JPH1041134A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体及びその製造方法Info
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- JPH1041134A JPH1041134A JP19759096A JP19759096A JPH1041134A JP H1041134 A JPH1041134 A JP H1041134A JP 19759096 A JP19759096 A JP 19759096A JP 19759096 A JP19759096 A JP 19759096A JP H1041134 A JPH1041134 A JP H1041134A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気ドラム、磁気テープ、磁気ディスク等の
磁気記録媒体に関し、特に記録再生時の媒体ノイズを低
減させた磁気記録媒体及びその製造方法を提案する。 【解決手段】 非磁性基板１、非磁性下地膜２、磁性膜
３及び保護膜４を基本構成とする磁気記録媒体であっ
て、前記非磁性下地膜２は、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒ
ＭｏＡｌ合金で構成される膜であり、前記磁性膜３は、
Ｃｏを主成分とする合金で構成される膜である。
磁気記録媒体に関し、特に記録再生時の媒体ノイズを低
減させた磁気記録媒体及びその製造方法を提案する。 【解決手段】 非磁性基板１、非磁性下地膜２、磁性膜
３及び保護膜４を基本構成とする磁気記録媒体であっ
て、前記非磁性下地膜２は、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒ
ＭｏＡｌ合金で構成される膜であり、前記磁性膜３は、
Ｃｏを主成分とする合金で構成される膜である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ドラム、磁気
テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に関し、特に記
録再生時の媒体ノイズを低減させた磁気記録媒体及びそ
の製造方法に関する。
テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に関し、特に記
録再生時の媒体ノイズを低減させた磁気記録媒体及びそ
の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、磁気ディスク装置等の高記録密度
化に伴い、再生感度の高い磁気抵抗効果を用いた磁気ヘ
ッド（以下、ＭＲヘッドという）に適した磁気記録媒体
が必要とされている。ＭＲヘッドは、従来の電磁誘導型
ヘッドに比べてヘッドノイズが低いため、磁性媒体にお
いても磁気ディスク装置全体の信号対ノイズ比（Ｓ／
Ｎ）を改善するためには、媒体ノイズの低下が極めて重
要な課題となっている。
化に伴い、再生感度の高い磁気抵抗効果を用いた磁気ヘ
ッド（以下、ＭＲヘッドという）に適した磁気記録媒体
が必要とされている。ＭＲヘッドは、従来の電磁誘導型
ヘッドに比べてヘッドノイズが低いため、磁性媒体にお
いても磁気ディスク装置全体の信号対ノイズ比（Ｓ／
Ｎ）を改善するためには、媒体ノイズの低下が極めて重
要な課題となっている。
【０００３】また、ＭＲヘッド用の磁気記録媒体では記
録密度の向上に伴い、ヘッドの低フライングハイト化が
要求されるため、従来に比べて基板に対して高い表面平
滑性が要求され、基板の表面平均粗さＲａは小さくなっ
ている。現在、一般に用いられているＡｌ合金を基板と
した磁気ディスク用記録媒体としては、前記非磁性基板
上に、非磁性下地膜としてＣｒ又はＣｒ合金を成膜した
上に、磁性膜としてＣｏを主成分とするＣｏＣｒＴａ合
金などを成膜したものが各種提案され、実用化されてい
る。例えば特開平１−２３２５２２号公報には、非磁性
下地膜としてＣｒ、又はＣｒ中にＣｕ，Ｎｂ，Ｔｉ，
Ｖ，Ｚｒ，Ｍｏ，Ｚｎ，Ｗ，Ｔａのうち１種以上の金属
を添加した合金を成膜することにより磁気特性、特に保
磁力を向上させることが提案されている。また、特公平
８−３８９３号公報には、ＣｒＴｉ若しくはＣｒＳｉか
らなる非磁性下地膜を成膜することにより、保磁力及び
Ｓ／Ｎ等の特性を向上することが提案されている。
録密度の向上に伴い、ヘッドの低フライングハイト化が
要求されるため、従来に比べて基板に対して高い表面平
滑性が要求され、基板の表面平均粗さＲａは小さくなっ
ている。現在、一般に用いられているＡｌ合金を基板と
した磁気ディスク用記録媒体としては、前記非磁性基板
上に、非磁性下地膜としてＣｒ又はＣｒ合金を成膜した
上に、磁性膜としてＣｏを主成分とするＣｏＣｒＴａ合
金などを成膜したものが各種提案され、実用化されてい
る。例えば特開平１−２３２５２２号公報には、非磁性
下地膜としてＣｒ、又はＣｒ中にＣｕ，Ｎｂ，Ｔｉ，
Ｖ，Ｚｒ，Ｍｏ，Ｚｎ，Ｗ，Ｔａのうち１種以上の金属
を添加した合金を成膜することにより磁気特性、特に保
磁力を向上させることが提案されている。また、特公平
８−３８９３号公報には、ＣｒＴｉ若しくはＣｒＳｉか
らなる非磁性下地膜を成膜することにより、保磁力及び
Ｓ／Ｎ等の特性を向上することが提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平１−２３２５２２号公報による方法では、実質的に
非磁性下地膜の膜厚を５００〜３０００Åとしているた
め、膜中のＣｒまたはＣｒ合金粒子が成長してしまう。
その結果、その上にエピタキシャル成長するＣｏ磁性膜
内部の結晶粒子も増大するため、媒体ノイズを低減させ
ることが困難になる。また、非磁性下地層の膜厚を薄く
すると、媒体ノイズを低減できたとしてもその膜厚減に
伴って保磁力が低下するという問題を生ずるものであっ
た。さらに、前記特公平８−３８９３号公報による方法
では、保磁力及びＳ／Ｎ等の特性は十分に満足できるほ
どは向上しなかった。こうした問題点に鑑み、本発明の
目的は、記録再生時のノイズが十分に低く、ＭＲヘッド
と好適に組合せられる磁気記録媒体を提供することにあ
る。
開平１−２３２５２２号公報による方法では、実質的に
非磁性下地膜の膜厚を５００〜３０００Åとしているた
め、膜中のＣｒまたはＣｒ合金粒子が成長してしまう。
その結果、その上にエピタキシャル成長するＣｏ磁性膜
内部の結晶粒子も増大するため、媒体ノイズを低減させ
ることが困難になる。また、非磁性下地層の膜厚を薄く
すると、媒体ノイズを低減できたとしてもその膜厚減に
伴って保磁力が低下するという問題を生ずるものであっ
た。さらに、前記特公平８−３８９３号公報による方法
では、保磁力及びＳ／Ｎ等の特性は十分に満足できるほ
どは向上しなかった。こうした問題点に鑑み、本発明の
目的は、記録再生時のノイズが十分に低く、ＭＲヘッド
と好適に組合せられる磁気記録媒体を提供することにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】媒体ノイズを低減させる
方法として、磁性媒体中の磁性粒子が磁性を消失する臨
界サイズ以上で且つできるだけ小さいことが望ましい。
即ち、前記目的を達成するために、非磁性基板上に、非
磁性下地膜としてＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭｏＡｌ合
金で構成される膜を成膜し、該３元系Ｃｒ合金膜上に、
磁性膜としてＣｏを主成分とする合金で構成される膜を
成膜してなることを特徴とする磁気記録媒体及びその製
造方法を提案する。
方法として、磁性媒体中の磁性粒子が磁性を消失する臨
界サイズ以上で且つできるだけ小さいことが望ましい。
即ち、前記目的を達成するために、非磁性基板上に、非
磁性下地膜としてＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭｏＡｌ合
金で構成される膜を成膜し、該３元系Ｃｒ合金膜上に、
磁性膜としてＣｏを主成分とする合金で構成される膜を
成膜してなることを特徴とする磁気記録媒体及びその製
造方法を提案する。
【０００６】
【発明の実施の形態】前記本発明における非磁性基板と
しては、磁気記録媒体用基板として一般に用いられるＮ
ｉＰメッキ膜が形成されたＡｌ合金（以下、ＮｉＰメッ
キＡｌ基板という）に加え、表面平滑性に優れるガラス
基板、シリコン基板などを用いることができる。前述の
ようにＭＲヘッド用の磁気記録媒体では、記録密度の向
上に伴い、ヘッドの低フライングハイト化が要求される
ため、従来に比べて基板には高い表面平滑性が必要とさ
れる。即ち、本発明に用いられる基板は、表面平均粗さ
Ｒａが２０Å以下であることが望ましい。
しては、磁気記録媒体用基板として一般に用いられるＮ
ｉＰメッキ膜が形成されたＡｌ合金（以下、ＮｉＰメッ
キＡｌ基板という）に加え、表面平滑性に優れるガラス
基板、シリコン基板などを用いることができる。前述の
ようにＭＲヘッド用の磁気記録媒体では、記録密度の向
上に伴い、ヘッドの低フライングハイト化が要求される
ため、従来に比べて基板には高い表面平滑性が必要とさ
れる。即ち、本発明に用いられる基板は、表面平均粗さ
Ｒａが２０Å以下であることが望ましい。
【０００７】前記本発明における非磁性下地膜として
は、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭｏＡｌ合金の３元系Ｃ
ｒ合金膜が用いられる。磁気記録媒体の媒体ノイズを低
減するためには、Ｃｏ合金磁性膜の結晶粒径を細粒化す
る、または結晶粒間の交換結合を弱めることが必要であ
る。従来用いられてきたＣｒ又はＣｒ合金からなる非磁
性下地膜上のＣｏ合金結晶粒は、非磁性下地膜の膜厚を
薄くすることで細粒化されるが、前記のように非磁性下
地膜の膜厚減に伴い保磁力Ｈｃが低下してしまうという
問題を有していた。しかし、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒ
ＭｏＡｌ合金の３元系Ｃｒ合金膜を非磁性下地膜として
用いた場合、この３元系Ｃｒ合金膜の膜厚を薄い領域で
保磁力Ｈｃの低下が抑えられることが見出された。尚、
例えば非磁性下地膜として２元系Ｃｒ合金を用いる場
合、ＣｒＴｉ合金やＣｒＭｏ合金では、非磁性下地膜の
膜厚を薄くした場合にもある程度は保磁力Ｈｃの低下が
抑えられるが、本発明における３元系Ｃｒ合金膜に比べ
てその効果は十分満足できるものではない。即ち、本発
明者は、ＴｉとＡｌとを含有するＣｒＴｉＡｌ合金、Ｍ
ｏとＡｌとを含有するＣｒＭｏＡｌ合金を非磁性下地膜
として用いることにより、その膜厚を薄くした場合にも
特異的に優れた保磁力Ｈｃ低下抑制効果を有することを
見出したものである。この原因としては、上記３元系Ｃ
ｒ合金下地膜とＣｏ合金磁性膜との各合金結晶の格子定
数整合性が向上するためと考えられる。また、各３元系
Ｃｒ合金におけるＣｒ以外の構成元素、Ｔｉ、Ｍｏ、Ａ
ｌの各添加割合は２５ａｔ％以下が望ましく、２種の元
素の合計の添加割合は１０〜４０ａｔ％が好ましい。こ
のＣｒ以外の構成元素の合計の添加割合が４０ａｔ％を
越えると保磁力Ｈｃや角型比Ｓ* が低下するので好まし
くない。また、合計の添加割合が１０ａｔ％より少ない
と合金にした効果が殆ど得られない。この非磁性下地膜
は１０００Å以下で成膜されるが、特に低ノイズ化を考
慮すると膜厚は２５〜３００Åが望ましい。非磁性下地
膜の膜厚が２５Åより薄いと、如何なるＣｒ合金膜を用
いても保磁力Ｈｃの低下を抑えることが困難であり、３
００Åより厚いと、その上に形成するＣｏ合金磁性膜の
結晶粒子粗大化により媒体ノイズ低減化が困難になる。
したがって、非磁性下地膜の膜厚は２５〜３００Åであ
ることが望ましい。
は、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭｏＡｌ合金の３元系Ｃ
ｒ合金膜が用いられる。磁気記録媒体の媒体ノイズを低
減するためには、Ｃｏ合金磁性膜の結晶粒径を細粒化す
る、または結晶粒間の交換結合を弱めることが必要であ
る。従来用いられてきたＣｒ又はＣｒ合金からなる非磁
性下地膜上のＣｏ合金結晶粒は、非磁性下地膜の膜厚を
薄くすることで細粒化されるが、前記のように非磁性下
地膜の膜厚減に伴い保磁力Ｈｃが低下してしまうという
問題を有していた。しかし、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒ
ＭｏＡｌ合金の３元系Ｃｒ合金膜を非磁性下地膜として
用いた場合、この３元系Ｃｒ合金膜の膜厚を薄い領域で
保磁力Ｈｃの低下が抑えられることが見出された。尚、
例えば非磁性下地膜として２元系Ｃｒ合金を用いる場
合、ＣｒＴｉ合金やＣｒＭｏ合金では、非磁性下地膜の
膜厚を薄くした場合にもある程度は保磁力Ｈｃの低下が
抑えられるが、本発明における３元系Ｃｒ合金膜に比べ
てその効果は十分満足できるものではない。即ち、本発
明者は、ＴｉとＡｌとを含有するＣｒＴｉＡｌ合金、Ｍ
ｏとＡｌとを含有するＣｒＭｏＡｌ合金を非磁性下地膜
として用いることにより、その膜厚を薄くした場合にも
特異的に優れた保磁力Ｈｃ低下抑制効果を有することを
見出したものである。この原因としては、上記３元系Ｃ
ｒ合金下地膜とＣｏ合金磁性膜との各合金結晶の格子定
数整合性が向上するためと考えられる。また、各３元系
Ｃｒ合金におけるＣｒ以外の構成元素、Ｔｉ、Ｍｏ、Ａ
ｌの各添加割合は２５ａｔ％以下が望ましく、２種の元
素の合計の添加割合は１０〜４０ａｔ％が好ましい。こ
のＣｒ以外の構成元素の合計の添加割合が４０ａｔ％を
越えると保磁力Ｈｃや角型比Ｓ* が低下するので好まし
くない。また、合計の添加割合が１０ａｔ％より少ない
と合金にした効果が殆ど得られない。この非磁性下地膜
は１０００Å以下で成膜されるが、特に低ノイズ化を考
慮すると膜厚は２５〜３００Åが望ましい。非磁性下地
膜の膜厚が２５Åより薄いと、如何なるＣｒ合金膜を用
いても保磁力Ｈｃの低下を抑えることが困難であり、３
００Åより厚いと、その上に形成するＣｏ合金磁性膜の
結晶粒子粗大化により媒体ノイズ低減化が困難になる。
したがって、非磁性下地膜の膜厚は２５〜３００Åであ
ることが望ましい。
【０００８】前記本発明における磁性膜は、Ｃｏを主成
分とする合金で構成されるが、Ｐｔを含有するＣｏＣｒ
Ｐｔ、ＣｏＣｒＰｔＴａなどが好適に用いられる。特に
下地の効果が顕著に現れるのは、ＣｏＣｒＰｔＴａを用
いた時である。尚、この磁性膜の膜厚は、ＭＲヘッド用
の磁性媒体であることを考慮すると、残留磁化膜厚積Ｂ
ｒＴが５０〜１３０Ｇμｍとなるように調整することが
望ましい。残留磁化膜厚積ＢｒＴが５０Ｇμｍを下回る
と、適切な出力が得られず、１３０Ｇμｍを越えると、
ＭＲメディアに適した特性を得ることができない。
分とする合金で構成されるが、Ｐｔを含有するＣｏＣｒ
Ｐｔ、ＣｏＣｒＰｔＴａなどが好適に用いられる。特に
下地の効果が顕著に現れるのは、ＣｏＣｒＰｔＴａを用
いた時である。尚、この磁性膜の膜厚は、ＭＲヘッド用
の磁性媒体であることを考慮すると、残留磁化膜厚積Ｂ
ｒＴが５０〜１３０Ｇμｍとなるように調整することが
望ましい。残留磁化膜厚積ＢｒＴが５０Ｇμｍを下回る
と、適切な出力が得られず、１３０Ｇμｍを越えると、
ＭＲメディアに適した特性を得ることができない。
【０００９】その他の構成或いは成膜方法等については
特に限定するものではなく、例えば保護膜としては、カ
ーボン等公知の構成のものを採用すれば良く、成膜方法
似ついてはも、通常スパッタ法が用いられるが、蒸着、
イオンプレーティング、メッキ法等を用いることもでき
る。
特に限定するものではなく、例えば保護膜としては、カ
ーボン等公知の構成のものを採用すれば良く、成膜方法
似ついてはも、通常スパッタ法が用いられるが、蒸着、
イオンプレーティング、メッキ法等を用いることもでき
る。
【００１０】こうして作製される本発明の磁気記録媒体
は、非磁性下地膜として、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭ
ｏＡｌ合金の３元系Ｃｒ合金膜を成膜する構成であるた
め、保磁力、再生時のノイズ等の特性が優れている。
は、非磁性下地膜として、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭ
ｏＡｌ合金の３元系Ｃｒ合金膜を成膜する構成であるた
め、保磁力、再生時のノイズ等の特性が優れている。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。但し、本発明
は以下の実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載の構成を変更しない限りどのようにでも実施
することができる。
は以下の実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載の構成を変更しない限りどのようにでも実施
することができる。
【００１２】［実施例１］ＮｉＰメッキＡｌ基板に表面
粗さＲａ１５Åのテクスチャリングを施した後、ＤＣマ
グネトロンスパッタ装置内にセットした。到達真空度２
×１０-7Ｔｏｒｒまで排気した後、基板を２３０℃に加
熱した上で、非磁性下地膜としてＣｒ80Ｍｎ10Ａｌ10を
３００Å成膜した。引き続きＣｏ75Ｃｒ16Ｐｔ6 Ｔａ3
合金磁性膜を成膜した。さらに、磁性膜の上には保護膜
としてカーボンを１５０Å成膜した。成膜時のＡｒ圧力
は各々３ｍＴｏｒｒとした。磁性膜の膜厚は残留磁化膜
厚積（ＢｒＴ）で１１０Ｇμｍであった。尚、得られた
磁気記録媒体の構造を図１に模式的に示した。図中、１
は非磁性基板，２は非磁性下地膜，３は磁性膜，４は保
護膜である。この実施例１により作製された磁気記録媒
体の磁気特性は、振動式磁気特性装置（ＶＳＭ）を用い
て測定し、保磁力（Ｈｃ）は２７４５Ｏｅ、保磁力角型
比（Ｓ* ）は８８．０％であった。磁気記録媒体の記録
再生特性は、再生部に磁気抵抗（ＭＲ）素子を有する複
合型薄膜磁気ヘッドを用い、線記録密度１４０ＫＦＣＩ
（測定半径２８．１４ｍｍ、回転数５４００ｒｐｍ）に
て測定した。実施例１の磁気記録媒体の記録再生時のノ
イズは２．６４μＶであった。
粗さＲａ１５Åのテクスチャリングを施した後、ＤＣマ
グネトロンスパッタ装置内にセットした。到達真空度２
×１０-7Ｔｏｒｒまで排気した後、基板を２３０℃に加
熱した上で、非磁性下地膜としてＣｒ80Ｍｎ10Ａｌ10を
３００Å成膜した。引き続きＣｏ75Ｃｒ16Ｐｔ6 Ｔａ3
合金磁性膜を成膜した。さらに、磁性膜の上には保護膜
としてカーボンを１５０Å成膜した。成膜時のＡｒ圧力
は各々３ｍＴｏｒｒとした。磁性膜の膜厚は残留磁化膜
厚積（ＢｒＴ）で１１０Ｇμｍであった。尚、得られた
磁気記録媒体の構造を図１に模式的に示した。図中、１
は非磁性基板，２は非磁性下地膜，３は磁性膜，４は保
護膜である。この実施例１により作製された磁気記録媒
体の磁気特性は、振動式磁気特性装置（ＶＳＭ）を用い
て測定し、保磁力（Ｈｃ）は２７４５Ｏｅ、保磁力角型
比（Ｓ* ）は８８．０％であった。磁気記録媒体の記録
再生特性は、再生部に磁気抵抗（ＭＲ）素子を有する複
合型薄膜磁気ヘッドを用い、線記録密度１４０ＫＦＣＩ
（測定半径２８．１４ｍｍ、回転数５４００ｒｐｍ）に
て測定した。実施例１の磁気記録媒体の記録再生時のノ
イズは２．６４μＶであった。
【００１３】［実施例２］非磁性下地膜としてＣｒ70Ｍ
ｏ20Ａｌ10を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この実施例２により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２９６３
Ｏｅ、Ｓ* は８８．４％、ノイズは２．８５μＶであっ
た。
ｏ20Ａｌ10を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この実施例２により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２９６３
Ｏｅ、Ｓ* は８８．４％、ノイズは２．８５μＶであっ
た。
【００１４】［比較例１］非磁性下地膜としてＣｒを３
００Å成膜した以外は前記実施例１と同様にして磁気記
録媒体を作製した。この比較例１により作製された磁気
記録媒体の磁気特性及び記録再生特性についても前記実
施例１と同様に測定し、Ｈｃは２０５１Ｏｅ、Ｓ* は８
０．６％、ノイズは３．８９μＶであった。
００Å成膜した以外は前記実施例１と同様にして磁気記
録媒体を作製した。この比較例１により作製された磁気
記録媒体の磁気特性及び記録再生特性についても前記実
施例１と同様に測定し、Ｈｃは２０５１Ｏｅ、Ｓ* は８
０．６％、ノイズは３．８９μＶであった。
【００１５】［比較例２］非磁性下地膜としてＣｒ85Ｔ
ｉ15を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同様にし
て磁気記録媒体を作製した。この比較例２により作製さ
れた磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性について
も前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２３５７Ｏｅ、
Ｓ* は８２．８％、ノイズは３．１２μＶであった。
ｉ15を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同様にし
て磁気記録媒体を作製した。この比較例２により作製さ
れた磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性について
も前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２３５７Ｏｅ、
Ｓ* は８２．８％、ノイズは３．１２μＶであった。
【００１６】［比較例３］非磁性下地膜としてＣｒ50Ｍ
ｏ30Ａｌ20を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この比較例３により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは１３４６
Ｏｅ、Ｓ* は８０．２％、ノイズは４．９８μＶであっ
た。
ｏ30Ａｌ20を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この比較例３により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは１３４６
Ｏｅ、Ｓ* は８０．２％、ノイズは４．９８μＶであっ
た。
【００１７】［実施例３］非磁性下地膜としてＣｒ80Ｔ
ｉ10Ａｌ10を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この実施例３により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２９８４
Ｏｅ、Ｓ* は８４．６％、ノイズは２．３６μＶであっ
た。
ｉ10Ａｌ10を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この実施例３により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２９８４
Ｏｅ、Ｓ* は８４．６％、ノイズは２．３６μＶであっ
た。
【００１８】［比較例４］非磁性下地膜としてＣｒ50Ｔ
ｉ20Ａｌ30を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この比較例４により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは１２１４
Ｏｅ、Ｓ* は６５．４％、ノイズは５．４０μＶであっ
た。
ｉ20Ａｌ30を３００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この比較例４により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは１２１４
Ｏｅ、Ｓ* は６５．４％、ノイズは５．４０μＶであっ
た。
【００１９】［比較例５］非磁性下地膜としてＣｒ80Ｔ
ｉ10Ａｌ10を１５００Å成膜した以外は前記実施例１と
同様にして磁気記録媒体を作製した。この比較例５によ
り作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性
についても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２９８
８Ｏｅ、Ｓ* は８９．５％、ノイズは３．６３μＶであ
った。
ｉ10Ａｌ10を１５００Å成膜した以外は前記実施例１と
同様にして磁気記録媒体を作製した。この比較例５によ
り作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性
についても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２９８
８Ｏｅ、Ｓ* は８９．５％、ノイズは３．６３μＶであ
った。
【００２０】［実施例４］非磁性下地膜としてＣｒ75Ｔ
ｉ20Ａｌ5 を１００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この実施例４により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２７１１
Ｏｅ、Ｓ* は８５．６％、ノイズは２．９２μＶであっ
た。
ｉ20Ａｌ5 を１００Å成膜した以外は前記実施例１と同
様にして磁気記録媒体を作製した。この実施例４により
作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性に
ついても前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２７１１
Ｏｅ、Ｓ* は８５．６％、ノイズは２．９２μＶであっ
た。
【００２１】［実施例５］非磁性下地膜としてＣｒ75Ｍ
ｏ20Ａｌ5 を３００Å成膜し、非磁性基板を単結晶Ｓｉ
とした以外は前記実施例１と同様にして磁気記録媒体を
作製した。この実施例５により作製された磁気記録媒体
の磁気特性及び記録再生特性についても前記実施例１と
同様に測定し、Ｈｃは２５３８Ｏｅ、Ｓ* は８６．２
％、ノイズは２．６９μＶであった。
ｏ20Ａｌ5 を３００Å成膜し、非磁性基板を単結晶Ｓｉ
とした以外は前記実施例１と同様にして磁気記録媒体を
作製した。この実施例５により作製された磁気記録媒体
の磁気特性及び記録再生特性についても前記実施例１と
同様に測定し、Ｈｃは２５３８Ｏｅ、Ｓ* は８６．２
％、ノイズは２．６９μＶであった。
【００２２】［実施例６］非磁性基板を結晶化ガラス
（ＯＨＡＲＡ製）とした以外は前記実施例１と同様にし
て磁気記録媒体を作製した。この実施例６により作製さ
れた磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性について
も前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２３７８Ｏｅ、
Ｓ* は８７．７％、ノイズは２．７７μＶであった。
（ＯＨＡＲＡ製）とした以外は前記実施例１と同様にし
て磁気記録媒体を作製した。この実施例６により作製さ
れた磁気記録媒体の磁気特性及び記録再生特性について
も前記実施例１と同様に測定し、Ｈｃは２３７８Ｏｅ、
Ｓ* は８７．７％、ノイズは２．７７μＶであった。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体は、媒体ノイズを低減させ、高出力が得られるＭＲ
ヘッド対応の磁気記録媒体として利用することができ
る。例えば前述した従来のＣｒ又はＣｒ合金を下地膜と
する手法やＣｒをプレコートする手法と比較して、本発
明の方が出力、ノイズ等の特性が著しく優れたものが得
られる。また、非磁性下地膜である３元系Ｃｒ膜の膜厚
を２５〜５００Åにした場合、特に低ノイズ媒体が得ら
れるものになる。さらに、Ｃｏ合金磁性膜の組成をＣｏ
ＣｒＰｔＴａの４元合金にした場合、高保磁力化が図れ
る。
媒体は、媒体ノイズを低減させ、高出力が得られるＭＲ
ヘッド対応の磁気記録媒体として利用することができ
る。例えば前述した従来のＣｒ又はＣｒ合金を下地膜と
する手法やＣｒをプレコートする手法と比較して、本発
明の方が出力、ノイズ等の特性が著しく優れたものが得
られる。また、非磁性下地膜である３元系Ｃｒ膜の膜厚
を２５〜５００Åにした場合、特に低ノイズ媒体が得ら
れるものになる。さらに、Ｃｏ合金磁性膜の組成をＣｏ
ＣｒＰｔＴａの４元合金にした場合、高保磁力化が図れ
る。
【図１】本発明の一実施例の磁気記録媒体を模式的に示
す断面図である。
す断面図である。
１ 非磁性基板 ２ 非磁性下地膜 ３ 磁性膜 ４ 保護膜
Claims (5)
- 【請求項１】 非磁性基板、非磁性下地膜、磁性膜及び
保護膜を基本構成とする磁気記録媒体であって、 前記非磁性下地膜は、ＣｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭｏＡ
ｌ合金で構成される膜であり、 前記磁性膜は、Ｃｏを主成分とする合金で構成される膜
であることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項２】 非磁性下地膜の膜厚が２５〜３００Åで
あることを特徴とする請求項１に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項３】 磁性膜がＣｏＣｒＰｔＴａの４元合金よ
りなることを特徴とする請求項１又は２に記載の磁気記
録媒体。 - 【請求項４】 磁性膜の残留磁化膜厚積（ＢｒＴ）が５
０〜１３０Ｇμｍであることを特徴とする請求項１〜３
の何れか一項に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項５】 非磁性基板上に、非磁性下地膜としてＣ
ｒＴｉＡｌ合金又はＣｒＭｏＡｌ合金で構成される膜を
成膜し、磁性膜としてＣｏを主成分とする合金で構成さ
れる膜、さらに保護膜を順次成膜したことを特徴とする
磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19759096A JPH1041134A (ja) | 1996-07-26 | 1996-07-26 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19759096A JPH1041134A (ja) | 1996-07-26 | 1996-07-26 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1041134A true JPH1041134A (ja) | 1998-02-13 |
Family
ID=16377024
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19759096A Pending JPH1041134A (ja) | 1996-07-26 | 1996-07-26 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1041134A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6423431B1 (en) * | 2000-05-30 | 2002-07-23 | Maxtor Corporation | Magnetic recording media having improved magnetic and parametric performance with chromium alloy underlayer having added aluminum |
| CN100405466C (zh) * | 2003-06-26 | 2008-07-23 | 日立环球储存科技荷兰有限公司 | 具有CrTiAl前籽晶层的磁性薄膜介质 |
| CN109594039A (zh) * | 2018-11-14 | 2019-04-09 | 中国航发沈阳黎明航空发动机有限责任公司 | 一种用于叶片辊轧模具的纳米多层结构薄膜及其制备方法 |
-
1996
- 1996-07-26 JP JP19759096A patent/JPH1041134A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6423431B1 (en) * | 2000-05-30 | 2002-07-23 | Maxtor Corporation | Magnetic recording media having improved magnetic and parametric performance with chromium alloy underlayer having added aluminum |
| CN100405466C (zh) * | 2003-06-26 | 2008-07-23 | 日立环球储存科技荷兰有限公司 | 具有CrTiAl前籽晶层的磁性薄膜介质 |
| CN109594039A (zh) * | 2018-11-14 | 2019-04-09 | 中国航发沈阳黎明航空发动机有限责任公司 | 一种用于叶片辊轧模具的纳米多层结构薄膜及其制备方法 |
| CN109594039B (zh) * | 2018-11-14 | 2020-10-09 | 中国航发沈阳黎明航空发动机有限责任公司 | 一种用于叶片辊轧模具的纳米多层结构薄膜及其制备方法 |
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