JP2004250864A - 地盤改良装置 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

【目的】平面視回転せず、横軸線回りに回転する横軸体をもつ地盤改良装置で、掘削軸回りに共回りする掘削土を、横軸体に確実に当てて、その共回りを止めることに加えて、横軸体の回りに回転させて混合、攪拌もさせる。
【構成】回転、上下動する掘削軸1と、平面視回転せず、掘削軸1の回りに共回りしてくる掘削土を横軸体4に当てるようにした地盤改良装置で、掘削軸回りに等角度間隔で複数設けられた横軸体4を横軸線4g回りに回転させるようにしたもので、横軸体4のうちの共回りする掘削土の当たる部位の最小の径寸法をH(cm)とし、掘削軸1を下降又は上昇させる速度をV(cm/min)とし、掘削軸1の回転数をN(rpm)とし、横軸体4の掘削軸1の特定高さにおける数をKとしたとき、H>V/(NK)なる関係式を満たすものとした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤改良装置に関し、詳しくは、土木、建設の基礎工事などにおいて、地盤を柱状に掘削しながら石灰系やセメント系のスラリー状の固化剤を吐出して、この固化剤と掘削土とを混合、攪拌して固結させることで、地盤を柱状に固結、成形して改良するため、掘削軸に掘削翼等を設けた地盤改良装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
掘削翼にて掘削され、その掘削翼と上方の攪拌翼にて、混合される掘削土は、掘削軸の回りに、掘削軸の回転につられるように共回りするため、掘削径の内側では、掘削土相互が十分に混合攪拌されているとはいえない。掘削土が粘土質又はシルト層のように粘性の高い地盤の地盤改良では、特にその傾向が大きい。そこで、掘削時つまり掘削軸の回転時において、その掘削軸の回りに回転しない共回り防止翼(横軸体)を掘削軸に設けることが行なわれている(例えば特許文献1)。特許文献1のものは、掘削翼と攪拌翼との間に、或いは攪拌翼と攪拌翼との間に、掘削軸に対して回転自在であり、直径が掘削翼より大きく形成された共回り防止翼を設けたものである。このものでは、共回り防止翼の先端を掘削過程で、掘削径の外側の未掘削土中に食い込ませることで、掘削軸の回転時においても、共回り防止翼が平面視において(上から見て)回転しないようにし、掘削する土塊が掘削軸と共に回転しても、その回転しない共回り防止翼に当てることで、その掘削土が共回りをするのを防止できるようにしたものである。
【0003】
このような特許文献1に記載の装置も含め、掘削軸の下降(又は上昇)につれて、共回り防止翼の高さ(地盤中の深さ)位置も次第に変化する。これにより、共回りする掘削土のうち、共回り防止翼の高さにあり、その翼の幅(高さ)に対応する掘削土は、その共回りが止められるとともに、掘削軸の下降とともに、共回りが止められる部分が連続的に変化する。これに対応し、掘削土は混合、攪拌されるというものである。
【0004】
ところが、このような状態の混合、攪拌では、共回りが止められるというだけであるから、決して十分な混合攪拌がなされているとはいえない。そこで、共回りしてくる掘削土を単に当てて止めるだけでなく、その共回り防止翼自体を共回り防止翼の横軸線方向から見て、その横軸回りに回転させることで、共回りしてくる掘削土をその横軸回りに回転させ、横軸の外方に設けた杆体(又は突起)などによる作用とも相俟って、掘削土を混合攪拌するようにしたものがある(特許文献2)。さらに、掘削軸から横方向に延びるように設けられた横軸(中軸)の軸回りに回転自在に外嵌された筒体を回転させることで、共回りしてくる掘削土を横軸回りに立体的に回転させ、筒体の外方に設けた杆体による混合、攪拌作用とも相俟って、掘削土を混合攪拌するようにしたものがある(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公昭58−29374号公報
【特許文献2】
特開平8−41862号公報
【特許文献3】
特公平8−120665号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2、3の技術によっても、実際の地盤改良の現場においては、十分な混合、攪拌がされていないといった問題があった。というのは、地盤改良の現場における掘削軸の回転数(単位時間当たりの回転数)は、例えば電動機が回転駆動源であれば通常、一定であるのに対し、掘削軸の進行速度(掘削軸の下降速度、又は上昇速度)は一定でないためである。つまり、混合、攪拌においては、掘削軸はある一定回転数N(rpm)で回転しながら、地中を下又は上に向ってある速度V(cm/min)で進行し、横軸体又は共回り防止翼(以下、単に横軸体ともいう)もその位置で掘削軸と同じ進行速度で下降又は上昇する。このとき、掘削土の共回りが止められる部位、つまり横軸体の高さ(深さ)位置は、その下降においては絶えず連続的に変化している。このことから、掘削時の進行速度が回転速度に比べて速いと、共回りする掘削土のうち、横軸体に当たらない部分が発生する。つまり、共回りする掘削土がその上下において十分に横軸体に当たらないため、横軸体の回りに回転させられない掘削土が存在し、したがって十分な混合、攪拌がされていないといった問題があった。
【0007】
本発明は、従来の地盤改良装置のもつこうした問題点に鑑みて案出したものであって、掘削過程で、掘削軸回りに回転しない横軸体であって、その横軸体が横軸線回りに回転する回転駆動手段を備えた地盤改良装置において、共回りしてくる掘削土を効率的かつ十分に混合攪拌できるようにした地盤改良装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、掘削軸に掘削翼を備えてなる地盤改良装置であって、該掘削軸には、横方向に延び、掘削軸とともに上下動する横軸体を備えると共に、該横軸体を、掘削時において回転する掘削軸に対し、上から見て回転させない回転防止手段と、前記横軸体をその横軸線回りに回転させる回転駆動手段とを備えており、掘削時において掘削軸の回りに共回りする掘削土を前記横軸体に当て、しかも該横軸体の横軸線回りの回転によって回転させるようにしたものにおいて、
前記横軸体のうちの共回りする掘削土の当たる部位を、その横軸線に垂直な断面で切断した際における最小の径寸法をH(cm)とし、前記掘削軸を掘削土中において下降又は上昇させる速度をV(cm/min)とし、前記掘削軸の回転数をN(rpm)とし、前記横軸体の前記掘削軸の一定高さ(1段)における数を単数としたとき、
掘削において、H>V/Nなる関係式を満たすことを特徴とする地盤改良装置である。
【0009】
この地盤改良装置によれば、掘削軸がN(rpm)で回転しながら、地中内に速度V(cm/min)で下降すると、掘削軸が1回転するとき、横軸体は回転しないが、地中内にV/N(cm)進む。一方、掘削軸の回りには掘削土が共回りし、横軸線回りに回転する横軸体に当たりながら、その横軸線回りに混合される。このとき、本発明では、横軸体の最小の径寸法Hが、上記のH>V/Nなる関係にあるから、横軸体の上下動する範囲にあり、掘削軸の回転方向に共回りする掘削土は、上下動する横軸体に確実に当たり、しかも回転するその横軸体回りに回転させられる。つまり、掘削軸の回りに共回りする掘削土は、上下動する横軸体に確実に当たり、しかも回転するその横軸体回りに回転させられるため、質の高い混合攪拌がなされる。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、掘削軸に掘削翼を備えてなる地盤改良装置であって、該掘削軸には、横方向に延び、掘削軸とともに上下動する横軸体を備えると共に、該横軸体を、掘削時において回転する掘削軸に対し、上から見て回転させない回転防止手段と、前記横軸体をその横軸線回りに回転させる回転駆動手段とを備えており、掘削時において掘削軸の回りに共回りする掘削土を前記横軸体に当て、しかも該横軸体の横軸線回りの回転によって回転させるようにしたものにおいて、
前記横軸体のうちの共回りする掘削土の当たる部位を、その横軸線に垂直な断面で切断した際における最小の径寸法をH(cm)とし、前記掘削軸を掘削土中において下降又は上昇させる速度をV(cm/min)とし、前記掘削軸の回転数をN(rpm)とし、前記横軸体の前記掘削軸の一定高さにおける数を複数個Kとし、かつ掘削軸の一定高さにおける複数の該横軸体を前記掘削軸の回りに略等角度間隔で設けたものとしたとき、
掘削において、H>V/(NK)なる関係式を満たすことを特徴とする地盤改良装置である。すなわち、前記掘削軸のの一定高さ(1段)における数を単数に代えて、前記横軸体の前記掘削軸の一定高さにおける数を複数個Kとし、かつ掘削軸の一定高さにおける複数の該横軸体を前記掘削軸の回りに略等角度間隔で設けたものとしたとき、掘削において、H>V/(NK)なる関係式を満たすことを特徴とする地盤改良装置である。
【0011】
このように、掘削軸の一定高さにおける横軸体を複数とするとき、その横軸体を掘削軸の回りに略等角度間隔で設けたものとしたときは、掘削において、H>V/(NK)なる関係式を満たすこととすれば、前記手段と同様の作用効果が得られる。しかもこのときは、Hが同じでも、横軸体の数に対応して、速度V(cm/min)を大きくできるため、効率的な掘削を行なうことができる。
【0012】
本発明において、横軸体は、請求項3に記載のように、その横軸線に垂直な面で切断したときの断面の輪郭が多角形をなしているとよい。とくには、請求項4に記載のように、その横軸線に垂直な面で切断したときの断面の輪郭が略四角形をなしているものとするのが、構造の複雑化を招かないし、横軸線の回りに掘削土を回転させ易く、好ましい。さらに、請求項5に記載のように、前記横軸体は、その周面に突起を有しているとよい。また、横軸体の平面視における回転防止手段としては、横軸体の先端が掘削軸に設けられた掘削翼の先端が描く、平面視における円より外側に位置する長さを有するものとして、これを掘削軸に回転自在に取りつけたものとしてもよいが、これに限定されない。すなわち、横軸体の先端が掘削軸に設けられた掘削翼の先端が描く、平面視における円より内側に位置する長さを有するものであっても、例えばその横軸体の先端に、上向きに延びる杆体を設けておき、その杆体の上端を重機にて、上下にスライドのみできるように保持しておくこととして、横軸体の平面視における回転防止手段とすることもできるなど、適宜の手段を用いればよいためである。
【0013】
さらに、横軸体の回転駆動手段は、掘削軸の回転を回転駆動源として歯車装置などの回転力伝達手段を介し、横軸体が掘削軸の軸線回りに回転不能とされた際に、該横軸体の軸線回りに回転するように構成されているものでもよい。また、横軸体は、前記掘削軸の軸線方向から見て、自身の先端部が前記掘削翼が回転して該掘削翼の先端が描く円周の外方に位置する長さを有する中軸と、その円周の内方において、該中軸の軸線回りに回転自在の筒状の横軸体を備えたものとし、さらに、この筒状の横軸体に、その軸線方向から見て略等角度間隔をおいて横軸体の外方に延びる少くとも3つの突起(突出片)を備えたものとする一方、前記掘削軸には、前記中軸が前記掘削軸の軸線回りに回転しないときにおいて、該掘削軸が回転した際に前記突起に当たって前記横軸体をその軸線(中軸)回りに回転させる少くとも1つの横向き突出棒を備えているものとしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る地盤改良装置の実施の形態について、図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図中、1は、円筒状(若しくは中空円柱状)をなす掘削軸(回転駆動軸)であって、その上端部に設けた図示しないモーターなどの回転駆動手段により、所定の回転数N(rpm)で回転し、また重機に取付けられて掘削土中において速度V(cm/min)で下降(下動)又は上昇(上動)できるように構成されている。そして、その先端(下端)部近傍には地盤を掘削する所定の径(長さ)D1をもつ掘削翼2が、溶接等によりその掘削軸1に対してほぼ直角方向で突出状に設けられている。また、掘削翼2の上方には、径Dlよりやや小さい径D2を持ち、掘削軸1と一体となって回転することにより掘削土を攪拌するための攪拌翼3が掘削軸1に一体的に固着されている。なお、掘削軸1の先端部近傍には、スラリー状の固化剤の吐き出し口1aが設けられており、図示しない固化剤が圧送源から掘削軸1の内側を通って掘削土中に吐出されるように形成されている。
【0015】
そして、掘削軸1における掘削翼2と攪拌翼3との間には、以下に、詳述するように、掘削軸1と略直角方向に、本例では断面が略正方形をなす横軸体4が、掘削時には平面視において(上から見て)回転しないが、その横軸体4自体の横軸線4g回りに、後述する回転駆動手段(機構)を介して回転するように設けられている。この横軸体4は、平面視において略等角度間隔(180度間隔)で、掘削軸1に対して同じ高さ(一定高さ)位置において設けられている。そして、その先端が、図2に示したように、掘削翼2の径Dlによって描かれる平面視における円(掘削径)Eより外方に、掘削軸1における同じ高さ位置において両側に突出するように、掘削翼2よりも長く、すなわち大きい径D3で形成されている。また、本形態では、横軸体4は、平面視、前記円Eより外方に位置する両方の先端寄り部位4a,4aが、前記円Eより内方に位置する基端寄り部位4bに比べて細く形成されている。これにより、本形態では、掘削時において、各横軸体4のうち、平面視、掘削径D1より外方に位置する両方の先端寄り部位4a,4aは掘削されない地盤中を掘削軸1とともに上又は下に動くが、その先端寄り部位4a,4aが掘削されない地盤中に埋設状となることにより、平面視において回転しないように構成されている。すなわち、本例では、このような横軸体4の先端寄り部位4a,4aは、横軸体4を掘削軸1の回りに回転させない回転防止手段をなすように構成されている。
【0016】
そして、横軸体4は、平面視において掘削軸1の回りに回転しないとき、掘削軸1の回転によりその横軸4gの回りに回転するように構成されている。この回転駆動手段は、掘削軸1の回転を駆動源としてなされるように構成されているが、本例では次の構成とされている。すなわち、本形態では、横軸体4の平面視における回転が止められた際において、横軸体4がその軸線4g回りに回転するように、横軸体4の基部において、掘削軸1を包囲し、横軸体4と掘削軸1の相対回転を許容するように設けられたギヤボックス11内に図示しない歯車装置が設けられており、この歯車装置を介して、掘削軸1の回転により、平面視においては回転しない横軸体4をその軸線4gのまわりに回転させるように構成されている。歯車装置は、図示はしないが、例えば掘削軸の軸線を軸として掘削軸にかさ歯車を固定し、このかさ歯車に噛み合うかさ歯車を各横軸体4の基部(根元)に設けるなど、公知のものとすることでよい。
【0017】
なお、図中、12、13は、ギヤボックス11の上下動を規制するように掘削軸1に設けられたストッパである。また、横軸体4における先端寄り部位(以下、小径部ともいう)4aを除く基部4b、つまり掘削時において掘削軸まわりに共回りする掘削土が当たる部分は、径(断面)が大きい正方形とされている。しかして、本形態では、平面視において、円(掘削径)Eより内方に存在する基端寄り部位(以下、大径部ともいう)4bの最小の径Hは、本形態では、断面が正方形のために対辺寸法とされている。
【0018】
このような本形態において、掘削軸1を回転数N(rpm)、速度V(cm/min)で、掘削土中を回転させながら下降(又は上昇)して掘削する場合には、次のようである。ただし、この掘削においては、横軸体4において共回りする掘削土があたる大径部(4b)の最小の径寸法をH(cm)、掘削軸1の速度をV(cm/min)、そして掘削軸1の回転数をN(rpm)、横軸体4の掘削軸1の特定高さにおける数をKとしたとき、H>V/(NK)なる関係式を満たすようになっている。例えば、掘削軸1を進行する速度Vが、70cm/minで、回転数Nが、15rpmであり、横軸体4は掘削軸1の特定高さにおいて両側に突出状に設けられており、平面視、180度間隔で、その数Kは2であるため、横軸体4において共回りする掘削土があたる大径部(4b)の最小の径寸法Hを、5cmとし、H>V/(NK)なる関係式を満たして掘削するものとした。
【0019】
この掘削条件の下、掘削翼2による掘削が進み、横軸体4の小径部4a,4aが、掘削されていない硬い地盤つまり掘削翼2が回転してその先端が描く円周Eの外方に入り込むと、横軸体4は、掘削軸1の回りに回転せず、それ自身の軸線4gの回りに回転する。つまり、平面視において、横軸体4は回転しないが、横軸体自身の軸線4g回りに回転しながら、掘削軸1の進行、例えば、下動とともに下動する。これにより、掘削軸1の回りに、掘削翼2や攪拌翼3の回転につられて共回りする掘削土は、次のように攪拌される。すなわち、前記の掘削条件では、V/(NK)≒2.3cmであるのに対し、横軸体4のうち、共回りする掘削土があたる大径部(4b)の最小の径寸法Hが5cmである。つまり、掘削軸が1回転する間に、横軸体4は7cm下に動く。一方、本形態では、掘削軸における同じ高さ部位に2つの横軸体4があることから、掘削軸が0.5回転したとき、1つの横軸体4が下に動く量は2.3cmであり、それが、横軸体4の大径部4bにおける最小径(断面正方形の辺の長さ)H(5cm)を超えないため、掘削軸1の回りに共回りする掘削土を、確実に横軸体4に当てることができる。そして、図3に示したように、横軸体4がそれ自身の軸線4g回りに回転していることから、横軸体4に当たる掘削土は横軸体の回転に連れられて横軸体4のまわりに回る。すなわち、掘削軸の回りに共回りする掘削土は、確実に横軸体4に当たり、その軸線4g回りに回転させられるため、回転する横軸体4によって十分な混合、攪拌がなされる。
【0020】
すなわち、本形態では、横軸体4の掘削軸1の一定高さにおける数Kを2とし、かつ掘削軸1の一定高さにおける2つの横軸体4を掘削軸1の回りに略等角度間隔で設けたものとしたとき、H>V/(NK)なる関係式を満たすものとなっている。このため、掘削中、共回りしてくる掘削土に対し、掘削軸1が上から下に動くときには連続して、すなわち途切れることなく、平面視、停止している横軸体4が当たることになる。つまり、共回りする掘削土は、横軸体4が上から下に動くときに不連続となることなく、回転している横軸体4に当たって、その軸線4g回りに連れられる形で回るから、共回りする掘削土であっても、軸線4g回りには混合、攪拌される。なお、前記においては、掘削軸1を下動する場合で説明したが、上動する場合においても共回りする掘削土があるときは、これと同様に横軸体4の回りに混合攪拌できる。
【0021】
さて次に、本発明の別の実施の形態について、図4を参照して説明するが、前記形態と本質的な相違はないため、同一部位には同一の符号を付し、相違点を中心として説明する。このものは、掘削軸1に上下方向の移動が規制されて回転自在に取り付けられた環状体(ボス)21に、それから横方向に延びる断面円形の中軸14を設けてある。中軸14は、平面視において、掘削軸1の回りに略等角度間隔(略180度間隔)で、掘削軸1の一定高さに2つ設けてある。この中軸14は、掘削翼2の半径D1/2より長く、その先端14aが平面視掘削径D1が描く円(図2における円E)より外方に突出するように形成されている。また、中軸14には、その軸線4g方向から見て外形が略正方形をなし、中央に中軸14が嵌るように円断面の穴のある筒状の横軸体24を外嵌してなるもので、この横軸体24が中軸14の軸線4g回りに回転するようにされている。
【0022】
そして、筒状の横軸体24の先端はその円よりやや内側に位置し、中軸14の先端寄り部位に設けられたストッパ15で先端側には移動できないようにされている。また、横軸体24の外周面のうち、その掘削軸1寄り部位には、横軸体24の軸線4g方向から見て、横軸体24ごとに例えば4本の突起(突出片)17が等角度間隔で突出状に設けられている。一方、掘削軸1には、平面視、横軸体24が停止しているときにおいて、掘削軸1を回転させたときに、この突起17に間欠的に噛み合う(当たる)ように横向き突出棒19が適数本設けられている。この横向き突出棒19は攪拌翼の作用をなすが、掘削軸1を回転させたときに、突起17に間欠的に噛み合うことで、横軸体24をその軸線回りに回転させるように構成されている。なお、掘削軸1における環状体21の上下位置には、環状体21の上下動を規制するストッパ22、23が設けられている。
【0023】
すなわち、本形態では、横軸体24の平面視における回転防止手段は、前記形態における横軸体の先端部4aと基本的に同様である。相違点は、回転しない中軸14に、その中軸14の軸線回りに回転するように横軸体24を設け、その横軸体24に設けた突起17と、掘削軸1に設けた横向き突出棒と19との間欠的噛み合いによって回転駆動手段を形成した点のみである。
【0024】
このような本形態においても、前記形態と同様に、共回りする掘削土があたる横軸体24の最小の径寸法をH(cm)、掘削軸1の上下動する速度をV(cm/min)、そして掘削軸1の回転数をN(rpm)、横軸体24の掘削軸1の特定高さにおける数をKとしたとき、H>V/(NK)なる関係式を満たすようにすることで、前記形態と同様の作用、効果が得られる。
【0025】
ただし、本形態では、横軸体24の軸線4g周りの回転が間欠的となるものの、その回転駆動手段の構造の簡略化が図られる。その上に、突起17がある分、共回りしてくる掘削土を横軸体24回りに効率的に混合、攪拌させることができる。なお、横軸体24の軸線周りの回転をできるだけ連続的にするためには、突起17と、横向き突出棒19との噛み合い数を増やせばよい。すなわち、本発明は、各種の地盤改良装置において具体化できる。
【0026】
また、前記形態では、その掘削時における横軸体24の平面視の回転防止手段は、横軸体24内の中軸14の先端14aを掘削されない地盤中に位置させることとしたが、別の構成とすることもできる。前記形態においてその一部を変更して図5に示したようにしてもよい。すなわち、中軸14を掘削翼1の半径D1/2より短めとし、横軸体24の長さも短くする。そして、中軸14の先端に、真っ直ぐ上に延びる杆体31を固定し、この杆体31を、地盤改良装置の上方において、上下動はできるが、平面視回転できないように保持しておくのである。図5においては、杆体31の上端を、掘削軸回りに相対的に回転自在に取付けられた環状体33から横方に延びるアーム34と連結固定し、このアーム34から上にガイドバー36を掘削軸1と平行に上に延ばし、このガイドバー36が、掘削軸1と共に上下動のみするように構成されている。図5においては、重機のマスト38に固定された保持部39のガイド穴41に掘削軸1が通され、ガイド穴42にガイドバー36が通され、掘削軸1は回転しつつ上下動できるが、ガイドバー36は、上下動のみできる構成とされている。これにより、この装置によっても、H>V/(NK)なる関係式を満たすものとして掘削することにより、前記形態と同様の作用、効果が得られる。
【0027】
本発明は、上記した実施の形態のものに限定されるものではない。適宜に設計変更して具体化できる。横軸体については、掘削軸の一定高さにおける数を2としたが、3以上としてもよい。なお、3の時は、掘削軸の回りに略120度間隔で設けることになるし、4の時は、掘削軸の回りに略90度間隔で設けることになる。本発明は、横軸体を単数としても具体化できる。そして、横軸体については、その軸線方向から見た形(横軸線に垂直に切断したときの断面の輪郭)を略正方形としたが、長方形その他の四角形としてもよいし、その他の多角形としてもよい。因みに、長方形とした場合には、その中心が横軸体の回転軸であるときは、本発明におけるところの横軸体の最小の径寸法は、その短辺の長さとなる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、地盤中で掘削軸の軸線回りに共回りする掘削土は、掘削軸を回転させて例えば下動しているとき、上部にあるものから下部にあるものが、下動する横軸体の移動にしたがって、その横軸体に連続して当たる。そして、横軸体に当たった掘削土は、その横軸体の回転によって横軸体の回りに回転させられる。すなわち、本発明によれば、横軸体の上下動する範囲において、共回りする掘削土は横軸体に確実に当たって横軸体の回りに回転する形態で混合させられる。したがって、共回りする掘削土も横軸体の回りに確実に混合攪拌されるため、従来よりも、より均質、効果的な混合、攪拌が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地盤改良装置を具体化した実施の形態の概略構成を示す立面正面図。
【図2】図1の実施の形態において横軸体を上から見た(図1中のA−A線)平面図。
【図3】図1の実施の形態における横軸体部位をその横軸線方向から見た図。
【図4】本発明の地盤改良装置を具体化した別の実施の形態の概略構成を示す立面正面図。
【図5】本発明の地盤改良装置を具体化した別の実施の形態の概略構成を示す立面正面図。
【符号の説明】
1 掘削軸
2 掘削翼
3 攪拌翼
4、24 横軸体
4g 横軸体の軸線

Claims (5)

  1. 掘削軸に掘削翼を備えてなる地盤改良装置であって、該掘削軸には、横方向に延び、掘削軸とともに上下動する横軸体を備えると共に、該横軸体を、掘削時において回転する掘削軸に対し、上から見て回転させない回転防止手段と、前記横軸体をその横軸線回りに回転させる回転駆動手段とを備えており、掘削時において掘削軸の回りに共回りする掘削土を前記横軸体に当て、しかも該横軸体の横軸線回りの回転によって回転させるようにしたものにおいて、
    前記横軸体のうちの共回りする掘削土の当たる部位を、その横軸線に垂直な断面で切断した際における最小の径寸法をH(cm)とし、前記掘削軸を掘削土中において下降又は上昇させる速度をV(cm/min)とし、前記掘削軸の回転数をN(rpm)とし、前記横軸体の前記掘削軸の一定高さにおける数を単数としたとき、
    掘削において、H>V/Nなる関係式を満たすことを特徴とする地盤改良装置。
  2. 掘削軸に掘削翼を備えてなる地盤改良装置であって、該掘削軸には、横方向に延び、掘削軸とともに上下動する横軸体を備えると共に、該横軸体を、掘削時において回転する掘削軸に対し、上から見て回転させない回転防止手段と、前記横軸体をその横軸線回りに回転させる回転駆動手段とを備えており、掘削時において掘削軸の回りに共回りする掘削土を前記横軸体に当て、しかも該横軸体の横軸線回りの回転によって回転させるようにしたものにおいて、
    前記横軸体のうちの共回りする掘削土の当たる部位を、その横軸線に垂直な断面で切断した際における最小の径寸法をH(cm)とし、前記掘削軸を掘削土中において下降又は上昇させる速度をV(cm/min)とし、前記掘削軸の回転数をN(rpm)とし、前記横軸体の前記掘削軸の一定高さにおける数を複数個Kとし、かつ掘削軸の一定高さにおける複数の該横軸体を前記掘削軸の回りに略等角度間隔で設けたものとしたとき、
    掘削において、H>V/(NK)なる関係式を満たすことを特徴とする地盤改良装置。
  3. 前記横軸体は、その横軸線に垂直な面で切断したときの断面の輪郭が多角形をなしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の地盤改良装置。
  4. 前記横軸体は、その横軸線に垂直な面で切断したときの断面の輪郭が略四角形をなしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の地盤改良装置。
  5. 前記横軸体は、その周面に突起を有していること特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の地盤改良装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019132043A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 昌尚 橋本 地盤改良装置
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