JP3760110B2 - 建設機械の旋回装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械に好適に用いられる建設機械の旋回装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体とにより大略構成され、下部走行体と上部旋回体との間には、上部旋回体を下部走行体上で旋回させるための旋回装置が設けられている(例えば、特開平11−351267号公報等)。
【0003】
そこで、この種の従来技術による旋回装置を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図12を参照しつつ説明する。
【0004】
図中、1は油圧ショベルの下部走行体と上部旋回体との間に設けられた旋回輪で、該旋回輪1は、下部走行体側の丸胴2に固着された内輪1Aと、上部旋回体側の旋回フレーム3に固着された外輪1Bと、内輪1Aと外輪1Bとの間に配設された複数の鋼球1C(1個のみ図示)とからなり、内輪1Aの内周側には全周に亘って内歯車1Dが形成されている。そして、旋回フレーム3に固着された外輪1Bが内輪1Aの周囲を回転することにより、上部旋回体が下部走行体上で旋回する構成となっている。
【0005】
4は旋回輪1を構成する内輪1Aの内周側に設けられたグリースバスで、該グリースバス4は、内輪1Aの内歯車1Dと後述するピニオン19との噛合部を潤滑するグリースを保持するものである。
【0006】
11は旋回輪1に回転力を伝達することにより上部旋回体(旋回フレーム3)を下部走行体(丸胴2)上で旋回させる旋回装置で、該旋回装置11は、後述のハウジング12、油圧モータ15、遊星歯車減速機構16,17、出力軸18、軸受20,21、与圧プレート22、オイルシール27等により構成されている。
【0007】
12は旋回装置11の外殻をなす筒状のハウジングで、該ハウジング12は、軸方向の上側に位置する円筒状の上側ハウジング13と、軸方向の下側に位置する段付き円筒状の下側ハウジング14とにより構成されている。そして、上側ハウジング13の上端側には後述の油圧モータ15が取付けられ、下側ハウジング14の下端側は旋回フレーム3に固着されている。
【0008】
ここで、上側ハウジング13の内周側には、後述の遊星歯車16Bが噛合する環状の内歯13Aと、遊星歯車17Bが噛合する環状の内歯13Bとが上,下に離間して形成されている。一方、下側ハウジング14の内周側には、後述の上側軸受20が取付けられる環状の軸受取付段部14Aと、下側軸受21が取付けられる環状の軸受取付段部14Bとが上,下に離間して設けられ、下側ハウジング14の下端側はグリースバス4に向けて開口している。
【0009】
15はハウジング12(上側ハウジング13)の上端側に取付けられた回転源としての油圧モータで、該油圧モータ15の回転軸15Aは、ハウジング12内に伸長し、後述の太陽歯車16Aにスプライン結合される構成となっている。
【0010】
16はハウジング12内に設けられた1段目の遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構16は、油圧モータ15の回転軸15Aにスプライン結合された太陽歯車16Aと、該太陽歯車16Aと上側ハウジング13の内歯13Aとに噛合しつつ太陽歯車16Aの周囲を公転する複数の遊星歯車16B(1個のみ図示)と、該遊星歯車16Bを回転可能に支持するキャリア16Cとにより構成されている。
【0011】
17は遊星減速歯車機構16の下側に位置してハウジング12内に設けられた2段目の遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構17は、遊星歯車減速機構16のキャリア16Cにスプライン結合された太陽歯車17Aと、該太陽歯車17Aと上側ハウジング13の内歯13Bとに噛合しつつ太陽歯車17Aの周囲を公転する複数の遊星歯車17B(1個のみ図示)と、該遊星歯車17Bを回転可能に支持するキャリア17Cとにより構成されている。
【0012】
18は後述の軸受20,21を介してハウジング12内に回転可能に設けられた出力軸で、該出力軸18は、各遊星歯車減速機構16,17によって減速された油圧モータ15の回転を出力するものである。
【0013】
ここで、出力軸18の上端側外周には、遊星歯車減速機構17のキャリア17Cにスプライン結合される雄スプライン(軸スプライン)18Aと、該雄スプライン18Aの下側に位置して後述の与圧プレート22を螺着するための雄ねじ部18Bとが形成されている。
【0014】
19は出力軸18の下端側に設けられたピニオンで、該ピニオン19は、下側ハウジング14の下端側からグリースバス4内へと突出している。そして、ピニオン19は、旋回輪1の内輪1Aに形成された内歯車1Dに噛合することにより、出力軸18の回転を旋回輪1(内輪1A)に伝達するものである。
【0015】
20は下側ハウジング14の軸受取付段部14Aに取付けられた上側軸受、21は下側ハウジング14の軸受取付段部14Bに取付けられた下側軸受で、これら各軸受20,21は円錐ころ軸受により構成されている。そして、軸受20,21は、後述の与圧プレート22によって軸方向に与圧された状態で、ハウジング12に対して出力軸18を回転可能に支持するものである。
【0016】
22は遊星歯車減速機構17のキャリア17Cと上側軸受20との間に位置して出力軸18の上端側外周に配設された与圧プレートで、該与圧プレート22は、内周側が雌ねじ穴22Aとなった環状のナットにより構成されている。そして、与圧プレート22は、雌ねじ穴22Aを出力軸18の雄ねじ部18Bに螺入することにより軸受20,21を軸方向に与圧し、出力軸18と一体に回転するものである。
【0017】
23は与圧プレート22に取付けられた廻止め板で、該廻止め板23は、ボルト24を用いて与圧プレート22に固定された状態で、出力軸18に設けられた雄スプライン18Aの一部に噛合するものである。これにより、出力軸18の雄ねじ部18Bに螺入された与圧プレート22が、出力軸18に対して廻止めされる構成となっている。
【0018】
25は下側ハウジング14の下端面に取付けられたカバーで、該カバー25は、下側ハウジング14の軸受取付段部14Bとの間で下側軸受21を挟持する環状板部25Aと、該環状板部25Aから下向きに突出し、後述のオイルシール27を保持する円筒部25Bとにより構成されている。
【0019】
26は出力軸18の下端側外周に嵌合した環状のスリーブで、該スリーブ26は、ピニオン19と下側軸受21との間で挟持され、出力軸18と一体に回転するものである。ここで、スリーブ26の外周面は、カバー25の円筒部25B内周面と全周に亘って対面し、後述のオイルシール27が摺接するシール摺接面となっている。
【0020】
27は下側軸受21よりも下側に位置してカバー25の円筒部25Bとスリーブ26との間に設けられた環状のオイルシールで、該オイルシール27は、ゴム材料等により形成されスリーブ26の外周面に常時摺接するリップ部27Aを有している。そして、オイルシール27は、カバー25の円筒部25B内周面とスリーブ26の外周面との間をシールし、ハウジング12内に遊星歯車減速機構16,17等を潤滑するための潤滑油を封止するものである。
【0021】
28は下側ハウジング14のうち軸受取付段部14Bの近傍に設けられたドレン穴、29は該ドレン穴28に接続されたドレンパイプで、該ドレンパイプ29の先端側はドレンプラグ(図示せず)によって封止されている。そして、ドレンパイプ29の先端側からドレンプラグを取外すことにより、ハウジング12内に貯留された潤滑油をドレン穴28、ドレンパイプ29を通じて外部に排出することができる構成となっている。
【0022】
従来技術による旋回装置11は上述の如き構成を有するもので、油圧モータ15が作動して回転軸15Aが回転すると、この回転軸15Aの回転が遊星歯車減速機構16,17によって2段減速されて出力軸18に伝わり、ピニオン19が大きなトルクをもって回転する。そして、ピニオン19が旋回輪1の内輪1Aに設けた内歯車1Dと噛合しつつ内輪1Aに沿って公転し、このピニオン19の公転力がハウジング12を介して旋回フレーム3に伝わることにより、旋回フレーム3が丸胴2上で旋回する。
【0023】
ここで、旋回装置11の作動時には、出力軸18と一体に回転するスリーブ26の外周面にオイルシール27のリップ部27Aが常時摺接し、該オイルシール27によってハウジング12内に潤滑油が封止される。これにより、遊星歯車減速機構16,17、各軸受20,21等を潤滑油によって常時潤滑することができると共に、外部の塵埃等がハウジング12内に侵入するのを防止することができる。また、旋回輪1の内輪1Aに形成した内歯車1Dとピニオン19との噛合部は、グリースバス4内に保持されたグリースによって常時潤滑することができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した旋回装置11の作動時には、旋回輪1の内歯車1Dとピニオン19とが噛合するときのポンプ作用により、グリースバス4内に保持されたグリースが、スリーブ26の外周面とオイルシール27との摺接部等に向けて噴出する。
【0025】
この場合、グリースバス4内に保持されたグリースには、雨水や結露による水分が混入していることがある。このため、グリースに混入した水分がスリーブ26の外周面に付着して錆を発生させることにより、このスリーブ26の外周面に摺接するオイルシール27のリップ部27Aが早期に摩耗してしまう。
【0026】
また、グリース内には、内歯車1Dとピニオン19とが噛合することにより生じた摩耗粉、土砂等の異物が混入することがある。このため、この異物がスリーブ26の外周面とオイルシール27との間に侵入することにより、オイルシール27のリップ部27Aの摩耗が促進されてしまう。
【0027】
さらに、出力軸18が軸方向に撓みを生じることにより、該出力軸18の下端側外周に嵌合されたスリーブ26が偏心して回転してしまうことがあり、この場合には、スリーブ26の外周面に摺接するオイルシール27のリップ部27Aの摩耗が部分的に促進されてしまう。
【0028】
このように、オイルシール27のリップ部27Aが早期に摩耗し、そのシール性が低下することにより、ハウジング12内からの潤滑油漏れを招き、旋回装置11を長期に亘って安定して作動させることができなくなるという問題がある。
【0029】
また、旋回装置11の作動時には、遊星歯車減速機構16の太陽歯車16Aと遊星歯車16Bとが噛合することにより生じた摩耗粉、遊星歯車減速機構17の太陽歯車17Aと遊星歯車17Bとが噛合することにより生じた摩耗粉等の異物が潤滑油中に混入する。このため、異物が混入した潤滑油をドレン穴28、ドレンパイプ29を通じてハウジング12の外部に排出し、清浄な潤滑油をハウジング12内に充填する作業を定期的に行う必要がある。
【0030】
しかし、従来技術による旋回装置11においては、ドレン穴28がオイルシール27から下側軸受21を挟んで上方に離間した位置に設けられている。このため、潤滑油中に混入した異物が、自重によって沈降し下側軸受21を通過してオイルシール27の近傍に滞留すると、ドレン穴28を通じて潤滑油を排出したとしても、異物の多くはハウジング12内に残留してしまう。
【0031】
このため、ハウジング12内に残留した異物が、スリーブ26の外周面とオイルシール27との間に侵入することにより、オイルシール27のリップ部27Aの摩耗が促進されてしまうという問題がある。
【0032】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、オイルシールの摩耗を抑え、そのシール性を長期に亘って確保することができるようにした建設機械の旋回装置を提供することを目的としている。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、下端側が上部旋回体に取付けられ上端側に回転源が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジング内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構と、前記ハウジングから下部走行体側に向けて突出し該減速機構により減速された回転を出力するピニオンを有した出力軸と、前記減速機構の近傍に位置して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する上側軸受と、該上側軸受から下方に離間して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する下側軸受と、前記各軸受を軸方向に与圧するため前記減速機構と上側軸受との間に位置して前記出力軸に取付けられた環状の与圧プレートとを備えてなる建設機械の旋回装置に適用される。
【0034】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、ハウジングと与圧プレートとの間には、ハウジング内の潤滑油が下側軸受に向けて流れるのを阻止するオイルシールを設けたことにある。
【0035】
このように構成したことにより、上側軸受と減速機構との間に配置された与圧プレートを利用して、該与圧プレートとハウジングとの間にオイルシールを配設することができるので、オイルシールを出力軸のピニオンから離間した位置に配置することができる。このため、例えば出力軸のピニオンと歯車との噛合部からこれらを潤滑するグリース等が噴出したとしても、このグリース内に混入した異物によってオイルシールが摩耗、損傷するのを抑えることができ、オイルシールのシール性を長期に亘って確保することができる。
【0036】
請求項2の発明は、ハウジングには、オイルシールの近傍に位置して潤滑油を排出するためのドレン穴を設ける構成としたことにある。
【0037】
このように構成したことにより、減速機構から生じた摩耗粉等の異物が潤滑油中に混入すると、この異物は、減速機構と上側軸受との間に位置する与圧プレートに向けて沈降し、オイルシールの周囲に滞留する。このため、オイルシールの近傍に設けられたドレン穴を通じてハウジング内の潤滑油を排出することにより、オイルシールの周囲に滞留した異物の大部分を潤滑油と一緒に外部に排出することができる。
【0038】
請求項3の発明は、上側軸受は、ハウジングの内側面に嵌合された外輪と、出力軸の外周面に嵌合された内輪と、外輪と内輪との間に転動可能に設けられた複数の転動体とにより構成し、与圧プレートには、上側軸受を構成する内輪の内周面または外周面に嵌合することにより出力軸に対して与圧プレートの心出しを行う嵌合突起部を設ける構成としたことにある。
【0039】
このように構成したことにより、上側軸受の内輪は出力軸の軸中心とほぼ同心となるので、この上側軸受を構成する内輪の内周面または外周面に与圧プレートの嵌合突起部を嵌合させることにより、与圧プレートを出力軸に対してほぼ同心状に配置し、その心出しを行うことができる。このため、与圧プレートの外周面が出力軸に対して偏心して回転するのを抑えることができ、与圧プレートの外周面に摺接するオイルシールが偏摩耗してしまうのを抑え、そのシール性を良好に保つことができる。
【0040】
請求項4の発明は、出力軸には減速機構がスプライン結合される雄スプラインを設け、与圧プレートの内周側には、雄スプラインの外周面に当接することにより出力軸に対して与圧プレートの心出しを行うスプライン当接面を設ける構成としたことにある。
【0041】
このように構成したことにより、与圧プレートを出力軸に取付けるときに、出力軸の雄スプライン外周面に与圧プレートのスプライン当接面が当接するので、出力軸に対して与圧プレートを心出しすることができる。このため、与圧プレートの外周面が出力軸に対して偏心して回転するのを抑えることができ、与圧プレートの外周面に摺接するオイルシールの偏摩耗を抑えることができる。
【0042】
請求項5の発明は、出力軸には、減速機構がスプライン結合される雄スプラインと、該雄スプラインと上側軸受との間に位置して該雄スプラインの外径よりも小径な全周溝とを設け、与圧プレートは、出力軸の全周溝にそれぞれ嵌め込まれる複数の分割プレートにより構成したことにある。
【0043】
このように構成したことにより、与圧プレートを構成する各分割プレートを、出力軸の径方向から該出力軸に取付けることができる。
【0044】
請求項6の発明は、下端側が上部旋回体に取付けられ上端側に回転源が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジング内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構と、前記ハウジングから下部走行体側に向けて突出し該減速機構により減速された回転を出力するピニオンを有した出力軸と、前記減速機構の近傍に位置して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する上側軸受と、該上側軸受から下方に離間して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する下側軸受と、前記各軸受を軸方向に与圧するため前記減速機構と上側軸受との間に位置して前記出力軸に取付けられた環状の与圧プレートとを備えてなる建設機械の旋回装置において、出力軸と与圧プレートとの間には、出力軸に対して与圧プレートを廻止めする円筒状の廻止め部材を設け、ハウジングと廻止め部材との間には、ハウジング内の潤滑油が下側軸受に向けて流れるのを阻止するオイルシールを設ける構成としたことにある。
【0045】
このように構成したことにより、上側軸受と減速機構との間に位置する与圧プレートに取付けた廻止め部材を利用して、該廻止め部材とハウジングとの間にオイルシールを配設することができるので、オイルシールを出力軸のピニオンから離間した位置に配置することができる。
【0046】
請求項7の発明は、下側軸受は、ハウジングの下端側内周に嵌合された外輪と、出力軸の下端側外周に嵌合された内輪と、外輪と内輪との間に転動可能に設けられた複数の転動体とにより構成し、外輪と内輪との間には潤滑油を含有してなる含油樹脂材料により形成された固形潤滑材を設ける構成としたことにある。
【0047】
このように構成したことにより、下側軸受の転動体等を、外輪と内輪との間に設けた固形潤滑材から滲出す潤滑油によって適正に潤滑することができる。また、下側軸受の外輪と内輪との間を、固形潤滑材によって閉塞することができるので、例えば出力軸のピニオンと歯車との噛合部からこれらを潤滑するグリース等が噴出したとしても、このグリース内に混入した異物が下側軸受を通過してハウジング内に侵入するのを抑えることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る建設機械の旋回装置の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図11を参照しつつ詳細に説明する。
【0049】
まず、図1ないし図3は第1の実施の形態を示している。なお、本実施の形態では上述した従来技術と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0050】
図中、31は従来技術による旋回装置11に代えて本実施の形態に用いた旋回装置で、該旋回装置31は、旋回輪1に回転力を伝達することにより上部旋回体(旋回フレーム3)を下部走行体(丸胴2)上で旋回させるものである。そして、旋回装置31は、後述のハウジング32、油圧モータ15、遊星歯車減速機構16,17、出力軸36、軸受38,39、与圧プレート41、オイルシール44等により構成されている。
【0051】
32は旋回装置31の外殻をなす筒状のハウジングで、該ハウジング32は、軸方向の上側に位置する円筒状の上側ハウジング33と、軸方向の下側に位置する段付き円筒状の下側ハウジング34とにより構成されている。そして、上側ハウジング33の上端側には油圧モータ15が取付けられ、下側ハウジング34の下端側は旋回フレーム3に固着されている。
【0052】
ここで、上側ハウジング33の内周側には、遊星歯車16Bが噛合する環状の内歯33Aと、遊星歯車17Bが噛合する環状の内歯33Bとが上,下に離間して形成されている。
【0053】
一方、下側ハウジング34の内周側には、後述のオイルシール44が取付けられる環状のシール取付段部34Aと、後述の上側軸受38が取付けられる環状の軸受取付段部34Bと、後述の下側軸受39が取付けられる環状の軸受取付段部34Cとが上,下に離間して設けられ、下側ハウジング34の下端側はグリースバス4に向けて開口している。
【0054】
また、下側ハウジング34のうちシール取付段部34Aの近傍となる部位には、ハウジング32内に封止された潤滑油を外部に排出するためのドレン穴34Dが穿設され、該ドレン穴34Dはドレンプラグ35によって封止されている。
【0055】
36は後述の軸受38,39を介してハウジング32内に回転可能に設けられた出力軸で、該出力軸36は、各遊星歯車減速機構16,17によって減速された油圧モータ15の回転を出力するものである。
【0056】
ここで、出力軸36の上端側外周には、図2に示すように、遊星歯車減速機構17のキャリア17Cにスプライン結合される雄スプライン(雄スプライン部)36Aと、該雄スプライン36Aの下側に位置して後述の与圧プレート41を螺入するための雄ねじ部36Bとが形成されている。この場合、雄スプライン36Aの外径(歯先径)は、雄ねじ部36Bの外径(ねじ山径)よりも大径となっている。
【0057】
37は出力軸36の下端側に設けられたピニオンで、該ピニオン37は、下側ハウジング34の下端側からグリースバス4内へと突出し、旋回輪1の内輪1Aに形成された内歯車1Dに噛合することにより、出力軸36の回転を旋回輪1(内輪1A)に伝達するものである。
【0058】
38は遊星歯車減速機構17の下側に位置してハウジング32と出力軸36との間に設けられた上側軸受、39は上側軸受38の下側に位置してハウジング32と出力軸36との間に設けられた下側軸受で、これら各軸受38,39により出力軸36がハウジング32に対して回転可能に支持されている。
【0059】
ここで、上側軸受38は、下側ハウジング34の軸受取付段部34Bに嵌合された外輪38Aと、出力軸36の上端側外周面に嵌合された内輪38Bと、外輪38Aと内輪38Bとの間に転動可能に設けられた複数の転動体としての円錐ころ38Cとを備えた円錐ころ軸受により構成されている。そして、上側軸受38は、例えば外輪38Aと内輪38Bとの間にグリース等の潤滑材を塗布することにより、円錐ころ38Cを常時潤滑する構成となっている。
【0060】
一方、下側軸受39は、下側ハウジング34の軸受取付段部34Cに嵌合された外輪39Aと、出力軸36の下端側外周面に嵌合されピニオン37の上面に当接した内輪39Bと、外輪39Aと内輪39Bとの間に転動可能に設けられた複数の転動体としての円錐ころ39Cとを備えた円錐ころ軸受により構成されている。また、下側軸受39の外輪39Aと内輪39Bとの間には、後述する含油樹脂材料により形成された固形潤滑材40が、円錐ころ39Cの軸方向両側を覆うように設けられている。
【0061】
ここで、固形潤滑材40の素材となる含油樹脂材料は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系合成樹脂等の高分子材料からなる樹脂材料中に、例えば鉱油系、合成油系潤滑油、リチウム石けん−鉱油系グリース等の潤滑油を、例えば50重量%以上含有したものである。
【0062】
そして、下側軸受39は、円錐ころ39Cが外輪39Aと内輪39Bとの間で転動するときに、該円錐ころ39Cを固形潤滑材40から滲み出す潤滑油によって常時潤滑することができる自己潤滑性をもった軸受として構成されている。
【0063】
41は遊星歯車減速機構17のキャリア17Cと上側軸受38との間に位置して出力軸36の上端側外周に配設された与圧プレートで、該与圧プレート41は、図2及び図3に示すように、内周側が雌ねじ穴41Aとなった環状のナットにより構成されている。また、与圧プレート41の外周面は、下側ハウジング34に設けられたシール取付段部34Aの内周面と全周に亘って対面し、後述のオイルシール44が摺接するシール摺接面41Bとなっている。
【0064】
そして、与圧プレート41は、雌ねじ穴41Aを出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入することにより軸受38,39を軸方向に与圧し、出力軸36と一体に回転するものである。この場合、出力軸36の雄ねじ部36Bと与圧プレート41の雌ねじ穴41Aとの間は、シールテープ、液体パッキン等(図示せず)の手段によって液密にシールされている。
【0065】
42は与圧プレート41の上面側に配置された廻止め板で、該廻止め板42は、出力軸36の雄スプライン36Aの一部に噛合する複数の歯部42Aをもった板体により構成されている。そして、廻止め板42は、歯部42Aを出力軸36の雄スプライン36Aに噛合させた状態で、複数のボルト43を用いて与圧プレート41の上面に固定されることにより、出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入した与圧プレート41を出力軸36に対して廻止めするものである。
【0066】
44は下側ハウジング34と与圧プレート41との間に配設されたオイルシールで、該オイルシール44は、下側ハウジング34のシール取付段部34A内周面に嵌合する円筒状の金属環44Aと、該金属環44Aの内周側に固着され、与圧プレート41のシール摺接面41Bに摺接するゴム製のオイルリップ部44B及びダストリップ部44Cと、これら各リップ部44B,44Cをシール摺接面41Bに押付ける環状のばね44Dとにより構成されている。
【0067】
そして、オイルシール44は、金属環44Aを下側ハウジング34のシール取付段部34Aに嵌合させ、各リップ部44B,44Cを与圧プレート41のシール摺接面41Bに常時摺接させることにより、与圧プレート41を利用してハウジング32内に遊星歯車減速機構16,17等を潤滑する潤滑油を封止し、この潤滑油が下側軸受39に向けて流れるのを阻止するものである。
【0068】
本実施の形態による旋回装置31は上述の如き構成を有するもので、油圧モータ15が作動して回転軸15Aが回転すると、この回転軸15Aの回転が遊星歯車減速機構16,17によって2段減速されて出力軸36に伝わり、ピニオン37が大きなトルクをもって回転する。そして、ピニオン37が旋回輪1の内輪1Aに設けた内歯車1Dと噛合しつつ内輪1Aに沿って公転し、このピニオン37の公転力がハウジング32を介して旋回フレーム3に伝わることにより、旋回フレーム3を丸胴2上で旋回させることができる。
【0069】
ここで、旋回装置31の作動時には、出力軸36と一体に回転する与圧プレート41のシール摺接面41Bに、オイルシール44のオイルリップ部44B、ダストリップ部44Cが常時摺接し、該オイルシール44によってハウジング32内に潤滑油が封止される。これにより、遊星歯車減速機構16,17等を潤滑油によって常時潤滑することができると共に、外部の塵埃等がハウジング32内に侵入するのを防止することができる。
【0070】
また、上側軸受38の円錐ころ38C等は、外輪38Aと内輪38Bとの間に塗布されたグリース等の潤滑材によって常時潤滑することができ、下側軸受39の円錐ころ39C等は、固形潤滑材40から滲み出す潤滑油によって常時潤滑することができる。さらに、旋回輪1の内輪1Aに形成した内歯車1Dとピニオン37との噛合部は、グリースバス4内に保持されたグリースによって常時潤滑することができる。
【0071】
ここで、旋回装置31の作動時には、旋回輪1の内歯車1Dとピニオン37とが噛合するときのポンプ作用により、グリースバス4内のグリースが上方に噴出する。
【0072】
しかし、本実施の形態による旋回装置31は、遊星歯車減速機構17と上側軸受38との間に設けられた与圧プレート41を利用して、該与圧プレート41とハウジング32との間にオイルシール44を設ける構成としたので、該オイルシール44を出力軸36のピニオン37から上方に離間した位置に配置することができる。
【0073】
このため、旋回輪1の内歯車1Dとピニオン37との噛合部からグリースが噴出したとしても、この噴出したグリースは、オイルシール44の位置にまで達することなく、下側軸受39に設けた固形潤滑材40等に衝突してその周囲に飛散するようになる。
【0074】
従って、このグリースに混入した水分が与圧プレート41のシール摺接面41Bに付着して錆を発生させたり、グリースに混入した土砂、摩耗粉等の異物が与圧プレート41のシール摺接面41Bとオイルシール44の各リップ部44B,44Cとの間に侵入するのを確実に抑えることができる。これにより、オイルシール44の各リップ部44B,44Cが早期に摩耗するのを抑え、そのシール性を長期に亘って確保することができ、旋回装置31の寿命を延ばすことができる。
【0075】
そして、旋回装置31を作動させることにより、ハウジング32内の潤滑油に遊星歯車減速機構16,17等から生じた摩耗粉等の異物が混入した場合には、オイルシール44の近傍に設けられたドレン穴34Dからドレンプラグ35を取外し、潤滑油をドレン穴34Dを通じてハウジング32の外部に排出した後、清浄な潤滑油をハウジング32内に充填する。
【0076】
この場合、潤滑油に混入した異物は、与圧プレート41に向けて沈降し、該与圧プレート41の外周側に配置されたオイルシール44の周囲に滞留する。このため、オイルシール44の近傍に設けられたドレン穴34Dを通じて潤滑油を排出することにより、オイルシール44の周囲に滞留した異物の大部分を、潤滑油と一緒に効率良く外部に排出することができる。このため、ハウジング32内に残留した異物によってオイルシール44のリップ部44B,44Cが摩耗するのを抑えることができ、そのシール性を長期に亘って確保することができる。
【0077】
また、本実施の形態によれば、与圧プレート41とハウジング32との間にオイルシール44を設けることにより、例えば従来技術による旋回装置11の如く下側軸受21の下側にオイルシール27を設ける必要がなくなり、該オイルシール27を取付けるためのカバー25、スリーブ26等も不要とすることができる。
【0078】
このため、カバー25、スリーブ26等を不要とした分、下側軸受39を出力軸36のピニオン37近傍に配置することができるので、旋回輪1の内歯車1Dとピニオン37とが噛合することにより該ピニオン37に作用する大きな荷重を、下側軸受39によって確実に受承することができる。
【0079】
また、カバー25、スリーブ26を不要とした分、旋回装置31の軸方向寸法を短くすることができ、装置全体を小型化することができる。また、部品点数の削減を図ることができ、旋回装置31の製造コストを低減することができる。
【0080】
次に、図4は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートに、上側軸受を構成する内輪の内周面に嵌合する嵌合突起部を設けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0081】
図中、51は本実施の形態による旋回装置で、該旋回装置51は、ハウジング32、油圧モータ15、遊星歯車減速機構16,17、後述の出力軸52、軸受38,39、後述の与圧プレート53、オイルシール44等により構成されている。
【0082】
52は第1の実施の形態による出力軸36に代えて本実施の形態に用いた出力軸で、該出力軸52は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に軸受38,39を介してハウジング32内に回転可能に設けられている。そして、出力軸52の上端側外周には、遊星歯車減速機構17のキャリア17Cにスプライン結合される雄スプライン52Aが形成され、出力軸52の下端側には、第1の実施の形態によるピニオン37と同様のピニオン(図示せず)が設けられている。
【0083】
ここで、出力軸52のうち雄スプライン52Aよりも下側となる部位には、上側軸受38を構成する内輪38Bの内径よりも小径な小径軸部52Bが設けられ、該小径軸部52Bの外周側には、後述の与圧プレート53を螺入するための雄ねじ部52Cが形成されている。
【0084】
53は第1の実施の形態による与圧プレート41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、該与圧プレート53は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に、内周側が出力軸52の雄ねじ部52Cに螺入される雌ねじ穴53Aとなった環状のナットにより構成され、その外周面は、オイルシール44の各リップ部44B,44Cが摺接するシール摺接面53Bとなっている。しかし、与圧プレート53は、その内周側に後述の嵌合突起部53Cが突設されている点で、第1の実施の形態による与圧プレート41とは異なっている。
【0085】
53Cは与圧プレート53の内周側に設けられた心出し用の嵌合突起部で、該嵌合突起部53Cは、与圧プレート53の内周端から全周に亘って下向きに突設された環状の突起部として形成されている。そして、嵌合突起部53Cは、与圧プレート53の雌ねじ穴53Aを出力軸52の雄ねじ部52Cに螺入するときに、上側軸受38を構成する内輪38Bの内周面38B1に嵌合されるものである。
【0086】
この場合、上側軸受38の内輪38Bは、出力軸52の軸中心とほぼ同心状に配置されるので、この内輪38Bの内周面38B1に与圧プレート53の嵌合突起部53Cを嵌合させることにより、与圧プレート53のシール摺接面53Bを出力軸52に対してほぼ同心状に配置することができ、該シール摺接面53Bの出力軸52に対する心出しを行うことができる構成となっている。なお、出力軸52の雄ねじ部52Cと与圧プレート53の雌ねじ穴53Aとの間は、シールテープ等(図示せず)の手段によってシールされている。
【0087】
本実施の形態による旋回装置51は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動については第1の実施の形態によるものと格別差異はない。
【0088】
然るに、本実施の形態によれば、与圧プレート53の内周側に嵌合突起部53Cを設け、該嵌合突起部53Cを、上側軸受38を構成する内輪38Bの内周面38B1に嵌合させることにより、与圧プレート53のシール摺接面53Bを出力軸52に対してほぼ同心状に配置することができる構成としている。
【0089】
このため、旋回装置51が作動して出力軸52が回転したときに、与圧プレート53のシール摺接面53Bが出力軸52に対して偏心して回転するのを抑えることができる。これにより、与圧プレート53のシール摺接面53Bに摺接するオイルシール44の各リップ部44B,44Cが偏摩耗してしまうのを抑え、そのシール性を良好に保つことができる。
【0090】
次に、図5は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートに、上側軸受を構成する内輪の外周面に嵌合する心出し用の嵌合突起部を設けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0091】
図中、61は本実施の形態による旋回装置で、該旋回装置61は、ハウジング32、油圧モータ15、遊星歯車減速機構16,17、出力軸36、軸受38,39、後述の与圧プレート62、オイルシール44等により構成されている。
【0092】
62は第1の実施の形態による与圧プレート41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、該与圧プレート62は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に、内周側が出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入される雌ねじ穴62Aとなった環状のナットにより構成され、その外周面は、オイルシール44の各リップ部44B,44Cが摺接するシール摺接面62Bとなっている。しかし、与圧プレート62は、その下面に後述の嵌合突起部62Cが突設されている点で、第1の実施の形態による与圧プレート41とは異なっている。
【0093】
62Cは与圧プレート62の下面に設けられた心出し用の嵌合突起部で、該嵌合突起部62Cは、与圧プレート62の下面のうち上側軸受38の円錐ころ38Cと対向する部位に、全周に亘って下向きに突設されている。そして、嵌合突起部62Cは、与圧プレート62の雌ねじ穴62Aを出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入するときに、上側軸受38を構成する内輪38Bの上側の外周面38B2に嵌合されるものである。
【0094】
この場合、上側軸受38の内輪38Bは、出力軸36の軸中心とほぼ同心状に配置されるので、この内輪38Bの外周面38B2に与圧プレート62の嵌合突起部62Cを嵌合させることにより、与圧プレート62のシール摺接面62Bを出力軸36に対してほぼ同心状に配置することができ、該シール摺接面62Bの出力軸36に対する心出しを行うことができる構成となっている。なお、出力軸36の雄ねじ部36Bと与圧プレート62の雌ねじ穴62Aとの間は、シールテープ等(図示せず)の手段によってシールされている。
【0095】
本実施の形態による旋回装置61は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動については第1の実施の形態によるものと格別差異はない。
【0096】
然るに、本実施の形態によれば、与圧プレート62の下面に設けた嵌合突起部62Cを、上側軸受38を構成する内輪38Bの外周面38B2に嵌合させることにより、与圧プレート62のシール摺接面62Bが出力軸36に対して偏心して回転するのを抑えることができる。これにより、与圧プレート62のシール摺接面62Bに摺接するオイルシール44の各リップ部44B,44Cが偏摩耗してしまうのを抑え、そのシール性を良好に保つことができる。
【0097】
次に、図6及び図7は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートの内周側に、出力軸に設けた雄スプラインの外周面に当接するスプライン当接面を設けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0098】
図中、71は本実施の形態による旋回装置で、該旋回装置71は、ハウジング32、油圧モータ15、遊星歯車減速機構16,17、出力軸36、軸受38,39、後述の与圧プレート72、オイルシール44等により構成されている。
【0099】
72は第1の実施の形態による与圧プレート41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、該与圧プレート72は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に、内周側が出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入される雌ねじ穴72Aとなった環状のナットにより構成され、その外周面は、オイルシール44の各リップ部44B,44Cが摺接するシール摺接面72Bとなっている。しかし、与圧プレート72は、その内周側に後述のスプライン当接面72Cが設けられている点で、第1の実施の形態による与圧プレート41とは異なっている。
【0100】
72Cは与圧プレート72の内周側に設けられた心出し用のスプライン当接面で、該スプライン当接面72Cは、雌ねじ穴72Aの上側に位置して該雌ねじ穴72Aよりも小さい内径をもった円筒面として形成され、出力軸36に設けた雄スプライン36Aの外周面に全周に亘って当接するものである。
【0101】
そして、与圧プレート72の雌ねじ穴72Aを出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入するときに、スプライン当接面72Cが雄スプライン36Aの外周面に当接(嵌合)することにより、与圧プレート72のシール摺接面72Bを出力軸36に対してほぼ同心状に配置することができる構成となっている。なお、出力軸36の雄ねじ部36Bと与圧プレート72の雌ねじ穴72Aとの間は、シールテープ等(図示せず)の手段によって液密にシールされている。
【0102】
本実施の形態による旋回装置71は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動については第1の実施の形態によるものと格別差異はない。
【0103】
然るに、本実施の形態によれば、与圧プレート72の内周側に設けたスプライン当接面72Cを、出力軸36に設けた雄スプライン36Aの外周面に当接させることにより、与圧プレート72を出力軸36に対して心出しすることができ、与圧プレート72のシール摺接面72Bが出力軸36に対して偏心して回転するのを抑えることができる。これにより、与圧プレート72のシール摺接面72Bに摺接するオイルシール44の各リップ部44B,44Cが偏摩耗してしまうのを抑え、そのシール性を良好に保つことができる。
【0104】
次に、図8及び図9は本発明の第5の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、与圧プレートを複数の分割プレートにより構成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0105】
図中、81は本実施の形態による旋回装置で、該旋回装置81は、ハウジング32、油圧モータ15、遊星歯車減速機構16,17、後述の出力軸82、軸受38,39、後述の与圧プレート83、オイルシール44等により構成されている。
【0106】
82は第1の実施の形態による出力軸36に代えて本実施の形態に用いた出力軸で、該出力軸82は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に軸受38,39を介してハウジング32内に回転可能に設けられれている。そして、出力軸82の上端側外周には、遊星歯車減速機構17のキャリア17Cにスプライン結合される雄スプライン82Aが形成され、出力軸82の下端側には、第1の実施の形態によるピニオン37と同様のピニオン(図示せず)が設けられている。
【0107】
ここで、出力軸82のうち雄スプライン82Aと上側軸受38との間には、雄スプライン82Aの外径(歯先径)よりも小径な全周溝82Bが形成されている。そして、全周溝82Bのうち半割プレート84の下面と対面する部位には、後述のOリング87を取付けるためのシール取付溝82Cが全周に亘って凹設されている。
【0108】
83は第1の実施の形態による与圧プレート41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、該与圧プレート83は2枚の半割プレート84,84等により構成されている。
【0109】
ここで、各半割プレート84は、図9に示すように半円弧状のプレートとして形成され、それぞれの内周側を出力軸82の全周溝82Bに径方向から嵌め込んだ状態で、後述のプレート固定筒85を用いて環状に固定されることにより出力軸82に固定され、それぞれの下面を上側軸受38の内輪38Bに当接させる構成となっている。そして、各半割プレート84の上面には、後述のピン86を挿嵌するための2個のピン穴84Aが穿設され、各半割プレート84の外周面には、後述のOリング88を取付けるためのシール取付溝84Bが凹設されている。
【0110】
85は各半割プレート84を一体に固定するプレート固定筒で、該プレート固定筒85は、各半割プレート84の上面側にピン86を用いて取付けられた中空の円板部85Aと、該円板部85Aの外周側から下向きに折曲げられ、各半割プレート84の外周面に当接する円筒部85Bとにより大略構成されている。
【0111】
ここで、円板部85Aには、各半割プレート84の各ピン穴84Aと対応する位置にピン86を挿通するための4個のピン挿通穴85Cが穿設されている。また、円筒部85Bの外周面は、オイルシール44の各リップ部44B,44Cが摺接するシール摺接面85Dとなっている。また、円板部85Aの内周縁は、出力軸82の雄スプライン82A外周面に嵌合し、プレート固定筒85のシール摺接面85Dを出力軸82に対してほぼ同心状に配置する役目を果たしている。
【0112】
この場合、各半割プレート84と出力軸82との間は、出力軸82のシール取付溝82C内に取付けたOリング87によってシールされ、各半割プレート84とプレート固定筒85との間は、各半割プレート84のシール取付溝84B内に取付けたOリング88によってシールされる構成となっている。
【0113】
本実施の形態による旋回装置81は上述の如き構成を有するもので、該旋回装置81の作動時には、与圧プレート83を構成するプレート固定筒85のシール摺接面85Dに、オイルシール44のオイルリップ部44B、ダストリップ部44Cが常時摺接し、該オイルシール44によってハウジング32内に潤滑油を封止することができる。
【0114】
次に、図10及び図11は本発明の第6の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、出力軸に対して与圧プレートを廻止めする廻止め部材とハウジングとの間にオイルシールを設けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0115】
図中、91は本実施の形態による旋回装置で、該旋回装置91は、ハウジング32、油圧モータ15、遊星歯車減速機構16,17、出力軸36、軸受38,39、後述の与圧プレート92、廻止め板93、オイルシール44等により構成されている。
【0116】
92は第1の実施の形態による与圧プレート41に代えて本実施の形態に用いた与圧プレートで、該与圧プレート92は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に、内周側が出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入される雌ねじ穴92Aとなった環状のナットにより構成されているものの、与圧プレート92の外径寸法は、第1の実施の形態による与圧プレート41よりも小さく設定されている。また、与圧プレート92の外周側には、後述のOリング95を取付けるためのシール取付溝92Bが全周に亘って凹設されている。
【0117】
93は与圧プレート92を出力軸36に対して廻止めする廻止め板で、該廻止め板93は、与圧プレート92の上面側に複数のボルト94を用いて取付けられた中空の円板部93Aと、該円板部93Aの外周側から下向きに折曲げられ、与圧プレート92の外周面と全周に亘って対面する円筒部93Bとにより大略構成され、円筒部93Bの外周面は、オイルシール44の各リップ部44B,44Cが摺接するシール摺接面93Cとなっている。
【0118】
ここで、廻止め板93を構成する円板部93Aの内周縁は、出力軸36の雄スプライン36A外周面に嵌合し、廻止め板93のシール摺接面93Cを出力軸36に対してほぼ同心状に配置する役目を果たしている。また、円板部93Aの内周側には、出力軸36に設けた雄スプライン36Aの一部に噛合する複数の歯部93Dが設けられている(図11参照)。
【0119】
そして、廻止め板93は、各歯部93Dを出力軸36の雄スプライン36Aに噛合させた状態で、ボルト94を用いて与圧プレート92の上面に固定されることにより、出力軸36の雄ねじ部36Bに螺入した与圧プレート92を出力軸36に対して廻止めし、出力軸36と一体に回転するものである。この場合、与圧プレート92と廻止め板93との間は、与圧プレート92のシール取付溝92B内に取付けたOリング95によってシールされ、出力軸36の雄ねじ部36Bと与圧プレート92の雌ねじ穴92Aとの間は、シールテープ等(図示せず)の手段によってシールされる構成となっている。
【0120】
本実施の形態による旋回装置91は上述の如き構成を有するもので、該旋回装置91の作動時には、出力軸36と一体に回転する廻止め板93のシール摺接面93Cに、オイルシール44のオイルリップ部44B、ダストリップ部44Cが常時摺接し、該オイルシール44によってハウジング32内に潤滑油を封止することができる。
【0121】
なお、上述した各実施の形態では、上側軸受38の潤滑をグリース等を用いて行い、下側軸受39の潤滑を固形潤滑材40を用いて行う場合を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば各軸受38,39の両方を固形潤滑材を用いて潤滑する構成としてもよく、各軸受38,39の両方をグリース等を用いて潤滑する構成としてもよい。
【0122】
また、上述した各実施の形態では、油圧ショベルの旋回装置に適用した場合を例に挙げているが、本発明の旋回装置は、下部走行体と上部旋回体とを備えた旋回式建設機械に広く適用することができるものである。
【0123】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、上側軸受と減速機構との間に配置された与圧プレートを利用して、該与圧プレートとハウジングとの間にオイルシールを設ける構成としたので、オイルシールを出力軸のピニオンから離間した位置に配置することができる。このため、例えば出力軸のピニオンと歯車との噛合部からこれらを潤滑するグリース等が噴出したとしても、このグリース内に混入した異物が与圧プレートとオイルシールとの摺接部に付着してオイルシールを摩耗、損傷させるのを抑えることができ、オイルシールのシール性を長期に亘って確保することができる。
【0124】
しかも、下側軸受の下側にオイルシールを配設する必要がなくなるので、このオイルシールを取付けるための部材を不要とすることができる。このため、下側軸受を出力軸のピニオン近傍に配置することができ、旋回装置全体を小型化することができる。さらに、部品点数を削減することができ、旋回装置の製造コストを低減することができる。
【0125】
また、請求項2の発明によれば、ハウジングに、オイルシールの近傍に位置して潤滑油を排出するためのドレン穴を設ける構成としたので、潤滑油中に混入した異物がオイルシールの周囲に滞留したとしても、ドレン穴を通じてハウジング内の潤滑油を排出することにより、オイルシールの周囲に滞留した異物の大部分を潤滑油と一緒に外部に排出することができ、ハウジング内の潤滑油を清浄な状態に保つことができる。
【0126】
また、請求項3の発明によれば、与圧プレートに、上側軸受を構成する内輪の内周面または外周面に嵌合する嵌合突起部を設ける構成としたので、上側軸受の内輪の内周面または外周面に与圧プレートの嵌合突起部を嵌合させることにより、与圧プレートを出力軸に対してほぼ同心状に配置することができる。このため、与圧プレートの外周面が出力軸に対して偏心して回転するのを抑えることができ、与圧プレートの外周面に摺接するオイルシールが偏摩耗してしまうのを抑え、そのシール性を良好に保つことができる。
【0127】
また、請求項4の発明によれば、与圧プレートの内周側に、出力軸に設けた雄スプラインの外周面に当接するスプライン当接面を設ける構成としたので、与圧プレートを出力軸に取付けるときに、出力軸の雄スプライン外周面に与圧プレートのスプライン当接面が当接することにより、出力軸に対して与圧プレートを心出しすることができる。このため、与圧プレートの外周面が出力軸に対して偏心して回転するのを抑えることができ、与圧プレートの外周面に摺接するオイルシールのリップ部が偏摩耗するのを抑えることができる。
【0128】
また、請求項5の発明によれば、出力軸のうち雄スプラインと上側軸受との間に、雄スプラインの歯先径よりも小径な全周溝を設け、与圧プレートを、出力軸の全周溝にそれぞれ嵌め込まれる複数の分割プレートにより構成したので、与圧プレートを構成する各分割プレートを、出力軸の径方向から該出力軸に取付けることができる。
【0129】
また、請求項6の発明によれば、出力軸と与圧プレートとの間に、出力軸に対して与圧プレートを廻止めする廻止め部材を設け、ハウジングと廻止め部材との間にオイルシールを設ける構成としたので、上側軸受と減速機構との間に位置する与圧プレートに取付けた廻止め部材を利用して、オイルシールを出力軸のピニオンから離間した位置に配置することができる。
【0130】
さらに、請求項7の発明によれば、下側軸受を構成する外輪と内輪との間に、潤滑油を含有してなる含油樹脂材料により形成された固形潤滑材を設ける構成としたので、固形潤滑材から滲出す潤滑油によって下側軸受を適正に潤滑することができる。また、例えば出力軸のピニオンと歯車との噛合部からこれらを潤滑するグリース等が噴出したとしても、このグリース内に混入した異物が下側軸受を通過してハウジング内に侵入するのを固形潤滑材によって抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による旋回装置を示す断面図である。
【図2】図1中の出力軸、上側軸受、与圧プレート、オイルシール等の要部を拡大して示す要部拡大断面図である。
【図3】図2中の出力軸、与圧プレート、廻止め板、オイルシール等を矢示III−III方向からみた断面図である。
【図4】第2の実施の形態による旋回装置の要部を示す図2と同様の要部拡大断面図である。
【図5】第3の実施の形態による旋回装置の要部を示す図2と同様の要部拡大断面図である。
【図6】第4の実施の形態による旋回装置の要部を示す図2と同様の要部拡大断面図である。
【図7】図6中の雄スプライン、スプライン当接面等を矢示VII−VII方向から拡大してみた拡大断面図である。
【図8】第5の実施の形態による旋回装置の要部を示す図2と同様の要部拡大断面図である。
【図9】図8中の出力軸、半割プレート、プレート固定筒等の要部を示す分解斜視図である。
【図10】第6の実施の形態による旋回装置の要部を示す図2と同様の要部拡大断面図である。
【図11】図10中の出力軸、廻止め板、オイルシール等を矢示XI−XI方向からみた断面図である。
【図12】従来技術による旋回装置を示す断面図である。
【符号の説明】
15 油圧モータ(回転源)
16,17 遊星歯車減速機構
32 ハウジング
34D ドレン穴
36,52,82 出力軸
36A,52A,82A 雄スプライン
38 上側軸受
39 下側軸受
40 固形潤滑材
41,53,62,72,83,92 与圧プレート
41B,53B,62B,72B,85D,93C シール摺接面
44 オイルシール
53C,62C 嵌合突起部
72C スプライン当接面
82B 全周溝
84 半割プレート
85 プレート固定筒
93 廻止め板(廻止め部材)

Claims (7)

  1. 下端側が上部旋回体に取付けられ上端側に回転源が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジング内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構と、前記ハウジングから下部走行体側に向けて突出し該減速機構により減速された回転を出力するピニオンを有した出力軸と、前記減速機構の近傍に位置して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する上側軸受と、該上側軸受から下方に離間して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する下側軸受と、前記各軸受を軸方向に与圧するため前記減速機構と上側軸受との間に位置して前記出力軸に取付けられた環状の与圧プレートとを備えてなる建設機械の旋回装置において、
    前記ハウジングと与圧プレートとの間には、前記ハウジング内の潤滑油が下側軸受に向けて流れるのを阻止するオイルシールを設ける構成としたことを特徴とする建設機械の旋回装置。
  2. 前記ハウジングには、前記オイルシールの近傍に位置して前記潤滑油を排出するためのドレン穴を設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械の旋回装置。
  3. 前記上側軸受は、前記ハウジングの内側面に嵌合された外輪と、前記出力軸の外周面に嵌合された内輪と、前記外輪と内輪との間に転動可能に設けられた複数の転動体とにより構成し、
    前記与圧プレートには、前記上側軸受を構成する内輪の内周面または外周面に嵌合することにより前記出力軸に対して前記与圧プレートの心出しを行う嵌合突起部を設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械の旋回装置。
  4. 前記出力軸には前記減速機構がスプライン結合される雄スプラインを設け、
    前記与圧プレートの内周側には、前記雄スプラインの外周面に当接することにより前記出力軸に対して与圧プレートの心出しを行うスプライン当接面を設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械の旋回装置。
  5. 前記出力軸には、前記減速機構がスプライン結合される雄スプラインと、該雄スプラインと前記上側軸受との間に位置して該雄スプラインの外径よりも小径な全周溝とを設け、
    前記与圧プレートは、前記出力軸の全周溝にそれぞれ嵌め込まれる複数の分割プレートにより構成してなる請求項1または2に記載の建設機械の旋回装置。
  6. 下端側が上部旋回体に取付けられ上端側に回転源が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジング内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構と、前記ハウジングから下部走行体側に向けて突出し該減速機構により減速された回転を出力するピニオンを有した出力軸と、前記減速機構の近傍に位置して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する上側軸受と、該上側軸受から下方に離間して前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する下側軸受と、前記各軸受を軸方向に与圧するため前記減速機構と上側軸受との間に位置して前記出力軸に取付けられた環状の与圧プレートとを備えてなる建設機械の旋回装置において、
    前記出力軸と与圧プレートとの間には、前記出力軸に対して与圧プレートを廻止めする円筒状の廻止め部材を設け、
    前記ハウジングと廻止め部材との間には、前記ハウジング内の潤滑油が下側軸受に向けて流れるのを阻止するオイルシールを設ける構成としたことを特徴とする建設機械の旋回装置。
  7. 前記下側軸受は、前記ハウジングの下端側内周に嵌合された外輪と、前記出力軸の下端側外周に嵌合された内輪と、前記外輪と内輪との間に転動可能に設けられた複数の転動体とにより構成し、前記外輪と内輪との間には潤滑油を含有してなる含油樹脂材料により形成された固形潤滑材を設ける構成としてなる請求項1,2,3,4,5または6に記載の建設機械の旋回装置。
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