JP4211225B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、電子部品に用いられる保護膜などを形成するための材料、または層間絶縁膜、特に、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの層間絶縁膜を形成するための材料として好適な低誘電性の感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品には、その劣化や損傷を防止するための保護膜、素子表面を平坦化するための平坦化膜、電気絶縁性を保つための絶縁膜などが設けられている。また、薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す。)型液晶表示素子や集積回路素子には、層状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜が設けられている。
【0003】
しかし、従来知られている電子部品用の熱硬化型絶縁膜形成用の材料を用いて層間絶縁膜を形成する場合には、必要とするパターン形状の層間絶縁膜を得るための工程数が多く、しかも十分な平坦性を有する層間絶縁膜が得られないという問題がある。また、近年、配線やデバイスの高密度化にともない、これらの材料に低誘電性が求められるようになってきた。このような要求に応える絶縁膜形成材料として、アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂、−CH2OR1(1)で示される基を分子内に有する架橋剤、および感放射線性酸発生剤を含有する感放射線性樹脂組成物が提案されている(特開平11−52574号公報、特開平10−307388号公報など)。
【0004】
しかし、これらの組成物を用いても、得られる膜の耐熱温度は、せいぜい250℃程度であり、さらに高い耐熱性の要求される多層配線板、集積回路などの用途への展開においては耐熱性不足による脱ガス、パターンの変形などが問題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来技術のもと、本発明らは、より高い耐熱性を持つ電子部品を提供しうる感放射線性樹脂組成物を得るべく鋭意検討した結果、アルカリ可溶性樹脂成分としてTgの異なる2種類以上の樹脂を用いると、絶縁性、平坦性、耐熱性、透明性、耐薬品性などの諸性能に優れたパターンを与える感放射先生樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、[A]アルカリ可溶性樹脂、[B]−CH2OR1(1)[式中、R1は水素原子またはアルキル基である]で示される基を分子内に有する架橋剤、[C]感放射線性酸発生剤(以下、酸発生剤ということがある)を含有する感放射線性樹脂組成物であって、[A]アルカリ可溶性樹脂が、1種類のアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)と、当該アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つ樹脂を与えるアルカリ可溶性前駆体、およびアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つアルカリ可溶性樹脂から成る群より選択される1または2種類以上の化合物(a2)とを含有し、かつ、(a1):(a2)=95:5〜10:90(重量比)であることを特徴とする感放射線性樹脂組成物が提供され、また当該感放射線性樹脂組成物を基板に塗布する工程、放射線を照射し、パターンを形成する工程、アルカリ性現像液で現像する工程、および現像後の基板を加熱処理する工程を有するパターン形成方法が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、まず本発明に係る感放射線性樹脂組成物に含まれる各成分について説明する。なお、本発明でTgは、示差走査熱量計DSCにより測定された値である。
【0008】
本発明に用いられる[A]アルカリ可溶性樹脂は、1種類のアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)と、当該アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つ樹脂を与えるアルカリ可溶性前駆体、およびアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つアルカリ可溶性樹脂から成る群より選択される1または2種類以上の樹脂(a2)とを含有する。アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1;以下、単にa1樹脂と言うことがある)としては、エステル構造を有する環状ポリオレフィン系樹脂を加水分解して得られる樹脂や環状ポリオレフィン樹脂に酸性基または酸誘導体型残基を有する化合物を変性反応させて得られる樹脂などが挙げられる。
【0009】
エステル構造を有する環状ポリオレフィン系樹脂を加水分解して得られる樹脂としては、特開平10−307388号公報や特開平11−52574号公報などに詳述された8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンなどのエステル構造(−COOR)を有するエステル構造を有する脂環式単量体(以下、極性脂環式単量体という)の開環(共)重合体、極性脂環式単量体と、これと共重合可能な重合性単量体(5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、エチレン、プロピレン、ブテンなど)との開環共重合体、前記開環(共)重合体の水素添加重合体などのエステル構造を有する環状ポリオレフィンの加水分解物を挙げることができる。良好なパターン形状を与える点から、この樹脂のTgは50℃〜250℃、好ましくは100℃〜200℃である。
【0010】
開環(共)重合体および開環共重合体は、開環重合反応により製造される。具体的には、各単量体を、芳香族炭化水素などの有機溶剤中、メタセシス触媒の存在下で反応させる。開環重合反応に際し、1−ブテンや1−ヘキセンなどの分子量調節剤を添加することもできる。また、得られた開環重合体を、常法に従って、不均一触媒存在下で水素添加することにより水素添加重合体を得ることができる。
【0011】
これらのエステル構造を有する環状ポリオレフィンを、有機溶剤や水などの溶媒を単独あるいは混合した媒体中で加水分解することにより、アルカリ可溶性の環状ポリオレフィン系樹脂を得ることができる。加水分解の方法には特に制限はなく、通常のアルカリおよび酸加水分解が使用できる。重合体の加水分解率は、反応温度、反応時間、酸、アルカリ量を調整することで任意に変更することができる。
【0012】
また、環状ポリオレフィン樹脂に酸性基または酸誘導体型残基を有する化合物を変性反応させて得られるアルカリ可溶性脂環式ポリオレフィンは、8−エチルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10]−3−ドデセンやトリシクロ[4.3.1.12,5]デカ−3,7−ジエンなどの脂環式オレフィンを、または脂環式オレフィンと、これと共重合可能な単量体(エチレン;1−ヘキセンなどのα−オレフィン;1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエン;等)とを、重合触媒や分子量調整剤存在下、開環重合した脂環式オレフィン重合体を、水素添加し、さらに、無水マレイン酸などの酸性基または酸誘導体型残基を有する化合物と、ジクミルパーオキサイドなどのラジカル開始剤存在下、有機溶剤中で反応させて得られる樹脂である。脂環式オレフィン重合体はオレフィン由来の繰り返し単位を有し、その割合は、耐熱性確保の観点から、通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%である。
【0013】
本発明に係るアルカリ可溶性環状ポリオレフィン樹脂(a1)の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測定した単分散ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw;以下、単に重量平均分子量という)は2,000〜150,000、好ましくは5,000〜50,000のものが、良好なパターン形状を与える点から好適である。
本発明に係るアルカリ可溶性環状ポリオレフィン樹脂(a1)のTgは、良好なパターン形状を与える点から、Tgが50℃〜250℃、好ましくは100℃〜200℃のものが好ましい。
【0014】
本発明においては、アルカリ可溶性樹脂として、上述したアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)の他に、当該アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)のTgより少なくとも10℃以上、好ましくは20℃以上、より好ましくは40℃以上以上、特に好ましくは60℃以上高いTgを持つ樹脂を与えるアルカリ可溶性前駆体(以下、高Tg樹脂前駆体ということがある)、およびアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)のTgより少なくとも10℃以上、好ましくは20℃以上、より好ましくは40℃以上、特に好ましくは60℃以上高いTgを持つアルカリ可溶性樹脂(以下、高Tg樹脂ということがある)から成る群より選択される化合物(a2;以下、a2樹脂ということがある)を含有することにより、耐熱性を向上させることができる。
高Tg樹脂前駆体は、現像前までのパターン形成工程において、加熱により架橋または重合してアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)より高いTgの樹脂を与える化合物であれば特に制限されない。このような化合物の具体例としては、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)、ポリベンゾオキサゾール前駆体およびポリベンズチオゾール前駆体などが挙げられる。中でも、ポリアミック酸は、高いTgと高い透明性を与えることから好ましい例である。
【0015】
本発明に用いられる、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)は、ジアミンとテトラカルボン酸2無水物との縮合重合反応により得られる。より具体的には、特開平8−120080号公報で詳述された通り、例えば、有機溶媒中にジフェニルエーテル−4,4’−ジアミンや2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのジアミンを溶解し、この溶液中に2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸2無水物や2,2−ビス(3,4−フタリックアンハイドライド)ヘキサフルオロプロパンなどのテトラカルボン酸2無水物を添加することで、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)を得ることができる。一般に、用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン,γ−ブチルラクトンなどの非プロトン性極性溶剤である。テトラカルボン酸2無水物添加時は、0℃付近まで冷却することが好ましい。添加後の反応は室温から50℃程度で反応を行うことができる。こうしたポリアミック酸の重量平均分子量(Mw)は1,000〜150,000、好ましくは5,000〜100,000のものが、良好なパターン形状を与える点から好適である。
また、ポリアミック酸は、加熱によりポリイミド樹脂となる。このポリイミドのTgは、良好な耐熱性を与える点から、100℃以上、好ましくは250℃以上である。
【0016】
本発明に用いられるポリベンゾオキサゾ−ル前駆体は、特開平4−31860号公報や特開平8−123034号公報で詳述されている通り、ジカルボン酸クロライドとビス(オルトアミノフェノール)誘導体との反応により得られる。例えば有機溶媒中に2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンや2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのビス(オルトアミノフェノール)誘導体を溶解し、この溶液中にジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸クロライドなどのジカルボン酸クロライドを添加することで、ポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることができる。一般に、用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン,γ−ブチルラクトンなどの非プロトン性極性溶剤である。反応の条件としては、ジカルボン酸クロライド添加時は、0℃付近まで冷却することが好ましい。添加後の反応は室温から50℃程度で反応を行うことができる。こうしたポリベンゾオキサゾール前駆体の重量平均分子量(Mw)が、1,000〜150,000、好ましくは5,000〜100,000であると、良好なパターン形状を与える点から好適である。また、ポリベンゾオキサゾール前駆体から加熱処理によって誘導されるポリベンゾオキサゾールのTgは、良好な耐熱性を与える点から、100℃以上、好ましくは250℃以上である。
【0017】
高Tg樹脂としては、上述したもののほか、芳香族単量体と、これと共重合可能な単量体との共重合体であって、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基又はチオール基のような酸性残基を有する樹脂でも良い。
【0018】
上述した高Tg樹脂の中でもポリイミドは、組成物中での溶解性、膜としての耐熱性や透明性などが良好なため、好ましい。
こうした高Tg樹脂の重量平均分子量(Mw)が1,000〜150,000、好ましくは2,000〜100,000のものは、良好なパターン形状を与える点から好適である。また、高Tg樹脂のTgは、良好な耐熱性を与える点から、100℃以上、好ましくは250℃以上である。
高Tg樹脂は、Tgが上述の規定に合うものであれば、上述したアルカリ可溶性環状ポリオレフィンの中から選択することもできる。組成物中にアルカリ可溶性環状ポリオレフィンが2以上含有する場合、樹脂として最もTgの低いものがa1樹脂であり、当該a1樹脂に対して上述のTgの条件を満たすものがa2樹脂であると判断する。
【0019】
上述してきたa1樹脂とa2樹脂との組成物中での比率(重量比)は、膜の特性と現像性のバランスからa1樹脂:a2樹脂=95:5〜10:90であり、より好ましくは、90:10〜20:80であり、さらに好ましくは、90:10〜50:50である。
【0020】
[B]架橋剤は、−CH2OR1(1)[式中、R1は水素原子またはアルキル基である]で示される基を分子中に有する化合物である。アルキル基の炭素数は好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4である。架橋剤は好ましくは上記式(1)の基を分子中に少なくとも2個有する。好ましい化合物は上記式(1)の基が窒素原子に結合する化合物、すなわちN−メチロール基および/またはN−アルコキシメチル基を含有する化合物である。一分子中に式(1)の有機基が2以上あるときは、それらの基のR1は同一でも異なってもよい。本発明の組成物において、上記式(1)で示される有機基は、酸発生剤に由来する酸の存在下、[A]アルカリ可溶性樹脂が有する酸性基と反応し、架橋構造を形成する。
【0021】
当該架橋剤として、特開平10−307388号公報や特開平11−52574号公報に詳述されたN,N,N’,N’,N’’,N’’−(ヘキサアルコキシメチル)メラミンの如きアルコキシメチル化メラミンやN,N’,N’’,N’’’−(テトラアルコキシメチル)グリコールウリルの如きアルコキシメチル化グリコールウリルが好ましい例として挙げられる。
また、光架橋性、耐熱性および耐溶剤性のバランスに優れ、低誘電率の硬化物が得られる点から、アルコキシメチル化メラミン(I)とアルコキシメチル化グリコールウリル(II)とを混合して用いるのも特に好ましく、この場合、重量比[(I)/(II)]で5/95〜95/5、より好ましくは10/90〜90/10で混合されたものである。
【0022】
[B]架橋剤の使用割合は、[A]アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、3〜50重量部であり、好ましくは5〜50重量部、特に好ましくは10〜40重量部である。架橋剤が少なすぎると、組成物から得られる硬化物の架橋密度が十分でなくなり、その結果、形成されるパターンが膨潤し、解像度が低下したり、耐溶剤性および耐耐熱性に劣るものとなる場合がある。逆に、多すぎると、放射線の未照射部分においても架橋反応が進行し、形成されるパターン性状が悪化する場合がある。
【0023】
[C]感放射線性酸発生剤としては、例えばジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩、フェニルジアゾニウム塩などのオニウム化合物、イミドスルフォネート誘導体、トシラート化合物、ベンジル誘導体のカルボナート化合物、ならびにトリアジン誘導体のハロゲン化物など、一般的な酸発生剤が挙げられ、なかでも、トリアジン誘導体のハロゲン化物が好ましい。このようなトリアジン誘導体のハロゲン化物としては、例えばトリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
【0024】
[C]酸発生剤の使用割合は、[A]アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部であり、好ましくは1〜15重量部、特に好ましくは1〜10重量部である。酸発生剤が少なすぎると、放射線照射による硬化が不十分となる場合があり、その結果、形成されるパターンが溶解してしまう場合がある。逆に、酸発生剤が多すぎると、放射線未照射部でも架橋反応が進行し、その結果、形成されるパターンが現像できなくなる場合がある。
【0025】
さらに本発明の感放射線性樹脂組成物は、ストリエーション防止や現像性の向上などの目的で、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのノニオン系;メガファックF172(大日本インキ化学工業製)などのフッ素系;オルガノシロキサンポリマーなどのシリコン系;などの界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤は、感放射線性樹脂組成物の固形分100重量部に対して、2重量部以下、好ましくは1重量部以下の量で必要に応じて用いられる。
更に、本発明の感放射線性樹脂組成物は、耐熱性、耐溶剤性を向上する目的で潜在性酸発生剤を配合することもできる。本発明で用いられる潜在性酸発生剤は、加熱により酸を発生するカチオン重合触媒であり、スルホニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩が用いられる。中でも、スルホニウム塩およびベンゾチアゾリウム塩が好ましい。
【0026】
その他、本発明の感放射線性樹脂組成物は、基板との密着性を向上させる目的で、密着助剤を含んでいてもよい。このような密着助剤としては、官能性シランカップリング剤などが挙げられる。該官能性シランカップリング剤の具体例としては、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。当該密着助剤の使用割合は、[A]アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、20重量部以下、好ましくは0.05〜10重量部、特に好ましくは1〜10重量部である。
また本発明に係る感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて帯電防止剤、保存安定剤、消泡剤、顔料、染料などを含んでいてもよい。
【0027】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の各成分を均一に混合することによって容易に調製することができ、通常、適当な溶媒に溶解されて溶液状態で用いられる。例えば、[A]アルカリ可溶性樹脂を溶媒に溶解し、この溶液に[B]架橋剤、および[C]酸発生剤および必要に応じて他の成分を所定の割合で混合することにより、溶液状態の感放射線性樹脂組成物を調製することができる。
【0028】
当該溶媒としては、例えばアルコール類、エーテル類;セロソルブエステル類、グリコールエーテル類、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類、非プロトン性極性溶媒、アミド類、ラクトン類、アルキレンカルボナート類など、感光性樹脂組成物に用いられる一般的な溶媒が挙げられる。N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの溶媒を用いることもできる。
【0029】
これらの溶媒のうち、溶解性および塗膜の形成のしやすさから、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類およびエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類が好ましく用いられる。
【0030】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、固形分濃度が好ましくは10〜40重量%となるように溶媒に溶解された溶液として被塗布物に塗布される。また、上記のように調製された感放射線性樹脂組成物溶液は、孔径が0.5μm程度のフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することが好ましい。このように調製された感放射線性樹脂組成物溶液は、長期間の貯蔵安定性にも優れる。
【0031】
本発明の感放射性樹脂組成物溶液は、基板表面に塗布され、加熱により溶媒を除去され、次いで露光前加熱(プリベーク)される。基板表面への感放射性樹脂組成物溶液の塗布方法としては、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法などの各種の方法を採用することができる。プリベークにより残留する少量の溶剤も揮発し、流動性のない塗膜が得られる。プリベーク条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、通常60〜120℃で10〜600秒間程度である。
【0032】
次に得られた塗膜に所定パターンのマスクを介して放射線を照射した後、現像液により現像する。放射線としては、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、プロトンビーム線、シンクロトロン放射線などが挙げられる。現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水などの無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミンなどの第一級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの第二級アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、N−メチルピロリドンなどの第三級アミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどの第四級アンモニウム塩;ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンなどの環状アミン類のアルカリ類からなるアルカリ水溶液を用いることができる。また上記アルカリ水溶液に、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒、界面活性剤などを適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
【0033】
現像時間は、通常30〜180秒間である。また現像方法は液盛り法、パドル法、ディップ法などのいずれでもよい。現像後、流水洗浄を30〜90秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、基板上の水分を除去し、パターン状薄膜が形成される。その後、このパターン状被膜に、高圧水銀灯などによる放射線を全面照射し、パターン状被膜中に残存する1,2−キノンジアジド化合物を完全に分解させる。続いて、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置により、所定温度、例えば150〜300℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら5〜30分間、オーブン中では30〜90分間加熱処理(ポストベーク)をすることによって、パターン状架橋薄膜を得ることができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。実施例中「部」は「重量部」を意味する。
【0035】
(合成例1)脂環式ポリオレフィン樹脂(A−1)の製造
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン250部、1−ヘキセン180部およびトルエン750部を、窒素置換した反応容器に仕込み、60℃に加熱した。これに、トリエチルアルミニウム(1.5モル/リットル)のトルエン溶液0.62部、tert−C4H5OH/CH3OHで変性(tert−C4H9OH/CH3OH/W=0.35/0.3/1;モル比)したWCl6溶液(濃度0.05モル/l)3.7部を加え、80℃で3時間加熱攪拌して、開環重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は90%であり、重合体の重量平均分子量は17,000であった。
【0036】
得られた重合体溶液4,000部をオートクレーブに入れ、これにRuHCl(CO)[P(C6H5)3]30.48部を加え、水素ガス圧を100Kg/cm2反応温度165℃の条件で3時間加熱攪拌した。得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧し、水素添加重合体溶液(b)を得た。こうして得られた水素添加重合体を大量のメタノール中に注いで、重合体を凝固させた。得られた水素添加重合体の水素化率は実質上100%であった。
次いで、得られた水素添加重合体100部、N−メチルピロリドン100部、プロピレングリコール500部、水酸化カリウム(85%)84.5部を反応器に仕込み190℃で4.5時間加熱撹拌した。得られた反応溶液を大量の水、テトラヒドロフランおよび塩酸の混合溶液に注いで加水分解物を凝固させた。凝固物を水洗、乾燥して環状ポリオレフィン樹脂(A−1)を得た。得られた樹脂の加水分解率は95%であった。
樹脂の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィ)(東ソー(株)製HLC−8020)を用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
【0037】
(合成例2)環状ポリオレフィン樹脂(A−2)樹脂の製造
六塩化タングステン、トリイソブチルアルミニウム及びイソブチルアルコールからなる開環重合触媒と分子量調整剤としての1−ヘキセンとを用い、公知の方法により8−エチルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10]−3−ドデセン(以下、ETDという)を開環重合した。得られた開環重合体を、ニッケルアセチルアセトナートとトリイソブチルアルミニウムの水素添加触媒を用いて水素化し、水素化率が99%以上の開環重合体水素添加物を得た。次いで、オートクレーブ中で開環重合体水素添加物100部、無水マレイン酸200部、及びt−ブチルベンゼン400部とアニソール500部との混合溶媒中に投入、混合し、135℃に昇温した。この反応容器に、ジクミルパーオキシド20部を12分間隔で10回に分けて逐次添加した後、更に3時間反応させた。引き続き、反応容器中に400部の水を添加し、10時間反応させた。反応液を大量のイソプロパノール中に滴下、凝固、乾燥し、マレイン酸変性率82%(1H−NMRによる測定)の変性ポリマーを得た。この変性ポリマーの重量平均分子量は1.2×104、加水分解率は100%(FT−IRにより測定)であった。
【0038】
(合成例4)ポリイミド前駆体(A−3)の製造
攪拌機と乾燥ガス導入管を装備した反応器にジフェニルエーテル−4,4’−ジアミン54.06部(0.270モル)、アニリン5.58部(0.06モル)およびN,N−ジメチルアセトアミド3042部を仕込み、23℃で攪拌溶解した。10℃以下に冷却後、この溶液に2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物67.2部(0.300モル)、を加え、氷冷攪拌3時間、室温攪拌24時間した。反応終了後、蒸留水8lに滴下し、沈殿物を濾別して集め、減圧乾燥することによってポリイミド前駆体(A−3)を得た。
【0039】
(合成例5)ポリベンゾオキサゾール前駆体(A−4)樹脂の製造
ジカルボン酸クロライドの合成ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸50.10部(0.194モル)をN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPという)150.0部に溶解した後、ピリジン76.73部(0.970モル)を加える。反応系を0〜5℃にし、NMP 100部に溶かした塩化チオニル69.24部(0.582モル)を30分かけて滴下する。反応系を室温に戻し、室温で5時間攪拌した後、減圧下50℃にて過剰の塩化チオニルを除去した。次のポリベンゾオキサゾール前駆体の反応には、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸クロリドは単離せずにNMP溶液にまま用いた。ポリアミドの合成2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン54.94部(0.150モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン6.58部(0.026モル)を乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド200.0部に溶解した。乾燥窒素気流下で先に合成したジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸クロリドのNMP溶液を0〜5℃に冷却しながら30分かけて滴下し、滴下終了後、室温まで戻し、5時間攪拌を続ける。反応終了後蒸留水8000部に滴下し、沈殿物を濾別して集め、減圧乾燥することによってポリベンゾオキサゾール前駆体(A−4)を得た。
【0040】
<Tgの測定>
合成例1〜5で得られた樹脂100部に溶剤としてN,N−ジメチルアセトアミド400部溶解させた後、孔径0.45μmのミリポアフィルタで濾過して樹脂溶液を調製した。塗膜の形成シリコン基板上にスピンナーを用いて、組成物溶液1を塗布した後、90℃て120秒間ホットプレート上でプリベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。その後、窒素ガス雰囲気下にて250℃で2時間キュアを行った。その後、塗膜を剥がして集め、DSC分析を行うことでTgを求めた。
以下に合成した樹脂A−1、A−2、A−3、およびA−4のTgは、それぞれ、180℃、120℃、260℃、および270℃であった。
【0041】
(実施例1)
[A]アルカリ可溶性樹脂として(A−1)80部と、ポリイミド前駆体(A−3)20部、[B]架橋剤としてサイメル300(三井サイテック社製;ヘキサメトキシメイルメラミン)、20部と、[C]酸発生剤として2−ピペロニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン5部と、界面活性剤としてメガファックF172(大日本インキ化学工業(株)製)0.05部をN,N−ジメチルアセトアミド480部中で混合し、溶解させた後、孔径0.45μmのミリポアフィルタで濾過して感放射線性樹脂組成物溶液1を調製した。
得られた溶液をシリコン基板上(誘電率測定、寸法安定性および現像性評価用)、1μmの段差を有するシリコン酸化膜基板上(平坦性評価用)、および2枚のガラス基板上(透明性、変色性評価用と耐溶剤性評価用)に、それぞれスピンナーを用いて塗布した後、90℃、120秒間ホットプレート上でプリベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。
【0042】
塗膜を形成したシリコン基板上及びガラス基板上に、それぞれ所定のパターンを有するマスクを置き、波長365nm、光強度5mW/cm2の紫外線を空気中で100mJ/cm2のエネルギー量となるように照射した。照射後、110℃のホットプレート上で、ポストベークを2分間行った。次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.3重量%水溶液を用いて、25℃×60秒間の現像処理を行った。その後、超純水でリンス処理を1分間行った。こうして、ネガ型のパターンを有するパターン状薄膜を形成した。
【0043】
このパターン状薄膜が形成されたシリコン基板をホットプレート上で、250℃、30分間加熱することにより、パターンのポストベークを行い、パターン状架橋薄膜を形成したシリコン基板を得た。
【0044】
得られた膜について、以下の測定及び評価を行った。
・誘電率測定
JIS C6481に準じて、1MHz(室温)での誘電率(ε)を測定した。
・寸法安定性の評価
このパターン状架橋薄膜を形成したシリコン基板を300℃のオーブンを用いて60分間加熱した後、パターン状架橋薄膜の膜厚変化を測定した。加熱後の膜厚が、加熱前の膜厚の95%を超える場合を○、90〜95%の範囲にある場合を△、90%未満の場合を×とした。結果を表1に示す。
【0045】
・平坦性の評価
平坦性の評価シリコン基板の代わりに、1.0μmの段差を有するシリコン酸化膜基板を用いたこと以外は、上記と同様にしてパターン状架橋薄膜を形成した。
接触式の膜厚測定器を用いて、パターン状架橋薄膜の段差を測定し、段差の最大値が5%未満である場合を○とし、5%以上である場合を×とした。結果を表1に示す。
【0046】
・透明性の評価
シリコン基板の代わりにガラス基板「コーニング7059(コーニング社製)」を用いた以外は上記と同様にしてパターン状架橋薄膜を形成したガラス基板を得た。次いで、得られたガラス基板の透過率を分光光度計「150−20型ダブルビーム(日立製作所製)」を用いて400〜800nmの波長で測定した。このとき最低透過率が90%以上の場合を○、90%未満である場合を×とした。結果を表1に示す。
【0047】
・変色性の評価
透過率で測定したのと同じパターン状架橋薄膜を形成したガラス基板を300℃のオーブンで60分間加熱した後、このガラス基板の透過率を分光光度計「150−20型ダブルビーム」を用いて400〜800nmの波長で測定し、加熱処理後における透過率の変化を求めた。変化率が5%未満の場合を○、5〜10%の範囲にある場合を△、10%を超える場合を×とした。結果を表1に示す。
【0048】
・耐溶剤性の評価
パターン状架橋薄膜を形成したガラス基板を70℃中のジメチルスルホキシド中に15分浸漬し、膜厚変化を測定し、10%以下の膜厚変化を○、10%を越える場合を△、膨潤が大きく、基板から剥がれてしまう状態を×とした。結果を表1に示す。
【0049】
・現像性の評価
パターン状架橋薄膜を形成したシリコン基板上に、所定のパターンを有するマスクを置き、波長365nm、光強度5mW/cm2の紫外線を空気中で100mJ/cm2のエネルギー量となるように照射した。照射後、110℃のホットプレート上で、ポストベークを2分間行った。次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.3重量%水溶液を用いて、25℃×60秒間の現像処理を行った。その後、超純水でリンス処理を1分間行った。こうして、ネガ型のパターンを有するパターン状薄膜を形成した。形成したパターンを光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡で観察し、パターン間に残渣がない場合を○、残渣がある場合を×とした。結果を表1に示す
【0050】
(実施例2)
ポリイミド前駆体(A−3)樹脂をポリベンゾオキサゾール前駆体(A−4)に代えた以外は、実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物溶液を調製し、パターン状架橋薄膜を得、評価を行った結果を表1に示す。
(実施例3)
加水分解重合体(A−1)100部を40部に代え、さらにポリイミド前駆体(A−3)樹脂20部を60部に代えた以外は、実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物溶液を調製し、パターン状架橋薄膜を得、評価を行った結果を表1に示す。
【0051】
(実施例4)
加水分解重合体(A−1)100部を10部に代え、さらにポリイミド前駆体(A−3)樹脂20部を90部に代えた以外は、実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物溶液を調製し、パターン状架橋薄膜を得、評価を行った結果を表1に示す。
【0052】
(実施例5)
環状ポリオレフィン樹脂(A−1)80部を環状ポリオレフィン樹脂(A−2)60部に代え、ポリイミド前駆体(A−3)20部をポリイミド前駆体(A−3)40部に代えた以外は、実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物溶液を調製し、パターン状架橋薄膜を得、評価を行った結果を表1に示す。
【0053】
(比較例1)
ポリイミド前駆体(A−3)樹脂20部を添加しない以外は、実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物溶液を調製し、パターン状架橋薄膜を得、評価を行った結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
この結果から、本発明の組成物によれば、300℃でも形状変化のない耐熱性に優れたパターンが得られることがわかる。このパターンは、平坦性、透明性、変色性、耐溶剤性、現像性にも優れる。
Claims (2)
- [A]アルカリ可溶性樹脂、[B]−CH2OR1(1)[式中、R1は水素原子またはアルキル基である]で示される基を分子内に有する架橋剤、および[C]感放射線性酸発生剤を含有する感放射線性樹脂組成物であって、[A]アルカリ可溶性樹脂が、1種類のアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)と、当該アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つアルカリ可溶性樹脂を与えるアルカリ可溶性前駆体、およびアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つアルカリ可溶性樹脂から成る群より選択される1または2種類以上の化合物(a2)とを含有し、前記化合物(a2)におけるアルカリ可溶性前駆体が、ポリアミック酸、ポリベンゾオキサゾール前駆体およびポリベンズチオゾール前駆体から成る群より選択される1または2種以上であり、かつ、(a1):(a2)=95:5〜10:90(重量比)であることを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
- [A]アルカリ可溶性樹脂、[B]−CH2OR1(1)[式中、R1は水素原子またはアルキル基である]で示される基を分子内に有する架橋剤、および[C]感放射線性酸発生剤を含有する感放射線性樹脂組成物であって、[A]アルカリ可溶性樹脂が、1種類のアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂(a1)と、当該アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つアルカリ可溶性樹脂を与えるアルカリ可溶性前駆体、およびアルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂のTgより少なくとも10℃以上高いTgを持つアルカリ可溶性樹脂から成る群より選択される1または2種類以上の化合物(a2)とを含有し、前記化合物(a2)におけるアルカリ可溶性前駆体が、ポリアミック酸、ポリベンゾオキサゾール前駆体およびポリベンズチオゾール前駆体から成る群より選択される1または2種以上であり、かつ、(a1):(a2)=95:5〜10:90(重量比)である感放射線性樹脂組成物を基板に塗布して得られた塗膜する工程、
放射線を照射し、パターンを形成する工程、
アルカリ性現像液で現像する工程、および
現像後の基板を加熱処理する工程を有するパターン形成方法。
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