JP4203533B1 - 鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造 - Google Patents

Abstract

【課題】簡素な構成の接合金物により、鉄骨柱及び鉄骨梁にかかる引張力、圧縮力、剪断力に対する十分な耐力を得て、コストの低減や工期の短縮を図る。
【解決手段】ウェブ部１１及びフランジ部１２を有する鉄骨柱１０と、ウェブ部２１及びフランジ部２２を有する鉄骨梁２０とを接合金物３０により接合する接合構造１において、接合金物３０は、底板部３１と、底板部３１に対して直角に立ち上がり、かつ底板部３１よりも先方が延びた挿通部位３３を有する側板部３２とを有し、鉄骨柱１０のフランジ部１２は、鉄骨梁のフランジ部２２と交差する部位に形成したスリット孔１３を形成し、当該スリット孔１３に対して側板部３２の挿通部位３３を挿通し、側板部３２の挿通部位３３を鉄骨柱１０のウェブ部１１に対接した状態で固定し、接合金物３０の底板部３１を鉄骨梁２０のフランジ部２２に対接した状態で固定する接合構造１を提供する。
【選択図】 図６

Description

本発明は、Ｈ形鋼の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造に関する。

従来、Ｈ形鋼の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造としては、例えば、下記特許文献１に示すようなＴ字状の接合金物、いわゆるスプリットティーを用いたものが知られている。特許文献１において、接合金物のフランジ部は、複数のボルト挿通孔を設け、鉄骨柱に接する接合金物のボルト挿通孔からその端部にかけて傾斜面を形成し、鉄骨柱のフランジ部に当てた状態で、ボルト挿通孔に対して挿通した高力ボルトで締め付けて鉄骨柱に引張接合している。一方、接合金物のウェブ部は、複数のボルト挿通孔を設け、鉄骨梁のフランジ部に当てた状態で、ボルト挿通孔に対して挿通した高力ボルトで締め付けて鉄骨梁に接合している。特許文献１の接合金物によれば、接合金物に引張力が作用して接合金物のフランジ部に曲げ変形が生じた場合、鉄骨柱のフランジ部に接するボルト挿通孔を支点に回転するので、テコの反力が生じず、引張耐力をやわらげることができる。

また、下記特許文献２に示すような羽子板状の接合金物、いわゆるパドルボルトを用いたものも知られている。特許文献２において、接合金物は、一端にボルト部を設け、他端にボルト挿通孔を有した平板部を形成している。接合金物のボルト部は、鉄骨柱のフランジ部に設けたボルト挿通孔に対して挿通して締め付け、鉄骨柱に引張接合している。一方、接合金物の平板部は、鉄骨梁のフランジ部に当てた状態で、ボルト挿通孔に対して挿通した高力ボルトで締め付けて鉄骨梁に接合している。特許文献２の接合金物によれば、鉄骨柱の建入れ精度が少々悪くても、ボルト部に螺合した調整用ナットを回転させることにより、寸法調整を行うことができ、操作の容易性及び施工性の向上を図ることができる。
特開平０７−１０２６３５号公報 特開昭５９−８５０５１号公報

しかしながら、従来の上記接合構造で用いる接合金物は、引張力や圧縮力、剪断力に対する耐力が弱いという問題がある。特に、スプリットティーのウェブ部やパドルボルトの一端に設けたボルト部に対して直角方向に引張力、圧縮力がかかったときの耐力が弱く、当該引張力、圧縮力が鉄骨柱のウェブ部に伝達される前に、この部分で破損してしまうという問題がある。また、鉄骨柱のフランジ部上において接合金物を接合しているため、鉄骨梁からの力の伝達は、常に鉄骨柱のフランジ部を介するという問題がある。すなわち、鉄骨柱のフランジ部は、その短手方向中心位置から離れるに従い、当該フランジ部に対して直角方向にかかる引張力や圧縮力に対する耐力が弱く、過度に大きい引張力や圧縮力が、接合金物を介して鉄骨柱のフランジ部に伝達された場合、この部位において接合金物だけでなく、鉄骨柱のフランジ部も破損する恐れがあるという問題がある。このような事情により、スプリットティーやパドルボルト等の接合金物や、ボルト、ナット等の緊締金具、鉄骨柱のフランジ部等の構成部材を高強度鋼、肉厚、太径等に設計することにより接合構造の耐力を得る対応をとる傾向があるが、ボルト挿通孔等により不足する耐力を補強する必要もあり、ガセットプレートや補強鋼板等の複数の補強部材も用いなければならないという問題がある。この結果、構成部材の製造コストや、構成部材の増大による作業コスト、搬送コスト等が高くなり、工期も遅延するという問題がある。

このような問題に着目し、本発明は、簡素な構成の接合金物により、鉄骨柱及び鉄骨梁にかかる引張力、圧縮力、剪断力に対する十分な耐力を得ることができ、さらに、コストの低減や工期の短縮を図ることができる、鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造を提供することを目的とする。

本発明の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造は、ウェブ部及びウェブ部の両側に設けられたフランジ部を有する鉄骨柱と、ウェブ部及びウェブ部の両側に設けられたフランジ部を有する鉄骨梁とを接合金物により接合する鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造において、前記接合金物は、底板部と、前記底板部の面上に当該底板部に対して略直角に立ち上がり、かつ前記略直角に立ち上がった状態で前記底板部の先端よりも先方へ延びた挿通部位を有する側板部とを有し、前記鉄骨柱のフランジ部は、前記鉄骨梁のフランジ部と交差する部位にスリット孔を形成し、当該スリット孔に対して前記側板部の挿通部位を挿通し、当該側板部の挿通部位を前記鉄骨柱のウェブ部に対接した状態で固定し、前記接合金物の底板部を前記鉄骨梁のフランジ部に対接した状態で固定したことを特徴とする。

本発明の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造によれば、接合金物を介して鉄骨柱及び鉄骨梁にかかる引張力、圧縮力、剪断力を円滑に伝達することができ、これにより、これらの力に対する十分な耐力を得ることができる。この結果、接合構造の十分な耐力を得るために、接合金物及び構成部材等を高強度鋼、肉厚、太径等に設計したり、複数の補強部材を用いたりする必要がなく、コストの低減や工期の短縮を図ることができる。

以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図１は本実施の形態の接合構造を構成する各部材の斜視図を示す。図１に示すように、接合構造１は、Ｈ形鋼の鉄骨柱１０及び鉄骨柱１０と交差するＨ形鋼の鉄骨梁２０を備え、これらを接合金物３０により接合するものである。鉄骨柱１０は、ウェブ部１１及びウェブ部１１の両側に設けられたフランジ部１２を有する。また、鉄骨梁２０は、ウェブ部２１及びウェブ部２１の両側に設けられたフランジ部２２を有する。

鉄骨柱１０のフランジ部１２には、鉄骨梁２０のフランジ部２２と交差する部位の短手方向中心から対称に２箇所のスリット孔１３を形成している。また、フランジ部１２には、スリット孔１３により不足するフランジ部１２の耐力を補強するため、スリット孔１３を形成した部位と対応する部分にスリット孔を形成したフランジ補強鋼板１４を溶接等により設けている。さらに、鉄骨柱１０のウェブ部１１には、スリット孔１３と近い位置に複数（ここでは２行３列）のボルト挿通孔１５を形成している。また、ウェブ部１１には、ボルト挿通孔１５により不足するウェブ部１１の耐力を補強するため、ボルト挿通孔１５を形成した部位と対応する箇所にボルト挿通孔を形成したウェブ補強鋼板１６を溶接等により設けている。なお、ウェブ補強鋼板１６は、ウェブ部１１とフランジ部１２との溶接部分またはフィレット部を考慮し、フランジ部１２から若干の隙間を空けた位置に設けている。なお、ボルト挿通孔１５の数量や大きさ、位置等は、鉄骨柱１０及び鉄骨梁２０の大きさ等を基に決定される。

一方、鉄骨梁２０のフランジ部２２には、鉄骨柱１０のフランジ部１２と交差する部位で、かつフランジ部１２の側端部に近い位置に複数（ここでは１行６列）のボルト挿通孔２３を形成している。また、フランジ部２２には、ボルト挿通孔２３により不足するフランジ部２２の耐力を補強するため、ボルト挿通孔２３を形成した部位と対応する箇所にボルト挿通孔を形成したフランジ補強鋼板２４を溶接等により設けている。フランジ補強鋼板２４は、デッキ受けプレートとしての機能も有する。なお、ボルト挿通孔２３の数量や大きさ、位置等は、鉄骨柱１０及び鉄骨梁２０の大きさ等を基に決定される。

さらに、接合金物３０は、平板状の底板部３１及び側板部３２を有し、溶接や鋳造等により一体成形されている。図２乃至図４は本実施の形態の接合構造に係る接合金物の斜視図を示す。接合金物３０は、図２や図３に示すように、１枚の底板部３１と、底板部３１の片側端部において直角に立ち上げて形成した１枚の側板部３２とを備えたＬ字状のものや、図４に示すように、１枚の底板部３１と、底板部３１に対して直角に立ち上げて形成した２枚の側板部３２とを備えたＴ字状のものがあり、いずれも側板部３２の裏側を相互に対向させた状態で用いる。側板部３２は、底板部３１よりも先方が延びた略長方形状の挿通部位３３を有している。また、側板部３２の挿通部位３３以外の部位には、挿通部位３３と逆の側板部３２の端部を短辺とし、挿通部位３３に向けて長辺となるように斜めの切欠き部３６を形成している。切欠き部３６により除かれた部分は、鉄骨梁２０から鉄骨柱１０に伝達する引張力や圧縮力の影響が少なく、これにより接合金物３０の軽量化を図っている。さらに、接合金物３０の底板部３１には、複数(ここでは１行６列)のボルト挿通孔３４を形成し、側板部３２には、複数（ここでは２行３列）のボルト挿通孔３５を形成している。なお、ボルト挿通孔３４，３５の数量や大きさ、位置等は、鉄骨柱１０及び鉄骨梁２０の大きさ等を基に決定される。

以上のように構成された本実施の形態の接合構造１の接合手順について説明する。図５及び図６は本実施の形態の接合構造に係る接合手順を説明する斜視図である。まず図５に示すように、鉄骨梁２０のフランジ部２２の下面を下方から支える接合金物３０の挿通部位３３を、鉄骨柱１０のフランジ部１２に設けたフランジ補強鋼板１４のスリット孔及びスリット１３に対して挿通し、ウェブ補強鋼板１６を介して鉄骨柱１０のウェブ部１１に対接した状態で鉄骨柱１０のウェブ部１１の両面に位置する挿通部位３３、ウェブ補強鋼板１６、及びウェブ部１１に設けたそれぞれのボルト挿通孔を相互に合わせ、これらに挿通した高力ボルトで締め付け、鉄骨柱１０のウェブ１１の両面を挟んで接合する。これにより、鉄骨梁２０のフランジ部２２の下面を下方から支える接合金物３０の側板部３２は、鉄骨柱１０のウェブ部１１と接合され、鉄骨梁２０のフランジ部２２の案内を容易に行うことができる。

つづいて、鉄骨梁２０のフランジ部２２の下面を接合金物３０の底板部３１へ案内した後、底板部３１を、フランジ補強鋼板２４を介して鉄骨梁２０のフランジ部２２に対接した状態で底板部３１、フランジ補強鋼板２４、及びフランジ部２２に設けたそれぞれのボルト挿通孔を相互に合わせ、これらに挿通した高力ボルトで締め付け、鉄骨梁２０のフランジ部２２の下面を底板部３１と接合する。これにより、鉄骨梁２０のフランジ部２２の下面を下方から支える接合金物３０の底板部３１は、鉄骨梁２０のフランジ部２２の下面と接合される。

その後、図６に示すように、鉄骨梁２０のフランジ部２２の上面に設けられる接合金物３０の挿通部位３３を、鉄骨柱１０のフランジ部１２に設けたフランジ補強鋼板１４のスリット孔及びスリット１３に対して挿通し、ウェブ補強鋼板１６を介して鉄骨柱１０のウェブ部１１に対接した状態で鉄骨柱１０のウェブ部１１の両面に位置する挿通部位３３、ウェブ補強鋼板１６、及びウェブ部１１に設けたそれぞれのボルト挿通孔を相互に合わせ、これらに挿通した高力ボルトで締め付け、鉄骨柱１０のウェブ１１の両面を挟んで接合する。これにより、鉄骨梁２０のフランジ部２２の上面に設けられる接合金物３０の側板部３２は、鉄骨柱１０のウェブ部１１と接合される。

最後に、鉄骨梁２０のフランジ部２２の上面に設けられる接合金物３０の底板部３１を、フランジ補強鋼板２４を介して鉄骨梁２０のフランジ部２２に対接した状態で底板部３１、フランジ補強鋼板２４、及びフランジ部２２に設けたそれぞれのボルト挿通孔を相互に合わせ、これらに挿通した高力ボルトで締め付け、鉄骨梁２０のフランジ部２２の上面を底板部３１と接合する。これにより、鉄骨梁２０のフランジ部２２の上面に設けられる接合金物３０の底板部３１は、鉄骨梁２０のフランジ部２２の上面と接合される。図７は本実施の形態の鉄骨柱及び鉄骨梁に対して接合金物を接合した状態を示す平面図、図８はその立面図、図９はその側面図である。

このような接合構造１によれば、鉄骨柱のフランジ部１２に形成したスリット孔１３に対して接合金物の挿通部位３３を挿通し、挿通部位３３を鉄骨柱のウェブ部１１に対接した状態で接合しているので、この部位において鉄骨柱１０のフランジ部１２に対する直角方向の引張力や圧縮力の影響は受けない。また、鉄骨柱１０及び鉄骨梁２０にかかる引張力、圧縮力、剪断力は、接合金物３０の底板部３１及び側板部３２により、この部位に伝達されるそれぞれの力を直角方向に変化させて円滑に伝達することができる。すなわち、鉄骨梁２０のフランジ部２２上に伝達される引張力、圧縮力、剪断力は、底板部３１から底板部３１に対して直角に立ち上がって形成された側板部３２の挿通部位３３の固定位置に伝達され、側板部３２から鉄骨柱１０のウェブ部１１上に伝達される。一方、鉄骨柱１０のフランジ部１１上から側板部３２に伝達される引張力、圧縮力、剪断力は、底板部３１の固定位置に伝達され、底板部３１から鉄骨梁２０のフランジ部２２上に伝達される。

また、底板部３１は、鉄骨梁２０のフランジ部２２と直角方向に剪断力を受ける場合、底板部３１よりも剪断力に対する耐力が強い側板部３２に円滑に伝達でき、底板部３１や鉄骨梁２０のフランジ部２２に与える影響を抑えられる。さらに、底板部３１は、鉄骨梁２０のフランジ部２２と同方向に引張力や圧縮力を受ける場合、側板部３２よりも引張力や圧縮力に対する耐力が強い底板部３１を介することにより、側板部３２や鉄骨柱１０のウェブ部１１に与える影響を抑えながら側板部３２に円滑に伝達できる。

また、側板部３２は、鉄骨柱１０のウェブ部１１と同方向に剪断力を受ける場合、底板部３１よりも剪断力に対する耐力が強い側板部３２を介することにより、底板部３１や鉄骨梁２０のフランジ部２２に与える影響を抑えながら底板部３１に円滑に伝達できる。さらに、側板部３２は、鉄骨柱１０のウェブ部１１と直角方向に引張力や圧縮力を受ける場合、側板部３２よりも引張力や圧縮力に対する耐力が強い底板部３１に円滑に伝達でき、側板部３２や鉄骨柱１０のウェブ部１１に与える影響を抑えられる。

このように、本実施の形態の接合構造１によれば、鉄骨柱１０及び鉄骨梁２０にかかった引張力、圧縮力、剪断力を、接合金物３０を介して円滑に伝達することにより、十分な耐力を得ることができる。この結果、接合構造の十分な耐力を得るために、接合金物及び構成部材等を高強度鋼、肉厚、太径等に設計したり、複数の補強部材を用いたりする必要がなく、コストの低減や工期の短縮を図ることができる。

なお、本実施の形態の接合構造１は、鉄骨梁２０のウェブ部２１と交差する鉄骨柱１０のフランジ部１２の短手方向中心近くの位置において、複数（ここでは６行１列）のボルト挿通孔を有したガセットプレート１７を溶接等により設け、一方、鉄骨梁２０のウェブ部２１において、ガセットプレート１７のボルト挿通孔に対応する部分にボルト挿通孔２５を形成している。ガセットプレート１７及びウェブ部２１は、相互にボルト挿通孔２５を合わせ、それぞれのボルト挿通孔に対して挿通した高力ボルトで締め付け、鉄骨柱２０のウェブ２１と接合している。これにより、鉄骨柱１０と鉄骨梁２０が交差する部位において、接合金物３０が、鉄骨柱１０のウェブ部１１と鉄骨梁２０のフランジ部２２とを接合するのに対し、ガセットプレート１７が、鉄骨柱１０のフランジ部１２と鉄骨梁２０のウェブ部２１とを接合するので、鉄骨柱１０及び鉄骨梁２０にかかる引張力、圧縮力、剪断力をバランス良く伝達でき、鉄骨柱１０、鉄骨梁２０、接合金物３０等が受けるそれぞれの力の影響を抑えることができる。

本発明の接合構造を構成する各部材を示す斜視図 本発明の接合構造に係るＬ字状の接合金物を示す斜視図 本発明の接合構造に係るＬ字状の接合金物を対向させた状態を示す斜視図 本発明の接合構造に係るＴ字状の接合金物を示す斜視図 本発明の接合構造に係る接合手順を示す斜視図 本発明の接合構造に係る接合手順を示す斜視図 本発明の接合構造に係る接合金物を接合した状態を示す平面図 本発明の接合構造に係る接合金物を接合した状態を示す立面図 本発明の接合構造に係る接合金物を接合した状態を示す側面図

符号の説明

１ 接合構造
１０ 鉄骨柱
１１ ウェブ部
１２ フランジ部
１３ スリット孔
１４ フランジ補強鋼板
１５ ボルト挿通孔
１６ ウェブ補強鋼板
１７ ガセットプレート
２０ 鉄骨梁
２１ ウェブ部
２２ フランジ部
２３ ボルト挿通孔
２４ フランジ補強鋼板
２５ ボルト挿通孔
３０ 接合金物
３１ 底板部
３２ 側板部
３３ 挿通部位
３４ ボルト挿通孔
３５ ボルト挿通孔
３６ 切欠き部

Claims (5)

1. ウェブ部及びウェブ部の両側に設けられたフランジ部を有する鉄骨柱と、
   ウェブ部及びウェブ部の両側に設けられたフランジ部を有する鉄骨梁とを接合金物により接合する鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造において、
   前記接合金物は、底板部と、前記底板部の面上に当該底板部に対して略直角に立ち上がり、かつ前記略直角に立ち上がった状態で前記底板部の先端よりも先方へ延びた挿通部位を有する側板部とを有し、
   前記鉄骨柱のフランジ部は、前記鉄骨梁のフランジ部と交差する部位にスリット孔を形成し、
   当該スリット孔に対して前記側板部の挿通部位を挿通し、当該側板部の挿通部位を前記鉄骨柱のウェブ部に対接した状態で固定し、前記接合金物の底板部を前記鉄骨梁のフランジ部に対接した状態で固定したことを特徴とする鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造。
2. 前記鉄骨柱のフランジ部に形成するスリット孔は、前記鉄骨梁のフランジ部と交差する部位に当該フランジ部の短手方向中心から対称に２箇所形成し、当該スリット孔に対して前記側板部の挿通部位を挿通する位置に前記接合金物を設けたことを特徴とする請求項１に記載の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造。
3. 前記接合金物の前記底板部及び前記鉄骨梁のフランジ部のそれぞれに対応する部分に複数のボルト挿通孔を形成し、
   前記接合金物の側板部及び前記鉄骨柱のウェブ部のそれぞれに対応する部分に複数のボルト挿通孔を形成し、
   前記接合金物の前記底板部及び前記鉄骨梁のフランジ部、及び前記接合金物の側板部及び前記鉄骨柱のウェブ部のそれぞれに形成した前記複数のボルト挿通孔に対して緊締金具を用いて固定したことを特徴とする請求項１または２に記載の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造。
4. 前記接合金物は、１枚の前記底板部と、当該底板部の片側端部において直角に立ち上げて形成した１枚の前記側板部とを備えたことを特徴とする請求項１乃至３の何れかに記載の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造。
5. 前記接合金物は、１枚の前記底板部と、当該底板部に対して直角に立ち上げて形成した２枚の前記側板部とを備えたことを特徴とする請求項１乃至３の何れかに記載の鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造。