JP4197874B2 - 低拡張率エキスパンダおよび拡張フィルムシート固定方法 - Google Patents

低拡張率エキスパンダおよび拡張フィルムシート固定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程のうち、ダイシング済みのウェハーを角形小片であるチップへ分離するための低拡張率エキスパンダおよび拡張フィルムシート固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程では、棒状のシリコン単結晶がスライシングされて薄い円板状のウェハーが切り出される。このウェハーは、表面が研磨されて鏡面状に仕上げられた後、薄膜形成、リソグラフィ、エッチング、不純物導入、洗浄、熱処理等が施され、VLSI・CMOS等のチップが格子状に複数割り付けられたウェハーとなる。
【0003】
このウェハー上で格子状に割り付けられた複数のチップから一片のチップへ分割するために、専用のカッターにより一片のチップに切り離されるダイシングが行われる。
これら一片のチップがダイボンディング・ワイヤボンディング・パッケージングされ、ICチップが製造されることとなる。
【0004】
さて、上記した半導体製造工程で、ウェハーに対して、薄膜形成、リソグラフィ、エッチング、不純物導入、洗浄、熱処理等を行う場合に、直に触ることが許されないウェハーの取り扱いを容易ならしめるため、製造工程途中のウェハーは、ウェハーリングと呼ばれる治具上に取り付けられた上で取り扱われている。作業員・製造装置はこのウェハーリングを把持・握持することでウェハーに触れることなくウェハーを取り扱うことができる。
【0005】
このウェハーリングについて説明する。図8はウェハーリングの構成図であり、図8(a)は表面図、図8(b)はB−B線側断面図、図8(c)は裏面図である。
図8(a),図8(c)で示すように、ウェハーリング10は一部切り欠き(図8(a)では上側)を有する環状の板であり、中央孔には伸縮性を有するフィルムシート10aが張り渡されている。このフィルムシート10aには、図8(a)で示される側のみに接着剤が塗布されており、皺等がないように張り渡された状態でウェハーリング10に貼り付けられる。さらに、このフィルムシート10aの中央部にはウェハー10bが配置・固着されることとなる。
【0006】
このような取り付けを実現するため、図示しないが専用のマウンティング装置が開発されており、ウェハーリング10・フィルムシート10a・ウェハー10bの位置決めを行いつつ接着することが可能になされている。
このようなウェハー10bではウェハーリング10を把持して搬送などが行われるため、換言すればウェハー10bに直接接触することがなくなり、ウェハー10bに対して塵埃の付着・過度な力が掛かるという事態の発生を回避している。
【0007】
さて、半導体製造工程が進み、このウェハーリング10のウェハー10bがチップとして切り出されるダイシングが行われる。そしてダイシング終了後にはチップを取り出すこととなるが、この場合、あるチップと隣接する他のチップとの境界面が接していない状態として一片のチップの側部を摘んで取り出す必要がある。そこで、フィルムシート10aを拡張することでフィルムシート10aの上にあるダイシング済みのウェハー10bも併せて移動・分離するという手法を採る。
【0008】
このフィルムシートの拡張について概略説明する。図9はフィルムシート拡張を説明する説明図であり、図9(a)は拡張前のフィルムシート上のダイシング済みのウェハー、図9(b)は拡張後のフィルムシート上のチップ群を示している。
図9(a)で示すようなダイシング済みのウェハー10bが貼り付けられているフィルムシートに対し、図9(a)で示す矢印方向(放射方向)の力が加わると、ウェハー10bは分離開始し、最終的には図9(b)で示すようにチップ10cが整然と配列した状態を維持しつつ間隔を開ける(以下、このような作業を単にフィルムシート拡張作業という)。
【0009】
このようなフィルムシートの拡張作業に係る従来技術として、例えば、昭和63年特許出願公告第29412号公報に記載された「多数個の半導体素子を載せた伸縮性シートのウェハーリングへのセッティング方法」に係る発明が知られている。
具体的には伸縮性シートの外周をクランパで挟持して拡張しつつ拡張リングを取り付け、下側から上昇する昇降装置に取り付けられたカッターで伸縮性シートを切断して拡張リングに移し取るというものである。
従来技術はこのようなものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近年ではフィルムシート10aから一つのチップを摘んで取り出す把持機構(例えばロボットハンドなどの機構)の改良が進み、把持機構の小型化が図られている。したがって、分離した二個のチップ10cの間隔は従来より狭くてもよくなりつつある。
このようにフィルムシート10sの拡張率を低くすることができるならば、拡張作業に係る時間を短縮でき、チップ製造の歩留まり向上に寄与することができる。
【0011】
しかしながら、従来技術では機械的な要因により、フィルムシートを低拡張率にすることができなかった。この点について図を参照しつつ説明する。図10は従来技術の問題点を説明する説明図である。
上記した従来技術では、伸縮性のフィルムシート10aを拡張する場合、図10(a)で示すように、アッパークランプ11aおよびロウアークランパ11bが上下からウェハーリング10を把持固定した状態で昇降装置12が拡張ステージ13を上昇させ、図10(b)で示すように、フィルムシート10aを矢印で示す外側へ拡張する。
【0012】
この場合、拡張ステージ13は、少なくともアッパークランプ11aの厚みと図示しない拡張リングの移し取り作業領域確保用の高さとを加えた高さ(以下、制約高さという)まで上昇しなければならない(図10(b)参照)。この制約高さまで上昇しないと、図示しない拡張リングにフィルムシート10aとともにチップ10cを移し取れないためである。
【0013】
しかしながら、従来技術では、拡張ステージ13の高さが高くなるにつれて、フィルムシート10aの拡張率もまた高くなるという性質を有している。
上記したように従来技術では、拡張ステージ13が制約高さまで上昇した状態で拡張リングに移し取られるため、換言すれば制約高さ以下の箇所で所定の拡張率を下回るような低拡張率でフィルムシートを拡張リングに移し取ることができなかった。
このような事情から従来技術では所定の拡張率よりも低いような低拡張率でフィルムシートを拡張することが困難であった。
【0014】
本発明は上記問題点を解決するためのものであり、その目的は、簡素な機構であり、かつ、低拡張率でフィルムシートを拡張できるようにした低拡張率エキスパンダの提供、および、この低拡張率エキスパンダを用いる拡張フィルムシート固定方法の提供を行うことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決するため、請求項1に係る発明の低拡張率エキスパンダによれば、
ウェハーリングの円開口に張り渡されたフィルムシートを引き延ばしてフィルムシート上に固着されたダイシング済みのウェハーを複数片のチップに分離するための低拡張率エキスパンダであって、
ウェハーリングを保持固定するためのクランプ部と、
クランプ部で支持されるウェハーリングのフィルムシートに対しウェハーが載置された面の裏面からフィルムシートを押圧する拡張ステージと、
拡張ステージを昇降させる昇降装置と、
拡張ステージのステージ面に円環状に形成される凹部と、凹部内に配置されてステージ面よりも低い高さを有する円環状の摩擦体と、凹部内から空気を排気する排気口と、を有する真空吸着部と、
を備え、
拡張ステージが所定高さに到達したときにフィルムシートの真空吸着を行って、フィルムシートを所定の拡張率維持することを特徴とする。
【0016】
また、請求項2に係る発明の低拡張率エキスパンダによれば、
請求項1に記載の低拡張率エキスパンダにおいて、
前記摩擦体はシリコーンゴムまたは軟質塩化ビニールにより形成されることを特徴とする。
【0017】
また、請求項3に係る発明の低拡張率エキスパンダによれば、
請求項1または請求項2に記載の低拡張率エキスパンダにおいて、
前記拡張ステージは、
外側面に形成された下側拡張リング配置部と、
下側拡張リング配置部に配置された下側拡張リングと、
を備える、
とを特徴とする。
【0018】
また、請求項4に係る発明の拡張フィルムシート固定方法によれば、
請求項に記載の低拡張率エキスパンダを用いる拡張フィルムシート固定方法であって、
クランプ部が保持固定するウェハーリングの下側から拡張ステージが上昇してフィルムシートを拡張しつつ押し上げ、
フィルムシートが所定拡張率に達した場合に排気口を通じて凹部内の排気を開始し、
凹部内の摩擦体とフィルムシートとを接触させ環状の凹部の円内のフィルムシートを固定し、
凹部内のフィルムシートの固定を維持しつつ拡張ステージを上昇させ、
所定高さに達したときに下側拡張リングに上側拡張リングを嵌め込んで拡張リングを組み立てるとともに拡張したフィルムシートをウェハーリングから拡張リングへ移し取り、
拡張リングとともにフィルムシートの複数片のチップを取り出す、
ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
図1は本発明の低拡張率エキスパンダの実施形態の構成図、図2は拡張ステージの構成図、図3は低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの拡張処理を説明する説明図、図4,図5は低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの固定処理を説明する説明図、図6,図7はフィルムシートの拡張リングへの移し取り処理を説明する説明図である。なお、これら図は、図面の見やすさを特に優先し、簡略な図面としている。また、ウェハーリング10については従来技術と同じであるため、従来技術の説明と同じ符号を用いて説明する。
【0021】
本実施形態の低拡張率エキスパンダでは、図1,図2,図6で示すように、拡張ステージ1、下側拡張リング2、昇降装置3、ロウアークランプ4、アッパークランプ5、上側拡張リング6を備えている。
拡張ステージ1には、下側拡張リング2が取り外し自在となるように配置されている。下側拡張リング2は、図6,図7で示す上側拡張リング6が取り付けられるように構成されており、下側拡張リング2と上側拡張リング6とで拡張リング7を構成する。
この拡張ステージ1は昇降装置3により上下方向に昇降できるようになされている。
【0022】
ロウアークランプ4には摩擦体4aが取り付けられている。このロウアークランプ4は、例えば、断面凹字状である水盤のような構成を有している。この摩擦体4aは、例えば、弾性体であるOリングなどである。
アッパークランプ5にも摩擦体5aが取り付けられている。このアッパークランプ5も、例えば、円環板状の構成を有している。この摩擦体5aも、例えば、弾性体であるOリングなどである。
なお、ロウアークランプ4およびアッパークランプ5は、本発明のクランプ部の一具体例であり、本実施形態以外にもウェハーリング10を把持・固定できる各種の構成を採用することができる。
【0023】
これらロウアークランプ4およびアッパークランプ5により、ウェハーリング10が上下方向から挟まれて挟持固定(クランプ)される。この場合、ロウアークランプ4の摩擦体4a、および、アッパークランプ5の摩擦体5aは、変形するとともにウェハーリング10を強固に把持・固定する。
【0024】
続いて、低拡張率エキスパンダの個々の構成について説明する。
拡張ステージ1は、詳しくは、図2で示すように、ステージ面1a、凹部1b、摩擦体1c、排気口1d、結合コネクタ1e、伸縮チューブ1f、下側拡張リング配置部1gを備えている。
【0025】
拡張ステージ1は回転体形状であって、概略円板状になるように構成されている。この拡張ステージ1の上面はステージ面1aである。このステージ面1aは梨地(なしぢ)仕上になされており、ステージ面1aに接触するフィルムシート10aは、空気の存在により密着することなく滑らかに摺動するようになされている。
【0026】
このステージ面1aには円環状の凹部1bが形成されている。凹部1bの溝内には円環状に形成された摩擦体1cが配置されている。この摩擦体1cは、後述するも、フィルムシート10aと接触して摩擦力を付与するために設けられており、特にシリコーンゴム・軟質塩化ビニールが強固な摩擦力を付与することが、実験的に確認されている。なお、この摩擦体1cは、図4でも示すように、摩擦体1cの高さよりも凹部1bの溝深さが大きく、ステージ面1aまで摩擦体1cが突出しないように構成される。
【0027】
この凹部1bにはその溝内の底面に通じるように排気口1dが設けられ、この排気口1dには結合コネクタ1eが連接されている。この結合コネクタ1eには伸縮チューブ1fが取り付けられており、さらにこの伸縮チューブ1fの他端には図示しない排気ポンプが連結されている。
【0028】
この拡張ステージ1の外周側面には、図7で示すように下側拡張リング配置部1gが形成されており、この下側拡張リング配置部1gには予め下側拡張リング2が配置されている。この下側拡張リング2は、下側拡張リング配置部1gに嵌め込んで配置する形状であって、容易に取り外せるように構成されている。
【0029】
続いて、このような低拡張率エキスパンダを用いる拡張フィルムシート固定方法について説明する。
まず、図1で示すように、ロウアークランプ4の上にウェハーリング10を配置する。この場合、フィルムシート10aにはダイシング済みのウェハー10bが載置されているものとする。
【0030】
その後、図示しないクランパ用昇降装置を操作してアッパークランプ5を下降させ、ウェハーリング10を上下方向から押圧しつつ把持固定する。この際、摩擦体4a,5aは変形するとともに、ウェハーリング10が移動しないような強固な摩擦力を付与する。
【0031】
続いて、昇降装置3が拡張ステージ1を上昇させ、図3で示すように、フィルムシート10aを押し上げていく。この場合、フィルムシート10aはステージ面1aに沿って半径方向へ拡張しつつ移動する。このフィルムシート10aが拡張しつつ移動する際、図4で示すように拡張ステージ1の凹部1b内にある摩擦体1cとフィルムシート10aとが接触しないため、円滑に移動することができる。
【0032】
このように拡張ステージ1が上昇していくにつれて格子状にダイシングされたウェハー10bは複数のチップ10cへ分割する(図3参照)。最終的に所定の高さまで上昇したとき、つまり、フィルムシート10aが所定の拡張率となったとき、昇降装置3は昇降を一時停止する。
なお、この一時停止を行うため、昇降装置3を操作員が図示しない操作入力装置(スイッチ・ジョイスティック・制御卓など)を操作して、昇降装置3を駆動制御することで停止させてもよい。
また、所定高さへ到達したか否かを図示しないセンサが検出し、この検出信号が入力された図示しない自動制御装置(例えば、プログラマブル・ロジック・コントローラなど)により自動的に上昇停止するようにしてもよい。これら構成は適宜選択される。
【0033】
拡張ステージ1の上昇停止後、図示しない排気ポンプを稼働させて凹部1b内の空気の排気動作を開始する。
排気前のフィルムシート10aは図4で示すように張った状態であるが、排気が進むにつれて、図5で示すように、フィルムシート10aが真空吸着により下降していき、摩擦体1cとフィルムシート10aが接触した状態となる。
これにより、環状である摩擦体1cの円内では所定拡張率まで拡張されたフィルムシート10aが固定される(図3で示すようにフィルムシート10aが水平方向へ拡張されなくなる)。
【0034】
続いて、拡張リング7にフィルムシート10aを移し取ることとなるが、フィルムシート10aを低拡張率で固定している現在の高さでは、拡張リング7にフィルムシート10aを移し取る作業は困難であるため、拡張リング7への移し変え作業ができる高さまで拡張ステージ1を上昇させる。
この場合もフィルムシート10aの真空吸着を続けているため、図5で示すように、フィルムシート10aが固定された状態を維持し、環状の凹部1bの中にあるフィルムシート10aは所定の低拡張率から変化することはない。
【0035】
そして、拡張リング7への移し取り作業が可能な高さまで、拡張ステージ1が上昇した場合に、昇降装置3の上昇動作を停止させる。
停止後、図6で示すように、下側拡張リング2と対になっている上側拡張リング6を嵌め込み、拡張リング7を完成させる。その後、フィルムシート10aを切断する(図6参照)。
【0036】
この後に、図示しない排気ポンプの稼働を停止すると、凹部1b内へ空気が入り込んで取り外しが可能となる。図7で示すように、拡張リング7を拡張ステージ1から取り外したとき、拡張リング7には従来よりも低拡張率で張り渡されたフィルムシート10aが移し取られている。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明では、以下のような利点を有する。
(1)拡張ステージ1の構造が簡素であり、製造コストを低減している点。
(2)拡張ステージ1は実質旋盤があれば製造可能である点。
(3)機械的に高精度な部品をあえて不要としている点。
(4)部品点数が著しく少ない点。
(5)組立等も少ない点。
これらが相俟って、拡張ステージ1、つまり、低拡張率エキスパンダの製造原価を著しく低減させている。
【0038】
さらには、その他の必要な構成を、Oリング等の摩擦体、チューブ、排気ポンプなど、既存・市販の装置を採用して安価に調達できるようにしており、この点からも製造コストを低減させている。
またフィルムシート10aを広げる大小比率である拡張率は、拡張ステージ1の高さを変更することで調節が可能であり、その製造工程でそれぞれ要求が異なる拡張率に対して簡単に応じることができる。拡張ステージ1の高さは実際の拡張作業時に適宜拡張率を考慮して決定される事項であり、所望の拡張率を選択することが可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡素な機構であり、かつ、低拡張率でフィルムシートを拡張できるようにした低拡張率エキスパンダの提供、および、この低拡張率エキスパンダを用いる拡張フィルムシート固定方法の提供を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低拡張率エキスパンダの実施形態の構成図である。
【図2】拡張ステージの構成図である。
【図3】低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの拡張処理を説明する説明図である。
【図4】低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの固定処理を説明する説明図である。
【図5】低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの固定処理を説明する説明図である。
【図6】フィルムシートの拡張リングへの移し取り処理を説明する説明図である。
【図7】フィルムシートの拡張リングへの移し取り処理を説明する説明図である。
【図8】ウェハーリングの構成図である。
【図9】フィルムシート拡張を説明する説明図である。
【図10】従来技術の問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 拡張ステージ
1a ステージ面
1b 凹部
1c 摩擦体
1d 排気口
1e 結合コネクタ
1f チューブ
1g 下側拡張リング配置部
2 下側拡張リング
3 昇降装置
4 ロウアークランプ
4a 摩擦体
5 アッパークランプ
5a 摩擦体
6 上側拡張リング
7 拡張リング
10 ウェハーリング
10a フィルムシート
10b ウェハー
10c チップ

Claims (4)

  1. ウェハーリングの円開口に張り渡されたフィルムシートを引き延ばしてフィルムシート上に固着されたダイシング済みのウェハーを複数片のチップに分離するための低拡張率エキスパンダであって、
    ウェハーリングを保持固定するためのクランプ部と、
    クランプ部で支持されるウェハーリングのフィルムシートに対しウェハーが載置された面の裏面からフィルムシートを押圧する拡張ステージと、
    拡張ステージを昇降させる昇降装置と、
    拡張ステージのステージ面に円環状に形成される凹部と、凹部内に配置されてステージ面よりも低い高さを有する円環状の摩擦体と、凹部内から空気を排気する排気口と、を有する真空吸着部と、
    を備え、
    拡張ステージが所定高さに到達したときにフィルムシートの真空吸着を行って、フィルムシートを所定の拡張率維持することを特徴とする低拡張率エキスパンダ。
  2. 請求項1に記載の低拡張率エキスパンダにおいて、
    前記摩擦体はシリコーンゴムまたは軟質塩化ビニールにより形成されることを特徴とする低拡張率エキスパンダ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の低拡張率エキスパンダにおいて、
    前記拡張ステージは、
    外側面に形成された下側拡張リング配置部と、
    下側拡張リング配置部に配置された下側拡張リングと、
    を備える、
    とを特徴とする低拡張率エキスパンダ。
  4. 請求項に記載の低拡張率エキスパンダを用いる拡張フィルムシート固定方法であって、
    クランプ部が保持固定するウェハーリングの下側から拡張ステージが上昇してフィルムシートを拡張しつつ押し上げ、
    フィルムシートが所定拡張率に達した場合に排気口を通じて凹部内の排気を開始し、
    凹部内の摩擦体とフィルムシートとを接触させ環状の凹部の円内のフィルムシートを固定し、
    凹部内のフィルムシートの固定を維持しつつ拡張ステージを上昇させ、
    所定高さに達したときに下側拡張リングに上側拡張リングを嵌め込んで拡張リングを組み立てるとともに拡張したフィルムシートをウェハーリングから拡張リングへ移し取り、
    拡張リングとともにフィルムシートの複数片のチップを取り出す、
    ことを特徴とする拡張フィルムシート固定方法。
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