JP4211875B2 - アルミニウム合金組成物およびその製法 - Google Patents

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Description

発明の属する技術分野
本発明は、アルミニウム合金シート生成物およびその製法に関する。特に、本発明は、家庭用アルミニウムホイル(アルミホイル)用の新規なアルミニウム合金に関する。
従来の技術
家庭用アルミホイルは、一般に直冷キャスト(DCキャスト)と呼ばれる方法でインゴットの形態にキャストされた合金から、しばしば製造されている。インゴットは、通常熱間圧延され、次いで冷間圧延される。アルミホイルを製造するには、熱間圧延機内および冷間圧延機内を何回も通過させる必要がある。しばしば、冷間圧延機内の第一通過の後に、合金は、中間アニールに付される。その後、合金は、所望の最終厚みに圧延され、次いで所望により再度アニールされ、家庭用アルミホイルが製造される。家庭用アルミホイルの最終厚みは、通常0.00155cm(0.00061インチ)であるが、約0.0254cm(0.01インチ)未満のシートであれば、アルミホイルであると一般に考えられている。
中間アニール処理は、第一および/または第二冷間圧延通過の後に通常行われる。この中間アニールプロセスは、所望の最終厚みに容易に圧延処理しうることを確保するために、実施される。この中間アニール処理を行わないと、シートは、過度に加工硬化を受け、その後の圧延処理が、不可能ではないにしても、非常に困難になる。
直冷キャストインゴットから家庭用アルミホイルを製造する際に、現在採用されている合金の組成および、この合金の選択された特性(完全アニール処理済状態、アルミホイルの厚み:0.00115cm(0.00061インチ))を、以下の表1に示す。
Figure 0004211875
家庭用アルミホイル製造に汎用されている合金として、1100系および1200系合金が挙げられる。表1に示すように、このような汎用のアルミホイル合金は、8015系または8006系のような合金に比し、強度が劣る傾向を示す。8015系合金または8006系合金は、標準アルミホイル合金よりも大きい強度を示すが、鉄含量が高いため、飲料用アルミニウム缶のスクラップを再溶融するのに適していない。すなわち、再溶融の経済性を考慮に入れると、低強度/低弾性の1100系または1200系合金を用いて、家庭用アルミホイルを製造せざるを得ない。
8015系合金または8006系合金は、その品質がアニール処理後に1100系合金や1200系合金ほどには急速に悪化しないため、強度がより高いアルミホイルが得られる。品質の悪化は、中間アニール処理の間に8015/8006系合金中に形成される分散質並びに固溶体中に保持されるマンガンおよび銅によって、遅延または停止させることができる。1100/1200系のような合金は、容易に加工硬化させることができ、これにより、比較的強度が高いアルミホイルが冷間圧延後に得られる。しかしながら、このような合金は、一旦アニール処理した後に、その降伏強度が急速に低下してしまう。
降伏強度が急速に低下する主な原因は、銅やマンガンなどの固溶体強化元素を固溶体中に、殆どまたは全く保持しないからである。またこのような合金は、ごく僅かの分散質しか含んでいない。例えば、代表的には1100系合金は、約0.8重量%の粒子含量を有し、1200系合金は、1.6重量%で、8111系合金は、1.8重量%である。
これとは対照的に、8006系合金は、3.5重量%の粒子含量を有し、8015系合金は、2.6重量%粒子含量を有する。さらに、8015系合金は、連続式キャスターで製造すると、ほぼ全てのマンガンを固溶体中に保持し、これにより著しい固溶体強化が得られる。すなわち、固溶体中の元素によって補強された多量の分散質によって、このような合金は、アニール処理後に、その強度を著しい程度で保持することができる。
家庭用アルミホイル製造用のアルミニウム合金を検討する場合、別の重要な事項は、このような合金のキャスト成形性である。代表的には、より広い凝固範囲とより高いケイ素含量とを有する合金は、狭い凝固範囲と低いケイ素含量とを有する合金よりもキャストするのがより容易である。例えば、8015系合金は、凝固範囲が狭いため、連続式キャスターによってキャストするのが困難である。最後に、マンガン酸化による無光沢面の形成を防止するため、マンガンの量は、厳格に制限する必要がある。
発明の開示
本発明の目的は、アルミニウムホイル(アルミホイル)製造に適し改善された合金およびその製造法を提供することである。
第1の態様によれば、本発明は、0.0254cm(0.01インチ)未満の厚みを有するリサイクル可能なアルミニウムホイルであって、上記ホイルは、連続シートキャスト法により製造され、ケイ素0.2〜0.5重量%、鉄0.4〜0.8重量%、銅0.1〜0.3重量%およびマンガン0.05〜0.3重量%並びに残部アルミニウムおよび不可避的不純物からなる合金から製造され、上記ホイルは、強化粒子として少なくとも2重量%の分散質粒子を含み、かつ固溶体中に保持された少なくとも0.1重量%の銅および/またはマンガンを含有することを特徴とするアルミニウムホイルを提供する。
第2の態様によれば、本発明は、0.0254cm(0.01インチ)未満の厚みを有し、連続シートキャスト法により製造され、ケイ素0.2〜0.5重量%、鉄0.4〜0.8重量%、銅0.1〜0.3重量%およびマンガン0.1〜0.3重量%並びに残部アルミニウムおよび不可避的不純物からなり、かつ完全アニール処理条件下に少なくとも68.94MPa(10ksi)の降伏強度を有することを特徴とする合金シートを提供する。
第3の態様によれば、本発明は、アルミニウム系合金のシートを連続シートキャスト法によりキャストして厚み5.08cm(2インチ)未満のキャストシートを形成し、キャストシートをコイル巻取り処理し、巻取ったシートを最終厚みに、数回の通過を含むプロセスによって冷間圧延するに際し、シートを、第一通過の後に250〜540℃の範囲の温度で中間アニール処理し、次いで最終厚みに、1またはそれ以上のその後の通過によって圧延処理することを含んでなる、アルミニウム系合金のシートを製造する方法において、上記合金は、ケイ素0.2〜0.5重量%、鉄0.4〜0.8重量%、銅0.1〜0.3重量%およびマンガン0.1〜0.3重量%並びに残部アルミニウムおよび不可避的不純物からなることを特徴とする方法を提供する。
したがって、本発明の重要な態様は、家庭用アルミホイルとしての使用に適した新規なアルミニウム組成物を提供することであり、この組成物は、固溶体中の元素によって補強された多量の分散質によって改善された強度を有する。また本発明は、この合金製の家庭用アルミホイルを連続式キャスターによって製造するための経済的な方法を提供する。
本発明の合金は、これまでアルミホイルの製造に使用されてきた合金とは異なって、中間アニール処理による連続式キャスト法によって、8015/8006系合金の高い強度特性を保持しつつ1100/1200系合金の成形性および絞り性を有するアルミホイルを製造することができる。これは、均衡強化メカニズムによって達成でき、このメカニズムによれば、少なくとも約2重量%の強化粒子がアルミホイル中に形成されると共に少なくとも0.1重量%の銅および/またはマンガンが固溶体中に保持されるように、鉄/ケイ素の比率を調整する。
要約すると、本発明は、新規なアルミニウム系合金組成物についての、家庭用アルミホイルとしての使用および低コストのアルミホイルの製造方法を提供する。この本発明の用途では、家庭用アルミホイルに使用されている従来からの合金についての連続キャスト特性およびプロセス上の特性を保持しつつ、鉄含量が高いためリサイクル経路への適用にやや望ましくない合金の強度特性を保持している。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、家庭用アルミホイルに使用される新規なアルミニウム合金およびその製法を提供する。本発明に従う前記した組成によって、家庭用アルミホイルに必要な全ての所望の特性が得られる。本発明の合金は、連続式キャスターによってキャストして、冷間圧延し、次いで冷間圧延の第一通過の後に中間アニール処理するのに、適している。最終厚みに圧延した後、得られるアルミホイルは、所望のリサイクル特性を保持しつつ、現在汎用の家庭用アルミホイルよりも強度が高い。
一般的に言えば、本発明の合金の組成は次のとおりである。
少なくとも0.2重量%で0.5重量%までのケイ素、
少なくとも0.4重量%で0.8重量%までの鉄、
少なくとも0.1重量%で0.3重量%までの銅、
少なくとも0.05重量%で0.3重量%までのマンガン、
残部アルミニウムおよび不可避的不純物。
本発明の合金は、少なくとも約0.2重量%で約0.5重量%までのケイ素、好適には0.25〜0.4重量%のケイ素を含む。凝固範囲がより広くかつケイ素含量がより高い合金は、凝固範囲がより狭くかつケイ素含量がより低い合金よりもキャストするのがより容易である。しかしながら、ケイ素含量をさらに増加させると、ケイ素は合金中に析出し、これにより、その後の加工および形成操作の間に、摩耗が増加しうる。すなわち、合金を常法で連続的にキャストできるようにするには、ケイ素含量は、上記範囲に維持すべきである。
本発明の合金は、少なくとも約0.4重量%で約0.8重量%までの鉄、好適には0.5〜0.7重量%の鉄を含む。鉄は、8015/8016系合金に見られるような高い強度特性を合金に付与する作用を示すが、強度の増加は、その鉄含有レベルがリサイクル特性に与える作用と、均衡を保つ必要がある。8006/8015系合金のような高鉄含量の合金は、リサイクルするに際して有用ではない。なぜなら、このような高鉄含量合金は、低鉄含量一次地金への混合によって総鉄含有レベルを減少させない限り、低鉄含量合金にリサイクルすることができないからである。リサイクル可能な飲料容器用のシートは、8015/8006系合金中に存在する含量レベルよりもより低い鉄含有レベルが必要である。飲料容器用のシートは、現在、最も有用なリサイクルアルミニウム合金の用途の1つであって、低い鉄含量が必要である。
鉄/ケイ素の比率は、好適には、その後に全ての鉄およびケイ素が析出して分散質を形成するように、調節される。
本発明の合金は、少なくとも約0.1重量%で約0.3重量%までの量、好適には0.15〜0.25重量%の量で、銅を含む。銅は、固溶体中に保持すると、固溶体強化元素として作用する。銅は、合金の強度付与に貢献するもので、所望の強化レベルが得られるのに十分な量で存在させる必要がある。また銅は、アニール処理後でも、その強化特性を大きな程度で維持することができる。アニール処理後に銅を保持させることによって、多量の分散質を、固溶体保持銅によって増強できるものと、考えられる。しかしながら、銅は、本発明の合金強度を増加させるが、前記した範囲よりも過剰の量で用いると、析出物が形成され、腐食が促進される。したがって、好適には、銅含量レベルは、0.25重量%以下に維持する。
本発明の合金は、少なくとも約0.05重量%で約0.3重量%までのマンガンを含む。有利には、マンガン含量レベルは、少なくとも約0.1重量%で、好適には0.15〜0.25重量%である。銅含量の場合と同様に、マンガンは、アニール処理後に固溶体中に保持しうるような量で存在させる必要がある。またマンガンは、1100/1200系合金に見られるようなアニール処理の間に起こる降伏強度の低下を遅延させる。しかしながら、マンガン含量は、所定のレベルに保持すべきである。なぜなら、マンガン量が多すぎると、冷間圧延が困難になるからである。したがって、マンガン含量は、アニール処理後に強度が高く維持される一方、合金の圧延特性に著しい影響を与えないようなレベルに、制御すべきである。
本発明の合金のマンガンレベルは、0.01重量%以下に維持すべきである。マンガンの含量レベルは、0.01重量%を越えるべきでない。このような高いレベルは、マンガンの酸化につながり、その結果、無光沢面の最終生成物が形成されるからである。
合金を溶融し、その組成を前記した範囲内に調節した後、本発明の合金は、シート生成物の製造に適合した連続式キャスト機械によってキャストすることができる。特にシートへの圧延用のアルミニウム合金をキャストするために、現在、いくつかの連続式キャスト法および機械が開発され、商業的に利用されている。これらの機械には、二本ベルトキャスター、二本ロールキャスター、ブロックキャスター、一本ロールキャスターなどが包含される。一般に、これらキャスターは、厚みが約5cm(2インチ)未満でキャスターの設計幅と同じ幅のアルミニウム合金を連続シートでキャストすることができる。所望により、連続キャスト合金を、連続熱間圧延プロセスによってキャストした直後に、より薄い厚みに圧延することができる。このようなキャスト法は、エンドレス合金シートを比較的幅広で比較的薄く製造することができる。連続的キャストの後、アルミニウムをコイル巻取り処理し、室温に冷却する。代表的には、連続キャストシートは、約2.54cm(1.0インチ)の厚みを有し、キャスト処理の直後に圧延して巻取ると、約0.127〜0.254cm(0.05〜0.1インチ)の厚みを有することができる。
次いで、冷間圧延を多数回の通過によって行い、第一または第二通過の後であって、シートが中間厚みであることを条件に中間アニール処理を行う。中間アニール処理は、アルミホイルが所望の最終厚みに、より容易に圧延処理しうるように、実施する。中間アニール処理は、約250〜約450℃の温度で約5分〜約6時間実施することができる。この中間アニール処理を行わないと、合金は、望ましくない程に加工硬化が起こり、これにより、合金のアルミホイルへの付加的な圧延処理が困難になる。次いで、冷間圧延処理を続けて、合金の厚みを、中間厚みシートの厚み(約0.05〜約1.0cm(約0.02〜約0.4インチ))から所望の最終厚みに減少させる。
この方法で製造される本発明の合金は、分散質含量として、少なくとも1重量%、有利には2重量%またはそれ以上、好適には2.5重量%またはそれ以上を達成することができる。さらに、アニール処理間の降伏強度の低下は、マンガンおよび銅によって、遅延することができる。すなわち、8006/8015系合金と同様な降伏強度を有すると共に、通常のアルミホイル用1100/1200系合金に見られる冷間圧延特性およびリサイクル特性を有する新規な合金を形成することができる。
本発明のアルミホイル生成物において達成される複合化強度は、しばしば競合する2つの強化メカニズム(即ち固溶体強化メカニズムと分散質(または粒子)強化メカニズム)間の特異的なバランスを達成した結果である。よく知られているように、アルミニウム合金中の元素および化合物は、その加熱および圧延の間に動力学的に溶解、析出し、合金の化学的特性および物理的特性を連続的に変化させる。銅およびマンガンのような元素は、固溶体中に存在すれば、合金の強度を増加させる一方、Al12Fe3Si、Al9Fe2Si2、Al6Mn、Al15Fe3Si2、Al12Mn3Si2などの分散質(粒子)は、アルミニウム合金中で2μm未満の分散質の粒子を形成して、強度を付与する。
本発明によれば、これら2つの強化メカニズムの間に達成されたバランスによって、良好な強度を示しかつ経済的に製造できしかもリサイクル過程において非常に有用であるようなアルミホイルを製造することができる。この事実は、従来技術では達成されなかった特性の組み合わせである。
実施例
以下の組成を有する、本発明の合金をキャストした。
ケイ素0.32重量%
鉄0.65重量%
銅0.20重量%
マンガン0.25重量%
残部アルミニウム、および
不可避的不純物
この合金を、ベルト式キャスターを用いてキャストし、その後直ちに、高温のままで厚み0.14478cm(0.057インチ)に圧延して、コイルを形成した。このコイルを、さらに厚み0.056cm(0.022cm)に冷間圧延し、275℃で2時間中間アニールした。中間アニール後、合金を、最終厚み0.00155cm(0.00061インチ)に圧延し、330℃で2時間アニールした。得られた実施例(試料1)の特性は、以下の表2に示す。
別の試料をキャストし、試料1と同じ方法を用いて最終厚みに圧延した。ただし、中間アニールは、425℃で行い、試料の組成は、ケイ素0.32重量%、鉄0.55重量%、銅0.14重量%およびマンガン0.07重量%である。試料2の特性を、同様に以下の表2に示す。
試料3を次の組成で製造した:ケイ素0.06重量%、鉄0.65重量%、銅0.18重量%およびマンガン0.15重量%。この試料3をキャストし、試料2と同様な方法で最終厚みに圧延した。ただし、試料3は、275℃で中間アニールした。試料3の特性を以下の表2に示す。
最後に、試料4を425℃で中間アニールした。試料4は、試料3と同じ組成であるが、異なる中間アニール温度で行った。
Figure 0004211875
降伏強度(YS)および伸び率(%)は、ASTMテスト法E8で測定した。
表2に示すように、試料1の特性は、試料1の特性は、8015系合金の特性に近似する。また試料1は、粒子含量約2.8重量%を有する。しかしながら、試料1は、リサイクルを困難にさせるような8015系合金の著しく高い鉄含量を回避している。
試料2、3および4は、マンガン含量および銅含量のいずれも低く、このため、固溶体濃度および/または粒子含量は、試料1よりも低い。また、これら試料2および4は、アルミホイルを配合した際に用いた高い温度で中間アニールした。このような高い中間アニール温度と共に、固溶体中の上記低濃度元素および上記低含量粒子のために、これらの実施例は、8015系合金よりも劣った特性となる。
以上まとめると、本発明は、向上した強度特性を有する家庭用アルミホイルとして使用される、アルミニウム系合金組成物を開示するものである。試料1は、8015/8006系合金に匹敵する降伏強度および極限引張強度を有することが証明された。これら高鉄含量の8015/8006系合金に匹敵する強度特性を有する一方、本発明の合金は、8015/8006系合金中に存在する鉄含量よりも低い鉄含量の1100/1200系合金が示すような成形性および所望のリサイクル特性を保持している。本発明は、8015/8006系合金の特性を示す一方、容易なリサイクル特性を保持している。また本発明は、合金を家庭用アルミホイルに製造するための経済的な方法を開示したものである。

Claims (17)

  1. 0.0254cm未満の厚みを有するリサイクル可能なアルミニウムホイルであって、
    上記ホイルは、連続シートキャスト法により製造され、ケイ素0.2〜0.5重量%、鉄0.4〜0.8重量%、銅0.1〜0.3重量%およびマンガン0.05〜0.3重量%並びに残部アルミニウムおよび不可避的不純物からなる合金から製造され、
    上記ホイルは、強化粒子として少なくとも2重量%の分散質粒子を含み、かつ固溶体中に保持された少なくとも0.1重量%の銅および/またはマンガンを含有する
    ことを特徴とするアルミニウムホイル。
  2. 少なくとも0.15重量%で0.3重量%未満のマンガンを含む請求項1記載のアルミニウムホイル。
  3. 0.25重量%以下の銅を含む請求項1または2に記載のアルミニウムホイル。
  4. 少なくとも0.25重量%で0.4重量%未満のケイ素を含む請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウムホイル。
  5. 少なくとも0.5重量%で0.7重量%未満の鉄を含む請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウムホイル。
  6. 少なくとも0.25重量%で0.4重量%未満のケイ素および少なくとも0.5重量%で0.7重量%未満の鉄を含む請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウムホイル。
  7. 0.0254cm未満の厚みを有し、連続シートキャスト法により製造され、ケイ素0.2〜0.5重量%、鉄0.4〜0.8重量%、銅0.1〜0.3重量%およびマンガン0.1〜0.3重量%並びに残部アルミニウムおよび不可避的不純物からなり、かつ完全アニール処理条件下に少なくとも68.94MPa(10ksiの降伏強度を有することを特徴とする合金シート。
  8. 少なくとも0.25重量%で0.4重量%未満のケイ素を含む請求項7記載のシート。
  9. 少なくとも0.5重量%で0.7重量%未満の鉄を含む請求項7または8に記載のシート。
  10. 少なくとも0.25重量%で0.4重量%未満のケイ素および少なくとも0.5重量%で0.7重量%未満の鉄を含む請求項7記載のシート。
  11. アルミニウム系合金のシートを連続シートキャスト法によりキャストして厚み5.08cm(2インチ)未満のキャストシートを形成し、キャストシートをコイル巻取り処理し、巻取ったシートを最終厚みに、数回の通過を含むプロセスによって冷間圧延するに際し、シートを、第一通過の後に250〜540℃の範囲の温度で中間アニール処理し、次いで最終厚みに、1またはそれ以上のその後の通過によって圧延処理することを含んでなる、アルミニウム系合金のシートを製造する方法において、
    上記合金は、ケイ素0.2〜0.5重量%、鉄0.4〜0.8重量%、銅0.1〜0.3重量%およびマンガン0.1〜0.3重量%並びに残部アルミニウムおよび不可避的不純物からなる
    ことを特徴とする方法。
  12. 上記合金は、少なくとも2.0重量%の粒子含量を有する請求項11記載の方法。
  13. 最終厚みは、0.0254cm未満の厚みである請求項11または12に記載の方法。
  14. 上記合金は、固溶体中に保持された少なくとも0.1重量%の銅および/またはマンガンを含む請求項11〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 上記合金は、少なくとも0.15重量%で0.3重量%未満のマンガンを含む請求項11〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 上記合金は、0.25重量%以下の銅を含む請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 上記合金は、少なくとも0.25重量%で0.4重量%未満のケイ素を含む請求項11〜16のいずれかに記載の方法。
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