JP4590004B1 - エンジン始動用動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】常時噛み合い式のエンジン始動用動力伝達装置において、一方向クラッチへの粉塵等の侵入を防止し、かつ一方向クラッチへの良好な潤滑を提供する。
【解決手段】この装置は、始動用プレート1と、ドライブプレート2と、一方向クラッチ3と、を備えている。始動用プレート1はリングギア7が外周に設けられている。ドライブプレート2は、クランク軸に固定されるとともに、クランク軸の回転をトランスミッション側に伝達する。一方向クラッチ3は、始動用プレート1とドライブプレート2との間に設けられ、始動用プレート1からドライブプレート2へは回転を伝達し、逆の場合は回転を伝達しない。また、一方向クラッチ3は、始動用プレート1に連結された内輪17と、ドライブプレート2に連結された外輪18と、複数のローラ19と、内輪と外輪との間の空間をシールするシール部材21と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン始動用動力伝達装置、特に、スタータモータによって回転するピニオンギアの回転をクランク軸に伝達するとともに、クランク軸の回転をトルクコンバータに伝達するエンジン始動用動力伝達装置に関する。
車両においては、フライホイールの外周にリングギアが設けられ、このリングギアにスタータモータのピニオンギアが噛み合うようになっている。そして、スタータモータのピニオンギアは、エンジン始動時のみリングギアに噛み合い、エンジン始動後はリングギアから離れて噛み合いが解除される。
ところで、近年においては、車両が信号待ちで停止しているような場合には、エンジンを停止するアイドリングストップ制御装置が提案され、一部の車両に実施されている。このような制御を実行している車両では、スタート時にスタータモータを作動させてエンジンを再始動する必要がある。このような場合に、従来のスタータ装置を適用すると、エンジン始動に時間がかかるだけでなく、ピニオンギアが頻繁に出没することになり、頻繁に騒音が発生することになって好ましくない。
そこで、特許文献1に示されるような常時噛み合い式のスタータ装置が提供されている。この装置は、外周部にリングギアを有する回転体と、この回転体とフライホイールとの間に設けられた一方向クラッチと、を備えている。そして、スタータモータのピニオンギアが回転体のリングギアに常時噛み合っている。ここでは、エンジン始動時において、スタータモータの回転が、ピニオンギアから回転体に伝達され、一方向クラッチを介してフライホイール及びクランク軸に伝達される。一方、エンジン始動後は、一方向クラッチによってエンジンの回転が回転体に伝わることが防止される。
特開2008−121660号公報
この種のエンジン始動用動力伝達装置は、いったん組み込まれてしまうと、メンテナンス作業が困難である。このため、特に一方向クラッチの摩耗を抑えて寿命を長くするためには、一方向クラッチに粉塵が侵入するのを抑え、また良好な潤滑を行う必要がある。
そこで前述の公報に示された装置では、一方向クラッチの径方向外方部分に複数の突出壁を形成し、外部から一方向クラッチに水や粉塵等が侵入するのを抑えている。
しかし、このような構成では、径方向の大型化が避けられず、装置全体を小型化する際の妨げになる。また、一方向クラッチに粉塵等が侵入するのを確実に抑えることができない。また、一方向クラッチを良好に潤滑するという課題が残されている。
本発明の課題は、常時噛み合い式のエンジン始動用動力伝達装置において、特に一方向クラッチへの粉塵等の侵入を確実に防止するとともに、一方向クラッチへの良好な潤滑を提供し、一方向クラッチのメンテナンスフリー化、及び長寿命化を実現することにある。
請求項1に係るエンジン始動用動力伝達装置は、スタータモータによって回転するピニオンギアの回転をクランク軸に伝達するとともに、クランク軸の回転をトランスミッション側の部材に伝達する装置であって、始動用プレートと、動力伝達用回転部材と、一方向クラッチと、を備えている。始動用プレートはピニオンギアが常時噛み合うギア部が外周に設けられている。動力伝達用回転部材は、エンジンのクランク軸に固定されるとともに、クランク軸の回転をトランスミッション側の部材に伝達する。一方向クラッチは、始動用プレートと動力伝達用回転部材との間に設けられ、始動用プレートから動力伝達用回転部材へは回転を伝達し、動力伝達用回転部材から始動用プレートへの回転は伝達しない。また、一方向クラッチは、始動用プレート及び動力伝達用回転部材の一方に連結された内輪と、始動用プレート及び動力伝達用回転部材の他方に連結された外輪と、内輪と外輪との間に配置された複数のローラと、内輪と外輪との間でかつ複数のローラの軸方向両側に配置され内輪と外輪との間の空間をシールする1対のシール部材と、を有している。
ここでは、エンジン始動時には、スタータモータの回転は、ピニオンギアから始動用プレートに伝達され、さらに一方向クラッチを介して動力伝達用回転部材及びクランク軸に伝達される。一方、エンジン始動後は、クランク軸の回転は動力伝達用回転部材を介してトランスミッション側の部材に伝達される。このとき、動力伝達用回転部材と始動用プレートとの間には一方向クラッチが設けられているので、動力伝達用回転部材の回転は始動用プレート側に伝達されない。
以上のような構成において、一方向クラッチのローラの軸方向両側にはシール部材が設けられている。このため、ローラが配置されている部分に粉塵等が侵入するのを防止でき、またローラが配置されている空間にグリス等の潤滑剤を充填しておくことにより、ローラの摩耗を抑えることができる。しかも、従来装置のように外部からの異物が侵入するのを防止するための突出壁が不要になり、小型化が可能になる。
請求項2に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項1の装置において、一方向クラッチを動力伝達用回転部材に対して回転自在に支持する軸受をさらに備えている。
ここでは、一方向クラッチが軸受によって動力伝達用回転部材に支持されているので、一方向クラッチの芯出しを精度良く行うことができる。
請求項3に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項2に係る装置において、内輪は始動用プレートに固定され、外輪は動力伝達用回転部材に固定されている。
請求項4に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項3の装置において、外輪の一方の側面は動力伝達用回転部材の側面に支持されている。ここでは、外輪の側面を支持する部材を動力伝達用回転部材が兼ねているので、軸方向寸法を小型化できる。
請求項5に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項3又は4の装置において、複数のローラの軸方向両側において複数のローラと1対のシール部材のそれぞれとの間に設けられ、複数のローラの軸方向の移動を規制する1対のガイド部材をさらに備え、1対のガイド部材は外輪に固定されている。
ここでは、外輪に固定された1対のガイド部材によって、複数のローラの軸方向の移動が規制されている。
請求項6に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項5の装置において、一方向クラッチの内輪は軸受の外周部に圧入されている。
請求項7に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項6の装置において、動力伝達用回転部材は、1対のシール部材の一方の側面を支持している。ここでは、シール部材の側面を支持する部材を動力伝達用回転部材が兼ねているので、軸方向寸法を小型化できる。
請求項8に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項2の装置において、トランスミッション側の部材はトルクコンバータ組立体を構成するフロントカバーであり、動力伝達用回転部材は軸受を支持するとともに、一方向クラッチの外輪の外周面を支持する複数の折り曲げ部を有するドライブプレートである。
ここでは、一方向クラッチの外輪の径方向の移動に対する規制を、動力伝達用回転部材の一部によって行っているので、構成が簡単になる。
請求項9に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項2の装置において、動力伝達用回転部材はフライホイールであり、フライホイールは軸受を支持するとともに、一方向クラッチの外輪の外周面を支持する支持面を有している。
ここでは、一方向クラッチの外輪の径方向の移動に対する規制を、動力伝達用回転部材の一部によって行っているので、構成が簡単になる。
請求項10に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項1から9のいずれかの装置において、一方向クラッチのローラの軸方向他方側への移動を規制するサイドカバーをさらに備え、サイドカバーの外周部は折り曲げられて、一方向クラッチの外輪の外周部に係止している。
請求項11に係るエンジン始動用動力伝達装置は、請求項8の装置において、ドライブプレートは、外周部にトルクコンバータへの複数の装着部を有し、始動用プレートは、径方向において複数の装着部と対応する位置に、ドライブプレート装着作業用の孔を有している。
ドライブプレートとトルクコンバータとの連結は、一般的に、トルクコンバータのケース(フロントカバー)外周部に固定された連結用ボルト部材に、ドライブプレートをセットし、ナット部材を締め付けることによって行われる。このとき、ナット部材を締め付けるための作業が容易になるように、始動用プレートの一部に、作業用の孔が設けられている。このため、組み付け作業が容易になる。
以上のような本発明では、常時噛み合い式のエンジン始動用動力伝達装置において、一方向クラッチへの粉塵等の侵入を確実に防止でき、しかも一方向クラッチの良好な潤滑を実現でき、一方向クラッチのメンテナンスフリー化及び長寿命化を図ることができる。
本発明の第1実施形態によるエンジン始動用動力伝達装置の縦断面図。 図1の一部拡大図。 図2のさらに一部拡大図。 本発明の第2実施形態によるエンジン始動用動力伝達装置の縦断面図。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1に示すエンジン始動用動力伝達装置は、エンジンの停止及び再始動を自動制御するシステムに適用されるものである。このシステムによれば、例えば、車両が、交差点の赤信号で停車した時、あるいは渋滞等で停車した時に、エンジンは自動的に停止させられ、その後、所定の発進操作に応答して、エンジンが自動的に再始動させられる。なお、図1では、回転中心線(図1のO−O線)の上部のみを示している。そして、図1の左側にエンジンが配置され、右側にトルクコンバータを含むトランスミッションが配置される。
このエンジン始動用動力伝達装置は、始動用プレート1と、動力伝達用回転部材としてのドライブプレート2と、一方向クラッチ3と、軸受4と、を有している。
[始動用プレート]
始動用プレート1は、円板状にプレス成形されたプレート本体6と、プレート本体6の外周部に設けられたリングギア7と、を有している。プレート本体6は、内周部に孔6aを有するとともに、外周部の全周がトランスミッション側に折り曲げられ、筒状部6bが形成されている。リングギア7は、筒状部6bの外周に嵌合され、内周部が溶接によりプレート本体6に固定されている。そして、このリングギア7に、スタータモータ8のピニオンギア9が常時噛み合っている。なお、プレート本体6の外周部には、組み付け作業用の複数の孔6cが形成されている。
[ドライブプレート]
ドライブプレート2は、内周部がクランク軸10にボルト11によって固定される第1ドライブプレート14と、第1ドライブプレート14の外周部に固定された第2ドライブプレート15と、を有している。
第1ドライブプレート14は、円板状の部材であり、内周部に孔14aを有するとともに、外周部にエンジン側に折り曲げて形成された筒状の軸受支持部14bを有している。
第2ドライブプレート15は、内周部に孔15aを有し、外周部に装着用の孔15bを有している。第2ドライブプレート15の孔15aには、第1ドライブプレート14に形成された段付き部14cが挿入されている。そして、第1ドライブプレート14の外周部と第2ドライブプレート15の内周部とが溶接されて、両プレート14,15は固定されている。
また、第2ドライブプレート15には、内周部から半径方向の中間部にかけて、トランスミッション側に凹む凹部15cが形成されている。この凹部15cの半径方向内側端部において、軸受4の内側端部が支持されている。また、凹部15cには、一方向クラッチ3及び軸受4のトランスミッション側の一部が配置されている。
さらに、第2ドライブプレート15の凹部15cの半径方向外側部分には、円周方向に所定間隔で、複数の切り起こし部15dが形成されている。複数の切り起こし部15dは、第2ドライブプレート15の一部をエンジン側に切り起こして形成されている。
[一方向クラッチ]
一方向クラッチ3は、内輪17と、外輪18と、複数のローラ19と、を有している。内輪17は軸受4の外周に圧入されている。また、内輪17のエンジン側外周端部には、他の部分に比較して小径の段付き部17aが形成されており、始動用プレート1の内周端部がこの段付き部17aに嵌合されて溶接されている。外輪18には軸方向に貫通する複数の孔18aが形成されており、この孔18aを貫通するリベット20によって、外輪18が第2ドライブプレート15に固定されている。そして、外輪18の外周面のうちのトランスミッション側の一部に第2ドライブプレート15の切り起こし部15dが係合している。これにより、外輪18の径方向の位置決めがなされている。また、図2に拡大して示すように、外輪18の外周面のうちのエンジン側の一部には、さらに径方向外側に突出する係合突起18bが形成されている。
複数のローラ19は、内輪17と外輪18との間において、所定の範囲で円周方向に移動可能である。
また、図2から明らかなように、外輪18の内周端部には、軸方向の両側に、環状の切欠き部18cが形成されている。そして、この各切欠き18cに、それぞれ断面逆L字状のガイド部材29が設けられている。ガイド部材29は、外周部に形成された筒状部29aと、筒状部29aの一端から径方向内方に延びる規制部29bと、を有している。筒状部29aは外輪18の切欠き18cに嵌合されている。また、規制部29bはローラ19の軸方向の側面に当接可能であり、ローラ19が軸方向に移動するのを規制している。
また、1対のガイド部材29の内部には、それぞれシール部材21が配置されている。シール部材21は、芯金部22と、芯金部22の外内周部及び外側部(エンジン側のシール部材においてはエンジン側、トランスミッション側のシール部材においてはトランスミッション側)を覆うように設けられた樹脂部23と、を有している。樹脂部23の外周はガイド部材29の筒状部29aの内周部に挿入され、内周に設けられたリップ23a部(図3参照)は内輪17の外周面に摺接している。
ここで、シール部材21のリップ部の詳細を図3に示している。この図に示すように、リップ部23aは、2個所において内輪17と摺接しており、リップ部23aの径方向外方には他の部分との間に隙間Gが設けられている。このような隙間Gを設けていることにより、シール部材21が回転してリップ部23aに遠心力が作用したとき、リップ部23aの内輪17に対する付勢力が軽減され、リップ部23aと内輪17との間の摩擦抵抗が減少することになる。
以上のような1対のシール部材21をローラ19の軸方向両側に配置することにより、内輪17と外輪18との間のローラ19が配置された空間に、外部から粉塵等の異物が侵入するのが防止される。また、この1対のシール部材21によって囲まれた空間にグリス等の潤滑剤を充填することによって、ローラ19と内輪17及び外輪18との摩擦面を良好に潤滑することができ、各部の摩耗を抑えることができる。
また、一方向クラッチ3のエンジン側の側面には、サイドカバー24が設けられている。サイドカバー24はリング状のプレート部材であり、内径は外輪18の内径よりも小径である。すなわち、サイドカバー24の内周端部によって、一方のシール部材21及びガイド部材29が、外輪18の切欠き部18cから抜け出るのが防止されている。また、他方のシール部材21の側方には、図1及び図2から明らかなように、第2ドライブプレート15が設けられている。すなわち、第2ドライブプレート15の側面によって、他方のシール部材21及びガイド部材29が、外輪18の切欠き部18cから抜け出るのが防止されている。
なお、サイドカバー24の外周端部には、図2に示すように、全周にわたってトランスミッション側に折り曲げられ、さらに径方向内側に折り曲げられた係合部24aが形成されており、この係合部24aが外輪18の係合突起18bに係合している。
以上のような一方向クラッチ3によって、始動用プレート1(内輪側)の回転速度がドライブプレート2(外輪)側の回転速度より速いときは、始動用プレート1からのトルクがドライブプレート2(クランク軸)側に伝達され、逆の場合は、トルクは伝達されない。したがって、エンジン始動時においては、スタータモータ8の回転は、始動用プレート1→一方向クラッチ3→ドライブプレート2→クランク軸10の経路で伝達される。一方、エンジン始動後は、クランク軸10(ドライブプレート2)側の回転速度が速くなるので、エンジンの回転は始動用プレート1には伝達されない。
[軸受]
軸受4は、一方向クラッチ3の内輪17をドライブプレート2に対して回転自在に支持するために設けられている。また、この軸受4によって一方向クラッチ3が芯出しされて、軸受4の径方向の位置決めがなされている。なお、軸受4は潤滑剤封入タイプであり、軸方向の両側にはシール部材が装着されている。
[組み付け]
以上のエンジン始動用動力伝達装置を組み付ける場合は、まず、エンジン始動用動力伝達装置をクランク軸10に固定する。すなわち、第1ドライブプレート14の内周端部をボルト11によってクランク軸10に固定する。次に、トルクコンバータ25をクランク軸10にセットする。このとき、トルクコンバータ25の固定用ボルト26を、第2ドライブプレート15の装着用の孔15bに挿入する。その後、外周側から、始動用プレート1の組み付け作業用の孔6cを介してナット27を固定用ボルト26に締め付け、トルクコンバータ25をドライブプレート2に固定する。
[動作]
まず、エンジン始動時には、スタータモータ8が駆動されて、ピニオンギア9が回転し、この回転はリングギア7を介して始動用プレート1に伝達される。そして、始動用プレート1の回転は、一方向クラッチ3を介してドライブプレート2に伝達される。なお、一方向クラッチ3では、始動用プレート1とともに内輪17が回転すると、ローラ19が、内輪17と外輪18との空間において隙間の狭い方に移動し、内輪17と外輪18との間に挟み込まれ、内輪17と外輪18とがロックされる。これにより、始動用プレート1の回転がドライブプレート2側に伝達される。この結果、ドライブプレート2が固定されたクランク軸10にスタータモータ8の駆動トルクが伝達されて、クランキングが開始される。
エンジン始動後、すなわち、エンジンが自身で回転を始めると、エンジンの回転はドライブプレート2に伝達される。このような状況では、ドライブプレート2に固定された外輪18の回転速度が内輪17の回転速度を上回ることになる。すると、ローラ19は、図示しないスプリングの付勢力に抗して内輪17と外輪18の間の空間の広い方に移動し、内輪17と外輪18との間で空転することになる。このため、外輪18から内輪17へのトルク伝達が遮断される。その結果、ドライブプレート2と始動用プレート1との間が切り離されて、エンジンの回転がスタータモータ8に伝達されるのを防止できる。
以上のような本実施形態では、エンジン側の仕様を変更することなく、エンジンの停止及び再始動を自動制御するシステムを実現することができる。そして、一方向クラッチ3にシール部材21を設けることによって、一方向クラッチ3の内部に粉塵等の異物が侵入するのを防止でき、かつ一方向クラッチ3の内部に潤滑剤を充填でき、一方向クラッチ3の各部の摩耗を抑えて、長寿命化を図ることができる。
また、この実施形態では、ドライブプレート2によって、軸受4の支持を行うとともに、一方向クラッチ3の軸方向及び径方向の移動を規制することができるので、構成が簡単になる。また、組み付け作業性も良好になる。
さらに、リングギア7、一方向クラッチ3、及び軸受4を除いてプレート材によって構成しているので、安価で軽量な装置を実現することができる。
<第2実施形態>
図4に本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態では、トルクコンバータを有するオートマチックトランスミッションにおいて本装置を適用したが、第2実施形態では、クラッチ装置を有するマニュアルトランスミッションに本装置を適用している。具体的には、この第2実施形態では、フライホイール30にエンジン始動用動力伝達装置が組み込まれている。すなわち、第1実施形態のドライブプレートの代わりに、フライホイール30が設けられ、このフライホイール30に、一方向クラッチ3及び軸受4が支持されている。第1実施形態と異なる点はフライホイール30のみであり、他の構成は同様であるので、以下では、フライホイール30についてのみ説明する。
フライホイール30は、内周部が図示しないボルトによってクランク軸10に連結され、図4の左側面に摩擦面30aを有している。この摩擦面30aに、図示しないクラッチディスク組立体のクラッチディスクが押圧される。また、フライホイール30の半径方向の中間部には第1支持面30bが形成され、この第1支持面30bに軸受4が圧入されている。さらに、第1支持面30bの径方向外方には、垂直方向に延びる第2支持面30cが形成されている。この第2支持面30cに、一方のシール部材21の側面と、一方向クラッチ3の外輪18の側面と、が支持されている。これにより、シール部材21及び外輪18の軸方向の移動が規制されている。また、第2支持面30cの外周端部には、水平方向に延びる第3支持面30dが形成されており、外輪18の外周面がこの第3支持面30dに支持されている。
動作については、第1実施形態と全く同様である。すなわち、エンジン始動時には、スタータモータ8の回転は、ピニオンギア9→リングギア7→始動用プレート1→一方向クラッチ3→フライホイール30の経路でクランク軸10に伝達される。また、エンジン始動後は、エンジンの回転は、クランク軸10からフライホイール30に伝達され、このフライホイール30の回転は一方向クラッチ3によって遮断されて、始動プレート1側には伝達されない。
[他の実施形態]
始動用プレートやドライブプレートの形状等は前記実施形態に限定されない。また、一方向クラッチと軸受との配置や固定方法も前記実施形態に限定されるものではない。
1 始動用プレート
2 ドライブプレート
3 一方向クラッチ
4 軸受
7 リングギア
8 スタータモータ
9 ピニオンギア
10 クランク軸
17 内輪
18 外輪
19 ローラ
21 シール部材
30 フライホイール

Claims (11)

  1. スタータモータによって回転するピニオンギアの回転をクランク軸に伝達するとともに、前記クランク軸の回転をトランスミッション側の部材に伝達するエンジン始動用動力伝達装置であって、
    前記ピニオンギアが常時噛み合うギア部が外周に設けられた始動用プレートと、
    エンジンのクランク軸に固定されるとともに、前記クランク軸の回転を前記トランスミッション側の部材に伝達するための動力伝達用回転部材と、
    前記始動用プレートと前記動力伝達用回転部材との間に設けられ、前記始動用プレートから前記動力伝達用回転部材へは回転を伝達し、前記動力伝達用回転部材から前記始動用プレートへの回転は伝達しない一方向クラッチと、
    を備え、
    前記一方向クラッチは、
    前記始動用プレート及び前記動力伝達用回転部材の一方に連結された内輪と、
    前記始動用プレート及び前記動力伝達用回転部材の他方に連結された外輪と、
    前記内輪と前記外輪との間に配置された複数のローラと、
    前記内輪と前記外輪との間でかつ前記複数のローラの軸方向両側に配置され、前記内輪と前記外輪との間の空間をシールする1対のシール部材と、
    を有している、
    エンジン始動用動力伝達装置。
  2. 前記一方向クラッチを前記動力伝達用回転部材に対して回転自在に支持する軸受をさらに備えた、請求項1に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  3. 前記内輪は前記始動用プレートに固定され、前記外輪は前記動力伝達用回転部材に固定されている、
    請求項2に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  4. 前記外輪の一方の側面は前記動力伝達用回転部材の側面に支持されている、請求項3に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  5. 前記複数のローラの軸方向両側において前記複数のローラと前記1対のシール部材のそれぞれとの間に設けられ、前記複数のローラの軸方向の移動を規制する1対のガイド部材をさらに備え、前記1対のガイド部材は前記外輪に固定されている、請求項3又は4に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  6. 前記一方向クラッチの内輪は前記軸受の外周部に圧入されている、請求項5に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  7. 前記動力伝達用回転部材は、前記1対のシール部材の一方の側面を支持している、請求項6に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  8. 前記トランスミッション側の部材はトルクコンバータ組立体を構成するフロントカバーであり、
    前記動力伝達用回転部材は前記軸受を支持するとともに、前記一方向クラッチの外輪の外周面を支持する複数の折り曲げ部を有するドライブプレートである、
    請求項2に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  9. 前記動力伝達用回転部材はフライホイールであり、前記フライホイールは前記軸受を支持するとともに、前記一方向クラッチの外輪の外周面を支持する支持面を有している、請求項2に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  10. 前記一方向クラッチのローラの軸方向他方側への移動を規制するサイドカバーをさらに備え、
    前記サイドカバーの外周部は折り曲げられて、前記一方向クラッチの外輪の外周部に係止している、
    請求項1から9のいずれかに記載のエンジン始動用動力伝達装置。
  11. 前記ドライブプレートは、外周部に前記トルクコンバータへの複数の装着部を有し、
    前記始動用プレートは、径方向において前記複数の装着部と対応する位置に、ドライブプレート装着作業用の孔を有している、
    請求項8に記載のエンジン始動用動力伝達装置。
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