JP2002322673A - 建設機械の旋回装置 - Google Patents
建設機械の旋回装置Info
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Abstract
長期に亘って確保できるようにする。 【解決手段】 遊星歯車減速機構17と上側軸受38と
の間に設けられた与圧プレート41を利用し、この与圧
プレート41とハウジング32との間にオイルシール4
4を設けることにより、オイルシール44を出力軸36
のピニオン37から上方に離間した位置に配置する構成
とする。これにより、ピニオン37と旋回輪1の内歯車
1Dとの噛合部からこれらを潤滑するグリース等が噴出
したとしても、このグリース内に混入した異物が与圧プ
レート41とオイルシール44との摺接部に付着してオ
イルシール44を摩耗させるのを抑えることができ、オ
イルシール44のシール性を長期に亘って確保すること
ができる。
Description
ル、油圧クレーン等の建設機械に好適に用いられる建設
機械の旋回装置に関する。
の建設機械は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可
能に搭載された上部旋回体とにより大略構成され、下部
走行体と上部旋回体との間には、上部旋回体を下部走行
体上で旋回させるための旋回装置が設けられている(例
えば、特開平11−351267号公報等)。
を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図12を参
照しつつ説明する。
部旋回体との間に設けられた旋回輪で、該旋回輪1は、
下部走行体側の丸胴2に固着された内輪1Aと、上部旋
回体側の旋回フレーム3に固着された外輪1Bと、内輪
1Aと外輪1Bとの間に配設された複数の鋼球1C(1
個のみ図示)とからなり、内輪1Aの内周側には全周に
亘って内歯車1Dが形成されている。そして、旋回フレ
ーム3に固着された外輪1Bが内輪1Aの周囲を回転す
ることにより、上部旋回体が下部走行体上で旋回する構
成となっている。
に設けられたグリースバスで、該グリースバス4は、内
輪1Aの内歯車1Dと後述するピニオン19との噛合部
を潤滑するグリースを保持するものである。
より上部旋回体(旋回フレーム3)を下部走行体(丸胴
2)上で旋回させる旋回装置で、該旋回装置11は、後
述のハウジング12、油圧モータ15、遊星歯車減速機
構16,17、出力軸18、軸受20,21、与圧プレ
ート22、オイルシール27等により構成されている。
ウジングで、該ハウジング12は、軸方向の上側に位置
する円筒状の上側ハウジング13と、軸方向の下側に位
置する段付き円筒状の下側ハウジング14とにより構成
されている。そして、上側ハウジング13の上端側には
後述の油圧モータ15が取付けられ、下側ハウジング1
4の下端側は旋回フレーム3に固着されている。
は、後述の遊星歯車16Bが噛合する環状の内歯13A
と、遊星歯車17Bが噛合する環状の内歯13Bとが
上,下に離間して形成されている。一方、下側ハウジン
グ14の内周側には、後述の上側軸受20が取付けられ
る環状の軸受取付段部14Aと、下側軸受21が取付け
られる環状の軸受取付段部14Bとが上,下に離間して
設けられ、下側ハウジング14の下端側はグリースバス
4に向けて開口している。
3)の上端側に取付けられた回転源としての油圧モータ
で、該油圧モータ15の回転軸15Aは、ハウジング1
2内に伸長し、後述の太陽歯車16Aにスプライン結合
される構成となっている。
目の遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構16は、
油圧モータ15の回転軸15Aにスプライン結合された
太陽歯車16Aと、該太陽歯車16Aと上側ハウジング
13の内歯13Aとに噛合しつつ太陽歯車16Aの周囲
を公転する複数の遊星歯車16B(1個のみ図示)と、
該遊星歯車16Bを回転可能に支持するキャリア16C
とにより構成されている。
してハウジング12内に設けられた2段目の遊星歯車減
速機構で、該遊星歯車減速機構17は、遊星歯車減速機
構16のキャリア16Cにスプライン結合された太陽歯
車17Aと、該太陽歯車17Aと上側ハウジング13の
内歯13Bとに噛合しつつ太陽歯車17Aの周囲を公転
する複数の遊星歯車17B(1個のみ図示)と、該遊星
歯車17Bを回転可能に支持するキャリア17Cとによ
り構成されている。
ジング12内に回転可能に設けられた出力軸で、該出力
軸18は、各遊星歯車減速機構16,17によって減速
された油圧モータ15の回転を出力するものである。
星歯車減速機構17のキャリア17Cにスプライン結合
される雄スプライン(軸スプライン)18Aと、該雄ス
プライン18Aの下側に位置して後述の与圧プレート2
2を螺着するための雄ねじ部18Bとが形成されてい
る。
ニオンで、該ピニオン19は、下側ハウジング14の下
端側からグリースバス4内へと突出している。そして、
ピニオン19は、旋回輪1の内輪1Aに形成された内歯
車1Dに噛合することにより、出力軸18の回転を旋回
輪1(内輪1A)に伝達するものである。
14Aに取付けられた上側軸受、21は下側ハウジング
14の軸受取付段部14Bに取付けられた下側軸受で、
これら各軸受20,21は円錐ころ軸受により構成され
ている。そして、軸受20,21は、後述の与圧プレー
ト22によって軸方向に与圧された状態で、ハウジング
12に対して出力軸18を回転可能に支持するものであ
る。
7Cと上側軸受20との間に位置して出力軸18の上端
側外周に配設された与圧プレートで、該与圧プレート2
2は、内周側が雌ねじ穴22Aとなった環状のナットに
より構成されている。そして、与圧プレート22は、雌
ねじ穴22Aを出力軸18の雄ねじ部18Bに螺入する
ことにより軸受20,21を軸方向に与圧し、出力軸1
8と一体に回転するものである。
止め板で、該廻止め板23は、ボルト24を用いて与圧
プレート22に固定された状態で、出力軸18に設けら
れた雄スプライン18Aの一部に噛合するものである。
これにより、出力軸18の雄ねじ部18Bに螺入された
与圧プレート22が、出力軸18に対して廻止めされる
構成となっている。
けられたカバーで、該カバー25は、下側ハウジング1
4の軸受取付段部14Bとの間で下側軸受21を挟持す
る環状板部25Aと、該環状板部25Aから下向きに突
出し、後述のオイルシール27を保持する円筒部25B
とにより構成されている。
環状のスリーブで、該スリーブ26は、ピニオン19と
下側軸受21との間で挟持され、出力軸18と一体に回
転するものである。ここで、スリーブ26の外周面は、
カバー25の円筒部25B内周面と全周に亘って対面
し、後述のオイルシール27が摺接するシール摺接面と
なっている。
カバー25の円筒部25Bとスリーブ26との間に設け
られた環状のオイルシールで、該オイルシール27は、
ゴム材料等により形成されスリーブ26の外周面に常時
摺接するリップ部27Aを有している。そして、オイル
シール27は、カバー25の円筒部25B内周面とスリ
ーブ26の外周面との間をシールし、ハウジング12内
に遊星歯車減速機構16,17等を潤滑するための潤滑
油を封止するものである。
段部14Bの近傍に設けられたドレン穴、29は該ドレ
ン穴28に接続されたドレンパイプで、該ドレンパイプ
29の先端側はドレンプラグ(図示せず)によって封止
されている。そして、ドレンパイプ29の先端側からド
レンプラグを取外すことにより、ハウジング12内に貯
留された潤滑油をドレン穴28、ドレンパイプ29を通
じて外部に排出することができる構成となっている。
構成を有するもので、油圧モータ15が作動して回転軸
15Aが回転すると、この回転軸15Aの回転が遊星歯
車減速機構16,17によって2段減速されて出力軸1
8に伝わり、ピニオン19が大きなトルクをもって回転
する。そして、ピニオン19が旋回輪1の内輪1Aに設
けた内歯車1Dと噛合しつつ内輪1Aに沿って公転し、
このピニオン19の公転力がハウジング12を介して旋
回フレーム3に伝わることにより、旋回フレーム3が丸
胴2上で旋回する。
軸18と一体に回転するスリーブ26の外周面にオイル
シール27のリップ部27Aが常時摺接し、該オイルシ
ール27によってハウジング12内に潤滑油が封止され
る。これにより、遊星歯車減速機構16,17、各軸受
20,21等を潤滑油によって常時潤滑することができ
ると共に、外部の塵埃等がハウジング12内に侵入する
のを防止することができる。また、旋回輪1の内輪1A
に形成した内歯車1Dとピニオン19との噛合部は、グ
リースバス4内に保持されたグリースによって常時潤滑
することができる。
回装置11の作動時には、旋回輪1の内歯車1Dとピニ
オン19とが噛合するときのポンプ作用により、グリー
スバス4内に保持されたグリースが、スリーブ26の外
周面とオイルシール27との摺接部等に向けて噴出す
る。
グリースには、雨水や結露による水分が混入しているこ
とがある。このため、グリースに混入した水分がスリー
ブ26の外周面に付着して錆を発生させることにより、
このスリーブ26の外周面に摺接するオイルシール27
のリップ部27Aが早期に摩耗してしまう。
オン19とが噛合することにより生じた摩耗粉、土砂等
の異物が混入することがある。このため、この異物がス
リーブ26の外周面とオイルシール27との間に侵入す
ることにより、オイルシール27のリップ部27Aの摩
耗が促進されてしまう。
ることにより、該出力軸18の下端側外周に嵌合された
スリーブ26が偏心して回転してしまうことがあり、こ
の場合には、スリーブ26の外周面に摺接するオイルシ
ール27のリップ部27Aの摩耗が部分的に促進されて
しまう。
27Aが早期に摩耗し、そのシール性が低下することに
より、ハウジング12内からの潤滑油漏れを招き、旋回
装置11を長期に亘って安定して作動させることができ
なくなるという問題がある。
車減速機構16の太陽歯車16Aと遊星歯車16Bとが
噛合することにより生じた摩耗粉、遊星歯車減速機構1
7の太陽歯車17Aと遊星歯車17Bとが噛合すること
により生じた摩耗粉等の異物が潤滑油中に混入する。こ
のため、異物が混入した潤滑油をドレン穴28、ドレン
パイプ29を通じてハウジング12の外部に排出し、清
浄な潤滑油をハウジング12内に充填する作業を定期的
に行う必要がある。
いては、ドレン穴28がオイルシール27から下側軸受
21を挟んで上方に離間した位置に設けられている。こ
のため、潤滑油中に混入した異物が、自重によって沈降
し下側軸受21を通過してオイルシール27の近傍に滞
留すると、ドレン穴28を通じて潤滑油を排出したとし
ても、異物の多くはハウジング12内に残留してしま
う。
物が、スリーブ26の外周面とオイルシール27との間
に侵入することにより、オイルシール27のリップ部2
7Aの摩耗が促進されてしまうという問題がある。
されたもので、オイルシールの摩耗を抑え、そのシール
性を長期に亘って確保することができるようにした建設
機械の旋回装置を提供することを目的としている。
ため、本発明は、下端側が上部旋回体に取付けられ上端
側に回転源が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジ
ング内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構
と、前記ハウジングから下部走行体側に向けて突出し該
減速機構により減速された回転を出力するピニオンを有
した出力軸と、前記減速機構の近傍に位置して前記ハウ
ジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に
支持する上側軸受と、該上側軸受から下方に離間して前
記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転
可能に支持する下側軸受と、前記各軸受を軸方向に与圧
するため前記減速機構と上側軸受との間に位置して前記
出力軸に取付けられた環状の与圧プレートとを備えてな
る建設機械の旋回装置に適用される。
特徴は、ハウジングと与圧プレートとの間には、ハウジ
ング内の潤滑油が下側軸受に向けて流れるのを阻止する
オイルシールを設けたことにある。
と減速機構との間に配置された与圧プレートを利用し
て、該与圧プレートとハウジングとの間にオイルシール
を配設することができるので、オイルシールを出力軸の
ピニオンから離間した位置に配置することができる。こ
のため、例えば出力軸のピニオンと歯車との噛合部から
これらを潤滑するグリース等が噴出したとしても、この
グリース内に混入した異物によってオイルシールが摩
耗、損傷するのを抑えることができ、オイルシールのシ
ール性を長期に亘って確保することができる。
ルシールの近傍に位置して潤滑油を排出するためのドレ
ン穴を設ける構成としたことにある。
から生じた摩耗粉等の異物が潤滑油中に混入すると、こ
の異物は、減速機構と上側軸受との間に位置する与圧プ
レートに向けて沈降し、オイルシールの周囲に滞留す
る。このため、オイルシールの近傍に設けられたドレン
穴を通じてハウジング内の潤滑油を排出することによ
り、オイルシールの周囲に滞留した異物の大部分を潤滑
油と一緒に外部に排出することができる。
グの内側面に嵌合された外輪と、出力軸の外周面に嵌合
された内輪と、外輪と内輪との間に転動可能に設けられ
た複数の転動体とにより構成し、与圧プレートには、上
側軸受を構成する内輪の内周面または外周面に嵌合する
ことにより出力軸に対して与圧プレートの心出しを行う
嵌合突起部を設ける構成としたことにある。
の内輪は出力軸の軸中心とほぼ同心となるので、この上
側軸受を構成する内輪の内周面または外周面に与圧プレ
ートの嵌合突起部を嵌合させることにより、与圧プレー
トを出力軸に対してほぼ同心状に配置し、その心出しを
行うことができる。このため、与圧プレートの外周面が
出力軸に対して偏心して回転するのを抑えることがで
き、与圧プレートの外周面に摺接するオイルシールが偏
摩耗してしまうのを抑え、そのシール性を良好に保つこ
とができる。
スプライン結合される雄スプラインを設け、与圧プレー
トの内周側には、雄スプラインの外周面に当接すること
により出力軸に対して与圧プレートの心出しを行うスプ
ライン当接面を設ける構成としたことにある。
ートを出力軸に取付けるときに、出力軸の雄スプライン
外周面に与圧プレートのスプライン当接面が当接するの
で、出力軸に対して与圧プレートを心出しすることがで
きる。このため、与圧プレートの外周面が出力軸に対し
て偏心して回転するのを抑えることができ、与圧プレー
トの外周面に摺接するオイルシールの偏摩耗を抑えるこ
とができる。
がスプライン結合される雄スプラインと、該雄スプライ
ンと上側軸受との間に位置して該雄スプラインの外径よ
りも小径な全周溝とを設け、与圧プレートは、出力軸の
全周溝にそれぞれ嵌め込まれる複数の分割プレートによ
り構成したことにある。
ートを構成する各分割プレートを、出力軸の径方向から
該出力軸に取付けることができる。
取付けられ上端側に回転源が設けられた筒状のハウジン
グと、該ハウジング内に設けられ前記回転源の回転を減
速する減速機構と、前記ハウジングから下部走行体側に
向けて突出し該減速機構により減速された回転を出力す
るピニオンを有した出力軸と、前記減速機構の近傍に位
置して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力
軸を回転可能に支持する上側軸受と、該上側軸受から下
方に離間して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ
該出力軸を回転可能に支持する下側軸受と、前記各軸受
を軸方向に与圧するため前記減速機構と上側軸受との間
に位置して前記出力軸に取付けられた環状の与圧プレー
トとを備えてなる建設機械の旋回装置において、出力軸
と与圧プレートとの間には、出力軸に対して与圧プレー
トを廻止めする円筒状の廻止め部材を設け、ハウジング
と廻止め部材との間には、ハウジング内の潤滑油が下側
軸受に向けて流れるのを阻止するオイルシールを設ける
構成としたことにある。
と減速機構との間に位置する与圧プレートに取付けた廻
止め部材を利用して、該廻止め部材とハウジングとの間
にオイルシールを配設することができるので、オイルシ
ールを出力軸のピニオンから離間した位置に配置するこ
とができる。
グの下端側内周に嵌合された外輪と、出力軸の下端側外
周に嵌合された内輪と、外輪と内輪との間に転動可能に
設けられた複数の転動体とにより構成し、外輪と内輪と
の間には潤滑油を含有してなる含油樹脂材料により形成
された固形潤滑材を設ける構成としたことにある。
の転動体等を、外輪と内輪との間に設けた固形潤滑材か
ら滲出す潤滑油によって適正に潤滑することができる。
また、下側軸受の外輪と内輪との間を、固形潤滑材によ
って閉塞することができるので、例えば出力軸のピニオ
ンと歯車との噛合部からこれらを潤滑するグリース等が
噴出したとしても、このグリース内に混入した異物が下
側軸受を通過してハウジング内に侵入するのを抑えるこ
とができる。
回装置の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を
例に挙げ、図1ないし図11を参照しつつ詳細に説明す
る。
を示している。なお、本実施の形態では上述した従来技
術と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略
するものとする。
に代えて本実施の形態に用いた旋回装置で、該旋回装置
31は、旋回輪1に回転力を伝達することにより上部旋
回体(旋回フレーム3)を下部走行体(丸胴2)上で旋
回させるものである。そして、旋回装置31は、後述の
ハウジング32、油圧モータ15、遊星歯車減速機構1
6,17、出力軸36、軸受38,39、与圧プレート
41、オイルシール44等により構成されている。
ウジングで、該ハウジング32は、軸方向の上側に位置
する円筒状の上側ハウジング33と、軸方向の下側に位
置する段付き円筒状の下側ハウジング34とにより構成
されている。そして、上側ハウジング33の上端側には
油圧モータ15が取付けられ、下側ハウジング34の下
端側は旋回フレーム3に固着されている。
は、遊星歯車16Bが噛合する環状の内歯33Aと、遊
星歯車17Bが噛合する環状の内歯33Bとが上,下に
離間して形成されている。
後述のオイルシール44が取付けられる環状のシール取
付段部34Aと、後述の上側軸受38が取付けられる環
状の軸受取付段部34Bと、後述の下側軸受39が取付
けられる環状の軸受取付段部34Cとが上,下に離間し
て設けられ、下側ハウジング34の下端側はグリースバ
ス4に向けて開口している。
付段部34Aの近傍となる部位には、ハウジング32内
に封止された潤滑油を外部に排出するためのドレン穴3
4Dが穿設され、該ドレン穴34Dはドレンプラグ35
によって封止されている。
ジング32内に回転可能に設けられた出力軸で、該出力
軸36は、各遊星歯車減速機構16,17によって減速
された油圧モータ15の回転を出力するものである。
2に示すように、遊星歯車減速機構17のキャリア17
Cにスプライン結合される雄スプライン(雄スプライン
部)36Aと、該雄スプライン36Aの下側に位置して
後述の与圧プレート41を螺入するための雄ねじ部36
Bとが形成されている。この場合、雄スプライン36A
の外径(歯先径)は、雄ねじ部36Bの外径(ねじ山
径)よりも大径となっている。
ニオンで、該ピニオン37は、下側ハウジング34の下
端側からグリースバス4内へと突出し、旋回輪1の内輪
1Aに形成された内歯車1Dに噛合することにより、出
力軸36の回転を旋回輪1(内輪1A)に伝達するもの
である。
してハウジング32と出力軸36との間に設けられた上
側軸受、39は上側軸受38の下側に位置してハウジン
グ32と出力軸36との間に設けられた下側軸受で、こ
れら各軸受38,39により出力軸36がハウジング3
2に対して回転可能に支持されている。
34の軸受取付段部34Bに嵌合された外輪38Aと、
出力軸36の上端側外周面に嵌合された内輪38Bと、
外輪38Aと内輪38Bとの間に転動可能に設けられた
複数の転動体としての円錐ころ38Cとを備えた円錐こ
ろ軸受により構成されている。そして、上側軸受38
は、例えば外輪38Aと内輪38Bとの間にグリース等
の潤滑材を塗布することにより、円錐ころ38Cを常時
潤滑する構成となっている。
4の軸受取付段部34Cに嵌合された外輪39Aと、出
力軸36の下端側外周面に嵌合されピニオン37の上面
に当接した内輪39Bと、外輪39Aと内輪39Bとの
間に転動可能に設けられた複数の転動体としての円錐こ
ろ39Cとを備えた円錐ころ軸受により構成されてい
る。また、下側軸受39の外輪39Aと内輪39Bとの
間には、後述する含油樹脂材料により形成された固形潤
滑材40が、円錐ころ39Cの軸方向両側を覆うように
設けられている。
樹脂材料は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルペンテン等のポリオレフィン系合成樹脂等の高
分子材料からなる樹脂材料中に、例えば鉱油系、合成油
系潤滑油、リチウム石けん−鉱油系グリース等の潤滑油
を、例えば50重量%以上含有したものである。
が外輪39Aと内輪39Bとの間で転動するときに、該
円錐ころ39Cを固形潤滑材40から滲み出す潤滑油に
よって常時潤滑することができる自己潤滑性をもった軸
受として構成されている。
7Cと上側軸受38との間に位置して出力軸36の上端
側外周に配設された与圧プレートで、該与圧プレート4
1は、図2及び図3に示すように、内周側が雌ねじ穴4
1Aとなった環状のナットにより構成されている。ま
た、与圧プレート41の外周面は、下側ハウジング34
に設けられたシール取付段部34Aの内周面と全周に亘
って対面し、後述のオイルシール44が摺接するシール
摺接面41Bとなっている。
1Aを出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入することによ
り軸受38,39を軸方向に与圧し、出力軸36と一体
に回転するものである。この場合、出力軸36の雄ねじ
部36Bと与圧プレート41の雌ねじ穴41Aとの間
は、シールテープ、液体パッキン等(図示せず)の手段
によって液密にシールされている。
れた廻止め板で、該廻止め板42は、出力軸36の雄ス
プライン36Aの一部に噛合する複数の歯部42Aをも
った板体により構成されている。そして、廻止め板42
は、歯部42Aを出力軸36の雄スプライン36Aに噛
合させた状態で、複数のボルト43を用いて与圧プレー
ト41の上面に固定されることにより、出力軸36の雄
ねじ部36Bに螺入した与圧プレート41を出力軸36
に対して廻止めするものである。
41との間に配設されたオイルシールで、該オイルシー
ル44は、下側ハウジング34のシール取付段部34A
内周面に嵌合する円筒状の金属環44Aと、該金属環4
4Aの内周側に固着され、与圧プレート41のシール摺
接面41Bに摺接するゴム製のオイルリップ部44B及
びダストリップ部44Cと、これら各リップ部44B,
44Cをシール摺接面41Bに押付ける環状のばね44
Dとにより構成されている。
Aを下側ハウジング34のシール取付段部34Aに嵌合
させ、各リップ部44B,44Cを与圧プレート41の
シール摺接面41Bに常時摺接させることにより、与圧
プレート41を利用してハウジング32内に遊星歯車減
速機構16,17等を潤滑する潤滑油を封止し、この潤
滑油が下側軸受39に向けて流れるのを阻止するもので
ある。
如き構成を有するもので、油圧モータ15が作動して回
転軸15Aが回転すると、この回転軸15Aの回転が遊
星歯車減速機構16,17によって2段減速されて出力
軸36に伝わり、ピニオン37が大きなトルクをもって
回転する。そして、ピニオン37が旋回輪1の内輪1A
に設けた内歯車1Dと噛合しつつ内輪1Aに沿って公転
し、このピニオン37の公転力がハウジング32を介し
て旋回フレーム3に伝わることにより、旋回フレーム3
を丸胴2上で旋回させることができる。
軸36と一体に回転する与圧プレート41のシール摺接
面41Bに、オイルシール44のオイルリップ部44
B、ダストリップ部44Cが常時摺接し、該オイルシー
ル44によってハウジング32内に潤滑油が封止され
る。これにより、遊星歯車減速機構16,17等を潤滑
油によって常時潤滑することができると共に、外部の塵
埃等がハウジング32内に侵入するのを防止することが
できる。
は、外輪38Aと内輪38Bとの間に塗布されたグリー
ス等の潤滑材によって常時潤滑することができ、下側軸
受39の円錐ころ39C等は、固形潤滑材40から滲み
出す潤滑油によって常時潤滑することができる。さら
に、旋回輪1の内輪1Aに形成した内歯車1Dとピニオ
ン37との噛合部は、グリースバス4内に保持されたグ
リースによって常時潤滑することができる。
輪1の内歯車1Dとピニオン37とが噛合するときのポ
ンプ作用により、グリースバス4内のグリースが上方に
噴出する。
は、遊星歯車減速機構17と上側軸受38との間に設け
られた与圧プレート41を利用して、該与圧プレート4
1とハウジング32との間にオイルシール44を設ける
構成としたので、該オイルシール44を出力軸36のピ
ニオン37から上方に離間した位置に配置することがで
きる。
ン37との噛合部からグリースが噴出したとしても、こ
の噴出したグリースは、オイルシール44の位置にまで
達することなく、下側軸受39に設けた固形潤滑材40
等に衝突してその周囲に飛散するようになる。
圧プレート41のシール摺接面41Bに付着して錆を発
生させたり、グリースに混入した土砂、摩耗粉等の異物
が与圧プレート41のシール摺接面41Bとオイルシー
ル44の各リップ部44B,44Cとの間に侵入するの
を確実に抑えることができる。これにより、オイルシー
ル44の各リップ部44B,44Cが早期に摩耗するの
を抑え、そのシール性を長期に亘って確保することがで
き、旋回装置31の寿命を延ばすことができる。
より、ハウジング32内の潤滑油に遊星歯車減速機構1
6,17等から生じた摩耗粉等の異物が混入した場合に
は、オイルシール44の近傍に設けられたドレン穴34
Dからドレンプラグ35を取外し、潤滑油をドレン穴3
4Dを通じてハウジング32の外部に排出した後、清浄
な潤滑油をハウジング32内に充填する。
プレート41に向けて沈降し、該与圧プレート41の外
周側に配置されたオイルシール44の周囲に滞留する。
このため、オイルシール44の近傍に設けられたドレン
穴34Dを通じて潤滑油を排出することにより、オイル
シール44の周囲に滞留した異物の大部分を、潤滑油と
一緒に効率良く外部に排出することができる。このた
め、ハウジング32内に残留した異物によってオイルシ
ール44のリップ部44B,44Cが摩耗するのを抑え
ることができ、そのシール性を長期に亘って確保するこ
とができる。
ト41とハウジング32との間にオイルシール44を設
けることにより、例えば従来技術による旋回装置11の
如く下側軸受21の下側にオイルシール27を設ける必
要がなくなり、該オイルシール27を取付けるためのカ
バー25、スリーブ26等も不要とすることができる。
不要とした分、下側軸受39を出力軸36のピニオン3
7近傍に配置することができるので、旋回輪1の内歯車
1Dとピニオン37とが噛合することにより該ピニオン
37に作用する大きな荷重を、下側軸受39によって確
実に受承することができる。
した分、旋回装置31の軸方向寸法を短くすることがで
き、装置全体を小型化することができる。また、部品点
数の削減を図ることができ、旋回装置31の製造コスト
を低減することができる。
示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートに、上側軸
受を構成する内輪の内周面に嵌合する嵌合突起部を設け
たことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1
の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その
説明を省略するものとする。
で、該旋回装置51は、ハウジング32、油圧モータ1
5、遊星歯車減速機構16,17、後述の出力軸52、
軸受38,39、後述の与圧プレート53、オイルシー
ル44等により構成されている。
に代えて本実施の形態に用いた出力軸で、該出力軸52
は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に軸受3
8,39を介してハウジング32内に回転可能に設けら
れている。そして、出力軸52の上端側外周には、遊星
歯車減速機構17のキャリア17Cにスプライン結合さ
れる雄スプライン52Aが形成され、出力軸52の下端
側には、第1の実施の形態によるピニオン37と同様の
ピニオン(図示せず)が設けられている。
2Aよりも下側となる部位には、上側軸受38を構成す
る内輪38Bの内径よりも小径な小径軸部52Bが設け
られ、該小径軸部52Bの外周側には、後述の与圧プレ
ート53を螺入するための雄ねじ部52Cが形成されて
いる。
ト41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、
該与圧プレート53は、第1の実施の形態によるものと
ほぼ同様に、内周側が出力軸52の雄ねじ部52Cに螺
入される雌ねじ穴53Aとなった環状のナットにより構
成され、その外周面は、オイルシール44の各リップ部
44B,44Cが摺接するシール摺接面53Bとなって
いる。しかし、与圧プレート53は、その内周側に後述
の嵌合突起部53Cが突設されている点で、第1の実施
の形態による与圧プレート41とは異なっている。
られた心出し用の嵌合突起部で、該嵌合突起部53C
は、与圧プレート53の内周端から全周に亘って下向き
に突設された環状の突起部として形成されている。そし
て、嵌合突起部53Cは、与圧プレート53の雌ねじ穴
53Aを出力軸52の雄ねじ部52Cに螺入するとき
に、上側軸受38を構成する内輪38Bの内周面38B
1に嵌合されるものである。
出力軸52の軸中心とほぼ同心状に配置されるので、こ
の内輪38Bの内周面38B1に与圧プレート53の嵌
合突起部53Cを嵌合させることにより、与圧プレート
53のシール摺接面53Bを出力軸52に対してほぼ同
心状に配置することができ、該シール摺接面53Bの出
力軸52に対する心出しを行うことができる構成となっ
ている。なお、出力軸52の雄ねじ部52Cと与圧プレ
ート53の雌ねじ穴53Aとの間は、シールテープ等
(図示せず)の手段によってシールされている。
如き構成を有するもので、その基本的作動については第
1の実施の形態によるものと格別差異はない。
ート53の内周側に嵌合突起部53Cを設け、該嵌合突
起部53Cを、上側軸受38を構成する内輪38Bの内
周面38B1に嵌合させることにより、与圧プレート5
3のシール摺接面53Bを出力軸52に対してほぼ同心
状に配置することができる構成としている。
52が回転したときに、与圧プレート53のシール摺接
面53Bが出力軸52に対して偏心して回転するのを抑
えることができる。これにより、与圧プレート53のシ
ール摺接面53Bに摺接するオイルシール44の各リッ
プ部44B,44Cが偏摩耗してしまうのを抑え、その
シール性を良好に保つことができる。
示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートに、上側軸
受を構成する内輪の外周面に嵌合する心出し用の嵌合突
起部を設けたことにある。なお、本実施の形態では、上
述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を
付し、その説明を省略するものとする。
で、該旋回装置61は、ハウジング32、油圧モータ1
5、遊星歯車減速機構16,17、出力軸36、軸受3
8,39、後述の与圧プレート62、オイルシール44
等により構成されている。
ト41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、
該与圧プレート62は、第1の実施の形態によるものと
ほぼ同様に、内周側が出力軸36の雄ねじ部36Bに螺
入される雌ねじ穴62Aとなった環状のナットにより構
成され、その外周面は、オイルシール44の各リップ部
44B,44Cが摺接するシール摺接面62Bとなって
いる。しかし、与圧プレート62は、その下面に後述の
嵌合突起部62Cが突設されている点で、第1の実施の
形態による与圧プレート41とは異なっている。
れた心出し用の嵌合突起部で、該嵌合突起部62Cは、
与圧プレート62の下面のうち上側軸受38の円錐ころ
38Cと対向する部位に、全周に亘って下向きに突設さ
れている。そして、嵌合突起部62Cは、与圧プレート
62の雌ねじ穴62Aを出力軸36の雄ねじ部36Bに
螺入するときに、上側軸受38を構成する内輪38Bの
上側の外周面38B2に嵌合されるものである。
出力軸36の軸中心とほぼ同心状に配置されるので、こ
の内輪38Bの外周面38B2に与圧プレート62の嵌
合突起部62Cを嵌合させることにより、与圧プレート
62のシール摺接面62Bを出力軸36に対してほぼ同
心状に配置することができ、該シール摺接面62Bの出
力軸36に対する心出しを行うことができる構成となっ
ている。なお、出力軸36の雄ねじ部36Bと与圧プレ
ート62の雌ねじ穴62Aとの間は、シールテープ等
(図示せず)の手段によってシールされている。
如き構成を有するもので、その基本的作動については第
1の実施の形態によるものと格別差異はない。
ート62の下面に設けた嵌合突起部62Cを、上側軸受
38を構成する内輪38Bの外周面38B2に嵌合させ
ることにより、与圧プレート62のシール摺接面62B
が出力軸36に対して偏心して回転するのを抑えること
ができる。これにより、与圧プレート62のシール摺接
面62Bに摺接するオイルシール44の各リップ部44
B,44Cが偏摩耗してしまうのを抑え、そのシール性
を良好に保つことができる。
の形態を示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートの
内周側に、出力軸に設けた雄スプラインの外周面に当接
するスプライン当接面を設けたことにある。なお、本実
施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成
要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
で、該旋回装置71は、ハウジング32、油圧モータ1
5、遊星歯車減速機構16,17、出力軸36、軸受3
8,39、後述の与圧プレート72、オイルシール44
等により構成されている。
ト41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、
該与圧プレート72は、第1の実施の形態によるものと
ほぼ同様に、内周側が出力軸36の雄ねじ部36Bに螺
入される雌ねじ穴72Aとなった環状のナットにより構
成され、その外周面は、オイルシール44の各リップ部
44B,44Cが摺接するシール摺接面72Bとなって
いる。しかし、与圧プレート72は、その内周側に後述
のスプライン当接面72Cが設けられている点で、第1
の実施の形態による与圧プレート41とは異なってい
る。
られた心出し用のスプライン当接面で、該スプライン当
接面72Cは、雌ねじ穴72Aの上側に位置して該雌ね
じ穴72Aよりも小さい内径をもった円筒面として形成
され、出力軸36に設けた雄スプライン36Aの外周面
に全周に亘って当接するものである。
Aを出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入するときに、ス
プライン当接面72Cが雄スプライン36Aの外周面に
当接(嵌合)することにより、与圧プレート72のシー
ル摺接面72Bを出力軸36に対してほぼ同心状に配置
することができる構成となっている。なお、出力軸36
の雄ねじ部36Bと与圧プレート72の雌ねじ穴72A
との間は、シールテープ等(図示せず)の手段によって
液密にシールされている。
如き構成を有するもので、その基本的作動については第
1の実施の形態によるものと格別差異はない。
ート72の内周側に設けたスプライン当接面72Cを、
出力軸36に設けた雄スプライン36Aの外周面に当接
させることにより、与圧プレート72を出力軸36に対
して心出しすることができ、与圧プレート72のシール
摺接面72Bが出力軸36に対して偏心して回転するの
を抑えることができる。これにより、与圧プレート72
のシール摺接面72Bに摺接するオイルシール44の各
リップ部44B,44Cが偏摩耗してしまうのを抑え、
そのシール性を良好に保つことができる。
の形態を示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートを
複数の分割プレートにより構成したことにある。なお、
本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものと
する。
で、該旋回装置81は、ハウジング32、油圧モータ1
5、遊星歯車減速機構16,17、後述の出力軸82、
軸受38,39、後述の与圧プレート83、オイルシー
ル44等により構成されている。
に代えて本実施の形態に用いた出力軸で、該出力軸82
は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に軸受3
8,39を介してハウジング32内に回転可能に設けら
れれている。そして、出力軸82の上端側外周には、遊
星歯車減速機構17のキャリア17Cにスプライン結合
される雄スプライン82Aが形成され、出力軸82の下
端側には、第1の実施の形態によるピニオン37と同様
のピニオン(図示せず)が設けられている。
2Aと上側軸受38との間には、雄スプライン82Aの
外径(歯先径)よりも小径な全周溝82Bが形成されて
いる。そして、全周溝82Bのうち半割プレート84の
下面と対面する部位には、後述のOリング87を取付け
るためのシール取付溝82Cが全周に亘って凹設されて
いる。
ト41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、
該与圧プレート83は2枚の半割プレート84,84等
により構成されている。
すように半円弧状のプレートとして形成され、それぞれ
の内周側を出力軸82の全周溝82Bに径方向から嵌め
込んだ状態で、後述のプレート固定筒85を用いて環状
に固定されることにより出力軸82に固定され、それぞ
れの下面を上側軸受38の内輪38Bに当接させる構成
となっている。そして、各半割プレート84の上面に
は、後述のピン86を挿嵌するための2個のピン穴84
Aが穿設され、各半割プレート84の外周面には、後述
のOリング88を取付けるためのシール取付溝84Bが
凹設されている。
るプレート固定筒で、該プレート固定筒85は、各半割
プレート84の上面側にピン86を用いて取付けられた
中空の円板部85Aと、該円板部85Aの外周側から下
向きに折曲げられ、各半割プレート84の外周面に当接
する円筒部85Bとにより大略構成されている。
ト84の各ピン穴84Aと対応する位置にピン86を挿
通するための4個のピン挿通穴85Cが穿設されてい
る。また、円筒部85Bの外周面は、オイルシール44
の各リップ部44B,44Cが摺接するシール摺接面8
5Dとなっている。また、円板部85Aの内周縁は、出
力軸82の雄スプライン82A外周面に嵌合し、プレー
ト固定筒85のシール摺接面85Dを出力軸82に対し
てほぼ同心状に配置する役目を果たしている。
2との間は、出力軸82のシール取付溝82C内に取付
けたOリング87によってシールされ、各半割プレート
84とプレート固定筒85との間は、各半割プレート8
4のシール取付溝84B内に取付けたOリング88によ
ってシールされる構成となっている。
如き構成を有するもので、該旋回装置81の作動時に
は、与圧プレート83を構成するプレート固定筒85の
シール摺接面85Dに、オイルシール44のオイルリッ
プ部44B、ダストリップ部44Cが常時摺接し、該オ
イルシール44によってハウジング32内に潤滑油を封
止することができる。
実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、出力軸に対
して与圧プレートを廻止めする廻止め部材とハウジング
との間にオイルシールを設けたことにある。なお、本実
施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成
要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
で、該旋回装置91は、ハウジング32、油圧モータ1
5、遊星歯車減速機構16,17、出力軸36、軸受3
8,39、後述の与圧プレート92、廻止め板93、オ
イルシール44等により構成されている。
ト41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、
該与圧プレート92は、第1の実施の形態によるものと
ほぼ同様に、内周側が出力軸36の雄ねじ部36Bに螺
入される雌ねじ穴92Aとなった環状のナットにより構
成されているものの、与圧プレート92の外径寸法は、
第1の実施の形態による与圧プレート41よりも小さく
設定されている。また、与圧プレート92の外周側に
は、後述のOリング95を取付けるためのシール取付溝
92Bが全周に亘って凹設されている。
して廻止めする廻止め板で、該廻止め板93は、与圧プ
レート92の上面側に複数のボルト94を用いて取付け
られた中空の円板部93Aと、該円板部93Aの外周側
から下向きに折曲げられ、与圧プレート92の外周面と
全周に亘って対面する円筒部93Bとにより大略構成さ
れ、円筒部93Bの外周面は、オイルシール44の各リ
ップ部44B,44Cが摺接するシール摺接面93Cと
なっている。
3Aの内周縁は、出力軸36の雄スプライン36A外周
面に嵌合し、廻止め板93のシール摺接面93Cを出力
軸36に対してほぼ同心状に配置する役目を果たしてい
る。また、円板部93Aの内周側には、出力軸36に設
けた雄スプライン36Aの一部に噛合する複数の歯部9
3Dが設けられている(図11参照)。
出力軸36の雄スプライン36Aに噛合させた状態で、
ボルト94を用いて与圧プレート92の上面に固定され
ることにより、出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入した
与圧プレート92を出力軸36に対して廻止めし、出力
軸36と一体に回転するものである。この場合、与圧プ
レート92と廻止め板93との間は、与圧プレート92
のシール取付溝92B内に取付けたOリング95によっ
てシールされ、出力軸36の雄ねじ部36Bと与圧プレ
ート92の雌ねじ穴92Aとの間は、シールテープ等
(図示せず)の手段によってシールされる構成となって
いる。
如き構成を有するもので、該旋回装置91の作動時に
は、出力軸36と一体に回転する廻止め板93のシール
摺接面93Cに、オイルシール44のオイルリップ部4
4B、ダストリップ部44Cが常時摺接し、該オイルシ
ール44によってハウジング32内に潤滑油を封止する
ことができる。
受38の潤滑をグリース等を用いて行い、下側軸受39
の潤滑を固形潤滑材40を用いて行う場合を例に挙げた
が、本発明はこれに限るものではなく、例えば各軸受3
8,39の両方を固形潤滑材を用いて潤滑する構成とし
てもよく、各軸受38,39の両方をグリース等を用い
て潤滑する構成としてもよい。
ョベルの旋回装置に適用した場合を例に挙げているが、
本発明の旋回装置は、下部走行体と上部旋回体とを備え
た旋回式建設機械に広く適用することができるものであ
る。
れば、上側軸受と減速機構との間に配置された与圧プレ
ートを利用して、該与圧プレートとハウジングとの間に
オイルシールを設ける構成としたので、オイルシールを
出力軸のピニオンから離間した位置に配置することがで
きる。このため、例えば出力軸のピニオンと歯車との噛
合部からこれらを潤滑するグリース等が噴出したとして
も、このグリース内に混入した異物が与圧プレートとオ
イルシールとの摺接部に付着してオイルシールを摩耗、
損傷させるのを抑えることができ、オイルシールのシー
ル性を長期に亘って確保することができる。
配設する必要がなくなるので、このオイルシールを取付
けるための部材を不要とすることができる。このため、
下側軸受を出力軸のピニオン近傍に配置することがで
き、旋回装置全体を小型化することができる。さらに、
部品点数を削減することができ、旋回装置の製造コスト
を低減することができる。
グに、オイルシールの近傍に位置して潤滑油を排出する
ためのドレン穴を設ける構成としたので、潤滑油中に混
入した異物がオイルシールの周囲に滞留したとしても、
ドレン穴を通じてハウジング内の潤滑油を排出すること
により、オイルシールの周囲に滞留した異物の大部分を
潤滑油と一緒に外部に排出することができ、ハウジング
内の潤滑油を清浄な状態に保つことができる。
ートに、上側軸受を構成する内輪の内周面または外周面
に嵌合する嵌合突起部を設ける構成としたので、上側軸
受の内輪の内周面または外周面に与圧プレートの嵌合突
起部を嵌合させることにより、与圧プレートを出力軸に
対してほぼ同心状に配置することができる。このため、
与圧プレートの外周面が出力軸に対して偏心して回転す
るのを抑えることができ、与圧プレートの外周面に摺接
するオイルシールが偏摩耗してしまうのを抑え、そのシ
ール性を良好に保つことができる。
ートの内周側に、出力軸に設けた雄スプラインの外周面
に当接するスプライン当接面を設ける構成としたので、
与圧プレートを出力軸に取付けるときに、出力軸の雄ス
プライン外周面に与圧プレートのスプライン当接面が当
接することにより、出力軸に対して与圧プレートを心出
しすることができる。このため、与圧プレートの外周面
が出力軸に対して偏心して回転するのを抑えることがで
き、与圧プレートの外周面に摺接するオイルシールのリ
ップ部が偏摩耗するのを抑えることができる。
うち雄スプラインと上側軸受との間に、雄スプラインの
歯先径よりも小径な全周溝を設け、与圧プレートを、出
力軸の全周溝にそれぞれ嵌め込まれる複数の分割プレー
トにより構成したので、与圧プレートを構成する各分割
プレートを、出力軸の径方向から該出力軸に取付けるこ
とができる。
与圧プレートとの間に、出力軸に対して与圧プレートを
廻止めする廻止め部材を設け、ハウジングと廻止め部材
との間にオイルシールを設ける構成としたので、上側軸
受と減速機構との間に位置する与圧プレートに取付けた
廻止め部材を利用して、オイルシールを出力軸のピニオ
ンから離間した位置に配置することができる。
受を構成する外輪と内輪との間に、潤滑油を含有してな
る含油樹脂材料により形成された固形潤滑材を設ける構
成としたので、固形潤滑材から滲出す潤滑油によって下
側軸受を適正に潤滑することができる。また、例えば出
力軸のピニオンと歯車との噛合部からこれらを潤滑する
グリース等が噴出したとしても、このグリース内に混入
した異物が下側軸受を通過してハウジング内に侵入する
のを固形潤滑材によって抑えることができる。
す断面図である。
イルシール等の要部を拡大して示す要部拡大断面図であ
る。
イルシール等を矢示III−III方向からみた断面図であ
る。
図2と同様の要部拡大断面図である。
図2と同様の要部拡大断面図である。
図2と同様の要部拡大断面図である。
矢示VII−VII方向から拡大してみた拡大断面図である。
図2と同様の要部拡大断面図である。
筒等の要部を示す分解斜視図である。
す図2と同様の要部拡大断面図である。
等を矢示XI−XI方向からみた断面図である。
る。
ール摺接面 44 オイルシール 53C,62C 嵌合突起部 72C スプライン当接面 82B 全周溝 84 半割プレート 85 プレート固定筒 93 廻止め板(廻止め部材)
Claims (7)
- 【請求項1】 下端側が上部旋回体に取付けられ上端側
に回転源が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジン
グ内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構
と、前記ハウジングから下部走行体側に向けて突出し該
減速機構により減速された回転を出力するピニオンを有
した出力軸と、前記減速機構の近傍に位置して前記ハウ
ジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に
支持する上側軸受と、該上側軸受から下方に離間して前
記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転
可能に支持する下側軸受と、前記各軸受を軸方向に与圧
するため前記減速機構と上側軸受との間に位置して前記
出力軸に取付けられた環状の与圧プレートとを備えてな
る建設機械の旋回装置において、 前記ハウジングと与圧プレートとの間には、前記ハウジ
ング内の潤滑油が下側軸受に向けて流れるのを阻止する
オイルシールを設ける構成としたことを特徴とする建設
機械の旋回装置。 - 【請求項2】 前記ハウジングには、前記オイルシール
の近傍に位置して前記潤滑油を排出するためのドレン穴
を設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械の旋
回装置。 - 【請求項3】 前記上側軸受は、前記ハウジングの内側
面に嵌合された外輪と、前記出力軸の外周面に嵌合され
た内輪と、前記外輪と内輪との間に転動可能に設けられ
た複数の転動体とにより構成し、 前記与圧プレートには、前記上側軸受を構成する内輪の
内周面または外周面に嵌合することにより前記出力軸に
対して前記与圧プレートの心出しを行う嵌合突起部を設
ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械
の旋回装置。 - 【請求項4】 前記出力軸には前記減速機構がスプライ
ン結合される雄スプラインを設け、 前記与圧プレートの内周側には、前記雄スプラインの外
周面に当接することにより前記出力軸に対して与圧プレ
ートの心出しを行うスプライン当接面を設ける構成とし
てなる請求項1または2に記載の建設機械の旋回装置。 - 【請求項5】 前記出力軸には、前記減速機構がスプラ
イン結合される雄スプラインと、該雄スプラインと前記
上側軸受との間に位置して該雄スプラインの外径よりも
小径な全周溝とを設け、 前記与圧プレートは、前記出力軸の全周溝にそれぞれ嵌
め込まれる複数の分割プレートにより構成してなる請求
項1または2に記載の建設機械の旋回装置。 - 【請求項6】 下端側が上部旋回体に取付けられ上端側
に回転源が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジン
グ内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構
と、前記ハウジングから下部走行体側に向けて突出し該
減速機構により減速された回転を出力するピニオンを有
した出力軸と、前記減速機構の近傍に位置して前記ハウ
ジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に
支持する上側軸受と、該上側軸受から下方に離間して前
記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転
可能に支持する下側軸受と、前記各軸受を軸方向に与圧
するため前記減速機構と上側軸受との間に位置して前記
出力軸に取付けられた環状の与圧プレートとを備えてな
る建設機械の旋回装置において、 前記出力軸と与圧プレートとの間には、前記出力軸に対
して与圧プレートを廻止めする円筒状の廻止め部材を設
け、 前記ハウジングと廻止め部材との間には、前記ハウジン
グ内の潤滑油が下側軸受に向けて流れるのを阻止するオ
イルシールを設ける構成としたことを特徴とする建設機
械の旋回装置。 - 【請求項7】 前記下側軸受は、前記ハウジングの下端
側内周に嵌合された外輪と、前記出力軸の下端側外周に
嵌合された内輪と、前記外輪と内輪との間に転動可能に
設けられた複数の転動体とにより構成し、前記外輪と内
輪との間には潤滑油を含有してなる含油樹脂材料により
形成された固形潤滑材を設ける構成としてなる請求項
1,2,3,4,5または6に記載の建設機械の旋回装
置。
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