JP4193251B2 - 樹脂筒 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形によって成形される筒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人は、以前にシャープペンシルの芯保持部材を樹脂製の筒体となし、その筒体をシャープペンシルの先端に配置されている芯保護管に内設した発明をなし、それを出願した(特開平9−183294号公報)。
【0003】
該発明は、芯保持部材がシャープペンシルの先端に配置されているので、芯を無駄なく極力有効に使用することができるというものであるが、未だ、開発の余地が残されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
芯保持部材である筒体の生産性の問題である。この筒体は、射出成型によって成型しているが、筒体がコアピンに付着してしまい、そのコアピンから極めて小さい筒体を離脱させることは極めて困難であった。ちなみに、筒体の大きさは、長さが約5mm、直径が約1mm、内径が約0.5mmである。
ここで、一般的には、一度に数十個〜数百個の筒体を成形する。いわゆる、「多数個取り」といわれる成形方法である。そのため、各々のコアピンの間隔は狭く、それ故に、中間に位置するコアピンに筒体が強固に付着してしまうと、それを取り除く困難性は、著しく向上してしまうものであった。
そこで、コアピン101に芯保持部材(成形品)102をエジェクトするための押し出しプレート103を取り付けることも考えられたが、金型装置が大型化してしまうばかりでなく、押し出す際、小さいが故に成形品を圧縮させてしまったり、ややもすると、挫屈(図8参照)させてしまう場合があり、現実的ではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、射出成形によって成形される筒体であって、その筒体の内面の表面粗さを、外面の表面粗さよりも粗くすると共に、前記筒体の内面を100〜400番の粒子でブラスト加工されたコアピンによって形成し、
その筒体をシャープペンシルの芯保持部材としたこと要旨とする。
【0006】
【作用】
成形品の内面の微少な凹凸が、コアピン表面の微細な凹凸部を滑り、コアピンから抜け、その後、キャビティに残された成形品が収縮する。
【0007】
【実施例】
第1例を図1〜図2に示し説明する。軸筒1の内部には、芯を複数貯蔵する芯タンク2が前後動可能に配置されている。その芯タンク2の後端には、消しゴム3とノックキャップ4とが着脱自在に取り付けられている。
一方、芯タンク2の前方には、中継ぎ部材5を介して芯の把持・解放を行うチャック体6が固定されている。そのチャック体6の前方部分には、チャック体6の開閉を行うチャックリング7が囲繞している。符号8は、前記軸筒1の先端に螺合された先部材であり、その先部材8の内側には、芯の戻りを防止する芯戻り止め部材9が圧入・固定されているが、必ずしも必要なものではない。また、符号10は、コイルスプリングなどの弾撥部材であり、前記芯タンク2と共にチャック体6を後方に付勢している。
【0008】
前記先部材8の前端には、金属パイプからなる芯保護管11が圧入・固定されているが、先部材8と、例えば、射出成形などによって一体成形しても良く、また、別部材ではあるが、インサート成形などによって先部材と一体的に成形しても良い。
そして、その芯保護管11の内側には、射出成形によって成形された筒状の芯保持部材12が配置されている。また、その芯保持部材12の前後には、芯保護管11からの脱落を防止する固定リング13、14が、芯保護管11に対して圧入されている。勿論、その固定リング13、14の内径は、使用する芯の直径よりも大きい。
なお、芯保持部材12の脱落防止方法としては、先部材8に内面段部8aを形成し、前方には前記固定リング14を圧入しても良いし(図3参照)、芯保護管11の前方内面に段部を形成するなどして、芯保護管11からの脱落防止を図っても良い。
【0009】
ここで、前記芯保持部材12について詳述する。芯保持部材12の外径は、芯保護管11の内径とほぼ同径か、若干大径に形成されている。一方、芯保持部材12の内径は、使用する芯の外径よりも若干小径に形成されている。よって、芯が芯保持部材12に挿入すると、その芯保持部材12は自らの弾性によって圧縮し、その反力で芯を挟持すると共に、外方に逃げ、芯保護管11の内面に圧接する。これらの作用によって、芯の芯保持部材12に対する回転、並びに、芯保持部材12の芯保護管11に対する回転が阻止され、もって、チャック体6から離れた芯(残芯)の回転が防止されることになり、残芯においても違和感なく筆記することができる。
【0010】
また、前記芯保持部材12の両端部の内面と外面には、面取り加工が施されている。内面面取り部15は、芯を芯保持部材12に導きやすくするために施されており、一方、外面面取り部16は、芯保持部材12を芯保護管11に組み付けやすくするために施されている。
さらに、芯保持部材12の内面の表面粗さは、外面の表面粗さよりも粗く形成されている。後述する、成型の際の生産性を考慮してもことである。なお、芯に接する芯保持部材12の内面を粗く形成することによって、芯の表面の粗さが芯保持部材の内面の表面粗さと合致し、つまり、互いの粗さが凹凸係合的な作用をなし、芯の芯保持部材に対する回転防止効果がさらに高まるという効果も発生する。
【0011】
前記芯保持部材の材質としては、シリコーンゴムやアクリロニトリルーブタジエンゴムなどが挙げられるが、前記の材質に結晶性樹脂、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンを含ませた混合物質や、結晶性樹脂のみで成形したものが好適な例である。後述する射出成形後における、成形品の収縮率が高く、もって、キャビティからの離脱性が良好な物質である。
【0012】
次ぎに、芯保持部材12の成形方法について説明する。符号17は、芯保持部材(成形品)が成形されるキャビティ18が形成されたキャビティプレートであり、キャビティ18には、芯保持部材に貫通孔を形成するコアピン19が飛び込んでいる。そのコアピン19の表面には、成形される芯保持部材の内面に微少な凹凸を形成するための微細な凹凸が形成されている。具体的に、コアピン19の表面は、100〜400番程度の粒子でブラスト加工されている。一方、芯保持部材の外面が形成されるキャビティ18の内面は、ブラスト加工など粗面にするような加工は施されておらず、よって、成形される芯保持部材の外面はほぼ滑らかな表面となっている。
【0013】
次に動作について説明すると、最初に図4の状態よりキャビティ内に樹脂を流入させ射出成形を行う。次いで、キャビティ18とコアピン19とを離脱させるが、この時、成形品はコアピン19の微少な凹凸によって、また、成形品のキャビティへの張り付き作用によって、前記成形品(芯保持部材12)はコアピンから剥離し、キャビティ18内に残留する(図5参照)。
ここで、キャビティ内の成形品は、時間と共に冷却されるに従って収縮し、もって、この時点でキャビティからの離脱(剥離)が容易となる。最後に、エアーなどをキャビティに吹き付け、キャビティから芯保持部材(成形品)を排出する。この射出成形によって得られた芯保持部材の外面は、滑らかな表面になっているが(ほんの僅かではあるが、微細な凹凸は形成される:図6参照)が、その内面は、図7に示されるように微少な凹凸の密度が大きくなっている。つまり、芯保持部材の内面は、外面に比べ粗面となっている。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、小さな筒体を無理なく、容易に成形、生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1例を示す縦断面図。
【図2】 図1の要部拡大図。
【図3】 芯保持部材の固定方法の他の例を示す要部拡大図。
【図4】 射出成形開始時の要部断面図。
【図5】 射出成形完了時の要部断面図。
【図6】 芯保持部材の外面の拡大外観図。
【図7】 芯保持部材の内面の拡大外観図。
【図8】 従来の射出成形方法を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 軸筒
2 芯タンク
3 消しゴム
4 ノックキャップ
5 中継ぎ部材
6 チャック体
7 チャックリング
8 先部材
9 芯戻り止め部材
10 弾撥部材
11 芯保護管
12 芯保持部材
13 固定リング
14 固定リング
15 内面面取り部
16 外面面取り部
17 キャビティプレート
18 キャビティ
19 コアピン
Claims (1)
- 射出成形によって成形される筒体であって、その筒体の内面の表面粗さを、外面の表面粗さよりも粗くすると共に、前記筒体の内面を100〜400番の粒子でブラスト加工されたコアピンによって形成し、その筒体をシャープペンシルの芯保持部材としたことを特徴とする樹脂筒。
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JP32614998A JP4193251B2 (ja) | 1998-10-30 | 1998-10-30 | 樹脂筒 |
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JP32614998A Expired - Fee Related JP4193251B2 (ja) | 1998-10-30 | 1998-10-30 | 樹脂筒 |
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