JP4204149B2 - 自動車用開閉体制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用開閉体制御装置に関し、特にパワーウインド挟み込み防止システムにおけるモータ起動時の周期変動による誤反転防止方式に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、本発明者が検討した技術として、一般的に、自動車などのパワーウインドシステムにおいては、正逆回転可能なモータを用い、上昇、下降の各手元スイッチを投入することによりモータを正転または逆転させ、窓ガラスの開閉動作を行うことができる。特に、窓ガラスの閉動作中においては、不用意に窓ガラスと窓枠との間に手などが挟み込まれることがあるため、これを防ぐ目的で挟み込み防止機能が備えられている。
【0003】
このような挟み込み防止機能を備えたパワーウインド挟み込み防止システムにおいては、窓ガラスの閉動作中に挟み込みが検知された場合には、モータを反転させる方式などが取られている。このモータを反転させる方式では、モータ起動時の周期変動による誤反転を防止するため、起動直後の一定パルスの区間、挟み込みを禁止する方式が用いられている。この挟み込みの禁止区間を、いわゆるマスク区間と呼ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のようなパワーウインド挟み込み防止システムについて、本発明者が検討した結果、以下のようなことが明らかとなった。一般的に、パワーウインド挟み込み防止システムにおいて、このマスク区間は、温度・電圧などの環境条件によっても、誤反転しない数値とするため、想定される最大のマスク量を設定している。
【0005】
たとえば、窓ガラスの閉動作において、窓ガラスを全開状態の下死点から全閉状態の上死点まで上昇させた場合には、通常、図6に示すようなパルス数に対する周期特性となる。すなわち、一定パルス間のマスク区間(固定値)では、起動直後から周期が短くなっていき、その後、再び長くなり、このマスク区間を越えた程度で周期が一定となって安定する(実線)。一方、ウインドレギュレータと称する窓ガラスの昇降機構において、窓ガラスを駆動するワイヤのたるみやX字状のアームの構造により、窓ガラスを下死点と上死点との間の切替点から上昇させた場合には、下死点から上昇させた場合よりも速く、マスク区間の範囲内において周期が一定となる(一点鎖線)。
【0006】
また、前記のような窓ガラスの閉動作において、起動直後に挟み込みを検知した場合には、通常、図7に示すようなパルス数に対する周期および荷重特性となる。すなわち、周期は一定パルス間のマスク区間を越えた後でも一定とならず長くなり続け、また荷重も挟み込み検知直後からマスク区間の範囲、マスク区間を越えた後も比例的に増える特性となる。よって、荷重はパルス数が増加するにつれて大きなものとなる。
【0007】
よって、前記のようにマスク区間のマスク量を固定値にするパワーウインド挟み込み防止システムでは、マスク区間として、誤反転しない数値とするために想定される最大のマスク量を設定しておかなければならず、それによって、起動直後に挟み込みを検知した場合に、この挟み込みによりモータを反転させる際の反転荷重が過大となってしまうことが考えられる。
【0008】
そこで、本発明者は、起動時のマスク区間は、窓ガラスの下死点付近と、それ以外の位置とで周期変動に違いがあるため、必要量に差があることに着目し、通常の位置よりも下死点付近の方が多くのマスク量が必要となること、さらに通常の位置でも、マスク区間直後は周期が変動しやすいため、誤反転の防止に判定回数を増やしておく必要があること、の2点を考えついた。
【0009】
そこで、本発明の目的は、窓ガラスの閉動作において、モータの起動時における窓ガラスの位置により、起動直後のマスク量を変えることによって切替点より上の位置での起動直後の反転荷重の増大を抑えることができ、さらに判定回数を変えることによって誤反転を防止することができる自動車用開閉体制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動車用開閉体制御装置は、窓ガラス(開閉体)を開閉動作する正逆回転可能なモータと、窓ガラスの閉動作において、モータの負荷を検出して挟み込みを検出する挟み込み判定手段と、この挟み込み判定手段からの挟み込み判定時にモータを停止または反転させる安全制御手段と、窓ガラスの位置を検出する位置検出手段と、モータの起動直後の挟み込み検出を禁止するマスク区間を設定するマスク設定手段とを有し、マスク設定手段により設定されるマスク区間をモータの起動時における窓ガラスの位置に対応して設定するものである。これにより、モータの起動時における窓ガラスの位置に対応したマスク区間に基づいて挟み込みを防止することができる。
【0011】
この構成において、起動直後の反転荷重の増大を抑えるために、下死点から切替点までの間にモータの起動時における窓ガラスの位置があるときのマスク区間のマスク量をM0とし、切替点から上死点までの間にモータの起動時における窓ガラスの位置があるときのマスク区間のマスク量をM1とした場合に、M0>M1の関係が成り立つようにしたものである。
【0012】
また、挟み込みと判定する条件として、挟み込み判定手段がモータの過負荷を判定し、過負荷の判定回数が所定値に達したときに挟み込みと判定するようにしたものである。
【0013】
さらに、誤反転を防止するために、下死点から切替点までの間にモータの起動時における窓ガラスの位置があるときのマスク量M0以降の判定回数をe0とし、切替点から上死点までの間にモータの起動時における窓ガラスの位置があるときのマスク量M1からマスク量M0までの間の判定回数をe1とし、かつマスク量M0以降の判定回数をe0とした場合に、e0<e1の関係が成り立つようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である自動車用開閉体制御装置を示す機能ブロック図、図2は本実施の形態において、パワーウインドの上昇動作モードを示すフロー図、図3は起動時マスク量設定処理を示すフロー図、図4は判定回数設定処理を示すフロー図、図5は上昇動作モードの挟み込み検知におけるマスク量と判定回数とを示す説明図である。
【0015】
まず、図1により、本実施の形態における自動車用開閉体制御装置の構成の一例を説明する。本実施の形態の自動車用開閉体制御装置は、たとえばパワーウインド挟み込み防止システムにおけるモータ起動時の周期変動による誤反転防止方式として用いられ、モータ1、モータ駆動回路2、CPU3、ホールIC4、ホールIC入力回路5、定電圧回路6、ウォッチドッグタイマ(W/D)回路7、イグニション(IG)電圧監視入力回路8、電源制御回路9、制御定数設定回路10、手元スイッチ(SW)入力回路11、EEPROM12などから構成され、この開閉体制御装置の接続端子13(1:+B),(4:GND)からバッテリに、接続端子13(6:IG)からイグニションスイッチに、接続端子13(2:UP),(5:DOWN),(3:AUTO)からパワーウインドの手元スイッチにそれぞれ接続されるようになっている。
【0016】
モータ1は、窓ガラスを開閉動作する正逆回転可能な整流子を有する直流電動機からなり、モータ駆動回路2を通じてCPU3に接続されている。このCPU3には、モータ1の回転に伴ってパルス信号を発生するホールIC4がホールIC入力回路5を通じて接続され、ホールIC4の発生する90°位相のずれたA相、B相のパルスが各ホールIC入力回路5を介してCPU3に入力され、CPU3は、このパルス信号の周期に基づいてモータ1の回転速度を検出することで、モータ1の負荷状況を判定したり、パルスの数を上死点を基準として窓ガラスが下降時は加算し、上昇時は減算することで、そのカウント数から窓ガラスの位置を算出したり、ホールIC4の発生するA相とB相の位相のずれ、すなわちどちらの相が先かによりモータ1の回転方向を検出している。
【0017】
CPU3には、定電圧回路6、ウォッチドッグタイマ回路7が接続され、定電圧回路6は接続端子13(1)に、ウォッチドッグタイマ回路7は定電圧回路6にそれぞれ接続されている。接続端子13(1)には、バッテリが接続され、このバッテリの電圧が接続端子13(1)を介して印加され、この印加電圧が定電圧回路6により定電圧化されて、動作可能とするための電源電圧VDDとしてCPU3に供給される。また、ウォッチドッグタイマ回路7からは、CPU3に対してリセット信号RESETが供給される。このリセット信号RESETは、電源ON時におけるCPU3のパワーオンリセットや、CPU3から出力されるウォッチドッグパルスを監視し、そのパルス信号の異常を検出してCPU3をリセットする信号である。
【0018】
また、CPU3には、イグニション電圧監視入力回路8、電源制御回路9が接続され、このイグニション電圧監視入力回路8および電源制御回路9は接続端子13(6)に接続されている。接続端子13(6)には、イグニションスイッチが接続され、このイグニションスイッチの投入によるイグニション電圧が接続端子13(6)を介して印加され、このイグニション電圧がイグニション電圧監視入力回路8により監視されて、バッテリの電圧の変化による制御の補正のためにCPU3に供給される。また、電源制御回路9からは、定電圧回路6に対して電源ON/OFF制御信号が供給され、パワーウインドのタイマ機能として作用する。このタイマ機能は、イグニションスイッチをOFFにした後に所定時間パワーウインドの起動を可能にする。
【0019】
さらに、CPU3には、制御定数設定回路10が接続され、この制御定数設定回路により各制御定数が設定され、この設定信号がCPU3に対して供給され、CPU3は制御定数に基づいて制御する。この制御定数には、挟み込みを検出するための定数や、窓ガラスの移動距離などの車種毎に異なる定数などがあり、これらの定数を設定するために、CPU3に記憶されたどの定数を用いるかを制御定数設定回路10で設定する。
【0020】
また、CPU3には、手元スイッチ入力回路11、EEPROM12が接続され、手元スイッチ入力回路11は接続端子13(2),(5),(3)に接続されている。接続端子13(2),(5),(3)には、窓ガラスの上昇、下降、自動の各手元スイッチがそれぞれ接続され、各手元スイッチの投入による信号が各接続端子13を介して入力され、この入力信号が手元スイッチ入力回路11を通じてCPU3に供給され、CPU3は各手元スイッチの投入による窓ガラスの上昇、下降、自動を制御する。また、EEPROM12には、窓ガラスの位置情報などが記憶され、各手元スイッチの投入による窓ガラスの上昇、下降、自動の各制御に窓ガラスの位置情報として用いられる。このEEPROM12は、CPU3との間で、チップセレクト信号CS、システムクロック信号SCKに基づいて、データ入力DI、データ出力DOが制御される。
【0021】
以上のように構成される自動車用開閉体制御装置は、たとえば自動車のフロント左右、リア左右の各ドアの窓ガラスにそれぞれ設けられ、各ドアの窓ガラスが対応するモータ1の正転/逆転により開閉動作される。なお、各ドアの窓ガラスに対応してモータ1などはそれぞれ別々に設ける必要があるが、CPU3などは共通に設けることも可能である。
【0022】
次に、本実施の形態の作用について、自動車用開閉体制御装置の動作の概要を簡単に説明する。この動作は、イグニションスイッチの投入、窓ガラスの上昇、下降、自動の各手元スイッチの投入、モータ1のA相、B相に対応する各ホールIC4の検知信号などによって、各制御プログラムに基づいたCPU3の制御によりソフトウェア的に実行される。
【0023】
まず、CPU3はバッテリからの電源によりパワーオンリセットされ、ウォッチドッグタイマ回路7はCPU3の暴走を検出する。これにより、CPU3は、窓ガラスの開閉動作の待機状態となる。
【0024】
その後、たとえば窓ガラスの閉動作時には、窓ガラスの上昇の手元スイッチが投入されると、この投入による信号を手元スイッチ入力回路11が受け、さらにCPU3が受けて、モータ駆動回路2を通じてモータ1を窓ガラスの上昇方向(たとえば正転)に回転させる。これにより、窓ガラスを上昇させ、閉動作させることができる。この窓ガラスの閉動作時には、詳細を後述する挟み込み防止機能が働く。なお、窓ガラスの閉動作時においては、上昇の手元スイッチでは投入し続けなければ窓ガラスを上昇し続けることができないが、自動の手元スイッチでは上昇側に1回だけ強く投入することにより全閉状態まで窓ガラスを上昇させることができる。
【0025】
また、窓ガラスの開動作時には、窓ガラスの下降の手元スイッチが投入されると、この投入による信号を手元スイッチ入力回路11が受け、さらにCPU3が受けて、モータ駆動回路2を通じてモータ1を窓ガラスの下降方向(たとえば逆転)に回転させる。これにより、窓ガラスを下降させ、開動作させることができる。なお、窓ガラスの開動作時においては、下降の手元スイッチでは投入し続けなければ窓ガラスを下降し続けることができないが、自動の手元スイッチでは下降側に1回だけ強く投入することにより全開状態まで窓ガラスを下降させることができる。
【0026】
次に、図2〜図4により、窓ガラスの閉動作時における上昇動作モードを詳細に説明する。この上昇動作モードは、窓ガラスの上昇の手元スイッチが投入されたことを検知して、制御プログラムに基づいたCPU3の制御によりソフトウェア的に実行される。
【0027】
まず、図2に示す上昇動作モードの全体フローのステップS201における、窓ガラスの上昇(UP)動作モードでは、モータ1を上昇動作させ、窓ガラスの上昇方向にモータ1を回転させる。その後、図3に示す起動時マスク量設定処理フローに移行する(ステップS202)。
【0028】
この起動時マスク量設定処理では、まずステップS301において、モータ1の起動時の窓ガラスの位置が切替点より上か否かを判定する。これは、切替点に割り当てられたパルスのカウント数と現在のパルスのカウント数、すなわち全閉位置から切替点までの距離と現在の窓ガラスの全閉位置とを比較することにより判定される。この判定の結果、切替点より下のときには、ステップS302において、起動直後の所定パルスによる挟み込みを禁止するマスク区間として、マスク量M0を設定する。一方、切替点より上のときには、ステップS303において、マスク区間として、マスク量M0に比べて小さいマスク量M1を設定する。この設定後に、全体フローに戻る。
【0029】
そして、全体フローのステップS203において、マスク区間として設定されたマスク量M0,M1に対して、起動直後からホールIC4により発生するパルスを設定されたマスク量M0あるいはM1カウントするマスクカウントが終了、すなわちパルスの数が設定されたマスク量M0あるいはM1に達したか否かを判定する。この判定の結果、終了していないときには、終了するまでカウントを繰り返し、終了した後に次の処理に進む。
【0030】
続いて、ステップS204において、窓ガラスの全閉状態から4mmのマスク位置以内か否かを判定する。この判定の結果、4mmのマスク位置以内でないときには、さらにステップS205において、一定時間の間、パルス検出なしか否かを判定する。この判定の結果、パルス検出ありのときには、さらにステップS206において、現在のパルスに対する周期T(n)を測定する。さらに、ステップS207において、2回前のパルスの周期T(n−2)より判定値C(n)を算出する。この算出式は、式1のようになる。なお、ΔTは周期T(n−2)に定数kを掛けたもので、周期T(n−2)の増加分、たとえば定数kを0.1として10%の増加分を算出している。
【0031】
C(n)=T(n−2)+ΔT・・・式1
さらに、ステップS208において、測定した現在のパルスの周期T(n)と2回前のパルスの周期T(n−2)より算出した判定値C(n)との間で、T(n)≧C(n)の関係が成り立つか否かを判定する。この判定の結果、関係が成り立たないときには、ステップS209において、増加回数をクリアする。そして、ステップS210において、上昇の手元スイッチがONされたか否かを判定する。この判定の結果、上昇の手元スイッチがONされたときには、ステップS204からの処理を繰り返し、一方、ONされなかったときには、ステップS211においてモータ1を停止させ、上昇動作モードは終了となる。
【0032】
また、前記ステップS208の判定の結果、T(n)≧C(n)の関係が成り立つときには、繰り返されるパルス毎の周期が増加したものと判断し、さらにステップS212において、増加回数をカウントする。その後、図4に示す判定回数設定処理フローに移行する(ステップS213)。
【0033】
この判定回数設定処理では、まずステップS401において、モータ1の起動時の窓ガラスの位置が切替点より上か否かを判定する。この判定の結果、切替点より下のときには、ステップS402において、挟み込みと判定する判定回数eとして、判定回数e0を設定する。一方、切替点より上のときには、さらにステップS4303において、起動後のカウントがマスク量M0以内か否かを判定する。この判定の結果、マスク量M0以内でないときには、ステップS404において判定回数e0を設定し、一方、マスク量M0以内のときには、ステップS405において、判定回数e0に比べて多い判定回数e1を設定する。この設定後に、全体フローに戻る。
【0034】
そして、全体フローのステップS214において、増加回数と判定回数eとの間で、増加回数≧判定回数eの関係が成り立つか否かを判定する。この判定の結果、関係が成り立たないときには、前記ステップS210に進んで上昇の手元スイッチがONされたか否かを判定する。一方、関係が成り立つときには、増加回数が判定回数eより多くなり、挟み込みを検出したものと判断し、さらにステップS215において、モータ1を反転させる。そして、前記ステップS211に進んでモータ1を停止させる。
【0035】
また、前記ステップS205の結果、一定時間の間、パルス検出なしのときは、同様に挟み込みを検出したものと判断し、前記ステップS215において、モータ1を反転させた後に、さらに前記ステップS211に進んでモータ1を停止させる。
【0036】
また、前記ステップS204の判定の結果、窓ガラスの全閉状態から4mmのマスク位置以内のときには、さらにステップS216において、一定時間の間、パルス検出なしか否かを判定する。この判定の結果、パルス検出ありのときには、さらにステップS217において、上昇の手元スイッチがONされたか否かを判定する。この判定の結果、上昇の手元スイッチがONされたときには、ステップS216からの処理を繰り返し、一方、ONされなかったときには、前記ステップS211に進んでモータ1を停止させる。また、前記ステップS216の判定の結果、パルス検出なしのときには、前記ステップS211に進んでモータ1を停止させる。
【0037】
以上のようにして、窓ガラスの上昇動作モードが実行され、この上昇動作モードの挟み込み検知において、挟み込みを禁止するマスク区間のマスク量、および挟み込みと判定する判定回数は図5のような関係となる。すなわち、挟み込みを禁止するマスク区間のマスク量は、全開状態の下死点から切替点までの間にモータ1の起動時における窓ガラスの位置があるときにはマスク量M0に、切替点から全閉状態の上死点までの間にモータ1の起動時における窓ガラスの位置があるときにはマスク量M1にそれぞれ設定される。このマスク量M0,M1の関係は、M0>M1が成り立つようになっている。
【0038】
また、挟み込みと判定する判定回数は、下死点から切替点までの間にモータ1の起動時における窓ガラスの位置があるときには、マスク量M0以降は判定回数e0で、切替点から上死点までの間にモータ1の起動時における窓ガラスの位置があるときには、マスク量M1からM0の間は判定回数e1で、マスク量M0以降は判定回数e0でそれぞれ判定される。この判定回数e0,e1の関係は、e0<e1が成り立つようになっている。
【0039】
そして、各マスク区間のマスク量M0,M1以降の繰り返されるパルス毎に、随時、測定された現在のパルスの周期T(n)が、2回前のパルスの周期T(n−2)より算出された判定値C(n)に対して増加した回数が判定回数e0,e1より増加したことで挟み込みを検出し、モータ1を反転させて挟み込みを防止することができる。
【0040】
従って、本実施の形態の自動車用開閉体制御装置によれば、窓ガラスの閉動作において、モータ1の起動時における窓ガラスの位置により起動直後のマスク量を変え、下死点から切替点までの間のマスク量M0に比べて、切替点から上死点までの間のマスク量M1を小さくすることにより、切替点より上の位置での起動直後の反転荷重の増大を抑えることができる。
【0041】
さらに、窓ガラスの位置によりマスク区間後の判定回数を変え、下死点から切替点までの間のマスク量M0以降の判定回数e0に比べて、切替点から上死点までの間のマスク量M1からマスク量M0の間の判定回数e1を増やすことにより、挟み込み検知の検知精度を鈍くすることで誤反転を防止することができる。
【0042】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、下死点から上死点までの間の切替点を2箇所以上に設けることも可能である。また、パルスによるマスクカウントに代えて、タイマーによるマスクカウントを行ってもよい。さらに、モータ負荷の検知による挟み込み判定は、パルスの周期以外にもモータの負荷電流を検出してもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自動車用開閉体制御装置によれば、窓ガラスの閉動作において、モータの起動時における窓ガラスの位置により起動直後のマスク量を変えることで、切替点より上の位置での起動直後の反転荷重の増大を抑えることが可能となる。さらに、判定回数を変えることで、誤反転を防止することが可能となる。
【0044】
この結果、パワーウインド挟み込み防止システムにおいて、モータの起動時における窓ガラスの位置に対応したマスク区間と判定回数とに基づいて挟み込みを防止し、モータ起動時の周期変動に対しても信頼性の高い誤反転防止方式を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である自動車用開閉体制御装置を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態において、パワーウインドの上昇動作モードを示すフロー図である。
【図3】本発明の一実施の形態において、起動時マスク量設定処理を示すフロー図である。
【図4】本発明の一実施の形態において、判定回数設定処理を示すフロー図である。
【図5】本発明の一実施の形態において、上昇動作モードの挟み込み検知におけるマスク量と判定回数とを示す説明図である。
【図6】本発明の前提となる自動車用開閉体制御装置において、窓ガラスの閉動作におけるパルス数に対する周期特性を示す特性図である。
【図7】本発明の前提となる自動車用開閉体制御装置において、挟み込み検知におけるパルス数に対する周期および荷重特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 モータ
2 モータ駆動回路
3 CPU
4 ホールIC
5 ホールIC入力回路
6 定電圧回路
7 ウォッチドッグタイマ回路
8 イグニション電圧監視入力回路
9 電源制御回路
10 制御定数設定回路
11 手元スイッチ入力回路
12 EEPROM
13 接続端子

Claims (4)

  1. 開閉体を開閉動作する正逆回転可能なモータと、前記開閉体の閉動作において、前記モータの負荷を検出して挟み込みを検出する挟み込み判定手段と、前記挟み込み判定手段からの挟み込み判定時に前記モータを停止または反転させる安全制御手段と、前記開閉体の位置を検出する位置検出手段と、前記モータの起動直後の挟み込み検出を禁止するマスク区間を設定するマスク設定手段とを有し、前記マスク設定手段により設定されるマスク区間を前記モータの起動時における前記開閉体の位置に対応して設定することを特徴とする自動車用開閉体制御装置。
  2. 請求項1記載の自動車用開閉体制御装置において、前記開閉体の下死点と上死点との間に切替点があり、前記下死点から前記切替点までの間に前記モータの起動時における前記開閉体の位置があるときの前記マスク区間のマスク量をM0とし、前記切替点から前記上死点までの間に前記モータの起動時における前記開閉体の位置があるときの前記マスク区間のマスク量をM1とした場合に、
    M0>M1
    の関係が成り立つことを特徴とする自動車用開閉体制御装置。
  3. 請求項1または2記載の自動車用開閉体制御装置において、前記挟み込み判定手段が前記モータの過負荷を判定し、過負荷の判定回数が所定値に達したときに挟み込みと判定することを特徴とする自動車用開閉体制御装置。
  4. 請求項3記載の自動車用開閉体制御装置において、前記下死点から前記切替点までの間に前記モータの起動時における前記開閉体の位置があるときの前記マスク量M0以降の判定回数をe0とし、前記切替点から前記上死点までの間に前記モータの起動時における前記開閉体の位置があるときの前記マスク量M1から前記マスク量M0までの間の判定回数をe1とし、かつ前記マスク量M0以降の判定回数をe0とした場合に、
    e0<e1
    の関係が成り立つことを特徴とする自動車用開閉体制御装置。
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