体
26のみであり、大幅なコストダウンを図ることができ
る。
【0022】以上、本発明に従って構成された地盤改良
装置の攪拌機の実施の形態について説明したが、本発明
は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の
範囲を逸脱することなく種々の変形あるいは修正が可能
である。例えば、前記実施の形態においては、各上水平
翼片54b及び各下水平翼片56bには、三つの取付孔
対が半径方向に間隔を置いて配列されているが、取付孔
対は掘削する垂直孔18の種類と同数である複数であれ
ばよい。各上水平翼片54a及び各下水平翼片56aに
形成される取付孔対を複数として、対応する上水平翼片
54b及び各下水平翼片56bに対する連結部を2箇所
以上としてもよい。この構成はそれぞれの連結を一層強
固にする。更に、中軸20に設けられた水平翼40及び
42の各々、及び/又は縦翼52に設けられた水平翼5
8の各々を、各上水平翼54及び各下水平翼56と同様
な形態で二つの水平翼片から構成し、それらの半径方向
寸法を同様な形態で変更できるようにしてもよい。この
構成は、掘削すべき垂直孔18の径に応じた一層緻密な
攪拌・混練作用を可能とする。
【0023】本発明に従って構成された地盤改良装置の
攪拌機の主たる特徴は先に記載した通り、駆動装置によ
り互いに反対方向に回転させられる中軸及び外軸からな
る掘削軸と、該中軸の、該外軸の下端部から下方に延び
出た延出部分に連結された内翼と、該中軸の該延出部分
の下端部に離脱自在に装着された削孔刃体と、該外軸の
該下端部に連結された外翼とを含む地盤改良装置の攪拌
機において、該中軸の該延出部分には外翼支持体が回転
自在に支持され、該外翼は、周方向に間隔を置いて配置
された複数個の縦翼と、該縦翼の各々の上端部と該外軸
の該下端部との間及び該縦翼の各々の下端部と該外翼支
持体との間を離脱自在に連結しかつそれぞれ半径方向の
長さを変えることができる上水平翼及び下水平翼とを備
えていること、であるが、本発明は更に次の他の特徴を
も有している。前記主たる特徴とする構成に加えて、該
上水平翼の各々は、該外翼の各々の該上端部から半径方
向内方に延出しかつ少なくとも一つの取付孔対を有する
一方の上水平翼片と、該上外翼支持体から周方向に間隔
を置いて半径方向外方に延出しかつ半径方向に間隔を置
いて配列された複数の取付孔対を有する複数個の他方の
上水平翼片とからなり、該一方の上水平翼片の各々の該
取付孔対は、対応する該他方の上水平翼片の該取付孔対
の各々と整合しうるよう構成され、該下水平翼の各々
は、該外翼の各々の該下端部から半径方向内方に延出し
かつ少なくとも一つの取付孔対を有する一方の下水平翼
片と該下外翼支持体から周方向に間隔を置いて半径方向
外方に延出するよう固着されかつ半径方向に間隔を置い
て配列された複数の取付孔対を有する複数個の他方の下
水平翼片とからなり、該一方の下水平翼片の各々の該取
付孔対は、対応する該他方の下水平翼片の該取付孔対の
各々と整合しうるよう構成されていること。
【0024】
【発明の効果】本発明に従って構成された地盤改良装置
の攪拌機によれば、著しく簡単にかつ低コストで、掘削
すべき垂直孔の径の相違に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に従って構成された攪拌機の一
実施の形態を備えた地盤改良装置の側面概略図。
【図2】図1に示す攪拌機において、周方向に等間隔を
有する三つの縦翼のうちの二つを平面に展開した状態で
示す拡大側面図。
【図3】図2に示す攪拌機の上外翼支持体の一部を破断
して示す側面図。
【図4】図2に示す攪拌機の斜視概略図。
【符号の説明】
2 地盤改良装置 8 駆動装置 12 掘削軸 14 攪拌機 18 垂直孔 20 中軸 22 外軸 24 上外翼支持体 26 削孔刃体 28 下外翼支持体 40及び42 内翼 50 外翼 52 縦翼 54 上水平翼 54a及び54b 上水平翼片 56 下水平翼 56a及び56b 下水平翼片 58 水平翼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−207657(JP,A) 特開 平6−193047(JP,A) 特開 平6−193048(JP,A) 特開 昭51−74415(JP,A) 特開 平5−52083(JP,A) 実開 昭59−121034(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動装置により互いに反対方向に回転さ
    せられる中軸及び外軸からなる掘削軸と、該中軸の、該
    外軸の下端部から下方に延び出た延出部分に連結された
    内翼と、該中軸の該延出部分の下端部に離脱自在に装着
    された削孔刃体と、該外軸の該下端部に連結された外翼
    とを含む地盤改良装置の攪拌機において、 該中軸の該延出部分には外翼支持体が回転自在に支持さ
    れ、 該外翼は、周方向に間隔を置いて配置された複数個の縦
    翼と、該縦翼の各々の上端部と該外軸の該下端部との間
    及び該縦翼の各々の下端部と該外翼支持体との間を離脱
    自在に連結しかつ掘削すべき垂直孔の径に合わせてそれ
    ぞれ半径方向の長さを変えて該縦翼の各々の最大回転半
    径を所定値に規定することができる上水平翼及び下水平
    翼とを備え、該削孔刃体は該所定値に規定された該縦翼
    の各々の該最大回転半径に合わせて交換せしめられ、 該中軸の該延出部分に連結された該内翼は水平翼からな
    り、該縦翼の各々の内側には水平翼が設けられ、該中軸
    の該延出部分に連結された該内翼の該水平翼及び該縦翼
    の各々の内側に設けられた該水平翼は、二つの水平翼片
    であって一方の水平翼片の、他方の水平翼片に対する取
    り付け位置を変更することにより半径方向の長さを変え
    ることができる二つの水平翼片から構成される、ことを
    特徴とする地盤改良装置の攪拌機。
  2. 【請求項2】 駆動装置により互いに反対方向に回転さ
    せられる中軸及び外軸からなる掘削軸と、該中軸の、該
    外軸の下端部から下方に延び出た延出部分に連結された
    内翼と、該中軸の該延出部分の下端部に離脱自在に装着
    された削孔刃体と、該外軸の該下端部に連結された外翼
    とを含む地盤改良装置の攪拌機において、 該中軸の該延出部分には外翼支持体が回転自在に支持さ
    れ、 該外翼は、周方向に間隔を置いて配置された複数個の縦
    翼と、該縦翼の各々の上端部と該外軸の該下端部との間
    及び該縦翼の各々の下端部と該外翼支持体との間を離脱
    自在に連結しかつ掘削すべき垂直孔の径に合わせてそれ
    ぞれ半径方向の長さを変えて該縦翼の各々の最大回転半
    径を所定値に規定することができる上水平翼及び下水平
    翼とを備え、 該中軸の該延出部分に連結された該内翼は水平翼からな
    り、該縦翼の各々の内側には水平翼が設けられ、該中軸
    の該延出部分に連結された該内翼の該水平翼及び該縦翼
    の各々の内側に設けられた該水平翼は、二つの水平翼片
    であって一方の水平翼片の、他方の水平翼片に対する取
    り付け位置を変更することにより半径方向の長さを変え
    ることができる二つの水平翼片から構成される、ことを
    特徴とする地盤改良装置の攪拌機。
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