JP6195186B1 - 地盤改良装置の掘削・撹拌具 - Google Patents
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Abstract
【課題】掘削・撹拌具の掘削・撹拌軸として相対回転する既存の二重軸の所望とする位置に対して追加的且つ部分的に相対回転する三重軸を付加することができ、複数の相対駆動翼同士による強制的な練り込み撹拌による優れた混練性と掘進性を有しつつも、製造や改良のコストを低減化した経済性を有する掘削・撹拌具を提供する。【解決手段】上下方向に延伸する掘削・撹拌軸を駆動回転する内部中空状の外軸と、上記外軸内に回転可能に設けられ、上記外軸と相対的に駆動回転する内部中空状の内軸と、を有した二重軸構造とし、上記掘削・撹拌軸の軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置で、上記内軸の内側又は上記外軸の外側に回転可能に設けられ、上記掘削翼又は上記撹拌翼の少なくともいずれか一方が支持される出力軸と、上記外軸又は上記内軸のいずれか一方の軸を遊星キャリアとし、上記一方の軸の周壁に設けられる開口部と、上記開口部に設けられ、上記内軸又は上記外軸のいずれか他方の軸に歯合する第1の遊星歯車と、上記開口部に設けられ、上記出力軸と上記第1の遊星歯車とに歯合する第2の遊星歯車と、を備え、上記掘削・撹拌軸の二重軸構造を上記内軸、上記外軸及び上記出力軸とにより内側から外側にかけて順次相対回転する部分的な三重軸構造とすることとした。【選択図】図1
Description
この発明は、地盤改良装置の掘削・撹拌具に関する。
従来、地盤改良装置の掘削・撹拌具には、掘削・撹拌効率を向上させるべく、撹拌翼や掘削翼が支持される掘削・撹拌軸において同一軸芯で相対回転する複数の軸で構成された多重軸構造を有するものが種々提案されている。
このような多重軸構造の掘削・撹拌軸は、内軸と、同内軸と反対方向に回転する外軸とで二重軸構造としたもの(以下、単に二重軸相対撹拌型とも言う。)と、二重軸相対撹拌型に一軸を加えた三重軸構造としたもの(以下、単に三重軸相対撹拌型とも言う。)とに大別される。
さらに、二重軸相対撹拌型は、相対的に回転駆動する駆動機にそれぞれ連動した内外軸による二重軸駆動型と、一方向に回転駆動する駆動軸と同駆動軸に対して反転部材である遊星歯車機構を介して逆回転する出力軸を設けた単軸駆動反転型とに分けられる。
二重軸駆動型としては、内軸に対し下端で掘削翼、外周面に内側撹拌翼を、外軸に対し外周面に外側撹拌翼と芯側撹拌翼とをそれぞれ支持して構成したもの(例えば、特許文献1参照。)や、内軸下端で掘削翼を、また同掘削翼の上方の外軸外周面で水平翼をそれぞれ支持して構成したもの(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
また、単軸駆動反転型は、遊星歯車機構において、駆動軸の駆動力に対する反転力を利用して出力軸を逆回転するよう遊星キャリアを固定状態にすることを基本構造としている。
単軸駆動反転型の遊星キャリアを固定状態とする構成としては、例えば、駆動軸廻りに遊星キャリアとして不動の固定シャフトを設けたり(例えば、特許文献3、特許文献4参照。)、掘削孔内における改良土の土壌抵抗を拘束力として利用すべく回転抑止板を遊星キャリアに設けたり(例えば、特許文献5、特許文献6参照。)、掘削孔の内周壁である未掘削地盤に係合して固定する係合板を遊星キャリアに付設すること(例えば、特許文献7、特許文献8、特許文献9参照。)等が提案されている。
また、三重軸相対撹拌型としては、二重軸駆動型の相対回転駆動機の回転駆動力を駆動機近傍に設けた反転歯車機構を介して変換した駆動力により回転し、二重軸駆動型の外軸外周の略全域を囲繞するように回転可能に設けた第3の軸を備えるもの(例えば、特許文献10参照。)が提案されている。
しかしながら、上記従来の二重軸駆動型において、特許文献1の掘削・撹拌具では、その機構上、掘削・撹拌翼の種類によって支持される軸が必然的に決定されるため、所望とする各翼同士の回転関係にあわせて各種翼を軸に自由配置できるものではなかった。
また、特許文献2の撹拌具では、内軸下端に支持した掘削翼と外軸外周廻りに支持した撹拌翼とは相対回転するものの、複数の撹拌翼同士は同一軸(外軸)に支持されているため同一回転となり撹拌翼同士による相対撹拌を行うことができなかった。
ところで、一般的に二重軸駆動型の相対回転駆動機は、基端をそれぞれ連結した二重軸のうち、外軸を高トルク・低速回転とする一方、内軸を低トルク・高速回転とすることが基本仕様となっている。
このような相対回転駆動機と連動する掘削・撹拌軸おいて、二重軸駆動型の機構上、掘削翼は掘削・掘進のための高トルクが要求されるにも関わらず内軸に支持されることとなり回転トルク不足となる。
そこで、二重軸駆動型において外軸の高トルクを掘削翼に使用するため、外軸の最下部に支持した撹拌翼の下端縁に掘削刃を設けて掘削翼兼用とすることも考えられるが、同撹拌翼において外軸の支持端から掘削刃までが片持ち状態で長くなり部材強度が不足する虞がある。
仮にこのような掘削・掘進機能を兼ねた撹拌翼は、部材強度を確保するために部材厚を肉厚とすることも考えられるが、結果、肉厚の撹拌翼が掘削孔内における改良土の通過を阻害して施工性を著しく低下させる。
このように二重軸駆動型では、外軸の高トルクを掘削能力として100%利用することは不可能であり、また、相対回転する掘削・撹拌翼の追加や内外軸の切替えもできなかった。
また、単軸駆動反転型において、特許文献3及び4の掘削・撹拌具では固定シャフトを軸全長にわたって設ける必要があり、結果、上記従来の二重軸駆動型と実質的に同じとなり、固定シャフトは無用な資材であるばかりか周面摩擦抵抗を大にして掘削・撹拌軸の上下貫入抵抗を大きくしていた。
特許文献5及び6の掘削・撹拌具では、回転抑止板は掘削・撹拌軸に遊動状態で設けられているため他の駆動翼の回転に伴って共回り現象の発生要因となり、特許文献7〜9の掘削・撹拌具では、係合板が周辺地盤との係合する際に貫入・引抜き抵抗を大きくするなどの問題が生じていた。
このように従来の単軸駆動反転型においてもまた、反転部材として遊星歯車機構を採用することにより却って施工効率を著しく悪化させるなど多くの技術的課題を残していた。
さらには、従来の三重軸相対撹拌型では、三重軸用の駆動機は一般的な市場になく専用機として製作する必要があり、構造が複雑化且つ大型化し設備コスト面で不利となるばかりか、対応出来る処理機が限られ施工上の制約を受けて実施工には不向きであり、ひいては地盤改良工事の施工費の高騰につながる欠点があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、掘削・撹拌具の掘削・撹拌軸として相対回転する既存の二重軸の所望とする位置に対して追加的且つ部分的に相対回転する三重軸を付加することができ、複数の相対駆動翼同士による強制的な練り込み撹拌による優れた混練性と掘進性を有しつつも、製造や改良のコストを低減化した経済性を有する掘削・撹拌具を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明では、(1)地盤を掘削・撹拌しながら掘削土と改良材を混練することにより地盤改良を行うための掘削・撹拌具において、上下方向に延伸する掘削・撹拌軸と、上記掘削・撹拌軸の下端に設け、地盤を掘削する掘削翼と、上記掘削・撹拌軸の外周に支持された撹拌翼と、を有し、上記掘削・撹拌軸は、駆動回転する内部中空状の外軸と、上記外軸内に回転可能に設けられ、上記外軸と相対的に駆動回転する内部中空状の内軸と、を有した二重軸構造となし、上記掘削・撹拌軸の軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置で、上記内軸の内側又は上記外軸の外側に回転可能に設けられ、上記掘削翼又は上記撹拌翼の少なくともいずれか一方が支持される出力軸と、上記外軸又は上記内軸のいずれか一方の軸に形成された開口部に設けられ、上記内軸又は上記外軸のいずれか他方の軸に歯合する第1の遊星歯車と、上記開口部に設けられ、上記出力軸と上記第1の遊星歯車とに歯合する第2の遊星歯車と、を備えることで、上記一方の軸を遊星キャリアとし、上記掘削・撹拌軸の二重軸構造を上記内軸、上記外軸及び上記出力軸とにより内側から外側にかけて順次相対回転する部分的な三重軸構造とすることに特徴を有する。
また、本発明に係る掘削・撹拌具は、以下の点にも特徴を有する。
(2)上記掘削翼及び上記撹拌翼を、隣り合う翼同士が相対回転するよう上記掘削・撹拌軸に配置したこと。
(3)上記掘削翼は、上記外軸又は内軸に設けられる上段掘削翼と、上記上段掘削翼より下方にある上記内軸又は上記内軸の内側の上記出力軸に設けられ、上記上段掘削翼径未満とした下段掘削翼とからなること。
(4)上記撹拌翼は掘削・撹拌軸の外周から外方へ向けた膨出弧状又は板状とし、
上記出力軸は上記掘削・撹拌軸の外周廻りに遊嵌され、外周面に少なくとも上記撹拌翼の一端が支持されるボス部としたこと。
(2)上記掘削翼及び上記撹拌翼を、隣り合う翼同士が相対回転するよう上記掘削・撹拌軸に配置したこと。
(3)上記掘削翼は、上記外軸又は内軸に設けられる上段掘削翼と、上記上段掘削翼より下方にある上記内軸又は上記内軸の内側の上記出力軸に設けられ、上記上段掘削翼径未満とした下段掘削翼とからなること。
(4)上記撹拌翼は掘削・撹拌軸の外周から外方へ向けた膨出弧状又は板状とし、
上記出力軸は上記掘削・撹拌軸の外周廻りに遊嵌され、外周面に少なくとも上記撹拌翼の一端が支持されるボス部としたこと。
請求項1の発明によれば、地盤を掘削・撹拌しながら掘削土と改良材を混練することにより地盤改良を行うための掘削・撹拌具において、上下方向に延伸する掘削・撹拌軸と、上記掘削・撹拌軸の下端に設け、地盤を掘削する掘削翼と、上記掘削・撹拌軸の外周に支持された撹拌翼と、を有し、上記掘削・撹拌軸は、駆動回転する内部中空状の外軸と、上記外軸内に回転可能に設けられ、上記外軸と相対的に駆動回転する内部中空状の内軸と、を有した二重軸構造となし、上記掘削・撹拌軸の軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置で、上記内軸の内側又は上記外軸の外側に回転可能に設けられ、上記掘削翼又は上記撹拌翼の少なくともいずれか一方が支持される出力軸と、上記外軸又は上記内軸のいずれか一方の軸に形成された開口部に設けられ、上記内軸又は上記外軸のいずれか他方の軸に歯合する第1の遊星歯車と、上記開口部に設けられ、上記出力軸と上記第1の遊星歯車とに歯合する第2の遊星歯車と、を備えることで、上記一方の軸を遊星キャリアとし、上記掘削・撹拌軸の二重軸構造を上記内軸、上記外軸及び上記出力軸とにより内側から外側にかけて順次相対回転する部分的な三重軸構造ととしたため、既存の二重軸構造を有した掘削・撹拌具の必要な部分に三重軸構造を付設することができる。
すなわち、二重軸の一ヵ所又は複数ヵ所の位置において、外軸又は内軸の一方の軸を2つの遊星歯車を有する遊星キャリア、出力軸又は他方の軸を内歯車、他方の軸又は出力軸を太陽歯車とし、しかも、外軸と内軸とを入力用シャフト、出力軸を出力用シャフトとした遊星歯車機構を設けることで、一方の軸の回転方向と同じ方向で回転し、しかも回転力を一方の軸と他方の軸の互いの回転力を正合成した回転応力とした出力軸を三軸として追加することができる。
その結果、相対回転する既存の二重軸構造を有した掘削・撹拌具において、二重軸区間であれば部分的且つ追加的に何処でも、必要なだけ、遊星歯車機構による三重軸構造を設けることで、駆動する内軸又は外軸を遊星キャリアとして内軸・外軸・出力軸による三重軸の相対回転力を得ることができ、しかも各軸に配置される掘削・撹拌翼の形状を制限することなく相対回転する種々の掘削・撹拌翼の可及的自由な組み合わせを実現して撹拌効率を向上でき、あらゆる相対撹拌工法に合わせた掘削・撹拌具の開発を簡略化することができる。
請求項2の発明によれば、上記掘削翼及び上記撹拌翼を、隣り合う翼同士が相対回転するよう上記掘削・撹拌軸に配置したため、隣り合う翼同士の間において共回り現象を確実に防止し、掘削土と改良材との強制撹拌を促して混練性をより向上させることができる。
請求項3の発明によれば、上記掘削翼は、上記外軸又は内軸に設けられる上段掘削翼と、上記上段掘削翼より下方にある上記内軸又は上記内軸の内側の上記出力軸に設けられ、上記上段掘削翼径未満とした下段掘削翼とからなることとしたため、二重軸駆動機のトルク配分に応じた掘削径を設定して駆動機の全トルクを掘削に有効活用すると共に、外軸又は内軸のトルクを使用した上段掘削翼と内軸又は内軸の内側の出力軸のトルクを使用した下段掘削翼との相対回転掘削により掘進能力と撹拌能力を飛躍的に向上させることができる。
請求項4の発明によれば、上記撹拌翼は掘削・撹拌軸の外周から外方へ向けた膨出弧状又は板状とし、上記出力軸は上記掘削・撹拌軸の外周廻りに遊嵌され、外周面に少なくとも上記撹拌翼の一端が支持されるボス部としたため、掘削・撹拌軸にボス部を介して相対回転する各種撹拌翼を追加的に設けることができると共に掘削・撹拌軸と各種撹拌翼の支持部分を強固にして相対回転する撹拌翼の強度を向上させることができる。
この発明の要旨は、地盤を掘削・撹拌しながら掘削土と改良材を混練することにより地盤改良を行うための掘削・撹拌具において、上下方向に延伸する掘削・撹拌軸と、上記掘削・撹拌軸の下端に設け、地盤を掘削する掘削翼と、上記掘削・撹拌軸の外周に支持された撹拌翼と、を有し、上記掘削・撹拌軸は、駆動回転する内部中空状の外軸と、上記外軸内に回転可能に設けられ、上記外軸と相対的に駆動回転する内部中空状の内軸と、を有した二重軸構造となし、上記掘削・撹拌軸の軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置で、上記内軸の内側又は上記外軸の外側に回転可能に設けられ、上記掘削翼又は上記撹拌翼の少なくともいずれか一方が支持される出力軸と、上記一方の軸の周壁に形成された開口部と、上記開口部に設けられ、上記内軸又は上記外軸のいずれか他方の軸に歯合する第1の遊星歯車と、上記開口部に設けられ、上記出力軸と上記第1の遊星歯車とに歯合する第2の遊星歯車と、を備えることで、上記外軸又は上記内軸のいずれか一方の軸を遊星キャリアとし、上記掘削・撹拌軸の二重軸構造を上記内軸、上記外軸及び上記出力軸とにより内側から外側にかけて順次相対回転する部分的な三重軸構造とすることにある。以下、この発明の実施例を詳説する。
ここで、「軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置」とは、掘削・撹拌軸の軸方向において、回転駆動部との連結部分となる基端位置を除き、且つ掘削土と改良材とを掘削・撹拌翼により混練して実質的に地盤改良機能を実現できる位置を意図する。
また、「歯車」の種類は、遊星歯車機構における複数の歯車において互いに歯合する歯すじが形成されていればよく、例えば平歯車やはすば歯車、やまば歯車等を採用することが出来る。
また、撹拌翼は、複数あってもよく、掘削・撹拌軸の軸方向視で中心角において等角度間隔を隔てて、例えば180度、120度、90度、60度間隔等、軸中心に等間隔角度で放射状に配設してもよい。
また、撹拌翼の形状である「弧状」とは、角部を有しない略円弧状の他に、一つの角部を有する略三角形弧状、二つの角部を有する略四角形弧状、さらには、角部を三つ以上有する略多角形状等も含まれる。また、角部としてはR状に面取りされているものも含まれる。また、「弧状」の各形状は、側面視において、撹拌翼が掘削・撹拌軸1の外周面又は同掘削・撹拌軸の外周廻りに遊嵌したボス部の外周面に対して支持される部位よりも軸方向上側又は/及び下側に膨出させた形状をも含む。さらに、撹拌翼の形状は棒状でも、板状でも、帯板状でもよく、翼の部材断面は、矩形・菱形・三角形・多角形・台形・円形・楕円形などでもよく、形状を限定されることはない。
また、撹拌翼の形状である「板状」とは、幅広の板面を掘削・撹拌軸の軸方向に向けた略水平板状、板面を掘削・撹拌軸の周方向に向けた略鉛直板状であってもよく、板厚や形状おいて限定されることはない。
また、以下の説明において「正回転」とは軸方向視において一方向回転で時計回り、又は反時計回りのいずれの方向の回転でもあってもよく、「逆回転」とは正回転の回転方向と逆の回転を意図する。
〔1.地盤改良装置〕
まず、本発明にかかる掘削・撹拌具を備える地盤改良装置の構成について説明する。図15は、本発明にかかる掘削・撹拌具Aを具備した地盤改良装置Kを示す。図15に示すように、地盤改良装置Kは、地盤Gの改良部分の地上面に設置される。
まず、本発明にかかる掘削・撹拌具を備える地盤改良装置の構成について説明する。図15は、本発明にかかる掘削・撹拌具Aを具備した地盤改良装置Kを示す。図15に示すように、地盤改良装置Kは、地盤Gの改良部分の地上面に設置される。
地盤改良装置Kは、自走可能なベースマシン本体100に設けられ、上下方向に伸延するリーダ110と、リーダ110に昇降自在に取り付けられる回転駆動部120と、上下方向に伸延して形成し、回転駆動部120の下端に取り付けられる掘削・撹拌軸1と、改良材を供給する改良材供給部130と、を備えることを基本構成としている。
ベースマシン本体100の後方位置に配設された改良材供給部130は、改良材を掘削孔内へ供給する部位であり、改良材供給路131を介して、回転駆動部120に接続した掘削・撹拌軸1内部の改良材供給路と連通連設している。
なお、改良材は地盤を改良するために掘削土と混練される材料であって、地盤改良の目的に合わせて固化材、混和材、添加剤、中和剤、薬剤、化学剤等を採用できる。
改良材供給部130から供給される改良材は、掘削・撹拌軸1内の改良材供給路131を経由して掘削・撹拌具Aに形成した吐出口から掘削孔内へ向けて吐出され、掘削・撹拌具Aにより掘削土と撹拌される。
回転駆動部120は、ベースマシン本体100後部に内蔵した駆動回転ドラムにより吊下げワイヤ121を介してリーダ110の上下方向に沿った移動を可能としている。
吊下げワイヤ121は、一端を駆動回転ドラムに連結すると共に、中途部をリーダ110の最頂部を介して回転駆動部120上部に設けたプーリ122に巻き掛けられ、他端をリーダ110の上部に連結している。
すなわち、駆動回転ドラムの回転駆動力をリーダ110に沿った上下昇降駆動力に変換して地盤改良における貫入・引抜き時の掘削・撹拌軸1の上下動を行うように構成している。
掘削・撹拌軸1は、所定厚みを有して上下方向に伸延して形成した筒状の外軸2と、外軸2に回転可能に挿嵌され、所定厚みを有して上下方向に伸延して形成した筒状の内軸3と、を同一軸芯で配置した二重軸構造としている。
回転駆動部120内部には同軸的に相対駆動する図示しない二重軸駆動機が搭載されており、掘削・撹拌軸1の内軸3と外軸2とはそれぞれの上端で同一軸芯的に相互に反対方向に回転するよう同二重軸駆動機に連結している。すなわち、内軸3と外軸2とは、それぞれの基端で回転駆動部120内部の二重軸駆動機に連結して相対回転する。
なお、回転駆動部120内部の二重軸駆動機は、同一軸芯で相対回転する2つの駆動力を内軸と外軸にそれぞれ付与するものであればよく、例えば1つの駆動用モータの駆動力を反転歯車機構を介して内軸と外軸とにそれぞれ振分けるものであってもよいし、相対回転する2つの駆動モータを備えてそれぞれの駆動力を内軸と外軸に伝達するものであってもよい。
このように構成した地盤改良装置Kは、地盤を掘削・撹拌しながら掘削土と改良材とを混練して地盤改良を行う主要部である掘削・撹拌具Aを備えている。
〔2.実施例1〕
以下、本実施例1にかかる掘削・撹拌軸の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例1に係る掘削・撹拌具Aの構成を示す側面図であり、図2(a)は、掘削・撹拌軸1の構成を示す径方向断面図であり、図2(b)は、その軸方向側断面図である。
以下、本実施例1にかかる掘削・撹拌軸の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例1に係る掘削・撹拌具Aの構成を示す側面図であり、図2(a)は、掘削・撹拌軸1の構成を示す径方向断面図であり、図2(b)は、その軸方向側断面図である。
図1に示すように、本実施例1に係る掘削・撹拌具Aは、上下方向に延伸して形成し、同一軸芯で相対回転駆動する内軸3と外軸2の二重軸構造を有する掘削・撹拌軸1と、掘削・撹拌軸1の下端に設けられ、地盤を掘削する掘削翼4と、掘削・撹拌軸1の外周に配設支持された撹拌翼5と、を有している。
また、掘削・撹拌軸1の軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置には、図2に示すように、外軸2の外側に回転可能に設けられ、撹拌翼5が支持される出力軸6と、外軸2の周壁に形成された開口部11に設けられ、内軸3に歯合する第1の遊星歯車7と、開口部11に設けられ、出力軸6と第1の遊星歯車7とに歯合する第2の遊星歯車8と、を具備している。
すなわち、本実施例1に係る掘削・撹拌軸1において上下方向の所定位置に設けられる三重軸構造として、内軸3を太陽歯車S、周壁に2つの遊星歯車7、8を有する外軸2を遊星キャリアP、出力軸6を内歯車Iとし、駆動逆回転する外軸2と駆動正回転する内軸3とを入力用シャフト、出力軸6を出力用シャフトとして、出力軸6を外軸2を介して最内側の内軸3と同一方向に回転(正回転)させている。
出力軸6は、掘削・撹拌軸1の軸方向所定位置で外軸2の外周廻りに回転可能に設けられる上下所定長さの筒状の外周軸61であり、その内周面には第2の遊星歯車8と歯合する歯形面を形成している。すなわち、遊星歯車機構12における内歯車Iが外周軸61に一体に設けられている。
外周軸61の上下周縁端部には、平面視環形状の係止突部61b、61b’が、図2(b)に示すように、内側(軸中心線C側)に向けて略水平に突出して形成されており、外軸2の開口部11の上下端縁に鍔状に設けた係止段部20a、20a’と当接係合して外周軸61の上下方向の動きを規制している。
内軸3の軸方向所定位置の外周面には、第1遊星歯車7と歯合する歯形面が形成されている。すなわち、内軸3の軸方向所定位置における外周面を囲繞するように太陽歯車Sが内軸3に一体的に設けられている。
外軸2の周壁の所定位置、すなわち出力軸6を取り付ける位置には、側面視で矩形窓状の開口部11が形成されている。開口部11によって外軸2の内外が連通し、開口部11を介して、内軸3の外周側の太陽歯車Sと、出力軸6の内周側の内歯車Iとが対向する。また、開口部11の上下縁端部には、上述した外周軸61の係止突部61b、61b’と対応するように平面視環形状の係止段部20a、20a’が半径方向外方に向けて略水平に突出して形成されている。
開口部11には、上下所定長さの棒状歯車である第1遊星歯車7と第2遊星歯車8とが掘削・撹拌軸1の軸方向に沿って軸架されている。すなわち、外軸2は、互いに歯合する第1遊星歯車7と第2遊星歯車8とからなる遊星歯車ユニット10を有する。第1遊星歯車7及び第2遊星歯車8は、出力軸の回転数を径の大小関係によって制御できる歯車である。第1遊星歯車7及び第2遊星歯車8は、外軸2の開口部11において掘削・撹拌軸1の軸方向に沿う回転軸により回転自在に軸支されている。
第1遊星歯車7は、2つの入力軸である外軸2と内軸3とから伝達される回転力を正合成する歯車として機能し、図2(a)及び図2(b)に示すように、開口部11において外軸2の側断面による部材厚上下面の間で、径方向内側の内軸3の太陽歯車Sと歯合する位置に配設されている。
また、第2遊星歯車8は、第1遊星歯車7で正合成された回転力と第1遊星歯車7の回転方向を転換した回転とを出力軸6に伝達する歯車として機能し、開口部11において外軸2の側断面視による部材厚上下面の間で、径方向外側の外周軸61の内歯車Iと、径方向内側の第1遊星歯車7とに歯合する位置に配設されている。
このような構成により、外軸2と内軸3とがそれぞれ相対的に駆動回転するに伴い、第1遊星歯車7は、外軸2を介して内軸3を中心に公転すると共に内軸3の太陽歯車Sに噛み合いながら内軸3の回転方向と逆方向の自転をする。
特に、遊星キャリアPとして外軸2が内軸3と駆動逆回転するため、外軸2に設けられた第1遊星歯車7の回転力は、内軸3の回転力と外軸の回転力との和である正合力となる。
そして、第1遊星歯車7の回転方向はその回転力と共に、第2遊星歯車8により逆回転方向に転換されて外周軸61の内歯車Iに伝達される。
すなわち、相対駆動回転する内軸3と外軸2の回転は、第1遊星歯車7と第2遊星歯車8を介して外周軸61に伝達され、結果、外周軸61の回転方向は内軸3の回転方向と同じ且つ外軸2の回転方向と逆となる。
このように、入力軸としての外軸2と内軸3とが、遊星キャリアPである外軸2に配設した第1遊星歯車7と第2遊星歯車8とを介して、出力軸6としての最外側の外周軸61を回転させる。
その結果、図2に示すように、軸方向断面視で同一軸芯に配置した3つの軸において、内側から外側にかけて順番に正回転、逆回転、正回転とした相対回転を実現する三重軸構造を掘削・撹拌軸1の上下方向において部分的に実現している。
また、外軸2の周壁に設けられる開口部11や、同開口部11に設けられる第1遊星歯車7や第2遊星歯車8は、外軸2の直径方向でそれぞれ互いに対向するように外軸2に対して2つずつ配置している。
このような遊星歯車ユニット10の数は特に限定されることはないが複数設ける場合には、遊星歯車ユニット10は、遊星キャリアPとなる一方の軸の周壁において軸中心に等間隔角度で放射状に配設する。すなわち、遊星歯車ユニット10は、一方の軸の周壁において周方向について等角度間隔で設けられている。
このような構成により、遊星キャリアP(外軸2)に均等間隔で配置された複数の遊星歯車ユニット10が、他方の軸、すなわち内軸3から受ける回転力を確実に受けることができると共に、内外駆動軸による軸方向力を均等分散させて、回転に伴う軸ブレや歯車の摩耗を可及的抑制している。
そして、図1に示したように、本実施例に係る掘削・撹拌具Aは、掘削翼4及び撹拌翼5を、隣り合う翼同士が相対回転するよう掘削・撹拌軸1に配置している。
すなわち、掘削・撹拌軸1の上下方向において外軸2及び内軸3とともに相対回転する三重軸構造を構成する部分である外周軸61を掘削・撹拌軸1の外周廻りに遊嵌されるボス部9とし、掘削・撹拌軸1の軸方向に沿って間欠的にボス部9(外周軸61)を配設することで、掘削・撹拌軸1上に逆回転部分(外軸2露出部分)と正回転部分(ボス部9配設部分)とを形成する。つまり、逆回転する外軸2に対して反対方向に回転する(正回転する)外周軸61が、外軸2に外嵌されて掘削・撹拌軸1の軸方向の一部を部分的に拡径させるボス状の部分として設けられている。
そして、かかる正回転部分と逆回転部分とに、撹拌翼5を掘削・撹拌軸1の軸方向に所定間隔を隔てて交互にそれぞれ支持することにより、各軸が相対的に回転するのに伴い撹拌翼5が各軸と一体的に回転することで掘削土と改良土の強制的な相対撹拌を実現する。
また、掘削・撹拌軸1の下端に支持される掘削翼4は、外軸2の外周面に設けられる上段掘削翼40と、上段掘削翼40より下方にある内軸3、すなわち外軸2よりも下方伸延した内軸3の露出部分の外周面に設けられ、上段掘削翼径未満に形成した下段掘削翼41としている。
すなわち上下二段の掘削翼40、41は掘削径が異なり、上側に配置される上段掘削翼40は掘削地盤の改良における改良径と等しく、また、上段掘削翼40よりも下側に配置される下段掘削翼41は上段掘削翼40より掘削翼径を小さくするように形成している。
本実施例の掘削・撹拌軸1は、掘削翼4及び撹拌翼5について掘削・撹拌軸1の軸方向に隣り合う翼同士が相対回転する構成として、正回転する下段掘削翼41、外側撹拌翼52及び芯側撹拌翼54と、逆回転する上段掘削翼40、内側撹拌翼53及び水平撹拌翼51とを、掘削・撹拌軸1の軸方向に交互に配置した構成を備える。
すなわち、本実施例の掘削・撹拌軸1は、掘削翼4及び撹拌翼5として、最下端に位置する正回転翼である下段掘削翼41と、その上方に位置する逆回転翼である上段掘削翼40と、その上方に位置する正回転翼である外側撹拌翼52と、その内側に位置する逆回転翼である内側撹拌翼53と、その内側に位置する正回転翼である芯側撹拌翼54と、外側撹拌翼52の上方に位置する逆回転翼である水平撹拌翼51とを有する。
なお、本実施例では、外側撹拌翼52及び内側撹拌翼53は、側面視で外方膨出の略弧状の形状を有し掘削・撹拌軸1の軸部分に対して上下2箇所の連結部を有するが、これらの連結部を各翼の配置位置とした場合であっても、掘削・撹拌軸1の軸方向に隣り合う翼同士が互いに逆回転する構成となっている。
このような構成により、一方向回転掘削時に見られる掘削・撹拌軸1の芯ずれ現象を防止でき、掘削・撹拌軸1の求心性の向上に寄与して、掘進能力と撹拌性能を向上している。
また、回転駆動部120による相対回転する駆動力を、低回転数で回転トルクの大きい外軸を介して上段掘削翼40に対し伝達すると共に高回転数で回転トルクの小さい内軸3を介して下段掘削翼41に対して伝達することで、掘削に必要な回転トルクを有効に分割でき、掘削能力の向上を可能としている。
そして、このように構成した掘削・撹拌軸1の外軸2の外周面に対し、上述の如く各撹拌翼5を配設することで掘削土と改良材との混練性を強制的に高め、地盤改良の施工速度の向上を図ることができる。
〔実施例2〕
次に、本発明に係る掘削・撹拌具の三重軸構造の実施例2について説明する。図3(a)は、掘削・撹拌具の掘削・撹拌軸1の構成を示す径方向断面図であり、図3(b)は、その軸方向を側断面図である。なお、以下において実施例1と構成を同じくする説明を省略する。
次に、本発明に係る掘削・撹拌具の三重軸構造の実施例2について説明する。図3(a)は、掘削・撹拌具の掘削・撹拌軸1の構成を示す径方向断面図であり、図3(b)は、その軸方向を側断面図である。なお、以下において実施例1と構成を同じくする説明を省略する。
本実施例2にかかる三重軸構造では、掘削・撹拌軸1の軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置において、図3に示すように、内軸3の内側に回転可能に設けられ、掘削翼4や撹拌翼5が支持される出力軸6と、内軸3の周壁に形成された開口部11に設けられ、外軸2に歯合する第1の遊星歯車7と、開口部11に設けられ、出力軸6と第1の遊星歯車7とに歯合する第2の遊星歯車8と、を具備している。
すなわち、本実施例2に係る三重軸構造では、遊星歯車機構12として出力軸6を太陽歯車S、周壁に2つの遊星歯車7、8を有する内軸3を遊星キャリアP、外軸2を内歯車Iとし、駆動回転する外軸2と駆動逆回転する内軸3とを入力用シャフト、出力軸6を出力用シャフトとしている。
出力軸6は、掘削・撹拌軸1の軸方向所定位置で内軸3の内側に回転可能に設けられる内軸3よりひと廻り小さい上下所定長さの筒状の芯軸62であり、その外周面には第2の遊星歯車8と対応する位置で歯形面を形成している。すなわち、遊星歯車機構12における太陽歯車Sが、芯軸62の軸方向所定位置における外周面を囲繞するように芯軸62に一体に設けられている。
芯軸62の太陽歯車Sを設けた外周面の下方位置には軸受としてベアリング62aが設けられており、内軸3内周面に突出形成した係止段部3aに係合して芯軸62を内軸3の内側に回転可能に支持している。
また、内軸3の周壁の所定位置には上述したように側面視矩形窓状の開口部11が形成されており、同開口部11には掘削・撹拌軸1の軸方向に沿って上下所定長さの棒状歯車である第1遊星歯車7と第2遊星歯車8とが軸架されている。
より具体的には、第1遊星歯車7は、図3に示すように、開口部11において内軸3の側断面視による部材厚上下面の間で、径方向外側の外軸2の内歯車Iと歯合する位置に配設されている。
また、第2遊星歯車8は、開口部11において内軸3の側断面による部材厚上下面の間で、径方向外側の第1遊星歯車7と径方向内側の芯軸62の太陽歯車Sとに歯合する位置に配設されている。
このような構成により、入力軸としての外軸2と内軸3とが、遊星キャリアPである内軸3に配設した第1遊星歯車7及び第2遊星歯車8を介して、出力軸6としての最内側の芯軸62を回転させる。
その結果、上述の実施例1と同様に、軸方向断面視で同一軸芯に配置した3つの軸において、内側から外側にかけて順番に正回転する芯軸62、逆回転する内軸3、正回転する外軸2とした三重軸構造を掘削・撹拌軸1の軸方向において部分的に実現している。
〔変形例1〕
次に、本発明の変形例1に係る掘削・撹拌具A1について図4を参照しながら説明する。図4は、変形例1に係る掘削・撹拌具A1の側面図を示す。
次に、本発明の変形例1に係る掘削・撹拌具A1について図4を参照しながら説明する。図4は、変形例1に係る掘削・撹拌具A1の側面図を示す。
変形例1にかかる掘削・撹拌具A1では、実施例1で説明した三重軸構造を有した掘削・撹拌軸1を使用している。
すなわち、掘削・撹拌軸1の上下方向において相対回転する三重軸構造を有する部分において、外周軸61を掘削・撹拌軸1の外周廻りに遊嵌されるボス部9としている。より具体的には、ボス部9が設けられる掘削・撹拌軸1の軸方向所定位置における内軸3、外軸2、ボス部9に遊星歯車機構12を設けることで、同ボス部9を出力軸6としている。
そして、出力軸6とした同ボス部9(外周軸61)が掘削・撹拌軸1の軸方向に沿った所定位置で配置されることで、掘削・撹拌軸1上に上下方向に沿った正回転部分(外周軸61外周部分)と逆回転部分(外軸2外周部分)とを交互に形成している。
また、本変形例1に係る掘削・撹拌具A1は、掘削・撹拌軸1の外周から外方へ向けた略水平板状の水平撹拌翼51を板面を上下方向に向けて隣り合う翼同士が相対回転するよう掘削・撹拌軸1に複数配置すると共に、外軸2よりも下方伸延した内軸3の最下端の外周面に掘削翼4を配置して構成している。
より具体的には、撹拌翼5は、側面視で長手下端縁51aから長手上端縁51bに上方傾斜する傾斜面を有し、左右端のうち一方から他方にかけて漸次狭窄する帯板状に形成した水平撹拌翼51としている。
水平撹拌翼51は、狭窄縁端部を各軸の半径方向外方に向けると共に各軸の回転方向前方側に長手下端縁51aを配置して傾斜面をなし、各軸と一体に回転することで同傾斜面に沿って改良土を上方に移動させる撹拌を可能としている。
しかも、水平撹拌翼51は、掘削・撹拌軸1において、軸方向の下方から上方にかけて順番に、外軸2(逆回転部分)、外軸2と逆回転する外周軸61(正回転部分)、外軸2(逆回転部分)の外周面に交互に、且つ複数の水平撹拌翼51同士の上下方向の間隔幅を等間隔とするように配置することで、内軸3の最下端の外周面に支持された掘削翼4とその直近の水平撹拌翼51との間、及び上下に隣り合う水平撹拌翼51同士の間で改良土等の相対撹拌効率を向上している。
〔変形例2〕
次に、本発明の変形例2にかかる掘削・撹拌具について図5を参照しながら説明する。図5は、掘削・撹拌具A2の側面図を示す。
次に、本発明の変形例2にかかる掘削・撹拌具について図5を参照しながら説明する。図5は、掘削・撹拌具A2の側面図を示す。
変形例2に係る掘削・撹拌具A2は、変形例1の掘削・撹拌具A1において、外周軸61と水平撹拌翼51を追加すると共に、掘削翼4を上下2段翼構成としている点で異なる。
より具体的には、掘削・撹拌軸1の外軸2の上下方向において、所定間隔を隔てて下部ボス部9cと上部ボス部9bとが外周軸61として設けられており、掘削・撹拌軸1上に軸方向沿って外軸2による逆回転部分と、外周軸61による正回転部分とを交互に形成している。
そして水平撹拌翼51は、軸方向において各水平撹拌翼51同士の間隔幅を略均等とするように、且つ、軸方向に隣り合う翼同士が相対回転するように設けられている。
すなわち、水平撹拌翼51は、掘削・撹拌軸1において逆回転部分である外軸2における下部ボス部9cと上部ボス部9bとの間の部位及び上部ボス部9bの上方の部位の2箇所の部位の外周面にそれぞれ設けられている。
また、水平撹拌翼51は、2箇所の正回転部分である下部ボス部9c及び上部ボス部9bの各部をなす外周軸61の外周面にそれぞれ設けられている。
これにより、水平撹拌翼51の配置構成を、軸方向に沿って正回転部分と逆回転部分に交互に配置した4段翼構成としている。
また、掘削翼4は上段掘削翼40と上段掘削翼径未満に形成した下段掘削翼41とで構成しており、上段掘削翼40は外軸2下端の外周面に配置すると共に下段掘削翼41は外軸2よりも下方伸延して露出させた内軸3下端の外周面に配置している。
変形例2の構成によれば、内軸3と外軸2との下端に支持した2段の掘削翼4により掘進力を、外周軸61と外軸2との外周にそれぞれ交互に支持した複数段の水平撹拌翼51により相対撹拌力の向上を図り、土壌改良における掘削地盤への掘進性と掘削土と改良材との混練性を高めることができる。
このように、掘削・撹拌軸1の軸方向において、撹拌翼の回転方向を反対にしたい所望の箇所に遊星歯車機構12を設けて出力軸6を追加し、部分的な三重軸構造とすることで、軸方向の上方から下方にかけて相互に回転する撹拌翼5を設けることができる。
〔変形例3〕
次に、本発明の変形例3にかかる掘削・撹拌具Aについて図6を参照しながら説明する。図6は、掘削・撹拌具A3の側面図を示す。
次に、本発明の変形例3にかかる掘削・撹拌具Aについて図6を参照しながら説明する。図6は、掘削・撹拌具A3の側面図を示す。
変形例3にかかる掘削・撹拌具A3は、二重軸構造を有する掘削・撹拌軸1と、同掘削・撹拌軸1の外周廻りに軸方向において所定間隔を隔てて遊嵌される複数のボス部9と、掘削・撹拌軸1の内軸3下端に設けた掘削翼4と、掘削・撹拌軸1の外周から外方へ膨出させて弧状に形成し、同掘削・撹拌軸1の外周面又はボス部9の外周面に対して少なくとも一端を支持した複数の撹拌翼5と、を具備している。
掘削・撹拌軸1は、外軸2と、外軸2より下方伸延して露出した内軸3と、外軸2の軸方向所定位置の外周廻りに設けられる外周軸61と、を有し、掘削・撹拌軸1上に上下方向に沿った正回転部分(外周軸61外周部分、内軸3外周部分)と逆回転部分(外軸2外周部分)とを交互に形成している。
複数のボス部9は、掘削・撹拌軸1の軸方向の上方から下方にかけて所定間隔を隔てて順番に、外軸2の外周廻りに遊嵌される最上方ボス部9aと、最上方ボス部9aの下方で外軸2の外周廻りに遊嵌される上方ボス部9b、さらに上方ボス部9bの下方で内軸3の外周廻りに遊嵌される下方ボス部9cと3つのボス部とからなり、最上方ボス部9aを外周軸61(出力軸)としている。
換言すれば、本変形例3に係る出力軸6は掘削・撹拌軸1の外周廻りに遊嵌され、外周面に少なくとも撹拌翼5の一端が支持される少なくとも1つのボス部9(最上方ボス部9a)とし、他のボス部9(上方ボス部9b、下方ボス部9c)を駆動軸である外軸2や内軸3に対して遊嵌している。
また、複数の撹拌翼は、側面視において実施例1で説明した水平撹拌翼51と、同水平撹拌翼51の下方で径方向最外側に位置する外側撹拌翼52と、外側撹拌翼52の内側に位置する内側撹拌翼53と、さらに内側撹拌翼53の内側に位置する芯側撹拌翼54とからなる。
外側撹拌翼52、内側撹拌翼53、芯側撹拌翼54は、掘削・撹拌軸1の軸方向の所定位置で、径方向の外側から内側にかけて、所定間隔を隔てて交互に配置されている。
すなわち、外側撹拌翼52、内側撹拌翼53、芯側撹拌翼54は、外側撹拌翼52から軸方向中央部(外側撹拌翼52の基端同士の間の掘削・撹拌軸1の中央部)に向って、それぞれ撹拌翼の弧状の外形に沿う間隔を隔ててそれぞれ順番に外軸2、内軸3、外軸2に対して配置されている。
外側撹拌翼52は、掘削・撹拌軸1の軸方向に沿う方向で、その上端を外軸2の外周面に、下端を下方ボス部9cの外周面に対してそれぞれ連設し、外軸2と下方ボス部9cとの間を跨持した状態で外軸2と一体に設けられ、外軸2と一体回転する駆動撹拌翼としている。
また、外側撹拌翼52は、側面視で掘削・撹拌軸1を中心に左右対称に2つ連設している。すなわち複数の外側撹拌翼52は、掘削・撹拌軸1の軸方向視で中心角において等角度間隔(180°間隔)を隔てて設けられている。
外側撹拌翼52は、側面視で外側撹拌翼52の弧状の外形をなす帯板状の翼本体部52aと翼支持部52b、52cとを有している。
より具体的には、外側撹拌翼52は、掘削・撹拌軸1の軸方向に沿う方向に伸延した帯板状に形成した翼本体部52aと、同翼本体部52aの両端で掘削・撹拌軸1に対して伸延した翼支持部52b、52cと、を有し、翼支持部52b、52cを介して翼本体部52aが軸方向と略平行となるよう外軸2に配設している。
内側撹拌翼53は、外側撹拌翼52の形状と相似形で外側撹拌翼52よりも小さく形成しており、外側撹拌翼52と同様に側面視で弧状の外形をなす帯板状の翼本体部53aと翼支持部53b、53cとを有している。
内側撹拌翼53は、上方ボス部9bと、外軸2と下方ボス部9cとの間に露出した内軸3との外周面に対し、内側撹拌翼53の上端と下端とをそれぞれ連設し、上方ボス部9bと内軸3とを跨持した状態で内軸3に一体に設けられ、内軸3と一体回転する駆動撹拌翼としている。また、内側撹拌翼53は、外側撹拌翼52と同様にして、側面視で掘削・撹拌軸1を中心に左右対称に2つ連設している。
内側撹拌翼53の掘削・撹拌軸1に対する配設位置は、側面視において、その上下の翼支持部53b、53cの先端同士の間の中央部を、外側撹拌翼52の上下の翼支持部52b、52cの先端同士の間の中央部に重ね合わせように内軸3に配設されている。
すなわち、内側撹拌翼53と外側撹拌翼52とは、掘削・撹拌軸1の軸回りにおいて互いに同位相にある状態で、側面視においてそれぞれの基端同士の間の軸方向中央部1aを中心に内外翼層状として略同心円的配置となるように(略波紋状に)掘削・撹拌軸1に対して配設している。
芯側撹拌翼54は、側面視板状に形成しており、周方向にその板面を向けて上方ボス部9b下方の外軸2の外周面から径方向外方に向って左右対称に2つ突設され、外軸2と一体回転する駆動撹拌翼としている。
また、芯側撹拌翼54の配設位置は、側面視において外側撹拌翼52の上下の翼支持部52b、52cの先端同士の間の中央部(軸方向中央部1a)位置となるよう、外軸2に配設されている。
このように径方向に隣り合う外側撹拌翼52、内側撹拌翼53、芯側撹拌翼54は、径方向で外側撹拌翼21から軸方向中央部1aに向って、それぞれ撹拌翼の弧状の外形に沿う略等間隔を隔てて交互に配置されている。すなわち、これら複数の撹拌翼の配設によって形成される間隔幅は、側面視において略同じ幅となる。
また、水平撹拌翼51は、外周軸61である最上方ボス部9aの外周面に支持されて、外周軸61と一体に回転する。すなわち、三重軸構造部分である出力軸6を外側撹拌翼52が支持される外軸2の上方に設けて、外側撹拌翼52の上方で水平撹拌翼51と外側撹拌翼52との相対回転撹拌を追加し、撹拌能力を向上させている。
このような構成により、掘削翼4と内側撹拌翼53は内軸3を介して、また水平撹拌翼51は外周軸61を介して一体的に正回転すると共に、外側撹拌翼52と芯側撹拌翼54とは外軸2を介して一体的に逆回転することで、撹拌能力を向上させている。
換言すれば、側面視において掘削・撹拌軸1の軸方向に沿って下方から上方にかけて順番に、正回転する掘削翼4、逆回転する外側撹拌翼52下半部、正回転する内側撹拌翼53下半部、逆回転する芯側撹拌翼54、正回転する内側撹拌翼53上半部、逆回転する外側撹拌翼52、正回転する水平撹拌翼51が配置されていることとなり、相互に回転する掘削・撹拌翼の相対撹拌により掘削土と改良材との混練性を向上させている。
〔変形例4〕
次に、本発明の変形例4に係る掘削・撹拌具について図7を参照しながら説明する。図7は、掘削・撹拌具A4の側面図を示す。
次に、本発明の変形例4に係る掘削・撹拌具について図7を参照しながら説明する。図7は、掘削・撹拌具A4の側面図を示す。
変形例4に係る掘削・撹拌具A4では、変形例3の掘削・撹拌具A3において、芯側撹拌翼54の代わりに外軸2と一体に逆回転する第2の内側撹拌翼55と、第2の内側撹拌翼55の内側に設けられ、内軸3と一体に正回転する芯側撹拌翼54を備えている点で異なる。
掘削・撹拌軸1は、内軸3を軸方向中央部1aまで露出させると共に、内側撹拌翼53の下部連設部との間の内軸3の外周廻りに第2の内側撹拌翼55が支持される第2下方ボス部9dを遊嵌している。
第2の内側撹拌翼55は、外軸2下端と第2下方ボス部9dとの外周廻りに両基端で支持されて掘削・撹拌軸1の外周面から外方へ膨出した弧状翼となし、外軸2と一体的に逆回転する。
一方、芯側撹拌翼54は、第2の内側撹拌翼55の更に内側、すなわち外軸2下端と第2下方ボス部9dとの間に露出した内軸3の外周面で軸方向中央部1a位置から径方向外方に向けて突設しており、内軸3と一体的に正回転する。
このような構成により、掘削翼4と内側撹拌翼53と芯側撹拌翼54は内軸3を介して、また水平撹拌翼51は外周軸61を介して一体的に正回転すると共に、外側撹拌翼52と第2の内側撹拌翼55とは外軸2を介して一体的に逆回転する。
すなわち、側面視において掘削・撹拌軸1の軸方向に沿って下方から上方にかけて順番に、正回転する掘削翼4、逆回転する外側撹拌翼52下半部、正回転する内側撹拌翼53下半部、逆回転する第2内側撹拌翼55下半部、正回転する芯側撹拌翼54、逆回転する第2内側撹拌翼55上半部、正回転する内側撹拌翼53上半部、逆回転する外側撹拌翼52、正回転する水平撹拌翼51が配置されていることとなり、相互に回転する掘削・撹拌翼の相対撹拌により掘削土と改良材との混練性を向上させている。
〔変形例5〕
次に、本発明の変形例5に係る掘削・撹拌具について図8を参照しながら説明する。図8は、変形例5に係る掘削・撹拌具A5の側面図を示す。
次に、本発明の変形例5に係る掘削・撹拌具について図8を参照しながら説明する。図8は、変形例5に係る掘削・撹拌具A5の側面図を示す。
変形例5に係る掘削・撹拌具A5では、変形例3の掘削・撹拌具A3において、水平撹拌翼51をなくし、内側撹拌翼53を外周軸61に連設すると共に、内側撹拌翼53の内側に設けられる芯側撹拌翼54を外軸2に連設する構成としている点で異なる。
すなわち、掘削・撹拌軸1の外軸2において、軸方向中央部1aから所定間隔を隔てた上下位置には内側撹拌翼53を支持する上方ボス部9bと下方ボス部9cとが遊嵌されており、上方ボス部9bを外周軸61(出力軸)としている。
すなわち、掘削・撹拌軸1において内側撹拌翼53が支持される上方ボス部9bが設けられる位置で、内軸3と外軸2と上方ボス部9bとに遊星歯車機構を設けて同ボス部9bを出力軸6としている。
このような構成により、外側撹拌翼52は上下両端を外軸2に固定できるようになり、外側撹拌翼52と外軸2との一体化を強固なものとして部材強度を増し、硬質地盤への対応を大幅に向上させている。
〔変形例6〕
次に、本発明の変形例6に係る掘削・撹拌具について図9を参照しながら説明する。図9は、変形例6に係る掘削・撹拌具A6の側面図を示す。
次に、本発明の変形例6に係る掘削・撹拌具について図9を参照しながら説明する。図9は、変形例6に係る掘削・撹拌具A6の側面図を示す。
変形例6に係る掘削・撹拌具A6は、掘削・撹拌軸1において、外軸2と内軸3の下端の外周面でそれぞれ上段掘削翼40と下段掘削翼41とが支持しされ、掘削翼4上方の外軸2の外周廻りには外側撹拌翼52下端と芯側撹拌翼54とを支持する下方ボス部9cが遊嵌されている。
更には、下方ボス部9cの外周廻りには、内側撹拌翼53下端を支持するボス部9dが遊嵌されている。また、掘削・撹拌軸1と内側撹拌翼53との上方連設部分より上方の外軸2の外周廻りには外側撹拌翼52上端が支持される上方ボス部9bが遊嵌されている。
下方ボス部9cは、軸方向中央部1a位置まで軸方向上方に伸延して形成し、掘削・撹拌軸1の外周廻りに遊嵌しており、同下方ボス部9cが遊嵌された所定位置に、外軸2と内軸3と同下方ボス部9cに遊星歯車機構を設けて同下方ボス部9cを出力軸6としている。
このような構成により、二重軸である掘削・撹拌軸1の下端で相対回転駆動する二段の掘削翼40、41により掘進力を、また、出力軸6に支持された外側撹拌翼52と芯側撹拌翼54とを逆回転させるとともにその間にある内側撹拌翼53を正回転させることで撹拌性能を向上し、強制的な相対回転撹拌を実現している。
〔変形例7〕
次に、本発明の変形例7に係る掘削・撹拌具について図10を参照しながら説明する。図10は、変形例7に係る掘削・撹拌具A7の側面図を示す。
次に、本発明の変形例7に係る掘削・撹拌具について図10を参照しながら説明する。図10は、変形例7に係る掘削・撹拌具A7の側面図を示す。
変形例7に係る掘削・撹拌具A7は、変形例5の掘削・撹拌具A5に係る外側撹拌翼52に上段掘削翼40を兼用させた構成とした点で異なる。
すなわち、正回転する内側撹拌翼53を出力軸6に支持すると共に逆回転する外側撹拌翼52を上下両端で外軸2に固定して外側撹拌翼52しているため、外側撹拌翼52は部材強度を大幅に向上させ、しかも外軸2の高トルクを使用していることから掘削翼4として兼用している。
外側撹拌翼52は、下方翼支持部52cに掘削刃42を着脱自在に設けることで撹拌機能だけでなく掘削機能を備えている。具体的には、掘削刃42は、板状に形成され下端縁に沿って掘削用の刃を備えており、側面視において外側撹拌翼52の下方翼支持部52cの下端縁に対し、掘削刃42の上端縁で図示しないジョイントを介して着脱自在に取り付けている。
このような構成により、外側撹拌翼52は、内軸3の下端に支持された正回転する下段掘削翼41に対して逆回転する上段掘削翼40として機能し、下段掘削翼41と共に未掘削地盤を掘進することができると共に掘削土と改良材の混練撹拌をすることができる。
〔変形例8〕
次に、本発明の変形例8に係る掘削・撹拌具について図11を参照しながら説明する。図11は、変形例8に係る掘削・撹拌具A8の側面図を示す。
次に、本発明の変形例8に係る掘削・撹拌具について図11を参照しながら説明する。図11は、変形例8に係る掘削・撹拌具A8の側面図を示す。
変形例8に係る掘削・撹拌具A8は、変形例7の掘削・撹拌具A7に係る内側撹拌翼53を片持撹拌翼56とした点で異なる。
片持撹拌翼56は、外側撹拌翼52や内側撹拌翼53の弧状形状において、各撹拌翼52、53の上端部又は下端部の一部を切削して短弧状に形成している。より具体的には、各撹拌翼52、53における上下2つの翼支持部52b、52c、53b、53cのうち、いずれか一方を切欠して形成している。
片持撹拌翼56は、略弧状において翼本体部56a先端を略軸方向に向け、掘削・撹拌軸1の外周面又は同掘削・撹拌軸1の外周廻りに遊嵌したボス部9外周面に対して、上下いずれか一方のみ形成した翼支持部56b、56cを介して支持される。
具体的には、掘削・撹拌具A8は、翼本体部56a先端を軸方向上方に向けて外軸2の外周廻りに設けた外周軸61の外周面に対し下方翼支持部56cを介して支持される第1片持撹拌翼57と、翼本体部56a先端を軸方向下方に向けて同第1片持撹拌翼57の径方向内側で且つその上方の外軸2の外周面に対し上方翼支持部56bを介して支持される第2片持撹拌翼58とを備えている。
このような構成により撹拌翼の翼形状の簡略化を図ることができ、部材コストを可及的低減化することができる。
〔変形例9〕
次に、本発明の変形例9に係る掘削・撹拌具について図12を参照しながら説明する。図12は、変形例9に係る掘削・撹拌具A9の側面図を示す。
次に、本発明の変形例9に係る掘削・撹拌具について図12を参照しながら説明する。図12は、変形例9に係る掘削・撹拌具A9の側面図を示す。
本変形例9に係る掘削・撹拌具A9では、変形例7の掘削・撹拌具A7が外側撹拌翼52に掘削翼4の掘削機能を追加したのに対し、上段掘削翼40に外側撹拌翼52の撹拌機能を追加構成した点で異なる。
すなわち、掘削・撹拌具A9において、外軸2下端の外周面に設けられて逆回転する上段掘削翼40と、上段掘削翼40より下方の内軸3下端の外周面に設けられて正回転する下段掘削翼41において、上段掘削翼40を外側撹拌翼52の下方翼支持部52cを兼用した構成としている。
より具体的には、外軸2の外周面に上方翼支持部56bで支持した片持撹拌翼56の翼本体部56a先端を上段掘削翼40の径方向外方の端部に連設することで、上段掘削翼40と片持撹拌翼56とを一体化させている。
このような構成により、掘削翼4の部材強度を増すと共に片持撹拌翼56を弧状の外側撹拌翼52として機能させることで硬質地盤に対する掘進力と撹拌性能を大幅に向上させている。
〔変形例10〕
次に、本発明の変形例10に係る掘削・撹拌具について図13を参照しながら説明する。図13は、変形例10に係る掘削・撹拌具A10の側面図を示す。
次に、本発明の変形例10に係る掘削・撹拌具について図13を参照しながら説明する。図13は、変形例10に係る掘削・撹拌具A10の側面図を示す。
変形例10に係る掘削・撹拌具A10では、実施例2で説明した三重軸構造を有した掘削・撹拌軸1を使用している。
すなわち、出力軸6として内軸の内側に設けられる芯軸62を太陽歯車S、内軸3を2つの遊星歯車7、8を有する遊星キャリアP、外軸2を内歯車Iとし、駆動回転する外軸2と駆動逆回転する内軸3とを入力用シャフト、芯軸62を出力用シャフトとしている。
より具体的には、掘削・撹拌軸1の軸方向の所定位置(本実施例では軸方向中央部1aの位置)で外軸2、内軸3、芯軸62に遊星歯車機構を設けて三重軸構造を構成し、同芯軸62を内軸3より下方伸延して露出させるように構成している。
そして芯軸62下端の外周面には下段掘削翼41が支持されると共に、内軸3下端の外周面には上段掘削翼40が支持され、それぞれ相対的に回転することで二段掘削翼を構成している。
次に、掘削・撹拌具Aにおいて、上述した地盤改良装置Kの改良材供給部130から供給される改良材を掘削孔内に吐出する吐出口の具体的な構成について図14を参照しながら説明する。図14は、掘削・撹拌具Aの吐出口の構成を示す側面図である。
掘削・撹拌具Aの吐出口71は、掘削・撹拌軸1の内軸3や芯軸62の内部、又は外軸2の部材内に形成した改良材供給路70から径方向外方に向けて改良材を吐出するように構成している。
すなわち、図14に示すように軸方向に伸延する改良材供給路70に基端で連通して軸中心から径方向外方に向けた改良材吐出路72を撹拌径以下となるように伸延して形成すると共に同改良材吐出路72の先端を開口して改良材の吐出口71(軸周面吐出口71a)を形成している。
このような吐出口71は、上記した変形例に係る掘削・撹拌具において、地盤改良における改良径や土質条件等を考慮して、一ヶ所又は二ヶ所以上形成してもよい。また吐出口71は、貫入・引抜き圧や回転圧を避けるために掘削・撹拌軸の上下方向に沿って放射状に改良材が掘削土中に均一散布されるように配置される。
例えば、掘削翼4については、図14に示すように、下段掘削翼41内で最下端位置に形成される先端吐出口71bや、下段掘削翼41内で翼長手に沿って径方向外方に改良材吐出路72を形成し、翼側面に開口を形成した側面吐出口71c、上段掘削翼40内で翼長手の中途部まで改良材吐出路72を伸延して形成し、同中途部で翼面に開口した外周吐出口71dを配置している。
また、水平撹拌翼51については、上段掘削翼40に形成した外周吐出口71dと同様、撹拌翼51内で翼長手の中途部まで改良材吐出路72を伸延して形成し、同中途部で翼面に開口した水平翼吐出口71eを配置している。
また、弧状の内側撹拌翼53については、改良材吐出路72を中途部から円筒管とし、同円筒管を掘削・撹拌軸1の外周面から上下の翼支持部53b、53cに沿って径方向外方に向けて突設するとともに円筒管開口を中翼吐出口71fを配置している。
このように吐出口を構成することで、撹拌回転時に掘削土中に改良材を均一に散布しつつ、各翼への改良土付着の低減効果や、せん断抵抗の抑止効果を生起し、共回り現象を防止して改良材と掘削土との混練性を向上させ、結果、改良土の品質を向上させている。
このように、本発明にかかる掘削・撹拌具によれば、相対回転する既存の二重軸構造を有した掘削・撹拌具において、二重軸区間であれば部分的且つ追加的に何処でも、必要なだけ、遊星歯車機構を設けることで駆動する内軸又は外軸を遊星キャリアとして内軸・外軸・出力軸による三重軸の相対回転力を得ることができ、しかも各軸に配置される掘削・撹拌翼の形状を制限することなく相対回転する種々の掘削・撹拌翼の可及的自由な組み合わせを実現して撹拌効率を向上でき、あらゆる相対撹拌工法に合わせた掘削・撹拌具の開発を簡略化することができる。
すなわち、本発明によれば、掘削・撹拌具の掘削・撹拌軸として相対回転する既存の二重軸の所望とする位置に対して追加的且つ部分的に相対回転する三重軸を付加することができ、複数の相対駆動翼同士による強制的な練り込み撹拌による優れた混練性と掘進性を有しつつも、製造や改良のコストを低減化した経済性を有する掘削・撹拌具を提供することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、上述した実施形態に限られず、上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。また、本発明は上述の実施の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。そして、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
A 掘削・撹拌具
1 掘削・撹拌軸
2 外軸
3 内軸
4 掘削翼
5 撹拌翼
6 出力軸
1 掘削・撹拌軸
2 外軸
3 内軸
4 掘削翼
5 撹拌翼
6 出力軸
Claims (4)
- 地盤を掘削・撹拌しながら掘削土と改良材を混練することにより地盤改良を行うための掘削・撹拌具において、
上下方向に延伸する掘削・撹拌軸と、
上記掘削・撹拌軸の下端に設け、地盤を掘削する掘削翼と、
上記掘削・撹拌軸の外周に支持された撹拌翼と、を有し、
上記掘削・撹拌軸は、
駆動回転する内部中空状の外軸と、
上記外軸内に回転可能に設けられ、上記外軸と相対的に駆動回転する内部中空状の内軸と、を有した二重軸構造となし、
上記掘削・撹拌軸の軸方向の一ヵ所又は複数ヵ所の位置で、
上記内軸の内側又は上記外軸の外側に回転可能に設けられ、上記掘削翼又は上記撹拌翼の少なくともいずれか一方が支持される出力軸と、
上記外軸又は上記内軸のいずれか一方の軸に形成された開口部に設けられ、上記内軸又は上記外軸のいずれか他方の軸に歯合する第1の遊星歯車と、
上記開口部に設けられ、上記出力軸と上記第1の遊星歯車とに歯合する第2の遊星歯車と、を備えることで、上記一方の軸を遊星キャリアとし、
上記掘削・撹拌軸の二重軸構造を上記内軸、上記外軸及び上記出力軸とにより内側から外側にかけて順次相対回転する部分的な三重軸構造とすることを特徴とする掘削・撹拌具。 - 上記掘削翼及び上記撹拌翼を、隣り合う翼同士が相対回転するよう上記掘削・撹拌軸に配置したことを特徴とする請求項1に記載の掘削・撹拌具。
- 上記掘削翼は、上記外軸又は内軸に設けられる上段掘削翼と、上記上段掘削翼より下方にある上記内軸又は上記内軸の内側の上記出力軸に設けられ、上記上段掘削翼径未満とした下段掘削翼とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の掘削・撹拌具。
- 上記撹拌翼は掘削・撹拌軸の外周から外方へ向けた膨出弧状又は板状とし、
上記出力軸は上記掘削・撹拌軸の外周廻りに遊嵌され、外周面に少なくとも上記撹拌翼の一端が支持されるボス部としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の掘削・撹拌具。
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