JP3833950B2 - 地盤改良装置及び地盤改良工法 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤改良装置及び地盤改良工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、有害物質に汚染された汚染土壌を改良する地盤改良装置の一形態として、掘削軸体の下部周面に撹拌翼体を取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付けて、同掘削刃体により地盤を掘削すると共に、掘削軸体から改良材を吐出して、同改良材を撹拌翼体により掘削土中にて撹拌するようにしたものがある。
【0003】
そして、かかる地盤改良装置により円柱状の地盤改良部形成体を形成すると共に、同円柱状の地盤改良部形成体の一部を左右方向に重複させて連続的に接合することにより、地盤改良部の壁体を形成すると共に、同壁体により汚染土壌の周囲を囲繞して、有害物質が周囲に漏出するのを防止するようにした地盤改良工法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した地盤改良工法では、円柱状の地盤改良部形成体の接合部において、壁体の肉厚が地盤改良部の中央部よりも薄肉となっているために、この薄肉部分から漏水して、有害物質が漏出する虞がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、掘削軸体の下部周面に、内側撹拌翼体と、同内側撹拌翼体の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼体とを取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付け、掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とにそれぞれ改良材吐出部を設けており、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部は、縦翼片の背面に上下方向に伸延していると共に改良材を上下縦長の帯状に吐出する改良材吐出孔を備えており、掘削刃体により地盤を掘削すると共に、各改良材吐出部より改良材を吐出させ、同改良材を内・外側撹拌翼体により掘削土中に混合・攪拌して、内側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円柱状の地盤改良部形成体を形成すると共に、同内側撹拌翼体の回転軌跡の外方でかつ外側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円筒状の地盤改良部形成体を形成するようにしたことを特徴とする地盤改良装置を提供するものである。
【0006】
また、本発明は、以下の構成にも特徴を有する。
【0007】
(1)請求項1に記載の地盤改良装置であって、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部に改良材を供給するための改良材導入路は、弧状に形成された外側撹拌翼体の上部横翼片および縦翼片にわたって形成されているものである
【0008】
(2)掘削軸体の下端部に取り付けた掘削刃体により地盤を掘削すると共に、同掘削軸体の下部周面に取り付け撹拌翼体により掘削土を撹拌しながら、改良材を掘削軸体の近傍と撹拌翼体の回転軌跡の外方位置とから吐出して、同掘削軸体を中心とする円柱状の地盤改良部形成体と、同円柱状の地盤改良部形成体の外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを形成する地盤改良工法であって、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置から改良材を吐出する改良材吐出部は、縦翼片の背面に上下方向に伸延していると共に改良材を上下縦長の帯状に吐出する改良材吐出孔を備えるものである地盤改良工法
【0009】
(3)掘削軸体の下端部に取り付けた掘削刃体により地盤を掘削すると共に、同掘削軸体の下部周面に取り付けて相対的に反対方向に回転する内・外側撹拌翼体により掘削土を撹拌しながら、改良材を掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とから吐出して、同掘削軸体を中心とする円柱状の地盤改良部形成体と、同円柱状の地盤改良部形成体の外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを形成する地盤改良工法であって、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置から改良材を吐出する改良材吐出部は、縦翼片の背面に上下方向に伸延していると共に改良材を上下縦長の帯状に吐出する改良材吐出孔を備えるものである地盤改良工法
【0010】
(4)改良材の単位体積当たりの重量は、円柱状の地盤改良部形成体よりも円筒状の地盤改良部形成体の方を大きくした地盤改良工法。
【0011】
(5)円柱状の地盤改良部形成体を成形する改良材と円筒状の地盤改良部形成体を成形する改良材とは、それぞれ種類が異なる地盤改良工法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
すなわち、本発明に係る地盤改良装置は、掘削軸体の下部周面に撹拌翼体とを取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付け、掘削軸体の近傍と撹拌翼体の回転軌跡の外方位置とにそれぞれ改良材吐出部を設けている。
【0014】
具体的に説明すると、地盤改良装置は、掘削軸体の下部周面に、内側撹拌翼体と、同内側撹拌翼体の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼体とを取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付け、掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とにそれぞれ改良材吐出部を設け、掘削刃体により地盤を掘削すると共に、各改良材吐出部より改良材を吐出させ、同改良材を内・外側撹拌翼体により掘削土中に混合・攪拌して、内側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円柱状の地盤改良部形成体を形成すると共に、同内側撹拌翼体の回転軌跡の外方でかつ外側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円筒状の地盤改良部形成体を形成するようにしている。
【0015】
ここで、改良材の単位体積当たりの重量は、円柱状の地盤改良部形成体よりも円筒状の地盤改良部形成体の方を大きくすることも、また、円柱状の地盤改良部形成体を成形する改良材と円筒状の地盤改良部形成体を成形する改良材とは、それぞれ種類を異ならせることもできる。
【0016】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1に示すAは、本発明に係る第1実施例としての地盤改良装置であり、同地盤改良装置Aは、ベースマシン1と改良材供給部2とを装備している。
【0018】
ベースマシン1は、自走可能なベースマシン本体3に上下方向に伸延するリーダ4を設け、同リーダ4にモータ支持体5を昇降自在に取り付け、同モータ支持体5に駆動用モータ6を搭載し、同駆動用モータ6に上下方向に伸延する掘削軸体7の上端部を二重反転歯車機構8を介して着脱自在に取り付け、同掘削軸体7の下部周面に相対に反対方向に回転する撹拌翼体である相対撹拌翼体9を取り付けると共に、同掘削軸体7の下端部に掘削刃体10を取り付けている。
【0019】
改良材供給部2は、二個の改良材収容タンクと二個の改良材供給ポンプ(図示しない)とを具備し、各改良材供給ポンプに内・外側改良材供給ホース11a,11bの基端部を接続し、各内・外側改良材供給ホース11a,11bの先端部を前記掘削軸体7にスイベルジョイント12a,12bを介して接続している。
【0020】
ここで、二個の改良材収容タンク内には、それぞれ相互に異なる種類の改良材を収容するか、又は、同一種類の改良材であっても単位体積当たりの重量の異なる改良材を収容している。
【0021】
掘削軸体7は、図2及び図3にも示すように、上下方向に伸延させて形成した筒状の内側軸20と、同内側軸20の外周を囲繞する状態に上下方向に伸延させて形成した筒状の外側軸21とから内外側二重軸構造に構成しており、内側軸20と外側軸21は、駆動用モータ6により二重反転歯車機構8を介して同一軸芯廻りに相互に反対方向に回転するようにしている。
【0022】
そして、内側軸20中には上下方向に伸延させて形成した筒状体22を挿通して、同筒状体22中に内側改良材供給路23を形成する一方、同筒状体22の外周面と内側軸20の内周面との間に外側改良材供給路24を形成している。
【0023】
ここで、内側軸20の下端部には掘削刃体10を取り付けており、同掘削刃体10の回転中心部に第1改良材吐出部29を設けている。
【0024】
そして、第1改良材吐出部29は、掘削刃体10の回転中心部に下方へ向けて開口する円形状の第1改良材吐出孔29aを形成し、同第1改良材吐出孔29aを内側改良材供給路23に接続して、同内側改良材供給路23を通して供給される改良材を、第1改良材吐出孔29aより直下方へ向けて吐出するようにしている。
【0025】
相対撹拌翼体9は、図2及び図3にも示すように、最内側撹拌翼体26と、同最内側撹拌翼体26の外周を相対的に反対方向に回転する内側撹拌翼体27と、同内側撹拌翼体27の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼体28とを具備しており、内側撹拌翼体27と外側撹拌翼体28は、略相似形に形成して、両撹拌翼体27,28間に形成される間隙を、両撹拌翼体27,28のほぼ全域にわたってほぼ等しい幅員となすことにより、掘削土壌の共回り現象を防止することができると共に、緻密な撹拌機能を発揮させることができるようにしている。
【0026】
最内側撹拌翼体26は、外側軸21の下端部より放射状に突出させて形成しており、外側軸21の下端部の線対称位置に一対設けて、外側軸21と一体的にa方向に回転するようにしている。
【0027】
内側撹拌翼体27は、掘削軸体7の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片27a,27bと、両上・下部横翼片27a,27bの外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片27cとから弧状に形成しており、外側軸21の外周面に回転自在に遊嵌したリング状の翼片支持体30に上部横翼片27aの先端部を取り付ける一方、内側軸20の下端部に下部横翼片27bの先端部を取り付けて、内側軸20と一体的にb方向に回転するようにしている。
【0028】
そして、内側撹拌翼体27は、内側軸20の下部の線対称位置に一対設けている。31は、縦翼片27cの中途部より外方へ突出させて形成した小翼片である。
【0029】
外側撹拌翼体28は、掘削軸体7の半径方向に張り出し状に伸延する上下一対の上・下部横翼片28a,28bと、両上・下部横翼片28a,28bの外側端部間に上下方向に伸延させて介設した縦翼片28cとから弧状に形成しており、外側軸21の下端部に上部横翼片28aの先端部を取り付ける一方、内側軸20の外周面に回転自在に遊嵌したリング状の翼片支持体34に下部横翼片28bの先端部を取り付けて、外側軸21と一体的にa方向に回転するようにしている。
【0030】
そして、外側撹拌翼体28は、掘削軸体7の下部の円周方向に一定の間隔を開けて三個設けている。35は、縦翼片28cの上部と下部にそれぞれ内方へ突出させて形成した小翼片であり、これら小翼片35,35の回転軌跡は、内側撹拌翼体27に設けた小翼片31の回転軌跡と上下方向にオーバーラップするように配置して、相対的に逆回転する内・外側撹拌翼体27,28間において、掘削土壌の撹拌が確実に行えるようにしている。
【0031】
ここで、内側軸20の下部でかつ内側撹拌翼体27の下部横翼片27bよりも上方位置に第2改良材吐出部32を設けており、同第2改良材吐出部32は、内側軸20に、同内側軸20の半径方向(放射線方向)に向けて開口する円形状の第2改良材吐出孔32aを形成し、同第2改良材吐出孔32aを内側改良材供給路23に接続して、同内側改良材供給路23を通して供給される改良材を、第2改良材吐出孔32aより内側軸20の半径方向へ向けて吐出するようにしている。
【0032】
また、外側撹拌翼体28の縦翼片28cには、改良材を吐出する第3改良材吐出部33を設けており、同第3改良材吐出部33は、縦翼片28cの背面(回転方向側の面とは反対側の面)に上下方向に伸延する第3改良材吐出孔33aを形成している。
【0033】
そして、第3改良材吐出孔33aは、縦翼片28c及び上部横翼片28aとにわたって形成した改良材導入路37を通して外側改良材供給路24に接続して、同第3改良材吐出孔33aより改良材を縦翼片28cが描く回動軌跡の接線方向に吐出させるようにしている。
【0034】
ここで、二重反転歯車機構8の上方に位置する筒状体22の上端部には、内側改良材供給体38を設けて、同内側改良材供給体38に前記した内側改良材供給ホース11aを連結して、同内側改良材供給体38より改良材を内側改良材供給路23中に供給して、同内側改良材供給路23を通して第1・第2改良材吐出部29,32より改良材を吐出させるようにしている。
【0035】
また、二重反転歯車機構8の下方に位置する外側軸21の上部には、スイベルジョイント12bを介して外側改良材供給体39を設けて、同外側改良材供給体39に前記した外側改良材供給ホース11bを連結して、同外側改良材供給体39より改良材を外側改良材供給路24中に供給して、同外側改良材供給路24を通して第3改良材吐出部33より改良材を吐出させるようにしている。cは改良材吐出方向である。
【0036】
このようにして、内側改良材供給路23に改良材を供給する内側改良材供給体38と、外側改良材供給路24に改良材を供給する外側改良材供給体39とを別個に設けて、各改良材供給体38,39に相互に異なる種類の改良材を供給することも、また、同一種類の改良材であっても単位体積当たりの重量が異なる改良材を供給することができるようにしている。
【0037】
次に、上記のように構成した地盤改良装置Aにより軟弱な地盤や汚染された土壌ないしは地盤(以下「地盤G」という)を改良する工法について説明する。
【0038】
すなわち、地盤Gを改良する際には、図1に示すように、地盤改良現場にベースマシン1を移動させることにより、リーダ4を建て込み、同リーダ4に沿わせて掘削軸体7を回転させながら下降させることにより、地盤Gを掘削刃体10により掘削すると共に、相対撹拌翼体9により掘削土壌を撹拌する。
【0039】
この際、改良材供給部2より改良材を内・外側改良材供給ホース11a,11b→スイベルジョイント12a,12b→掘削軸体7→第1・第2・第3改良材吐出部29,32,33に供給して、各改良材吐出部29,32,33より改良材を吐出させるようにしており、かかる改良材を掘削土壌中に均一に撹拌して、掘削土壌を改良することにより、地盤G中に、図5及び図6に示すように、柱状若しくは壁状の地盤改良部40を築造して、同地盤Gを改良することができる。
【0040】
そして、地盤改良部40を築造した際には、図3及び図5に示すように、第1・第2改良材吐出部29,32から吐出された改良材と、最内側撹拌翼体26と内側撹拌翼体27とにより攪拌された掘削土とが混合・撹拌されて、内側撹拌翼体27の外側端部が描く回転軌跡Q1の内方に円柱状の地盤改良部形成体41が形成されると共に、第3改良材吐出部33から吐出された改良材と、内側撹拌翼体27と外側撹拌翼体28とにより攪拌された掘削土とが混合・撹拌されて、同内側撹拌翼体27の外側端部が描く回転軌跡Q1の外方でかつ外側撹拌翼体28の外側端部が描く回転軌跡Q2の内方に円筒状の地盤改良部形成体42が形成されて、上記円柱状の地盤改良部形成体41の周囲を円筒状の地盤改良部形成体42が囲繞する状態をなしている。
【0041】
ここで、円柱状の地盤改良部形成体41よりも円筒状の地盤改良部形成体42に多量の改良材を含有させることにより、同円筒状の地盤改良部形成体42を円柱状の地盤改良部形成体41よりも地盤改良効果の高いものとなすことができる。
【0042】
特に、第3改良材吐出部33の改良材吐出孔33aは、外側撹拌翼体28の回転方向とは反対側の背面に形成しているため、改良材を円滑に吐出させることができると共に、上下縦長孔に形成しているため、図4に示すように、改良材を上下縦長の帯状に吐出させることができる。
【0043】
しかも、上下縦長孔である第3改良材吐出孔33aの上下幅は、外側撹拌翼体28が回転しながら掘削軸体7の掘進方向に移動しながら、図4に示すように、改良材の膜が円周方向及び上下方向に連続した筒状膜Kを形成することができるように設定している。その結果、掘削土壌中において改良材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0044】
さらには、互いに内外側に重複状態の内・外側撹拌翼体27,28を相互に反対方向に回転させることにより、両撹拌翼体27,28間の掘削土壌が反対方向の流動を強制されて、必然的に掘削土壌が撹拌翼体27,28間で交錯してもみ合い、掘削土壌を均一に混練させることができると共に、かかる均一混練位置に前記した改良材の筒状膜Kを形成することができることから、掘削土壌と改良材とを効率良く均一に混練させることができる。
【0045】
その結果、例えば、改良材としてセメントミルク等の改良材を使用して、図5に示すように、地盤改良部40の一部を前後方向ないしは左右方向に重複させて連続的に接合することにより、汚染土壌の周囲を囲繞する壁体Hを形成した場合には、円筒状の地盤改良部形成体42,42同士が重複して接合部43を形成することになるために、同接合部43において、壁体Hの肉厚が地盤改良部40の中央部よりも薄肉となっているにもかかわらず、同接合部43の地盤改良効果である固化による止水効果が高いことから、汚染土壌から有害物質が壁体Hの外部に漏出するのを確実に防止することができる。
【0046】
この際、円柱状の地盤改良部形成体41の外周を円筒状の地盤改良部形成体42により囲繞するようにしているため、円柱状の地盤改良部形成体41よりも円筒状の地盤改良部形成体42の地盤改良効果を高くすることにより、全ての地盤を均一に改良する場合に比べて、効率良くしかも安価に地盤改良を行うことができる。
【0047】
すなわち、改良材の単位体積当たりの重量は、円柱状の地盤改良部形成体41よりも円筒状の地盤改良部形成体42の方を大きくすることにより、円柱状の地盤改良部形成体41よりもその外周部を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体42の地盤改良効果を高くすることにより、効率良くしかも安価に地盤改良を行うことができる。
【0048】
また、円柱状の地盤改良部形成体41を成形する改良材と円筒状の地盤改良部形成体42を成形する改良材とは、それぞれ種類を異ならせることもできる。
【0049】
すなわち、円柱状の地盤改良部形成体41に使用する改良材よりもその外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体42に使用する改良材の地盤改良効果、例えば、止水効果や有害物質の漏出防止効果を高くすることにより、安価にして効率良く地盤改良を行って、有害物質の封じ込めを行うことができる。
【0050】
また、改良材としては、セメントミルク等の固化材に限らず、有害物質を中和・消滅・浄化させて無害化する化学剤ないしは薬剤を使用することもできる。
【0051】
この場合、特に、円筒状の地盤改良部形成体42中を有害物質が浸透・通過する際に、中和・消滅・浄化されるようにして、同有害物質の漏出を防止することができる。
【0052】
また、改良材に合成樹脂製の小断片を適当な数量だけ分散させて混入させることにより、地盤改良体中に合成樹脂製の小断片を混在させることができ、かかる小断片が地盤改良体に作用する水平方向の負荷によって、同地盤改良体に生じる曲げ・引っ張り力に対する耐力の強化に有効に機能し、その結果、地盤改良体の水平方向の負荷耐力を増大させることができる。
【0053】
図6は、地盤Gの一定の範囲を地盤改良した場合の説明図であり、Wは地盤改良域である。
【0054】
すなわち、地盤改良域Wは、地盤改良部40の一部を前後方向及び左右方向に重複させて連続的に接合させており、三個の円筒状の地盤改良部形成体42,42,42同士を重複させて接合部43を形成したマルチセル状となしている。
【0055】
この場合、円筒状の地盤改良部形成体42はもとより接合部43において、地盤改良効果である固化による止水効果ないしは有害物質を中和・消滅・浄化させて無害化する効果が高いことから、一定の地盤改良域Wをマルチセル状に接合した多数の円筒状の地盤改良部形成体42により確実に地盤改良を行うことができて、地盤の固化ないしは地盤の無害化を図ることができる。
【0056】
図7及び図8は、第2実施例としての第3改良材吐出部33を示しており、内側軸20の下部より半径方向(放射線方向)に改良材導入路形成体44,44を延出して、各改良材導入路形成体44,44の先端部に改良材吐出孔形成体45,45を連通連設し、各改良材吐出孔形成体45,45を外側撹拌翼体28の縦翼片28cの中央部の近傍に配置すると共に、各改良材吐出孔形成体45,45は上下方向に伸延させて形成し、各改良材吐出孔形成体45,45の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に上下方向に伸延する第3改良材吐出孔33aを形成している。
【0057】
そして、改良材導入路形成体44,44は、相互に内側軸20を中心に線対称の位置に配置して、各改良材導入路形成体44,44内に形成した改良材導入路37,37の基端部を外側改良材供給路24に連通させると共に、各改良材導入路37,37の先端部を第3改良材吐出孔33a,33aに連通させている。
【0058】
このようにして、第2実施例としての第3改良材吐出部33では、内側撹拌翼体27と外側攪拌翼体28との間で混練される掘削土中に、第3改良材吐出孔33a,33aより改良材を吐出させて、前記した第3実施例としての第3改良材吐出部33と同様に、円筒状の地盤改良部形成体42を形成することができるようにしている。
【0059】
ここで、改良材導入路形成体44,44は、内側軸20と一体的に回転して掘削土壌を攪拌するものであり、撹拌翼体としても機能している。従って、第2実施例としての第3改良材吐出部33も攪拌翼体の外側部に設けていることになる。
【0060】
また、図9及び図10は、前記した第1・第2実施例としての第3改良材吐出部33の変容例であり、第3改良材吐出部33において、第3改良材吐出孔33aの近傍に、改良材を外側撹拌翼体28の外側端部が描く回転軌跡Q2に略沿わせて案内する案内体46を設けている。
【0061】
このようにして、第3改良材吐出孔33aから吐出される改良材を案内体46により外側撹拌翼体の外側端部が描く回転軌跡Q2に略沿わせて案内することができるため、円滑かつ確実に円筒状の地盤改良部形成体42を形成することができる。
【0062】
図11及び図12は、第2実施例としての相対撹拌翼体9を示しており、同相対撹拌翼体9は、外側軸21より半径方向に直状に伸延させて形成した二枚の上部撹拌翼体50,50と、内側軸20より半径方向に直状に伸延させて形成した二枚の下部撹拌翼体51,51とが、相対的に反対方向に回転するように構成している。
【0063】
そして、第3改良材吐出部33は、上部撹拌翼体50,50と下部撹拌翼体51,51との間に位置する内側軸20の部分より半径方向(放射線方向)に直状に伸延させて三本の改良材導入路形成体44,44,44を形成し、各改良材導入路形成体44,44,44の先端部に改良材吐出孔形成体45,45,45を一体的に連通連設している。
【0064】
しかも、各改良材吐出孔形成体45,45,45は、上・下部撹拌翼体50,51の外側端部の回転軌跡Q1よりも外方位置に配置すると共に、上下方向に伸延させて形成して、各改良材吐出孔形成体45,45,45の背面(回転方向側の面とは反対側の面)に上下方向に伸延する第3改良材吐出孔33a,33a,33aを形成している。
【0065】
さらには、各改良材導入路形成体44,44,44内に形成した改良材導入路37,37,37の基端部を外側改良材供給路24に連通させると共に、各改良材導入路37,37,37の先端部を第3改良材吐出孔33a,33a,33aに連通させている。
【0066】
このようにして、かかる相対撹拌翼体9では、上部撹拌翼体50と下部攪拌翼体51とにより攪拌された掘削土と、第1・第2改良材吐出部29,32から吐出された改良材とが混合・撹拌されて、両上・下部撹拌翼体50,51の外側端部が描く回転軌跡Q1の内方に円柱状の地盤改良部形成体41が形成されると共に、同回転軌跡Q1の外方に第3改良材吐出孔33a,33a,33aより改良材が吐出されて、円柱状の地盤改良部形成体41の外周に、円筒状の地盤改良部形成体42が形成されるようにしている。
【0067】
この際、第3改良材吐出孔33a,33a,33aから吐出される改良材は、掘削土と殆ど攪拌されることなく円筒状の地盤改良部形成体42を形成することになり、その結果、改良材が円柱状の地盤改良部形成体41の周囲を被覆した状態となる。
【0068】
従って、第3改良材吐出孔33a,33a,33aから吐出される改良材として、有害物質を中和・消滅・浄化させて無害化するものを使用することにより、円筒状の地盤改良部形成体42を有害物質が、円柱状の地盤改良部形成体41の内方から外方へ浸透・通過する際に、中和・消滅・浄化されるようにして、同有害物質の外方への漏出を確実に防止することができる。
なお、地盤G中に所定深さの地盤改良部40を築造する際に、所定深さに達したところで、掘削軸体7をわずかに昇降させながら、第1改良材吐出部29より改良材を繰り返し直下方へ向けて吐出させることにより、地盤改良部40の底部に別途に地盤改良部形成体を形成することもできる。
この際、底部の地盤改良部形成体と円筒状の地盤改良部形成体42とにより有底円筒状の地盤改良部40を形成することができる。
このようにして、地盤改良部40の底部の地盤改良効果を高めることができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0070】
(1)請求項1記載の本発明では、掘削軸体の下部周面に撹拌翼体を取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付け、掘削軸体の近傍と撹拌翼体の回転軌跡の外方位置とにそれぞれ改良材吐出部を設けており、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部は、縦翼片の背面に上下方向に伸延する改良材吐出孔を備えている
【0071】
このようにして、掘削軸体の下端部に取り付けた掘削刃体により地盤を掘削すると共に、同掘削軸体の下部周面に取り付けて相対的に反対方向に回転する内・外側撹拌翼体により掘削土を撹拌しながら、改良材を掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とから吐出して、同掘削軸体を中心とする円柱状の地盤改良部形成体と、同円柱状の地盤改良部形成体の外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを形成することができる。
【0072】
従って、円柱状の地盤改良部形成体よりも円筒状の地盤改良部形成体に多量の改良材を含有させることにより、同円筒状の地盤改良部形成体を円柱状の地盤改良部形成体よりも地盤改良効果の高いものとなすことができる。
【0073】
その結果、例えば、改良材としてセメントミルク等の改良材を使用して、地盤改良部の一部を左右方向に重複させて連続的に接合することにより、地盤改良部の壁体を形成した場合には、円筒状の地盤改良部形成体同士が重複して接合部を形成することになるために、同接合部において、壁体の肉厚が地盤改良部の中央部よりも薄肉となっているにもかかわらず、同接合部の地盤改良効果である固化による止水効果が高いことから、同壁体により汚染土壌の周囲を囲繞して、同汚染土壌から有害物質が壁体の外部に漏出するのを確実に防止することができる。
そして、撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部を縦翼片の背面に形成すると、改良材を円滑に吐出させることができ、上下方向に伸延する改良材吐出孔を備えると、改良材を上下縦長の帯状に吐出させることができるので、掘削土壌中において改良材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0074】
また、請求項1記載の本発明では、掘削軸体の下部周面に、内側撹拌翼体と、同内側撹拌翼体の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼体とを取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付け、掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とにそれぞれ改良材吐出部を設け、掘削刃体により地盤を掘削すると共に、各改良材吐出部より改良材を吐出させ、同改良材を内・外側撹拌翼体により掘削土中に混合・攪拌して、内側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円柱状の地盤改良部形成体を形成すると共に、同内側撹拌翼体の回転軌跡の外方でかつ外側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円筒状の地盤改良部形成体を形成するようにしている。
【0075】
このようにして、相互に反対方向に回転する内側撹拌翼体と外側撹拌翼体との相対撹拌により、、掘削土に改良材を効率良く混合・攪拌して、円柱状の地盤改良部形成体と、その周囲に形成される円筒状の地盤改良部形成体とを確実に形成することができる。
【0076】
また、請求項2記載の本発明では、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部に改良材を供給するための改良材導入路を、弧状に形成された外側撹拌翼体の上部横翼片および縦翼片にわたって形成しており、改良材吐出部の改良材吐出孔から改良材が吐出されるようになっている
【0077】
(3)請求項3記載の本発明では、掘削軸体の下端部に取り付けた掘削刃体により地盤を掘削すると共に、同掘削軸体の下部周面に取り付け撹拌翼体により掘削土を撹拌しながら、改良材を掘削軸体の近傍と撹拌翼体の回転軌跡の外方位置とから吐出して、同掘削軸体を中心とする円柱状の地盤改良部形成体と、同円柱状の地盤改良部形成体の外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを形成するようにしている。
【0078】
このようにして、円柱状の地盤改良部形成体の外周を円筒状の地盤改良部形成体により囲繞するようにしているため、円柱状の地盤改良部形成体よりも円筒状の地盤改良部形成体の地盤改良効果を高くすることにより、全ての地盤を均一に改良する場合に比べて効率良くしかも安価に地盤改良を行うことができる。
また、撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部を縦翼片の背面に形成すると、改良材を円滑に吐出させることができ、上下方向に伸延する改良材吐出孔を備えると、改良材を上下縦長の帯状に吐出させることができるので、掘削土壌中において改良材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0079】
(4)請求項4記載の本発明では、掘削軸体の下端部に取り付けた掘削刃体により地盤を掘削すると共に、同掘削軸体の下部周面に取り付けて相対的に反対方向に回転する内・外側撹拌翼体により掘削土を撹拌しながら、改良材を掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とから吐出して、同掘削軸体を中心とする円柱状の地盤改良部形成体と、同円柱状の地盤改良部形成体の外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを形成するようにしている。
【0080】
このようにして、相対的に反対方向に回転する内・外側撹拌翼体により、円柱状の地盤改良部形成体と、その外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを確実に形成することができる。
【0081】
その結果、円柱状の地盤改良部形成体の一部を形成する改良材と、円筒状の地盤改良部形成体の一部を形成する改良材とに、量や質等の差異をもたせることにより、円筒状の地盤改良部形成体の地盤改良効果を円柱状の地盤改良部形成体の地盤改良効果よりも明確に高くすることができるため、全ての地盤を均一に改良する場合に比べて効率良くしかも安価に地盤改良を行うことができる。
また、撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部を縦翼片の背面に形成すると、改良材を円滑に吐出させることができ、上下方向に伸延する改良材吐出孔を備えると、改良材を上下縦長の帯状に吐出させることができるので、掘削土壌中において改良材を掘進方向に満遍なく配置することができる。
【0082】
(5)請求項5記載の本発明では、改良材の単位体積当たりの重量は、円柱状の地盤改良部形成体よりも円筒状の地盤改良部形成体の方を大きくしている。
【0083】
このようにして、円柱状の地盤改良部形成体よりもその外周部を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体の地盤改良効果を高くすることができて、効率良くしかも安価に地盤改良を行うことができる。
【0084】
(6)請求項6記載の本発明では、円柱状の地盤改良部形成体を成形する改良材と円筒状の地盤改良部形成体を成形する改良材とは、それぞれ種類が異なるようにしている。
【0085】
このようにして、円柱状の地盤改良部形成体に使用する改良材よりもその外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体に使用する改良材の地盤改良効果、例えば、止水効果を高くすることにより、安価にして効率良く地盤改良を行って、有害物質の封じ込めを行うことができる。
【0086】
また、改良材として、有害物質を中和・消滅・浄化させて無害化するものを使用することもできる。
【0087】
特に、円筒状の地盤改良部形成体を有害物質が浸透・通過する際に、中和・消滅・浄化されるようにして、同有害物質の漏出を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる地盤改良装置の側面説明図。
【図2】同地盤改良装置の相対撹拌翼体の一部切欠正面図。
【図3】同相対撹拌翼体の断面平面説明図。
【図4】筒状膜の説明図。
【図5】地盤改良説明図。
【図6】他の形態の地盤改良説明図。
【図7】第2実施例としての第3改良材吐出部を具備する相対撹拌翼体の一部切欠正面図。
【図8】同相対撹拌翼体の断面平面説明図。
【図9】変容例としての第3改良材吐出部を具備する相対撹拌翼体の断面平面説明図。
【図10】もう一つの変容例としての第3改良材吐出部を具備する相対撹拌翼体の断面平面説明図
【図11】第2実施例としての相対撹拌翼体の一部切欠正面図。
【図12】同相対撹拌翼体の断面平面説明図。
【符号の説明】
A 地盤改良装置
1 ベースマシン
2 改良材供給部
3 ベースマシン本体
4 リーダ
5 モータ支持体
6 駆動用モータ
7 掘削軸体

Claims (6)

  1. 掘削軸体の下部周面に、内側撹拌翼体と、同内側撹拌翼体の外周を相対的に反対方向に回転する外側撹拌翼体とを取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付け、掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とにそれぞれ改良材吐出部を設けており、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部は、縦翼片の背面に上下方向に伸延していると共に改良材を上下縦長の帯状に吐出する改良材吐出孔を備えており、掘削刃体により地盤を掘削すると共に、各改良材吐出部より改良材を吐出させ、同改良材を内・外側撹拌翼体により掘削土中に混合・攪拌して、内側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円柱状の地盤改良部形成体を形成すると共に、同内側撹拌翼体の回転軌跡の外方でかつ外側撹拌翼体の回転軌跡の内方に円筒状の地盤改良部形成体を形成するようにしたことを特徴とする地盤改良装置。
  2. 前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置の改良材吐出部に改良材を供給するための改良材導入路は、弧状に形成された外側撹拌翼体の上部横翼片および縦翼片にわたって形成されている請求項1に記載の地盤改良装置。
  3. 掘削軸体の下端部に取り付けた掘削刃体により地盤を掘削すると共に、同掘削軸体の下部周面に取り付け撹拌翼体により掘削土を撹拌しながら、改良材を掘削軸体の近傍と撹拌翼体の回転軌跡の外方位置とから吐出して、同掘削軸体を中心とする円柱状の地盤改良部形成体と、同円柱状の地盤改良部形成体の外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを形成する地盤改良工法であって、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置から改良材を吐出する改良材吐出部は、縦翼片の背面に上下方向に伸延していると共に改良材を上下縦長の帯状に吐出する改良材吐出孔を備えるものである地盤改良工法
  4. 掘削軸体の下端部に取り付けた掘削刃体により地盤を掘削すると共に、同掘削軸体の下部周面に取り付けて相対的に反対方向に回転する内・外側撹拌翼体により掘削土を撹拌しながら、改良材を掘削軸体の近傍と外側撹拌翼体の近傍とから吐出して、同掘削軸体を中心とする円柱状の地盤改良部形成体と、同円柱状の地盤改良部形成体の外周を囲繞する円筒状の地盤改良部形成体とを形成する地盤改良工法であって、前記撹拌翼体の回転軌跡外方位置から改良材を吐出する改良材吐出部は、縦翼片の背面に上下方向に伸延していると共に改良材を上下縦長の帯状に吐出する改良材吐出孔を備えるものである地盤改良工法
  5. 改良材の単位体積当たりの重量は、円柱状の地盤改良部形成体よりも円筒状の地盤改良部形成体の方を大きくしたことを特徴とする請求項3又は4記載の地盤改良工法。
  6. 円柱状の地盤改良部形成体を成形する改良材と円筒状の地盤改良部形成体を成形する改良材とは、それぞれ種類が異なることを特徴とする請求項3又は4記載の地盤改良工法。
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