JP4198556B2 - 電着塗装装置および電着塗装方法 - Google Patents

電着塗装装置および電着塗装方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車部品等の被塗装物を電着塗装する電着塗装装置および電着塗装方法に関するものである。
近年、自動車用アクスル装置等では、部品点数の削減や製品コストの低減等を図るべく、軸受の構成要素をアクスル装置の構成要素と一体化したいわゆる第3世代や第3.5世代のハブユニット軸受が提案されている(例えば、下記の特許文献1参照。)。
一般に、このような自動車部品(ハブ)等においては、油性あるいは水性の塗料を用いた塗装により防錆されるが、ホイールが当接するフランジ面やアクスルナット(ワッシャ)等が当接する内端面等に塗料が付着した場合、ホイールナットやアクスルナットの緩みが生じるおそれがある。そのため、パイロット筒部の塗装は、マスキングテープ等を用いて塗装部位以外を遮蔽した状態で、ディッピングや吹き付け等による塗装が行われている。
すなわち、自動車部品(ハブ)等の被塗装物には塗装しない部位があり、その被塗装物を塗装する際には、塗装しない部位をマスキングして塗装している。しかし、吹き付け等により塗装ムラや液ダレが生じたり、マスキングテープを剥がす際に、マスキングテープと塗装部位との境目で塗装(塗膜)が一緒に剥がれたりしやすいという問題がある。このような塗装ムラや剥がれが生じると、外観品質を低下させるだけでなく、耐食性を大幅に低下させることになってしまう。
そこで、自動車車体の水平部における塗膜の均一性、平滑性および鮮映性等の塗膜品質の良好な塗膜を形成し得る自動車車体の電着塗装装置が提案されている(例えば、下記の特許文献2参照。)。
一般に、電着塗装は、塗装工程の自動化が容易であり、塗料の被塗物への付き回り性が良く、均一な膜厚の塗膜が得られ、さらには水系塗料であるために環境に対する負荷が少なく、安全性が高い等の利点を有するので、従来から工業用塗装ライン等で広く用いられている。かかる電着塗装としては、電着塗料としてアニオン電着塗料を用いた上で導電材料からなる被塗物を陽極として電着を行う陽極電着塗装と、電着塗料としてカチオン電着塗料を用いた上で導電材料からなる被塗物を陰極として電着を行う陰極電着塗装とが行われている。
特開2000−142009号公報 特開2002−194594号公報
しかしながら、上記のような電着塗装装置は、自動車車体を、電着槽の長手方向の一端から入槽させ、電着槽内で長手方向に進行させ、電着槽の長手方向の他端から出槽させ、これを連続的に順次行う。そして、電着槽に入槽されて電着塗料中に浸漬された自動車車体が一方の電極となり、かつ、電着槽内で自動車車体とは離間して配置された複数の電極部材が他方の電極となるように、自動車車体および電極部材間に直流電圧を印加して、電着塗料を自動車車体の表面に電着させるようになっている。
すなわち、上記のような電着塗装装置は、被塗装物である自動車車体を電着槽に入槽させて、その表面に電着塗料を電着させるようになっているため、被塗装物に塗装を必要としない部位があっても、被塗装物の全面が電着塗装されてしまう。このため、上述のように、ホイールが当接するフランジ面やアクスルナット(ワッシャ)が当接する自動車部品等の被塗装物の内端面等に塗料が付着した場合、これらの摩擦により塗装が剥がれ、ホイールナットやアクスルナットの緩みが生じるおそれがある。
これらのような事情から、上記装置で塗装しない部位を有する被塗装物には、電着塗装を施すことができず、依然としてマスキングを施しての吹き付けやディッピングが行われていたのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、被塗装物の任意の部分に電着塗装を施すことができる電着塗装装置および電着塗装方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の電着塗装装置は、開口部によって外部と連通する空間部を有する被塗装物を電着塗装する電着塗装装置であって、
電着塗装液を収容する電着槽と、
上記電着槽に上記電着塗装液を導入する導入手段と、
上記被塗装物の開口部から上記空間部に電着塗装液が浸入しないように上記電着槽の電着塗装液中に被塗装物を浸漬させた状態で上記被塗装物を支持する支持手段と、
上記電着塗装液に浸漬させた被塗装物と上記電着槽の電着塗装液との間に電圧を印加することにより、該被塗装物の表面に上記電着塗装液中の塗料を電着させる通電手段とを備え、
上記支持手段は、上記被塗装物の開口部を下にして上記電着槽の電着塗装液中に浸漬される被塗装物の開口部を塞ぎながら支持するものであり、
上記支持手段に上記電着塗装液を上記電着槽の外部に排出する排出口を設けたことを要旨とする。
また、本発明の電着塗装方法は、開口部によって外部と連通する空間部を有する被塗装物を電着塗装する電着塗装方法であって、
電着塗装液を収容する電着槽に上記電着塗装液を導入し、
上記被塗装物の開口部から上記空間部に電着塗装液が浸入しないように上記電着槽の電着塗装液中に被塗装物を浸漬させた状態で上記被塗装物を支持手段により支持し、
上記支持手段は、上記被塗装物の開口部を下にして上記電着槽の電着塗装液中に浸漬される被塗装物の開口部を塞ぎながら支持するものであり、
上記支持手段に上記電着塗装液を上記電着槽の外部に排出する排出口を設け、
上記電着塗装液に浸漬させた被塗装物と上記電着槽の電着塗装液との間に電圧を印加することにより、該被塗装物の表面に上記電着塗装液中の塗料を電着させることを要旨とする。
すなわち、本発明の電着塗装装置では、上記導入手段は、上記電着槽に上記電着塗装液を導入する。上記支持手段は、上記被塗装物の開口部から上記空間部に電着塗装液が浸入しないように上記電着槽の電着塗装液中に被塗装物を浸漬させた状態で上記被塗装物を支持する。この状態で、上記通電手段は、上記電着塗装液に浸漬させた被塗装物と上記電着槽の電着塗装液との間に電圧を印加することにより、該被塗装物の表面に上記電着塗装液中の塗料を電着させる。
したがって、本発明の電着塗装装置では、上記被塗装物は、上記支持手段によって上記被塗装物の開口部から上記空間部に電着塗装液が浸入しないように上記電着槽の電着塗装液中に被塗装物を浸漬させた状態で上記被塗装物が支持されるため、電着槽の電着塗装液中に浸漬された被塗装物のうち、その空間部以外の部分に電着塗装を施すことができる。すなわち、開口部によって外部と連通する空間部を有する被塗装物(例えば、後述の等速ジョント)の外側のみに電着塗装を施すことができる。これにより、等速ジョントと嵌め合わさる部品との間に電着塗装が施されないため、これらの摩擦により電着塗装が剥がれて緩みが生じるということを防止することができる。
また、本発明の電着塗装装置では、上記支持手段は、上記被塗装物の開口部を下にして上記電着槽の電着塗装液中に浸漬される被塗装物の開口部を塞ぎながら支持するものであるため、電着槽の電着塗装液中に被塗装物のうち空間部まで浸漬されても下向きの開口部からは空間部に電着塗装液が入らないようにすることができる。
また、本発明の電着塗装装置では、上記支持手段に上記電着塗装液を上記電着槽の外部に排出する排出口を設けたため、被塗装物の空間部に、例えば電着塗装液が浸入したとき、空間部内に溜まる電着塗装液を排出することができるため、被塗装物の内側が電着塗装されることを防止することができる。
また、本発明の電着塗装方法では、上記被塗装物は、上記支持手段によって上記被塗装物の開口部から上記空間部に電着塗装液が浸入しないように上記電着槽の電着塗装液中に被塗装物を浸漬させた状態で上記被塗装物が支持されるため、電着槽の電着塗装液中に浸漬された被塗装物のうち、その空間部以外の部分に電着塗装を施すことができる。すなわち、開口部によって外部と連通する空間部を有する被塗装物(例えば、後述の等速ジョント)の外側のみに電着塗装を施すことができる。これにより、等速ジョントと嵌め合わさる部品との間に電着塗装が施されないため、これらの摩擦により電着塗装が剥がれて緩みが生じるということを防止することができる。
また、上記支持手段は、上記被塗装物の開口部を下にして上記電着槽の電着塗装液中に浸漬される被塗装物の開口部を塞ぎながら支持するものであるため、電着槽の電着塗装液中に被塗装物のうち空間部まで浸漬されても下向きの開口部からは空間部に電着塗装液が入らないようにすることができる。
また、上記支持手段に上記電着塗装液を上記電着槽の外部に排出する排出口を設けたため、被塗装物の空間部に、例えば電着塗装液が浸入したとき、空間部内に溜まる電着塗装液を排出することができるため、被塗装物の内側が電着塗装されることを防止することができる。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施例の電着塗装装置の外観を示し、図2は、電着塗装装置の内部構造を示す。なお、図1は、電着塗装装置に被塗装物である等速ジョイント3をセットしていない状態を示し、図2は、電着塗装装置に等速ジョイント3をセットした状態を示す。
上記電着塗装装置は、被塗装物である等速ジョイント3(図2参照)を電着塗装する電着塗装装置1である。等速ジョイント3は、開口部3aを有する大略有天筒状のカップ部3bと、このカップ部3bの天井部に立設されて端部にスプライン3cを有する軸部3dとで構成される。等速ジョイント3は、カップ部3bの内部が開口部3aによって外部と連通する空間部3e(図3参照)になっている。
上記電着塗装装置1には、プラスの電荷を有するカチオン塗料粒子(塗粒)を含む電着塗装液7(図3,図4参照)を収容する略円筒形状の電着槽9と、その電着槽9を収容する略円筒形状の収容槽10と、その収容槽10を収容する四角形状のオーバーフロー槽11が設けられている。収容槽10の底面には、脚部10aが設けられている。これにより、収容槽10は、オーバーフロー槽11の底部から脚部10aの高さ分だけ持ち上がったところに位置するようになっている。
上記オーバーフロー槽11の外側面の下部には、電着槽9に電着塗装液7を導入するための導入管25が接続されている。導入管25は、導入手段である電着塗装液導入装置26(図3参照)と接続されている。電着塗装液導入装置26は、未使用の電着塗装液7を貯留し、その電着塗装液7を必要に応じて導入管25から電着槽9に導入する。電着槽9の底部の中央付近には、導入管25から導入される電着塗装液7を電着槽9内に導入するための導入口27が設けられている。電着塗装液導入装置26によって電着塗装液7を所定流量で電着槽9内に導入することにより、電着槽9の上部開口縁17から電着塗装液7が溢れ、上部開口縁17の高さより少し高いところで液面がほぼ一定に保たれるようになっている。
上記導入口27の上方には、導入された電着塗装液7が等速ジョイント3と電着塗装液7との接触面に向かって直接流れるのを防止する直接流防止部材31が設けられている。上記直接流防止部材31は、電着槽9の底部から所定のバッファ空間34を隔てて浮床状に設けられた盤状部材であり、等速ジョイント3の載置台を兼ねている。この直接流防止部材31には、電着槽9内に載置された等速ジョイント3を囲む周辺部分に、開口部31aが略一定間隔で複数個設けられている。電着塗装液導入装置26によって導入口27から導入された電着塗装液7は、一旦バッファ空間34に貯留されたのち上記開口部31aを通って電着槽9内を満たし、上部開口縁17から溢れ出るようになっている。上記のように、等速ジョイント3を囲む周辺部分に開口部31aを設けることにより、電着槽9内で適度な液流が生じ、電着塗装液7に含まれる塗粒を撹拌することができ、塗装ムラを防止することができる。また、電着槽9内での液流が略均一になり、液面の高さをより一定に保つことができる。直接流防止部材31の略中央部には、後述の排管30を通すための開口が形成されている。
上記直接流防止部材31上には、等速ジョイント3の開口部3aから空間部3eに電着塗装液7が浸入しないように電着槽9の電着塗装液7中に等速ジョイント3を浸漬させた状態で等速ジョイント3を支持する支持手段である支持部材28が設けられている。
上記支持部材28は、天然ゴムやシリコーンゴム等の弾性部材で構成され、等速ジョイント3の開口端が嵌合する凹部を有し、等速ジョイント3の開口部3aを下向きにして電着槽9の電着塗装液7中に浸漬される等速ジョイント3の開口部3aを隙間なく塞ぎながら支持するように形成されている。これにより、電着槽9中に電着塗装液7が満たされても下向きでかつ支持部材28で塞がれた開口部3aからは空間部3eに電着塗装液7が入らないようにすることができる。
すなわち、上記支持部材28は、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3の開口端および開口端から所定幅の部分を電着塗装液7と実質的に接触しないよう被覆する被覆手段としての機能を有する。支持部材28は、電着槽9の電着塗装液7中に等速ジョイント3が浸漬された状態で等速ジョイント3を支持する支持部材を兼ねているため、等速ジョイント3を電着槽9の電着塗装液7中で支持することができるとともに、電着槽9の電着塗装液7中で等速ジョイント3のうち被覆した部分に電着塗装を施さないようにすることができる。また、支持部材28が支持部材と被覆手段との機能を兼ねることにより装置の構造を大幅に簡素化でき、設備コストやメンテナンスコストを節減することができる。
また、上記支持部材28は、等速ジョイント3の開口端の形状に合った凹部を有し、その凹部に等速ジョイント3の開口端が嵌め込まれるように形成されている。支持部材28の凹部の中央部には、後述の排管30を通すための開口部28aが設けられている。なお、本実施例では、支持部材28は、凹部を有しているが、これに限られるものではなく、板状の支持部材であってもよい。また、支持部材28は、電着槽9の底部に固着されていても、電着槽9の底部から脱着自在であってもよい。
上記支持部材28上には、電着槽9内の電着塗装液7に通電するための略円筒状の電極29が設置されている。電極29は、等速ジョイント3を囲むように略円筒状に形成されているため、等速ジョイント3にまんべんなく塗粒を電着させることができ、より一層塗膜品質の良好な塗膜を形成することができる。また、電着塗装液7を通過させる複数の孔が設けられているため、電着塗装液7が孔を通過することにより電着槽9内で適度な液流が生じ、電着塗装液7に含まれる塗粒を撹拌することができ、塗装ムラを防止することができる。
上記電着槽9の底部の略中央部には、電着槽9内の電着塗装液7をオーバーフロー槽11に排出する排管30が設けられている。排管30は、その一方の端(上端)が直接流防止部材31と支持部材28を貫通して電着槽9の上方に向かって突出するように設けられている。排管30の突出した部分(突出部)の側面には開口30aが形成されている。電着槽9内の電着塗装液7は、この排管30の側面に形成された開口30aからオーバーフロー槽11に排出されるようになっている。支持部材28の凹部に等速ジョイント3の開口部3aが嵌め込まれ、等速ジョイント3が密閉されている場合には、等速ジョイント3の空間部3e内に溜まっている電着塗装液7がオーバーフロー槽11に排出される。
すなわち、上記排管30は、支持部材28に電着塗装液7を電着槽9の外部に排出する排出口としての機能を果たす。これにより、等速ジョイント3の空間部3eに電着塗装液7が浸入した場合、その空間部3e内に溜まる電着塗装液7を外部に排出することができるため、等速ジョイント3の内側が電着塗装されることを防止することができる。
上記排管30の上部には、等速ジョイント3に通電するための略円筒状の電極32aを有する電極部32が設けられている。電極部32の電極32aは、等速ジョイント3を開口部3aを下にして支持部材28にセットした状態で、等速ジョイント3の開口部3aから空間部3e内に入り込んで等速ジョイント3の内側上部と接触し、その接触による上方からの加圧により引っ込む程度の力で上向き付勢されている。これにより、電極32aは、サイズの異なる被塗装物であってもその被塗装物と接触して通電することができる。また、等速ジョイント3をセットするだけで電極32aを接触させることができるため、等速ジョイント3に電極32aを接触させる手間を省くことができ、好適である。なお、電極32aは、等速ジョイント3の内側上部と接触するように上記排管30の上部に設けられているが、これに限られるものではなく、等速ジョイント3の開口縁と接触するように支持部材28に設けられていてもよい。
上記収容槽10には、その底部に電着槽9の上部開口縁17からオーバーフローした電着塗装液7をオーバーフロー槽11に排出する排出口33(図3参照)が設けられている。収容槽10の上部開口縁10bの高さは、電着槽9の上部開口縁17の高さより高くなるように形成されている。これにより、電着槽9の上部開口縁17から溢れ出る電着塗装液7が収容槽10へ流入することにともなう飛び散りを防止することができる。
上記オーバーフロー槽11は、電着塗装液導入装置26による電着塗装液7の導入により電着槽9からオーバーフローする電着塗装液7や排管30から排出される電着塗装液7を受けるようになっている。また、オーバーフロー槽11は排出管41と接続されている。排出管41は、オーバーフロー槽11の側面を貫通して後述の限外濾過装置61(図3参照)と連通している。これにより、オーバーフロー槽11内に溜まった電着塗装液7は、排出管41を通って限外濾過装置61に送られるようになっている。このように、オーバーフロー槽11を設けることで電着塗装液7の回収を容易に行うことができるとともに、電着塗装液(その使用量を含む)を容易に管理(把握)することができる。
詳細は後述するが、本実施例の電着塗装装置1は、上記オーバーフロー槽11の電着塗装液7(具体的には塗粒)を電着槽9に供給するようになっている。これにより、電着塗装液7を再利用することができ、コストの削減や環境への負担を軽減することができる。
つぎに、図3を参照して、電着塗装装置1について詳しく説明する。
上記のように、本発明の電着塗装装置1は、電着塗装液7を収容する電着槽9と、電着槽9に電着塗装液7を導入する導入手段(電着塗装液導入装置26と、導入管25と、導入口27)と、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3の一部を電着塗装液7と実質的に接触しないよう被覆する被覆手段である支持部材28と、電着塗装液7に浸漬された等速ジョイント3と電着槽9の電着塗装液7との間に電圧を印加することにより、その等速ジョイント3の表面に電着塗装液7中の塗料を電着させる通電手段(電源51と、その電源51と電気的に接続され、等速ジョイント3と接触する電極32aと、電源51と電気的に接続され、電着塗装液7に通電するための電極29)とを備える。
すなわち、本発明の電着塗装装置1では、上記導入手段である電着塗装液導入装置26等は、電着槽9に電着塗装液7を導入する。上記被覆手段である支持部材28は、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3の一部を電着塗装液7と実質的に接触しないよう被覆する。この状態で、上記通電手段である電源51等は、電着塗装液7に浸漬された等速ジョイント3と電着槽9の電着塗装液7との間に電圧を印加することにより、その等速ジョイント3の表面に電着塗装液中の塗料を電着させる。
したがって、等速ジョイント3は、支持部材28によって電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3の一部を電着塗装液7と実質的に接触しないよう被覆された状態で通電され電着されるため、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3のうち支持部材28によって被覆されていない部分のみに電着塗装を施すことができる。すなわち、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3のうち電着塗装を施さない部分が被覆されることで使用者等にとって所望の部分に電着塗装を施すことができる。これにより、等速ジョイント3のうち他の部品と嵌め合わされる部分に電着塗装が施されないようにすることができるため、これらの摩擦により電着塗装が剥がれて緩みが生じるということを防止することができる。
また、被覆される位置によって同じ電着塗装装置で多様な被塗装物(例えば、電着塗装を施したい部位が異なる塗装物)に部分塗装を施すことができるため、コストメリットが大きい。
また、支持部材28は、等速ジョイント3の開口部3aから空間部3eに電着塗装液7が浸入しないように電着槽9の電着塗装液7中に等速ジョイント3を浸漬させた状態で等速ジョイント3を支持する。したがって、等速ジョイント3は、支持部材28によって電着塗装液7が等速ジョイント3の開口部3aから空間部3eに浸入しないように電着槽9の電着塗装液7中に等速ジョイント3を浸漬させた状態で等速ジョイント3が支持されるため、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3のうち、その空間部3e以外の部分に電着塗装を施すことができる。すなわち、開口部3aによって外部と連通する空間部3eを有する等速ジョイント3の外側のみに電着塗装を施すことができる。これにより、等速ジョイント3と嵌め合わさる部品との間に電着塗装が施されないため、これらの摩擦により電着塗装が剥がれて緩みが生じるということを防止することができる。
また、上記電着塗装液導入装置26には、電着塗装液導入装置26から導入される電着塗装液7の流量を調節する流量調節手段である第1流量調節装置(いわゆるマスフローコントローラ)49が設けられている。したがって、電着槽9の上部開口縁17から盛り上がる電着塗装液7の盛り上がり度合いを調節することができる。これにより、等速ジョイント3等の被塗装物の大きさや形状に応じて適度な電着塗装を施すことができる。また、電着塗装液7の流量を調節することで、接触時間を調節することができる。例えば、電着塗装液導入装置26から導入される電着塗装液7の流量を多くすることで、塗粒の量が多くなり接触時間を短くし、流量を少なくすることで、塗粒の量が少なくなり接触時間を長くすることができる。これにより、電着塗装を安定させ、電着塗装の仕上がり品質を一層向上させることができる。
上記電着槽9内には、電着槽9の電着塗装液7に含まれる塗粒の濃度を計測する濃度計測手段である濃度計測装置53が設けられている。したがって、塗粒の濃度を管理(計測)することができる。例えば、塗粒の濃度が低い場合には塗粒の継ぎ足しを行うことができ、等速ジョイント3に連続して電着する場合において、それぞれの等速ジョイント3の表面に電着した塗膜の品質、電着塗装を施す時間、電源51の電圧等を一定に保つことができる。これにより、等速ジョイント3に安定した電着塗装を施すことができる。濃度計測装置53は、後述の電源制御回路55と、後述の第2流量調節装置71に電気的に接続されている。
上記等速ジョイント3は電極32aによって電源51のマイナス側と接続され、マイナス側電極として機能し、電着槽9に収容された電着塗装液7内の電極29は電源51のプラス側と接続され、プラス側電極として機能するようになっている。電源51には、電源51を制御する電源制御手段である電源制御回路55が設けられている。電源制御回路55は、濃度計測装置53と接続され、濃度計測装置53によって計測された塗粒の濃度に基いて電源51を制御する。例えば、塗粒の濃度が低い場合には、電着塗装液7に接触させた等速ジョイント3と電着槽9の電着塗装液7との間に印加する電圧を上げるように電源51を制御し、塗粒の濃度が高い場合には、印加する電圧を下げるように電源51を制御することができる。したがって、等速ジョイント3に連続して電着する場合にそれぞれの電着塗装を施す時間等を一定に保つことができる。これにより、等速ジョイント3に安定した電着塗装を施すことができる。
上記電着塗装装置1には、オーバーフロー槽11の電着塗装液7を塗粒液と濾過液とに分離する限外濾過装置(半透膜装置)61が設けられている。限外濾過装置61は、分離した塗粒液を電着槽9に供給するようになっている。詳細には、限外濾過装置61は、半透膜を有し、オーバーフロー槽11からの電着塗装液7が半透膜を透過しない塗粒液(濃縮液)と透過する濾過液(透過液)とに分離する。限外濾過装置61によって分離された塗粒液は、第1ポンプ63によって吸引されて後述の第2流量調節装置71に送られ電着槽9に供給される。このように、限外濾過装置61によって分離された塗粒液は、電着槽9に供給されるようになっているため、塗粒液の無駄がなく、経済的である。さらに、使用済みの電着塗装液7がリサイクルされるため、環境への負担をなくすことができる。
上記第2流量調節装置71は、濃度計測装置53によって計測された塗粒の濃度に基いて限外濾過装置61によって分離された塗粒液の供給量を調節して該塗粒液を電着槽9に供給するようになっている。例えば、塗粒の濃度が低い場合には、塗粒液の流量を多くし、塗粒の濃度が高い場合には、塗粒液の流量を少なくすることができる。したがって、等速ジョイント3に連続して電着する場合にそれぞれの電着塗装を施す時間を一定に保つことができる。これにより、等速ジョイント3に安定した電着塗装を施すことができる。
一方、上記限外濾過装置61によって分離された濾過液は、第2ポンプ73によって吸引され、後述の水洗槽77の上方に設けられたシャワー77aから噴射されるようになっている。電着塗装装置1で電着塗装された等速ジョイント3は、このシャワー77aの噴射方向に移され、シャワー77aから噴射される濾過液によって所定時間洗浄されるようになっている。上記水洗槽77は、上記シャワー77aから噴射された濾過液とシャワー77aを浴びた等速ジョイント3から滴る濾過液を収容する。
上記シャワー77aから噴射される濾過液で等速ジョイント3を洗浄することにより、等速ジョイント3の表面に塗膜として形成されなかった塗粒を洗い流すことができる。このように、限外濾過装置61によって分離された濾過液は、洗浄に使用されるようになっているため、濾過液の無駄がなく、経済的である。また、使用済みの電着塗装液7がリサイクルされるため、環境への負担をなくすことができる。
上記水洗槽77に溜まったシャワー77aから噴射された濾過液とシャワー77aを浴びた等速ジョイント3から滴る濾過液は、上記水洗槽77から溢れ出て後述の回収槽79に貯留される。上記回収槽79は、水洗槽77から溢れ出た塗粒を含む濾過液を受けるようになっている。回収槽79に貯留された塗粒を含む濾過液は、第3ポンプ81によって吸引され、再び限外濾過装置61に送られる。
すなわち、上記電着塗装装置1には、電着塗装した等速ジョイント3を限外濾過装置61によって分離された濾過液で洗浄する洗浄手段(水洗槽77、シャワー77a)が設けられている。これにより、等速ジョイント3の表面に見た目のよい滑らかな塗膜を形成することができる。
つぎに、図4を参照して、電着塗装について説明する。
図示では、支持部材28上にスペーサ82が設置され、そのスペーサ82の上に支持部材28が設置されている。このようにスペーサ82を設置することで、スペーサ82の厚みに応じて電着槽9の電着塗装液7の液面から等速ジョイント3の一部を突出させ、スペーサ82によって等速ジョイント3をどの程度浸漬させるかを設定することができる。これにより、等速ジョイント3のうち塗装する部位と塗装しない部位との境界の高さを調節し、塗装範囲を決定することができる。
上記電着槽9の上部開口縁17の高さは略一定になっている。したがって、電着槽9の上部開口縁17から溢れ出る電着塗装液7の流量がどの縁でも同じになり、電着塗装液7の液面を水平にすることができる。これにより、電着塗装を施す範囲(塗装範囲)を安定させることができる。
より詳しく説明すると、上部開口縁17は、電着槽9の電着塗装液7の液面の高さが略一定になるよう調節する液面調節手段としての機能を果たす。これにより、上部開口縁17によって塗装範囲を設定することができる。例えば、等速ジョイント3のうち所定の高さ(図示のように、等速ジョイント3のカップ部3bと軸部3dとの境界)まで電着塗装を施す場合には、電着槽9の電着塗装液7の液面の高さがその所定の高さになるように上部開口縁17を形成することで電着槽9の電着塗装液7の液面の高さを調節することにより実現することができる。また、等速ジョイント3の大きさに対応させて電着槽9に収容する電着塗装液7の液量を調節することができるため、電着塗装液7や設備費用、電力量等のコストを削減することができ、コストメリットが大きくなる。
なお、本実施例では、上記液面調節手段として上部開口縁17を採用しているが、これに限られず、電着槽9の側面に電着槽9の電着塗装液を外部に排出するための開口部を設けてもよい。これにより、上部開口縁17から電着槽9の電着塗装液が溢れ出る前に電着槽9の側面の開口部から電着塗装液が外部(オーバーフロー槽11)に排出され、液面が一定の高さになるように調節することができる。
また、電着槽9の上部開口縁17から電着塗装液7を溢流させることにより液面の高さを調節するようになっており、電着槽9の上部開口縁17は、その内側の高さより外側の高さが高くなるように形成されている。このようにすることにより、電着塗装液導入装置26等の電着塗装液7の導入により電着槽9の上部開口縁17から電着塗装液7が溢流するときの液面の盛り上がりを少なくし、液面を平らに近づけることができ、等速ジョイント3のうち塗装部位と塗装しない部位との境界を略直線にすることができる。これにより、上記境界をはっきりさせることができ、等速ジョイント3の表面に見た目のよい塗膜を形成することができる。
具体的には、上記電着槽9の上部開口縁17には、電着槽9の内側面の上端から外側面の上端にかけて上がり傾斜した傾斜部が形成されている。これにより、溢れ出る電着塗装液7の液切れを良くし、液面を平らにすることができるため、塗装部の境界がはっきりした一層見た目のよい塗膜を形成することができる。なお、図示の例では、電着槽9の上部開口縁17を傾斜面としたが、これに限定するものではなく、例えば、上部開口縁17を内側が低く外側が高い段差を設けてもよい。このような場合も同様の作用効果を奏する。
図示のように、上記直接流防止部材31はこの例では板状であり、電着槽9の内部に、導入口27の上方に位置するように取り付けられている。導入された電着塗装液7は、直接流防止部材31に当たって横方向に流れたのち直接流防止部材31の開口部31aを通って電着槽9を満たしたのち上部開口縁17から溢れる。このとき、電着塗装液7が等速ジョイント3と電着塗装液7との接触面に向かって直接流れるのが防止される。このようにすることで、電着塗装液7が等速ジョイント3と電着塗装液7との接触面に向かって直接流れたときの水流により液面の高さや液流がふぞろいになることを防止することができる。これにより、塗装ムラが生じることを防止することができる。
上記の構成により、電着塗装装置1では、電着塗装液7を収容する電着槽9に電着塗装液7を導入し、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3の一部を電着塗装液7と実質的に接触しないよう被覆し、電着塗装液7に浸漬された等速ジョイント3と電着槽9の電着塗装液7との間に電圧を印加することにより、その等速ジョイント3の表面に電着塗装液7中の塗料を電着させるようになっている。
上記のように、等速ジョイント3は、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3の一部を電着塗装液7と実質的に接触しないよう被覆された状態で通電され電着されるため、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3のうち被覆されていない部分のみに電着塗装を施すことができる。すなわち、電着槽9の電着塗装液7中に浸漬された等速ジョイント3のうち電着塗装を施さない部分が被覆されることで使用者等にとって所望の部分に電着塗装を施すことができる。これにより、等速ジョイント3のうち他の部品と嵌め合わされる部分に電着塗装が施されないようにすることができるため、これらの摩擦により電着塗装が剥がれて緩みが生じるということを防止することができる。
また、被覆される位置によって同じ電着塗装装置1で多様な被塗装物に部分塗装を施すことができるため、コストメリットが大きい。
つぎに、図5を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。
上記第1の実施例では、等速ジョイント3を支持部材28から取り外すことで、排管30から電着槽9内の電着塗装液7がオーバーフロー槽11に排出されるようになっているが、本実施例では、等速ジョイント3を支持部材28から取り外しても電着槽9内の電着塗装液7が排管30から排出されないようになっている。
具体的には、図示のように、排管30に電着槽9内の電着塗装液7の排出を制御する排出制御手段である排出制御弁91が設けられている。排出制御弁91は、等速ジョイント3が支持部材28に嵌め込まれている間、電着塗装液7をオーバーフロー槽11に排出し、等速ジョイント3が支持部材28に嵌め込まれていない間、電着塗装液7をオーバーフロー槽11に排出しないように開閉する。等速ジョイント3が支持部材28に嵌め込まれているか否かの判別は、支持部材28に設けられた検知手段(図示しない)の検知により判別される。このようにすることで、電着塗装が終了し、電着槽9から等速ジョイント3が取り出されても電着槽9内の電着塗装液7が排出されないため、未塗装の等速ジョイント3に連続して電着塗装を施すことができる。なお、排出制御弁91は、等速ジョイント3が支持部材28に嵌め込まれているか否かにかかわらず、任意のタイミングで電着塗装液7の排出が制御されるようにしてもよい。
つぎに、図6を参照して、本発明の第3の実施例について説明する。
本実施例では、支持部材28は、等速ジョイント3の開口部3aから空間部3eに電着塗装液7が浸入しないように電着槽9の電着塗装液7中に等速ジョイント3を浸漬させた状態で等速ジョイント3を支持する。具体的には、支持部材28は、等速ジョイント3の軸部3dが嵌め込まれる凹部を有し、軸部3dを被覆する。そして、開口部3aを上にして開口端が液面よりも上に位置するように等速ジョイント3を支持する。このようにすることにより、等速ジョイント3の開口部3aから空間部3e内に電着塗装液7が入らないように等速ジョイント3を支持することができる。そして、等速ジョイント3の軸部3dを含む被覆された部分と、開口端から所定幅の部分ならびに空間部3e内面部分以外の部分を塗装することができる。
すなわち、図6に示すように、本実施例の等速ジョイント3の軸部3dは、その支持部材28によって被覆され、等速ジョイント3の開口部3aは、電着槽9の電着塗装液7の液面よりも上に位置している。
上記のように、本実施例の支持部材28は、等速ジョイント3の開口部3aが電着槽9の電着塗装液7の液面よりも上に位置するように等速ジョイント3を支持する。これにより、等速ジョイント3の開口部3aから空間部3eに電着塗装液7が浸入せず、等速ジョイント3のカップ部3bの外側の表面のみに電着塗装を施すことができる。
また、図示していないが、上記電極部32を設ける代わりに等速ジョイント3のカップ部3bの内側と電源51のマイナス側とが電気的に接続される。それ以外は、上記第1の実施例と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。また、上記第1の実施例と同様の作用効果を奏する。なお、図示において電着塗装装置1の一部を省略している。
つぎに、図7を参照して、本発明の第4の実施例について説明する。
本実施例では、第1の実施例に示す被塗装物とは異なる被塗装物に電着塗装を施す場合について説明する。
図5に示すように、本実施例の被塗装物は、長手方向の両端にスプラインが形成されている円柱状の被塗装物である自動車用シャフト101である。なお、電着槽9の電着塗装液7の液面から突出する部分(自動車用シャフト101のスプライン)と電源51のマイナス側とが電気的に接続されている。
本実施例では、上記支持部材28は、電着槽9の電着塗装液7の液面から自動車用シャフト101の他の一部(スプライン)を突出させた状態で自動車用シャフト101を支持している。このようにすることで、その突出させたスプラインに電着塗装を施されないようにすることができる。また、被覆手段である支持部材28によって自動車用シャフト101の下端が被覆されることで、自動車用シャフト101の中央部のみに電着を施すことができる。すなわち、スプラインに電着塗装を施さず、スプラインより内側の部分のみに電着塗装を施すことができる。これにより、スプラインと嵌め合わさる部品との間に電着塗装が施されないため、これらの摩擦により電着塗装が剥がれて緩みが生じるということを防止することができる。それ以外は、上記第1の実施例と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。また、上記第1の実施例と同様の作用効果を奏する。なお、図示において電着塗装装置1の一部を省略している。
電着塗装液を収容する電着槽に電着塗装液を導入し、電着槽の電着塗装液中に浸漬された被塗装物の一部を電着塗装液と実質的に接触しないよう被覆し、電着塗装液に浸漬された被塗装物と電着槽の電着塗装液との間に電圧を印加することにより、その被塗装物の任意の部分に電着塗装を施す用途に適用できる。
本発明の第1の実施例の電着塗装装置を示す斜視図である。 収容槽を部分的に切り欠いて電着槽の内部構造を示す斜視図である。 電着塗装装置と電着塗装液の循環状態と電気回路等の概略構成を示す図である。 電着塗装装置を示す断面図である。 第2の実施例の電着塗装装置を示す断面図である。 第3の実施例の電着塗装装置を示す断面図である。 第4の実施例の電着塗装装置を示す断面図である。
符号の説明
1 電着塗装装置
3 等速ジョイント
3a 開口部
3b カップ部
3c スプライン
3d 軸部
3e 空間部
7 電着塗装液
9 電着槽
10 収容槽
10a 脚部
10b 上部開口縁
11 オーバーフロー槽
17 上部開口縁
25 導入管
26 電着塗装液導入装置
27 導入口
28 支持部材
28a 開口部
29 電極
30 排管
30a 開口
31 直接流防止部材
31a 開口部
32 電極部
32a 電極
33 排出口
34 バッファ空間
41 排出管
49 第1流量調節装置
51 電源
53 濃度計測装置
55 電源制御回路
61 限外濾過装置
63 第1ポンプ
71 第2流量調節装置
73 第2ポンプ
77 水洗槽
77a シャワー
79 回収槽
81 第3ポンプ
82 スペーサ
91 排出制御弁
101 自動車用シャフト

Claims (2)

  1. 開口部によって外部と連通する空間部を有する被塗装物を電着塗装する電着塗装装置であって、
    電着塗装液を収容する電着槽と、
    上記電着槽に上記電着塗装液を導入する導入手段と、
    上記被塗装物の開口部から上記空間部に電着塗装液が浸入しないように上記電着槽の電着塗装液中に被塗装物を浸漬させた状態で上記被塗装物を支持する支持手段と、
    上記電着塗装液に浸漬させた被塗装物と上記電着槽の電着塗装液との間に電圧を印加することにより、該被塗装物の表面に上記電着塗装液中の塗料を電着させる通電手段とを備え、
    上記支持手段は、上記被塗装物の開口部を下にして上記電着槽の電着塗装液中に浸漬される被塗装物の開口部を塞ぎながら支持するものであり、
    上記支持手段に上記電着塗装液を上記電着槽の外部に排出する排出口を設けたことを特徴とする電着塗装装置。
  2. 開口部によって外部と連通する空間部を有する被塗装物を電着塗装する電着塗装方法であって、
    電着塗装液を収容する電着槽に上記電着塗装液を導入し、
    上記被塗装物の開口部から上記空間部に電着塗装液が浸入しないように上記電着槽の電着塗装液中に被塗装物を浸漬させた状態で上記被塗装物を支持手段により支持し、
    上記支持手段は、上記被塗装物の開口部を下にして上記電着槽の電着塗装液中に浸漬される被塗装物の開口部を塞ぎながら支持するものであり、
    上記支持手段に上記電着塗装液を上記電着槽の外部に排出する排出口を設け、
    上記電着塗装液に浸漬させた被塗装物と上記電着槽の電着塗装液との間に電圧を印加することにより、該被塗装物の表面に上記電着塗装液中の塗料を電着させることを特徴とする電着塗装方法。
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