JP4211767B2 - 内燃機関始動装置のオイル阻止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の始動装置におけるオイル阻止構造に関する。
内燃機関の始動装置において、スタータモータのピニオンギアをクランクシャフト側のリングギアに常時噛み合わせておくタイプが知られている(例えば特許文献1参照)。
このような構成では内燃機関始動後にスタータモータが過回転することを防止するために、リングギアにワンウェイクラッチを配置して始動後にスタータモータ側が内燃機関から回転力を受けないようにしている。更にこのようにワンウェイクラッチを設けたことにより、リングギアのギア部側を回転可能に支持する必要性からギア部とクランクシャフトとの間にベアリングを配置している。
特開2003−83216号公報(第2頁、図7)
このように常時噛み合いの始動装置ではリングギアに付属させる構成が増加するため、リングギアの大径化が生じ易い。リングギアが大径化するとリングギアの下部が、オイル戻しのために形成しているオイルパンの開口部に近づくことになる。このため内燃機関の運転時にオイルパン内部の油面が大きく波立った場合には、油面自体あるいは油面から飛び出した飛沫が、開口部から逆流し、リングギアの下部に到達する場合がある。
上述したごとくリングギアが大径化しているので、リングギアにてオイルシールを行うシール部材も自ずと大径化されており下部がオイルパンの開口部に近づく配置となる。このためオイルパンの開口部から逆流したオイルがシール部材に付着することがある。オイルパンから逆流したオイルはオイルフィルタを介しておらず、オイルパン内に沈殿していた金属加工時の切り子などの異物が逆流オイルにて運搬されて、シール部材のシール位置に到達する場合がある。
このことにより異物がシール部材のシール位置に噛み込まれて、オイルシールが不完全となり、オイル漏れを生じるおそれがある。
又、異物が運搬されなくても逆流オイルによりシールリップの緊迫力を越える油圧がシール部材に作用してオイル漏れを生じさせるおそれもある。
このようなオイル漏れは、常時噛み合いの始動装置に限らず、始動時にピニオンギアとリングギアとが噛み合う始動装置においても、リングギアの下部がオイルパンの開口部に近づいた設計とされて、そこにシール部材が配置されている場合にも生じるおそれがある。
本発明は、リングギアにてオイルシールを行うシール部の下部がオイルパンの開口部に隣接している内燃機関において、オイル漏れを防止することを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の内燃機関始動装置のオイル阻止構造は、内燃機関のクランクシャフトを連動回転させることによりスタータモータからの回転力を前記クランクシャフトに伝達するリングギアを備えると共に、該リングギアにてオイルシールを行うシール部材の下部がオイルパンの開口部に隣接している内燃機関において、前記シール部材の下部と前記オイルパンの開口部との間に堰堤部を形成し、前記堰堤部の上端位置は、前記シール部材の最下部におけるシール位置よりも上となるように形成されていることを特徴とする。
オイルパン内のオイルが開口部から逆流した場合、逆流オイルが直接、シール部材のシール位置に衝突すると、シール位置での異物噛み込みや過剰油圧が生じやすいことが判明した。このため本発明では、上記堰堤部を形成することにより、オイルパン内のオイルが開口部から逆流したとしても、シール位置に直接衝突し難くしている。このことによりシール位置での異物噛み込みや過剰油圧を防止して、オイルシールが不完全となるのを防ぎ、オイル漏れを防止することができる。
また、シール部材の最下部はオイルパン内のオイル表面に近接し、特に逆流オイルの直接衝突を受けやすいが、堰堤部の上端位置をシール部材の最下部におけるシール位置よりも上とすることにより、シール位置への逆流オイルの直接衝突をほとんど無くすことができる。このことによりシール位置での異物噛み込みや過剰油圧を確実に防止でき、オイル漏れを効果的に防止することができる。
請求項に記載の内燃機関始動装置のオイル阻止構造では、請求項において、前記堰堤部の下部には前記リングギア側と前記オイルパン側とを連通するオイル戻し孔が形成されていることを特徴とする。
尚、堰堤部の下部には上記オイル戻し孔を形成することで、堰堤部とリングギアとの間のオイルを円滑にオイルパン側に戻すことができる。更に堰堤部とリングギアとの間に異物が飛び込んだとしても、あるいはオイルパンと異なる機構から異物が堰堤部とリングギアとの間に入ったとしても、オイル戻し孔により円滑に異物をオイルパン側へ流し出すことができる。このため堰堤部とリングギアとの間に異物が蓄積するのを効果的に防止することができる。
更に内燃機関運転時には堰堤部とリングギアとの間には或程度のオイルが溜まって、オイル戻し孔ではリングギア側からオイルパン側へのオイルの流れが生じるので、オイル戻し孔を介するオイルパン側からのオイルの逆流は抑制できる。
請求項に記載の内燃機関始動装置のオイル阻止構造では、請求項において、前記オイル戻し孔の上端位置は、前記シール部材の最下部におけるシール位置よりも下とされていることを特徴とする。
シール部材の最下部におけるシール位置よりもオイル戻し孔の上端位置を下とすることにより、オイル戻し孔を介するオイルパン側からの逆流が生じたとしても、シール位置に対する直接衝突による異物噛み込みや過剰油圧を防止できるので、オイル漏れ防止をより確実にすることができる。
請求項に記載の内燃機関始動装置のオイル阻止構造では、請求項において、前記リングギアはワンウェイクラッチを介して前記スタータモータからの回転力を前記クランクシャフトに伝達すると共に、前記シール部材は、前記リングギアにて前記ワンウェイクラッチにて接続された部分をオイルシールする第1シール部材と、前記リングギアと前記オイルパン又は該オイルパンと接触している部材との間をオイルシールする第2シール部材とを備え、前記第1シール部材及び前記第2シール部材のうちで内側のシール部材の最下部におけるシール位置よりも、前記堰堤部の上端位置が上とされていることを特徴とする。
特にワンウェイクラッチが設けられたリングギアにおいては、このように第1シール部材と第2シール部材との2つのシール部材を設ける構成が採用される。この場合に、内側のシール部材の最下部におけるシール位置よりも堰堤部の上端位置を上とすることで、2つのシール部材に対して、各シール位置への逆流オイルの直接衝突をほとんど無くすことができる。このことにより2つのシール部材が存在してもシール位置での異物噛み込みや過剰油圧を確実に防止でき、オイル漏れを効果的に防止することができる。
請求項に記載の内燃機関始動装置のオイル阻止構造では、請求項において、前記堰堤部の下部には前記リングギア側と前記オイルパン側とを連通するオイル戻し孔が形成されていると共に、前記第1シール部材及び前記第2シール部材のうちで外側のシール部材の最下部におけるシール位置よりも、前記オイル戻し孔の上端位置が下とされていることを特徴とする。
上記オイル戻し孔を形成することで、堰堤部とリングギアとの間のオイルを円滑にオイルパン側に戻すことができ、更に堰堤部とリングギアとの間に入った異物をオイル戻し孔によって円滑にオイルパン側へ流し出すことができる。
しかも外側のシール部材の最下部におけるシール位置よりもオイル戻し孔の上端位置を下とすることにより、オイル戻し孔を介してオイルパン側からのオイル逆流が生じたとしても、逆流オイルがシール位置に直接衝突するのを防止できる。したがってシール位置での異物噛み込みや過剰油圧を防止でき、オイル漏れを効果的に防止することができる。
[実施の形態1]
図1は車両用の内燃機関始動装置のオイル阻止構造を示し、内燃機関のオイルパン2の後端部分周辺の断面図を示している。内燃機関のオイルパン2の後端の上方にはラダービーム4に回転可能に支持されたクランクシャフト6の後端が配置されている。
クランクシャフト6の後端にはフライホイール8とリングギア10とが取り付けられている。リングギア10は、中心部10aと、主として外周側を構成するリングプレート部10bとから構成されている。この内、中心部10aは前記フライホイール8と共にクランクシャフト6の後端にボルト締結にて固定され、クランクシャフト6と共に回転するように構成されている。
リングギア10のリングプレート部10bはクランクシャフト6の後端の外周部分に、後述するワンウェイクラッチ16のインナーレース16aと転がり軸受12とを介して取り付けられている。このためワンウェイクラッチ16の係合が無い時には、クランクシャフト6の回転とは独立して回転可能である。更にリングプレート部10bの周縁部にはリング状のギア部10cが形成されている。このギア部10cはスタータモータのピニオンギア14に常時噛み合わされておりスタータモータから回転力を受けることによりリングギア10のリングプレート部10bは回転される。
リングギア10において、中心部10aとリングプレート部10bとの間にはワンウェイクラッチ16が配置されている。このワンウェイクラッチ16は、内燃機関始動時においてスタータモータがピニオンギア14を介してリングプレート部10bを回転させる時、すなわちリングプレート部10b側からトルクが伝達される場合には中心部10aとリングプレート部10bとを係合する。このことにより、スタータモータはクランクシャフト6を回転させることができる。
内燃機関が始動して内燃機関出力によるクランクシャフト6及び中心部10aの回転がリングプレート部10bの回転よりも速くなると、ワンウェイクラッチ16は解放される。このことによりピニオンギア14とリングギア10のギア部10cとが常時噛み合いの状態でも、内燃機関始動後のスタータモータの過回転を防止することができる。
ここで転がり軸受12とワンウェイクラッチ16との潤滑のために、クランクシャフト6内の油路を介してクランクシャフト6側からオイルが供給されている。しかしリングギア10がワンウェイクラッチ16を間にして中心部10aとリングプレート部10bとに分離されているので、この間のオイル漏れを阻止する必要がある。このためにリング状の第1シール部材18が、中心部10aに固定されているワンウェイクラッチ16のアウターレース16bとリングプレート部10bとの間に配置されている。この第1シール部材18は、リングプレート部10bに形成された内周面に嵌合することでリングプレート部10b側に固定されている。このことで第1シール部材18の内側に形成されているシールリップ18aは、アウターレース16bの外周面に摺動可能に接触し、オイルシールを実行している。
更に第1シール部材18の外側には、第1シール部材18よりも大径の第2シール部材20が配置されている。この第2シール部材20は、クランクシャフト6より下方側では主にオイルパン2の後端2aの内周面2cに、クランクシャフト6より上方側では主にシリンダブロックの後端の内周面に嵌合することで、図示する位置に固定されている。このことで第2シール部材20の内側に形成されているシールリップ20aは、リングプレート部10bの外周面に摺動可能に接触し、オイルシールを実行している。
このように2つのシール部材18,20の下部は、オイルパン2の開口部2bに隣接して配置される。この構成によりクランクシャフト6側からリングギア10側へ流れてきたオイルはオイルパン2側に戻される。更にリングプレート部10bには、クランクシャフト6側からワンウェイクラッチ16内部へ流れて来たオイルを排出するためにオイル戻し孔10dが形成されている。このオイル戻し孔10dがオイルパン2の開口部2b側に向けられていることによりワンウェイクラッチ16内部のオイルもオイルパン2側に戻される。
これらリング状のシール部材18,20の最下部、及び最下部にあるオイル戻し孔10dと、オイルパン2の開口部2bとの間には堰堤部22が形成されている。尚、図1では、リングギア10及び各シール部材18,20については、クランクシャフト6周りでの最下部の位相位置での断面を示している。
この堰堤部22は、オイルパン2の後端2aから立ち上がった形態で形成されている。したがって堰堤部22とリングギア10との間のオイルは堰堤部22を乗り越えることによりオイルパン2の開口部2b側に排出されることになる。
そして堰堤部22の上端位置dは、第1シール部材18の最下部でのシールリップ18aによるシール位置s1、及び第2シール部材20の最下部でのシールリップ20aによるシール位置s2よりも上になるように形成されている。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).上述したごとく逆流オイルの衝突を受けやすい第1シール部材18(内側のシール部材)や第2シール部材20(外側のシール部材)の最下部のシール位置s1,s2が堰堤部22の上端位置dよりも下にされている。このためオイルパン2内のオイルが、図示矢印wにて示すごとく、開口部2bからリングギア10側へ逆流しようとしても、堰堤部22に阻止される。このことによりシール位置s1,s2に逆流オイルが直接衝突することはなく、シール位置s1,s2での異物噛み込みや過剰油圧が生じない。したがってオイルシールが不完全とならず、オイル漏れを防止することができる。
尚、リングプレート部10bにおけるオイル戻し孔10dの上端位置h1も、堰堤部22の上端位置dより下とされているので、オイル戻し孔10dを介してオイルパン2側に曝されている第1シール部材18への逆流オイル衝突が更に効果的に防止される。このことによりシール位置s1での異物噛み込みや過剰油圧が一層確実に防止されることになる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、図2の縦断面図に示すごとくオイルパン102の後端102aに形成されている堰堤部122の位置がリングギア10に近づけられており、更に堰堤部122の下部にはオイル戻し孔122aが形成されている点が、前記実施の形態1と異なる。尚、前記実施の形態1と同じ構成は同一の符号にて示す。
高さ関係(堰堤部22の上端位置d>オイル戻し孔10dの上端位置h1>第1シール部材18のシール位置s1>第2シール部材20のシール位置s2)については前記実施の形態1と同じである。これに対して、堰堤部122に設けられたオイル戻し孔122aの上端位置h2は、第2シール部材20のシール位置s2より下にある。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じる。
(ロ).堰堤部122の下部にオイル戻し孔122aを形成している。このため堰堤部122とリングギア10との間のオイルを円滑にオイルパン102側に戻すことができる。更に、堰堤部122とリングギア10との間に異物が飛び込んだとしても、あるいは他の機構から異物が堰堤部122とリングギア10との間に入ったとしても、オイル戻し孔122aにより円滑に異物をオイルパン102側へ流し出すことができる。このため堰堤部122とリングギア10との間に異物が蓄積するのを効果的に防止することができる。
尚、内燃機関運転時には堰堤部122とリングギア10との間には或程度のオイルが溜まっている。このためオイル戻し孔122aが堰堤部122に開口していても、このオイル戻し孔122aを介してのオイルパン102側からのオイル逆流は抑制できる。
(ハ).オイル戻し孔122aの上端位置h2は、2つのシール部材18,20の最下部におけるシール位置s1,s2よりも下となるように形成されている。このように外側の第2シール部材20の最下部におけるシール位置s2よりもオイル戻し孔122aの上端位置h2を下にしていることにより、オイル戻し孔122aを介するオイルパン102側からの逆流が生じたとしても、各シール位置s1,s2への逆流オイルの直接衝突は生じない。このことによりシール位置s1,s2での異物噛み込みや過剰油圧を防止でき、オイル漏れを効果的に防止することができる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、図3の縦断面図に示すごとく、クランクシャフトの周囲を取り囲むようにしてリング状のオイルシールリテーナ224が配置されて、シリンダブロック及びオイルパン202に固定されている。このオイルシールリテーナ224の内周面に、第2シール部材20が嵌合されている。
オイルシールリテーナ224は、内周側に全周に渡って、あるいはオイルパン202の開口部202bに対向した下部のみに、リング状あるいは円弧状の堰堤部224aが形成されている。この堰堤部224aの最下部における上端位置rと、2つのシール部材18,20の最下部におけるシール位置s1,s2及びリングプレート部10bのオイル戻し孔10eの上端位置h3との高さ関係は、r>h3>s1>s2である。
ここでオイルパン202の開口部202bの縁部位置pの高さは、シール部材20が嵌合しているオイルシールリテーナ224の内周面224bの最下部位置tよりも高い。このため、堰堤部224aの最下部において、堰堤部224aのリングギア10側とオイルパン202内とを、軸が水平に配置されたオイル戻し用パイプ226により連通させている。このことによりオイルシールリテーナ224の内周面224bに蓄積したオイルをオイル戻し用パイプ226を介してオイルパン202内に戻すことができる。
このオイル戻し用パイプ226の内部通路226a(オイル戻し孔に相当)の上端位置h4は第2シール部材20の最下部のシール位置s2よりも下になるように設定されている。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).堰堤部224aの最下部の上端位置r及びオイルパン202の縁部位置pはオイルシールリテーナ224の内周面224bの最下部位置tよりも高い位置に存在する。しかしオイル戻し用パイプ226の存在により、堰堤部224aとリングギア10との間に蓄積したオイルや異物をオイルパン202側に円滑に排出できる。このことによりオイル戻し用パイプ226の内部通路226aは、前記実施の形態2(図2)の堰堤部122のオイル戻し孔122aと同じ機能を果たすことができる。したがって前記実施の形態2と同様な効果を生じる。
[その他の実施の形態]
(a).前記各実施の形態は常時噛み合わせタイプの始動装置であったが、始動時にマグネットスイッチなどによりピニオンギアをリングギアに噛み合わせるタイプの始動装置においても適用できる。すなわち、リングギアにてオイルシールを行うシール部材の下部がオイルパンの開口部に隣接している内燃機関であれば本発明を適用でき、このシール部材の数が1つでも、3つ以上でも同様に本発明を適用できる。
(b).前記実施の形態3では堰堤部はリング状あるいは円弧状であったが、前記実施の形態1,2の堰堤部もリング状あるいは円弧状としても良い。この場合には、堰堤部の上端位置は少なくとも最下部の位相における上端位置が前述した関係を満足することにより、シール位置での異物噛み込みや過剰油圧の防止が効果的にできる。
実施の形態1の内燃機関始動装置のオイル阻止構造の縦断面図。 実施の形態2の内燃機関始動装置のオイル阻止構造の縦断面図。 実施の形態3の内燃機関始動装置のオイル阻止構造の縦断面図。
符号の説明
2…オイルパン、2a…後端、2b…開口部、4…ラダービーム、6…クランクシャフト、8…フライホイール、10…リングギア、10a…中心部、10b…リングプレート部、10c…ギア部、10d,10e…オイル戻し孔、12…軸受、14…スタータモータのピニオンギア、16…ワンウェイクラッチ、16a…インナーレース、16b…アウターレース、18…第1シール部材、18a…シールリップ、20…第2シール部材、20a…シールリップ、22…堰堤部、102…オイルパン、102a…後端、122…堰堤部、122a…オイル戻し孔、202…オイルパン、202b…開口部、224…オイルシールリテーナ、224a…堰堤部、224b…内周面、226…オイル戻し用パイプ、226a…内部通路、d…堰堤部の上端位置、h1…リングギアのオイル戻し孔の上端位置、h2…堰堤部のオイル戻し孔の上端位置、h3…リングギアのオイル戻し孔の上端位置、h4…オイル戻し用パイプの内部通路の上端位置、p…オイルパンの縁部位置、r…堰堤部の最下部における上端位置、s1…第1シール部材のシール位置、s2…第2シール部材のシール位置、t…オイルシールリテーナの内周面の最下部位置。

Claims (5)

  1. 内燃機関のクランクシャフトを連動回転させることによりスタータモータからの回転力を前記クランクシャフトに伝達するリングギアを備えると共に、該リングギアにてオイルシールを行うシール部材の下部がオイルパンの開口部に隣接している内燃機関において、
    前記シール部材の下部と前記オイルパンの開口部との間に堰堤部を形成し
    前記堰堤部の上端位置は、前記シール部材の最下部におけるシール位置よりも上となるように形成されていることを特徴とする内燃機関始動装置のオイル阻止構造。
  2. 請求項1において、前記堰堤部の下部には前記リングギア側と前記オイルパン側とを連通するオイル戻し孔が形成されていることを特徴とする内燃機関始動装置のオイル阻止構造。
  3. 請求項において、前記オイル戻し孔の上端位置は、前記シール部材の最下部におけるシール位置よりも下とされていることを特徴とする内燃機関始動装置のオイル阻止構造。
  4. 請求項において、前記リングギアはワンウェイクラッチを介して前記スタータモータからの回転力を前記クランクシャフトに伝達すると共に、
    前記シール部材は、前記リングギアにて前記ワンウェイクラッチにて接続された部分をオイルシールする第1シール部材と、前記リングギアと前記オイルパン又は該オイルパンと接触している部材との間をオイルシールする第2シール部材とを備え、前記第1シール部材及び前記第2シール部材のうちで内側のシール部材の最下部におけるシール位置よりも、前記堰堤部の上端位置が上とされていることを特徴とする内燃機関始動装置のオイル阻止構造。
  5. 請求項において、前記堰堤部の下部には前記リングギア側と前記オイルパン側とを連通するオイル戻し孔が形成されていると共に、前記第1シール部材及び前記第2シール部材のうちで外側のシール部材の最下部におけるシール位置よりも、前記オイル戻し孔の上端位置が下とされていることを特徴とする内燃機関始動装置のオイル阻止構造。
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