JPH1011735A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH1011735A JPH1011735A JP17991996A JP17991996A JPH1011735A JP H1011735 A JPH1011735 A JP H1011735A JP 17991996 A JP17991996 A JP 17991996A JP 17991996 A JP17991996 A JP 17991996A JP H1011735 A JPH1011735 A JP H1011735A
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- JP
- Japan
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- substrate
- layer
- magnetic
- recording medium
- magnetic recording
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラス基板上に直接ＣｏＣｒ系合金を成膜し
ても垂直方向の磁気配向が高くならない。 【解決手段】 ガラス基板等の非磁性基板１上にＺｒ層
２を成膜し、その上にＣｏＣｒ系合金３を成膜すること
により、磁気記録媒体の垂直の磁気配向特性を向上させ
る。
ても垂直方向の磁気配向が高くならない。 【解決手段】 ガラス基板等の非磁性基板１上にＺｒ層
２を成膜し、その上にＣｏＣｒ系合金３を成膜すること
により、磁気記録媒体の垂直の磁気配向特性を向上させ
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク、磁
気テープ等の磁気記録媒体に関するものである。
気テープ等の磁気記録媒体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年では、大量の情報をできるだけ小さ
な媒体に蓄積するために、原理的に反磁界が発生せず、
磁気記録をより高密度で行うことのできる垂直磁気記録
が注目されている。この垂直磁気記録のための磁気媒体
としては、ＣｏＣｒ、ＣｏＣｒＰｔ等のＣｏＣｒ系合金
が使用されている。そして、記録密度を上げるにはヘッ
ドと磁気記録媒体の隙間（ヘッド浮上量）を小さくし、
磁気記録媒体の保護膜厚を薄くする必要があるので、極
めて平滑な鏡面仕上げされた基板が要求されている。
な媒体に蓄積するために、原理的に反磁界が発生せず、
磁気記録をより高密度で行うことのできる垂直磁気記録
が注目されている。この垂直磁気記録のための磁気媒体
としては、ＣｏＣｒ、ＣｏＣｒＰｔ等のＣｏＣｒ系合金
が使用されている。そして、記録密度を上げるにはヘッ
ドと磁気記録媒体の隙間（ヘッド浮上量）を小さくし、
磁気記録媒体の保護膜厚を薄くする必要があるので、極
めて平滑な鏡面仕上げされた基板が要求されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このように、極めて平
滑な鏡面仕上げを行う非磁性基板の材料としては、従来
からガラス基板等が用いられている。しかし、ガラス基
板上に直接ＣｏＣｒ系合金を成膜しても垂直方向の磁気
配向があまり高くならず、記録媒体としての特性が良く
ないという課題があった。そこで本発明は、高密度記録
に適した鏡面仕上げの非磁性基板を用いた場合にも垂直
の磁気配向特性が優れた磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
滑な鏡面仕上げを行う非磁性基板の材料としては、従来
からガラス基板等が用いられている。しかし、ガラス基
板上に直接ＣｏＣｒ系合金を成膜しても垂直方向の磁気
配向があまり高くならず、記録媒体としての特性が良く
ないという課題があった。そこで本発明は、高密度記録
に適した鏡面仕上げの非磁性基板を用いた場合にも垂直
の磁気配向特性が優れた磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、非磁性基板上にＺｒ層を設け、このＺｒ
層上にＣｏＣｒ系合金からなる磁気薄膜を設けたことを
特徴とする磁気記録媒体を提供しようとするものであ
る。
の手段として、非磁性基板上にＺｒ層を設け、このＺｒ
層上にＣｏＣｒ系合金からなる磁気薄膜を設けたことを
特徴とする磁気記録媒体を提供しようとするものであ
る。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明は、ガラス基板等の非磁性
基板上にＺｒを成膜し、その上にＣｏＣｒ系合金を成膜
することにより、磁気記録媒体の垂直の磁気配向特性を
向上させるものである。
基板上にＺｒを成膜し、その上にＣｏＣｒ系合金を成膜
することにより、磁気記録媒体の垂直の磁気配向特性を
向上させるものである。
【０００６】
＜実施例１＞まず、本発明の磁気記録媒体の各実施例を
図面と共に説明する。図１は、本発明の磁気記録媒体の
実施例１を示す部分断面図である。同図に示す磁気記録
媒体の製造方法は、平均表面粗さ（Ｒａ）１０Ａ（オン
グストローム、以下同様）の直径３．５インチのディス
ク状青板ガラス基板１を９０℃の熱硫酸洗浄で１５分、
超音波洗浄で１５分行った後、水洗して乾燥させる。こ
のガラス基板１を６インチターゲットを有するＤＣマグ
ネトロンスパッタ装置に取り付け、到達真空度３×１０
-6Ｔｏｒｒまで排気する。そして、基板−ターゲット間
距離９０ｍｍ、アルゴンスパッタ圧２ｍＴｏｒｒ、基板
温度２００℃でこのガラス基板１上にＺｒを６０Ａの厚
さに成膜する（Ｚｒ層２）。成膜後基板温度が室温まで
低下してからこれを取り出す。再度６インチのＤＣマグ
ネトロンスパッタ装置内にこれを取り付け、２×１０-7
Ｔｏｒｒまで排気する。基板−ターゲット間距離９０ｍ
ｍ、アルゴンスパッタ圧０．４５ｍＴｏｒｒ、基板温度
２００℃で、このＺｒ層２上にＣｏＣｒ21Ｐｔ12.5（ａ
ｔ％表示）を１３００Ａの厚さに成膜した（ＣｏＣｒＰ
ｔ層３）。
図面と共に説明する。図１は、本発明の磁気記録媒体の
実施例１を示す部分断面図である。同図に示す磁気記録
媒体の製造方法は、平均表面粗さ（Ｒａ）１０Ａ（オン
グストローム、以下同様）の直径３．５インチのディス
ク状青板ガラス基板１を９０℃の熱硫酸洗浄で１５分、
超音波洗浄で１５分行った後、水洗して乾燥させる。こ
のガラス基板１を６インチターゲットを有するＤＣマグ
ネトロンスパッタ装置に取り付け、到達真空度３×１０
-6Ｔｏｒｒまで排気する。そして、基板−ターゲット間
距離９０ｍｍ、アルゴンスパッタ圧２ｍＴｏｒｒ、基板
温度２００℃でこのガラス基板１上にＺｒを６０Ａの厚
さに成膜する（Ｚｒ層２）。成膜後基板温度が室温まで
低下してからこれを取り出す。再度６インチのＤＣマグ
ネトロンスパッタ装置内にこれを取り付け、２×１０-7
Ｔｏｒｒまで排気する。基板−ターゲット間距離９０ｍ
ｍ、アルゴンスパッタ圧０．４５ｍＴｏｒｒ、基板温度
２００℃で、このＺｒ層２上にＣｏＣｒ21Ｐｔ12.5（ａ
ｔ％表示）を１３００Ａの厚さに成膜した（ＣｏＣｒＰ
ｔ層３）。
【０００７】＜実施例２＞Ｚｒ層２の膜厚を６００Ａに
し、他は実施例１と同様にして、ディスクを作成した。
し、他は実施例１と同様にして、ディスクを作成した。
【０００８】＜実施例３＞Ｚｒ層２を成膜した後、スパ
ッタ装置から取り出すことなく、連続的にＣｏＣｒＰｔ
層３を成膜する点以外は実施例１と同様にして、ディス
クを作成した。
ッタ装置から取り出すことなく、連続的にＣｏＣｒＰｔ
層３を成膜する点以外は実施例１と同様にして、ディス
クを作成した。
【０００９】＜比較例１＞Ｚｒ層を成膜せずガラス基板
１に直接ＣｏＣｒ21Ｐｔ12.5（ＣｏＣｒＰｔ層３）を成
膜する以外は実施例１と同様にして、ディスクを作成し
た。
１に直接ＣｏＣｒ21Ｐｔ12.5（ＣｏＣｒＰｔ層３）を成
膜する以外は実施例１と同様にして、ディスクを作成し
た。
【００１０】このようにして作製した実施例１〜３及び
比較例１のＣｏＣｒＰｔ層３を振動試料型磁力計（ＶＳ
Ｍ）によってディスクの面内方向と基板面に対して垂直
方向の磁気特性を測定した。なお、ＶＳＭによる印加磁
界は１０Ｋ（Ｏｅ）とした。表１にその測定結果を示
す。
比較例１のＣｏＣｒＰｔ層３を振動試料型磁力計（ＶＳ
Ｍ）によってディスクの面内方向と基板面に対して垂直
方向の磁気特性を測定した。なお、ＶＳＭによる印加磁
界は１０Ｋ（Ｏｅ）とした。表１にその測定結果を示
す。
【００１１】
【表１】
【００１２】ここで、Ｒｓ┴／Ｒｓ‖の意味するところ
は次の通りである。この値が大きいと基板面に対し垂直
方向に磁気配向が強くなっていることを示す。従って、
垂直膜ではこの値が高いほうが垂直記録しやすくなる。
Ｒｓ┴／Ｒｓ‖が１に近づくと垂直磁気配向は弱まり膜
面内磁化の支配が強まり、１以下になると面内磁化膜と
なる。
は次の通りである。この値が大きいと基板面に対し垂直
方向に磁気配向が強くなっていることを示す。従って、
垂直膜ではこの値が高いほうが垂直記録しやすくなる。
Ｒｓ┴／Ｒｓ‖が１に近づくと垂直磁気配向は弱まり膜
面内磁化の支配が強まり、１以下になると面内磁化膜と
なる。
【００１３】表１を見ると、Ｚｒ層を設けていない比較
例１のＲｓ┴／Ｒｓ‖は１．２１と小さく垂直磁気配向
は弱いが、実施例１〜３ではこの値が大きくなり垂直磁
気配向が強まっていることがわかる。また、実施例１〜
３では垂直方向のＨｃも比較例１に比べ大きくなってい
る。これらのことからＺｒ層を成膜した後にＣｏＣｒＰ
ｔ層を成膜することにより、垂直の磁気配向性が高まる
と言える。
例１のＲｓ┴／Ｒｓ‖は１．２１と小さく垂直磁気配向
は弱いが、実施例１〜３ではこの値が大きくなり垂直磁
気配向が強まっていることがわかる。また、実施例１〜
３では垂直方向のＨｃも比較例１に比べ大きくなってい
る。これらのことからＺｒ層を成膜した後にＣｏＣｒＰ
ｔ層を成膜することにより、垂直の磁気配向性が高まる
と言える。
【００１４】なお、Ｚｒ層２は薄すぎると連続した膜に
ならないため膜厚は３０Ａ以上が良い。逆に、２０００
Ａ以上に厚いと粒子が成長し、その凹凸により表面が荒
れてしまうため高密度記録媒体として適さなくなる。従
って、Ｚｒ層の膜厚は３０Ａから２０００Ａまでの範囲
が望ましい。
ならないため膜厚は３０Ａ以上が良い。逆に、２０００
Ａ以上に厚いと粒子が成長し、その凹凸により表面が荒
れてしまうため高密度記録媒体として適さなくなる。従
って、Ｚｒ層の膜厚は３０Ａから２０００Ａまでの範囲
が望ましい。
【００１５】そして、磁性膜はＣｏＣｒＰｔに限定され
ず、これ以外にＣｏＣｒ、ＣｏＣｒＴａ等のＣｏＣｒ系
磁性膜でも同様の効果が得られる。また、基板はガラス
基板以外でも、プラスチック基板やＰＥＴ（ポリエチレ
ンテレフタレート）の様な高分子基板を用いた場合でも
同様の効果を得ることができる。なお、上記各実施例に
て作成したこれらの記録媒体をディスク状記録媒体とし
て実用するにはＣｏＣｒ系合金（ＣｏＣｒＰｔ層３）上
に潤滑膜としてカーボンやＳｉＯ2 を形成し（カーボン
層４）、更にその上に潤滑剤（潤滑層５）を塗布して磁
気ディスクとする必要がある。
ず、これ以外にＣｏＣｒ、ＣｏＣｒＴａ等のＣｏＣｒ系
磁性膜でも同様の効果が得られる。また、基板はガラス
基板以外でも、プラスチック基板やＰＥＴ（ポリエチレ
ンテレフタレート）の様な高分子基板を用いた場合でも
同様の効果を得ることができる。なお、上記各実施例に
て作成したこれらの記録媒体をディスク状記録媒体とし
て実用するにはＣｏＣｒ系合金（ＣｏＣｒＰｔ層３）上
に潤滑膜としてカーボンやＳｉＯ2 を形成し（カーボン
層４）、更にその上に潤滑剤（潤滑層５）を塗布して磁
気ディスクとする必要がある。
【００１６】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、非磁性基板と
ＣｏＣｒ系合金との間にＺｒ層を設けることにより、ガ
ラス基板のような鏡面状の非磁性基板を用いた場合でも
垂直磁気配向性の良い磁気記録媒体とすることができ、
高密度記録が可能となるという効果がある。
ＣｏＣｒ系合金との間にＺｒ層を設けることにより、ガ
ラス基板のような鏡面状の非磁性基板を用いた場合でも
垂直磁気配向性の良い磁気記録媒体とすることができ、
高密度記録が可能となるという効果がある。
【図１】本発明の磁気記録媒体の実施例１〜３の構造を
示す部分断面図である。
示す部分断面図である。
【図２】比較例１の磁気記録媒体を示す部分断面図であ
る。
る。
１ 非磁性基板 ２ Ｚｒ層 ３ ＣｏＣｒ系合金（ＣｏＣｒＰｔ層） ４ カーボン層 ５ 潤滑層
Claims (4)
- 【請求項１】非磁性基板上にＺｒ層を設け、このＺｒ層
上にＣｏＣｒ系合金からなる磁気薄膜を設けたことを特
徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項２】請求項１記載の磁気記録媒体において、前
記ＣｏＣｒ系合金としてＣｏＣｒＰｔを用いたことを特
徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項３】請求項１または請求項２記載の磁気記録媒
体において、前記磁気薄膜の磁化容易軸が前記非磁性基
板の基板面に対して垂直方向にあることを特徴とする磁
気記録媒体。 - 【請求項４】請求項１または請求項２または請求項３記
載の磁気記録媒体において、前記Ｚｒ層の厚さが３０Ａ
（オングストローム）以上２０００Ａ以下であることを
特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17991996A JPH1011735A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17991996A JPH1011735A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1011735A true JPH1011735A (ja) | 1998-01-16 |
Family
ID=16074222
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17991996A Pending JPH1011735A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1011735A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6350532B1 (en) | 1997-04-04 | 2002-02-26 | Alcan International Ltd. | Aluminum alloy composition and method of manufacture |
| KR100374794B1 (ko) * | 2001-01-04 | 2003-03-04 | 삼성전자주식회사 | 수직 자기 기록 매체 |
-
1996
- 1996-06-20 JP JP17991996A patent/JPH1011735A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6350532B1 (en) | 1997-04-04 | 2002-02-26 | Alcan International Ltd. | Aluminum alloy composition and method of manufacture |
| KR100374794B1 (ko) * | 2001-01-04 | 2003-03-04 | 삼성전자주식회사 | 수직 자기 기록 매체 |
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