JPH0921142A - 旋回装置 - Google Patents

旋回装置

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Publication number
JPH0921142A
JPH0921142A JP19110095A JP19110095A JPH0921142A JP H0921142 A JPH0921142 A JP H0921142A JP 19110095 A JP19110095 A JP 19110095A JP 19110095 A JP19110095 A JP 19110095A JP H0921142 A JPH0921142 A JP H0921142A
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JP
Japan
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housing
oil seal
lip
collar member
pinion
Prior art date
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Pending
Application number
JP19110095A
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English (en)
Inventor
Shinobu Yamamoto
忍 山本
Nobuo Uzawa
信夫 鵜沢
Takeshi Kurihara
猛 栗原
Yuji Igawa
裕二 井川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピニオンと旋回輪との噛合部を潤滑するグリ
ースと、ハウジング内で減速機構等を潤滑する潤滑油と
が混合するのを防止する。 【解決手段】 カラー部材41の上部外周側にリテーナ
30側に突出して拡径するフランジ部41Aを設けると
共に、オイルシール42に軸方向に弾性変形可能となっ
たリップ部45を設ける構成とする。これにより、ピニ
オン25と旋回輪26との噛合部から噴出したグリース
により、リップ部45の上側オイルシールリップ46A
が、カラー部材41に設けられたフランジ部41Aの下
面に圧接され、上側オイルシールリップ46Aとカラー
部材41との密着性が向上するから、ピニオン25と内
輪27の内歯27Aとの噛合部から噴出したグリースが
ハウジング11内に侵入して潤滑油に混合するのを確実
に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル,油圧クレーン等の建設機械に設けられ、建設機械の
下部走行体上で上部旋回体を旋回させるのに用いて好適
な旋回装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル,油圧クレーン等の建設機
械は、通常、路面を走行するための下部走行体と作業装
置等が設けられた上部旋回体とから大略構成され、該上
部旋回体は下部走行体との間に設けられた旋回装置を作
動させることにより、下部走行体上で旋回動作を行うよ
うになっている。
【0003】そこで、図6ないし図8に、従来技術によ
る旋回装置を油圧ショベルに用いた場合を例に挙げて述
べる。
【0004】図中、1は下部走行体、2は該下部走行体
1上に旋回可能に搭載された上部旋回体を示し、該上部
旋回体2は、旋回フレーム3を有し、該旋回フレーム3
上には機械室4,運転室5,カウンタウエイト6等が設
けられている。7は旋回フレーム3に俯仰動可能に取付
けられた作業装置を示し、該作業装置7により土砂等の
掘削作業が行われるようになっている。
【0005】8は下部走行体1と上部旋回体2との間に
配設された旋回装置を示し、該旋回装置8は、外部から
圧油が給排されることにより出力軸9Aを回転駆動する
油圧モータからなる回転源としての旋回モータ9と、該
旋回モータ9の回転を減速して後述する旋回輪26に伝
達する遊星歯車減速装置10とから大略構成されてい
る。
【0006】11は遊星歯車減速装置10の本体を構成
するハウジングを示し、該ハウジング11は段付きの略
円筒状に形成され、下端側の下フランジ12Aが旋回フ
レーム3上に複数のボルト13,13,…を介して固着
された下側ハウジング12と、該下側ハウジング12の
上フランジ12B上に設けられ、内周面に全周に亘って
内歯14Aが形成された上側ハウジング14と、該上側
ハウジング14の上端側を施蓋し、旋回モータ9が取付
けられたカバー15とから構成されている。そして、カ
バー15および上側ハウジング14には軸方向に複数の
ボルト挿通穴15A,14Bが穿設され、該各ボルト挿
通穴15A,14Bに挿通された複数の長尺ボルト16
により、カバー15および上側ハウジング14が下側ハ
ウジング12の上フランジ12Bに一体的に固着してい
る。
【0007】17はカバー15の下側に位置して上側ハ
ウジング14内に配設された減速歯車機構を示し、該減
速歯車機構17は、旋回モータ9の出力軸9Aにスプラ
イン結合された太陽歯車18と、該太陽歯車18と上側
ハウジング14の内歯14Aとに噛合し、太陽歯車18
の周囲を自転しつつ公転する例えば3個の遊星歯車19
(1個のみ図示)と、該各遊星歯車19を支持ピン20
を介して回転可能に支持し、各遊星歯車19の公転を後
述する出力軸22に伝達するキャリア21とから構成さ
れている。
【0008】ここで、キャリア21の下端側には下方に
向かって突出するボス部21Aが形成されており、該ボ
ス部21Aの内周側には出力軸22の外歯22Aとスプ
ライン結合する内歯21Bが形成されている。
【0009】22は上側軸受23および下側軸受24を
介して下側ハウジング12内に回転可能に支持された出
力軸で、該出力軸22の上端側外周には全周に亘って外
歯22Aが形成され、該外歯22Aは減速歯車機構17
を構成するキャリア21の内歯21Bと噛合している。
【0010】25は出力軸22の下端側に設けられたピ
ニオンを示し、該ピニオン25はハウジング11内から
旋回フレーム3の下面側に突出し、旋回輪26を構成す
る内輪27の内歯27Aに噛合するようになっている。
【0011】26は旋回フレーム3の下面側に設けられ
た旋回輪を示し、該旋回輪26は、下部走行体1の中央
部に配設された丸胴1A上に設けられた内輪27と、旋
回フレーム3の下面側に固着された外輪28と、該外輪
28と内輪27との間に設けられ、内輪27に対して外
輪28を円滑に回転(旋回)させる複数の鋼球29(1
個のみ図示)とからなっている。そして、内輪27の内
周側には全周に亘って内歯27Aが形成され、該内歯2
7Aとピニオン25とが噛合する構成となっている。
【0012】従って、旋回モータ9が作動すると出力軸
22はハウジング11内で自転しつつ、ピニオン25が
噛合する内歯27Aが形成された内輪27の周方向に公
転し、この公転力によりハウジング11を介して旋回フ
レーム3が下部走行体1上で旋回するようになってい
る。
【0013】30はハウジング11の下端側に位置して
下側軸受24を支持するリテーナを示し、該リテーナ3
0は下側ハウジング12の下面に複数のボルト31,3
1,…によって固着され、下側軸受24の外輪を下面側
から支持している。
【0014】32は出力軸22のピニオン25と下側軸
受24との間に設けられた円筒状のカラー部材で、該カ
ラー部材32は出力軸22に挿嵌され、その上端縁が下
側軸受24の下端側に下端縁がピニオン25の上端側に
それぞれ当接することにより、出力軸22に対する下側
軸受24の位置決めを行っている。
【0015】33はリテーナ30とカラー部材32との
間に設けられた円筒状のオイルシールを示し、該オイル
シール33は図8に示すように、リテーナ30の内周側
に嵌着した取付部34と、該取付部34の内周端縁に固
着された樹脂材料からなるリップ部35と、該リップ部
の外周側に嵌着した環状の緊締リング36とから構成さ
れている。そして、リップ部35がカラー部材32の外
周面に摺接することにより、オイルシール33とカラー
部材32とによってハウジング11の内部と外部とが画
成され、ハウジング11内に充填された潤滑油と後述す
るグリースバス37内に充填されたグリースとが隔絶さ
れるようになっている。
【0016】37は旋回輪26の内周側に設けられたグ
リースバスを示し、該グリースバス37は丸胴1Aの内
周側に全周に亘って凹環状に配設されている。そして、
該グリースバス37内にはグリースが充填され、このグ
リースによって内輪27の内歯27Aとピニオン25と
の噛合部が常時潤滑される。
【0017】このように構成される油圧ショベルでは、
旋回モータ9に外部から圧油を給排することにより出力
軸9Aが回転すると、この回転が遊星歯車減速装置10
のハウジング11内で減速歯車機構17の太陽歯車18
から各遊星歯車19に伝達され、該各遊星歯車19は太
陽歯車18と上側ハウジング14の内歯14Aとに噛合
することにより、太陽歯車18の周囲を自転しつつ公転
する。そして、各遊星歯車19の公転はキャリア21を
介して出力軸22に伝達されるから、旋回モータ9の回
転は大きく減速されて出力軸22に伝達され、出力軸2
2は高トルクをもって回転する。
【0018】ここで、出力軸22のピニオン25は旋回
輪26を構成する内輪27の内歯27Aに噛合し、旋回
輪26は、その内輪27が下部走行体1の丸胴1Aに固
着され、外輪28が上部旋回体2の旋回フレーム3に固
着されているから、出力軸22と共に回転するピニオン
25は内歯27Aに噛合しつつ内輪27の周方向に公転
し、この公転力がハウジング11を介して旋回フレーム
3に伝達され、上部旋回体2全体が下部走行体1上で旋
回動作を行う。
【0019】そして、上述の如き旋回装置8の動作時に
おいては、通常、オイルシール33によってハウジング
11内に封止された潤滑油により、減速歯車機構17を
構成する各歯車等に対する潤滑が行われ、グリースバス
37内に充填されたグリースにより、ピニオン25と内
輪27の内歯27Aとの噛合部に対する潤滑が行われる
ようになっている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ピニオン2
5と内輪27の内歯27Aとの噛合部は、構造上、下側
軸受24の略真下に位置し、当該噛合部の上端とオイル
シール33とがきわめて近接した構成となっている。一
方、ピニオン25と内輪27の内歯27Aの各歯溝内に
は、グリースバス37内のグリースGが充満しているか
ら、ピニオン25と内輪27の内歯27Aとの噛合によ
るポンプ作用によって、図8中に矢印Fで示すように当
該噛合部から高圧のグリースがオイルシール33側に噴
出する。
【0021】このため、オイルシール33のリップ部3
5がグリースの噴出圧力によって変形し、リテーナ30
との間に隙間が生じると、噴出したグリースが当該隙間
および下側軸受24を通じてハウジング11内に侵入
し、ハウジング11内に充填された潤滑油と混合するこ
とにより、潤滑油の性状が早期に劣化してしまう。この
結果、潤滑油によって潤滑される減速歯車機構17等の
耐久性が損なわれ、旋回装置8の安定した作動を長期に
亘って補償できなくなるという問題がある。
【0022】本発明は、上述の如き従来技術の問題に鑑
みてなされたもので、ピニオンと旋回輪との噛合部を潤
滑するグリースと、ハウジング内で減速機構等を潤滑す
る潤滑油とが混合するのを確実に防止できる旋回装置を
提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、下端側が上部旋回体に取付けられ、
上端側に回転源が設けられたハウジングと、該ハウジン
グ内に設けられ、前記回転源の回転を減速する減速機構
と、前記ハウジング内から下向きに突出し、該減速機構
によって減速された回転を出力する出力軸と、該出力軸
の下端側に設けられ、下部走行体に対して上部旋回体を
旋回可能に支持する旋回輪と噛合するピニオンと、前記
ハウジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可
能に支持する軸受と、前記ハウジングの下端側に設けら
れ該軸受を支持するリテーナと、該リテーナよりも径方
向内側に位置して前記ピニオンと軸受との間に設けられ
たカラー部材と、前記ハウジング内で前記減速機構を潤
滑する潤滑油を前記ピニオンと旋回輪との噛合部を潤滑
するグリースに対して隔絶するため、該カラー部材と前
記リテーナとの間に設けられたオイルシールとからなる
旋回装置に適用される。
【0024】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記カラー部材の外周側には前記リテーナ側に
突出して拡径するフランジ部を設け、前記オイルシール
は、前記リテーナに嵌着する円筒状の取付部と、該取付
部から前記カラー部材に向けて伸長し、軸方向に弾性変
形したときに前記フランジ部の下面に圧接されるリップ
部とから構成したことにある。
【0025】また、請求項2の発明は、前記リップ部は
前記フランジ部の下面に常時摺接するオイルシールリッ
プと、前記カラー部材の外周面に常時摺接するダストシ
ールリップとから、少なくとも二又状の断面形状をもっ
て形成したことにある。
【0026】
【作用】請求項1の構成によれば、回転源の回転が減速
機構を介して出力軸に伝達されると、出力軸の下端側に
設けたピニオンが旋回輪に噛合し、該旋回輪を回転させ
ることにより、下部旋回体に対して上部旋回体が旋回動
作を行う。このとき、ピニオンと旋回輪との噛合部を潤
滑するグリースは、ピニオンと旋回輪との噛合によって
押出され、ハウジング内で減速機構を潤滑する潤滑油と
該グリースとを隔絶するオイルシールに向けて噴出する
が、オイルシールに設けられたリップ部が、噴出したグ
リースによって軸方向に弾性変形し、カラー部材の外周
側に設けられたフランジ部の下面に圧接されることによ
り、オイルシールとカラー部材との密着性が向上する。
従って、該オイルシールによって隔絶されたハウジング
内の潤滑油に、噴出したグリースが混合するのを確実に
防止することができる。
【0027】また、請求項2の構成によれば、オイルシ
ールのリップ部が噴出したグリースによって軸方向に弾
性変形すると、カラー部材の外周側に設けられたフラン
ジ部の下面とオイルシールリップとの密着性がグリース
の噴出圧力によって向上する。このとき、オイルシール
リップに対して二又状をなすダストシールリップは、グ
リースの噴出圧力によってオイルシールリップに近接す
るように変形するが、該ダストシールリップは、オイル
シールリップから離間しようとするばね力を生じるか
ら、カラー部材の外周面とダストシールリップとの密着
性をも向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1ない
し図4に基づいて説明する。なお、本実施例では、上述
した従来技術と同一の構成要素には同一の符号を付し、
その説明を省略する。
【0029】まず、図1ないし図3は本発明の第1の実
施例を示している。
【0030】図において、41はリテーナ30の内周側
に位置してピニオン25と下側軸受24との間に配設さ
れた本実施例によるカラー部材を示し、該カラー部材4
1は従来技術で述べたカラー部材32とほぼ同様に、円
筒状に形成されて出力軸22に挿嵌されているものの、
上部外周側にリテーナ30に向けて径方向に拡径する円
板状のフランジ部41Aが形成されている点でカラー部
材32とは異なっている。
【0031】42はカラー部材41とリテーナ30との
間に設けられたオイルシールで、該オイルシール42は
図2に示すように、リテーナ30の内周側に嵌着され、
内部に芯金43が埋設された円筒状の取付部44と、該
取付部44の内周側からカラー部材41に向けて伸長す
る後述のリップ部45とから大略構成され、これら取付
部44とリップ部45とは、ゴム等の樹脂材料から一体
形成されている。
【0032】45は取付部44と共にオイルシール42
を構成するリップ部で、該リップ部45はオイルシール
42のうちの芯金43が埋設されていない部分で構成さ
れ、出力軸22の軸方向に弾性変形できるようになって
いる。
【0033】ここで、リップ部45は、下側軸受24側
に屈曲してカラー部材41の外周面およびフランジ部4
1Aの下面に摺接することにより、ハウジング11内の
潤滑油がグリースバス37側に漏洩するのを防止するオ
イルシールリップ46と、ピニオン25側に屈曲してカ
ラー部材41の外周面に摺接することにより、ピニオン
25と内輪27の内歯27Aとの噛合部から噴出するグ
リースや、噴出したグリースに混入した水分,ダスト等
がハウジング11内に侵入するのを防止するダストシー
ルリップ47とを備え、オイルシールリップ46とダス
トシールリップ47とは、略二又状の断面形状をもって
形成されている。
【0034】また、オイルシールリップ46は、カラー
部材41に設けられたフランジ部41Aの下面に摺接す
る上側オイルシールリップ46Aと、該上側オイルシー
ルリップ46Aとダストシールリップ47との間に位置
してカラー部材41の外周面に摺接する下側オイルシー
ルリップ46Bとを有し、上側オイルシールリップ46
A、下側オイルシールリップ46Bおよびダストシール
リップ47が蛇腹状に連なる構成となっている。
【0035】48は下側オイルシールリップ46Bの外
周側に嵌合した環状の緊締リングで、該緊締リング48
により、下側オイルシールリップ46Bの内周側がカラ
ー部材41の外周面に適度な圧力をもって摺接するよう
になっている。
【0036】本実施例は上述の如き構成を有するもの
で、その基本的作動については従来技術によるものと格
別差異はない。
【0037】然るに、本実施例によれば、カラー部材4
1の上部外周側にリテーナ30側に突出して拡径するフ
ランジ部41Aを設けると共に、オイルシール42に軸
方向に弾性変形可能となったリップ部45を設け、ピニ
オン25と旋回輪26との噛合部から噴出したグリース
により、該リップ部45がフランジ部41Aの下面に圧
接される構成としたから、以下の如き作用と効果を有す
る。
【0038】即ち、旋回装置が作動して出力軸22が回
転すると、ピニオン25と内輪27の内歯27Aとが噛
合することにより、グリースバス37内のグリースが図
3中に矢印Fで示すようにオイルシール42に向けて噴
出する。このとき、オイルシール42のリップ部45
は、グリースの噴出圧力により出力軸22の軸方向に弾
性変形を生じ、該リップ部45の上側オイルシールリッ
プ46Aが、カラー部材41に設けられたフランジ部4
1Aの下面に圧接される。
【0039】これにより、上側オイルシールリップ46
Aとカラー部材41との密着性が向上するから、ピニオ
ン25と内輪27の内歯27Aとの噛合部から噴出した
グリースがハウジング11内に侵入して潤滑油に混合す
るのを確実に防止することができる。
【0040】一方、オイルシールリップ46に対して二
又状をなすダストシールリップ47は、グリースの噴出
圧力によってオイルシールリップ46に近接するように
変形するが、このとき、ダストシールリップ47は、オ
イルシールリップ46から離間しようとするばね力を生
じる。この結果、カラー部材41の外周面とダストシー
ルリップ47との密着性も向上することとなり、噴出し
たグリースがハウジング11内に侵入して潤滑油に混合
するのを一層確実に防止できる。
【0041】さらに、本実施例によるリップ部45は、
上側オイルシールリップ46A、下側オイルシールリッ
プ46B、およびダストシールリップ47が蛇腹状に連
なる構成としたから、噴出するグリースによって軸方向
に折畳まれた蛇腹状のリップ部45は、ばね力を伴う可
撓性を有するものとなる。従って、例えば旋回装置の作
動時における負荷により、出力軸22および該出力軸2
2に挿嵌されたカラー部材41等が傾きを生じた場合で
も、蛇腹状のリップ部45は、その可撓性によって傾い
たカラー部材41に迅速に追従するから、リップ部45
がカラー部材41の外周面およびフランジ部41Aの下
面に密着する状態を維持することができる。
【0042】上述した如く、本実施例によれば、旋回装
置の作動時において、ピニオン25と内輪27の内歯2
7Aとの噛合によりグリースが噴出しても、当該グリー
スの噴出圧力によってカラー部材41とオイルシール4
2との密着性が向上するように構成したから、ピニオン
25と内輪27の内歯27Aとの噛合部から噴出したグ
リースがハウジング11内に侵入して潤滑油に混合する
のを確実に防止することができ、ハウジング11内に充
填された潤滑油の性状が早期に劣化してしまうのを防止
することができる。この結果、ハウジング11内の潤滑
油によって潤滑される減速歯車機構17等の寿命が延
び、旋回装置の安定した作動を長期に亘って補償するこ
とができる。
【0043】次に、図4は本発明による第2の実施例を
示している。なお、本実施例では上述した第1の実施例
と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省
略する。
【0044】図中、51は本実施例によるオイルシール
を示し、該オイルシール51は、リテーナ30の内周側
に嵌着され、内部に芯金52が埋設された円筒状の取付
部53と、該取付部53の内周側からカラー部材41に
向けて伸長する後述のリップ部54とから大略構成さ
れ、ゴム等の樹脂材料から一体形成されている。
【0045】54は取付部53と共にオイルシール51
を構成し、軸方向に弾性変形可能となったリップ部で、
該リップ部54は、下側軸受24側に屈曲してカラー部
材41の外周面およびフランジ部41Aの下面に摺接す
るオイルシールリップ55と、ピニオン25側に屈曲し
てカラー部材41の外周面に摺接するダストシールリッ
プ56とを備え、オイルシールリップ55とダストシー
ルリップ56とは略二又状の断面形状をもって形成され
ている。
【0046】ここで、オイルシールリップ55は、カラ
ー部材41に設けられたフランジ部41Aの下面に摺接
する上側オイルシールリップ55Aと、該上側オイルシ
ールリップ55Aとダストシールリップ56との間に位
置してカラー部材41側に屈曲し、カラー部材41の外
周面に摺接する下側オイルシールリップ55Bとを備え
ている。
【0047】上述の如く構成された本実施例において
も、上述した第1の実施例と同様に、ピニオン25と内
輪27の内歯27Aとの噛合により、オイルシール51
に向けてグリースが噴出すると、オイルシール51のリ
ップ部54は、グリースの噴出圧力によって軸方向に弾
性変形を生じ、該リップ部54の上側オイルシールリッ
プ55Aが、カラー部材41に設けられたフランジ部4
1Aの下面に圧接される。
【0048】これにより、上側オイルシールリップ55
Aとカラー部材41のフランジ部との密着性が向上する
と共に、下側オイルシールリップ55Bおよびダストシ
ールリップ56とカラー部材41の外周面との密着性が
向上するから、ピニオン25と内輪27の内歯27Aと
の噛合部から噴出したグリースがハウジング11内に侵
入して潤滑油に混合するのを確実に防止することができ
る。
【0049】次に、図5は本発明による第3の実施例を
示している。なお、本実施例では上述した各実施例と同
一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0050】図中、61は本実施例によるオイルシール
を示し、該オイルシール61は、リテーナ30の内周側
に嵌着され、内部に芯金62が埋設された円筒状の取付
部63と、該取付部63の内周側からカラー部材41に
向けて伸長するリップ部64とから構成され、ゴム等の
樹脂材料から一体形成されている。
【0051】そして、リップ部64は、下側軸受24側
に屈曲してカラー部材41の外周面およびフランジ部4
1Aの下面に摺接するオイルシールリップ65と、ピニ
オン25側に屈曲してカラー部材41の外周面に摺接す
るダストシールリップ66とを備え、オイルシールリッ
プ65とダストシールリップ66とは略二又状の断面形
状をもって形成されている。
【0052】上述の如く構成された本実施例において
も、上述した各実施例と同様に、ピニオン25と内輪2
7の内歯27Aとの噛合により、オイルシール61に向
けてグリースが噴出すると、リップ部64がグリースの
噴出圧力により出力軸22の軸方向に弾性変形を生じ、
オイルシールリップ65とカラー部材41に設けられた
フランジ部41Aとの密着性、およびダストシールリッ
プ66とカラー部材41の外周面との密着性が向上し、
噴出したグリースがハウジング11内に侵入して潤滑油
に混合するのを確実に防止することができる。
【0053】なお、前記第1,第2の実施例では、上側
オイルシールリップと下側オイルシールリップとからオ
イルシールリップを構成した場合を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限るものではなく、3つ以上のオイ
ルシールリップを設ける構成としてもよい。
【0054】また、前記各実施例では、旋回装置を油圧
ショベルに用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限らず、油圧クレーン等の他の建設機械の旋回
装置に適用してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、カラー部材の外周側にリテーナ側に突出して拡径
するフランジ部を設けると共に、オイルシールに軸方向
に弾性変形可能となったリップ部を設けることにより、
ピニオンと旋回輪との噛合部から噴出したグリースの噴
出圧力によって、該リップ部がカラー部材に設けたフラ
ンジ部の下面に圧接される構成としたから、噴出したグ
リースによってオイルシールとカラー部材との密着性を
向上させることにより、噴出したグリースがハウジング
内に侵入して潤滑油に混合するのを確実に防止すること
ができる。この結果、ハウジング内に充填された潤滑油
の性状が早期に劣化してしまうのを防止することがで
き、ハウジング内の潤滑油によって潤滑される減速機構
等の寿命が延び、旋回装置の安定した作動を長期に亘っ
て補償することができる。
【0056】また、請求項2の構成によれば、オイルシ
ールのリップ部が噴出したグリースによって軸方向に弾
性変形したとき、グリースの噴出圧力によってオイルシ
ールリップに近接するように変形したダストシールリッ
プが、オイルシールリップから離間しようとするばね力
を生じるように構成したから、オイルシールリップとカ
ラー部材のフランジ部との密着性が向上できる上に、カ
ラー部材の外周面とダストシールリップとの密着性をも
向上することができ、噴出したグリースがハウジング1
1内に侵入して潤滑油に混合するのを一層確実に防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による旋回装置を示す縦
断面図である。
【図2】図1中のオイルシール等を示す要部拡大図であ
る。
【図3】図1中のオイルシールが変形した状態を示す図
2と同様位置の要部拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施例の要部を示す図2と同様
位置の要部拡大図である。
【図5】本発明の第3の実施例の要部を示す図2と同様
位置の要部拡大図である。
【図6】従来技術による油圧ショベルを示す外観図であ
る。
【図7】従来技術による旋回装置を示す縦断面図であ
る。
【図8】図7中のオイルシール等を示す拡大図である。
【符号の説明】
11 ハウジング 17 減速歯車機構(減速機構) 22 出力軸 24 下側軸受(軸受) 25 ピニオン 30 リテーナ 41 カラー部材 41A フランジ部 42,51,61 オイルシール 44,53,63 取付部 45,54,64 リップ部 46,55,65 オイルシールリップ 47,56,66 ダストシールリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井川 裕二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端側が上部旋回体に取付けられ、上端
    側に回転源が設けられたハウジングと、該ハウジング内
    に設けられ、前記回転源の回転を減速する減速機構と、
    前記ハウジング内から下向きに突出し、該減速機構によ
    って減速された回転を出力する出力軸と、該出力軸の下
    端側に設けられ、下部走行体に対して上部旋回体を旋回
    可能に支持する旋回輪と噛合するピニオンと、前記ハウ
    ジングと出力軸との間に設けられ該出力軸を回転可能に
    支持する軸受と、前記ハウジングの下端側に設けられ該
    軸受を支持するリテーナと、該リテーナよりも径方向内
    側に位置して前記ピニオンと軸受との間に設けられたカ
    ラー部材と、前記ハウジング内で前記減速機構を潤滑す
    る潤滑油を前記ピニオンと旋回輪との噛合部を潤滑する
    グリースに対して隔絶するため、該カラー部材と前記リ
    テーナとの間に設けられたオイルシールとからなる旋回
    装置において、 前記カラー部材の外周側には前記リテーナ側に突出して
    拡径するフランジ部を設け、前記オイルシールは、前記
    リテーナに嵌着する円筒状の取付部と、該取付部から前
    記カラー部材に向けて伸長し、軸方向に弾性変形したと
    きに前記フランジ部の下面に圧接されるリップ部とから
    構成としたことを特徴とする旋回装置。
  2. 【請求項2】 前記リップ部は前記フランジ部の下面に
    常時摺接するオイルシールリップと、前記カラー部材の
    外周面に常時摺接するダストシールリップとから、少な
    くとも二又状の断面形状をもって形成してなる請求項1
    に記載の旋回装置。
JP19110095A 1995-07-04 1995-07-04 旋回装置 Pending JPH0921142A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9890516B2 (en) 2014-03-27 2018-02-13 Komatsu Ltd. Revolving device for work vehicle, and method for manufacturing same

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