JP2017186866A - 柱と梁との接合構造及び方法 - Google Patents

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Nobuyoshi Uno
暢芳 宇野
一朗 井上
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一朗 井上
由悟 佐藤
Yoshisato Sato
由悟 佐藤
岡田 忠義
Tadayoshi Okada
忠義 岡田
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Abstract

【課題】外ダイアフラムについて溶接を使用することなく柱に取り付け可能とし、地震時における応力伝達性能にも優れた柱と梁の接合構造及び方法を提供する。
【解決手段】鋼管柱5にH形鋼梁3を外ダイアフラム1により接合する柱と梁の接合方法において、外ダイアフラム1を複数に分割した分割ダイアフラム2における梁プレート22をH形鋼梁3におけるフランジ31、33に取り付けるとともに、梁プレート22の端部に設けられた柱プレート23と鋼管柱5との間に介装用フィラー81を介装し、分割ダイアフラム2間の接合面を鋼管柱5のコーナー部5a近傍に配置することにより、鋼管柱5の各柱面には、一の分割ダイアフラム2における柱プレート23が介装用フィラー81を介して対面するようにし、柱プレート23から鋼管柱5の柱面へ接触圧が介装用フィラー81を介して作用するようにボルト25、ナット26を介して互いに締め付け固定する。
【選択図】図17

Description

本発明は、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造及び方法に関するものである。
従来より、建築構造物を構成する鋼管柱には、随所に補強および変形防止のためにダイアフラム工法が適用される場合が多い。このようなダイアフラム工法の一つである通しダイアフラム工法は、鋼管柱をH形鋼梁の上下フランジ位置で切断した上で、ダイアフラムを挿入して鋼管柱に溶接することでこれを組み立てる。H形鋼梁は、鋼管柱に接合する部分について梁ブラケットとして予め切り出しておき、その上下フランジを通しダイアフラムに溶接接合するとともに、そのウェブを鋼管柱のスキンプレートに溶接接合することにより取り付ける。ダイアフラムに取り付けられた梁ブラケットとH形鋼梁とは、高力ボルト摩擦接合により互いに接合される。
このような通しダイアフラム工法では、鋼管柱の切断工程に加え、ダイアフラムを鋼管柱に溶接接合する工程が加わる。特にこの溶接接合の工程では、鋼管全周に亘り完全溶け込みの溶接が必要となる。このため、これら切断、溶接の各工程に加え、溶接部の検査が必要となり、製作に伴う作業労力の負担が増大してしまうという問題点があった。これに加えて、溶接部における品質を確保するためには、熟練の溶接技術者が必要となる。また、溶接部の非破壊検査において不合格となった場合には、再度手直しが必要となり、製作コストが過大となり、ひいては製作工期も長期化してしまうという問題点があった。また溶接や切断工程が入ることで、各種機器を使用する機会も多くなり、ひいては製作に伴うエネルギーの消費量の増大も招き、環境へ悪影響を与えてしまうことにもなっていた。
また、従来のダイアフラム工法として、ハイブレード工法(登録商標)も実用化されている。このハイブレード工法(登録商標)では、上フランジ用と下フランジ用の2組の鋳鋼製一体型外ダイアフラム(ハイブレード)を鋼管柱に挿入する。そして、H形鋼梁の上下フランジを、各外ダイアフラムに溶接接合で固定する。H形鋼梁は、鋼管柱に接合するための梁ブラケットが切り出される。梁ブラケットの上下フランジは、ハイブレードに溶接接合され、梁ブラケットのウェブは、柱スキンプレートに取り付けられたリブプレートに溶接接合される。梁ブラケットとH形鋼梁とは互いに高力ボルト摩擦接合により接合される。このようなハイブレードでは、応力伝達性に優れた形状等が各種検討されている。
しかしながら、このハイブレード工法では、ハイブレードを鋼管柱へ挿入する作業は多くの工程を要し、作業そのものも困難性を有するものが多い。このため、ハイブレードを鋼管柱へ挿入するための特別な挿入装置も必要となる場合があった。また、このハイブレード工法では、ハイブレードをH形鋼梁の上下フランジに溶接接合する必要があり、上述したように製作労力、製作コストの増大を招き、施工期間が長期化してしまうという問題点もあった。
更に従来の柱梁接合工法としては、高力ボルト引張接合工法も実用化されている。かかる工法では、鋼管柱とH形鋼梁とをスプリットティ、又はH形鋼梁の短面に溶接接合されたエンドプレートを介して高力ボルト引張接合により連結する。ちなみにスプリットティを利用する場合には、そのフランジと鋼管柱のスキンプレートとを高力ボルト引張接合し、スプリットティのウェブとH形鋼梁のフランジとを高力ボルト摩擦接合する。H形鋼梁のウェブは、必要に応じて鋼管柱に取り付けられたリブプレートと高力ボルト摩擦接合する。
しかしながら、このスプリットティ或いはエンドプレートと、鋼管柱との高力ボルト接合では、鋼管柱が閉鎖断面であることから、高力ボルトの挿入と締め付け施工に多くの作業労力を要することとなっていた。一方向から挿入可能なワンサイド高力ボルト等も実用化されているが、そもそもボルトが高価であるとともに、強度も限界がある。また鋼管柱へのボルト孔加工が必要となり、その位置決めや精度確保のために特別な制御装置が必要となってしまうという問題点もあった。
また外ダイアフラムを複数の分割ダイアフラムで構成する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この特許文献1の開示技術においても分割ダイアフラムは、鋼管柱に対して溶接により接合させる構成を採用していることから、上述したように製作労力、製作コストの増大を招き、施工期間が長期化してしまうという問題点も生じる。
また特許文献2には、同様に外ダイアフラムとして、分割ダイアフラムの如き柱梁接合金物を組み合わせて構成する例が開示されている。この特許文献2の開示技術によれば、柱梁接合金物を鋼管柱に対して溶接することなく、ボルトにより接合する方法を採用している。また柱梁接合金物の内部には、例えばモルタル樹脂等の充填物を充填することにより、その充填物の付着力及びボルトのせん断耐力によって応力伝達を行うものである。この特許文献2の開示技術では、鋼管柱への取り付け時に溶接作業が不要となることで、製作労力の増大等を防止できる利点がある。
特開2001−262699号公報 特開平7−324380号公報 特開平9−209449号公報
しかしながら、上述した特許文献2の開示技術では、あくまでモルタル樹脂等の充填物を充填する工程が入ることから、その分製作労力が増大し、またその充填物の材料コストを要してしまう等の問題点があった。
更に柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する際に、分割ダイアフラムにより当該外ダイアフラムを構成する場合、製作時における僅かな寸法誤差が生じた場合にはこれら分割ダイアフラム間、又は分割ダイアフラムと柱間において隙間が生じてしまう場合もある。このような部材間に僅かな隙間が形成されてしまう場合には、ダイアフラムにおいて期待されている応力伝達性能が発揮しきれない場合もある。一方、製作時における寸法誤差を微視的なレベルまで無くすことを追求した場合、製造コストは却って大きくなってしまう。即ち、分割ダイアフラムの製作時における僅かな寸法誤差が生じ得ることは前提としつつ、それに伴う応力伝達性能の低下の問題を解決することができる技術も従来より求められていた。
特許文献3には、外ダイアフラムと支柱との間に楔を打つ技術が開示されている。しかしながら、この特許文献3の開示技術によれば、施工作業性の観点から楔を打つ工程を取り入れているのであり、製作時における僅かな寸法誤差が生じた場合における隙間解消を目的としたものではない。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造及び方法において、外ダイアフラムについて溶接を使用することなく柱に取り付け可能とし、製作労力、製作コストを低減させることができ、施工期間の短縮化も図ることができ、更には地震時における応力伝達性能にも優れ、さらには製作時の寸法誤差が生じる場合においてもそれに伴う応力伝達性能の低下の問題を解決することが可能な柱と梁の接合構造及び方法を提供することにある。
本発明者らは、上述した課題を解決するために、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する際に、上記外ダイアフラムを複数に分割した分割ダイアフラムを上記柱に対面させるとともに上記柱プレートと上記柱との間に介装用フィラーを介装し、複数の上記分割ダイアフラムのうち上記H形鋼梁に沿って配置する上記分割ダイアフラムは、端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを上記H形鋼梁におけるフランジに取り付け、上記分割ダイアフラム間の接合面を上記柱のコーナー部近傍に配置することにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面するようにし、上記各分割ダイアフラム間を、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定する柱と梁との接合構造及び方法を発明した。
第1発明に係る柱と梁との接合構造は、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造において、上記外ダイアフラムは、複数に分割された分割ダイアフラムからなり、上記分割ダイアフラムは、上記柱に対面するように配置される柱プレートとを有し、複数の上記分割ダイアフラムのうち、上記H形鋼梁に沿って配置される上記分割ダイアフラムは、上記H形鋼梁におけるフランジに取り付けられるとともに端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを有し、上記柱プレートと上記柱との間に介装用フィラーが介装され、上記分割ダイアフラム間の接合面が上記柱のコーナー部近傍とされていることにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面し、上記各分割ダイアフラム間は、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定されていることを特徴とする。
第2発明に係る柱と梁との接合構造は、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造において、上記外ダイアフラムは、複数に分割された分割ダイアフラムからなり、上記分割ダイアフラムは、上記柱に対面するように配置される柱プレートとを有し、複数の上記分割ダイアフラムのうち、上記H形鋼梁に沿って配置される上記分割ダイアフラムは、上記H形鋼梁におけるフランジに取り付けられるとともに端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを有し、何れか1以上の上記柱プレートと上記柱との間には、介装用フィラーが介装され、上記分割ダイアフラム間の接合面が上記柱のコーナー部近傍とされていることにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面し、又は一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが当接され、上記各分割ダイアフラム間は、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して、又は直接的に作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定されていることを特徴とする。
第3発明に係る柱と梁との接合構造は、第1又は2発明において、上記介装用フィラーは、基面から2方向に分岐した分岐面を有する断面視で略Y字形状とされ、上記分岐面をそれぞれ上記柱プレートと上記柱との間に介装させるとともに、上記基面を上記分割ダイアフラム間の接合面間に介装させることを特徴とする。
第4発明に係る柱と梁との接合構造は、第3発明において、上記基面には、上記接合部材としてのボルトを挿通可能な挿通孔が形成され、当該挿通孔に挿通されたボルトを介して固定されることを特徴とする。
第5発明に係る柱と梁との接合構造は、第1又は2発明において、上記介装用フィラーは、互いに略直角方向に折り曲げられた断面視で略L字形状とされ、上記各面をそれぞれ上記柱プレートと上記柱との間に介装させてなることを特徴とする。
第6発明に係る柱と梁との接合構造は、第1〜5発明のうち何れか1の発明において、上記介装用フィラーは、上下方向に向けて板厚が徐々に薄くなるように形成されていることを特徴とする。
第7発明に係る柱と梁との接合構造は、第6発明において、上記柱プレートは、上記介装用フィラーにおける上記柱プレート側に対面する第1傾斜面に対して面接触可能な第2傾斜面が形成されていることを特徴とする。
第8発明に係る柱と梁との接合構造は、第6発明において、上記柱プレートと、上記介装用フィラーとの間に介装される中間介装フィラーを更に備え、上記中間介装フィラーは、上記介装用フィラーにおける上記柱プレート側に対面する第1傾斜面に対して面接触可能な第2傾斜面が形成されていることを特徴とする。
第9発明に係る柱と梁との接合構造は、第1〜5発明のうち何れか1の発明において、上記介装用フィラーは、その上端において、上記柱プレートの上端に係止可能な係止片が設けられていることを特徴とする。
第10発明に係る柱と梁との接合方法は、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合方法において、上記外ダイアフラムを複数に分割した分割ダイアフラムを上記柱に対面させるとともに上記柱プレートと上記柱との間に介装用フィラーを介装し、複数の上記分割ダイアフラムのうち上記H形鋼梁に沿って配置する上記分割ダイアフラムは、端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを上記H形鋼梁におけるフランジに取り付け、上記分割ダイアフラム間の接合面を上記柱のコーナー部近傍に配置することにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面するようにし、上記各分割ダイアフラム間を、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定することを特徴とする。
第11発明に係る柱と梁との接合方法は、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合方法において、上記外ダイアフラムを複数に分割した分割ダイアフラムを上記柱に対面させるとともに、何れか1以上の上記柱プレートと上記柱との間に介装用フィラーを介装し、複数の上記分割ダイアフラムのうち上記H形鋼梁に沿って配置する上記分割ダイアフラムは、端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを上記H形鋼梁におけるフランジに取り付け、上記分割ダイアフラム間の接合面を上記柱のコーナー部近傍に配置することにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面するようにし、又は一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが当接するようにし、上記各分割ダイアフラム間を、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して、又は直接的に作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定することを特徴とする。
上述した構成からなる本発明によれば、外ダイアフラムは、鋼管柱に対して溶接接合を行わなくても、機械的な取り付け手段に基づいて安定した状態で設置することが可能となり、鋼管柱と外ダイアフラムとの間で発揮させている摩擦力に基づいて、その外ダイアフラムが重力により落下するのを防止することが可能となる。また、これに加えて、地震時には、上下方向に働く力により当該外ダイアフラムが上下方向に向けて、力の伝達上、問題となるほど有意に移動してしまうことを防止することが可能となる。特に、外ダイアフラムについて溶接を使用することなく鋼管柱に固定することができることから、製作に伴う作業労力を軽減させることができる。また溶接部の品質維持に必要な人件費や検査装置等の各種機器のコストを低減でき、製作工期も短縮化できる。このため、消費エネルギーを低減させた施工を行うことができ、環境にやさしい接合方法とすることが可能となる。また、モルタル樹脂等の充填物を充填する工程も省略することもでき、製作労力、製作コストを低減することも可能となる。
また、本発明によれば、従来の通しダイアフラム工法のように鋼管柱を切断する労力を省くことが可能となる。さらに本発明によれば、いわゆるH形鋼梁におけるウェブを鋼管柱との間で直接接合されない構成とし、ウェブと鋼管柱との間に従来技術の如き梁ブラケットを設けない構成としてもよい。かかる場合には、従来技術において主として用いられていた梁ブラケットの構成が不要となることから、製作労力の軽減に基づく施工コストの大幅な低減を図ることができ、施工工期も短縮することも可能となる。また、梁ブラケットが不要となることから、鋼管柱にこれを予め取り付ける必要も無くなり、鋼管のままの状態で搬送できるため輸送効率化を図ることも可能となる。また、接合構造の安定した品質を確保することが可能となる。また、溶接を行わない構成としているため、耐衝撃性等を向上させるための設計について考慮する必要もかなり軽減されるため、設計の自由度を向上させることも可能となる。
更に本発明によれば、鋼管柱と柱プレートとの間に、製作時の寸法誤差が存在していたとしても、その隙間を介装用フィラーを介して埋めることができ、応力伝達性能が低下してしまうことを防止することが可能となる。
第1実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造の斜視図である。 第1実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造の平断面図である。 第1実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造の側面図である。 一の分割ダイアフラムの平面図である。 一の分割ダイアフラムの斜視図である。 分割ダイアフラムを組み合わせて一の外ダイアフラムを構成する例を示す図である。 第1実施形態に係る鋼管柱と梁の接合方法の一例について説明するための図である。 本発明を適用した接合構造において、地震力が作用した場合にH形鋼梁に対して作用する曲げモーメントMを示す図である。 分割ダイアフラムにおける梁プレートに伝達された引張力の伝達経路を示す図である。 分割ダイアフラムにおける梁プレートに伝達された圧縮力の伝達経路を示す図である。 建築構造物における隅部に接合構造を適用する例を示す図である。 引張接合部間においてせん断力を伝達するための応力伝達機構を設けた例を示す図である。 本発明を適用した接合構造を、いわゆる二面摩擦接合に基づいてH形鋼梁に接合する例を示す図である。 互いに高さの異なるH形鋼梁を鋼管柱に対して取り付ける例を示す側断面図である。 柱プレートの高さ方向の幅について、鋼管柱のコーナー部側をより広く、鋼管柱の中央部をより狭く構成した例を示す図である。 H形鋼梁と、分割ダイアフラムとを添接板を介して取り付ける例について説明するための図である。 第2実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造の斜視図である。 第2実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造の平断面図である。 第2実施形態において、鋼管柱を構成する4面の何れか1以上において柱プレートとの間に介装用フィラーを介装させる例を示す図である。 第2実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造の側断面図である。 傾斜面を形成させる介装用フィラーの変形形態を示す図である。 第2実施形態において、接合構造において地震に伴い軸力に基づく引張力Tが作用する場合の例を示す図である。 第2実施形態において、接合構造において軸力に基づく圧縮力Pが作用する場合する場合の例を示す図である。 断面視で略Y字形状とされた介装用フィラーの使用例を示す図である。 断面視で略L字形状とされた介装用フィラーの使用例を示す図である。 各種の介装用フィラーをそれぞれ組み合わせて構成した例を示す図である。
以下、本発明を適用した鋼管柱と梁の接合構造について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
第1実施形態
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造10の斜視図であり、図2は、その平断面図であり、図3はその側面図を示している。
本発明を適用した第1実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造10では、外ダイアフラム1により、鋼管柱5における柱面へH形鋼梁3を直交させて配置するものである。但し、これに限定されるものではなく、鋼管柱5における柱面に対して上下方向又は左右方向に向けてH形鋼梁3を傾斜させて配置するようにしてもよい。
鋼管柱5は、断面矩形状で所定の板厚からなる鋼管を、建築構造物用の柱体として適用したものである。この鋼管柱5は、大地震による大きな揺れにおいても建築構造物自体の自重を支えつつ、その倒壊や崩落を防ぐ役割を担う。なお、以下の実施の形態では、この鋼管柱5として断面正方形、断面長方形等のような矩形断面である場合を例にとり説明する。鋼管柱5におけるコーナー部5aは、円弧状とされていてもよいし、ほぼ直角でもよい。
H形鋼梁3は、鋼管柱5とともに、建築構造物の骨組を形造るものであって、ウェブ32の上端に設けられた上フランジ31と、ウェブ32の下端に設けられた下フランジ33とを有するH形鋼からなる。H形鋼梁3は、鋼管柱5の柱面に対して直交するようにして外ダイアフラム1を介して取り付けられる。図1の例では、あくまで鋼管柱5に対して4本のH形鋼梁を互いに90°間隔で配設する場合について示しているがこれに限定されるものでは無い。なお、このH形鋼梁3は、後述するように大地震等の大応力作用時においても鋼管柱5よりも先に降伏させることで塑性化させ、ひいては鋼管柱5の塑性化を防止し、又は低減させることで、建築構造物の倒壊を防ぐように作用する。
外ダイアフラム1は、図3に示すようにH形鋼梁3を介して上下一対で構成される。上側の外ダイアフラム1は、上フランジ31の上方側から取り付けられ、下側の外ダイアフラム1は、下フランジ33の下方側から取り付けられる。この外ダイアフラム1は、複数の分割ダイアフラム2を組み合わせることにより構成される。即ち平面視において、この外ダイアフラム1は、分割ダイアフラム2により鋼管柱5の周囲を囲むようにして配置される。この外ダイアフラム1は、鋼、ステンレス鋼、鋳鋼、球状黒鉛鋳鉄等を使用する場合を前提としているが、これに限定されるものではなく、鋼以外にアルミニウム合金等、他のいかなる金属を使用するようにしてもよい。
また、分割ダイアフラムは、厳密な溶接品質管理がなされた工場溶接組立製品とすることが可能である。
分割ダイアフラム2は、互いに組み合わせることで一つの外ダイアフラム1としての機能を奏するものである。本実施の形態において、この分割ダイアフラム2は、外ダイアフラム1を均等に4分割した構成とされているが、これに限定されるものではなく、複数であればいかなる数で分割されるものであってもよい。また互いに均等に分割された形状に限定されるものではなく、複数であれば不均等に分割された形状を組み合わせることで一つの外ダイアフラム1を構成するものであってもよい。
図4は、一の分割ダイアフラム2の平面図であり、図5はその斜視図である。分割ダイアフラム2は、H形鋼梁3における上フランジ31又は下フランジ33に添接される梁プレート22と、鋼管柱に当接される柱プレート23とを有している。
梁プレート22は、H形鋼梁3における上フランジ31又は下フランジ33とボルト接合をするためのボルト孔127が予め穿設されている。この梁プレート22は、H形鋼梁3の長手方向をCとしたときに、ボルト孔127は、長手方向Cや幅方向に沿って複数個に亘り設けられている。
梁プレート22は、直線状の前端部22aと、この前端部22aから円弧状に拡径された側端部22bとを有している。この側端部22bには、上方及び/又は下方に向けて凸状に形成された図示しないリブが形成されていてもよい。梁プレート22における前端部22aのW方向の幅は、H形鋼梁3の上フランジ31又は下フランジ33のW方向の幅と略同一とされていてもよい。いずれの場合においても、一枚の梁プレート22は、H形鋼梁3における一の上フランジ31又は一の下フランジ33のみと接合可能なサイズとされている。換言すれば、一の上フランジ31又は一の下フランジ33に対して互いに隣接する2以上の分割ダイアフラム2における梁プレートが接合されることは無い。なお、梁プレート22における側端部22bは、前端部22aから円弧状に拡径されている場合に限定されるものではなく、他のいかなる拡径形状とされていてもよい。
また梁プレート22におけるフランジ31、33との添接面は、必要に応じて高摩擦係数化処理が施される。この高摩擦係数化処理では、金属溶射処理、無機ジンクリッチ塗装処理等が適宜選択される。或いは、梁プレート22とフランジ31、33との間に高摩擦係数処理された薄板金属板を挿入するようにしてもよい。
このような梁プレート22は、平面視で互いに90°の間隔で配置される各H形鋼梁3毎に取り付けられるものである。
柱プレート23は、梁プレート22におけるC方向端部に設けられている。柱プレート23のW方向の幅は、梁プレート22の前端部22aにおけるW方向の幅よりも広く構成されている。換言すれば、梁プレート22は、前端部22aから徐々に拡径されて柱プレート23に到達することとなる。柱プレート23のプレート面は、梁プレート22のプレート面に対して互いに垂直となる方向に延設されている。柱プレート23のW方向の幅は、鋼管柱5における各柱面の幅とほぼ同一、又は鋼管柱5における各柱面の幅より広く構成されている。また、この柱プレート23は、図5に示すように梁プレート22の端部から上方に延設された上部柱プレート部23aと、梁プレート22の端部から下方に延設された下部柱プレート部23bとを有するものとされていてもよい。柱プレート23は、鋼管柱5の表面に添わせて当接させて固定可能とされている。柱プレート23は、上部柱プレート部23aと、下部柱プレート部23bとの何れか一方のみで構成されていてもよい。
また柱プレート23は、鋼管柱5への当接面において、必要に応じて滑り止め処理が施されていてもよい。この滑り止め処理は、ブラスト処理、塗装処理、金属溶射処理、ローレット或いは切削等による凹凸加工処理等が適宜選択される。
柱プレート23の両端部には、引張接合部21が設けられている。鋼板を使用して分割ダイアフラム2を形成する場合は、この柱プレート23と引張接合部21は互いに一体化されている鋼板を折り曲げ加工することにより形成されていてもよいし、互いに別個の鋼板を溶接等を介して接合するようにしてもよい。この引張接合部21は、平面視で柱プレート23の延長方向(W方向)から平面視で略45°方向に折り曲げた方向へ延長されている。この引張接合部21には、前端部22aから徐々に拡径されてきた梁プレート22が下側から連続することとなる。この引張接合部21は、梁プレート22から上方に延設された上部引張接合部21aと、梁プレート22から下方に延設された下部引張接合部21bとを有するものとされていてもよい。これら引張接合部21は、貫通したボルト孔126が設けられている。このボルト孔126は、引張接合部21を上部引張接合部21a及び下部引張接合部21bとにより構成する場合において、それぞれの上部引張接合部21a及び下部引張接合部21b毎に設けられていてもよい。
なお、引張接合部21は、柱プレート23とその板厚が異なるものであってもよいし、また上方向、下方向への延長長さが異なるものであってもよい。
ちなみに、この柱プレート23の面は、梁プレート22の面に対してほぼ垂直とされている。このとき柱プレート23と梁プレート22との接合部分における隅部が略垂直となっている場合には、当該隅部に応力が集中してしまう。この隅部における応力集中を避ける観点から、当該隅部にRを設けるようにしてもよい。
次に、上述の如き構成からなる分割ダイアフラム2を組み合わせて一の外ダイアフラム1を構成する場合、例えば図6に示すように、鋼管柱5の周囲に4枚の分割ダイアフラム2を配置させる。このとき、鋼管柱5の柱面に、分割ダイアフラム2の柱プレート23を当接させる。上述したように、柱プレート23のW方向の幅は、鋼管柱5における各柱面の幅とほぼ同一とされているため、ちょうど鋼管柱5の各柱面には、一の分割ダイアフラム2における柱プレート23のみが当接される状態となる。その結果、鋼管柱5の一の柱面に2以上の分割ダイアフラム2の柱プレート23が当接されることはなくなる。
また隣接する分割ダイアフラム2間の接合面としての引張接合部21が、鋼管柱5のコーナー部5a近傍に位置するよう構成されている。
引張接合部21は、上述したように柱プレート23のW方向の両端に形成されている。柱プレート23のW方向の幅は、鋼管柱5における各柱面の幅とほぼ同一とされているため、柱プレート23のW方向の両端に位置する引張接合部21は、鋼管柱5のコーナー部5a近傍に位置することとなる。
また各引張接合部21は、平面視で柱プレート23の延長方向(W方向)から平面視で略45°方向に折り曲げた方向へ延長されているため、隣接する分割ダイアフラム2間の引張接合部21は、互いにほぼ平行となる。
この当接段階においては、互いに隣接する分割ダイアフラム2における引張接合部21間は、互いに間隔が形成される状態にある。本発明においては、少なくとも間隔e(e1、e2、e3、e4)がe≧0を満たすように設計される。
次に外ダイアフラム1の取り付けを行う。隣接する分割ダイアフラム2間の接合は、互いに平行に位置する引張接合部21に形成されたボルト孔126にボルト25を挿通させ、ボルト25のネジ部分をナット26により締め付け固定する。このボルト25、ナット26による締め付けを行うことにより、隣接する分割ダイアフラム2は、引張接合部21を介して徐々に近接していくこととなる。そして、ボルト25、26間で完全に締め付けが終わる段階で、隣接する分割ダイアフラム2における互いの引張接合部21が接触又は近接することとなり、上述したeが縮減することとなる。このとき、eが縮減するものであれば、eは0であることは勿論であるが、e>0とされていることで、分割ダイアフラム2が互いに非接触とされていてもよい。
次に外ダイアフラム1とH形鋼梁3との取り付けを行う。分割ダイアフラム2における梁プレート22に穿設されたボルト孔127にボルト41を挿通させる。このとき、この梁プレート22と添設すべき上フランジ31、又は下フランジ33においても図示しないボルト孔が予め形成されており、これらとボルト孔127とを合わせ込んでボルト41を挿通させる。また、フランジ31、33から突出されたボルト41のねじ部分にナット42を螺着させ締め付ける。これにより、梁プレート22と、H形鋼梁3におけるフランジ31、33とは互いに強固に取り付け固定される。また、分割ダイアフラム2とH形鋼梁3とをこのようなボルト接合で行う場合以外に、梁プレート22の端部と、H形鋼梁3におけるフランジ31、33の端部とを突き合わせて溶接することで固定するようにしてもよい。また、梁プレート22とフランジ31、33とを互いに重ね合わせて隅肉溶接により固着させるようにしてもよいし、他のいかなる接合手段により代替させるようにしてもよい。
一枚の梁プレート22は、上述したように、一の上フランジ31又は一の下フランジ33のみと接合可能なサイズとされている。即ち、一枚の梁プレート22と、一の上フランジ31又は一の下フランジ33とは、互いに1対1の対応である。従って、図7に示すように、H形鋼梁3における上フランジ31又は下フランジ33に対して、予め梁プレート22をボルト接合することもできる。即ち、H形鋼梁3に分割ダイアフラム2を予め取り付けた状態で一体化させた上で、これらを鋼管柱5に対して図中矢印方向に向けて近づけて当接させるようにしてもよい。これにより、接合構造10の施工が簡単になり、迅速な施工を実現することが可能となる。これに加えて、本発明によれば、工場においてH形鋼梁3に分割ダイアフラム2を予め取り付けた状態で一体化させ、その状態で現場まで搬送して取り付けを行うことも可能となるため、現場施工の効率化を図ることも可能となる。
このように本発明では、分割ダイアフラム2間の接合を、いずれも溶接接合を一切用いることなく、すべてボルトを始めとした、いわゆる機械的な接合部材のみに基づいて行う。ちなみに、このボルト25、41による接合の代替としては、他のいかなる接合部材を用いるようにしてもよい。
また分割ダイアフラム2間の接合と、梁プレート22と上フランジ31及び下フランジ33との接合については、いかなる順序で行うようにしてもよい。
このようにして分割ダイアフラム2間の間隔eを減らすようにし、最終的にeが略0となるように接合を行うことにより、分割ダイアフラム2を構成する外ダイアフラム1から鋼管柱5に向けた押し込み力が作用することとなる。この押し込み力は、分割ダイアフラム2における柱プレート23から鋼管柱5における柱面へと伝達されることとなる。その結果、この柱プレート23と鋼管柱5との間で互いに接触圧が作用していることにより、互いの接触面間で強い摩擦力を発揮させることができる。外ダイアフラム1は、その重力により下方に落下しようとする力が作用するが、柱プレート23と鋼管柱5間の互いの接触面に強い接触圧が作用していることから、当該接触面間において重力に対する摩擦力を発揮させることが可能となる。その結果、外ダイアフラム1は、鋼管柱5に対して溶接接合を行わなくても安定した状態で設置することが可能となり、重力等に基づいて落下するのを防止することが可能となる。特に、外ダイアフラム1について溶接を使用することなく鋼管柱5に固定することができることから、製作に伴う作業労力を軽減させることができる。また溶接部の品質維持に必要な人件費や検査装置等の各種機器のコストを低減でき、製作工期も短縮化できる。このため、消費エネルギーを低減させた施工を行うことができ、環境にやさしい接合方法とすることが可能となる。
また、本実施例によれば、従来の通しダイアフラム工法のように鋼管柱を切断する労力を省くことが可能となる。さらに本実施例によれば、いわゆるH形鋼梁3におけるウェブ32を鋼管柱5との間で直接接合されない構成とし、ウェブ32と鋼管柱5との間に従来技術の如き梁ブラケットを設けない構成としている。この場合、従来技術における梁ブラケットの構成が不要となることから、製作労力の軽減に基づく施工コストの大幅な低減を図ることができ、施工工期も短縮することが可能となる。また、梁ブラケットが不要となることから、鋼管柱5にこれを予め取り付ける必要も無くなり、鋼管のままの状態で搬送できるため輸送効率化を図ることが可能となる。また、極力、溶接を排除した構成としているため、接合構造10の安定した品質を確保することが容易となる。
なお、本実施例によれば、上述した効果は薄れるものの、ウェブ32と鋼管柱5との間に従来技術の如き梁ブラケットを設ける構成としてもよいことは勿論である。
上述の如き構成からなる本発明を適用した接合構造10において、地震力が作用した場合、図8に示すようにH形鋼梁3に対して曲げモーメントMが作用する。このような曲げモーメントMがH形鋼梁3に作用した場合には、これがフランジ31、33の軸力に変換され、この軸力がフランジ31、33中を伝搬していく。フランジ31、33中を伝搬する軸力は、曲げモーメントの向きに応じて、図9に示すように接合構造10において引張力Tとなり、また図10に示すような圧縮力Pとなる。
上述のような曲げモーメントMが作用した場合に、上フランジ31に引張力が作用している場合には、下フランジ33には圧縮力が作用することになる。また上フランジ31に圧縮力が作用している場合には、下フランジ33には引張力が作用することとなる。
ここで接合構造10において軸力に基づく引張力Tが作用する場合には、先ずH形鋼梁3におけるフランジ31(33)を介して当該引張力Tが伝達される。フランジ31(33)からの引張力Tは、分割ダイアフラム2における梁プレート22に伝達される。梁プレート22が図9中の引張力Tのベクトル方向に引っ張られる結果、これに連結されている柱プレート23も当該方向に引っ張られる。その結果、柱プレート23から鋼管柱5に対して元々負荷されていた接触圧Fが弱められることとなる。ちなみに、本実施例においては、この鋼管柱5と柱プレート23とは単に当接されているのみであり、他の連結手段や溶接接合を介して直接的に連結されているものではない。このため、引張力Tがこの梁プレート22及び柱プレート23を介して直接鋼管柱5に作用することは無い。
また、分割ダイアフラム2における梁プレート22に伝達された引張力Tは、図9中の力Ta、Tbの経路へと伝達されることとなる。即ち、力Ta、Tbは、柱プレート23及び引張接合部21を介して鋼管柱5を迂回するように伝達する。そして、当初の引張力Tが伝達されてきた梁プレート22に設けられている柱プレート23と鋼管柱5を介して対面する他の柱プレート23を有する分割ダイアフラム2までこれを伝達させる。
このとき、梁プレート22は、前端部22aから徐々に拡径されてRが設けられて柱プレート23に到達する形状とされている。特に平面視で確認しても、鋼管柱5の周囲に展開される梁プレート22の幅が広くなり、力Ta、Tbの伝達経路をより広くすることが可能となり、スムーズな応力伝達が可能となる。その結果、力Ta、Tbが伝達する経路が局所的に狭くなったり急激に折れ曲がることもなくなることから、応力集中を小さく抑えられる。その結果、接合構造10自体の構造的な安定性を確保することが可能となる。
当初の引張力Tが伝達されてきた梁プレート22に設けられている柱プレート23と鋼管柱5を介して対面する柱プレート23は、この伝達されてきた応力に基づいてちょうど図9中の力Ccが鋼管柱5に向けて作用することとなる。この力Ccは、梁プレート22から伝達されてきた引張力Tと同一方向であり、受けた柱プレート23から鋼管柱5に向けて作用する圧縮力Ccとなる。即ち、引張力Tは、対面する柱プレート23から鋼管柱5へ作用する圧縮力Ccへと変換されることとなる。対面する柱プレート23から鋼管柱5に対しては、上述した接合部材による締め付けに基づく接触圧が元々作用しているが、これに加えて更に圧縮力Ccが加わることとなる。
このように、本実施例によれば、鋼管柱5と柱プレート23とを単に当接させるのみに構成にすることで、引張力Tがこの梁プレート22及び柱プレート23を介して直接鋼管柱5に作用させないようにし、一方でその分の引張力Tは他へと伝播することとなり、最終的に対面する分割ダイアフラム2において圧縮力Ccへと変換可能とされている。
接合構造10において軸力に基づく圧縮力Pが作用する場合には、図10に示すように、先ずH形鋼梁3におけるフランジ31(33)を介して当該圧縮力Pが伝達される。フランジ31(33)からの圧縮力Pは、分割ダイアフラム2における梁プレート22に伝達される。梁プレート22が図中の圧縮力Pのベクトル方向に押圧される結果、これに連結されている柱プレート23も当該方向に押圧される。柱プレート23から鋼管柱5に対しては、上述した接合部材による締め付けに基づく接触圧が元々作用しているが、これに加えて更に圧縮力Pが加わることとなる。
このようにして、本発明を適用した接合構造10は、梁プレート22を介して引張力T、圧縮力Pの何れが作用した場合においても、鋼管柱5に対して直接引張力として伝達するのではなく、全て圧縮力としてこれを伝達することが可能となる。このため、H形鋼梁3が地震力に基づいて何れの方向の曲げモーメントMが負荷された場合においても、鋼管柱5に対してこれを圧縮力として伝達することができる。
本実施例においては鋼管柱5に対して圧縮力のみ作用させる構成としていることから、圧縮力が負荷される鋼管柱5は、特に接合部において大きな面外変形することなく略弾性変形域内に留まるものとなる。その結果、鋼管柱5に対して引張力が負荷されることによる塑性化を防止することが可能となる。また鋼管柱5の塑性変形を防止する一方で、引張力が負荷されるH形鋼梁3を先に塑性化させることで、建築構造物の倒壊を防止することが可能となる。このため、鋼管柱5の塑性変形を防止するために、鋼管柱5の板厚を厚くする必要も無くなり、鋼材の材料コストの低減にもつながる。
なお本実施例では、図9に示すように柱プレート23に対して引張力Tが作用する結果、柱プレート23から鋼管柱5に対して元々負荷されていた接触圧Fが弱められた場合においても、鋼管柱5を介してこれに対面する柱プレート23からの接触圧が、圧縮力Ccの分において強められる結果、外ダイアフラム1全体の柱プレート23と鋼管柱5との間で作用する接触圧は殆ど変化しないため、両者間で摩擦力を好適に発揮させることが可能となる。その結果、鋼管柱5に対する接触圧Fが弱められても、外ダイアフラム1の重力等に基づいて落下してしまうのを防止することができる。
更に本実施例によれば、引張接合部21について、平面視で柱プレート23の延長方向(W方向)から平面視で略45°方向に折り曲げた方向へ延長されている。このため、H形鋼梁3におけるフランジ31、33の端部を鋼管柱5に近接させた場合においても、これらフランジ31、33は引張接合部21に対して離間しており、互いに干渉することが無くなる。同様に、互いに当接させた引張接合部21間を締結するボルト25及びナット26等の接合部材も鋼管柱5に近接させたフランジ31、33に対して離間しており、互いに干渉することが無くなる。
このため、本実施例によれば、H形鋼梁3を鋼管柱5の柱面に対してより近接させることが可能となる。このH形鋼梁3を鋼管柱5の柱面に対してより近くまで近接させることにより、図8に示すH形鋼梁3の曲げモーメントに基づいて外ダイアフラム1に作用する荷重を低減することができる。その結果、外ダイアフラム1を構成する各プレートの板厚を薄肉化することができるため設計の自由度が増大し、ひいては外ダイアフラム1の部材としての製作コストを低く抑えることが可能となる。
これに加えて、H形鋼梁3を鋼管柱5の柱面に対してより近接させることにより、図3に示すような鋼管柱5から最も離間しているボルト41a(いわゆる第1ボルト)を、より鋼管柱5に近接させる設計をすることも可能となり、ひいては梁プレート22の設計の自由度を向上させることが可能となる。
次に本発明を適用した接合構造10の他の実施の形態について説明をする。図11は、建築構造物における側部と隅部に接合構造10を適用する例を示している。図11(a)は、鋼管柱5に対して3本のH形鋼梁3を平面視でT字状に取り付ける例であり、図11(b)は、鋼管柱5に対して2本のH形鋼梁3を平面視でL字状に取り付ける例である。このような隅部では、建築構造物の室内をより広く取る観点から、鋼管柱5の中心に対してH形鋼梁3をずらして配置する場合がある。これに応じて分割ダイアフラム2は、互いに均等な形状とはならない。かかる場合においても、本発明によれば一枚の梁プレート22と、一の上フランジ31又は一の下フランジ33とは、互いに1対1の対応で構成されているため、単にボルト孔127の位置をW方向の何れか一方に向けて偏心させることで、容易に対応することが可能となる。
また、H形鋼梁3が設けられない柱面に当接される分割ダイアフラム2の形状は、特に限定されるものではないが、フランジ31、33に添設させるための梁プレート22を小さく構成するようにしてもよいし、又は梁プレート22自体を省略するようにしてもよい。即ち、本発明によれば、少なくとも鋼管柱5におけるH形鋼梁3が接合される柱面に当接される場合に、H形鋼梁3におけるフランジ31、33に取り付けられる梁プレート22を有するものとしてよい。つまり、複数の分割ダイアフラム2のうち、H形鋼梁3に沿って配置される分割ダイアフラム2は、複数の上記分割ダイアフラムのうち、上記H形鋼梁に沿って配置される上記分割ダイアフラムのみ梁プレート22を有するものとしてよい。そして、鋼管柱5におけるH形鋼梁3が接合されない柱面に当接される場合に、梁プレート22を省略するようにしてもよい。このようなH形鋼梁3が設けられない柱面に当接される分割ダイアフラム2においても、柱プレート23から鋼管柱5の柱面へ接触圧が作用するようにボルト25、ナット26等の接合部材を介して互いに締め付け固定されていることで上述した効果を発揮させることが可能となる。また、同様の応力伝達性能を持たせる観点から、引張力の応力伝達経路上に位置する分割ダイアフラム2間で互いに断面積をほぼ等しく構成しておくことが望ましい。
また、本発明を適用した接合構造10の他の実施の形態として、例えば図12に示すように、引張接合部21間においてせん断力を伝達するための応力伝達機構79が設けられていてもよい。上述した引張力Tの方向は、ボルト25、ナット26間の引っ張り方向に対して略45°方向に亘り傾いている関係から、かかる引張力Tの負荷に応じて引張接合部21間にせん断力が作用することとなる。この応力伝達機構79は、互いに当接されている引張接合部21間に作用するせん断力を伝達させる。この応力伝達機構79は、ボルト25よりも鋼管柱5から離間する側において設けられている。応力伝達機構79は、例えば引張接合部21間を当接させる際に形成されている孔に挿入されるピンで構成されていてもよい。また応力伝達機構79は、例えば、互いに嵌合可能な凹凸形状とされていてもよい。このような凹凸形状が互いに嵌合されている応力伝達機構79が引張接合部21間に設けられていることにより、引張接合部21間で伝達できるせん断力も大きくなり、これらに負荷されるせん断力を効果的に伝達させることが可能となる。
ちなみに、この応力伝達機構79は、上述した凹凸形状に限定されるものではなく、互いのせん断力を伝達可能な構成であればいかなる形状とされていてもよい。また応力伝達機構79は、引張接合部21のいかなる箇所に設けられていてもよいが、図12に示すようにボルト25及びナット26よりも外側に設けられていることが望ましい。その理由として、ボルト25及びナット26に対して引張力が作用した場合に、てこ反力の作用により、ボルト25及びナット26の外側においてより大きな圧縮力が負荷されることになり、当該箇所において高いせん断抵抗力が期待できるためである。
更に本発明によれば、ボルト25、ナット26間において、いわゆる高力ボルト引張接合を行うようにしてもよい。これにより、上述した引張力Tが負荷された結果、このボルト25、ナット27に引張力が負荷された場合においても、これらを吸収することができ、分割ダイアフラム2が変位してしまうのを防止することが可能となる。
このように本発明によれば、溶接接合を用いることなく、ボルト接合を中心に組み立てを行うことが可能となることで、高力ボルト接合を組み合わせ、各所に発生する力を吸収させることができ、ひいては地震等に対する接合構造10全体の耐力を向上させることが可能となる。
また、本発明によれば、上述の如き外ダイアフラム1をH形鋼梁3の上フランジ31、下フランジ33にそれぞれ取り付けている。このため、地震時においてH形鋼梁3において振動に基づく曲げモーメントが負荷された場合において、上フランジ31側、下フランジ33側においてそれぞれ上述した作用効果を期待することが可能となる。
図13は、本発明を適用した接合構造10において、いわゆる二面摩擦接合に基づいてH形鋼梁3に接合する例を示している。
この例では、H形鋼梁3のフランジ31、33に対して、上面に分割ダイアフラム20aを、下面に分割ダイアフラム20bをそれぞれ添設させる。分割ダイアフラム20a、20bは、分割ダイアフラム2について梁プレート22を中心にして二つに分離した形状とされている。この分割ダイアフラム20a、20bについて、上述した分割ダイアフラム2と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
分割ダイアフラム20aは、梁プレート122aを有しており、この梁プレート122aをフランジ31、33の上面に添設する。分割ダイアフラム20bは、梁プレート122bを有しており、この梁プレート122bをフランジ31、33の下面に添設する。これら梁プレート122a、122bには図示しないボルト孔がそれぞれ設けられており、そのボルト孔を介して、ボルト41、ナット42によりフランジ31、33に取り付けられる。
このような構成からなる接合構造10では、フランジ31、33の両面に亘り梁プレート122が添設されていることから、フランジ31、33と梁プレート122a、122bとの総接触面積が増加する。その結果、上述と同様にフランジ31、33を介して軸力(引張力T、圧縮力P)が負荷された場合には、フランジ31、33と梁プレート122a、122bとの間にはより大きな摩擦力を働かせることが可能となる。このような摩擦力の増加が期待できる構成であるため、ボルト41とナット42の本数を減らすことも可能となる。
また図14は、互いに高さの異なるH形鋼梁3を鋼管柱5に対して取り付ける例を示す側断面図である。高さのより高いH形鋼梁3については、上述と同様の方法に基づいて外ダイアフラム1への取り付けを行う。即ち、H形鋼梁3の上下に設けられる外ダイアフラム1の上限間隔は、高さのより高いH形鋼梁3に応じたものとなっている。このため高さの低いH形鋼梁3に対して、外ダイアフラム1の上下間隔がより広いものとなっていることから、そのH形鋼梁3と外ダイアフラム1との間に隙間が形成されることになる。このため、H形鋼梁3と外ダイアフラム1との間に他の部材を介装させることにより、その隙間分を埋める。
図14の例では、H形鋼を切り欠いた介装部材56をH形鋼梁3と分割ダイアフラム2との間に介装する。介装部材56は、ウェブ57の上下端にフランジ58、59を形成してなるものである。このフランジ58は、H形鋼梁3における下フランジ33とボルト53、ナット54により接合され、フランジ59は、分割ダイアフラム2における梁プレート22に対してボルト53、ナット54により接合される。ちなみに、この介装部材56は、柱プレート23に対しては当接させることなく互いに離間させて固定される。
かかる構成によれば、下フランジ33から伝達されてくる引張応力に基づいて、介装部材56を介して分割ダイアフラム2における梁プレート22にも引張応力が同様に負荷されて、上述と同様の作用効果が生じることとなる。また下フランジ33から圧縮応力が伝達されてきた場合には、介装部材56を介してこれが梁プレート22に伝達され、そのまま鋼管柱5に伝達されることとなる。
また図15(a)、(b)の例は、柱プレート23の高さ方向の幅について、鋼管柱5のコーナー部5a側をより広く、鋼管柱の中央部5bをより狭く構成した例を示している。図15(a)は、鋼管柱5の中央部5b近傍について柱プレート23を完全に無くした形態とされており、梁プレート22は、鋼管柱5に対して離間させてなる。図15(b)は、鋼管柱5のコーナー部5aから中央部5bにかけて柱プレート23の高さ方向の幅を徐々に狭くしている例である。何れの形態を採用する場合においても、鋼管柱5は、コーナー部5a近傍の柱面が、柱プレート23からより大きな接触圧が作用することとなり、コーナー部5a以外(例えば中央部5b)については柱プレート23からあまり大きな接触圧が負荷されなくなる。その結果、柱プレート23の軽量化を図ることができ、材料面や輸送効率面のコストダウンが実現でき、柱プレート23と梁プレート22を溶接組立する場合の溶接量削減も図ることで、溶材削減や溶接時間削減を実現できる。また、施工上のメリットとして、分割ダイアフラムの重量軽減によりハンドリングが容易になり施工者の作業性を向上させることが可能となる。
更に、本発明を適用した接合構造10は、図16に示すような構成に具現化されるものであってもよい。かかる構成によれば、梁プレート22の上面に添接板140aを添接させ、梁プレート22の下面に添接板140bを添接させる。更にこの添接板140a、140bの間には、H形鋼梁3におけるフランジ31、33がそれぞれ介装されることとなる。そして、この添接板140a、梁プレート22、添接板140bをボルト41、ナット42により接合し、更に添接板140a、フランジ31、33、添接板140bをボルト41、ナット42により接合する。
このようにして、梁プレート22は、添接板140a、140bを介してH形鋼梁3におけるフランジ31、33に取り付けられている。このような形態とされていても、上述と同様の効果を奏することとなる。
また、本発明を適用した接合構造10は、角形鋼管からなる鋼管柱5に対して外ダイアフラム1を取り付ける場合を例にとり説明したが、これに限定されるものではなく、鉄筋コンクリート造の柱に対しても同様に適用可能であることは勿論である。かかる場合においても、分割ダイアフラム2における柱プレート23を柱に対して同様に当接させ、その柱プレート23から柱に対して接触圧を負荷することで同様の機能を奏することとなる。
さらに本発明は、鋼管柱5の代替として、コンクリート充填鋼管造(CFT)にも適用可能である。
第2実施形態
以下、本発明を適用した第2実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造10´について説明をする。この第2実施形態において、上述した第1実施形態と同一の構成要素、部材に関しては、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
図17は、この第2実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造10´の斜視図であり、図18は、その平断面図である。
この接合構造10´では、柱プレート23と、鋼管柱5との間に介装用フィラー81を介装させる。その結果、柱プレート23は鋼管柱5と直接的に当接するのではなく、あくまでこの柱プレート23が鋼管柱5と対面する状態となる。そして、この柱プレート23は、この介装される介装用フィラー81を介して鋼管柱5に連続することとなる。
図18に示す例では、断面略矩形状の鋼管柱5を構成する4面について、柱プレート23との間に介装用フィラー81を介装させる例である。各介装用フィラー81は、互いに板厚が異なるものであってもよい。但し、第2実施形態において、鋼管柱5を構成する4面全てについて柱プレート23との間に介装用フィラー81を介装させる場合に限定されるものではない。例えば図19に示すように、断面略矩形状の鋼管柱5を構成する4面の何れか1以上において柱プレート23との間に介装用フィラー81を介装させるものであればよい。即ち、鋼管柱5と柱プレート23との間に介装用フィラー81が介装されているものと、鋼管柱5に対して柱プレート23が直接的に当接されているものが混在したものとなっている。鋼管柱5と柱プレート23との間でいかなる面間にて介装用フィラー81を改装させ、いかなる面間にてこれらを互いに当接させるかは、事前に鋼管柱5と柱プレート23との間で隙間が空いている箇所を判別し、その判別結果に基づいてその都度決定するようにしてもよい。
図20は、この第2実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造10´の側断面図を示している。図20(a)は、介装用フィラー81を板厚が均一化された平板で構成する例を示している。図20(b)は、介装用フィラー81を上下方向に向けて板厚が徐々に薄くなるように形成した例を示している。即ち、この介装用フィラー81において斜めに傾斜した第1傾斜面81aを形成した例である。この介装用フィラー81において鋼管柱5に接触する面ではなく、むしろ柱プレート23が接触する面がテーパー状とされた第1傾斜面81aとされていることが望ましい。このような上から下に向けて板厚が徐々に薄くなるテーパー面を形成させた介装用フィラー81を鋼管柱5と柱プレート23との隙間に介装させることにより、これを楔状に打ち込んで固定することができる。このため、介装用フィラー81が鋼管柱5と柱プレート23との間をすり抜けて落下してしまうのを防止することができる。しかも、介装用フィラー81の落下を防止できることで、鋼管柱5と柱プレート23との間に必ず介装用フィラー81が介装されている状態を作り出すことができ、鋼管柱5と柱プレート23との間に隙間が形成されたままになるのを防止でき、後述する効果を確実に奏する構成とすることが可能となる。
図20(c)は、介装用フィラー81の上端において、係止片82を設けた例である。この係止片82は、介装用フィラー81の面内方向に対して外側に向けて突出された突出片として構成されていてもよい。この係止片82を柱プレート23の上端に係止させることで、介装用フィラー81が鋼管柱5と柱プレート23との間をすり抜けて落下してしまうのを防止することができる。しかも、介装用フィラー81の落下を防止できることで、鋼管柱5と柱プレート23との間に必ず介装用フィラー81が介装されている状態を作り出すことができ、鋼管柱5と柱プレート23との間に隙間が形成されたままになるのを防止でき、後述する効果を確実に奏する構成とすることが可能となる。
図21は、図20(b)における第1傾斜面81aを形成させた介装用フィラー81の変形形態を示している。図21(a)の形態では、柱プレート23に対面する第1傾斜面81aに対して面接触可能な第2傾斜面23cを形成させた例を示している。この第2傾斜面23cの傾斜角度は、第1傾斜面81aの傾斜角度と略同一となるように予め調整している。その結果、この第2傾斜面23cは、第1傾斜面81aに対して面接触可能となる。この図21(a)の形態においては、柱プレート23における第2傾斜面23cと介装用フィラー81における第1傾斜面81aは一部のみ当接されているのではなく面全体に亘り面接触されていることから互いの面間に隙間が生じることが無くなる。その結果、後述する圧縮力の伝達性能を向上させることが可能となる。
図21(b)の形態では、柱プレート23と、介装用フィラー81との間に介装される中間介装フィラー85を設ける例を示している。中間介装フィラー85は、介装用フィラー81における第1傾斜面81aに対して面接触可能な第2傾斜面85aが形成されている。この形態において柱プレート23には上述した傾斜面を特段設けることなく平面で構成していることから、中間介装フィラー85における柱プレート23への接触面も同様に平面で構成する。
この第2傾斜面85aの傾斜角度は、第1傾斜面81aの傾斜角度と略同一となるように予め調整している。その結果、この第2傾斜面85aは、第1傾斜面81aに対して面接触可能となる。また柱プレート23と中間介装フィラー85も互いに平面とされていることから、互いに面接触可能となる。その結果、この図21(b)の形態において、柱プレート23から、中間介装フィラー85、介装用フィラー81、鋼管柱5に至るまで面間に隙間が生じることが無くなる。その結果、後述する圧縮力の伝達性能を向上させることが可能となる。なお、この中間介装フィラー85において、柱プレート23に係止するための係止片を上端に形成するようにしてもよいし、かかる構成を省略するようにしてもよい。このように本発明によればフィラーを複数枚で構成してもよいし、互いに板厚が異なるフィラーを用いるようにしてもよい。
この第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様に、分割ダイアフラム2間の間隔eを減らすようにし、最終的にeが略0となるようにボルトによる接合を行うことにより、分割ダイアフラム2を構成する外ダイアフラム1から鋼管柱5に向けた押し込み力が介装用フィラー81を介して作用することとなる。その結果、この柱プレート23と鋼管柱5との間で互いに介装用フィラー81を介して接触圧が作用していることにより、柱プレート23と介装用フィラー81、並びに介装用フィラー81と鋼管柱5との間で強い摩擦力を発揮させることができる。外ダイアフラム1は、その重力により下方に落下しようとする力が作用するが、柱プレート23と介装用フィラー81間、並びに介装用フィラー81と鋼管柱5間の互いの接触面に強い接触圧が作用していることから、当該接触面間において重力に対する摩擦力を発揮させることが可能となる。その結果、外ダイアフラム1は、鋼管柱5に対して溶接接合を行わなくても安定した状態で設置することが可能となり、重力等に基づいて落下するのを防止することが可能となる。このため、第2実施形態において、上述した第1実施形態と同様に、外ダイアフラム1について溶接を使用することなく鋼管柱5に固定することができることから、製作に伴う作業労力を軽減させることができ、環境にやさしい接合方法とすることが可能となる。
特に分割ダイアフラム2の製作時において、僅かな寸法誤差が生じた場合には、分割ダイアフラム2における特に柱プレート23と、鋼管柱5との間において隙間が生じてしまう場合もある。このような部材間に僅かな隙間が形成されてしまう場合であっても、本発明によれば、この柱プレート23と、鋼管柱5との間に介装用フィラー81を介装させることから、当該隙間を埋めることができ、柱プレート23と介装用フィラー81間、並びに介装用フィラー81と鋼管柱5間の互いの接触面に強い接触圧を作用させることで、当該接触面間において重力に対する摩擦力を発揮させることが可能となる。即ち、第2実施形態によれば、分割ダイアフラム2の製作時の寸法誤差が生じた場合においても、外ダイアフラム1が鋼管柱5に対して落下することなく、所期の作用効果を奏するものとなる。
次に、本発明を適用した第2実施形態に係る鋼管柱と梁の接合構造10´の作用効果について説明をする。
図22に示すように、接合構造10´において地震に伴い軸力に基づく引張力Tが作用する場合には、先ずH形鋼梁3におけるフランジ31(33)を介して当該引張力Tが伝達される。フランジ31(33)からの引張力Tは、分割ダイアフラム2における梁プレート22に伝達される。梁プレート22が図22中の引張力Tのベクトル方向に引っ張られる結果、これに連結されている柱プレート23も当該方向に引っ張られる。その結果、柱プレート23から介装用フィラー81を介して鋼管柱5に対して元々負荷されていた接触圧Fが弱められることとなる。ちなみに、本実施例においては、この鋼管柱5と介装用フィラー81、並びに介装用フィラー81と柱プレート23とは単に当接されているのみであり、他の連結手段や溶接接合を介して直接的に連結されているものではない。このため、引張力Tがこの梁プレート22及び柱プレート23を介して直接鋼管柱5に作用することは無い。
また、分割ダイアフラム2における梁プレート22に伝達された引張力Tは、図22中の力Ta、Tbの経路へと伝達されることとなる。即ち、力Ta、Tbは、柱プレート23及び引張接合部21を介して鋼管柱5を迂回するように伝達する。そして、当初の引張力Tが伝達されてきた梁プレート22に設けられている柱プレート23と鋼管柱5を介して対面する他の柱プレート23を有する分割ダイアフラム2までこれを伝達させる。
当初の引張力Tが伝達されてきた梁プレート22に設けられている柱プレート23と鋼管柱5を介して対面する柱プレート23は、この伝達されてきた応力に基づいてちょうど図22中の力Ccが鋼管柱5に向けて作用することとなる。この力Ccは、梁プレート22から伝達されてきた引張力Tと同一方向であり、受けた柱プレート23から鋼管柱5に向けて作用する圧縮力Ccとなる。即ち、引張力Tは、対面する柱プレート23から介装用フィラー81を介して鋼管柱5へ作用する圧縮力Ccへと変換されることとなる。対面する柱プレート23から介装用フィラー81を経て鋼管柱5に至るまで、上述した接合部材による締め付けに基づく接触圧が元々作用しているが、これに加えて更に圧縮力Ccが加わることとなる。
一方、接合構造10´において軸力に基づく圧縮力Pが作用する場合には、図23に示すように、先ずH形鋼梁3におけるフランジ31(33)を介して当該圧縮力Pが伝達される。フランジ31(33)からの圧縮力Pは、分割ダイアフラム2における梁プレート22に伝達される。梁プレート22が図中の圧縮力Pのベクトル方向に押圧される結果、これに連結されている柱プレート23も当該方向に押圧される。柱プレート23から介装用フィラー81を介して鋼管柱5に対しては、上述した接合部材による締め付けに基づく接触圧が元々作用しているが、これに加えて更に圧縮力Pが加わることとなる。
このようにして、本発明を適用した第2実施形態に係る接合構造10´は、梁プレート22を介して引張力T、圧縮力Pの何れが作用した場合においても、鋼管柱5に対して直接引張力として伝達するのではなく、全て圧縮力としてこれを伝達することが可能となる。また、この第2実施形態において、鋼管柱5に対して圧縮力のみ作用させる構成としていることによる優位な点も、第1実施形態と同様である。
第2実施形態において、柱プレート23と、鋼管柱5との間に介装用フィラー81を介装させることから、これらの柱プレート23から鋼管柱5に至るまで隙間が存在しないこととなり、上述した効果を第1実施形態と同様にスムーズに実現することが可能となる。
なお図19に示すように、鋼管柱5と柱プレート23との間に介装用フィラー81が介装されているものと、鋼管柱5に対して柱プレート23が直接的に当接されているものが混在した形態においても同様の作用が生じることとなる。つまり地震動が発生した場合には、介装用フィラー81が介装されている鋼管柱5の面については、上述した第2実施形態と同様に作用することとなり、介装用フィラー81が介装されていない鋼管柱5の面については、上述した第1実施形態と同様に作用することとなる。また、柱プレート23と介装用フィラー81との間に中間介装フィラー85が介装されている場合や、鋼管柱5と柱プレート23との間に板バネ86を介装する場合も上述し各形態と同様に作用することとなる。
なお第2実施形態は、上述した例に限定されるものではない。例えば図24に示すように、断面視で略Y字形状とされた介装用フィラー91を使用するようにしてもよい。この介装用フィラー91は、基面91aから2方向に分岐した2枚の分岐面91bを有する。2枚の分岐面91bは、この図24の例において平面視で互いにほぼ直交する方向に向けて延長されている。これにより、断面矩形状の鋼管柱5の各柱面に対してこの分岐面91bをそれぞれ当接させることが可能となる。2枚の分岐面91bのなす角度は、略90°に限定されるものではなく、鋼管柱5の断面形状に応じていかなる角度で構成されていてもよい。
またこの分岐面91bに対する基面91の平面視での角度は、略135°とされている。これは、引張接合部21は、平面視で柱プレート23の延長方向(W方向)から平面視で略45°方向に折り曲げた方向へ延長されていることに基づくものである。但し、この分岐面91bに対する基面91の平面視での角度も、引張接合部21の柱プレート23の延長方向(W方向)からの角度に応じて調整されていてもよい。
上述の如き構成からなる介装用フィラー91を介装させる際には、それぞれの分岐面91bを鋼管柱5と柱プレート23との間に介装させ、基面91aを、互いに隣接する分割ダイアフラム2の引張接合部21間に介装させる。
この介装用フィラー91は、板厚が均一化された平板で構成する場合に限定されるものではなく、介装用フィラー81と同様に、図20(b)に示すように上下方向に向けて板厚が徐々に薄くなるように形成することにより、鋼管柱5と柱プレート23との隙間に楔状に打ち込むようにしてもよい。また介装用フィラー91において、図20(c)に示すように、上端において、係止片82を設けることで柱プレート23の上端に係止可能に構成するようにしてもよい。また、介装用フィラー91と柱プレート23間において更に中間介装フィラー85を設けるようにしてもよい。また介装用フィラー81は、鋼管柱5の4隅にそれぞれ4箇所設けられる場合に限定されるものではなく、少なくとも鋼管柱5の4隅の何れか1箇所以上に設けられていてもよい。
介装用フィラー91によれば、分岐面91bを鋼管柱5と柱プレート23との間に介装させることにより、柱プレート23と、鋼管柱5との間の隙間を埋めることができる。そして、柱プレート23と分岐面91b間、並びに分岐面91bと鋼管柱5間の互いの接触面に強い接触圧を作用させることで、当該接触面間において重力に対する摩擦力を発揮させることが可能となる。また地震動が作用した場合においても、介装用フィラー81と同様の応力伝達を実現できる。
また基面91aを互いに隣接する分割ダイアフラム2の引張接合部21間に介装させることにより、引張接合部21における製作時の寸法誤差が生じた結果、引張接合部21間に隙間が形成される場合において、これを埋めることが可能となる。その結果、互いに隣接する分割ダイアフラム2の引張接合部21間が基面91aを介して連続することとなり、互いに離間してしまうのを防止することができる。その結果、引張力Tが負荷された場合における柱プレート23及び引張接合部21を介して鋼管柱5を迂回するように伝達する力Ta、Tbの伝達性能を向上させることが可能となる。
また基面91aには、図示しない挿通孔を設けることにより、ボルト25を挿通させるようにしてもよい。これにより、ボルト25を介して基面91aが支持されることになり、互いに隣接する分割ダイアフラム2の引張接合部21間の隙間から落下してしまうのを防止することができる。
なお介装用フィラー91は、図25に示すように、基面91aの構成を省略し、互いに略直角方向に折り曲げられた断面視で略L字形状とされた2枚の分岐面91bのみで構成されていてもよい。
また第2実施形態においては、図26に示すように、これら介装用フィラー81、91をそれぞれ組み合わせて構成するようにしてもよいことは勿論である。
1 外ダイアフラム
2 分割ダイアフラム
3 H形鋼梁
5 鋼管柱
10 接合構造
20a、20b 分割ダイアフラム
21 引張接合部
22 梁プレート
23 柱プレート
25、41、53 ボルト
26、27、42、54 ナット
31 上フランジ
32 ウェブ
33 下フランジ
79 応力伝達機構
81、91 介装用フィラー
82 係止片
85 中間介装フィラー
86 板バネ
122a、122b 梁プレート
126、127 ボルト孔
140a、140b 添接板

Claims (11)

  1. 柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造において、
    上記外ダイアフラムは、複数に分割された分割ダイアフラムからなり、
    上記分割ダイアフラムは、上記柱に対面するように配置される柱プレートとを有し、
    複数の上記分割ダイアフラムのうち、上記H形鋼梁に沿って配置される上記分割ダイアフラムは、上記H形鋼梁におけるフランジに取り付けられるとともに端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを有し、
    上記柱プレートと上記柱との間に介装用フィラーが介装され、
    上記分割ダイアフラム間の接合面が上記柱のコーナー部近傍とされていることにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面し、
    上記各分割ダイアフラム間は、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定されていること
    を特徴とする柱と梁との接合構造。
  2. 柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造において、
    上記外ダイアフラムは、複数に分割された分割ダイアフラムからなり、
    上記分割ダイアフラムは、上記柱に対面するように配置される柱プレートとを有し、
    複数の上記分割ダイアフラムのうち、上記H形鋼梁に沿って配置される上記分割ダイアフラムは、上記H形鋼梁におけるフランジに取り付けられるとともに端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを有し、
    何れか1以上の上記柱プレートと上記柱との間には、介装用フィラーが介装され、
    上記分割ダイアフラム間の接合面が上記柱のコーナー部近傍とされていることにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面し、又は一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが当接され、
    上記各分割ダイアフラム間は、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して、又は直接的に作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定されていること
    を特徴とする柱と梁との接合構造。
  3. 上記介装用フィラーは、基面から2方向に分岐した分岐面を有する断面視で略Y字形状とされ、上記分岐面をそれぞれ上記柱プレートと上記柱との間に介装させるとともに、上記基面を上記分割ダイアフラム間の接合面間に介装させること
    を特徴とする請求項1又は2項記載の柱と梁との接合構造。
  4. 上記基面には、上記接合部材としてのボルトを挿通可能な挿通孔が形成され、当該挿通 孔に挿通されたボルトを介して固定されること
    を特徴とする請求項3記載の柱と梁との接合構造。
  5. 上記介装用フィラーは、互いに略直角方向に折り曲げられた断面視で略L字形状とされ、上記各面をそれぞれ上記柱プレートと上記柱との間に介装させてなること
    を特徴とする請求項1又は2項記載の柱と梁との接合構造。
  6. 上記介装用フィラーは、上下方向に向けて板厚が徐々に薄くなるように形成されていること
    を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項記載の柱と梁との接合構造。
  7. 上記柱プレートは、上記介装用フィラーにおける上記柱プレート側に対面する第1傾斜面に対して面接触可能な第2傾斜面が形成されていること
    を特徴とする請求項6記載の柱と梁との接合構造。
  8. 上記柱プレートと、上記介装用フィラーとの間に介装される中間介装フィラーを更に備え、
    上記中間介装フィラーは、上記介装用フィラーにおける上記柱プレート側に対面する第1傾斜面に対して面接触可能な第2傾斜面が形成されていること
    を特徴とする請求項6記載の柱と梁との接合構造。
  9. 上記介装用フィラーは、その上端において、上記柱プレートの上端に係止可能な係止片が設けられていること
    を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項記載の柱と梁との接合構造。
  10. 柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合方法において、
    上記外ダイアフラムを複数に分割した分割ダイアフラムを上記柱に対面させるとともに上記柱プレートと上記柱との間に介装用フィラーを介装し、複数の上記分割ダイアフラムのうち上記H形鋼梁に沿って配置する上記分割ダイアフラムは、端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを上記H形鋼梁におけるフランジに取り付け、
    上記分割ダイアフラム間の接合面を上記柱のコーナー部近傍に配置することにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面するようにし、
    上記各分割ダイアフラム間を、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定すること
    を特徴とする柱と梁との接合方法。
  11. 柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合方法において、
    上記外ダイアフラムを複数に分割した分割ダイアフラムを上記柱に対面させるとともに、何れか1以上の上記柱プレートと上記柱との間に介装用フィラーを介装し、複数の上記分割ダイアフラムのうち上記H形鋼梁に沿って配置する上記分割ダイアフラムは、端部に上記柱プレートが設けられている梁プレートを上記H形鋼梁におけるフランジに取り付け、
    上記分割ダイアフラム間の接合面を上記柱のコーナー部近傍に配置することにより、上記柱の各柱面には、一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが上記介装用フィラーを介して対面するようにし、又は一の上記分割ダイアフラムにおける上記柱プレートが当接するようにし、
    上記各分割ダイアフラム間を、上記柱プレートから上記柱の柱面へ接触圧が上記介装用フィラーを介して、又は直接的に作用するように接合部材を介して互いに締め付け固定すること
    を特徴とする柱と梁との接合方法。
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