JPH0512647A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0512647A
JPH0512647A JP19058291A JP19058291A JPH0512647A JP H0512647 A JPH0512647 A JP H0512647A JP 19058291 A JP19058291 A JP 19058291A JP 19058291 A JP19058291 A JP 19058291A JP H0512647 A JPH0512647 A JP H0512647A
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JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
recording medium
coercive force
film
magnetic recording
Prior art date
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Pending
Application number
JP19058291A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Murata
英夫 村田
Hajime Shinohara
肇 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
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Publication of JPH0512647A publication Critical patent/JPH0512647A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録媒体の保磁力を1500Oe以上に向
上させて、より高密度に記録再生できるようにした。 【構成】 Coからなる第1の層およびCoCr系合金
の磁性膜からなる第2の層を形成してなるディスク状磁
気記録媒体において、磁性膜がArを0.05原子%以
上含有するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ヘッドとの
間において情報の記録および再生を行なうための磁気記
録媒体に関し、特に磁性膜の保磁力を大きくするために
磁性膜にArを含有させたものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置では、磁気記録媒体に
微小間隔で磁気ヘッドを対向させ、磁気記録媒体に記録
された磁気情報を磁気ヘッドが読みとったり、磁気ヘッ
ドから磁気記録媒体に磁気的に記録するようになってい
る。磁気ディスク装置に対する記録の高密度化の要求に
伴い、磁気ヘッドではその記録再生特性の向上が要求さ
れ、磁気記録媒体では記録密度の高い磁性膜を用いるこ
とが要求されている。近年高密度記録ができるものとし
て垂直磁気記録方式が注目されているものの、充分な記
録再生特性が得にくいなど未だ多くの問題があり、広く
実用化されるにはいたっていない。このため広く実用化
されている面内に磁気異方性をもつ磁気記録媒体を用い
た磁気ディスク装置での改良が強く求められている。
【0003】面内に異方性をもつ磁気記録媒体の磁性層
の記録密度を高めるためには、磁性層の保磁力を高めれ
ばよく、そのため非磁性基板上にCr下地を介してCo
−Ni−Cr層を磁性層として成膜したものがある。し
かしこの磁性層は、保磁力がCr下地層の厚みに大きく
依存し、層の厚さが厚くなるに従い保磁力が増加する。
高密度化のためには記録媒体の高保磁力化が必要である
が、この磁性層を形成した記録媒体においては、100
0Oe以上の保磁力を得るために2000Å以上のCr層
を形成しなければならず、層形成に要する時間が長くな
り生産性を低下させるという問題があった。このため下
地Cr膜が薄くても高保磁力が得られるようにする研究
がされている(日本応用磁気学会誌,14,53,19
90)が、必ずしも満足し得る成果は得られていない。
【0004】また非磁性基板上にCr下地層を介してC
o−Cr−Ta膜を形成したものが提唱されており(I
EEE Trans.Magn.MAG−23,12
2,1987)、この媒体ではCr層が1000Åの厚
さでも1000Oe以上の保磁力が得られるようになっ
た。しかし現在の段階では、Co−Cr−Ta系合金の
磁性層の保磁力を1500Oe以上にする技術は達成され
ていない。
【0005】また高保磁力の磁性膜を得るためには、ス
パッタリング時に基板にバイアス電圧を印加すればよい
ことが「信学技報(CPM88,1988)」に報告さ
れている。しかし、この場合においても高保磁力を得る
ためにはCr下地膜の膜厚が1500Å以上を要してお
り、生産性の点から更なる改善が望まれる。この他、ス
パッタ時に基板にバイアス電圧を印加する方法は、特開
平2−154322号公報や特開平2−161617号
公報にも記載されている。この場合、バイアス電圧−1
00〜−400Vを基板に印加してスパッタリングを行
なうと、CoやCr等の金属イオンが加速されて基板に
打ち込まれ、表面の金属原子の拡散を活発にしてCrの
偏折を更に進行させるため極めて高い保磁力が得られる
としているが、Cr下地膜厚についての改善については
全く開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、磁気記録媒体の
記録密度の向上のために、基板にCr下地層を設けた
り、基板にバイアス電圧を印加するなどして磁性層の保
磁力を大きくする提案がなされている。しかし、磁性層
の保磁力を大きくする要因は、下地Cr層の厚さ、基板
へ印加するバイアス電圧の大きさ、磁性層の厚さなどが
あり、それらをどのような設定値で磁気記録媒体を作成
すればより高い保磁力が得られるかが種々研究されてい
るが、現在のところ1500Oe以上の保磁力を安定して
得る技術は達成されていない。そこで本発明は、保磁力
が1500Oe以上の高保磁力となる磁気記録媒体を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、磁気記録
媒体における保磁力を向上するため、従来、検討されて
いない要素を種々検討した結果、磁性膜にArを含有さ
せることにより保磁力をより向上できることを知り、そ
れに基づき本発明の磁気記録媒体を提供する。すなわち
本発明は、Coからなる第1の層およびCoCr系合金
磁性膜からなる第2の層を形成してなるディスク状磁気
記録媒体において、磁性膜がArを0.05原子%以上
含有していることを特徴とする。なお、Arの含有量が
0.05原子%より少ないと保磁力向上の効果が得られ
ず、3原子%まで含有量を増して行けばそれなりに保磁
力が向上できるが、3原子%より多く含有させてもそれ
なりの効果は得られないので、3原子%より少なく含有
させるのが望ましい。
【0008】
【作用】上記の磁気記録媒体は、磁性膜に0.05原子
%以上のArを含んでいるため、磁性膜を構成する結晶
構造において、六方晶の頂点のCo原子とCr原子との
結合線途中にAr原子が組込まれた構造になる。このた
め、Arが組込まれたCo原子とCr原子間距離が拡げ
られ、結晶構造が歪みを生じる。このように磁性膜の結
晶構造に歪みが生じるため、磁性膜の保磁力は向上す
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明について実施例及び比較例等に
基づいて詳述する。ただし本発明の範囲が、これら実施
例により限定されるものではない。 (実施例1)3.5インチアルミニウム合金基板(外径
95mm、内径25mm、厚み1.27mm)の表面に
Ni−Pメッキ膜を5〜15μm形成し、表面を鏡面加
工した。このディスク状基板を洗浄後、例えば、DCマ
グネトロンスパッタ装置を使用し、スパッタ室内を1×
10-5Torr以下に排気後、Arガスを導入してスパ
ッタ室内を5mTorrに保持し、投入電力2000
W、成膜速度400Å/分の条件で下地Cr層を500
Åの厚さに成膜した。このスパッタの際、基板を他の部
分より電気的に浮かせ、DC電源により−400Vのバ
イアス電圧を印加した。そして前記の下地層を成膜した
基板を数個作成した。
【0010】次に、前記により作成した数個の基板の各
下地層の上にそれぞれCo−Cr−Ta合金からなる磁
性膜を成膜した。成膜には前記スパッタ装置を使用し、
スパッタ室内を1×10-5Torr以下に排気後、Ar
ガスを導入してスパッタ室内を5mTorrに保持し、
投入電力2000W、成膜速度1000Å/分の条件で
500Åの膜厚に成膜した。このスパッタ時には、基板
を他の部分より電気的に浮かせ、DC電源により表1に
示すように各基板には負の種々のバイアス電圧を印加
し、比較のためバイアス電圧を印加しないものも比較例
として作成した。なお、バイアス電圧を種々変更したの
は、その大きさにより磁性膜に含有されるAr量が変化
するからである。
【0011】
【表1】
【0012】上記により成膜したそれぞれの磁性膜上
に、保護膜としてのカーボン膜を、前記スパッタ装置を
使用して投入電力1000W、成膜速度80Å/分の条
件で、前記磁性膜上に300Åの厚さに成膜して数個の
磁気記録媒体を作成した。作成した各磁気記録媒体の磁
性膜のAr含有量(原子%)を測定するとともに、保磁
力を測定したところ表1に示すようになった。またAr
含有量と保磁力との関係を図1に示した。図1からわか
るように、Ar含有量が0.1原子%で保磁力が約15
00Oeとなり、Ar含有量が増加して3原子%に近づく
までは、保磁力が2000Oeまで増加するが、それより
Ar含有量が多くなっても、ほとんど保磁力は増加しな
いことがわかる。
【0013】(実施例2)実施例1で作成した6種類の
磁気記録媒体について、それぞれの磁性膜を構成する結
晶構造の格子定数を測定したところ、表2に示すように
なった。表2からわかるように、Ar含有量の変化と格
子定数の変化はほぼ同一の傾向があり、Ar含有量が多
い程、格子定数が大きい。すなわちAr含有量が多いほ
ど結晶の歪も大きくなり、保磁力も大きくなっているこ
とが認められる。なお、格子定数(a)は、六方晶の中
心から陵までの距離を表わし、格子定数(c)は六方晶
の底面と上面の距離を表わす。
【0014】
【表2】 前記の各実施例では磁性膜をCo−Cr−Taで作
成したが、その他のCoCr系合金で作成しても、前記
と同様の結果が得られることは容易に推測できる。
【0015】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、磁性膜にAr
を含有させているので、磁性膜を構成する結晶構造に歪
みを生じさせることができ、それがために保磁力をより
1500Oe以上に向上させることができる。よって本発
明によれば、より高密度に記録、再生できる磁気記録媒
体を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性膜のAr含有量と保磁力との関係図であ
る。
【図2】六方晶構造のモデルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上にCrからなる第1の層お
    よびCoCr系合金磁性膜からなる第2の層を形成して
    なるディスク状磁気記録媒体において、磁性膜がArを
    0.05原子%以上含有していることを特徴とする磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性膜が含むAr量は3原子%以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
JP19058291A 1991-07-04 1991-07-04 磁気記録媒体 Pending JPH0512647A (ja)

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JP19058291A JPH0512647A (ja) 1991-07-04 1991-07-04 磁気記録媒体

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JP19058291A JPH0512647A (ja) 1991-07-04 1991-07-04 磁気記録媒体

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JPH0512647A true JPH0512647A (ja) 1993-01-22

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JP19058291A Pending JPH0512647A (ja) 1991-07-04 1991-07-04 磁気記録媒体

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6268036B1 (en) 1998-06-26 2001-07-31 International Business Machines Corporation Thin film disk with highly faulted crystalline underlayer
SG131748A1 (en) * 2002-09-02 2007-05-28 Inst Data Storage Method of fabricating l10 ordered fept films with as a magnetic recording media
JP2010231860A (ja) * 2009-03-28 2010-10-14 Hoya Corp 磁気ディスク

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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SG131748A1 (en) * 2002-09-02 2007-05-28 Inst Data Storage Method of fabricating l10 ordered fept films with as a magnetic recording media
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