JP2003243332A - 低拡張率エキスパンダおよび拡張フィルムシート固定方法 - Google Patents

低拡張率エキスパンダおよび拡張フィルムシート固定方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡素な機構であり、かつ、低拡張率でフィルム
シートを拡張できる低拡張率エキスパンダおよび拡張フ
ィルムシート固定方法を提供する。 【解決手段】昇降装置3により上昇する拡張ステージ1
がフィルムシート10aを押し上げつつ拡張し、所定の
拡張率に到達した場合に真空吸着によりフィルムシート
10aを拡張ステージ1に固定する低拡張率エキスパン
ダおよび拡張フィルムシート固定方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程の
うち、ダイシング済みのウェハーを角形小片であるチッ
プへ分離するための低拡張率エキスパンダおよび拡張フ
ィルムシート固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程では、棒状のシリコン単
結晶がスライシングされて薄い円板状のウェハーが切り
出される。このウェハーは、表面が研磨されて鏡面状に
仕上げられた後、薄膜形成、リソグラフィ、エッチン
グ、不純物導入、洗浄、熱処理等が施され、VLSI・
CMOS等のチップが格子状に複数割り付けられたウェ
ハーとなる。
【0003】このウェハー上で格子状に割り付けられた
複数のチップから一片のチップへ分割するために、専用
のカッターにより一片のチップに切り離されるダイシン
グが行われる。これら一片のチップがダイボンディング
・ワイヤボンディング・パッケージングされ、ICチッ
プが製造されることとなる。
【0004】さて、上記した半導体製造工程で、ウェハ
ーに対して、薄膜形成、リソグラフィ、エッチング、不
純物導入、洗浄、熱処理等を行う場合に、直に触ること
が許されないウェハーの取り扱いを容易ならしめるた
め、製造工程途中のウェハーは、ウェハーリングと呼ば
れる治具上に取り付けられた上で取り扱われている。作
業員・製造装置はこのウェハーリングを把持・握持する
ことでウェハーに触れることなくウェハーを取り扱うこ
とができる。
【0005】このウェハーリングについて説明する。図
8はウェハーリングの構成図であり、図8(a)は表面
図、図8(b)はB−B線側断面図、図8(c)は裏面
図である。図8(a),図8(c)で示すように、ウェ
ハーリング10は一部切り欠き(図8(a)では上側)
を有する環状の板であり、中央孔には伸縮性を有するフ
ィルムシート10aが張り渡されている。このフィルム
シート10aには、図8(a)で示される側のみに接着
剤が塗布されており、皺等がないように張り渡された状
態でウェハーリング10に貼り付けられる。さらに、こ
のフィルムシート10aの中央部にはウェハー10bが
配置・固着されることとなる。
【0006】このような取り付けを実現するため、図示
しないが専用のマウンティング装置が開発されており、
ウェハーリング10・フィルムシート10a・ウェハー
10bの位置決めを行いつつ接着することが可能になさ
れている。このようなウェハー10bではウェハーリン
グ10を把持して搬送などが行われるため、換言すれば
ウェハー10bに直接接触することがなくなり、ウェハ
ー10bに対して塵埃の付着・過度な力が掛かるという
事態の発生を回避している。
【0007】さて、半導体製造工程が進み、このウェハ
ーリング10のウェハー10bがチップとして切り出さ
れるダイシングが行われる。そしてダイシング終了後に
はチップを取り出すこととなるが、この場合、あるチッ
プと隣接する他のチップとの境界面が接していない状態
として一片のチップの側部を摘んで取り出す必要があ
る。そこで、フィルムシート10aを拡張することでフ
ィルムシート10aの上にあるダイシング済みのウェハ
ー10bも併せて移動・分離するという手法を採る。
【0008】このフィルムシートの拡張について概略説
明する。図9はフィルムシート拡張を説明する説明図で
あり、図9(a)は拡張前のフィルムシート上のダイシ
ング済みのウェハー、図9(b)は拡張後のフィルムシ
ート上のチップ群を示している。図9(a)で示すよう
なダイシング済みのウェハー10bが貼り付けられてい
るフィルムシートに対し、図9(a)で示す矢印方向
(放射方向)の力が加わると、ウェハー10bは分離開
始し、最終的には図9(b)で示すようにチップ10c
が整然と配列した状態を維持しつつ間隔を開ける(以
下、このような作業を単にフィルムシート拡張作業とい
う)。
【0009】このようなフィルムシートの拡張作業に係
る従来技術として、例えば、昭和63年特許出願公告第
29412号公報に記載された「多数個の半導体素子を
載せた伸縮性シートのウェハーリングへのセッティング
方法」に係る発明が知られている。具体的には伸縮性シ
ートの外周をクランパで挟持して拡張しつつ拡張リング
を取り付け、下側から上昇する昇降装置に取り付けられ
たカッターで伸縮性シートを切断して拡張リングに移し
取るというものである。従来技術はこのようなものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】近年ではフィルムシー
ト10aから一つのチップを摘んで取り出す把持機構
(例えばロボットハンドなどの機構)の改良が進み、把
持機構の小型化が図られている。したがって、分離した
二個のチップ10cの間隔は従来より狭くてもよくなり
つつある。このようにフィルムシート10sの拡張率を
低くすることができるならば、拡張作業に係る時間を短
縮でき、チップ製造の歩留まり向上に寄与することがで
きる。
【0011】しかしながら、従来技術では機械的な要因
により、フィルムシートを低拡張率にすることができな
かった。この点について図を参照しつつ説明する。図1
0は従来技術の問題点を説明する説明図である。上記し
た従来技術では、伸縮性のフィルムシート10aを拡張
する場合、図10(a)で示すように、アッパークラン
プ11aおよびロウアークランパ11bが上下からウェ
ハーリング10を把持固定した状態で昇降装置12が拡
張ステージ13を上昇させ、図10(b)で示すよう
に、フィルムシート10aを矢印で示す外側へ拡張す
る。
【0012】この場合、拡張ステージ13は、少なくと
もアッパークランプ11aの厚みと図示しない拡張リン
グの移し取り作業領域確保用の高さとを加えた高さ(以
下、制約高さという)まで上昇しなければならない(図
10(b)参照)。この制約高さまで上昇しないと、図
示しない拡張リングにフィルムシート10aとともにチ
ップ10cを移し取れないためである。
【0013】しかしながら、従来技術では、拡張ステー
ジ13の高さが高くなるにつれて、フィルムシート10
aの拡張率もまた高くなるという性質を有している。上
記したように従来技術では、拡張ステージ13が制約高
さまで上昇した状態で拡張リングに移し取られるため、
換言すれば制約高さ以下の箇所で所定の拡張率を下回る
ような低拡張率でフィルムシートを拡張リングに移し取
ることができなかった。このような事情から従来技術で
は所定の拡張率よりも低いような低拡張率でフィルムシ
ートを拡張することが困難であった。
【0014】本発明は上記問題点を解決するためのもの
であり、その目的は、簡素な機構であり、かつ、低拡張
率でフィルムシートを拡張できるようにした低拡張率エ
キスパンダの提供、および、この低拡張率エキスパンダ
を用いる拡張フィルムシート固定方法の提供を行うこと
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の課題を解決する
ため、請求項1に係る発明の低拡張率エキスパンダによ
れば、ウェハーリングの円開口に張り渡されたフィルム
シートを引き延ばしてフィルムシート上に固着されたダ
イシング済みのウェハーを複数片のチップに分離するた
めの低拡張率エキスパンダであって、ウェハーリングを
保持固定するためのクランプ部と、クランプ部で支持さ
れるウェハーリングのフィルムシートに対しウェハーが
載置された面の裏面からフィルムシートを押圧する拡張
ステージと、拡張ステージを昇降させる昇降装置と、拡
張ステージに設けられる真空吸着部と、を備え、拡張ス
テージが所定高さに到達したときにフィルムシートの真
空吸着を行って、フィルムシートを所定の拡張率を維持
することを特徴とする。
【0016】また、請求項2に係る発明の低拡張率エキ
スパンダによれば、請求項1に記載の低拡張率エキスパ
ンダにおいて、前記真空吸着部は、前記拡張ステージの
ステージ面に円環状に形成される凹部と、凹部内に配置
され、ステージ面よりも低い高さを有する円環状の摩擦
体と、凹部内から空気を排気する排気口と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0017】また、請求項3に係る発明の低拡張率エキ
スパンダによれば、請求項2に記載の低拡張率エキスパ
ンダにおいて、前記摩擦体はシリコーンゴムまたは軟質
塩化ビニールにより形成されることを特徴とする。
【0018】また、請求項4に係る発明の低拡張率エキ
スパンダによれば、請求項1〜請求項3の何れか1項に
記載の低拡張率エキスパンダにおいて、前記拡張ステー
ジは、外側面に形成された下側拡張リング配置部と、下
側拡張リング配置部に配置された下側拡張リングと、を
備える、ことを特徴とする。
【0019】また、請求項5に係る発明の拡張フィルム
シート固定方法によれば、請求項4に記載の低拡張率エ
キスパンダを用いる拡張フィルムシート固定方法であっ
て、クランプ部が保持固定するウェハーリングの下側か
ら拡張ステージが上昇してフィルムシートを拡張しつつ
押し上げ、フィルムシートが所定拡張率に達した場合に
排気口を通じて凹部内の排気を開始し、凹部内の摩擦体
とフィルムシートとを接触させ環状の凹部の円内のフィ
ルムシートを固定し、凹部内のフィルムシートの固定を
維持しつつ拡張ステージを上昇させ、所定高さに達した
ときに下側拡張リングに上側拡張リングを嵌め込んで拡
張リングを組み立てるとともに拡張したフィルムシート
をウェハーリングから拡張リングへ移し取り、拡張リン
グとともにフィルムシートの複数片のチップを取り出
す、ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図を参照しつつ説明する。図1は本発明の低拡張率エキ
スパンダの実施形態の構成図、図2は拡張ステージの構
成図、図3は低拡張率エキスパンダによるフィルムシー
トの拡張処理を説明する説明図、図4,図5は低拡張率
エキスパンダによるフィルムシートの固定処理を説明す
る説明図、図6,図7はフィルムシートの拡張リングへ
の移し取り処理を説明する説明図である。なお、これら
図は、図面の見やすさを特に優先し、簡略な図面として
いる。また、ウェハーリング10については従来技術と
同じであるため、従来技術の説明と同じ符号を用いて説
明する。
【0021】本実施形態の低拡張率エキスパンダでは、
図1,図2,図6で示すように、拡張ステージ1、下側
拡張リング2、昇降装置3、ロウアークランプ4、アッ
パークランプ5、上側拡張リング6を備えている。拡張
ステージ1には、下側拡張リング2が取り外し自在とな
るように配置されている。下側拡張リング2は、図6,
図7で示す上側拡張リング6が取り付けられるように構
成されており、下側拡張リング2と上側拡張リング6と
で拡張リング7を構成する。この拡張ステージ1は昇降
装置3により上下方向に昇降できるようになされてい
る。
【0022】ロウアークランプ4には摩擦体4aが取り
付けられている。このロウアークランプ4は、例えば、
断面凹字状である水盤のような構成を有している。この
摩擦体4aは、例えば、弾性体であるOリングなどであ
る。アッパークランプ5にも摩擦体5aが取り付けられ
ている。このアッパークランプ5も、例えば、円環板状
の構成を有している。この摩擦体5aも、例えば、弾性
体であるOリングなどである。なお、ロウアークランプ
4およびアッパークランプ5は、本発明のクランプ部の
一具体例であり、本実施形態以外にもウェハーリング1
0を把持・固定できる各種の構成を採用することができ
る。
【0023】これらロウアークランプ4およびアッパー
クランプ5により、ウェハーリング10が上下方向から
挟まれて挟持固定(クランプ)される。この場合、ロウ
アークランプ4の摩擦体4a、および、アッパークラン
プ5の摩擦体5aは、変形するとともにウェハーリング
10を強固に把持・固定する。
【0024】続いて、低拡張率エキスパンダの個々の構
成について説明する。拡張ステージ1は、詳しくは、図
2で示すように、ステージ面1a、凹部1b、摩擦体1
c、排気口1d、結合コネクタ1e、伸縮チューブ1
f、下側拡張リング配置部1gを備えている。
【0025】拡張ステージ1は回転体形状であって、概
略円板状になるように構成されている。この拡張ステー
ジ1の上面はステージ面1aである。このステージ面1
aは梨地(なしぢ)仕上になされており、ステージ面1
aに接触するフィルムシート10aは、空気の存在によ
り密着することなく滑らかに摺動するようになされてい
る。
【0026】このステージ面1aには円環状の凹部1b
が形成されている。凹部1bの溝内には円環状に形成さ
れた摩擦体1cが配置されている。この摩擦体1cは、
後述するも、フィルムシート10aと接触して摩擦力を
付与するために設けられており、特にシリコーンゴム・
軟質塩化ビニールが強固な摩擦力を付与することが、実
験的に確認されている。なお、この摩擦体1cは、図4
でも示すように、摩擦体1cの高さよりも凹部1bの溝
深さが大きく、ステージ面1aまで摩擦体1cが突出し
ないように構成される。
【0027】この凹部1bにはその溝内の底面に通じる
ように排気口1dが設けられ、この排気口1dには結合
コネクタ1eが連接されている。この結合コネクタ1e
には伸縮チューブ1fが取り付けられており、さらにこ
の伸縮チューブ1fの他端には図示しない排気ポンプが
連結されている。
【0028】この拡張ステージ1の外周側面には、図7
で示すように下側拡張リング配置部1gが形成されてお
り、この下側拡張リング配置部1gには予め下側拡張リ
ング2が配置されている。この下側拡張リング2は、下
側拡張リング配置部1gに嵌め込んで配置する形状であ
って、容易に取り外せるように構成されている。
【0029】続いて、このような低拡張率エキスパンダ
を用いる拡張フィルムシート固定方法について説明す
る。まず、図1で示すように、ロウアークランプ4の上
にウェハーリング10を配置する。この場合、フィルム
シート10aにはダイシング済みのウェハー10bが載
置されているものとする。
【0030】その後、図示しないクランパ用昇降装置を
操作してアッパークランプ5を下降させ、ウェハーリン
グ10を上下方向から押圧しつつ把持固定する。この
際、摩擦体4a,5aは変形するとともに、ウェハーリ
ング10が移動しないような強固な摩擦力を付与する。
【0031】続いて、昇降装置3が拡張ステージ1を上
昇させ、図3で示すように、フィルムシート10aを押
し上げていく。この場合、フィルムシート10aはステ
ージ面1aに沿って半径方向へ拡張しつつ移動する。こ
のフィルムシート10aが拡張しつつ移動する際、図4
で示すように拡張ステージ1の凹部1b内にある摩擦体
1cとフィルムシート10aとが接触しないため、円滑
に移動することができる。
【0032】このように拡張ステージ1が上昇していく
につれて格子状にダイシングされたウェハー10bは複
数のチップ10cへ分割する(図3参照)。最終的に所
定の高さまで上昇したとき、つまり、フィルムシート1
0aが所定の拡張率となったとき、昇降装置3は昇降を
一時停止する。なお、この一時停止を行うため、昇降装
置3を操作員が図示しない操作入力装置(スイッチ・ジ
ョイスティック・制御卓など)を操作して、昇降装置3
を駆動制御することで停止させてもよい。また、所定高
さへ到達したか否かを図示しないセンサが検出し、この
検出信号が入力された図示しない自動制御装置(例え
ば、プログラマブル・ロジック・コントローラなど)に
より自動的に上昇停止するようにしてもよい。これら構
成は適宜選択される。
【0033】拡張ステージ1の上昇停止後、図示しない
排気ポンプを稼働させて凹部1b内の空気の排気動作を
開始する。排気前のフィルムシート10aは図4で示す
ように張った状態であるが、排気が進むにつれて、図5
で示すように、フィルムシート10aが真空吸着により
下降していき、摩擦体1cとフィルムシート10aが接
触した状態となる。これにより、環状である摩擦体1c
の円内では所定拡張率まで拡張されたフィルムシート1
0aが固定される(図3で示すようにフィルムシート1
0aが水平方向へ拡張されなくなる)。
【0034】続いて、拡張リング7にフィルムシート1
0aを移し取ることとなるが、フィルムシート10aを
低拡張率で固定している現在の高さでは、拡張リング7
にフィルムシート10aを移し取る作業は困難であるた
め、拡張リング7への移し変え作業ができる高さまで拡
張ステージ1を上昇させる。この場合もフィルムシート
10aの真空吸着を続けているため、図5で示すよう
に、フィルムシート10aが固定された状態を維持し、
環状の凹部1bの中にあるフィルムシート10aは所定
の低拡張率から変化することはない。
【0035】そして、拡張リング7への移し取り作業が
可能な高さまで、拡張ステージ1が上昇した場合に、昇
降装置3の上昇動作を停止させる。停止後、図6で示す
ように、下側拡張リング2と対になっている上側拡張リ
ング6を嵌め込み、拡張リング7を完成させる。その
後、フィルムシート10aを切断する(図6参照)。
【0036】この後に、図示しない排気ポンプの稼働を
停止すると、凹部1b内へ空気が入り込んで取り外しが
可能となる。図7で示すように、拡張リング7を拡張ス
テージ1から取り外したとき、拡張リング7には従来よ
りも低拡張率で張り渡されたフィルムシート10aが移
し取られている。
【0037】以上、本発明の実施形態について説明し
た。本発明では、以下のような利点を有する。 (1)拡張ステージ1の構造が簡素であり、製造コスト
を低減している点。 (2)拡張ステージ1は実質旋盤があれば製造可能であ
る点。 (3)機械的に高精度な部品をあえて不要としている
点。 (4)部品点数が著しく少ない点。 (5)組立等も少ない点。 これらが相俟って、拡張ステージ1、つまり、低拡張率
エキスパンダの製造原価を著しく低減させている。
【0038】さらには、その他の必要な構成を、Oリン
グ等の摩擦体、チューブ、排気ポンプなど、既存・市販
の装置を採用して安価に調達できるようにしており、こ
の点からも製造コストを低減させている。またフィルム
シート10aを広げる大小比率である拡張率は、拡張ス
テージ1の高さを変更することで調節が可能であり、そ
の製造工程でそれぞれ要求が異なる拡張率に対して簡単
に応じることができる。拡張ステージ1の高さは実際の
拡張作業時に適宜拡張率を考慮して決定される事項であ
り、所望の拡張率を選択することが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡素な機構であり、かつ、低拡張率でフィルムシートを
拡張できるようにした低拡張率エキスパンダの提供、お
よび、この低拡張率エキスパンダを用いる拡張フィルム
シート固定方法の提供を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低拡張率エキスパンダの実施形態の構
成図である。
【図2】拡張ステージの構成図である。
【図3】低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの
拡張処理を説明する説明図である。
【図4】低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの
固定処理を説明する説明図である。
【図5】低拡張率エキスパンダによるフィルムシートの
固定処理を説明する説明図である。
【図6】フィルムシートの拡張リングへの移し取り処理
を説明する説明図である。
【図7】フィルムシートの拡張リングへの移し取り処理
を説明する説明図である。
【図8】ウェハーリングの構成図である。
【図9】フィルムシート拡張を説明する説明図である。
【図10】従来技術の問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 拡張ステージ 1a ステージ面 1b 凹部 1c 摩擦体 1d 排気口 1e 結合コネクタ 1f チューブ 1g 下側拡張リング配置部 2 下側拡張リング 3 昇降装置 4 ロウアークランプ 4a 摩擦体 5 アッパークランプ 5a 摩擦体 6 上側拡張リング 7 拡張リング 10 ウェハーリング 10a フィルムシート 10b ウェハー 10c チップ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェハーリングの円開口に張り渡されたフ
    ィルムシートを引き延ばしてフィルムシート上に固着さ
    れたダイシング済みのウェハーを複数片のチップに分離
    するための低拡張率エキスパンダであって、 ウェハーリングを保持固定するためのクランプ部と、 クランプ部で支持されるウェハーリングのフィルムシー
    トに対しウェハーが載置された面の裏面からフィルムシ
    ートを押圧する拡張ステージと、 拡張ステージを昇降させる昇降装置と、 拡張ステージに設けられる真空吸着部と、 を備え、 拡張ステージが所定高さに到達したときにフィルムシー
    トの真空吸着を行って、フィルムシートを所定の拡張率
    を維持することを特徴とする低拡張率エキスパンダ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の低拡張率エキスパンダに
    おいて、 前記真空吸着部は、 前記拡張ステージのステージ面に円環状に形成される凹
    部と、 凹部内に配置され、ステージ面よりも低い高さを有する
    円環状の摩擦体と、 凹部内から空気を排気する排気口と、 を備えることを特徴とする低拡張率エキスパンダ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の低拡張率エキスパンダに
    おいて、 前記摩擦体はシリコーンゴムまたは軟質塩化ビニールに
    より形成されることを特徴とする低拡張率エキスパン
    ダ。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の
    低拡張率エキスパンダにおいて、 前記拡張ステージは、 外側面に形成された下側拡張リング配置部と、 下側拡張リング配置部に配置された下側拡張リングと、 を備える、 ことを特徴とする低拡張率エキスパンダ。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の低拡張率エキスパンダを
    用いる拡張フィルムシート固定方法であって、 クランプ部が保持固定するウェハーリングの下側から拡
    張ステージが上昇してフィルムシートを拡張しつつ押し
    上げ、 フィルムシートが所定拡張率に達した場合に排気口を通
    じて凹部内の排気を開始し、 凹部内の摩擦体とフィルムシートとを接触させ環状の凹
    部の円内のフィルムシートを固定し、 凹部内のフィルムシートの固定を維持しつつ拡張ステー
    ジを上昇させ、 所定高さに達したときに下側拡張リングに上側拡張リン
    グを嵌め込んで拡張リングを組み立てるとともに拡張し
    たフィルムシートをウェハーリングから拡張リングへ移
    し取り、 拡張リングとともにフィルムシートの複数片のチップを
    取り出す、 ことを特徴とする拡張フィルムシート固定方法。
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