JPH11185237A - 垂直磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

垂直磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH11185237A
JPH11185237A JP34981097A JP34981097A JPH11185237A JP H11185237 A JPH11185237 A JP H11185237A JP 34981097 A JP34981097 A JP 34981097A JP 34981097 A JP34981097 A JP 34981097A JP H11185237 A JPH11185237 A JP H11185237A
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宏高 法橋
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眞三 坪井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 媒体ノイズの低下及び再生出力電圧の記録密
度依存性の向上を図る。 【解決手段】 本発明の垂直磁気記録媒体10は、基板
12上に、Cr膜14、下地軟磁性膜16、垂直磁化膜
18がこの順に形成されたものである。下地軟磁性膜1
6は、例えばFeSiAl膜である。垂直磁化膜18
は、例えばCoCrTa膜である。Cr膜14の作用に
よって、下地軟磁性膜16の表面平滑性、垂直磁化膜1
8の表面平滑性及び垂直配向性が向上する。垂直磁化膜
18の垂直配向性が向上すると、初期層が減少すること
により媒体ノイズが低下するとともに、再生出力電圧の
記録密度依存性が向上する。また、垂直磁化膜18の表
面平滑性が向上すると、記録再生ヘッドの摺動性も向上
するので、これによっても媒体ノイズが低下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープや磁気
ディスク等として用いられる垂直磁気記録媒体及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パ−ソナルコンピュ−タやワ−ク
ステ−ションの進歩に伴うハ−ドディスクドライブの大
容量化及び小型化により、磁気ディスクはさらなる高面
記録密度化が必要とされている。しかし、現在広く普及
している長手記録方式では、高記録密度を実現しようと
すると、記録ビットの微細化に伴う記録磁化の熱揺らぎ
の問題や、記録ヘッドの記録能力を超えかねない高保磁
力化の問題が発生する。そこで、これらの問題を解決し
つつ、面記録密度を大幅に向上できる手段として、垂直
磁気記録方式が検討されている。これを実現する垂直磁
気記録媒体として、高透磁率の下地軟磁性膜と高い垂直
異方性の垂直磁化膜とからなる、いわゆる垂直二層媒体
が有望視されている。
【0003】図14は、このような従来の垂直磁気記録
媒体を示す概略断面図である。
【0004】この垂直磁気記録媒体50は、基板52上
に、下地軟磁性膜56及び垂直磁化膜58がこの順に形
成されたものである。例えば、下地軟磁性膜56として
はNiFe膜、垂直磁化膜58としてはCoCr系合金
膜が用いられる。しかし、NiFeからなる下地軟磁性
膜56とCoCrからなる垂直磁化膜58とを形成した
ときに、垂直磁化膜58の結晶配向度が低下する。そこ
で、これを防ぐために、下地軟磁性膜56としてセンダ
スト膜(FeSiAl合金)を用いたものが報告されて
いる(特開昭57−36435号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の垂直磁気記録媒体では、媒体ノイズの低下及
び再生出力電圧の記録密度依存性の向上に限界があっ
た。
【0006】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、媒体ノイズを
更に低下できるとともに、再生出力電圧の記録密度依存
性を更に向上できる垂直磁気記録媒体及びその製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の垂直
磁気記録媒体において媒体ノイズの低下及び再生出力電
圧の記録密度依存性の向上を妨げている理由について、
実験及び考察を重ねることによって次の知見を得た。す
なわち、下地軟磁性膜の表面平滑性が悪いことにより、
その上に成膜される垂直磁化膜の垂直配向性が悪くな
る。そのため、初期層(結晶が垂直に配向していない領
域)の膜厚が増大するとともに垂直磁化膜の表面平滑性
も悪くなるので、媒体ノイズが低下しないのである。ま
た、垂直磁化膜の垂直配向性が悪くなるので、再生出力
電圧の記録密度依存性が向上しないのである。本発明
は、これらの知見に基づきなされたものである。
【0008】本発明に係る垂直磁気記録媒体及びその製
造方法は、下地軟磁性膜と垂直磁化膜とがこの順に基板
上に形成された垂直磁気記録媒体において、基板と下地
軟磁性膜との間にCr膜が挿入されたことを特徴とする
ものである。Cr膜は、表面平滑性に極めて優れてい
る。そのため、Cr膜上に積層される下地軟磁性膜も、
Cr膜の表面平滑性を反映して、表面平滑性に極めて優
れたものとなる。したがって、下地軟磁性膜の滑らかな
表面上に積層される垂直磁化膜は、垂直配向性及び表面
平滑性が向上する。垂直磁化膜の垂直配向性が向上する
と、初期層が減少することにより媒体ノイズが低下する
とともに、再生出力電圧の記録密度依存性が向上する。
また、垂直磁化膜の表面平滑性が向上すると、記録再生
ヘッドの摺動性も向上するので、これによっても媒体ノ
イズが低下する。
【0009】本発明において、例えば、下地軟磁性膜は
FeSiAl膜であり、垂直磁化膜はCoCrTa膜で
ある。また、下地軟磁性膜表面の中心線平均粗さは、好
ましくは2nm以下、より好ましくは0.9nm以下、
最も好ましくは0.5nm以下である。このような表面
平滑性は、好ましくは20mTorr未満、より好まし
くは4mTorr以下のガス圧で、スパッタ成膜するこ
とにより得られる。このときに使用されるガスは、例え
ばアルゴンである。
【0010】また、本発明において、垂直磁化膜の膜厚
は、好ましくは20nmをこえ150nm以下、より好
ましくは50nm以上かつ150nm以下である。これ
らの範囲において、媒体ノイズがより低減する。
【0011】更に、本発明において、下地軟磁性膜と垂
直磁化膜との間にTi膜又は非磁性CoCr膜を挿入し
てもよい。この場合は、垂直磁化膜の垂直配向性がより
向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る垂直磁気記
録媒体の第一実施形態を示す概略断面図である。以下、
この図面に基づき説明する。
【0013】本実施形態の垂直磁気記録媒体10は、基
板12上に、Cr膜14、下地軟磁性膜16、垂直磁化
膜18がこの順に形成されたものである。下地軟磁性膜
16は、例えばFeSiAl膜である。垂直磁化膜18
は、例えばCoCrTa膜である。Cr膜14の作用に
よって、下地軟磁性膜16の表面平滑性、垂直磁化膜1
8の表面平滑性及び垂直配向性が向上する。
【0014】図2は、本発明に係る垂直磁気記録媒体の
第二実施形態を示す概略断面図である。以下、この図面
に基づき説明する。ただし、図1と同一部分は同一符号
を付すことにより重複説明を省略する。
【0015】本実施形態の垂直磁気記録媒体20は、下
地軟磁性膜16と垂直磁化膜18との間にTi膜又は非
磁性CoCr膜22が挿入されたものである。Ti膜又
は非磁性CoCr膜22の作用によって、垂直磁化膜1
8の垂直配向性がより向上する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第一実施形態(図1)につい
ての実施例を説明する。
【0017】Cr膜14、下地軟磁性膜16及び垂直磁
化膜18は、Arを使用して直流マグネトロンスパッタ
装置によって成膜した。まず、Cr膜14は、6インチ
φのCr(3N)タ−ゲットを用い、2.5インチのガ
ラスの基板12上に11nmの厚さで形成した。このと
きのArガス圧は4mTorrであった。続いて、下地
軟磁性膜16は、6インチφのFe85Si9.6
5.4 (wt%)のタ−ゲットを用い、Cr膜14上に5
20nmの厚さで形成した。このときのArガス圧は1
mTorr、4mTorr、20mTorrの3種類で
あった。続いて、垂直磁化膜18は、Co78Cr19Ta
3 (at%)のタ−ゲットを用い、下地軟磁性膜16上
に100nmの厚さで形成した。このとき、Arガス圧
は4mTorrであり、基板温度は約400℃であっ
た。最後に、図示しないカーボン保護膜を垂直磁化膜1
8上に10nmの厚さでスパッタ成膜した。また、スパ
ッタ成膜において、投入電力は0.5kw、Cr膜14
及び垂直磁化膜18の成膜速度は3nm/s、下地軟磁
性膜16の成膜速度は4nm/sであった。
【0018】また、Cr膜14の挿入の効果を調べるた
めに、Cr膜無しの従来の垂直磁気記録媒体50(図1
4)も用意した。更に、垂直磁化膜厚依存性を調べるた
めに、20〜150nmの垂直磁化膜18と、4mTo
rrのArガス圧で成膜した下地軟磁性膜16とを有す
る垂直磁気記録媒体10も、別途用意した。
【0019】膜の結晶方位はX線回折によって調べた。
Cr膜14、下地軟磁性膜16及び垂直磁化膜18の表
面粗さは、原子間力顕微鏡(以下「AFM」という。)
によって調べた。垂直磁気記録媒体10の保磁力は、カ
ー・ヒステリシス・トレーサによって測定した。再生記
録特性は、記録用の単磁極ヘッドと、0.32μmのギ
ャップ長及び2.7μmのトラック幅を有する再生用の
MRヘッドとによって調べた。記録ヘッド及び再生ヘッ
ドの浮上量は、それぞれ20nm及び45nmであっ
た。媒体ノイズは、45MHz以上のノイズ・パワー・
スペクトラムを積分し、シスシム・ノイズを差し引くこ
とによって計算した。媒体SN比は、孤立波が得られた
領域での出力と、200kFRPIの記録密度での媒体
ノイズとを用いて計算した。
【0020】図3は、Cr膜14及び下地軟磁性膜1
6,56についてのX線回折パターンを示すグラフであ
る。以下、図1、図3及び図14に基づき説明する。
【0021】下地軟磁性膜16,56は、更に垂直磁化
膜18を成膜した場合と同じ状態で、成膜後にチャンバ
内でアニールした。下地軟磁性膜16のFeSiAl結
晶はCr膜14のCr結晶と同じ結晶構造(bcc)を
持っており、それらの格子定数はほどんど同じである。
1mTorr及び4mTorrで成膜された下地軟磁性
膜16は、bcc結晶の結晶最密面である(110)回
折の急峻なピークが観察された。Cr膜14のみでは、
極めて薄い(11nm)ので、(110)回折ピークが
ほとんど認められない。20mTorrでの下地軟磁性
膜16は、1mTorr又は4mTorrでのものより
も(110)回折ピークが極めて弱かった。これは、低
いArガス圧でのスパッタリングが、下地軟磁性膜16
の結晶配向性の向上に効果があることを示している。た
だし、4mTorrで成膜された下地軟磁性膜16,5
6の(110)回折はあまり差がないので、Cr膜14
の挿入は下地軟磁性膜16の結晶配向性にはほとんど関
係がないと言える。
【0022】図4乃至図7は、各膜表面をAFMで測定
した結果を示している。図4及び図5は、4mTorr
で成膜された、Cr膜有りの下地軟磁性膜16及びCr
膜無しの下地軟磁性膜56における、それぞれの表面を
示す三次元グラフである。図6は、4mTorrで成膜
された、Cr膜14、Cr膜有りの下地軟磁性膜16及
びCr膜無しの下地軟磁性膜56における、それぞれの
表面粗さを示す図表である。図7は、下地軟磁性膜16
及び垂直磁化膜18における表面粗さのArガス圧依存
性を示すグラフである。以下、図1、図4乃至図7及び
図14に基づき説明する。
【0023】図4乃至図6によれば、Cr膜有りの下地
軟磁性膜16は、Cr膜無しのものに比べて、より滑ら
かな表面になっていることがわかる。すなわち、Cr膜
14の挿入は、下地軟磁性膜16の表面を滑らかにする
作用がある。これは、下地軟磁性膜16がCr膜14の
上でエピタキシャル成長しているためと考えられる。ま
た、図7によれば、垂直磁化膜18の表面粗さと下地軟
磁性膜16の表面粗さとに、強い相関関係があることを
示している。換言すれば、表面の滑らかなCr膜14の
挿入は、下地軟磁性膜16だけでなく垂直磁化膜18に
対しても、表面を滑らかにする作用がある。
【0024】図8は、Cr膜有りの垂直磁気記録媒体1
0及びCr膜無しの垂直磁気記録媒体50における、媒
体ノイズの記録密度依存性を示すグラフである。以下、
図1、図8及び図14に基づき説明する。
【0025】以下、媒体ノイズをMN、規格化媒体ノイ
ズをNMNと呼ぶことにする。このNMNは、それぞれ
の記録密度でのMNを、孤立波が得られる領域での再生
出力で割ったものと定義する。図8から、Cr膜14を
挿入すると、MNが顕著に減少することがわかる。Cr
膜有りの垂直磁化膜18及びCr膜無しの垂直磁化膜5
8は、ほとんど同じ保磁力(2800Oe)である。C
r膜有りの下地軟磁性膜16及びCr膜無しの下地軟磁
性膜56は、同じ保磁力(150Oe)である。Cr膜
14の挿入は、前述のとおり下地軟磁性膜16の表面を
滑らかにする作用があるが、下地軟磁性膜16の結晶方
位についてはほとんど何の作用もない(図3及び図
7)。したがって、MNの減少は、主に下地軟磁性膜1
6の表面平滑性の向上によると言える。また、記録密度
の増加に伴うMNの増加が認められた。この増加は、遷
移ノイズを引き起こす、表面における粒径の成長による
ものと考えられる。
【0026】図9は、種々のArガス圧で成膜した下地
軟磁性膜16についての、媒体ノイズの記録密度依存性
を示すグラフである。以下、図1及び図9に基づき説明
する。
【0027】1mTorr又は4mTorrで成膜され
た下地軟磁性膜16を持つ垂直磁化膜18の保磁力は、
2800Oeである。20mTorrで成膜された下地
軟磁性膜16を伴う垂直磁化膜18の保磁力は、200
0Oeである。1mTorr、4mTorr及び20m
Torrで成膜された全ての下地軟磁性膜16の保磁力
は、15Oeである。
【0028】低いAr圧で成膜された下地軟磁性膜16
を持つ垂直磁気記録媒体10は、高いAr圧で成膜され
た下地軟磁性膜16を持つものよりも、たいへん低いM
Nを示す。このMNの減少は、下地軟磁性膜16の表面
平滑性の向上によって引き起こされたと考えられる。
【0029】図10は、媒体SN比のArガス圧依存性
を示すグラフである。以下、図1、図10及び図14に
基づき説明する。
【0030】低いAr圧で成膜された下地軟磁性膜16
を持つ垂直磁気記録媒体10は、高いAr圧で成膜され
た下地軟磁性膜16を持つものよりも、媒体SN比が約
3dB高い。これは、20mTorrで成膜された下地
軟磁性膜16を持つ垂直磁気記録媒体10は、1mTo
rr又は4mTorrでスパッタされた下地軟磁性膜1
6を持つものに対して、大きなMNを示すが、再生出力
電圧がほとんど同じであるためである。また、Cr膜有
りの垂直磁気記録媒体10は、Cr膜無しの垂直磁気記
録媒体50よりも、媒体SN比が約3dB高い。
【0031】図11は、20nm〜150nmでの膜厚
の垂直磁化膜18についての、媒体ノイズの記録密度依
存性を示すグラフである。図12は、20nm〜150
nmでの膜厚の垂直磁化膜18における保磁力を示す図
表である。以下、図1、図11及び図12に基づき説明
する。
【0032】全記録密度において、MNは垂直磁化膜1
8の膜厚の減少に従って減少した。50nm厚を除き、
記録密度の増加に伴うMNの増加が認められた。この5
0nm厚は、遷移ノイズを引き起こす、表面における粒
径の成長を抑えるのに、十分な薄さであると考えられ
る。20nm厚では、他の四つの膜厚の場合よりもかな
り小さい保磁力を示すとともに、記録密度に依存しない
かなり大きいNMNを示した。また、20nm厚の垂直
磁化膜18における(001)回折のロッキング・カー
ブは、あまりにも弱いので測定できなかった。これらの
ことから、20nm厚の垂直磁化膜18は、大部分が初
期層から形成されていると考えられる。
【0033】図13は、媒体SN比の垂直磁化膜厚依存
性を示すグラフである。以下、図1及び図13に基づき
説明する。
【0034】媒体SN比は、垂直磁化膜18が50nm
まで減少するに従い増加する。50nm厚の垂直磁化膜
18を有する垂直磁気記録媒体10は、150nm厚の
垂直磁化膜18を有するものよりも、4dB高い媒体S
N比を示す。20nm厚の垂直磁化膜18を有する垂直
磁気記録媒体10は、他のものよりも、格段に低い媒体
SN比を示す。
【0035】このように、一定の膜厚までは、垂直磁化
膜18の減少に伴い、再生出力電圧よりも速くMNが減
少することにより、媒体SN比が増加する。しかし、垂
直磁化膜18の膜厚に占める初期層の割合は、垂直磁化
膜18の膜厚の減少に伴って大きくなる。そのため、垂
直磁化膜18が上述した一定の膜厚よりも薄いとき、再
生出力電圧が大幅に減少すると考えられる。すなわち、
垂直磁化膜18初期層厚は少なくとも20nmである。
【0036】また、垂直磁化膜18の直下に、Ti膜や
非磁性CoCr膜を挿入することにより、垂直磁化膜1
8の垂直配向性がより向上する。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る垂直磁気記録媒体及びその
製造方法によれば、基板と下地軟磁性膜との間にCr膜
を挿入したことにより、下地軟磁性膜の表面平滑性を著
しく向上できるので、垂直磁化膜の垂直配向性及び表面
平滑性を向上できる。したがって、媒体ノイズを低下で
きるとともに、再生出力電圧の記録密度依存性を向上で
きる。
【0038】また、下地軟磁性膜と垂直磁化膜との間に
Ti膜又は非磁性CoCr膜を挿入することにより、垂
直磁化膜の垂直配向性を更に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る垂直磁気記録媒体の第一実施形態
を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る垂直磁気記録媒体の第二実施形態
を示す概略断面図である。
【図3】図1の垂直磁気記録媒体における、Cr膜及び
下地軟磁性膜についてのX線回折パターンを示すグラフ
である。
【図4】図1の垂直磁気記録媒体における、下地軟磁性
膜の表面を示す三次元グラフである。
【図5】図14の垂直磁気記録媒体における、下地軟磁
性膜の表面を示す三次元グラフである。
【図6】図1及び図14の垂直磁気記録媒体における、
Cr膜、Cr膜有りの下地軟磁性膜及びCr膜無しの下
地軟磁性膜のそれぞれの表面粗さを示す図表である。
【図7】図1の垂直磁気記録媒体における、下地軟磁性
膜及び垂直磁化膜の表面粗さのArガス圧依存性を示す
グラフである。
【図8】図1及び図14の垂直磁気記録媒体における、
媒体ノイズの記録密度依存性を示すグラフである。
【図9】図1の垂直磁気記録媒体における、種々のAr
ガス圧で成膜した下地軟磁性膜についての、媒体ノイズ
の記録密度依存性を示すグラフである。
【図10】図1の垂直磁気記録媒体における、媒体SN
比のArガス圧依存性を示すグラフである。
【図11】図1の垂直磁気記録媒体における、種々の膜
厚の垂直磁化膜についての、媒体ノイズの記録密度依存
性を示すグラフである。
【図12】図1の垂直磁気記録媒体における、種々の膜
厚の垂直磁化膜についての保磁力を示す図表である。
【図13】図1の垂直磁気記録媒体における、媒体SN
比の垂直磁化膜厚依存性を示すグラフである。
【図14】従来の垂直磁気記録媒体を示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
10,20 垂直磁気記録媒体 12 基板 14 Cr膜 16 下地軟磁性膜 18 垂直磁化膜 22 Ti膜又は非磁性CoCr膜

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地軟磁性膜と垂直磁化膜とがこの順に
    基板上に形成された垂直磁気記録媒体において、 前記基板と前記下地軟磁性膜との間にCr膜が挿入され
    たことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記下地軟磁性膜がFeSiAl膜であ
    る、請求項1記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記垂直磁化膜がCoCrTa膜であ
    る、請求項2記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記下地軟磁性膜と前記垂直磁化膜との
    間にTi膜又は非磁性CoCr膜が挿入された、請求項
    3記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記下地軟磁性膜表面の中心線平均粗さ
    が2nm以下である、請求項1,2,3又は4記載の垂
    直磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記下地軟磁性膜表面の中心線平均粗さ
    が0.9nm以下である、請求項1,2,3又は4記載
    の垂直磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記下地軟磁性膜表面の中心線平均粗さ
    が0.5nm以下である、請求項1,2,3又は4記載
    の垂直磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記下地軟磁性膜が20mTorr未満
    のガス圧でスパッタ成膜されたものである請求項1,
    2,3,4,5,6又は7記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記下地軟磁性膜が4mTorr以下の
    ガス圧でスパッタ成膜されたものである請求項1,2,
    3,4,5,6又は7記載の垂直磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記ガスの種類がアルゴンである、請
    求項8又は9記載の垂直磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記垂直磁化膜の膜厚が20nmをこ
    え150nm以下である、請求項1,2,3,4,5,
    6又は7記載の垂直磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記垂直磁化膜の膜厚が50nm以上
    かつ150nm以下である、請求項1,2,3,4,
    5,6又は7記載の垂直磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】 20mTorr未満のガス圧で前記下
    地軟磁性膜を前記基板上にスパッタ成膜し、続いて、こ
    の下地軟磁性膜上に前記垂直磁化膜を成膜する、請求項
    8記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】 4mTorr以下のガス圧で前記下地
    軟磁性膜を前記基板上にスパッタ成膜し、続いて、この
    下地軟磁性膜上に前記垂直磁化膜を成膜する、請求項9
    記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ガスの種類がアルゴンである、請
    求項13又は14記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
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