JP4197878B2 - 着色剤及びインクジェット用記録液 - Google Patents

着色剤及びインクジェット用記録液 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色剤及びインクジェット用記録液であり、特にスルホン化処理有機顔料を用いた、親水性に優れたカラー有機顔料及びインクジェット記録方式に好適な顔料インクジェット用記録液に関する。なお、インクジェット用記録液としては、各種マーキング用具、器具における着色剤としても好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、記録時の騒音の発生が少なく、また、カラー化反応が容易で高解像度の記録画像が高速で得られるという利点を有している。そして、インクジェット記録方式では、使用するインクの特性として、粘度、表面張力等の物性値が適当な範囲にあること、溶解成分の溶解安定性が高く、微細なオリフィスを目詰まりさせないこと、充分に高い濃度の記録画像を与えること、保存中に物性値の変化又は固形分の析出が生じないことが要求される。更に、上記の特性に加え、被記録材料の種類に制限されずに記録が行なえること、定着速度が大きいこと、記録画像の耐光性、耐水性、耐溶剤性に優れていること、解像度の優れた記録画像を与えること等の性質も要求される。
【0003】
従来、インクジェット記録方式におけるインクの着色剤としては、液媒体が水性であることから主として水溶性染料が使用されており、水溶性染料を用いることにより、インクジェット記録方式の上記の基本的要求の多くが満足されている。しかしながら、水溶性染料を用いた場合には、これらの水溶性染料は本来耐光性が劣るため、記録画像の耐光性が問題となる場合が多かった。また、記録画像の耐水性にも問題がある。すなわち、水溶性染料を用いて得た画像は、その本質上耐水性に劣るため、水がかかるなどした場合、画像が不鮮明になったり消失したりすることがあった。
【0004】
そこで、水溶性染料の使用に基づくこれらの問題を解決するため、水系媒体に有機顔料を分散した記録液の開発が行なわれている。しかしながら、有機顔料は、水系媒体に対する親和性及び分散安定性が不十分であり、単独では水に分散しないため、水分散性樹脂や界面活性剤、顔料誘導体の様な顔料分散剤を用いて分散する必要がある。これに対し、有機顔料の分散性向上のために、有機顔料表面を親水化する検討がされており、例えば気相処理法としてプラズマ処理がある。しかしながら、プラズマ処理法は、処理の均一化や分散性への効果といった点で必ずしも充分でなく、実用化されている例は少ない。
【0005】
一方、インクジェット用の記録液においては、プリンターの高解像度化につれ、ノズル径が細くなってきており、これに伴い、顔料の粒子径を微細化し、分散安定化する必要が生じている。さらに、ノズルからの長時間にわたる連続吐出性及び高速印字における吐出安定性、乾燥したインキの再溶解性も必要とされている。顔料分散剤や界面活性剤、分散樹脂を用いた水性顔料タイプのインクジェット用記録液は、普通紙への印字濃度が水性染料に比べ不十分であり、印字濃度を確保するために、顔料濃度を高める手段が講じられている。しかしながら、記録液の高粘度や再溶解性、吐出安定性の面で課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、顔料自身の堅牢性を維持しながら、色濃度が高く、高彩度の着色剤を提供し、また、その親水性顔料を用いたインクジェット用記録液で印字した場合、普通紙に対してにじむことなく、耐水性・耐擦過性にも優れた記録液を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討した結果、イエロー顔料をスルホン化処理することによって得られた親水性顔料のX線回折スペクトルにおける最大回折強度での半値幅(FWHM)が0.5°未満であり、その最大回折ピークのブラッグ角(2θ±0.2°)が5〜7の範囲にある親水性イエロー顔料は、顔料本来の堅牢性を維持できることを見出した。さらに、可視領域内での、その固有の分光吸収特性から導出される特定の粒子サイズの選択と該親水性顔料を用いて特定の記録液を構成することによって、インクジェット用顔料記録液として要求される、顔料液分散および保存の安定性だけでなく、印字した場合の十分な色濃度や彩度も確保できることを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、スルホン化処理された有機カラー顔料からなり、そのX線回折パターンにおける最大回折スペクトルを示すブラッグ角(2θ±0.2°)での半値幅(FWHM)が0.50°未満であり、前記有機カラー顔料が、スルホン化したC.I.ピグメントイエロー194のベンズイミダゾロン構造を有するイエロー顔料である着色剤である。
【0009】
上記X線回折パターンを持つ有機カラー顔料は、同様の処理を施した顔料に比べ、親水性を有しながら、結晶性が強く、高堅牢性を示すことができる。また、C.I.ピグメントイエロー194の顔料が、スルホン化処理後において、上記したX線回折スペクトルを示すことができる。
【0010】
また、本発明は、X線回折スペクトルにおける最大回折強度を示す位置が、ブラッグ角(2θ±0.2°)で5〜7の範囲にある着色剤である。
【0011】
これにより、親水性カラー顔料は、高い堅牢性を保持しつつ、高い色濃度と高彩度を有することができる。
【0012】
そして、本発明は、スルホン化処理剤が、濃硫酸である着色剤である。
【0013】
有機カラー顔料を濃硫酸でスルホン化することにより、親水性を有し、かつ微細で透明性の高い親水性顔料を得ることができる。
【0016】
また、本発明は、前記有機カラー顔料が、可視光領域における固有吸収端波長における最大波長の1/4以下から最小波長の1/10までの範囲の体積平均粒子径の粒子である着色剤である。
【0017】
親水性顔料の粒子サイズを限定することにより、滲みが少なく、高彩色かつ分散良好な顔料を得ることができる。
【0018】
そして、本発明は、親水性イエロー顔料からなる着色剤を含むインクジェット用記録液であって、前記着色剤は、上記の着色剤であるインクジェット用記録液である。
【0019】
これにより、色濃度が高く、高彩度であり、耐光性・耐水性及び保存安定性の良好なインクジェット用記録液が得られる。
【0020】
更に、本発明は、前記親水性イエロー顔料の含有量が、2〜10重量%であるインクジェット用記録液である。
【0021】
これにより、記録液として要求される画像濃度を確保することができる。
【0022】
また、本発明は、前記着色剤が、pH調整剤を含むインクジェット用記録液である。
【0023】
これにより、親水性イエロー顔料の分散安定性を確保できる。
【0024】
そして、本発明は、pHが、7.5以上10未満であるインクジェット用記録液である。
【0025】
これにより、記録液として要求される分散安定性、吐出安定性を確保することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を説明する。
本発明の着色剤及びインクジェット用記録液における親水性イエロー顔料は、有機顔料を化学的にスルホン化処理することにより得られた、親水性有機顔料である。
【0027】
本発明における顔料処理方法としては、濃硫酸を用いて、有機顔料にスルホン酸基を導入させる。スルホン化させる溶剤としては、その他三酸化硫黄、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸などが用いられるが、本発明では、結晶構造を処理前後で変化させるまで反応を進ませるため、濃硫酸を用いることが好ましい。また、上記の改質処理では、通常の有機顔料の耐性が求められる。有機顔料によっては、改質処理中に分解または変色したりすることもあるので、処理条件を最適化すると共に耐性のある顔料の選定が重要となる。
【0028】
本発明の親水性イエロー顔料は、CuKα線(0.154050nm)を用いたX線回折スペクトルにおいて、最大回折強度を示す位置が、ブラッグ角(2θ±0.2°)で 5〜7の範囲にあり、そこでの半値幅(FWHM)が0.5°未満になることが要求される。
【0029】
親水性イエロー顔料の分散粒子径は、粒子の沈降速度を測定し、それを球形の粒子に置き換えたときの径をあらわす平均体積粒子径を意味し、レーザー光散乱粒度分布計等により測定される。
【0030】
親水性イエロー顔料の最適粒子径は、イエロー色の理想的な分光反射特性と可視光領域(波長:400nm,500nm,600nm,700nm:図1(a)参照)を基準として設定される。イエローは400−500nmの可視光を完全に吸収するのが理想系であり、この場合には、最大波長の1/4以下かつ最小波長の1/10以上として125nm以下かつ40nm以上となる。顔料粒子はその大きさが色光の波長の1/2以下になるほど透明になり、これは、色重ねを行ったときに特に重要な特性となる。また、その大きさが1/10以下となると光散乱がほとんどないレイリー散乱領域に入ることと、粒子のブラウン運動による分散液中での安定性から200nm以下の領域が望まれることから、前記領域の粒子サイズが高彩度の発色が得られる安定なインク組成物としての色材に要求される重要な要件となるものである。理想的な分光反射スペクトルを示すカラー有機顔料は実際には存在しないが、該分光反射スペクトルの各々の吸収端波長を基準として、カラー顔料の粒子サイズを特定することができる。
【0031】
この最適粒子径は、顔料の色のみならず記録液の物性や印字物にとっても重要である。本発明の親水性イエロー顔料粒子を用いたインクジェット用記録液においては、平均粒子径が300nm以上の粒子が全粒子の5%以下、更には平均粒子径が500以上の粗大粒子が2%以下であることが望ましい。平均粒子径が小さくなると、粘度が高くなったり保存安定性を損ないかねない。また、耐水性にも影響を及ぼす危険がある。また、粗大粒子が多いと、インクジェット用記録液としてノズルの目詰まりや吐出あるいは分散の不安定性といった問題を生じる。
【0032】
得られた親水性イエロー顔料は、導入された官能基が酸性基であることから、インクジェット用記録液として用いる場合には、保存安定性の確保ならびに記録装置中の記録液配管との安定性を得るためにpH調整剤を入れる必要がある。pH調整剤としては、アミン、無機塩、アンモニア等を記録液のpHが7.5以上10未満になる程度、好ましくは8以上9.5以下となるように添加するのが良い。pHがそれ未満であれば、記録液の保存安定性が確保できず、またそれを超えると顔料が一部染料化し、本発明の効果が得られない。
【0033】
本発明において親水化処理に用いられる有機顔料は、C.I.ピグメントイエロー194のベンズイミダゾロン構造を有する顔料である。しかしながら、本発明は、X線回折スペクトルにおける最大回折強度の位置及びピークの半値幅が特定の範囲内にあれば、顔料の種類は、特に制限されない。
【0034】
なお、本発明における親水性イエロー顔料粒子は、単独で、2〜10重量%含まれるのが好ましい。顔料が少なすぎると印字物の画像として十分な濃度が得られず、また、多すぎると、記録液として要求される吐出安定性、ノズルの耐目詰まり性、分散もしくは保存安定性が損なわれる。
【0035】
本発明のインクジェット用記録液には、表面張力調製用、紙への浸透性の調整用として、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の界面活性剤や高分子界面活性剤を用いることができる。界面活性剤は、界面活性剤により、顔料の分散を行なうインクジェット用記録液に対しては、記録液の安定性、紙に対する浸透性に効果がある。
【0036】
アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステル等がある。
【0037】
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩等があげられる。
【0038】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッソ系、シリコン系等があげられる。
【0039】
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等がある。
【0040】
高分子界面活性剤としては、アクリル系水溶性樹脂、スチレン-アクリル系水溶性樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂等があげられる。これらの界面活性剤は、表面張力が25〜60dyn/cmに調製することが好ましく、必要に応じて2種類以上を併用することも可能である。
【0041】
本発明のインクジェット用記録液には、必要に応じて種々の添加剤を用いることができる。紙への記録液の浸透を早め、見かけの乾燥性をよくする役割を果たすため、浸透剤を加えることができる。浸透剤としては、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等から選ばれるグリコールエーテル類、あるいは、アニオン型であるパーフルオロアルキルスルホン酸アンモニウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸カリウム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸カリウム塩 、ないしは、ノニオン型であるパーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、パーフルオロアルキルアルコキシレート、フッ素化アルキルエステル等から選ばれるフッ素系界面活性剤等が挙げられるが、上記効果をもつものであれば、これらに限定されるものではない。本発明におけるインク組成物への浸透剤の添加量は、0.1〜5重量%が好適であり、これよりも多いと印字の滲み、裏写りを起こし好ましくない。
【0042】
湿潤剤の好ましい例としては、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプタエチレングリコール、オクタエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、へキシレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等を挙げることができ、記録液の保存安定性、記録特性、および、メディアに対する定着性の向上にも寄与する。インクの乾燥によるノズルやオリフィスでの目詰まり防止に役立ち、インク組成物中で0.5〜40重量%程度の添加量で使用される。また、特に、本発明の好ましい様態によれば、3価以上の多価アルコール、例えばグリセリン、ジグリセリン、更には、親水親油バランス(HLB)の高いものとしてポリグリセリンが使用でき、その添加量は2〜20重量%で顕著な効果を表わす。
【0043】
さらに、これらの湿潤剤に加えて、低沸点有機溶剤を添加するのが好ましい。低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノールなどが挙げられる。特に一価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤の添加量は、インク組成物の0.5〜10重量%、好ましくは1.5〜6重量%の範囲が適当である。
【0044】
本発明に係わるインクジェット用記録液には、さらにインクの諸物性を改善するため、必要に応じて防カビ剤、防腐剤、消泡剤等適当な調整剤を添加することができる。
【0045】
本発明のインクジェット用記録液は、親水性イエロー顔料とその他上記の成分を適宜、適当な方法で水に分散あるいは混合することにより製造することができる。分散は、ディスパー、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機等通常の分散機で可能である。また、混合攪拌は、通常の羽を用いた攪拌機による攪拌の他、高速の分散機、乳化機等により行なうことができる。また、製造された記録液は、予め孔径0.8μm以下のフィルター、若しくは孔径0.45μm以下のフィルターにて濾過しておくことが好ましい。
【0046】
本発明によれば、高色彩でかつ、特に耐光性の良好な記録を実現すると同時に、顔料粒子の光散乱を制御することで、鮮やかな色再現(高彩色記録)も得られ、かつ、普通紙でのにじみが極めて少なくなる。特に、顔料粒子を親水化処理することにより得られた親水性イエロー顔料を用いた場合には著しくその効果が発現できる。当該インクを用いれば、極めて品質の高い記録を実現できる。
【0047】
以下、実施例および比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、特に限定されるものではない。
【0048】
実施製造例を説明する。C.I.ピグメントイエロー194の顔料を、10℃前後の濃硫酸(98%)中で90分攪拌後、0℃の水中に滴下攪拌し、親水性イエロー顔料を得た。この親水性顔料水分散体は、pH3〜5程度の弱酸性を示した。実施製造例で得られたイエロー顔料の反射スペクトル及びイエローの理想反射スペクトルを図2(a)(b)に示す。
【0049】
比較製造例1を説明する。C.I.ピグメントイエロー181の顔料を、10℃前後の濃硫酸(98%)中で180分攪拌後、0℃の水中に滴下攪拌し、親水性イエロー顔料を得た。
【0050】
比較製造例2を説明する。C.I.ピグメントイエロー154の顔料を、20℃前後の濃硫酸(98%)中で90分攪拌後、0℃の水中に滴下攪拌し、親水性イエロー顔料を得た。
【0051】
実施例1を説明する。
実施製造例で得た親水性イエロー顔料 4重量%
ソルスパース27000 2重量%
n−プロパノール 3重量%
ジプロピレングリコール 10重量%
ジメチルアミノエタノール 0.5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジメチルアミノエタノールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmのシルコニアビーズと共に5時間分散処理を施し、ジルコニアビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して実施例1のインクジェット用記録液を得た。得られた記録液中での顔料の体積平均粒子径は71nmであった。また、記録液の乾固物のX線回折パターンは、図3に示す様に、ブラッグ角(2θ±0.2°)5.7°に最大回折強度を示し、その半値幅(FWHM)は0.40°であった。
【0052】
比較例1を説明する。
顔料 C.I.ピグメントイエロー194 4.5重量%
ソルスパース27000 3重量%
n−プロパノール 2重量%
ジプロピレングリコール 5重量%
テトラプロピレングリコール 5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmのガラスビーズと共に12時間分散処理を施し、ガラスビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して、比較例1のインク組成物を得た。得られたインク組成物中での顔料の体積平均粒子径は116nmであった。なお、インク組成物の主なX線回折スペクトルは、図4に示す様に、回折強度の大きい順にブラッグ角(2θ±0.2°)26.0°、半値幅(FWHM)0.32°及びブラッグ角23.0°、半値幅0.34°に観測された。
【0053】
比較例2を説明する。
比較製造例1で得た親水性イエロー顔料 4.5重量%
ソルスパース27000 3重量%
n−プロパノール 2重量%
ジプロピレングリコール 5重量%
テトラプロピレングリコール 5重量%
ジメチルアミノエタノール 0.5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ジメチルアミノエタノールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmのガラスビーズと共に5時間分散処理を施し、ガラスビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して、比較例2のインクジェット用記録液を得た。得られた記録液中での顔料の体積平均粒子径は83nmであった。また、記録液の乾固物のX線回折パターンは、図5に示す様に、ブラッグ角(2θ±0.2°)5.24°に最大回折強度を示し、その半値幅(FWHM)は0.72°であった。
【0054】
比較例3を説明する。
比較製造例2で得た親水性イエロー顔料 4.5重量%
ソルスパース27000 3重量%
n−プロパノール 2重量%
ジプロピレングリコール 5重量%
テトラプロピレングリコール 5重量%
ジメチルアミノエタノール 0.5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ジメチルアミノエタノールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmのガラスビーズと共に5時間分散処理を施し、ガラスビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して、比較例3のインクジェット用記録液を得た。得られた記録液中での顔料の体積平均粒子径は83nmであった。また、記録液の乾固物のX線回折パターンは、図6に示す様に、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.5°に最大回折強度を示し、その半値幅(FWHM)は0.64°であった。
【0055】
比較例4を説明する。
製造例で得た親水性イエロー顔料 15重量%
ソルスパース27000 3重量%
n−プロパノール 2重量%
ジプロピレングリコール 5重量%
テトラプロピレングリコール 5重量%
ジメチルアミノエタノール 0.5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ジメチルアミノエタノールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.8mmのガラスビーズと共に8時間分散処理を施し、ガラスビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して、比較例4のインクジェット用記録液を得た。得られた記録液での顔料の体積平均粒子径は245nmであった。
【0056】
比較例5を説明する。
製造例で得た親水性イエロー顔料 4重量%
ソルスパース27000 3重量%
n−プロパノール 2重量%
ジプロピレングリコール 5重量%
テトラプロピレングリコール 5重量%
ジメチルアミノエタノール 0.5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ジメチルアミノエタノールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.3mmのガラスビーズと共に24時間分散処理を施し、ガラスビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して、比較例5のインクジェット用記録液を得た。得られた記録液中での顔料の体積平均粒子径は37nmであった。この記録液の乾固物は、明確なX線回折パターンを示さず、機械的な粉砕により、結晶構造が壊れたと推察される。また、この記録液は、急激に増粘する傾向があり、印字評価を行なうことができなかった。
【0057】
比較例6を説明する。
製造例で得た親水性イエロー顔料 4重量%
ソルスパース27000 3重量%
n−プロパノール 2重量%
ジプロピレングリコール 5重量%
テトラプロピレングリコール 5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmのガラスビーズと共に5時間分散処理を施し、ガラスビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して、比較例6の記録液を得た。得られた記録液中での顔料の体積平均粒子径は74nm、pHは4.3であった。
【0058】
比較例7を説明する。
製造例で得た親水性イエロー顔料 4重量%
ソルスパース27000 3重量%
n−プロパノール 2重量%
ジプロピレングリコール 5重量%
テトラプロピレングリコール 5重量%
ジメチルアミノエタノール 1.5重量%
イオン交換水 残量
n−プロパノール、ジプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ジメチルアミノエタノールを除く前記成分を混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmのガラスビーズと共に5時間分散処理を施し、ガラスビーズを除去後、残りの構成成分を混合し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過して、比較例7のインクジェット用記録液を得た。得られた記録液中での顔料の体積平均粒子径は56nm 、pHは10.9であった。
【0059】
なお、以上、インク組成物中のカラー有機顔料の粒子サイズは、大塚電子(株)社製の電気泳動光散乱光度計 EIS−8000によって評価した。また、X線回折パターンは、粉末X線回折装置MXP−18(マックサイエンス社)を用いて測定した。
【0060】
上記の実施例、比較例で得られたインク組成物の特性は、それぞれ以下に示す方法で評価した。
(A)反射濃度
各インク組成物を一定量(1.0ml)採取し、専用コート紙上にアプリケータ塗布したものを乾燥後、濃度計RD−918(マクベス社製)で評価した。
(B)色特性
反射濃度測定サンプルを用いて、X−Rite938(日本平版機材(株)社製)でL***表色系における色特性(明度、色度)を評価した。色の鮮やかさは、
彩度(C*)=√[(a*2+(b*2]
で評価した。
(C)保存安定性
各インク組成物をラボランスクリュー管瓶に入れ、60℃1ヶ月の保存テストを実施した。顔料粒子径の変化が15%以下であれば「◎」、20%以下は「○」、30%以下は「△」、30%以上変化したものは「×」として評価した。
(D)吐出安定性
インクジェット用記録液をインクジェットプリンター(エプソン社製、「PM760C」)のカートリッジに詰めて、吐出安定性を評価した。120分以上ノズルから安定に連続吐出した場合を「○」、液滴の着弾位置に乱れが生ずる場合を「△」、安定な吐出ができない場合を「×」とした。
(E)滲み特性
一定量のインク(0.7μl)を普通紙(SF−4AM3)面に付着させて、接触角計にて紙面上での広がり(ドット径)を測定し、またその真円度の基準として、その標準偏差を評価した。ドット径が1.5mm以下は[◎]、2.5mm以下は[○]、これ以上の広がりを示したものは[×]とした。また、標準偏差が0.2以上となるものは、真円度が悪いものとして、括弧つきの記号を設けて[(△)]で表した。
(F)耐水性
(D)で得られた印字物を水で濡らした後、指で擦り、印字物の変化を目視で評価した。インキの滲みがみられない場合を「○」、そうでない場合を「×」であらわした。
(G)耐光性
(A)の反射濃度測定サンプルを、耐光性試験機Q−SUN Xenon Test Chamberに設置し、0.35W/m2(λ=340nm)の光を240時間照射して、試験前後のΔEを計測した。
【0061】
以上の評価結果は、まとめて図7に示す。この結果より明らかなように、実施例では、優れた耐光性を保持したまま、高い反射濃度と色の鮮やかさが得られ、普通紙に対するにじみが少なく、かつ、吐出安定性及び保存安定性に優れたインクジェット用記録液が得られることが判った。
【0062】
以上実施例で説明したように、本発明は、カラー有機顔料のX線回折パターンにおいて、最大の回折強度を示す回折線の半値幅(FWHM)及びブラッグ角を限定し、その粒子サイズを、基本原色の吸収端波長、可視光領域端波長を基準として特定することにより、優れた耐光性を保持したまま、従来の有機顔料を用いたインク組成物の欠点であった濃度が出難く、くすんだ色しか再現できないという課題が克服できた。また、粒子サイズの最適化は、色合い、鮮やかさへの効果のみならず、普通紙へのにじみ防止への効果も期待され、特に、浸透剤との組み合わせにおいて、極めて高い効果を示した。また、同時に記録液のpHを設定することで、保存安定性にも優位的に効果のあることも判明した。
【0063】
【発明の効果】
本発明により、顔料自身の堅牢性を維持しながら、色濃度が高く、高彩度の着色剤を得ることができ、また、その親水性顔料を用いたインクジェット用記録液で印字した場合、普通紙に対してにじむことなく、耐水性・耐擦過性にも優れた記録液を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イエロー顔料の紫外/可視吸収スペクトルを表す図。
【図2】 実施例の親水性イエロー顔料の分光反射スペクトル及び理想的な分光反射スペクトルを表す図。
【図3】 実施例の親水性イエロー顔料のX線回折スペクトルを表す図。
【図4】 比較例1のC.I.ピグメントイエロー194顔料のX線回折スペクトルを表す図。
【図5】 比較例2の親水性イエロー顔料のX線回折スペクトルを表す図。
【図6】 比較例3の親水性イエロー顔料のX線回折スペクトルを表す図。
【図7】 実施例及び比較例の評価結果を示す図表。

Claims (8)

  1. スルホン化処理された有機カラー顔料からなり、そのX線回折パターンにおける最大回折スペクトルを示すブラッグ角(2θ±0.2°)での半値幅(FWHM)が0.50°未満であり、
    前記有機カラー顔料が、スルホン化したC.I.ピグメントイエロー194のベンズイミダゾロン構造を有するイエロー顔料であることを特徴とする着色剤。
  2. X線回折スペクトルにおける最大回折強度を示す位置が、ブラッグ角(2θ±0.2°)で5〜7の範囲にある請求項1記載の着色剤。
  3. スルホン化処理剤が、濃硫酸である請求項1又は2に記載の着色剤。
  4. 前記有機カラー顔料が、可視光領域における固有吸収端波長における最大波長の1/4以下から最小波長の1/10までの範囲の体積平均粒子径の粒子である請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色剤。
  5. 親水性イエロー顔料からなる着色剤を含むインクジェット用記録液であって、前記着色剤は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色剤であることを特徴とするインクジェット用記録液
  6. 前記親水性イエロー顔料の含有量が、2〜10重量%である請求項5記載のインクジェット用記録液。
  7. 前記着色剤が、pH調整剤を含む請求項5又は記載のインクジェット用記録液。
  8. pHが、7.5以上10未満である請求項記載のインクジェット用記録液。
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