JPH11110733A - 磁気記録媒体及び非磁性合金膜 - Google Patents
磁気記録媒体及び非磁性合金膜Info
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- JPH11110733A JPH11110733A JP30765997A JP30765997A JPH11110733A JP H11110733 A JPH11110733 A JP H11110733A JP 30765997 A JP30765997 A JP 30765997A JP 30765997 A JP30765997 A JP 30765997A JP H11110733 A JPH11110733 A JP H11110733A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 十分にノイズが低く、かつ高保磁力が得られ
るMRヘッド用媒体に適した磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性基板1、非磁性下地膜2、磁性膜
3及び保護膜4を基本構成とする磁気記録媒体におい
て、前記磁性膜はCoを主成分とする合金で構成される
膜であり、前記非磁性下地膜はAl-Co-Ni合金からな
る第1下地膜21の上に、CrまたはCrとTi、Mo、A
l、Ta、W、Ni、B、SiおよびVの1種または2種以上か
らなるCr合金で構成される第2下地膜22を積層して
なるものであることを特徴とする磁気記録媒体。
るMRヘッド用媒体に適した磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性基板1、非磁性下地膜2、磁性膜
3及び保護膜4を基本構成とする磁気記録媒体におい
て、前記磁性膜はCoを主成分とする合金で構成される
膜であり、前記非磁性下地膜はAl-Co-Ni合金からな
る第1下地膜21の上に、CrまたはCrとTi、Mo、A
l、Ta、W、Ni、B、SiおよびVの1種または2種以上か
らなるCr合金で構成される第2下地膜22を積層して
なるものであることを特徴とする磁気記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ドラム、磁気テ
ープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に係り、媒体ノイ
ズを低減させた磁気記録媒体に関する。
ープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に係り、媒体ノイ
ズを低減させた磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年磁気ディスク装置等の大密度化に伴
い再生感度の高い磁気抵抗効果を用いた磁気ヘッド(以
下MRヘッドと略記する)に適合した磁気記録媒体(以
下媒体と略記することがある)が必要とされている。M
Rヘッドは従来の電磁誘導型ヘッドに比べてヘッドノイ
ズが低いため、媒体においても装置全体のS/Nを改善
するには、媒体ノイズの低下が極めて重要な課題となっ
ている。
い再生感度の高い磁気抵抗効果を用いた磁気ヘッド(以
下MRヘッドと略記する)に適合した磁気記録媒体(以
下媒体と略記することがある)が必要とされている。M
Rヘッドは従来の電磁誘導型ヘッドに比べてヘッドノイ
ズが低いため、媒体においても装置全体のS/Nを改善
するには、媒体ノイズの低下が極めて重要な課題となっ
ている。
【0003】現在一般に用いられるハードディスク装置
(HDD)用磁気記録ディスクにおいては、非磁性基板
上に非磁性下地膜(Cr、Cr合金等)、磁性膜(CoCr
Ta、CoCrPtTa合金等)、保護膜(カーボン等)が順
次成膜されており、その上に液体潤滑剤からなる潤滑膜
が形成されている。
(HDD)用磁気記録ディスクにおいては、非磁性基板
上に非磁性下地膜(Cr、Cr合金等)、磁性膜(CoCr
Ta、CoCrPtTa合金等)、保護膜(カーボン等)が順
次成膜されており、その上に液体潤滑剤からなる潤滑膜
が形成されている。
【0004】このような磁気記録媒体における記録再生
特性を最適化するために、特公平5−23564号では
下地Crの厚みを50〜200オングストロームするこ
とで角形比を上げることが提案されている。また、特開
平1−232522号に記載されているように下地膜C
r中にCu、Nb、Ti、V、Zr、Mo、Zn、W、Taから選ばれる
1種以上の金属を添加することで磁気特性、特に保磁力
を上げることが提案されている。
特性を最適化するために、特公平5−23564号では
下地Crの厚みを50〜200オングストロームするこ
とで角形比を上げることが提案されている。また、特開
平1−232522号に記載されているように下地膜C
r中にCu、Nb、Ti、V、Zr、Mo、Zn、W、Taから選ばれる
1種以上の金属を添加することで磁気特性、特に保磁力
を上げることが提案されている。
【0005】さらに、ヨーロッパ特許EP 0 704
839 A1では、B2構造を持つ合金(AlNi、AlC
o、AlFe等)を下地膜として用いることで、磁性膜の結
晶粒径が小さくなり、ノイズが改善できることを提案し
ている。
839 A1では、B2構造を持つ合金(AlNi、AlC
o、AlFe等)を下地膜として用いることで、磁性膜の結
晶粒径が小さくなり、ノイズが改善できることを提案し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特公平5−235
64号のようにCr下地膜の厚みを50〜200オング
ストロームにした場合、Crの結晶構造が(200)に
配向しないため、十分な保磁力が得られず、MRヘッド
に適した媒体とはなりえない。前記特開平1−2325
22号では、その膜厚が500〜3000オングストロ
ームになっているため、Cr粒子が成長してしまう。そ
のためCr膜上にエピタキシャル成長するCo磁性膜の粒
子も粗大化し、ノイズを低減することができない。ま
た、非磁性下地膜としてCrまたはCr合金を用いている
が、基板の平滑化に伴い、テクスチャリング等によるデ
ィスクの異方性制御効果が弱まり、保磁力の低下、それ
に伴う再生出力の低下が起こるという問題があった。
64号のようにCr下地膜の厚みを50〜200オング
ストロームにした場合、Crの結晶構造が(200)に
配向しないため、十分な保磁力が得られず、MRヘッド
に適した媒体とはなりえない。前記特開平1−2325
22号では、その膜厚が500〜3000オングストロ
ームになっているため、Cr粒子が成長してしまう。そ
のためCr膜上にエピタキシャル成長するCo磁性膜の粒
子も粗大化し、ノイズを低減することができない。ま
た、非磁性下地膜としてCrまたはCr合金を用いている
が、基板の平滑化に伴い、テクスチャリング等によるデ
ィスクの異方性制御効果が弱まり、保磁力の低下、それ
に伴う再生出力の低下が起こるという問題があった。
【0007】前記ヨーロッパ特許EP 0 704 83
9 A1で提案しているB2構造を持つAl合金(AlN
i、AlCo、AlFe等)を下地膜として用いる手法では、
Al-Ni合金、Al-Co合金等で磁性膜の結晶粒が小さく
なり、ノイズは改善されることが確認されているが、A
l-Ni合金では保磁力を大きくしにくいこと、Al-Co合
金では保磁力角形比を大きくしにくいことから、結果と
して再生出力が小さくなるために高密度記録を行うため
には課題を残していた。こうした問題点に鑑み、本発明
の目的は、十分にノイズが低く、かつ高保磁力が得られ
るMRヘッド用媒体に適した磁気記録媒体を提供するこ
とにある。
9 A1で提案しているB2構造を持つAl合金(AlN
i、AlCo、AlFe等)を下地膜として用いる手法では、
Al-Ni合金、Al-Co合金等で磁性膜の結晶粒が小さく
なり、ノイズは改善されることが確認されているが、A
l-Ni合金では保磁力を大きくしにくいこと、Al-Co合
金では保磁力角形比を大きくしにくいことから、結果と
して再生出力が小さくなるために高密度記録を行うため
には課題を残していた。こうした問題点に鑑み、本発明
の目的は、十分にノイズが低く、かつ高保磁力が得られ
るMRヘッド用媒体に適した磁気記録媒体を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】Al-Co合金及びAl-Ni
合金におけるAl-Co、Al-Niの組成比を変化させた場
合の磁気ディスクの磁気特性の変化を図1(Al-Co合
金)、図2(Al-Ni合金)に示す。なお、測定に用い
た磁気ディスクは、下地膜をAl-Co合金またはAl-Ni
合金とした以外は、後述の実施例と同様の方法により製
造したものであり、また磁気特性の測定も後述の実施例
と同様に行った。
合金におけるAl-Co、Al-Niの組成比を変化させた場
合の磁気ディスクの磁気特性の変化を図1(Al-Co合
金)、図2(Al-Ni合金)に示す。なお、測定に用い
た磁気ディスクは、下地膜をAl-Co合金またはAl-Ni
合金とした以外は、後述の実施例と同様の方法により製
造したものであり、また磁気特性の測定も後述の実施例
と同様に行った。
【0009】Al-Co合金では、3200Oeを超える
高保磁力は得られるものの、保磁力角形比(S*)は最
高でも68%程度と低いため、高保磁力にもかかわらず
再生出力が低くなってしまう。一方、Al-Ni合金で
は、75%を超える保磁力角形比(S*)を得ることが
できるが、Al-Co合金に比べ保磁力が2700Oe以
下と低いため、高密度域での記録再生特性に課題が残
る。
高保磁力は得られるものの、保磁力角形比(S*)は最
高でも68%程度と低いため、高保磁力にもかかわらず
再生出力が低くなってしまう。一方、Al-Ni合金で
は、75%を超える保磁力角形比(S*)を得ることが
できるが、Al-Co合金に比べ保磁力が2700Oe以
下と低いため、高密度域での記録再生特性に課題が残
る。
【0010】以上の通り、Al-Co合金又はAl-Ni合金
を単独で下地膜として用いた場合には、満足する特性を
得ることができない。そこで本発明者は、Al-Co合金
及びAl-Ni合金を混合することにより、Al-Co合金の
高保磁力とAl-Ni合金の高保磁力角形比を兼備させる
ことを検討した。具体的には、図1、図2におけるAl-
Co合金及びAl-Ni合金のうちで最も高い特性が得られ
る組成であるAl60Co40(at%、すなわち原子数パーセン
ト、以下at%は省略)、およびAl50Ni50合金を混合した
Al-Co-Niの3元系合金を用いることで、Al50Ni50
合金の課題であった高保磁力が得られない点を改善し、
高保磁力、低ノイズの磁気記録媒体を提供できることを
知見した。
を単独で下地膜として用いた場合には、満足する特性を
得ることができない。そこで本発明者は、Al-Co合金
及びAl-Ni合金を混合することにより、Al-Co合金の
高保磁力とAl-Ni合金の高保磁力角形比を兼備させる
ことを検討した。具体的には、図1、図2におけるAl-
Co合金及びAl-Ni合金のうちで最も高い特性が得られ
る組成であるAl60Co40(at%、すなわち原子数パーセン
ト、以下at%は省略)、およびAl50Ni50合金を混合した
Al-Co-Niの3元系合金を用いることで、Al50Ni50
合金の課題であった高保磁力が得られない点を改善し、
高保磁力、低ノイズの磁気記録媒体を提供できることを
知見した。
【0011】本発明磁気記録媒体は以上の知見に基づく
ものであり、非磁性基板、非磁性下地膜、磁性膜及び保
護膜を基本構成とする磁気記録媒体において、前記磁性
膜はCoを主成分とする合金で構成される膜であり、前
記非磁性下地膜はAl-Co-Ni合金からなる第1下地膜
の上に、CrまたはCrとTi、Mo、Al、Ta、W、Ni、B、
SiおよびVの1種または2種以上からなるCr合金で構
成される第2下地膜を積層してなるものであることを特
徴としている。
ものであり、非磁性基板、非磁性下地膜、磁性膜及び保
護膜を基本構成とする磁気記録媒体において、前記磁性
膜はCoを主成分とする合金で構成される膜であり、前
記非磁性下地膜はAl-Co-Ni合金からなる第1下地膜
の上に、CrまたはCrとTi、Mo、Al、Ta、W、Ni、B、
SiおよびVの1種または2種以上からなるCr合金で構
成される第2下地膜を積層してなるものであることを特
徴としている。
【0012】本発明における非磁性下地膜では、第1下
地膜であるAl-Co-Ni合金の組成としては、45at%
≦Al≦70at%、0.5at%≦Co≦15at%であり、
残部実質Niつまり20at%≦Ni≦54.5at%である
ことが望ましく、この範囲で高保磁力、高保磁力角形比
(S*)を兼備することができる。より望ましい範囲
は、51.5at%≦Al≦65at%、4at%≦Co≦8at
%であり、残部実質Niつまり25at%≦Ni≦48at%
である。
地膜であるAl-Co-Ni合金の組成としては、45at%
≦Al≦70at%、0.5at%≦Co≦15at%であり、
残部実質Niつまり20at%≦Ni≦54.5at%である
ことが望ましく、この範囲で高保磁力、高保磁力角形比
(S*)を兼備することができる。より望ましい範囲
は、51.5at%≦Al≦65at%、4at%≦Co≦8at
%であり、残部実質Niつまり25at%≦Ni≦48at%
である。
【0013】このAl-Co-Ni合金の組成を決定する場
合、前述のようにAl-Co合金及びAl-Ni合金のうちで
最も高い特性が得られる組成であるAl60Co40及びAl5
0Ni50合金をどの程度で混合するかを基準に検討する手
法が考えられる。基本的には、Al50Ni50合金に対する
Al60Co40合金の混合比率が少ないと保磁力の向上が期
待できず、逆に多すぎると保磁力は大きくなるが、保磁
力角形比(S*)が低下してしまい、高出力が得られな
いために、MRヘッド用の媒体として不適合となる。こ
のような観点から、Al50Ni50合金に対するAl60Co40
合金の混合比率が1.0at%≦Al60Co40≦30at%の
範囲の組成とすることが望ましい。高出力、低ノイズの
媒体を作製するためには10at%≦Al60Co40≦15at
%の混合比率による組成とすることがより望ましい。
合、前述のようにAl-Co合金及びAl-Ni合金のうちで
最も高い特性が得られる組成であるAl60Co40及びAl5
0Ni50合金をどの程度で混合するかを基準に検討する手
法が考えられる。基本的には、Al50Ni50合金に対する
Al60Co40合金の混合比率が少ないと保磁力の向上が期
待できず、逆に多すぎると保磁力は大きくなるが、保磁
力角形比(S*)が低下してしまい、高出力が得られな
いために、MRヘッド用の媒体として不適合となる。こ
のような観点から、Al50Ni50合金に対するAl60Co40
合金の混合比率が1.0at%≦Al60Co40≦30at%の
範囲の組成とすることが望ましい。高出力、低ノイズの
媒体を作製するためには10at%≦Al60Co40≦15at
%の混合比率による組成とすることがより望ましい。
【0014】本発明における非磁性基板としては、磁気
記録媒体用基板として一般に用いられるNiPメッキ膜
が形成されたAl合金(以下、NiPメッキAl基板と呼
ぶ)に加え、表面平滑性に優れるガラス基板、シリコン
基板等を用いることができる。MRヘッド用の磁気記録
媒体においては、記録密度の増加に伴い、ヘッドの低フ
ライングハイト化が要求されるため、基板表面の高い平
滑性が必要となる。すなわち、本発明に用いられる非磁
性基板は、平均表面荒さRaが20オングストローム以
下であることが望ましい。
記録媒体用基板として一般に用いられるNiPメッキ膜
が形成されたAl合金(以下、NiPメッキAl基板と呼
ぶ)に加え、表面平滑性に優れるガラス基板、シリコン
基板等を用いることができる。MRヘッド用の磁気記録
媒体においては、記録密度の増加に伴い、ヘッドの低フ
ライングハイト化が要求されるため、基板表面の高い平
滑性が必要となる。すなわち、本発明に用いられる非磁
性基板は、平均表面荒さRaが20オングストローム以
下であることが望ましい。
【0015】本発明における磁性膜では、Co合金膜が
主に用いられるが、特にCo−Cr−Ta合金、Co−Cr
−Pt合金、Co−Cr−Pt−Ta合金を用いることが望
ましい。本発明の非磁性下地膜の効果を最大限に引き出
すためには、Co−Cr−Pt−Ta合金がより望ましい。
Co−Cr−Pt−Ta合金の組成としては、Co
(100-X-Y-Z)CrXPtYTazで示される組成式で、13
at%≦X≦20at%、1at%≦Y≦12at%、2at%≦
Z≦7at%の範囲とするのが望ましい。Crを13at%
以上、20at%以下とするのは、13at%未満だとCr
の偏析によるCo粒子の分散が不十分であり、20at%
を越えると保磁力Hcの低下が著しくなりMRヘッド用
媒体に適さなくなる傾向があるからである。Ptを1at
%以上、12at%以下とするのは、1at%未満では高い
保磁力Hcが得られないからであり、12at%を越える
とノイズが大きくなる傾向にあるからである。Taを2
at%以上、7at%以下とするのは、2at%未満ではノイ
ズが増加する傾向にあり、7at%を越えると高い保磁力
Hcを得ることが困難となるからである。
主に用いられるが、特にCo−Cr−Ta合金、Co−Cr
−Pt合金、Co−Cr−Pt−Ta合金を用いることが望
ましい。本発明の非磁性下地膜の効果を最大限に引き出
すためには、Co−Cr−Pt−Ta合金がより望ましい。
Co−Cr−Pt−Ta合金の組成としては、Co
(100-X-Y-Z)CrXPtYTazで示される組成式で、13
at%≦X≦20at%、1at%≦Y≦12at%、2at%≦
Z≦7at%の範囲とするのが望ましい。Crを13at%
以上、20at%以下とするのは、13at%未満だとCr
の偏析によるCo粒子の分散が不十分であり、20at%
を越えると保磁力Hcの低下が著しくなりMRヘッド用
媒体に適さなくなる傾向があるからである。Ptを1at
%以上、12at%以下とするのは、1at%未満では高い
保磁力Hcが得られないからであり、12at%を越える
とノイズが大きくなる傾向にあるからである。Taを2
at%以上、7at%以下とするのは、2at%未満ではノイ
ズが増加する傾向にあり、7at%を越えると高い保磁力
Hcを得ることが困難となるからである。
【0016】本発明の第1下地膜の膜厚は、25〜15
00オングストロームの範囲とするのが好ましい。第1
下地膜の膜厚は前記範囲内であれば、どのような膜厚で
もかまわないが、400〜1000オングストロームが
より望ましい。
00オングストロームの範囲とするのが好ましい。第1
下地膜の膜厚は前記範囲内であれば、どのような膜厚で
もかまわないが、400〜1000オングストロームが
より望ましい。
【0017】本発明の第2下地膜の膜厚は1〜1000
オングストロームの範囲とするのがが好ましい。第2下
地膜の膜厚は前記範囲内であればどのような膜厚でもか
まわないが、50〜200オングストロームがより望ま
しい。
オングストロームの範囲とするのがが好ましい。第2下
地膜の膜厚は前記範囲内であればどのような膜厚でもか
まわないが、50〜200オングストロームがより望ま
しい。
【0018】Co合金磁性膜の厚さも特に限定されるも
のではないが、MRヘッド用の磁気記録媒体の場合に
は、残留磁化膜厚積BrTを50〜130Gμmとなる
ように調整することが望ましい。残留磁化膜厚積BrT
が50Gμm未満であると適切な出力が得にくくなるか
らであり、また130Gμmを越えるとMRヘッド用媒
体に適した特性を得にくくなるからである。
のではないが、MRヘッド用の磁気記録媒体の場合に
は、残留磁化膜厚積BrTを50〜130Gμmとなる
ように調整することが望ましい。残留磁化膜厚積BrT
が50Gμm未満であると適切な出力が得にくくなるか
らであり、また130Gμmを越えるとMRヘッド用媒
体に適した特性を得にくくなるからである。
【0019】本発明の磁気記録媒体においては、ヘッド
と媒体表面の接触による損傷を防ぐため、磁性膜の上に
保護膜を積層する。保護膜の材料としては、カーボン等
公知の材料を用いることができる。
と媒体表面の接触による損傷を防ぐため、磁性膜の上に
保護膜を積層する。保護膜の材料としては、カーボン等
公知の材料を用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を示す。た
だし、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
く、特許請求項の範囲に記載の構成を変更しない限りど
のようにでも実施することができる。
だし、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
く、特許請求項の範囲に記載の構成を変更しない限りど
のようにでも実施することができる。
【0021】[実施例1]NiPメッキAl基板に表面粗
さRa15オングストロームのテクスチャリングを施し
た後、DCマグネトロンスパッタ装置内にセットした。
真空到達度2×10-7Torrまで排気した後、第1下地
膜としてAl60Ni34.5Co5.5合金膜を700オングスト
ローム成膜し、第2下地膜としてCr膜を200オング
ストローム成膜した後、引き続きCo75Cr16Pt6Ta3合
金磁性膜を成膜した。さらに、磁性膜の上には保護膜と
してカーボンを150オングストローム成膜した。成膜
時のAr圧力は各々3mTorrとした。磁性膜の膜厚は残
留磁化膜厚積(BrT)で115Gμmであった。なお、
得られた磁気記録媒体の構造は図3に模式的に示した。
図中、1は非磁性基板、2は非磁性下地膜、21は第1
下地膜、22は第2下地膜、3は磁性膜、4は保護膜で
ある。
さRa15オングストロームのテクスチャリングを施し
た後、DCマグネトロンスパッタ装置内にセットした。
真空到達度2×10-7Torrまで排気した後、第1下地
膜としてAl60Ni34.5Co5.5合金膜を700オングスト
ローム成膜し、第2下地膜としてCr膜を200オング
ストローム成膜した後、引き続きCo75Cr16Pt6Ta3合
金磁性膜を成膜した。さらに、磁性膜の上には保護膜と
してカーボンを150オングストローム成膜した。成膜
時のAr圧力は各々3mTorrとした。磁性膜の膜厚は残
留磁化膜厚積(BrT)で115Gμmであった。なお、
得られた磁気記録媒体の構造は図3に模式的に示した。
図中、1は非磁性基板、2は非磁性下地膜、21は第1
下地膜、22は第2下地膜、3は磁性膜、4は保護膜で
ある。
【0022】この実施例1により作製された磁気記録媒
体の磁気特性は、振動式磁気特性装置(VSM)を用い
て測定し、保磁力(Hc)は3027Oe、保磁力角形比
(S *)は78.4%であった。磁気記録媒体の記録再
生特性は、再生に磁気抵抗(MR)素子を有する複合型
薄膜磁気ヘッドを用い、線記録密度を148.5kFC
Iにて測定した。実施例1の磁気記録媒体の記録再生出
力は248μV、ノイズは2.28μVであった。
体の磁気特性は、振動式磁気特性装置(VSM)を用い
て測定し、保磁力(Hc)は3027Oe、保磁力角形比
(S *)は78.4%であった。磁気記録媒体の記録再
生特性は、再生に磁気抵抗(MR)素子を有する複合型
薄膜磁気ヘッドを用い、線記録密度を148.5kFC
Iにて測定した。実施例1の磁気記録媒体の記録再生出
力は248μV、ノイズは2.28μVであった。
【0023】[実施例2]第1下地膜としてAl65Ni25
Co10合金を600オングストローム成膜した以外は前
記実施例1と同様にして磁気記録媒体を作製した。この
実施例2により作製された磁気記録媒体の磁気特性およ
び記録再生特性についても前記実施例1と同様に測定
し、保磁力(Hc)は3320Oe、保磁力角形比
(S*)は72.0%、磁気記録媒体の記録再生特性
は、記録再生出力239μV、ノイズは2.31μVで
あった。
Co10合金を600オングストローム成膜した以外は前
記実施例1と同様にして磁気記録媒体を作製した。この
実施例2により作製された磁気記録媒体の磁気特性およ
び記録再生特性についても前記実施例1と同様に測定
し、保磁力(Hc)は3320Oe、保磁力角形比
(S*)は72.0%、磁気記録媒体の記録再生特性
は、記録再生出力239μV、ノイズは2.31μVで
あった。
【0024】[実施例3]第1下地膜としてAl51.5Ni
47.5Co1合金を600オングストローム成膜した以外は
前記実施例1と同様にして磁気記録媒体を作製した。こ
の比較例1により作製された磁気記録媒体の磁気特性お
よび記録再生特性についても前記実施例1と同様に測定
し、保磁力(Hc)は、2783Oe、保磁力角形比(S
*)は80.3%、磁気記録媒体の記録再生特性は、記
録再生出力244μV、ノイズは2.34μVであっ
た。
47.5Co1合金を600オングストローム成膜した以外は
前記実施例1と同様にして磁気記録媒体を作製した。こ
の比較例1により作製された磁気記録媒体の磁気特性お
よび記録再生特性についても前記実施例1と同様に測定
し、保磁力(Hc)は、2783Oe、保磁力角形比(S
*)は80.3%、磁気記録媒体の記録再生特性は、記
録再生出力244μV、ノイズは2.34μVであっ
た。
【0025】[比較例1]NiPメッキAl基板に表面粗
さRa15オングストロームのテクスチャリングを施し
た後、DCマグネトロンスパッタ装置内にセットした。
真空到達度2×10-7Torrまで排気した後、第1下地
膜としてAl60Co40合金膜を600オングストローム成
膜し、第2下地膜としてCr膜を200オングストロー
ム成膜した後、引き続きCo75Cr16Pt6Ta3合金磁性膜
を成膜した。さらに、磁性膜の上には保護膜としてカー
ボンを150オングストローム成膜した。成膜時のAr
圧力は各々3mTorrとした。磁性膜の膜厚は残留磁化膜
厚積(BrT)で115Gμmであった。この比較例1に
より作製された磁気記録媒体の磁気特性および記録再生
特性についても前記実施例1と同様に測定し、保磁力
(Hc)は3282Oe、保磁力角形比(S*)は67.
8%、出力は210μV、ノイズは2.51μVであっ
た。
さRa15オングストロームのテクスチャリングを施し
た後、DCマグネトロンスパッタ装置内にセットした。
真空到達度2×10-7Torrまで排気した後、第1下地
膜としてAl60Co40合金膜を600オングストローム成
膜し、第2下地膜としてCr膜を200オングストロー
ム成膜した後、引き続きCo75Cr16Pt6Ta3合金磁性膜
を成膜した。さらに、磁性膜の上には保護膜としてカー
ボンを150オングストローム成膜した。成膜時のAr
圧力は各々3mTorrとした。磁性膜の膜厚は残留磁化膜
厚積(BrT)で115Gμmであった。この比較例1に
より作製された磁気記録媒体の磁気特性および記録再生
特性についても前記実施例1と同様に測定し、保磁力
(Hc)は3282Oe、保磁力角形比(S*)は67.
8%、出力は210μV、ノイズは2.51μVであっ
た。
【0026】[比較例2]第1下地膜としてAl50Ni50
合金膜を600オングストローム成膜した以外は、前記
比較例1と同様にして磁気記録媒体を作製した。この比
較例2により作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記
録再生特性についても前記実施例1と同様に測定し、保
磁力(Hc)2692Oe、保磁力角形比(S*)は7
7.6%であった。記録再生出力は231μV、ノイズ
は2.48μVであった。
合金膜を600オングストローム成膜した以外は、前記
比較例1と同様にして磁気記録媒体を作製した。この比
較例2により作製された磁気記録媒体の磁気特性及び記
録再生特性についても前記実施例1と同様に測定し、保
磁力(Hc)2692Oe、保磁力角形比(S*)は7
7.6%であった。記録再生出力は231μV、ノイズ
は2.48μVであった。
【0027】以上の実施例1〜3、比較例1〜2の評価
結果を以下にまとめて示す。 No 第1下地層 Hc S* 再生出力 ノイズ (at%) (Oe) (%) (μV) (μV) 実施例1 Al60Ni34.5Co5.5 3027 78.4 248 2.28 実施例2 Al65Ni25Co10 3320 72.0 239 2.31 実施例3 Al51.5Ni47.5Co1 2783 80.3 244 2.34 比較例1 Al60Co40 3282 67.8 210 2.51 比較例2 Al50Ni50 2692 77.6 231 2.48
結果を以下にまとめて示す。 No 第1下地層 Hc S* 再生出力 ノイズ (at%) (Oe) (%) (μV) (μV) 実施例1 Al60Ni34.5Co5.5 3027 78.4 248 2.28 実施例2 Al65Ni25Co10 3320 72.0 239 2.31 実施例3 Al51.5Ni47.5Co1 2783 80.3 244 2.34 比較例1 Al60Co40 3282 67.8 210 2.51 比較例2 Al50Ni50 2692 77.6 231 2.48
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は磁気記録
媒体の媒体ノイズを増加することなく、高出力が得られ
るMRヘッド対応の高密度磁気記録媒体として利用する
ことができる。
媒体の媒体ノイズを増加することなく、高出力が得られ
るMRヘッド対応の高密度磁気記録媒体として利用する
ことができる。
【図1】 Al-Co合金の組成の変化と磁気ディスクの
特性の変化を示すグラフである。
特性の変化を示すグラフである。
【図2】 Al-Ni合金の組成の変化と磁気ディスクの
特性の変化を示すグラフである。
特性の変化を示すグラフである。
【図3】 本発明磁気ディスクの断面構造を示す図であ
る。
る。
1・・非磁性基板 2・・非磁性下地膜 21・・第
1下地膜 22・・第2下地膜 3・・磁性膜 4・・保護
膜
1下地膜 22・・第2下地膜 3・・磁性膜 4・・保護
膜
Claims (7)
- 【請求項1】 非磁性基板、非磁性下地膜、磁性膜及び
保護膜を基本構成とする磁気記録媒体において、前記磁
性膜はCoを主成分とする合金で構成される膜であり、
前記非磁性下地膜はAl-Co-Ni合金からなる第1下地
膜の上に、CrまたはCrとTi、Mo、Al、Ta、W、Ni、
B、SiおよびVの1種または2種以上からなるCr合金
で構成される第2下地膜を積層してなるものであること
を特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 第1下地膜のAl-Co-Ni合金膜は、4
5at%≦Al≦70at%、0.5at%≦Co≦15at%、
20at%≦Ni≦54.5at%の組成を有する請求項1に
記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 第1下地膜の膜厚が、25〜1500オ
ングストロームである請求項1又は2に記載の磁気記録
媒体。 - 【請求項4】 第2下地層の膜厚が、1〜1000オン
グストロームである請求項1〜3のいずれかに記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項5】 非磁性基板が、NiPをメッキしたAl基
板である請求項1〜4のいずれかに記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項6】 非磁性基板が、ガラス基板である請求項
1〜4のいずれかに記載の磁気記録媒体。 - 【請求項7】 45at%≦Al≦70at%、0.5at%≦
Co≦15at%、20at%≦Ni≦54.5at%の組成を
有することを特徴とする非磁性合金膜。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30765997A JPH11110733A (ja) | 1997-08-06 | 1997-11-10 | 磁気記録媒体及び非磁性合金膜 |
US09/104,345 US6090496A (en) | 1997-08-06 | 1998-06-25 | Magnetic recording medium and non-magnetic alloy film |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-212339 | 1997-08-06 | ||
JP21233997 | 1997-08-06 | ||
JP30765997A JPH11110733A (ja) | 1997-08-06 | 1997-11-10 | 磁気記録媒体及び非磁性合金膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11110733A true JPH11110733A (ja) | 1999-04-23 |
Family
ID=26519160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30765997A Withdrawn JPH11110733A (ja) | 1997-08-06 | 1997-11-10 | 磁気記録媒体及び非磁性合金膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11110733A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6593009B2 (en) | 2001-03-02 | 2003-07-15 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands N.V. | Magnetic thin film media with a pre-seed layer of CrTi |
US6689496B1 (en) | 2000-04-07 | 2004-02-10 | Fujitsu Limited | Magnetic recording medium, method of producing magnetic recording medium, and magnetic storage apparatus |
US6852430B2 (en) | 2001-03-02 | 2005-02-08 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands, B.V. | Magnetic thin film media with a pre-seed layer of CrTi |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP30765997A patent/JPH11110733A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6689496B1 (en) | 2000-04-07 | 2004-02-10 | Fujitsu Limited | Magnetic recording medium, method of producing magnetic recording medium, and magnetic storage apparatus |
US6593009B2 (en) | 2001-03-02 | 2003-07-15 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands N.V. | Magnetic thin film media with a pre-seed layer of CrTi |
US6852430B2 (en) | 2001-03-02 | 2005-02-08 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands, B.V. | Magnetic thin film media with a pre-seed layer of CrTi |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050201 |