JP2002243024A - 減速装置 - Google Patents

減速装置

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JP2002243024A
JP2002243024A JP2001039056A JP2001039056A JP2002243024A JP 2002243024 A JP2002243024 A JP 2002243024A JP 2001039056 A JP2001039056 A JP 2001039056A JP 2001039056 A JP2001039056 A JP 2001039056A JP 2002243024 A JP2002243024 A JP 2002243024A
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oil
sleeve
drain hole
output shaft
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JP2001039056A
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Nobuo Uzawa
信夫 鵜沢
Soushi Shibukawa
壮史 澁川
Isato Masuda
勇人 益田
Yuji Igawa
裕二 井川
Takeshi Kurihara
猛 栗原
Akihiro Tanaka
章弘 田中
Shinichi Sekido
慎一 関戸
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0457Splash lubrication

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内の潤滑油を確実に排出すること
ができ、かつ、この排油作業を容易に行うことができる
ようにする。 【解決手段】 ハウジング12を構成する下側ハウジン
グ14の開口部14D側に配設されたスリーブ32に排
油穴33を設けると共に、この排油穴33に封止栓34
を脱着可能に取付ける構成とする。これにより、減速装
置31を旋回フレーム4に取付けたままの状態で、スリ
ーブ32の排油穴33から封止栓34を取外すだけで、
ハウジング12内に残留した潤滑油24を、異物と一緒
に排油穴33を通じてハウジング12の外部に排出する
ことができ、減速装置31の信頼性を高めると共に、減
速装置31の寿命を延ばすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の旋回装置に用いて好適な減速装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等
の上部旋回体を下部走行体上で旋回させるための旋回装
置には、回転源の出力を増大するための減速装置が搭載
されている。
【0003】そこで、この種の従来技術による減速装置
を油圧ショベルの旋回装置に適用した場合を例に挙げ、
図5を参照しつつ説明する。
【0004】図中、1は油圧ショベルの下部走行体と上
部旋回体との間に設けられた旋回輪で、該旋回輪1は、
下部走行体側の丸胴2にボルト3を用いて固着された内
輪1Aと、上部旋回体側の旋回フレーム4に固着された
外輪1Bと、内輪1Aと外輪1Bとの間に配設された複
数の鋼球1C(1個のみ図示)とからなり、内輪1Aの
内周側には全周に亘って内歯車1Dが形成されている。
そして、旋回フレーム4に固着された外輪1Bが内輪1
Aの周囲を回転することにより、上部旋回体が下部走行
体上で旋回する構成となっている。
【0005】5は旋回輪1を構成する内輪1Aの内周側
に設けられたグリースバスで、該グリースバス5は、内
輪1Aの内歯車1Dと後述するピニオン18との噛合部
を潤滑するグリースを保持するものである。
【0006】6は油圧ショベルに搭載された旋回装置
で、該旋回装置6は、旋回輪1に回転力を伝達すること
により上部旋回体を旋回させるものである。ここで、旋
回装置6は、回転源としての油圧モータ7と、該油圧モ
ータ7の出力軸7Aの回転を減速して旋回輪1に大きな
回転力を伝達する後述の減速装置11とにより大略構成
されている。
【0007】11は油圧モータ7と共に旋回装置6を構
成する減速装置で、該減速装置11は、後述のハウジン
グ12、遊星歯車減速機構16、出力軸17、ピニオン
18、上側軸受19、下側軸受20、スリーブ22、オ
イルシール23等により構成されている。
【0008】12は減速装置11の外殻をなす筒状のハ
ウジングで、該ハウジング12は、軸方向の一側(上
側)に位置する円筒状の上側ハウジング13と、軸方向
の他側(下側)に位置する段付き円筒状の下側ハウジン
グ14とにより構成されている。
【0009】ここで、上側ハウジング13の上端側には
油圧モータ7が固着され、該油圧モータ7の出力軸7A
はハウジング12内に伸長している。また、上側ハウジ
ング13の内周側には環状の内歯車13Aが全周に亘っ
て形成されている。
【0010】一方、下側ハウジング14の下端側には環
状のフランジ部14Aが一体に形成され、該フランジ部
14Aはボルト15を用いて旋回フレーム4に固着され
ている。また、下側ハウジング14の内周側には、後述
の上側軸受19、下側軸受20が取付けられる環状の軸
受取付部14B,14Cが上,下に離間して設けられて
いる。さらに、下側ハウジング14の下端部は開口部1
4Dとなり、該開口部14Dの内周側には後述のオイル
シール23が取付けられる構成となっている。
【0011】16はハウジング12内に設けられた減速
機構としての遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構
16は、油圧モータ7の出力軸7Aにスプライン結合さ
れた太陽歯車16Aと、該太陽歯車16Aと上側ハウジ
ング13の内歯車13Aとに噛合しつつ太陽歯車16A
の周囲を公転する複数の遊星歯車16B(1個のみ図
示)と、該遊星歯車16Bを回転可能に支持するキャリ
ア16Cとにより構成されている。
【0012】17は後述の上側軸受19及び下側軸受2
0を介してハウジング12内に回転可能に設けられた出
力軸で、該出力軸17の上端側は、遊星歯車減速機構1
6のキャリア16Cにスプライン結合されている。そし
て、出力軸17は、遊星歯車減速機構16によって減速
された油圧モータ7の回転を出力するものである。
【0013】18は出力軸17の下端側に設けられたピ
ニオンで、該ピニオン18は、下側ハウジング14の開
口部14Dから下方に突出している。そして、ピニオン
18は、旋回輪1の内輪1Aに形成された内歯車1Dに
噛合することにより、出力軸17の回転を旋回輪1(内
輪1A)に伝達するものである。
【0014】19は遊星歯車減速機構16よりも下側に
位置して下側ハウジング14内に設けられた上側軸受、
20は該上側軸受19よりも下側に位置して下側ハウジ
ング14内に設けられた下側軸受で、これら各軸受1
9,20は、出力軸17の上端側外周に螺着されたナッ
ト21によって与圧された状態で、ハウジング12に対
して出力軸17を回転可能に支持するものである。
【0015】ここで、上側軸受19は、下側ハウジング
14の軸受取付部14Bに固定された外輪19Aと、出
力軸17の上端側に挿嵌された内輪19Bと、これら外
輪19Aと内輪19Bとの間に回転可能に設けられた円
筒状の複数の転動体19Cとにより構成されている。
【0016】一方、下側軸受20は、下側ハウジング1
4の軸受取付部14Cに固定された外輪20Aと、出力
軸17の下端側に挿嵌された内輪20Bと、これら外輪
20Aと内輪20Bとの間に回転可能に設けられた円筒
状の複数の転動体20Cとにより構成されている。
【0017】22は下側ハウジング14の開口部14D
側に配設された環状のスリーブで、該スリーブ22は、
内周側が出力軸17に挿嵌され、外周側が下側ハウジン
グ14の開口部14D側に延びている。そして、スリー
ブ22は、下側軸受20の内輪20Bとピニオン18と
の間で挟持され、出力軸17と一体に回転するものであ
る。また、スリーブ22は、下側軸受20の外輪20A
よりも大径に形成され、その外周面は、下側ハウジング
14の開口部14D内周面と対面し後述するオイルシー
ル23が液密に摺接するシール摺接面となっている。
【0018】23は下側ハウジング14の開口部14D
とスリーブ22の外周側との間に設けられた環状のオイ
ルシールで、該オイルシール23は、下側ハウジング1
4の開口部14D内周面とスリーブ22の外周面との間
を閉塞し、ハウジング12内に遊星歯車減速機構16、
各軸受19,20等を潤滑するための潤滑油24を封止
するものである。
【0019】25は下側ハウジング14のうち各軸受取
付部14B,14Cよりも外周側に位置し上,下方向に
貫通して設けられた油通路で、該油通路25の上端側は
上側軸受19の近傍に開口し、下端側は下側軸受20の
近傍に開口している。そして、油通路25は、出力軸1
7の回転時にハウジング12内の潤滑油24を、下側軸
受20から上側軸受19に向けて循環させるものであ
る。
【0020】26は下側ハウジング14のうち軸受取付
部14Bの近傍に設けられた排油口で、該排油口26は
油通路25の上端側に開口している。27は排油口26
に接続された排油パイプで、該排油パイプ27は下側ハ
ウジング14から水平に延び、その先端側は旋回フレー
ム4に穿設された排油孔4Aに向けてL型に屈曲してい
る。そして、排油パイプ27の先端部は封止栓28によ
って封止され、該封止栓28を排油パイプ27から取外
すことにより、ハウジング12内に貯留された潤滑油2
4を、油通路25、排油口26、排油パイプ27を通じ
てハウジング12の外部に排出することができる構成と
なっている。
【0021】従来技術による減速装置11は上述の如き
構成を有するもので、油圧モータ7が作動して出力軸7
Aが回転すると、この出力軸7Aの回転が遊星歯車減速
機構16により減速されて出力軸17に伝わり、ピニオ
ン18が大きなトルクをもって回転する。このため、ピ
ニオン18が旋回輪1の内輪1Aに設けた内歯車1Dと
噛合しつつ内輪1Aに沿って公転し、このピニオン18
の公転力がハウジング12を介して旋回フレーム4に伝
わることにより、旋回フレーム4が丸胴2上で旋回す
る。そして、減速装置11の作動時には、ハウジング1
2内に貯留された潤滑油24が遊星歯車減速機構16、
各軸受19,20等を潤滑する。
【0022】ところで、減速装置11の作動時には、遊
星歯車減速機構16を構成する太陽歯車16Aと遊星歯
車16Bとが噛合することにより生じた摩耗粉等の金属
性の異物が潤滑油24中に混入する。そして、この異物
は、潤滑油24中を沈降し、下側軸受20の外輪20A
と内輪20Bとの間に侵入して転動体20C等を傷つけ
たり、スリーブ22とオイルシール23との摺接面間に
侵入してオイルシール23を損傷させる。
【0023】このため、潤滑油24は定期的に交換する
必要があり、この潤滑油24の交換を行うときには、ま
ず、排油パイプ27の先端から封止栓28を取外すこと
により、汚れた潤滑油24を排油口26、排油パイプ2
7を通じてハウジング12の外部に排出し、その後、給
油口(図示せず)を通じてハウジング12内に清浄な潤
滑油を給油する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術によ
る減速装置11は、排油口26が上側軸受19の近傍に
設けられているため、ハウジング12のうち排油口26
よりも低い位置には、異物を含んだ汚れた潤滑油24が
排出されないまま残留することになる。
【0025】このため、下側軸受20、スリーブ22、
オイルシール23等が常に汚れた潤滑油24に晒される
状態となり、この汚れた潤滑油24中に混入した異物
が、下側軸受20の外輪20Aと内輪20Bとの間、ス
リーブ22とオイルシール23との摺接面間に侵入す
る。この結果、下側軸受20の転動体20C等が傷つい
て出力軸17の安定した回転が損なわれるという不具
合、潤滑油24がハウジング12から漏れ出ることによ
り減速装置11の寿命が低下してしまうという不具合が
生じる。
【0026】一方、ハウジング12内に貯留された潤滑
油24のほぼ全量を排出するためには、減速装置11の
ハウジング12を旋回フレーム4から取外し、さらに、
ハウジング12から油圧モータ7を取外すといった煩雑
な分解作業を行わなければならず、このときの作業性が
非常に悪いという問題がある。
【0027】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ハウジング内の潤滑油を確実にハウジン
グの外部に排出することができ、かつ、この排油作業を
容易に行うことができるようにした減速装置を提供する
ことを目的としている。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、軸方向の一側に回転源が設けられ軸方
向の他側が開口した筒状のハウジングと、該ハウジング
内に設けられ前記回転源の回転を減速する減速機構と、
該減速機構により減速された回転を出力するため前記ハ
ウジング内に回転可能に設けられた出力軸と、該出力軸
の先端側に設けられ前記ハウジングの開口から突出した
ピニオンと、前記ハウジングと出力軸との間に設けられ
該出力軸を回転可能に支持する軸受と、内周側が該軸受
とピニオンとの間で出力軸に嵌合され外周側が前記ハウ
ジングの開口側に延びた環状のスリーブと、該スリーブ
の外周側とハウジングの開口との間に設けられハウジン
グ内に潤滑油を保持するオイルシールとにより構成して
なる減速装置に適用される。
【0029】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、スリーブにはハウジングの内部と外部とを連通
する排油穴を設け、該排油穴には該排油穴を封止する封
止栓を着脱可能に取付けたことにある。
【0030】このように構成したことにより、封止栓を
取外してスリーブの排油穴を開通させると、ハウジング
内の潤滑油を異物と一緒に排油穴を通じてハウジングの
外部に排出することができる。このため、ハウジング内
に汚れた潤滑油が残留することがなく、該潤滑油中に混
入した異物によって軸受、オイルシール等が損傷してし
まうのを抑えることができる。また、ハウジングが取付
けられた構造物から該ハウジングを取外す必要がないの
で、排油作業時の作業性を高めることができる。
【0031】請求項2の発明は、封止栓のうちハウジン
グ内に位置する部位には磁石を設ける構成としたことに
ある。
【0032】このように構成したことにより、減速機構
等から生じた摩耗粉等の金属性の異物は、その自重によ
って潤滑油中を沈降した後、封止栓に設けられた磁石に
吸着して捕捉される。このため、減速装置の作動時に潤
滑油中を異物が浮遊し、この異物が軸受の外輪と内輪と
の間、スリーブとオイルシールとの間に侵入するのを抑
えることができる上に、封止栓を取外してハウジング内
の潤滑油を排出するときに、これと同時に封止栓の磁石
に捕捉された異物をも外部に排出することができる。
【0033】請求項3の発明は、スリーブの排油穴はピ
ニオンの歯先よりも外周側に設ける構成としたことにあ
る。
【0034】このように構成したことにより、スリーブ
の排油穴がピニオンによって閉塞されることがなく、ハ
ウジング内の潤滑油を排油穴を通じて効率良く外部に排
出することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る減速装置の実
施の形態を、油圧ショベル等の旋回装置に適用した場合
を例に挙げ、図1ないし図4を参照しつつ詳細に説明す
る。なお、本実施の形態では上述した従来技術と同一の
構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものと
する。
【0036】図中、31は従来技術による減速装置11
に代えて本実施の形態に用いた減速装置で、該減速装置
31は、従来技術による減速装置11とほぼ同様に、ハ
ウジング12、遊星歯車減速機構16、出力軸17、ピ
ニオン18、上側軸受19、下側軸受20、オイルシー
ル23、後述のスリーブ32等により構成されるもの
の、スリーブ32に後述の排油穴33が設けられている
点が従来技術とは異なるものである。
【0037】32は従来技術によるスリーブ22に代え
て本実施の形態に用いた環状のスリーブで、該スリーブ
32は、内周側が出力軸17に挿嵌され、外周側が下側
ハウジング14の開口部14D側に延びている。そし
て、スリーブ32は、下側軸受20の内輪20Bとピニ
オン18との間で挟持され、出力軸17と一体に回転す
るものである。
【0038】ここで、スリーブ32は、下側軸受20の
外輪20Aよりも大径な環状に形成され、その外周面は
オイルシール23の内周面に常時摺接するシール摺接面
32Aとなっている。また、スリーブ32の上面は、内
周側から外周側に向けて斜め上向きに傾斜した凹湾曲面
32Bとなり、該凹湾曲面32Bには後述の排油穴33
が開口している。
【0039】33はスリーブ32に上,下方向に貫通し
て設けられた排油穴で、該排油穴33は、後述する封止
栓34が螺着されるねじ穴(雌ねじ)として形成されて
いる(図4参照)。そして、排油穴33は、常時は図2
に示す如く封止栓34によって閉塞され、図4に示す如
く封止栓34を取外したときにはハウジング12の内部
と外部とを連通し、ハウジング12内に貯留された潤滑
油24をハウジング12の外部に排出するものである。
【0040】ここで、排油穴33は、ピニオン18の歯
先18Aよりも外周側に形成され、排油穴33を通じて
排出される潤滑油24の流れがピニオン18によって妨
げられないように考慮されている。また、排油穴33
は、スリーブ32の凹湾曲面32Bに開口し、これによ
り、潤滑油24が凹湾曲面32Bの傾斜に沿って排油穴
33へと導かれるように考慮されている。
【0041】34はスリーブ32の排油穴33に脱着可
能に取付けられた封止栓で、該封止栓34は、例えば図
3に示す如く全体としてほぼ円筒状に形成され、その外
周側には、排油穴33に螺着される雄ねじ部34Aが螺
設され、内周側にはレンチ等の工具が係合する工具係合
穴34Bが穿設されている。
【0042】そして、封止栓34は、常時はスリーブ3
2の排油穴33に螺着されることにより該排油穴33を
液密に閉塞(封止)し、ハウジング12内に潤滑油24
を保持する。従って、スリーブ32の排油穴33から封
止栓34を取外したときには、ハウジング12内の潤滑
油24、及び潤滑油24中に混入してスリーブ32、下
側軸受20の周辺に滞留した異物を排油穴33を通じて
外部に排出することができる構成となっている。
【0043】35は封止栓34のうちハウジング12内
に位置する部位(上端部)に固着して設けられた磁石
で、該磁石35は、封止栓34をスリーブ32の排油穴
33に取付けた状態でハウジング12内に配置されるも
のである。そして、磁石35は、潤滑油24中に混入し
てスリーブ32上に沈降してきた金属性の異物を吸着
し、この異物が出力軸17の回転によって攪拌される潤
滑油24中を浮遊しないように捕捉するものである。従
って、封止栓34を排油穴33から取外したときには、
磁石35によって捕捉した異物を外部に取出すことがで
きる構成となっている。
【0044】36はグリースバス5のうちスリーブ32
の排油穴33と対応する位置に形成された開口部、37
はボルト38を用いてグリースバス5の下面に脱着可能
に取付けられた蓋体で、開口部36は常時は蓋体37に
よって閉塞されている。
【0045】そして、開口部36は、スリーブ32の排
油穴33を通じてハウジング12内の潤滑油24を排出
するときに、排油穴33から落下してくる潤滑油24を
グリースバス5の外部に排出する役目を担うものであ
る。また、スリーブ32の排油穴33から封止栓34を
脱着するときには、この脱着作業に用いるレンチ等の工
具を、開口部36を通じて封止栓34の工具係合穴34
Bに係合させることができる構成となっている。なお、
グリースバス5には、通常、雨水等の水分を外部に排出
するための水抜き穴(図示せず)が形成されており、開
口部36は水抜き穴を兼用する構成としてもよい。
【0046】本実施の形態による減速装置31は上述の
如き構成を有するもので、油圧モータ7が作動して出力
軸7Aが回転すると、この出力軸7Aの回転が減速装置
31により減速され、ピニオン18が大きなトルクをも
って回転する。そして、ピニオン18が旋回輪1の内輪
1Aに設けた内歯車1Dと噛合しつつ内輪1Aに沿って
公転し、このピニオン18の公転力がハウジング12を
介して旋回フレーム4に伝わることにより、旋回フレー
ム4が丸胴2上で旋回する。
【0047】このとき、ハウジング12内に封止された
潤滑油24により、遊星歯車減速機構16、上側軸受1
9、下側軸受20等が潤滑される。そして、遊星歯車減
速機構16等から生じた摩耗粉等の金属性の異物39
は、潤滑油24中を沈降してスリーブ32の凹湾曲面3
2Bに達した後、図2に示す如くスリーブ32の排油穴
33に取付けられた封止栓34の磁石35に吸着され
る。これにより、出力軸17の回転によって攪拌される
潤滑油24中を異物39が浮遊することがなく、この異
物39が下側軸受20の外輪20Aと内輪20Bとの間
に侵入して転動体20Cを傷つけたり、オイルシール2
3とスリーブ32のシール摺接面32Aとの間に侵入し
てオイルシール23を損傷させるのを抑えることができ
る。
【0048】次に、本実施の形態による減速装置31
は、ハウジング12内に貯留された汚れた潤滑油24を
確実にハウジング12の外部に排出することができるよ
うになっており、以下、この排油作業について説明す
る。
【0049】まず、作業者は、排油パイプ27の先端か
ら封止栓28を取外すことにより、汚れた潤滑油24を
排油口26、排油パイプ27を通じてハウジング12の
外部に排出する。この場合、ハウジング12のうち排油
口26よりも低い位置には、異物を含んだ汚れた潤滑油
24が排出されないまま残留する。
【0050】このため、作業者は、グリースバス5の下
面に固定された蓋体37を取外してグリースバス5の開
口部36を開く。この状態で、適宜に油圧モータ7を作
動させて出力軸17と共にスリーブ32を回転させ、ス
リーブ32の排油穴33に螺着された封止栓34を開口
部36の位置に合致させる。
【0051】次に、作業者は、レンチ等の工具(図示せ
ず)を開口部36に挿入して封止栓34の工具係合穴3
4Bに係合させ、該工具を用いて封止栓34をスリーブ
32の排油穴33から取外す。
【0052】これにより、図4中の矢示Aの如く、ハウ
ジング12内に残留した潤滑油24を排油穴33を通じ
てハウジング12の外部に排出し、さらに、開口部36
を通じてグリースバス5の下方へと排出することができ
る。
【0053】この場合、排油穴33は、スリーブ32の
うちピニオン18の歯先18Aよりも外周側に設けられ
ているので、排油穴33がピニオン18によって閉塞さ
れることがなく、ハウジング12内に残留した潤滑油2
4を排油穴33を通じて効率良く外部に排出することが
できる。しかも、排油穴33は、スリーブ32の凹湾曲
面32Bに開口しているので、潤滑油24を凹湾曲面3
2Bの傾斜に沿って排油穴33へと導き、該排油穴33
を通じて確実に外部に排出することができる。
【0054】さらに、封止栓34に設けた磁石35に
は、減速装置31の作動時に潤滑油24中に混入した異
物39が吸着して捕捉されているので、図4に示す如く
封止栓34を排油穴33から取外したときに、磁石35
によって捕捉された異物39をハウジング12の外部に
排出することができる。
【0055】このようにして、ハウジング12内に貯留
された潤滑油24のほぼ全量を排出した後には、作業者
は、スリーブ32の排油穴33に封止栓34を螺着して
これを封止し、さらに、グリースバス5の開口部36を
蓋体37によって閉塞する。そして、ハウジング12に
設けられた給油口(図示せず)を通じてハウジング12
内に清浄な潤滑油を給油する。
【0056】かくして、本実施の形態によれば、ハウジ
ング12の開口部14D側に配設されたスリーブ32に
排油穴33を設け、この排油穴33に封止栓34を脱着
可能に取付ける構成としたので、封止栓34を取外して
排油穴33を連通することにより、排油パイプ27から
排出しきれずにハウジング12内に残留した潤滑油24
を排油穴33を通じてハウジング12の外部に排出する
ことができる。
【0057】このため、汚れた潤滑油24中に混入した
異物39が、下側軸受20の外輪20Aと内輪20Bと
の間に侵入して転動体20Cを傷つけたり、オイルシー
ル23とスリーブ32のシール摺接面32Aとの間に侵
入してオイルシール23を損傷するのを抑えることがで
き、減速装置31の信頼性を高めることができると共
に、減速装置31の寿命を延ばすことができる。
【0058】また、封止栓34のうちハウジング12内
に位置する部位には磁石35を設ける構成としたので、
潤滑油24中に混入した金属性の異物39を磁石35に
よって吸着して捕捉することができる。これにより、ハ
ウジング12内に残留した潤滑油24を排出するために
封止栓34を排油穴33から取外したときに、磁石35
によって捕捉した異物39をハウジング12の外部に排
出することができる。
【0059】一方、減速装置31を旋回フレーム4に取
付けたままの状態で、スリーブ32の排油穴33から封
止栓34を取外すだけでハウジング12内に残留した潤
滑油24を排出することができるので、例えば減速装置
31を旋回フレーム4から取外すといった煩雑な作業を
不要とすることができ、排油作業の作業性を高めること
ができる。
【0060】なお、上述した実施の形態では、ハウジン
グ12に排油パイプ27を取付けた場合を例に挙げた
が、本発明はこれに限るものではなく、例えば排油パイ
プ27を廃止し、ハウジング12内に貯留された潤滑油
24のほぼ全量をスリーブ32の排油穴33を通じて排
出する構成としてもよい。この場合には、排油パイプ2
7を不要とした分、旋回フレーム4に減速装置31を取
付けるときに必要な取付スペースを小さくすることがで
きる。
【0061】また、上述した実施の形態では、スリーブ
32に1個の排油穴33を設けた場合を例に挙げたが、
本発明はこれに限るものではなく、例えば2個以上の排
油穴を設ける構成としてもよい。
【0062】また、上述した実施の形態では、1段の遊
星歯車減速機構16を備えた減速装置を例に挙げたが、
本発明はこれに限らず、例えば2段以上の遊星歯車減速
機構を備えた減速装置に適用してもよい。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ハウジングの開口側に配設されたスリーブにハウ
ジングの内部と外部とを連通する排油穴を設け、該排油
穴には該排油穴を封止する封止栓を着脱可能に取付ける
構成としたので、封止栓を取外してスリーブの排油穴を
開通させることにより、ハウジング内に残留した潤滑油
を異物と一緒に排油穴を通じてハウジングの外部に排出
することができる。
【0064】このため、ハウジング内に汚れた潤滑油が
残留することがなく、該潤滑油中に混入した異物によっ
て軸受、オイルシール等が損傷してしまうのを抑えるこ
とができるので、減速装置の信頼性を高めることがで
き、減速装置の寿命を延ばすことができる。また、ハウ
ジングが取付けられた構造物から該ハウジングを取外す
ことなく、スリーブから封止栓を取外すだけで潤滑油を
排出することができるので、排油作業の作業性を高める
ことができる。
【0065】また、請求項2の発明によれば、封止栓の
うちハウジング内に位置する部位には磁石を設ける構成
としたので、封止栓によってスリーブの排油穴を封止す
ることにより、潤滑油中に混入した摩耗粉等の金属性の
異物を、封止栓の磁石に吸着して捕捉することができ
る。このため、減速装置の作動時に、潤滑油中の異物が
軸受の外輪と内輪との間、スリーブとオイルシールとの
間に侵入してこれらを傷つけるのを抑えることができる
上に、排油穴から封止栓を取外したときに磁石に捕捉さ
れた異物を外部に排出することができる。
【0066】さらに、請求項3の発明によれば、スリー
ブの排油穴はピニオンの歯先よりも外周側に設ける構成
としたので、スリーブの排油穴がピニオンによって閉塞
されることがなく、ハウジング内の潤滑油を排油穴を通
じて効率良く外部に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による減速装置を旋回装置
に適用した状態で示す縦断面図である。
【図2】図1中のスリーブ、排油穴、封止栓等の要部を
拡大してみた拡大断面図である。
【図3】封止栓を単体で示す斜視図である。
【図4】封止栓をスリーブの排油穴から取外した状態を
示す図2と同様の拡大断面図である。
【図5】従来技術による減速装置を旋回装置に適用した
状態で示す縦断面図である。
【符号の説明】
7 油圧モータ(回転源) 12 ハウジング 13 上側ハウジング 14 下側ハウジング 14D 開口部 16 遊星歯車減速機構(減速機構) 17 出力軸 18 ピニオン 18A 歯先 20 下側軸受 23 オイルシール 24 潤滑油 32 スリーブ 33 排油穴 34 封止栓 35 磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益田 勇人 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 井川 裕二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 栗原 猛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 田中 章弘 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 関戸 慎一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3J027 FA25 FA38 FB10 GA01 GB03 GC13 GC22 GD04 GD08 GD12 GE27 3J063 AA15 AB12 AC01 BA07 BA11 BB27 CA01 CB02 CD67 XE22 XE24 XF26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の一側に回転源が設けられ軸方向
    の他側が開口した筒状のハウジングと、 該ハウジング内に設けられ前記回転源の回転を減速する
    減速機構と、 該減速機構により減速された回転を出力するため前記ハ
    ウジング内に回転可能に設けられた出力軸と、 該出力軸の先端側に設けられ前記ハウジングの開口から
    突出したピニオンと、 前記ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回
    転可能に支持する軸受と、 内周側が該軸受とピニオンとの間で出力軸に嵌合され外
    周側が前記ハウジングの開口側に延びた環状のスリーブ
    と、 該スリーブの外周側とハウジングの開口との間に設けら
    れハウジング内に潤滑油を保持するオイルシールとによ
    り構成してなる減速装置において、 前記スリーブには前記ハウジングの内部と外部とを連通
    する排油穴を設け、該排油穴には該排油穴を封止する封
    止栓を着脱可能に取付ける構成としたことを特徴とする
    減速装置。
  2. 【請求項2】 前記封止栓のうち前記ハウジング内に位
    置する部位には磁石を設ける構成としてなる請求項1に
    記載の減速装置。
  3. 【請求項3】 前記スリーブの排油穴は前記ピニオンの
    歯先よりも外周側に設ける構成としてなる請求項1また
    は2に記載の減速装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101837715B1 (ko) * 2017-11-13 2018-03-13 (주)유케이오토텍 급유기능을 갖는 동력전달장치
JP2021070277A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 住友重機械工業株式会社 潤滑システム及び射出成形機

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JP2021070277A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 住友重機械工業株式会社 潤滑システム及び射出成形機
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