JP3565775B2 - 建設機械の旋回装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧式クレーン等の建設機械に使用する旋回装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関係すると考える従来技術は3つ存在する。1つは出願人自身に係る従来技術であり、他の2つは他社に係わる従来技術である。
これらの3つの従来技術について以下において説明を行う。
まず、最初に、図3に示す出願人自身に係る従来技術の建設機械の旋回装置について説明を行う。
油圧ショベルや油圧式クレーンなどの建設機械は、下部走行体と上部旋回体を備え、下部走行体と上部旋回体との間には旋回装置が設けられており、上部旋回体に設けられた旋回用の油圧モータを駆動して、上下2つの遊星歯車減速機構を介して旋回機構を作動させることで、上部旋回体は下部走行体に対して旋回されるようになっている。
図3に示す出願人自身に係る従来技術の建設機械の旋回装置は、旋回装置の上の構成部分はカットされ、上部ケーシング217の下側の内部に設けられている2段目の遊星歯車減速機構から下側(下流側)にある旋回装置の各構成部分が掲載されている。
図3に示す出願人自身に係る従来技術の建設機械の旋回装置の全体をよく理解するために、図3には掲載されていない2段目の遊星歯車減速機構の上側(上流側)にある旋回装置の各構成部分についてもここで概略説明を行う。
【0003】
上部ケーシング217の上部中央には旋回用の油圧モータが載置、固定されており、ここから下方に該油圧モータの軸が伸びている(図3には示されていない)。
この旋回用の油圧モータの軸の外周面にはスプラインが切ってあり、この油圧モータの軸が上部ケーシング217の内部上側に伸びている(図3には示されていない)。
また、上部ケーシング217の内部上側には1段目の遊星歯車減速機構が設けられおり、この1段目の遊星歯車減速機構のサンギヤの中央円筒部の内周面にはスプラインが形成されているので、上記油圧モータの軸の外周面に形成したスプラインと当該サンギヤの中央円筒部の内周面に形成したスプラインとが結合される(図3には示されていない)。
ここで油圧モータの軸の回転が1段目の遊星歯車減速機構のサンギヤに伝達される(図3には示されていない)。
このサンギヤは、このサンギヤの周りに円周方向120度の等間隔でキャリヤにピンで回転自在に固定、配置されている3つの遊星歯車が存在し、この3つの遊星歯車と噛合っている(図3には示されていない)。
また、この3つの遊星歯車は、前記上部ケーシング217内周面に形成したリングギヤとも噛合っている(図3には示されていない)。
3つの遊星歯車はサンギヤの周りを自転すると共に、リングギヤの内周面を公転する動きを行う(図3には示されてない)。
3つの遊星歯車の公転の動きはキャリヤの減速回転の動きに変えられる。
このキャリヤの回転が2段目の遊星歯車減速機構211のサンギヤ212に伝えられる(図3には示されてない)。
1段目の遊星歯車減速機構のキャリヤの円筒部内周面にはスプラインが形成されており、このスプラインと2段目の遊星歯車減速機構211のサンギヤ212の軸の外周面に形成したスプラインとがスプライン結合して、1段目の遊星歯車減速機構のキャリヤの減速回転が2段目の遊星歯車減速機構211のサンギヤ212に伝達される(図3には示されてない)。
【0004】
そして、円周の角度が120度の等間隔で配置されている2段目の遊星歯車減速機構211の3つの遊星歯車213、213,213は、サンギヤ212と、また上部ケーシング217の内周面に設けたリングギヤ215と噛合っている(以下図3を参照)。
3つの遊星歯車213、213,213はこのサンギヤ212の周りを自転しながら、リングギヤ215の内周面を公転することになる。
なお214はピンで、このピン214により前記の3つの遊星歯車213、213,213はキャリヤ216に回転自在に固定される。
2段目の遊星歯車減速機構211のキャリヤ216の円筒部の内周面にはスプラインが切ってあり、このスプラインと前記キャリヤ216の直ぐ下にある出力軸203の外周面に形成したスプラインとがスプライン結合することにより、該キャリヤ216の減速回転が出力軸203に伝達される。
旋回用の油圧モータの軸の回転は、まず1段目の遊星歯車減速機構の作動により減速され、さらに2段目の遊星歯車減速機構の作動により減速されると共に、高トルクに変換されて出力軸203に伝達される。
【0005】
中間ケーシング218は、上部ケーシング217と複数の長いボルトにより結合されている。
そしてこの中間ケーシング218の内部には、出力軸203が上側軸受220、および下側軸受221に支持されて納められている。
出力軸203はキャリヤ216とのスプライン結合部から下方に伸びており、その下端部にはピニオン204、およびピニオンの歯部204aが一体的に形成されている。
また中間ケーシング218の上側軸受220が取付けてある場所の少し上には凸部223が設けられており、この凸部223とケーシングの内周面とによって、遊星歯車減速機構側に向かって開口する凹部224を形成している。
この凹部224には、旋回用の油圧モータの軸と1段目の遊星歯車減速機構のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、1段目の遊星歯車減速機構、1段目の遊星歯車減速機構のキャリヤと2段目の遊星歯車減速機構のサンギヤのスプライン結合、および2段目の遊星歯車減速機構等の個所から発生する磨耗金属粉が一時的に留まる。
建設機械の振動等により、一部の磨耗金属粉はこの凹部224より内側に配置されている上側軸受220の方に落下していき、上側軸受220に悪影響を及ぼす。
そしてさらに磨耗金属粉は下側軸受221まで落下して行き、下側軸受221にも悪影響を及ぼす。
【0006】
中間ケーシング218の下側には、下部ケーシング219がボルト250により結合されている。
この下部ケーシング219には、出力軸203の外周と下部ハウジング219の内周との間隙を水密にするためにダブルリップオイルシール229が設置される。
このダブルリップオイルシール229は、それ自体構造が複雑であり、シールを保持するために種々の構成部品が必要となる。
このため部品アイテム数が多く、組み付けがデリケートで大変という問題点がある。
また、ダブルリップオイルシール229が摺接する出力軸203の外周面は水密効果を上げるため高い仕上げ精度と、外表面硬度が要求される。
従って、ダブルリップオイルシール229の取付けは高価なものとなる。
また中間ケーシング218の下部に、このダブルリップオイルシール229を設置するため下部ケーシング219を設けることになるので、出力軸203を反力R2で支持している下側軸受221のところからピニオンの歯部204aと旋回輪の内輪234の内歯234aとが噛合い旋回力(公転力)Fが作用するところまでの距離L2が下部ケーシング219を設ける分だけ長くなり、計算上、反力R2、反力R1等が大きくなる。
またダブルリップオイルシール229は下部ケーシング219に設けてあるので、上記の2つの遊星歯車減速機構等が作動する際、発生する磨耗金属粉のほとんどは時間の経過と共にこのダブルリップオイルシール229のところに落下してくる。
そしてここで、比重の大きい磨耗金属粉が停滞することになり、下側軸受221にもダブルリップオイルシール229にも悪影響を及ぼす。
【0007】
上部ケーシング217、中間ケーシング218、下部ケーシング219、およびダブルリップオイルシール229より水密に形成された内部空間には、上側から下側にかけて、旋回用の油圧モータの軸と1段目の遊星歯車減速機構のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、1段目の遊星歯車減速機構、1段目の遊星歯車減速機構のキャリヤと2段目の遊星歯車減速機構のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、2段目の遊星歯車減速機構211、2段目の遊星歯車減速機構のキャリヤ216と出力軸203とのスプライン結合をしている部分、出力軸203を支持している上側軸受220、下側軸受221等が存在し、そして1つの潤滑オイルが、旋回用の油圧モータの軸と1段目の遊星歯車減速機構のサンギヤとのスプライン結合をしている部分の位置からダブルリップオイルシール229のところまで満たされている。
【0008】
つまり、上記の旋回装置の各構成要素の全てが1つの潤滑オイルにより潤滑されているということである。1つの潤滑オイルによる潤滑ということで潤滑管理は比較的簡単であるが、構造上以下のような問題がある。上記の各構成要素が作動することにより発生する摩耗金属は、上側軸受220にさらには下側軸受221と落下して、これらの軸受に悪影響を及ぼし、これら軸受の耐久性が悪くなる。特に下側軸受221のところには摩耗金属粉のほとんどが落下し、この下にあるダブルリップオイルシール229により、摩耗金属粉が全部停滞するということになるので、下側軸受221にもまたダブルリップオイルシール229のも悪い影響を及ぼし耐久性が悪くなる。図3に示す出願人自身に係る従来技術の建設機械の旋回装置においては、中間ケーシング218の上側軸受220が取付けてある場所の少し上に、凸部223を形成し、この凸部223と中間ケーシング218の内周面により、遊星歯車減速機構側に向かって開口する凹部224を形成するようにしたので、上記の各構成要素が作動することにより発生する摩耗金属粉の大部分は、この凹部224に一旦はまることになる。しかし旋回装置のその後の振動等により、凹部224に滞留していた摩耗金属粉は、その凹部を飛び出して、上記するように上側軸受220、下側軸受221に徐々に落下して行く。そして、これらの上側軸受220、下側軸受221に悪影響を及ぼすことになる。
【0009】
226は下側軸受221とダブルリップオイルシール229との上下方向の間隙のところにつながる潤滑オイル排出用通路である。
潤滑オイル排出用通路226は中間ケーシング218の壁に形成した通路であり、この潤滑オイル排出用通路226は中間ケーシング218の下部に設けた下側軸受221と下部ケーシング219に設けたダブルリップオイルシール229との上下方向の間隙のところにつながり、そこから上方に少し立ち上がり、それから外周放射方向に伸びる通路からなり、さらには潤滑オイルが該中間ケーシングから外部に排出できるようにする排出パイプ228が、この潤滑オイル排出用通路226に連結されている。
該排出パイプ228には排出口が形成されおり、この排出口には開閉自在なストップバルブ227が設けられている。
このストップバルブ227により該排出口を開口したり、閉止したりすることができる。
排出パイプ228は、その排出パイプの先端を少し伸ばしてサイホン排出管とすることができる。
潤滑オイル交換時、サイホン排出管の先端は、上記下側軸受221とダブルリップオイルシール229との上下方向の間隙のところの位置よりも下のところまで伸びるようにする。
このようにすることにより、下側軸受221とダブルリップオイルシール229との間隙ところに停滞する細かい磨耗金属粉を含んだ潤滑オイルも完全ではないがサイホン現象により外に排出することができる。
【0010】
中間ケーシング217の下端にあるフランジは、ボルト237により上側旋回フレーム235、下側旋回フレーム236に固定されている。
これにより、旋回装置が上側、下側の旋回フレーム235、236に固定されたことになる。
ピニオン204の歯部204aは下部走行体の一部を構成する丸胴(図示されていない)の上に固定されている旋回輪の内輪234の内歯234aと噛合している。
下部走行体の一部を構成する丸胴の上に固定されている旋回輪の内輪234と旋回輪の外輪238との間には鋼球233が設けてあり、内輪234(固定)に対して外輪238が旋回できるような機構(旋回機構)になっている。
旋回輪の外輪238はボルト239により下側旋回フレーム236、上側旋回フレーム235と結合されている。
旋回用の油圧モータが外部から圧油を給排して油圧モータの軸を回転駆動すると、この回転は上記上部ケーシング217内にある2つの遊星歯車減速機構により2段階に減速され、出力軸203には低速、高トルクの回転力が伝達される。出力軸203と一体のピニオン204の歯部204aは、旋回輪の内輪234の内歯234aと噛合し、ピニオン204は自転しながら、旋回輪の内輪234の内歯234aに沿って公転する。
上記するように、旋回輪の内輪234は下部走行体の丸胴に固着されており(図には示されていない)、外輪238は上部旋回体の下側、上側旋回フレーム236,235に固着されているので、ピニオン204の公転は出力軸203から上部ケーシング217、中間ケーシング218を介して上側、下側旋回フレーム235、236に伝達され、上部旋回体が下部走行体上で旋回するということになる。
240はグリースバスであり、ピニオン204の歯部204aと、旋回輪の内輪234の内歯234aとの噛合いに対して、この部分をグリース241により潤滑している。
【0011】
この図3に示す出願人自身に係る従来技術の建設機械の旋回装置には、下記の4つの問題点がある。
▲1▼1つ目の問題点は、中間ケーシングの下側にさらに下部ケーシング219を設け、この下部ケーシング219と出力軸3の外周との間にダブルリップオイルシール229を設置するということである。
ダブルリップオイルシール229はその構造自体が複雑であり、シールを保持するために種々の構成部品が必要となるため部品アイテム数が多く、組み付けがデリケートで大変という問題点がある。
また、ダブルリップオイルシール229が摺接するピニオン4の出力軸3の外周面は高い仕上げ精度と、外表面硬度が要求される。
従って、ダブルリップオイルシール229の取付けは高価なものとなる。
【0012】
▲2▼ 2つ目の問題点は、上記のダブルリップオイルシール229を設置するために、中間ケーシング218の下に、さらに、下部ケーシング219を設置したことである。
このような構成にしたため、出力軸203を反力R2で支持している下側軸受221のところからピニオンの歯部204aと旋回輪の内輪234の内歯234aとが噛合い旋回力(公転力)Fが作用するところまでの距離L2が長くなり、計算上、下側軸受221、上側軸受220に、より高い反力R2、反力R1がかかるようになる。
従って、グレードのより高い下側軸受、上側軸受を用いる必要がある。
軸受のグレードをより高くするということは、下側軸受、上側軸受がより高価で、大型なものになるということを意味している。このことは建設機械のコスト低減につながらない。
ここで、ピニオンの旋回力(公転力)をF、
下側軸受の反力をR2、下側軸受からピニオン作用点Fまでの距離をL2、上側軸受の反力をR1、上側軸受から下側軸受までの距離をL1
とすると、
下側軸受の反力R2、上側軸受の反力R1は次の式で表される。
R2=(L1+L2)/L1×F・・・・・▲2▼
R1=(L2/L1)×F・・・・・・・・▲1▼
従って、上記の▲2▼式、▲1▼式を見ると分かるように、下側軸受の反力R2、上側軸受の反力R1は、下側軸受からピニオン作用点Fまでの距離L2が長ければ長いほど大きくなる。
【0013】
▲3▼ 3つ目の問題点は、上部ケーシング217、中間ケーシング218、下部ケーシング219、およびダブルリップオイルシール229より水密に形成された内部空間には、上側から下側にかけて、旋回用の油圧モータの軸と1段目の遊星歯車減速機構のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、1段目の遊星歯車減速機構、1段目の遊星歯車減速機構のキャリヤと2段目の遊星歯車減速機構のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、2段目の遊星歯車減速機構、2段目の遊星歯車減速機構のキャリヤと出力軸203とのスプライン結合をしている部分、出力軸203を支持している上側軸受、下側軸受等が存在し、そして1つの潤滑オイルが、旋回用の油圧モータの軸と1段目の遊星歯車減速機構のサンギヤとのスプライン結合をしている部分の位置からダブルリップオイルシール229のところまで満たされているということである。
つまり、上記の旋回装置の各構成要素の全てが1つの潤滑オイルにより潤滑されているということである。
このような構成にしたため、上記の各構成要素が作動することにより発生する磨耗金属粉は、上側軸受220に、さらには下側軸受221と落下して、これらの軸受に悪影響を及ぼし、これら軸受の耐久性が悪くなる。
【0014】
▲4▼ 4つ目の問題点は、潤滑オイル排出用通路226を中間ケーシング218の下部に設けた下側軸受221と下部ケーシング219に設けたダブルリップオイルシール229との上下方向の間隙のところにつなげ、そこから上方に少し立ち上がり、それから中間ケーシング218の外周放射方向に伸びる通路から形成する。
そしてさらに潤滑オイルが該中間ケーシングから外部に排出できるようにする排出パイプ228をこの潤滑オイル排出用通路226に連結するという構造にしたことである。
このような構成にしたため、構造上潤滑オイルが存在する最下部よりやや上方に潤滑オイル排出用の通路226を設けることになったため、潤滑オイルの交換の時に、完全に潤滑オイルを排出することが出来ないということが起こると共に、比重の大きい磨耗金属粉はダブルリップオイルシール229の上のところに停滞し、下側軸受221、およびダブルリップオイルシール229に悪影響を及ぼすということになる。
【0015】
次に、本発明に関係すると考える2つの他社に係る従来技術について説明を行う。まず、図4は、本発明に関係すると考える1つ目の他社に係る従来技術(特開平8−28668号公報)の建設機械の旋回装置を示しており、この公報に記載されている従来技術の建設機械の旋回装置の構成について以下において説明を行う。51は旋回用の油圧モータである。この旋回用の油圧モータ51は上部ケーシング67の中央上部に載置、固定されている。上部ケーシング67,中間ケーシング68,下部ケーシング69およびオイルシール79で水密に形成された内部空間には、上側から下側にかけて、旋回用の油圧モータ51の軸52と1段目の遊星歯車減速機構55のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、1段目の遊星歯車減速機構55、1段目の遊星歯車減速機構55のキャリヤと2段目の遊星歯車減速機構61のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、2段目の遊星歯車減速機構61、2段目の遊星歯車減速機構61のキャリヤと出力軸53とのスプライン結合をしている部分、出力軸53を支持している上側軸受70、下側軸受71等が存在しており、そして1つの潤滑オイルがこの内部空間のLの位置から満たされている。
【0016】
中間ケーシング68の上側軸受70を設置しているケーシング壁の少し上方に凸部73を形成すると共に、この凸部73と中間ケーシング68の内周面とにより、遊星歯車減速機構に向かう凹部74を形成する。
旋回装置が作動すると、上記各構成要素から磨耗金属粉が発生するが、この磨耗金属粉は凹部74のところに落ちて行き、通路75を通り、パイプ78のところまで落下して、ここで滞留する。
パイプ78のところ滞留した磨耗金属粉はストップバルブ77を開口することにより外に排出することができる。
なお、59は1段目の遊星歯車減速機構55のリングギヤ、65は2段目の遊星歯車減速機構61のリングギヤである。
【0017】
図4に示す1つ目の他社に係る従来技術(特開平8−28668号公報)の建設機械の旋回装置は、ほぼ全部の磨耗金属粉が凹部74に落下するような構成に2段目の遊星歯車減速機構61のキャリヤの形状、および中間ケーシング68に設けた凸部73の形状等をする必要がある。
そうしないと、磨耗金属粉のほとんどはこの凹部74の内側にある上側軸受70の方に落下して行き、この落下した磨耗金属粉は上側軸受70に悪い影響を与える。
ほぼ全部の磨耗金属粉が凹部74に落下するような構成になっていないと、磨耗金属粉の軸受に与える悪い影響を完全になくするという本願発明(図4に示す1つ目の他社に係る従来技術による発明)の所期の目的が達成できないことになる。
現在の本願の発明(図4に示す1つ目の他社に係る従来技術による発明)ではこの点がまだ確立されていない。
また中間ケーシングに凹部74と下方にあるパイプ78とを連絡するために、上下に伸びる長い通路75が形成されているが、このような長い穴(通路)をケーシングに形成することは作成上非常に問題があり、コストも嵩む。
さらにまた図4に示す1つ目の他社に係る従来技術の建設機械の旋回装置は、下部ケーシング69にオイルシール79を設置して、このオイルシール79により内部空間内に1つの潤滑オイルを水密にしており、これは上記図3に示すものと同じである。
1つの潤滑オイルを用いて旋回装置の各構成部分を全て潤滑するということは、構造上、オイルシール79により水密にされた内部空間内にある各構成部分から発生する磨耗金属粉がどうしても上側軸受70、さらには下側軸受71の方に落下して行くということになり、これらの軸受に悪い影響を与えることは目に見えている。
【0018】
また図4に示す1つ目の他社に係る従来技術の建設機械の旋回装置は、中間ケーシング68に、オイルシール79を設置するための下部ケーシング69をさらに連結する構成にしているので、上記図3で説明した反力R2に関する技術的な事項と同様に、反力R2で出力軸53を支持している下側軸受71のところからピニオン54の歯部と旋回輪の内輪の内歯とが噛合い旋回力(公転力)Fが作用するところまでの距離L2が長くなり、計算上、下側軸受71の反力R2、上側軸受70の反力R1等がより大きくなる構造になっている。
【0019】
次に図5は、本発明に関係すると考える2つ目の他社に係る従来技術(特開平11―350531号公報)の建設機械の旋回装置を示しており、この公報に記載されている従来技術の建設機械の旋回装置の構成について以下において説明を行う。
101は旋回用の油圧モータである。この旋回用油圧モータ101は上部ハウジング117の上部に載置、固定されている。
上部ハウジング117、中間ハウジング118、下部ハウジング119よって形成されている内部空間には、上側から下側にかけて、旋回用油圧モータ101の軸と1段目の遊星歯車減速機構105のサンギヤとのスプライン結合をしている部分(図面には示されていない)、1段目の遊星歯車減速機構105、1段目の遊星歯車減速機構105のキャリヤと2段目の遊星歯車減速機構111のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、2段目の遊星歯車減速機構111、2段目の遊星歯車減速機構111のキャリヤと出力軸103とのスプライン結合をしている部分、出力軸103を支持している上側軸受120、および下側軸受121等が存在している。
また図5に示す2つ目の他社に係る従来技術の建設機械の旋回装置は、下部ハウジング119に設けられた上側軸受120と、下側軸受121との上下の間に、下部ハウジング119の内周面と出力軸103の外周面とを水密にするシールリング122を設置している。
【0020】
また下部ハウジング119の下面に下方に突出するリング状の凸部を形成すると共に、このリング状の凸部の内周面に上記の出力軸103を支持する下側軸受121を設置する。下側軸受121の下側には環状板体129が設けられている。
環状板体129の内周側は下側軸受121とピニオン104とに挟持されて設けられている。
環状板体129は、内周側を挟持される平板部、外周側をリング状の凸部の下面と摺接する平板部とし、そしてこの平板部の外周から鉛直上向きに折曲げ部となり、該折曲げ部はリング状の凸部の外表面に嵌めこむと共に、この折曲げ部は凸部の外表面と摺接するようにする。
環状板体129には2つの役目がある。1つは、ピニオン104の歯部と建設機械の下部走行体の一部を構成する丸胴143の上に固定されている旋回輪の内輪134の内歯とが噛合うときのポンプ作用により発生するグリースバス140の中にあるグリースが下側軸受側に上がって流れ、該下側軸受121に、劣化したグリースが浸入してくるのを防ぐ役目、もう1つは下側軸受121の中に充填されている軸受用のグリースが外に漏れてしまわぬようにする役目の2つがある。
【0021】
図5に示す2つ目の他社に係る従来技術の建設機械の旋回装置は、下部ハウジング119に設けられた上側軸受120と、下側軸受121との上下の間に、該下部ハウジング119の内周面と出力軸103の外周面とを水密にするシールリング122が設置されている。
この構成により、旋回用の油圧モータ101の軸と1段目の遊星歯車減速機構105のサンギヤとのスプライン結合をしている部分(図面には示されていない)、1段目の遊星歯車減速機構105、1段目の遊星歯車減速機構105のキャリヤと2段目の遊星歯車減速機構61のサンギヤとのスプライン結合をしている部分、2段目の遊星歯車減速機構111、2段目の遊星歯車減速機構111のキャリヤと出力軸103とのスプライン結合をしている部分、出力軸103を支持している上側軸受120等は1つの潤滑オイルで潤滑を行うこと、および出力軸103を支持している下側軸受121は別の潤滑、すなわち、グリース潤滑で行うようにしている。
【0022】
図5に示す2つ目の他社に係る従来技術の建設機械の旋回装置は、シールリング122を設置し、このシールリング122により、潤滑方式を2つのパートに分けることにより、下側軸受121に最終的には集中して落下してくる磨耗金属粉の悪影響を除外したものである。
これは下側軸受121に対して磨耗金属粉の悪影響を改善したことになるが、依然として上側軸受120には、上部ハウジング117、中間ハウジング118、下部ハウジングおよびシールリング122によって作られる内部空間に存在する旋回装置の各構成要素が作動することによって発生する磨耗金属粉が全て落下するということになり、磨耗金属粉の上側軸受120に与える悪影響について改善されていない。
すなわち、上側軸受120に与える磨耗金属粉の悪影響を改善する構成、磨耗金属粉をハウジング外に追出してしまうという技術思想が本従来技術には見あたらない。
【0023】
また図5に示す2つ目の他社に係る従来技術は、ハウジング内をシールリング122で上下に分けて、上のハウジング内にある旋回装置の各構成要素の潤滑と下のハウジング内にある下側軸受の潤滑とを分離して行うものであり、また、下部ハウジング119の下面に、下方に突出するリング状の凸部を形成し、このリング状の凸部により下側軸受121を支持させると共に、下側軸受121のインナレースとアウタレースとの間にグリースを充填しこれにより下側軸受121の潤滑を行うとともに、充填したグリースが外に漏れないようにするために、下部ハウジング119の下面に、下方に突出するリング状の凸部の外表面に環状板体129を装着するようにしたものである。環状板体129は下側軸受121と一体的なものでなく、前記の下側軸受121のインナレースの下面、リング状の凸部の外表面に装着し摺接するように構成されていると共に、前記の下側軸受121のインナレースの下面と環状板体129の内周面とが摺接するように構成されている。環状板体129には、上記のように、グリースバス140の中にある劣化したグリースが下側軸受121内に浸入することを防ぐ役目と、また下側軸受121のインナレースとアタレースとの間に充填したグリースが外に漏れてしまわぬようにする役目とがあり、このような役目を果たす環状板体129を製作するには、寸法精度、表面仕上の精度を格別高くすることが要求されるので高価なものとなる。また、この環状板体129と摺接する下部ハウジング119のリング状の凸部の外表面等もかなり高い寸法精度、表面仕上の精度が要求され、設置にあたっては高価なものとなる。さらにまた、旋回装置の組み付けの際、下側軸受121の軸受用のグリースが外に漏れてしまわぬようにしながら、環状板体129を下部ハウジング119のリング状凸部の外表面に装着することが必要となり、組み付け作業が極めて大変である
【0024】
この図5に示す 2 つ目の他社に係わる従来技術は、本発明の請求項1に記載するような技術、すなわち、下側軸受のインナレースとアウタレースとの間にグリースを充填すると共に、この充填したグリースを下側軸受と一体的に設けてあり、かつピニオン側に設けたグリースシールで密封した自己潤滑型にすることにより、下側軸受を全体的にコンパクトのものとすると共に、組み付けも極めて簡単であり、しかも極めて安価に形成出来るというものではない。
なお、図5において、133は鋼球で、旋回輪の内輪134と旋回輪の外輪138との間に設けられている。また、旋回輪の内輪134は下部走行体の一部である丸胴143の上にボルト144より固定されている。135は旋回フレームであり、旋回装置の下部ハウジング119の下側フランジ部がこの上に載置され、ボルト137により固定される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の技術の問題点に鑑みなされたもので、
▲1▼ ダブルリップオイルシールはその構造自体が複雑で、高価なものとなるので、このようなものは止めて、構造が簡単で安価ではあるがシール効果の高い旋回装置を提供すること
▲2▼ 下側軸受の反力R2、および上側軸受の反力R1を極力小さくするため、下側軸受からピニオン作用点Fまでの距離L2をできるだけ短くするような構成にした旋回装置を提供すること
▲3▼ 上側軸受と、下側軸受との間にオイルシールを設置して、旋回装置の潤滑方式を上側軸受用部分と、下側軸受用部分の2つに分け、旋回装置の各構成要素から発生する磨耗金属粉が特に下側軸受に悪い影響を与えないようにすると共に、下側軸受を自己潤滑型にした旋回装置を提供すること、
および
▲4▼磨耗金属粉のほとんどをケーシング内に形成した凹部で捕獲し、これを潤滑オイル排出通路に閉じ込めると共に、潤滑オイルの交換時に磨耗金属粉を含む劣化潤滑オイルを完全に排出することができる旋回装置を提供することを目的にしている。
【0026】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、第1の発明は、上端側に旋回用の油圧モータが設けられ、下端部が上部旋回体に取付けられたケーシングと、該ケーシング内に設けられ、前記旋回用の油圧モータの回転を減速する遊星歯車減速機構と、前記ケーシング内から下向きに突出し、該遊星歯車減速機構によって減速された回転を出力する出力軸と、該出力軸の下端側に設けられ、前記上部旋回体と下部走行体との間に設けた旋回輪の内輪の内歯と噛合するピニオンの歯部と、前記出力軸を回転可能に支持するため前記ケーシングと出力軸との間に設けられた上側軸受、および下側軸受と、該上側軸受、および下側軸受の上下方向の間であって、上側軸受に近接して前記ケーシングと出力軸との間を水密にするオイルシールを設けた建設機械の旋回装置において、
前記の下側軸受はインナレースとアウタレースとの間にグリースを充填すると共に、この充填したグリースを、下側軸受と一体的に設けてあり、かつピニオン側に設けたグリースシールで密封した自己潤滑型としたことを特徴としている。
【0027】
第1の発明を主体とする第2の発明は、下側軸受に一体的に設けてあるグリースシールとピニオンの歯部との間に環状の邪魔板が介在するように出力軸に取付けられていることを特徴としている。
【0028】
第2の発明を主体とする第3の発明は、ケーシングの上側軸受が取付けてある位置に凸部を設け、この凸部とケーシングの内周面により、遊星歯車減速機構側に向かって開口する凹部を形成し、またケーシングと出力軸との間に設けた上側軸受とその下のオイルシールとの上下方向の間隙のところには、この間隙のところにつながる潤滑オイル排出用通路を形成し、この潤滑オイル排出用通路はケーシングの外周放射方向に伸び、さらには潤滑オイルがケーシング内から外部に排出できるようにする排出パイプが該潤滑オイル排出用通路に連結されていることを特徴としている。
【0029】
第3の発明を主体とする第4の発明は、上側軸受を設置する下部ケーシングの内周面に、上側軸受の上端部から下端部あたりまで伸びて、該上側軸受と前記オイルシールとの上下方向の間隙のところにつながる、円周方向の一定の幅をもった複数の縦溝を等間隔に形成したことを特徴としている。
【0030】
第3の発明を主体とする第5の発明は、前記遊星歯車減速機構側に向かって開口する凹部と前記ケーシングの外周放射方向に伸びる潤滑オイル排出用通路とを開口により連通したことを特徴としている。
【0031】
第4又は5の発明を主体とする第6の発明は、前記潤滑オイル排出用通路に連結され、潤滑オイルをケーシング内から外部に排出できるようにする排出パイプには排出口が形成されると共に、この排出口を開閉するストップバルブが設けられていることを特徴としている。
【0032】
【作用効果】
上記の課題を解決するために本発明は、ケーシング内に旋回用の油圧モータの回転を減速する遊星歯車減速機構、該遊星歯車減速機構によって減速された回転を出力する出力軸、該出力軸を回転可能に支持するためケーシングと出力軸との間に設けられた上側軸受、および下側軸受と、該上側軸受、および下側軸受の上下方向の間であって、上側軸受に近接して前記ケーシングと出力軸との間を水密にするオイルシール等を設け、そして前記下側軸受はインナレースとアウタレースとの間にグリースを充填すると共に、この充填したグリースを、下側軸受と一体的に設けてあり、かつピニオン側に設けたグリースシールで密封した自己潤滑型としたことことを特徴としている。
【0033】
本発明は、このような構成を有しているので、潤滑方式はオイルシールにより、ケーシング内で2つに分けられる。1つは潤滑オイルで、主として遊星歯車減速機構の潤滑上側軸受の潤滑を行い、もう1つはグリースで下側軸受の潤滑を行うものである。従来技術のように、1つの潤滑でケーシング内の遊星歯車減速機構の各構成要素、上側軸受の潤滑を行う場合、どうしても下側軸受に最終的に遊星歯車減速機構の各構成要素が作動したときに発生する摩耗金属粉が落下して滞留することになるが、本発明においては潤滑方式をオイルシールによりケーシング内で2つに分けたので、下側軸受に対し摩耗金属粉の悪影響はなくなった。また、下側軸受のグリース潤滑では格別な構成を採用し、下側軸受のインナレースとアウタレースとの間にグリースを充填すると共に、この充填したグリースを、下側軸受と一体的に設けてあり、かつピニオン側に設けたグリースシールで密封する自己潤滑型としたので従来技術に示すような下側軸受と一体的でなく別体の大きな環状板体を使用することもないので、下側軸受は全体的にコンパクトなものになると共に組み付けも極めて簡単であり、しかも寸法精度、表面仕上の精度を格別高くしなくてはならないという箇所もないので、下側軸受を含む全体を安価に形成することが出来る。さらに従来技術においては、下側軸受から、ダブルリップオイルシールおよびピニオン作用点Fまでの距離がL2とされていたものが、本発明においては、下側軸受からピニオン作用点Fまでの距離がL2ということになり、L2がかなり短くなった。このため計算上、下側軸受の反力R2、上側軸受の反力R1が少なくなり、軸受が一回りグレードが低いものを使用しても問題にならないことになった。これは建設機械のコスト低減につながる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1、図2を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態を示す建設機械の旋回装置の全体の断面図である。
図2は、図1中の矢示II―II方向からみたピニオン、ピニオンの歯部、旋回輪の内輪、内輪の内歯等を示す要部拡大断面図である。
1は旋回用の油圧モータである。旋回用の油圧モータ1は、上部ケーシングの上側中央部に載置、固定されている。
旋回用の油圧モータ1は下方に伸びる軸2を備え、この軸2の回転を2つの遊星歯車減速機構5、11で減速、高トルクにして下方に位置するピニオン4と一体の出力軸3に伝達する。
5は1段目の遊星歯車減速機構である。1段目の遊星歯車減速機構5のサンギヤ6は、軸2とスプライン結合で結合されている。
すなわち軸2の外周にはスプラインが切ってあり、またサンギヤ6の中央部の内周面にも対応してスプラインが切ってあるのでスプライン結合が可能となり、軸2の回転がサンギヤ6に伝えられる。
円周の角度が120度の等間隔で配置されている3つの遊星歯車7、7,7は、前記のサンギヤ6と、また中間ケーシング18の内周面に設けたリングギヤ9と噛合っている。
前記の3つの遊星歯車7、7,7はサンギヤ6の周りを自転しながら、リングギヤ9の内周を公転することになる。
なお、8はピンで、このピン8により前記の3つの遊星歯車7、7,7はキャリヤ10に回転自在に固定されている。
そして前記3つの遊星歯車7、7,7を固定しているキャリヤ10は、この3つの遊星歯車7、7,7がリングギヤ9の内周を公転する動きに伴って、ピニオン4の出力軸3が作る軸心X―Xの周りを回転する。
【0035】
11は2段目の遊星歯車減速機構である。
上記の1段目の遊星歯車減速機構5のキャリヤ10の中央部の内周面に形成したスプラインと、2段目の遊星歯車減速機構11のサンギヤ12の軸の外周面に形成したスプラインとがスプライン結合して、1段目の遊星歯車減速機構5のキャリヤ10の回転が2段目の遊星歯車減速機構11のサンギヤ12に伝達される。
円周の角度が120度の等間隔で配置されている2段目の遊星歯車減速機構11の3つの遊星歯車13、13,13は、前記のサンギヤ12と、またハウジング18の内周面に設けた2段目の遊星歯車減速機構11のリングギヤ15と噛合っている。
前記の3つの遊星歯車13、13,13はこのサンギヤ12の周りを自転しながら、リングギヤ15の内周を公転することになる。
なお14はピンで、このピン14により前記の3つの遊星歯車13、13,13はキャリヤ16に回転自在に固定される。
そして前記の3つの遊星歯車13、13,13を固定しているキャリヤ16は、この3つの遊星歯車13、13,13がリングギヤ12の内周を公転する動きに伴って、出力軸3が作る軸心X―Xの周りを回転する。
2段目の遊星歯車減速機構11のキャリヤ16の中央円筒部の内周面にはスプラインが切ってあり、このスプラインと前記キャリヤ16の直ぐ下にある出力軸3の外周面に形成したスプラインとがスプライン結合することにより、該キャリヤ16の回転が出力軸3に伝達される。
1段目の遊星歯車減速機構の働きにより油圧モータ1の軸2の回転は減速され、この減速された回転は、2段目の遊星歯車減速機構の働きによりさらに減速されると共に、高トルクに変換されて出力軸3に伝達される。
【0036】
旋回用油圧モータ1が上端に載置、固定されている上部ケーシング17の下端にあるフランジは、中間ケーシング18の上端にあるフランジと密封リングをそのフランジ間に介在させて、ボルト31により固定、連結されている。
上記するように中間ケーシング18の内周面には、1段目の遊星歯車減速機構5のリングギヤ9、および2段目の遊星歯車減速機構11のリングギヤ15が形成されている。
また中間ケーシング18の下端にあるフランジと下部ケーシング19の上端にあるフランジとは、密封リングをそのフランジ間に介在させて、ボルト32により固定、連結されている。
下部ケーシング19の下端には旋回フレームに載置、固定するために、フランジが形成されている。
【0037】
下部ケーシング19の上下方向のほぼ中間部には上側軸受20を、そして下部ケーシング19の下端にはリング状凸部を形成してその内周面に下側軸受21をそれぞれ設置し、ピニオン4と一体の出力軸3を支持するようにしている。
また下部ケーシング19の上下方向のほぼ中間部の上側軸受20が取付けてある位置には凸部23が形成されてあり、この凸部23と下部ケーシング19の内周面により、遊星歯車減速機構側に向かって開口する凹部24を形成している。ケーシング17、ケーシング18内に設置されている旋回装置の遊星歯車減速機構等の各構成要素が作動することにより、磨耗金属粉が発生するが、この発生した磨耗金属粉の大部分は凹部24に落下してここに一時的に滞留する。
旋回装置の遊星歯車減速機構等の各構成要素が作動することにより、発生した磨耗金属粉の一部は上側軸受20の方に直接落下して上側軸受20に悪影響を与える。
凹部24に一時的に滞留した磨耗金属粉は旋回装置の振動等により凹部24を飛び出して上側軸受20の方に落下して行く。
【0038】
22はオイルシールである。このオイルシール22は上側軸受20と、下側軸受21との潤滑方式を分けるために、上側軸受20と、下側軸受21との間で、下部ケーシングの上部軸受20の取付け位置の直ぐ下のあたりにこのオイルシール22を設置する。26は側軸受20とオイルシール22との上下方向の間隙のところにつながる潤滑オイル排出用通路である。潤滑オイル用通路26は、側軸受20とオイルシール22との上下方向の間隙のところから下部ケーシング19の外周放射方向に伸び、さらには潤滑オイルが下部ケーシング19内から外部に排出できるようにする排出パイプ28が該潤滑オイル排出用通路26に連結されている。潤滑オイル排出用通路26に連結され、潤滑オイルを下部ケーシング19内から外部に排出できるようにする排出パイフ28には排出口が形成されると共に、この排出口を開閉するストップバルブ27が設けられている。
【0039】
図1で示すように、上部ケーシング17内は旋回用の油圧モータ1の軸2と1段目の遊星歯車減速機構5のサンギヤ6とがスプライン結合をしている部分の位置(Lの位置)から潤滑オイルが満たされている。
そして、この潤滑オイルは下部ケーシング19に設けたオイルシール22のところまで行き渡っている。
上記ような構成にしたため、潤滑オイルが存在する最下部、すなわち、上側軸受20とオイルシール22との上下方向の間隙のところから、そこに伸びる潤滑オイル排出用通路26を使用して潤滑オイルを外部に排出することが可能となった。
このため、潤滑オイルの交換の時に、完全に磨耗金属粉を含んだ潤滑オイルを下部ケーシング19内から外部に排出することが出来る。
時間が経過すると、比重の高い磨耗金属粉が最下部に停滞するということになるが、時期を見計らって定期的に上記ストップバルブを開にして、磨耗金属粉を含んだ潤滑オイルを外部に排出することにより、磨耗金属粉が最下部に停滞し、上側軸受20、オイルシール22に悪影響を及ぼすということを避けることができる。
【0040】
旋回装置の下部ケーシング19の上下方向のほぼ中間部には出力軸3を支持する上側軸受20が設置されている。
上側軸受20を設置する下部ケーシング19の内周面に、上側軸受20の上端部から下端部あたりまで伸びて、該上側軸受20と前記オイルシール22との上下方向の間隙のところにつながる、円周方向の一定の幅をもった複数の縦溝20Aを等間隔に形成する。
凹部24に一時的に滞留した磨耗金属粉は旋回装置の振動等により凹部24を飛び出して上側軸受20の方に落下してくるが、この上側軸受20の方に落下してきた磨耗金属粉はこの複数の縦溝20Aにより、上側軸受20と前記オイルシール22との上下方向の間隙のところまで落下して、この間隙のところで滞留する。上側軸受20とオイルシール22との上下方向の間隙のところには潤滑オイル排出用通路26が伸びているので、潤滑オイル交換時、この潤滑オイル排出用通路26を使用して磨耗金属粉を含んだ潤滑オイルを外部に排出することが可能となる。
【0041】
そしてまた別の実施例として、上記の凹部24と下部ケーシング19の外周放射方向に伸びる潤滑オイル排出用通路26とを開口25により連通する。
凹部24と潤滑オイル排出用の通路26とを開口25により連通させることにより、潤滑オイル交換時に、上記凹部24に溜まっていた2つの遊星歯車減速機構等から発生する磨耗金属粉は、開口25より潤滑オイル排出用通路26に流れて行き、そして排出パイプ28より、外部に排出することができる。
上側軸受20に直接落下する磨耗金属粉以外の大部分の磨耗金属粉は上記凹部24に溜まり、溜まった磨耗金属粉は潤滑オイル交換時、開口25より潤滑オイル排出用通路26に流れて行き、そして排出パイプ28から外部に排出することができる。
潤滑オイル交換時でなくても、時期を見計らって、定期的に上記凹部24に溜まっている磨耗金属粉を開口25、潤滑オイル排出用通路26、そして排出パイプ28通じて外部に潤滑オイルと一緒に排出する。
このようにすれば、上記凹部24に溜まっていた磨耗金属粉はなくなり、振動等の時に凹部24から飛び出る磨耗金属粉はなくなる。
磨耗金属粉が上側軸受20の方に落下してくることはなくなり、上側軸受20に与える悪影響はなくなる。これにより上側軸受20の耐久性が高まる。
【0042】
下部ケーシング19の下端にリング状凸部を形成し、その内周面に下側軸受21を設置して、ピニオン4と一体の出力軸3を支持するようにしている。下側軸受21はインナレースアウタレースとの間にグリースを充填すると共に、この充填したグリースを、下側軸受21と一体的に設けてあり、かつピニオン側に設けたグリースシール29で密封して、自己潤滑型としている。下側軸受21は、軸受の潤滑もこのように自己完結的にセットされているので、大変コンパクトで、安価であり、しかも組み付けがすこぶる簡単である。
なお、グリースを密封しているグリースシール29を保護するために、必要に応じて、下側軸受21と一体的に設けたグリースシール29とピニオン4との間に環状の邪魔板30を出力軸3の外周面に設置する。
【0043】
このような構成にすれば、グリース41が入っているグリースバス40の中で、上部旋回体を旋回させるために、ピニオン4の歯部4aと旋回輪の内輪34の内歯34aとが噛合っている(図2を参照)が、この噛合いの際のポンプ作用により、グリースが下側軸受21と一体的に設けたグリースシール29の方に一部上がってくる。
そして下側軸受21と一体に取付けられているグリースシール29に衝突する。この衝突は、下側軸受21を密封するグリースシール29に悪影響を及ぼすことが考えられる。
グリースバス40の劣化したグリースがポンプ作用により、グリースシール29に直接衝突することを避けるために、下側軸受21と一体的のグリースシール29とピニオン4との間に環状の邪魔板30を出力軸3の外周面に設置する。
環状の邪魔板30は平らな金属板で構成し、出力軸3の外周面に嵌挿できるようにする。
環状の邪魔板30は特別な加工を施す必要はなにもない。
【0044】
ピニオン4の歯部4aは、グリースバス40の中で下部走行体の一部を構成する丸胴(図示されていない)の上に固定されている旋回輪の内輪34の内歯34aと噛合っている。
旋回輪の内輪34と旋回輪の外輪38との間には鋼球33が介装されている。旋回装置の下部ケーシング19の下端にあるフランジは上側旋回フレーム35、下側旋回フレーム36とボルト37により固定されている。
また旋回輪の外輪38はボルト39により、下側旋回フレーム36、上側旋回フレーム35に固定されている。
旋回用の油圧モータ1が外部から圧油を給排して旋回用の油圧モータ1の軸を回転駆動すると、この油圧モータ1の軸の回転は上記中間ケーシング18内にある2つの遊星歯車減速機構5,11により2段階に減速され、出力軸3に低速、高トルクの回転力が伝達される。
出力軸3と一体のピニオン4の歯部4aは、旋回輪の内輪34の内歯34aと噛合し、ピニオン4は自転しながら、旋回輪の内輪34の内歯34aに沿って公転する。
旋回輪の内輪34は下部走行体の丸胴に固着されており(図には示されていない)、外輪38は上部旋回体の下側フレーム36、上側旋回フレーム35に固着されているので、ピニオン4の公転は出力軸3から上部ケーシング17、中間ケーシング18、下部ケーシング19を介して上側旋回フレーム35、下側旋回フレーム36に伝達され、上部旋回体が下部走行体上で旋回するということになる。
【0045】
次に図2について説明する。
図2は、図1中の矢示II―II方向からみたピニオン、ピニオンの歯部、旋回輪の内輪、内輪の内歯等を示す要部拡大断面図である。
ピニオン4の歯部4aは旋回輪の内輪34の内歯34aと噛合する。
ピニオン4の出力軸3が時計の針の方向Dに自転していくとき、旋回装置はEの方向に公転するということになる。
すなわち、出力軸3と一体のピニオン4の歯部4aは、旋回輪の内輪34の内歯34aと噛合し、これによりピニオン4は時計の針の方向Dに自転しながら、ピニオン4を含む旋回装置はEの方向に、旋回輪の内輪34の内歯34aに沿って公転(旋回)する。
また、ピニオン4の歯部4aと旋回輪の内輪34の内歯34aとの噛合によるポンプ作用により、グリースバス40のグリース41は下側軸受21の方に上がってくるが、上がってきたグリース41がグリースシール29、あるいは環状の邪魔板30を装着したときにはこれに遮られて行き場がなくなり、Cの方向に抜け出てくる(吐き出される)。
グリースシール29の下に環状の邪魔板30を設けることにより、劣化したグリースがグリースシール29に直接衝突して、これを破壊するようなことを防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る建設機械の旋回装置を示す縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II―II方向からみたピニオン、ピニオンの歯部、旋回輪の内輪、内輪の内歯等を示す要部拡大断面図である。
【図3】本発明に関係すると考える出願人自身に係る従来技術の建設機械の旋回装置の縦断面図である。
【図4】本発明に関係すると考える他社に係る従来技術(特開平8−28668号公報)の建設機械の旋回装置の縦断面図である。
【図5】本発明に関係すると考える他社に係る従来技術(特開平11−350531号公報)の建設機械の旋回装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・旋回用の油圧モータ
2・・・・・軸
3・・・・・出力軸
4・・・・・ピニオン
4a・・・・ピニオンの歯部
5・・・・・1段目の遊星歯車減速機構
6・・・・・サンギヤ
7・・・・・遊星歯車
8・・・・・ピン
9・・・・・中間ケーシングに設けた1段目の遊星歯車減速機構のリングギヤ
10・・・・キャリヤ
11・・・・2段目の遊星歯車減速機構
12・・・・サンギヤ
13・・・・遊星歯車
14・・・・ピン
15・・・・中間ケーシングに設けた2段目の遊星歯車減速機構のリングギヤ
16・・・・キャリヤ
17・・・・上部ケーシング
18・・・・中間ケーシング
19・・・・下部ケーシング
20・・・・上側軸受
20A・・・上側軸受を設置するところの下部ケーシング19の内周面に設けた複数の円周方向等間隔の縦溝
21・・・・下側軸受
22・・・・オイルシール
23・・・・凸部
24・・・・凹部
25・・・・凹部24と潤滑オイル排出用通路26とを連通する開口
26・・・・潤滑オイル排出用通路
27・・・・排出パイプ28の排出口に設けたストップバルブ
28・・・・排出パイプ
29・・・・グリースシール
30・・・・環状の邪魔板
31・・・・上部ケーシング17と中間ケーシング18とを結合するボルト
32・・・・中間ケーシング18と下部ケーシング19とを結合するボルト
33・・・・鋼球
34・・・・下部走行体の一部を構成する丸胴(図示されてない)の上に固定されている旋回輪の内輪
34a・・・内輪34に設けてある内歯
35・・・・上側旋回フレーム
36・・・・下側旋回フレーム
37・・・・下部ケーシング19の下端部にあるフランジを上側,下側旋回フレー
ム35,36に固定するボルト
38・・・・旋回輪の外輪
39・・・・旋回輪の外輪を下側、上側旋回フレーム36、35に固定するボルト
40・・・・グリースバス
41・・・・グリース

Claims (6)

  1. 上端側に旋回用の油圧モータが設けられ、下端部が上部旋回体に取付けられたケーシングと、該ケーシング内に設けられ、前記旋回用の油圧モータの回転を減速する遊星歯車減速機構と、前記ケーシング内から下向きに突出し、該遊星歯車減速機構によって減速された回転を出力する出力軸と、該出力軸の下端側に設けられ、前記上部旋回体と下部走行体との間に設けた旋回輪の内輪の内歯と噛合するピニオンの歯部と、前記出力軸を回転可能に支持するため前記ケーシングと出力軸との間に設けられた上側軸受、および下側軸受と、該上側軸受、および下側軸受の上下方向の間であって、上側軸受に近接して前記ケーシングと出力軸との間を水密にするオイルシールを設けた建設機械の旋回装置において、前記の下側軸受はインナレースとアウタレースとの間にグリースを充填すると共に、この充填したグリースを、下側軸受と一体的に設けてあり、かつピニオン側に設けたグリースシールで密封した自己潤滑型としたことことを特徴とする建設機械の旋回装置。
  2. 下側軸受に一体的に設けてあるグリースシールとピニオンの歯部との間に環状の邪魔板が介在するように出力軸に取付けられていることを特徴とする請求項1記載の建設機械の旋回装置。
  3. ケーシングの上側軸受が取付けてある位置に凸部を設け、この凸部とケーシングの内周面により、遊星歯車減速機構側に向かって開口する凹部を形成し、またケーシングと出力軸との間に設けた上側軸受とその下のオイルシールとの上下方向の間隙のところには、この間隙のところにつながる潤滑オイル排出用通路を形成し、この潤滑オイル排出用通路はケーシングの外周放射方向に伸び、さらには潤滑オイルがケーシング内から外部に排出できるようにする排出パイプが該潤滑オイル排出用通路に連結されていることを特徴とする請求項2記載の建設機械の旋回装置。
  4. 上側軸受を設置する下部ケーシングの内周面に、上側軸受の上端部から下端部あたりまで伸びて、該上側軸受と前記オイルシールとの上下方向の間隙のところにつながる、円周方向の一定の幅をもった複数の縦溝を等間隔に形成したことを特徴とする請求項3記載の建設機械の旋回装置。
  5. 前記遊星歯車減速機構側に向かって開口する凹部と前記ケーシングの外周放射方向に伸びる潤滑オイル排出用通路とを開口により連通したことを特徴とする請求項3記載の建設機械の旋回装置。
  6. 前記潤滑オイル排出用通路に連結され、潤滑オイルをケーシング内から外部に排出できるようにする排出パイプには排出口が形成されると共に、この排出口を開閉するストップバルブが設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の建設機械の旋回装置。
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