JPH11350531A - 建設機械の旋回装置 - Google Patents

建設機械の旋回装置

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JPH11350531A
JPH11350531A JP17409898A JP17409898A JPH11350531A JP H11350531 A JPH11350531 A JP H11350531A JP 17409898 A JP17409898 A JP 17409898A JP 17409898 A JP17409898 A JP 17409898A JP H11350531 A JPH11350531 A JP H11350531A
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JP
Japan
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housing
bearing
grease
pinion
annular
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Application number
JP17409898A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shibukawa
壮史 澁川
Nobuo Uzawa
信夫 鵜沢
Shinobu Yamamoto
忍 山本
Yuji Igawa
裕二 井川
Takeshi Kurihara
猛 栗原
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピニオンと旋回輪との間を潤滑するグリース
がハウジング内に侵入するのを遮断し、軸受の耐久性を
高めることができるようにする。 【解決手段】 下側軸受22とピニオン23との間に設
けられる環状板体35を、下側軸受22が嵌合された軸
受支持部14の下面14Aに摺接する平板部36と、こ
の平板部36の外周側から上向きに折曲げられ、軸受支
持部14の外周面に設けた全周溝14Bに摺接する折曲
板部37とから椀状に構成する。このため、噴出したピ
ニオン用グリースG1が、環状板体35の平板部36に
衝突することにより、該ピニオン用グリースG1が下側
ハウジング11内に侵入するのを確実に遮断し、下側軸
受22を清浄な軸受用グリースG2によって潤滑するこ
とができ、該下側軸受22の耐久性を高めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の建設機械に好適に用いられる建設
機械の旋回装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等
の建設機械には、下部走行体に対して上部旋回体を旋回
駆動するための旋回装置が搭載され、該旋回装置は、下
端側が上部旋回体に取付けられ、上端側に回転源が設け
られたハウジングと、該ハウジング内に設けられ、前記
回転源の回転を減速する減速機構と、前記ハウジング内
から下向きに突出し、該減速機構によって減速された回
転を出力する出力軸と、該出力軸の下端側に設けられ、
前記上部旋回体と下部走行体との間に設けた旋回輪に噛
合するピニオンと、前記ハウジングと出力軸との間に設
けられ、該出力軸を回転可能に支持する軸受とを備えて
いる。
【0003】そして、旋回装置が作動してピニオンが回
転すると、該ピニオンが旋回輪の内輪に設けた内歯と噛
合しつつ内輪の周囲を公転し、このピニオンの公転力が
ハウジングを介して上部旋回体に伝わることにより、上
部旋回体が下部走行体に対して旋回する構成となってい
る。
【0004】そして、上述した旋回装置では、通常、出
力軸を回転可能に支持する軸受を、ハウジング内に充填
したグリース(軸受用グリース)によって潤滑すると共
に、旋回輪の内歯とピニオンとの噛合部を、旋回輪の内
周側に設けたグリースバス内のグリース(ピニオン用グ
リース)によって潤滑するようにしている。
【0005】ところで、グリースバス内に保持されたピ
ニオン用グリースは、結露による水分、旋回輪の内歯と
ピニオンとの噛合部から生じた摩耗粉等によって比較的
早期に劣化してしまうことが知られており、この劣化し
たピニオン用グリースが、旋回装置の作動時に、旋回輪
の内歯とピニオンとが噛合するときのポンプ作用によっ
て噴出し、ハウジング内の軸受用グリースに混入する
と、軸受用グリースが劣化して軸受の耐久性が低下する
という問題がある。
【0006】これに対し、例えば特開平8−12070
7号公報等には、噴出したピニオン用グリースがハウジ
ング内の軸受用グリースに混入するのを遮断するため、
ハウジングの下面を覆う環状板体を設けた旋回装置が開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術による環状板体は、ハウジングの下面を環状の平板
によって覆う構成となっており、該平板の外周縁部とハ
ウジングとの間には隙間が形成されている。
【0008】このため、噴出したピニオン用グリース
が、平体とハウジングとの間の隙間からハウジング内に
侵入し、ハウジング内で軸受用グリースに混入してしま
うという問題がある。また、平板とハウジングとの間の
隙間から軸受用グリースがハウジン外に漏洩してしま
い、軸受を潤滑するのに必要な量の軸受用グリースを確
保できなくなるという問題がある。
【0009】また、他の従来技術として、例えばドイツ
特許公開公報DE19603007A1には、ピニオン
と軸受との間に平板状の環状板体を設け、該環状板体と
ハウジングの下面部との間にシール部材を設けることに
より、環状板体とハウジングとの間の隙間からピニオン
用グリースがハウジング内に侵入するのを防止できる構
成となった旋回装置が開示されている。
【0010】しかし、上述の如き他の従来技術において
も、環状板体が平板状に形成され、該環状板体の外周縁
部とハウジングの下面部との間に隙間が形成されている
ため、噴出したピニオン用グリースが環状板体とハウジ
ングとの間の隙間に侵入し易く、シール部材はピニオン
用グリースに常時晒されることになる。
【0011】そして、シール部材はピニオンと共に回転
する環状板体に摺接しているため、シール部材が劣化し
たピニオン用グリースに含まれる摩耗粉等によって摩耗
し、シール性が低下してしまう。このため、ピニオン用
グリースが軸受用グリースに混入し、あるいはハウジン
グ内の軸受用グリースがハウジング外に漏洩するという
問題がある。
【0012】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ピニオンと旋回輪との間を潤滑するグリ
ースがハウジング内に侵入するのを遮断し、軸受の耐久
性を高めることにより、装置全体の寿命を延ばすことが
できるようにした建設機械の旋回装置を提供することを
目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため本発明は、下端側が上部旋回体に取付けられ、上端
側に回転源が設けられたハウジングと、該ハウジング内
に設けられ、前記回転源の回転を減速する減速機構と、
前記ハウジング内から下向きに突出し、該減速機構によ
って減速された回転を出力する出力軸と、該出力軸の下
端側に設けられ、前記上部旋回体と下部走行体との間に
設けた旋回輪に噛合するピニオンと、前記出力軸を回転
可能に支持するため前記ハウジングと出力軸との間に設
けられた軸受と、該軸受と前記ピニオンとの間に設けら
れ、前記ピニオンと旋回輪との間を潤滑するグリースが
前記ハウジング内に侵入するのを遮断する環状板体とか
らなる建設機械の旋回装置に適用される。
【0014】そして、請求項1の発明の特徴は、ハウジ
ングの下端側には、該ハウジングを上部旋回体に取付け
るため径方向外向きに突出したフランジ部と、該フラン
ジ部よりも径方向内側に位置して下向きに突出し、内周
側に前記軸受が嵌合される環状の軸受支持部とを設け、
前記環状板体は、内周側が前記軸受とピニオンとの間に
挟持され、外周側が前記軸受支持部の下面に摺接する平
板部と、該平板部の外周側から上向きに折曲げられ、前
記軸受支持部の外周面に沿って延びる折曲板部とから構
成したことにある。
【0015】このように構成したことにより、ハウジン
グの下面と環状板体の平板部との間に隙間が生じること
がなく、ピニオンと旋回輪との噛合部から噴出したグリ
ースがハウジング内に侵入するのを環状板体の平板部に
よって確実に遮断することができる。このため、ピニオ
ンと旋回輪との噛合部を潤滑するグリースが、ハウジン
グ内で軸受を潤滑するグリースに混入するのを抑えるこ
とができ、軸受の耐久性を高めることができる。
【0016】また、請求項2の発明は、環状板体は、平
板部と折曲板部とにより全体として椀状をなし、前記平
板部の内周側には出力軸が挿通される軸挿通穴を有する
構成としたことにある。
【0017】このように構成したことにより、ハウジン
グ内で軸受を潤滑するグリースを椀状の環状板体によっ
て保持することができ、該グリースによって軸受に対す
る適切な潤滑を行うことができる。
【0018】さらに、請求項3の発明は、ハウジングの
軸受支持部には、前記軸受支持部の外周面を縮径させて
形成された全周溝を設け、環状板体の折曲板部内周面を
前記全周溝に摺接させる構成としたことにある。
【0019】このように構成したことにより、噴出した
グリースが折曲板部と軸受支持部との間からハウジング
内に侵入するのを抑えることができる。
【0020】また、請求項4の発明は、ハウジングの軸
受支持部には、軸受支持部の外周側に下向きに開口して
形成された環状の凹陥溝を設け、環状板体の折曲板部上
端を該凹陥溝に係合させる構成としたことにある。
【0021】このように構成したことにより、ハウジン
グの軸受支持部に設けた凹陥溝と環状板体の折曲板部上
端との間にラビリンスが形成されるから、噴出したグリ
ースがハウジング内に侵入するのを当該ラビリンスによ
って抑えることができる。
【0022】さらに、請求項5の発明は、環状板体の折
曲板部には、ハウジングの軸受支持部と環状板体の折曲
板部との間にグリースが侵入するのを遮断するシール部
材を設ける構成としたことにある。
【0023】また、請求項6の発明は、ハウジングの軸
受支持部外周面には環状溝を設け、前記環状溝には環状
板体の折曲板部に摺接するシール部材を設ける構成とし
たことにある。
【0024】このように構成したことにより、噴出した
グリースが環状板体の折曲板部とハウジングの軸受支持
部との間からハウジング内に侵入するのをシール部材に
よって抑えることができる。
【0025】また、請求項7の発明は、環状板体の平板
部には、その下面側に位置して旋回輪に向けて下向きに
突出し、旋回輪の上面に付着したグリースを掻き落とす
環状突起部を設ける構成としたことにある。
【0026】このように構成したことにより、ピニオン
と旋回輪との噛合部から噴出したグリースは、環状板体
の平板部に衝突した後、環状突起部によって堰止めら
れ、ピニオンが旋回輪に沿って公転するときに、環状突
起部によって旋回輪の内周側に掻き落とされる。このた
め、グリースが旋回輪の上面に堆積するのを抑えること
ができ、堆積したグリースが環状板体の折曲板部とハウ
ジングの軸受支持部との間からハウジング内に侵入する
のを抑えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明による旋回装置の実
施の形態について、図1ないし図12を参照しつつ説明
する。
【0028】まず、図1および図2は本発明による第1
の実施の形態を示し、図中、1は建設機械の下部走行体
(図示せず)の一部を構成する丸胴、2は上部旋回体
(図示せず)の一部を構成する旋回フレームをそれぞれ
示し、該丸胴1と旋回フレーム2との間には、丸胴1に
対して旋回フレーム2を旋回可能に支持する旋回輪3が
設けられている。
【0029】ここで、旋回輪3は、丸胴1の上面に固着
された内輪4と、旋回フレーム2の下面に固着された外
輪5と、内輪4と外輪5との間に配設された複数の鋼球
6(1個のみ図示)とからなり、内輪4の内周側には全
周に亘って内歯7が設けられている。そして、後述する
旋回装置9のピニオン23が内歯7と噛合し、外輪5が
旋回フレーム2を伴って内輪4の周囲を回転することに
より、上部旋回体が下部走行体に対して旋回する構成と
なっている。
【0030】8は内歯7の下側に位置して丸胴1の内周
側に設けられたグリースバスで、該グリースバス8は丸
胴1の内周面に全周に亘って環状に形成されている。そ
して、グリースバス8内には、内輪4に設けられた内歯
7とピニオン23との噛合部を潤滑するピニオン用グリ
ースG1が保持されている。
【0031】9は旋回フレーム2を丸胴1上で旋回駆動
するため旋回フレーム2に設けられた旋回装置を示し、
該旋回装置9は、後述するハウジング10、油圧モータ
16、出力軸19、上側軸受20、下側軸受22、ピニ
オン23、遊星歯車減速機構24,29等から大略構成
されている。
【0032】10は旋回装置9の外殻をなす筒状のハウ
ジングで、該ハウジング10は、下端側が旋回フレーム
4の上面側に固着された下側ハウジング11と、該下側
ハウジング11の上端側に固着された上側ハウジング1
2とからなっている。
【0033】ここで、下側ハウジング11の下端側に
は、径方向外向きに突出しボルトによって旋回フレーム
2に固着された下フランジ部13と、該下フランジ部1
3の径方向内側に位置して下向きに突出し、内周側に下
側軸受22が嵌合された環状の軸受支持部14とが形成
されている。また、下側ハウジング11の上端側には拡
径した上フランジ部15が形成され、該上フランジ部1
5にはボルトによって上側ハウジング12の下端側が固
着されている。
【0034】そして、上側ハウジング12の上端側に
は、回転源としての油圧モータ16が固着され、該油圧
モータ16の出力軸16Aは、上側ハウジング12内に
伸長している。また、上側ハウジング12の内周側に
は、上下方向に離間して2個の内歯17,18が全周に
亘って設けられている。
【0035】19はハウジング10内に回転可能に設け
られた出力軸を示し、該出力軸19の上側は、上フラン
ジ部15の近傍に位置して下側ハウジング11内に設け
られた上側軸受20によって回転可能に支持され、出力
軸19の下端側は下側軸受22によって回転可能に支持
されている。また、出力軸19は、上側軸受20の上側
に位置して出力軸19の外周側に螺着されたナット部材
21によって軸方向に位置決めされている。そして、出
力軸19は、油圧モータ16の回転を各遊星歯車減速機
構24,29によって減速して出力するものである。
【0036】22は下側ハウジング11と出力軸19と
の間に設けられた下側軸受で、該下側軸受22は、下側
ハウジング11の軸受支持部14内周側に嵌合された外
輪22Aと、出力軸19の下端側外周に挿嵌された内輪
22Bと、外輪22Aと内輪22Bとの間に設けられた
複数のころ22Cとからなり、上側軸受20と共に出力
軸19を回転可能に支持するものである。
【0037】23は出力軸19の下端側に設けられたピ
ニオンで、該ピニオン23は、下側ハウジング11の軸
受支持部14から旋回フレーム2の下面側へと突出し、
旋回輪3の内輪4に設けられた内歯7と噛合している。
【0038】24は油圧モータ16の下方に位置して上
側ハウジング12内に配設された1段目の遊星歯車減速
機構を示し、該遊星歯車減速機構24は、油圧モータ1
6の出力軸16Aにスプライン結合された太陽歯車25
と、該太陽歯車25と上側ハウジング12の内歯17と
に噛合し、該太陽歯車25の周囲を自転しつつ公転する
複数の遊星歯車26(1個のみ図示)と、該各遊星歯車
26をピン27を介して回転可能に支持するキャリア2
8とから構成されている。
【0039】29は遊星歯車減速機構24の下方に位置
して上側ハウジング12内に配設された2段目の遊星歯
車減速機構を示し、該遊星歯車減速機構29は、遊星歯
車減速機構24のキャリア28にスプライン結合する太
陽歯車30と、該太陽歯車30と上側ハウジング12の
内歯18とに噛合し、該太陽歯車30の周囲を自転しつ
つ公転する複数の遊星歯車31(1個のみ図示)と、該
各遊星歯車31をピン32を介して回転可能に支持する
キャリア33とから構成されている。
【0040】そして、キャリア33は、出力軸19の上
端側にスプライン結合され、各遊星歯車31の公転を出
力軸19に伝達するようになっている。これにより、油
圧モータ16の出力軸16Aの回転は、遊星歯車減速機
構24,29によって2段階に減速され、出力軸19を
大きなトルクをもって回転させる構成となっている。
【0041】34は上側軸受20と下側軸受22との間
に位置してハウジング10内に設けられたシールリング
で、該シールリング34は、外周側が下側ハウジング1
1に嵌着し、内周側が出力軸19に適度な弾性力をもっ
て液密に摺接している。そして、シールリング34は、
上側軸受20および遊星歯車減速機構24,29を潤滑
する潤滑油(図示せず)をハウジング10内に封止する
ものである。
【0042】35は下側軸受22とピニオン23との間
に設けられ、ピニオン23と共に回転する環状板体を示
し、該環状板体35は、ピニオン23と旋回輪3の内歯
7との噛合部から噴出したピニオン用グリースG1が、
下側ハウジング11内に侵入するのを遮断するものであ
る。
【0043】ここで、環状板体35は、図2に示すよう
に、出力軸19が挿通された軸挿通穴36Aを有し、内
周側が下側軸受22の内輪22Bとピニオン23との間
に挟持され、外周側が下側ハウジング11に設けた軸受
支持部14の下面14Aに摺接する平板部36と、該平
板部36の外周側から鉛直上向きに折曲げられ、軸受支
持部14の外周面に沿って延びる折曲板部37とから椀
状に形成されている。そして、軸受支持部14の外周面
には、該外周面を全周に亘って縮径させて形成された全
周溝14Bが形成され、折曲板部37の内周面は全周溝
14Bに摺接する構成となっている。
【0044】本実施の形態による旋回装置は上述の如き
構成を有するもので、油圧モータ16に外部から圧油を
給排して出力軸16Aを回転駆動すると、この回転はハ
ウジング10内で遊星歯車減速機構24,29により2
段階に減速され、出力軸19に高トルクの回転力が伝達
される。
【0045】そして、該出力軸19のピニオン23は、
旋回輪3の内輪4に設けられた内歯7に噛合し、該内歯
7に沿って公転する。この場合、旋回輪3は内輪4が下
部走行体の丸胴1に固着され、外輪5が上部旋回体の旋
回フレーム2に固着されているから、ピニオン23の公
転が出力軸19からハウジング10を介して旋回フレー
ム2に伝達され、上部旋回体が下部走行体上で旋回す
る。
【0046】そして、上述の如き旋回装置9の作動時に
は、グリースバス8内に保持されたピニオン用グリース
G1により旋回輪3の内歯7とピニオン23との噛合部
が潤滑され、また、環状板体35によって下側ハウジン
グ11の軸受支持部14内に保持された軸受用グリース
G2により下側軸受22が潤滑される。
【0047】ここで、旋回輪3の内歯7とピニオン23
とが噛合するときのポンプ作用により、グリースバス8
内のピニオン用グリースG1は、旋回輪3の内歯7とピ
ニオン23との噛合部から上方に向けて噴出する。
【0048】しかし、本実施の形態では、環状板体35
を、下側ハウジング11に設けた軸受支持部14の下面
14Aに摺接する平板部36と、該平板部36の外周側
から鉛直上向きに折曲げられ、軸受支持部14の外周面
に沿って延びる折曲板部37とから椀状に構成したか
ら、噴出したピニオン用グリースG1が、環状板体35
の平板部36に衝突することにより、該ピニオン用グリ
ースG1が下側ハウジング11内に侵入するのを確実に
遮断できる。
【0049】これにより、劣化したピニオン用グリース
G1が、下側ハウジング11内で軸受用グリースG2に
混入してしまうのを防止し、下側軸受22を清浄な軸受
用グリースG2によって潤滑することができ、該下側軸
受22の耐久性を高め、旋回装置9の寿命を延ばすこと
ができる。
【0050】また、環状板体35を椀状に構成すること
により、該環状板体35が下側ハウジング11内の軸受
用グリースG2に対する受け皿の役目を果たすことにな
り、軸受用グリースG2が下側ハウジング11の外部に
漏洩するのを抑えることができる。これにより、下側ハ
ウジング11内に常時適量の軸受用グリースG2を保持
しておくことができ、下側軸受22の耐久性を一層高め
ることができる。
【0051】次に、図3は本発明による第2の実施の形
態を示している。なお、本実施の形態では、上述した第
1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0052】図中、41は本実施の形態に適用される下
側ハウジングを示し、該下側ハウジング41の下端側に
は、内周側に下側軸受22が嵌合された軸受支持部42
が設けられ、該軸受支持部42の外周側には、下向きに
凹状に開口した凹陥溝43が全周に亘って形成されてい
る。
【0053】そして、環状板体35を構成する折曲板部
37の上端縁部37Aが該凹陥溝43に係合することに
より、折曲板部37の上端縁部37Aと凹陥溝43との
間にラビリンスを形成する構成となっている。
【0054】本実施の形態による旋回装置は上述の如き
構成を有するもので、その基本的作動については第1の
実施の形態によるものと格別差異はない。
【0055】然るに、本実施の形態では、例えばピニオ
ン用グリースG1が旋回輪3を構成する内輪4の上面4
Aに堆積し、環状板体35を構成する折曲板部37の上
端縁部37Aにまで達したとしても、折曲板部37の上
端縁部37Aと凹陥溝43との間に形成されたラビリン
スにより、ピニオン用グリースG1が下側ハウジング4
1内に侵入するのを抑え、ピニオン用グリースG1が軸
受用グリースG2内に混入してしまうのを確実に防止で
きる。
【0056】次に、図4は本発明による第3の実施の形
態を示している。なお、本実施の形態では、上述した第
1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0057】図中、51は本実施の形態に適用される下
側ハウジングを示し、該下側ハウジング51の下端側に
は、内周側に下側軸受22が嵌合された軸受支持部52
が設けられ、該軸受支持部52の外周面は、下方に向け
て除々に縮径するテーパ面52Aとなっている。
【0058】53は本実施の形態に適用される環状板体
を示し、該環状板体53は、第1の実施の形態による環
状板体35とほぼ同様に、内周側が下側軸受22の内輪
22Bとピニオン23との間に挟持された平板部54
と、該平板部54の外周側から上方に折曲げられた折曲
板部55とからなるものの、折曲板部55の上端縁部5
5Aには、ゴム等からなる環状のシール部材56が全周
に亘って固着されている。そして、シール部材56は、
下側ハウジング51に設けた軸受支持部52のテーパ面
52Aに適度な弾性をもって摺接している。
【0059】本実施の形態による旋回装置は上述の如き
構成を有するもので、その基本的作動については第1の
実施の形態によるものと格別差異はない。
【0060】然るに、本実施の形態では、環状板体53
の折曲板部55に設けたシール部材56が、下側ハウジ
ング51に設けた軸受支持部52のテーパ面52Aに常
時摺接する構成としたから、環状板体53の折曲板部5
5と軸受支持部52との間をシール部材56によって閉
塞することができる。
【0061】このため、ピニオン用グリースG1が旋回
輪3の内輪4の上面4Aに堆積したとしても、該ピニオ
ン用グリースG1が、環状板体53の折曲板部55と軸
受支持部52との間から下側ハウジング51内に侵入す
るのを確実に防止できる。また、軸受用グリースG2が
下側ハウジング51の外部に漏洩するのを抑え、下側ハ
ウジング51内に常時適量の軸受用グリースG2を保持
しておくことができる。
【0062】次に、図5は本発明による第4の実施の形
態を示している。なお、本実施の形態では、上述した第
1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0063】図中、61は本実施の形態に適用される下
側ハウジングを示し、該下側ハウジング61の下端側に
は、内周側に下側軸受22が嵌合された軸受支持部62
が設けられ、該軸受支持部62の外周面には、その全周
に亘って外周側に開口した環状溝63が形成されてい
る。
【0064】64は軸受支持部62の環状溝63内に設
けられた環状のシール部材で、該シール部材64は、環
状板体35の折曲板部37に適度な弾性をもって摺接し
ている。
【0065】実施の形態による旋回装置は上述の如き構
成を有するもので、その基本的作動については第1の実
施の形態によるものと格別差異はない。
【0066】然るに、本実施の形態では、軸受支持部6
2の外周面に環状溝63を設けると共に、該環状溝63
内にシール部材64を設け、該シール部材64が環状板
体35の折曲板部37に常時摺接する構成としたから、
環状板体35の折曲板部37と軸受支持部62との間を
シール部材64によって閉塞することができる。
【0067】このため、ピニオン用グリースG1が旋回
輪3の内輪4の上面4Aに堆積したとしても、該ピニオ
ン用グリースG1が、環状板体35の折曲板部37と軸
受支持部62との間から下側ハウジング61内に侵入す
るのを確実に防止できる。また、軸受用グリースG2が
下側ハウジング61の外部に漏洩するのを抑え、下側ハ
ウジング61内に常時適量の軸受用グリースG2を保持
しておくことができる。
【0068】次に、図6および図7は本発明による第5
の実施の形態を示している。なお、本実施の形態では、
上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号
を付し、その説明を省略するものとする。
【0069】図中、71は本実施の形態に適用される環
状板体を示し、該環状板体71は、第1の実施の形態に
よる環状板体35とほぼ同様に、内周側が下側軸受22
の内輪22Bとピニオン23との間に挟持された平板部
72と、該平板部72から上方に折曲げられた折曲板部
73とを有するものの、平板部72の下面側には、旋回
輪3に向けて下向きに突出する環状突起部74が一体形
成されている。
【0070】本実施の形態による旋回装置は上述の如き
構成を有するもので、その基本的作動については第1の
実施の形態によるものと格別差異はない。
【0071】然るに、本実施の形態では、環状板体71
の平板部72に環状突起部74を設けることにより、噴
出したピニオン用グリースG1が平板部72に衝突して
飛散し、旋回輪3の内輪4の上面4Aに付着した場合
に、この旋回輪3の内輪4の上面4Aに付着したピニオ
ン用グリースG1′をグリースバス8内に掻き落とすこ
とができるもので、以下、この環状突起部74の作用に
ついて説明する。
【0072】まず、ピニオン23と旋回輪3の内歯7と
の噛合部から噴出したピニオン用グリースG1は、環状
板体71の平板部72に衝突することにより、旋回輪3
の径方向に飛散し、内輪4の上面4Aに付着する。そし
て、内輪4の上面4Aに付着したピニオン用グリースG
1′が堆積し、環状板体71を構成する折曲板部73の
上端縁部73Aにまで達すると、このピニオン用グリー
スG1′が、折曲板部73の上端縁部73Aと軸受支持
部14の外周面との間から下側ハウジング11内に侵入
してしまう虞れがある。
【0073】しかし、本実施の形態では、平板部72に
環状突起部74を設けているから、噴出したピニオン用
グリースG1が、平板部72に衝突して旋回輪3の径方
向外側に飛散したとしても、この飛散したピニオン用グ
リースG1の多くは、環状突起部74に衝突することに
より該環状突起部74の内周側に堰き止められる。
【0074】この状態で、図7に示すように、ピニオン
23が矢印A方向に自転すると、該ピニオン23は、環
状板体71を伴い内輪4に沿って矢印B方向へと公転す
る。そして、環状板体71に設けた環状突起部74が、
内輪4に沿って矢印B方向へと公転するときに、内輪4
の上面4Aに付着したピニオン用グリースG1′を、環
状突起部74によって矢印C方向に掻き出し、グリース
バス8内に掻き落とすことができる。
【0075】かくして、環状板体71に設けた環状突起
部74によって、内輪4の上面4Aにピニオン用グリー
スG1が堆積するのを抑えることができ、ピニオン用グ
リースG1が、折曲板部73の上端縁部73Aと軸受支
持部14の外周面との間から下側ハウジング11内に侵
入してしまうのを確実に防止することができる。
【0076】次に、図8および図9は本発明による第6
の実施の形態を示している。なお、本実施の形態では、
上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号
を付し、その説明を省略するものとする。
【0077】図中、81は本実施の形態に適用される環
状板体を示し、該環状板体81は、内周側が下側軸受2
2の内輪22Bとピニオン23との間に挟持された平板
部82と、該平板部82から上方に折曲げられた折曲板
部83と、平板部82の下面側に下向きに突設された環
状突起部84とからなり、環状突起部84は、平板部8
2の径方向途中部位に位置し、該平板部82の全周に亘
って延在している。
【0078】本実施の形態による旋回装置は上述の如き
構成を有するもので、以下、本実施の形態の特徴である
環状突起部84の作用について説明する。
【0079】まず、ピニオン23と旋回輪3の内歯7と
の噛合部から噴出したピニオン用グリースG1は、環状
板体81の平板部82に衝突することにより、旋回輪3
の径方向に飛散するようになる。そして、この飛散した
ピニオン用グリースG1の多くは、環状突起部84に衝
突することにより該環状突起部84の内周側に堰き止め
られる。
【0080】そして、図9に示すように、ピニオン23
が矢印D方向に自転すると共に、環状板体81を伴って
矢印E方向へと公転するときに、環状板体81に設けた
環状突起部84が、内輪4の上面4Aに付着したピニオ
ン用グリースG1′を矢印F方向に掻き出し、グリース
バス8内に掻き落とすことができる。
【0081】一方、平板部82に衝突して旋回輪3の径
方向外側に飛散したピニオン用グリースG1の一部は、
環状突起部84の下側を通過し、環状突起部84の外周
側で内輪4の上面4Aに付着するようになる。そして、
環状突起部84の外周側で内輪4の上面4Aに付着した
ピニオン用グリースG1″は、環状板体81が内輪4に
沿って矢印E方向へと公転するときに、該環状板体81
の環状突起部84に押出され、該環状突起部84の外周
側に堆積するようになる。
【0082】これに対し、本実施の形態では、環状突起
部84を平板部82の径方向途中部位に配置することに
より、環状突起部84の外周側に位置して内輪4の上面
4Aと平板部82との間にピニオン用グリースG1″が
逃込む隙間Sが形成される。このため、該隙間S内にピ
ニオン用グリースG1″が逃込んだ分だけ、環状突起部
84の外周側で内輪4の上面4Aに堆積するピニオン用
グリースG1″の高さを抑えることができ、該ピニオン
用グリースG1″が、折曲板部83の上端縁部83Aと
軸受支持部14の外周面との間から下側ハウジング11
内に侵入してしまうのを確実に防止することができる。
【0083】なお、上述した第1の実施の形態では、環
状板体35の折曲板部37を、平板部36の外周側をほ
ぼ鉛直上向きに折曲げて構成した場合を例に挙げたが、
本発明はこれに限るものではなく、例えば図10に示す
変形例のように、環状板体91の平板部92の外周側を
斜め上向きに折曲げることにより折曲板部93を構成し
てもよい。
【0084】また、上述した第5の実施の形態では、環
状板体71の環状突起部74を平板部72の下面側に一
体形成した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば図11に示す変形例のように、環状板体10
1の平板部102に、これとは別体の環状体103を溶
接等の手段によって下向きに固着する構成としてもよ
く、また、例えば図12に示す変形例のように、環状板
体111の平板部112を下向きに折曲げることによ
り、環状突起部113を形成する構成としてもよい。
【0085】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ピニオンと旋回輪との間を潤滑するグリースがハ
ウジング内に侵入するのを遮断するため、ハウジングの
軸受支持部に嵌合された軸受とピニオンとの間に設けら
れる環状板体を、軸受支持部の下面に摺接する平板部
と、該平板部の外周側から上向きに折曲げられ、軸受支
持部の外周面に沿って延びる環状の折曲板部とから構成
したから、ハウジングの下面と環状板体の平板部との間
に隙間が生じることがなく、ピニオンと旋回輪との噛合
部から噴出したグリースがハウジング内に侵入するの
を、環状板体の平板部によって確実に遮断することがで
きる。このため、ピニオンと旋回輪との噛合部を潤滑す
るグリースが、ハウジング内で軸受を潤滑するグリース
に混入するのを抑えることができ、軸受の耐久性を高
め、装置全体の寿命を延ばすことができる。
【0086】また、請求項2の発明によれば、環状板体
を、平板部と折曲板部とにより全体として椀状に形成し
たから、環状板体によってハウジング内に軸受を潤滑す
るのに必要な量のグリースを保持しておくことができ、
該グリースによって軸受に対する適切な潤滑を行うこと
ができる。
【0087】さらに、請求項3の発明によれば、ハウジ
ングの軸受支持部には、軸受支持部の外周面を縮径させ
て形成された全周溝を設け、環状板体の折曲板部内周面
を全周溝に摺接させる構成としたから、噴出したグリー
スが折曲板部と軸受支持部との間からハウジング内に侵
入するのを確実に抑えることができる。
【0088】また、請求項4の発明によれば、ハウジン
グの軸受支持部に下向きに開口する環状の凹陥溝を設
け、環状板体の折曲板部上端を該凹陥溝に係合させる構
成としたから、ハウジングの凹陥溝と環状板体の折曲板
部上端との間にラビリンスが形成され、ピニオンと旋回
輪との噛合部から噴出したグリースがハウジング内に侵
入するのを、当該ラビリンスによって確実に抑えること
ができる。
【0089】さらに、請求項5の発明によれば、環状板
体の折曲板部にシール部材を設けたから、環状板体の折
曲板部とハウジングの軸受支持部との間からハウジング
内にグリースが侵入するのをシール部材によって確実に
遮断することができる。
【0090】また、請求項6の発明によれば、ハウジン
グの軸受支持部外周面には環状溝を設け、この環状溝に
は環状板体の折曲板部に摺接するシール部材を設ける構
成としたから、環状板体の折曲板部とハウジングの軸受
支持部との間からハウジング内にグリースが侵入するの
をシール部材によって確実に遮断することができる。
【0091】さらに、請求項7の発明によれば、環状板
体の平板部に、旋回輪に向けて下向きに突出する環状突
起部を設ける構成としたから、ピニオンと旋回輪との噛
合部から噴出したグリースが、環状板体の平板部に衝突
して飛散し、旋回輪の上面に付着したとしても、環状板
体がピニオンと共に旋回輪に沿って公転するときに、旋
回輪の上面に付着したグリースを環状突起部によって掻
き落とすことができる。このため、グリースが旋回輪の
上面に堆積するのを抑えることができ、堆積したグリー
スが環状板体の折曲板部とハウジングの軸受支持部との
間からハウジング内に侵入するのを抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による旋回装置を示
す縦断面図である。
【図2】図1中の下側軸受、ピニオン、環状板体等の要
部を示す要部拡大縦断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態による旋回装置の要
部を示す図2と同様の要部拡大縦断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態による旋回装置の要
部を示す図2と同様の要部拡大縦断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態による旋回装置の要
部を示す図2と同様の要部拡大縦断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態による旋回装置の要
部を示す図2と同様の要部拡大縦断面図である。
【図7】ピニオン、旋回輪、環状板体等を示す図6中の
矢示 VII−VII 方向からみた要部拡大横断面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態による旋回装置の要
部を示す図2と同様の要部拡大縦断面図である。
【図9】ピニオン、旋回輪、環状板体等を示す図8中の
矢示IX−IX方向からみた要部拡大横断面図である。
【図10】第1の実施の形態の変形例を示す図2と同様
の要部拡大縦断面図である。
【図11】第5の実施の形態の変形例を示す図6と同様
の要部拡大縦断面図である。
【図12】第5の実施の形態の他の変形例を示す図6と
同様の要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
3 旋回輪 10 ハウジング 11,41,51,61 下側ハウジング 13 下フランジ部(フランジ部) 14,62 軸受支持部 14B 全周溝 16 油圧モータ(回転源) 19 出力軸 22 下側軸受(軸受) 23 ピニオン 35,53,71,81 環状板体 36,54,72,82 平板部 37,55,73,83 折曲板部 43 凹陥溝 56,64 シール部材 63 環状溝 74,84 環状突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井川 裕二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 栗原 猛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端側が上部旋回体に取付けられ、上端
    側に回転源が設けられたハウジングと、該ハウジング内
    に設けられ、前記回転源の回転を減速する減速機構と、
    前記ハウジング内から下向きに突出し、該減速機構によ
    って減速された回転を出力する出力軸と、該出力軸の下
    端側に設けられ、前記上部旋回体と下部走行体との間に
    設けた旋回輪に噛合するピニオンと、前記出力軸を回転
    可能に支持するため前記ハウジングと出力軸との間に設
    けられた軸受と、該軸受と前記ピニオンとの間に設けら
    れ、前記ピニオンと旋回輪との間を潤滑するグリースが
    前記ハウジング内に侵入するのを遮断する環状板体とか
    らなる建設機械の旋回装置において、 前記ハウジングの下端側には、該ハウジングを上部旋回
    体に取付けるため径方向外向きに突出したフランジ部
    と、該フランジ部よりも径方向内側に位置して下向きに
    突出し、内周側に前記軸受が嵌合される環状の軸受支持
    部とを設け、 前記環状板体は、内周側が前記軸受とピニオンとの間に
    挟持され、外周側が前記軸受支持部の下面に摺接する平
    板部と、該平板部の外周側から上向きに折曲げられ、前
    記軸受支持部の外周面に沿って延びる折曲板部とから構
    成したことを特徴とする建設機械の旋回装置。
  2. 【請求項2】 前記環状板体は、前記平板部と折曲板部
    とにより全体として椀状をなし、前記平板部の内周側に
    は前記出力軸が挿通される軸挿通穴を有する構成として
    なる請求項1に記載の建設機械の旋回装置。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングの軸受支持部には、前記
    軸受支持部の外周面を縮径させて形成された全周溝を設
    け、前記環状板体の折曲板部内周面を前記全周溝に摺接
    させる構成としてなる請求項1または2に記載の建設機
    械の旋回装置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの軸受支持部には、前記
    軸受支持部の外周側に下向きに開口して形成された環状
    の凹陥溝を設け、前記環状板体の折曲板部上端を該凹陥
    溝に係合させる構成としてなる請求項1または2に記載
    の建設機械の旋回装置。
  5. 【請求項5】 前記環状板体の折曲板部には、前記ハウ
    ジングの軸受支持部と前記環状板体の折曲板部との間に
    前記グリースが侵入するのを遮断するシール部材を設け
    る構成としてなる請求項1、2または3に記載の建設機
    械の旋回装置。
  6. 【請求項6】 前記ハウジングの軸受支持部外周面には
    環状溝を設け、前記環状溝には前記環状板体の折曲板部
    に摺接するシール部材を設ける構成としてなる請求項
    1、2または3に記載の建設機械の旋回装置。
  7. 【請求項7】 前記環状板体の平板部には、その下面側
    に位置して前記旋回輪に向けて下向きに突出し、前記旋
    回輪の上面に付着したグリースを掻き落とす環状突起部
    を設ける構成としてなる請求項1、2または3に記載の
    建設機械の旋回装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100648518B1 (ko) 2005-07-20 2006-11-27 김유학 누유 방지형 싸이크로이드 감속기
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