JP4190698B2 - 部品組立装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、斜面付き柱状部品の該斜面に主機能部品を接着する工程を含む部品組立装置に関し、特にその接着品質及び接合精度の向上と、その装置全体の小型化および装置コストの低減を図れるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図5に示すような複数の部品P1〜P5からなる組立構造体を組み立てる場合、その部品組立装置は、部品P1〜P5の組立順ごとに個別に組立接着ステージを有し、その各組立接着ステージごとにそれぞれ部品の組付け作業と接着作業が行なわれている。
【0003】
すなわち、図5に示した組立構造体の構成部品番号をNO.1〜NO.5とした場合、従来の部品組立装置では、最初に第1の組立接着ステージでNO.1部品P1に対しNO.2部品P2の組付け接着作業が行なわれ、次に、第2の組立接着ステージにおいて、その接着部品P1、P2に対しNO.3部品P3の組付け接着作業が行なわれ、以下同様に、第3および第4の組立接着ステージにおいて、それぞれNO.4、NO.5部品P4、P5の組付け接着作業が行なわれるものとしている。
【0004】
しかしながら、上記従来の部品組立装置によると、図5に示した傾斜面付き部品P1の斜面S1に部品P2を組付け接着する場合、その斜面S1に接着剤を塗布するが、この塗布された接着剤が斜面S1に沿って流れてしまうことから、接着品質が悪化し、接着不良品が多発し易い。
【0005】
また、上記従来の部品組立装置にあっては、部品P1〜P5の組付け接着作業数に相当する数の接着組立ステージを複数備える構造であるため、その装置全体が大型化し、また、各接着組立ステージごとに部品の接着を行なう関係上、接着剤塗布用のディスペンサー等、高価な機器を接着組立ステージごとに個別に配置しなければならず、装置全体のコストが高くならざるを得ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、接着品質及び接合精度の向上と、装置全体の小型化および装置コストの低減を図るのに好適な部品組立装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも斜面付き柱状部品の斜面に接着剤で主機能部品を接着する工程を含む部品組立装置において、上記接着剤を塗布するための接着剤塗布手段と、上記柱状部品の外周側を水平方向から掴むとともに、その掴んだ柱状部品を斜めに傾ける方向に揺動可能なクランプ揺動手段と、上記柱状部品を上記クランプ揺動手段側へ移送する移送機能、および、上記クランプ揺動手段が掴んでいる柱状部品の斜面に上記主機能部品を移送し載置する移送機能を具備するアームロボットと、を備え、上記クランプ揺動手段は、上記柱状部品を掴んだ後、その揺動動作により上記柱状部品の斜面を上向きに水平に設定し、上記接着剤塗布手段は、回転可能な回動板と、回動板上にスライド可能に配置されたスライド体と、スライド体の一端側に揺動可能に配置されたディスペンサーとからなるとともに、上記クランプ揺動手段により水平に設定された柱状部品の斜面を接着剤の塗布ターゲットとし、上記回動板の回転動作、上記スライド体のスライド動作、及び上記ディスペンサーの揺動動作によって上記ディスペンサーの先端塗布ノズルを当該塗布ターゲットに近づけ、そのディスペンサーの先端塗布ノズルから当該塗布ターゲットに接着剤を塗布することを特徴とするものである。
【0008】
上記本発明において、上記アームロボットは、さらに、上記クランプ揺動手段に内側筒部品を移送する機能と、上記クランプ揺動手段が掴んでいる柱状部品の外周に上記内側筒部品を嵌挿装着させる機能とを具備し、上記接着剤塗布手段は、さらに、上記回動板の回転中心と上記柱状部品の軸心とを一致させるとともに、その柱状部品の外周の1点に上記ディスペンサーの先端塗布ノズルを近づけた後、上記回動板をその回転中心周りに1回転させることによって、上記ディスペンサーの先端塗布ノズルから上記柱状部品の外周に接着剤を塗布することを特徴とするものである。
【0009】
上記本発明において、上記アームロボットは、さらに、上記クランプ揺動手段に外側筒部品を移送する機能と、上記クランプ揺動手段が掴んでいる柱状部品の外周に内側筒部品が嵌挿装着された後、その内側筒部品が上記外側筒部品の中に没入するように上記内側筒部品の外周に上記外側筒部品を嵌挿装着させる機能とを具備し、上記接着剤塗布手段は、さらに、上記内側筒部品の外周に上記外側筒部品が嵌挿装着された後、上記回動板の回転中心と上記柱状部品の軸心とを一致させるとともに、上記ディスペンサーの先端塗布ノズルの先が上記柱状部品の軸心を超えて上記外側筒部品の内面側へ達するように設定し、その後、上記回動板をその回転中心周りに1回転させることによって、上記ディスペンサーの先端塗布ノズルから上記内外両筒部品間の環状隙間に接着剤を充填塗布することを特徴とするものである。
【0010】
上記本発明において、上記アームロボットは、さらに、上記クランプ揺動手段側へ別の主機能部品を移送する機能と、上記クランプ揺動手段の揺動動作により、柱状部品の上下面が反転して該柱状部品の他の斜面が上向きに水平に設定された後、該水平設定後の他の斜面に別の主機能部品を移送し載置する機能とを具備し、上記接着剤塗布手段は、さらに、上記クランプ揺動手段の揺動動作により水平に設定された上記柱状部品の他の斜面を接着剤の塗布ターゲットとし、上記回動板の回転動作、上記スライド体のスライド動作、及び上記ディスペンサーの揺動動作によって上記ディスペンサーの先端塗布ノズルを当該塗布ターゲットに近づけ、そのディスペンサーの先端塗布ノズルから当該塗布ターゲットに接着剤を塗布することを特徴とするものである。
【0011】
本発明は、上記接着剤塗布手段により塗布される接着剤がUV硬化型接着剤からなり、その接着剤の硬化手段としてUV照射装置を備えてなることを特徴とするものである。
【0015】
本発明では、柱状部品の斜面への接着剤の塗布にあたり、該斜面が水平に設定される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る部品組立装置の実施形態について図1乃至図5を基に詳細に説明する。
【0017】
図1に示した本実施形態の部品組立装置1はアームロボット2を有し、アームロボット2の作業領域内に複数のトレーT1〜T7、クランプ揺動手段3、斜面方向検知手段4等が設けられている。
【0018】
上記複数のトレーのうち、第1〜第5のトレーT1〜T5には各種部品が収納される。たとえば、図5に示すような複数の部品P1〜P5からなる組立構造体を組み立て製造する場合、第1のトレーT1には斜面付き柱状部品P1、第2のトレーT2には主機能部品P2、第3のトレーT3には内側筒部品P3、第4のトレーには外側筒部品P4、また第5のトレーT5には別の主機能部品P5(以下「別主機能部品」という。)がそれぞれ複数収納される。なお、第6のトレーT6には組立構造体の完成品が、また第7トレーT7には不良品が収納される。
【0019】
クランプ揺動手段3は、図2に示すような左右一対の爪5により、柱状部品P1や内側筒部品P3等のような柱状体の外周側を水平方向から掴む手段として設けたものである。また、このクランプ揺動手段3は、その爪5で掴んでいる柱状部品P1を斜めに傾ける方向に揺動させる機能、および柱状部品P1を掴んだまま反転させる機能等も備えている。なお、その揺動と反転の動作は、左右の両爪5が同時に爪5の軸心O2−O2周りに回転することにより行なわれる。さらに、クランプ揺動手段3は、XY座標軸方向に移動できる組立作業テーブル6上に搭載されており、この組立作業テーブル6の移動動作により、クランプ揺動手段3全体がXY座標軸方向に移動できるように構成されている。
【0020】
斜面方向検知手段4は、クランプ揺動手段3が柱状部品P1を掴む前に、予め柱状部品P1の斜面の向きを検知する手段として設けたものであり、その検知方式については各種考えられるが、たとえば、柱状部品P1の外周にマーキング部位を設けるとともに、このマーキング部位を基準に柱状部品P1の斜面がどの方向を向いているのかを検知する等の方式を採用することができる。ところで、このような検知工程を必要とする理由は次の通りである。
【0021】
本実施形態では、柱状部品P1の斜面S1に主機能部品P2を接着するが、その接着品質の向上を図るためには、接着剤塗布時に柱状部品P1の斜面S1を水平に設定することにより、柱状部品P1の斜面S1に塗布された接着剤の自重による流動をできる限り抑制することが好ましい。この観点から、クランプ揺動手段3では、その揺動動作により柱状部品P1の斜面S1を水平に設定するのであるが、この際、柱状部品P1の斜面S1の向きが問題になる。
【0022】
すなわち、クランプ揺動手段3が柱状部品P1を掴んだときに、その柱状部品P1の斜面S1がクランプ揺動手段3の揺動動作方向とは別の方向を向いていると、たとえ揺動動作を行なったとしても、柱状部品P1の斜面S1は水平にならないのである。この不具合は、特に第1のトレーT1に置かれている柱状部品P1の斜面S1の向きが何ら規制されていない場合に深刻な問題となる。そこで、柱状部品P1の斜面S1を高精度に水平に設定できるようにする観点から、クランプ揺動手段3が柱状部品P1を掴む前に、予め柱状部品P1の斜面S1の向きを検知する必要があり、そのために設けたものが斜面方向検知手段4である。
【0023】
アームロボット2は、複数の可動関節を駆使して3次元的に動くことのできる多関節アーム型ロボットからなり、その可動関節の作動等により斜面方向調整機能や移送機能等の諸機能を実現する。ここで、斜面方向調整機能とは、クランプ揺動手段3が柱状部品P1を掴む前に、予め斜面方向検知手段4での検知結果に基づき、柱状部品P1の斜面S1がクランプ揺動手段3の揺動動作方向を向くように調整するという動作機能をいう。また、移送機能とは、その調整後の柱状部品P1をクランプ揺動手段3に移送したり、クランプ揺動手段3が掴んでいる柱状部品P1の斜面に主機能部品P2を移送する動作機能等をいう。
【0024】
クランプ揺動手段3の近傍には接着剤塗布手段7が設けられている。この接着剤塗布手段7は柱状部品P1の斜面等に接着剤を塗布する手段であり、その接着剤の塗布機構については各種考えられるが、本実施形態では、図3に示すようにディスペンサー8を用いた接着剤の塗布機構を採用している。
【0025】
図3に示した塗布機構は、接着機器搭載テーブル9上に回動板10を設け、該回動板10上にスライド体11を配置するとともに、そのスライド体11の一端側にディスペンサー8を揺動可能に配置した構造であり、この構造の場合、ディスペンサー8は、胴体腹部の支持ピン12を介してスライド体11に揺動可能に支持されるとともに、該支持ピン12を支点とする揺動動作により、その先端塗布ノズル8aからの接着剤の塗布角度を適宜微調整することができる。
【0026】
なお、ディスペンサー8内には塗布用の接着剤が充填されているが、この接着剤は、図示しない接着剤供給装置側からチューブを介してディスペンサー8内に補充供給される。
【0027】
上記のようなディスペンサー8の揺動動作は、ディスペンサー8後端側に係合している揺動ロット13のスライドにより行なうことができ、この揺動ロット13のスライドは、スライド体11側に取り付けられているアクチュエータ14により行なわれる。また、スライド体11は、回動板10の上を図中矢印の方向に前後移動可能に設けられており、このスライド体11の前後移動は、回動板10側に取り付けられているアクチュエータ15により行なわれる。さらに、回動板10は、図示しない周知のモータ等により、その回転中心O1−O1周りに回転可能に構成されている。
【0028】
本実施形態の部品組立装置では、接着剤としてUV硬化型接着剤を用いる関係上、その接着剤硬化手段としてUV照射装置16を設けており、このUV照射装置16は、クランプ揺動手段3を介して接着剤塗布手段7と対向する側に配置されている。
【0029】
次に、上記の如く構成された組立装置の動作について図1乃至図5を用いて説明する。
【0030】
図1に示した本実施形態の部品組立装置1を用いて図5に示すような複数の部品P1〜P5からなる組立構造体を組み立て製造する場合は、まず第1のトレーT1に斜面付き柱状部品P1を、第2のトレーT2に主機能部品P2を、第3のトレーT3に内側筒部品P3を、第4のトレーT4に外側筒部品P4を、第5のトレーT5に別主機能部品P5をそれぞれ複数配置する。このとき、第1のトレーT1に収納される柱状部品P1の斜面S1の方向性はランダムであってもよい。後で該斜面S1の方向性が調整されるからである。
【0031】
各トレーT1〜T5への部品P1〜P5の配置収納が完了した後に、図示しない動作スタートボタン等が押されると、図4に示したように柱状部品P1をベースとし、これに最初に主機能部品P2が取り付けられ、次に内側筒部品P3、外側筒部品P4、別主機能部品P5の順に、それぞれの部品が順次組付け接着される。以下、その組立順に具体的な作業内容を説明する。
【0032】
(1)主機能部品P5の取付け接合工程
図1に示したように、本工程では、まずアームロボット2が第1のトレーT1から斜面方向検知手段4を経由してクランプ揺動手段3側へ柱状部品P1を移送する。このとき、斜面方向検知手段4において柱状部品P1の斜面S1の方向が検知し確認される。そして、その検知後の柱状部品P1がクランプ揺動手段3側へ受け渡されるが、この受け渡し前に、アームロボット2は、斜面方向検知手段4での検知結果に基づき、柱状部品P1の斜面S1がクランプ揺動手段3の揺動動作方向を向くように調整する。したがって、その調整後の柱状部品P1がクランプ揺動手段3側へ供給されるとともに、そのクランプ揺動手段3の両爪5により当該調整後の柱状部品P1が挟持される(図4(a)および図2参照)。
【0033】
その後、クランプ揺動手段3側が柱状部品P1を掴んだまま揺動し、この揺動動作により、柱状部品P1の一の斜面S1が上を向いて水平に設定される(図4(b)参照)。つまり、この作業は、柱状部品P1の斜面S1が水平になるように当該柱状部品P1を斜めに傾ける作業である。そして、その水平設定後の斜面S1に、接着剤塗布手段7が接着剤を塗布する。
【0034】
柱状部品P1の斜面S1への接着剤塗布パターンは、その斜面S1の4点に接着剤が塗布される形態とする。この場合における接着剤塗布点の位置の微調整については、図3に示した回動板10の回動、スライド体11のスライド、ディスペンサー8の揺動等により適宜行うことができ、また、接着剤塗布点への接着剤塗布手段7の移動動作は、接着機器搭載テーブル9の移動により行うものとする。
【0035】
上記のような接着剤の塗布作業が完了すると、第2のトレーT2上の主機能部品S1がクランプ揺動手段3側へ移送されるとともに、クランプ揺動手段3が現在把持している柱状部品P1の斜面S1上に、主機能部品P1が載置される。なお、この主機能部品P1の移送動作と載置動作はアームロボット2により行われる。その後、UV照射装置16からのUV照射により接着剤の硬化が行なわれ、接着剤を介して柱状部品P1と主機能部品P1が接着接合される。
【0036】
(2)内側筒部品P3の取付け接合工程
本工程の作業内容は次の通りである。すなわち、クランプ揺動手段3により把持されている柱状部品P1の外周に、接着剤塗布手段7が接着剤を塗布する。この際、接着剤塗布手段7による接着剤の塗布部位は、柱状部品P1の上部側外周に集中させるものとする。これは、後で柱状部品P1の外周に内側筒部品P3が嵌挿装着される際に、その内側筒部品P3が接着剤を柱状部品P1の下部側へ引き摺って行く現象との関係から、柱状部品P1の上部側外周に比較的多めに接着剤を塗布しておく必要があるためである。
【0037】
柱状部品P1の上部側外周への接着剤塗布パターンは、その上部側外周の全面に接着剤が塗布される形態とする。このような全面塗布を行う場合には、図3に示した接着剤塗布手段7の回動板10の回転中心O1−O1と柱状部品P1の軸心とを一致させるとともに、その柱状部品P1の上部側外周の1点にディスペンサー8の先端塗布ノズル8aを近づけた後、回動板10をその回転中心O1−O1周りに1回転させればよい。このようにすると、ディスペンサー8の先端塗布ノズル8aが柱状部品P1の上部側外周に沿って一回りするので、その柱状部品P1の上部側外周全体に接着剤を塗布することができる。
【0038】
なお、回動板10の回転中心O1−O1と柱状部品P1の軸心とを一致させる動作の微調整については、図3に示したスライド体11のスライド等により行うことができ、また、ディスペンサー8の先端塗布ノズル8aを柱状部品P1の上部側外周に近づける動作の微調整については、ディスペンサー8の揺動等により行うことができる。
【0039】
上記のような接着剤塗布作業が完了すると、第3のトレーT3上の内側筒部品P3がクランプ揺動手段3側へ移送されるとともに、そのクランプ揺動手段3により把持されている柱状部品P1の外周に、その内側筒部品P3が嵌挿装着される(図4(c)参照)。なお、この内側筒部品P3の移送作業と嵌挿装着作業はアームロボット2により行われる。その後、UV照射装置16からのUV照射により接着剤の硬化が行なわれ、接着剤を介して内側筒部品P3と柱状部品P1が接着接合される。
【0040】
(3)外側筒部品P4の取付け接合工程
本工程の作業内容は次の通りである。すなわち、前工程(2)では、柱状部品P1の外周に内側筒部品P3を嵌挿装着したが、本工程では、その内側筒部品P3の外周にさらに外側筒部品P4を嵌挿装着し(図4(d)参照)、その後、内外両筒部品P3、P4間の環状隙間Gに接着剤を塗布充填する。
【0041】
外側筒部品P4の嵌挿装着時には、第4のトレーT4上からクランプ揺動手段3側へ外側筒部品P4が移送されるが、この外側筒部品P4の移送作業と嵌挿装着作業はアームロボット2により行われる。
【0042】
内外両筒部品P3、P4間の環状隙間Gへの接着剤塗布パターンは、その環状隙間G全体に接着剤が塗布される形態とする。このような環状隙間G全体への接着剤の塗布作業は、本実施形態の場合、内側筒部品P3が外側筒部品P4の中に没入する構造との関係から、外側筒部品P4の内面側へ接着剤を塗布する作業となるが、この塗布作業を行なうときは、図3に示した接着剤塗布手段7の回動板10の回転中心O1−O1と柱状部品P1の軸心とを一致させるとともに、ディスペンサー8の先端塗布ノズル8aの先8a−1が柱状部品P1の軸心を越えて外側筒部品P4の内面側へ達するように設定する。そして、その設定後に、回動板10をその回転中心O1−O1周りに1回転させれば、ディスペンサー8の先端塗布ノズル8aの先8a−1が外側部品P4の内面に沿って一回りするので、その内外両筒部品P3、P4間の環状隙間G全体に接着剤を塗布充填することができる。
【0043】
なお、この工程においても、回動板10の回転中心O1−O1と柱状部品P1の軸心とを一致させる動作の微調整については、スライド体11のスライド等により行うことができる。また、ディスペンサー8の先端塗布ノズル8aの先8a−1を外側筒部品P4の内面側へ到達させる動作の微調整については、ディスペンサー8の揺動等により行うことができる。
【0044】
(4)別主機能部品P5の取付け接合工程
本工程の作業内容は次の通りである。前工程(1)では、柱状部品P1の一の斜面S1に主機能部品P1を組み付け接着したが、本工程では、その一の斜面S1の裏面側に位置する他の斜面S2に、別主機能部品P5を組み付け接着するものとする。
【0045】
すなわち、本工程においては、まずクランプ揺動手段3の揺動動作により、柱状部品P1の上下面を反転させて柱状部品P1の他の斜面S2を上に向かせるとともに、該他の斜面S2を水平に設定する(図4(e)参照)。その後、この水平設定後の斜面S2に、接着剤塗布手段7が接着剤を塗布する。
【0046】
上記のような柱状部品P1の斜面S2への接着剤塗布パターン、および接着剤塗布点の位置の微調整は、上記(1)の工程作業内容と同様である。
【0047】
上記のような接着剤の塗布作業が完了すると、第5のトレーT5上の別主機能部品P5がクランプ揺動手段3側へ移送されるとともに、クランプ揺動手段3が現在把持している柱状部品P1の他の斜面S2上に、別主機能部品P5が載置される。
【0048】
なお、別主機能部品の移送作業と載置作業がアームロボット2により行われることや、その載置作業後に、UV照射装置16からのUV照射により接着剤の硬化が行なわれることについては、上記(1)の工程作業内容と同様である。
【0049】
以上説明した(1)〜(4)までの各工程における作業が完了すると、図5に示すような組立構造体の完成品が得られる。
【0050】
クランプ揺動手段3が掴み損ねた柱状部品P1等は不良品として第6のトレーT6に移送され、また、組立構造体の完成品は第7のトレーT7に移送されるが、これらの移送作業はアームロボット2により行なわれる。
【0051】
【発明の効果】
本発明に係る部品組立装置にあっては、上記の如く、柱状部品の斜面への接着剤の塗布にあたり、該斜面を水平に設定するという構成を採用したものであるから、柱状部品P1の斜面に塗布された接着剤の自重による流動を効果的に抑制することができ、接着品質及び接合精度の向上を図れ、接着不良品を大幅に削減することができる。
【0052】
また、本発明に係る部品組立装置によると、複数の部品からなる組立構造体を組み立てる際、その各部品の移送、組立、接着作業がアームロボットと接着剤塗布手段により行なわれる構成を採用したものであるから、この種のアームロボットと接着剤塗布手段を具備する接着組立ステージが1つあればよく、接着組立ステージ数の数が従来に比し大幅に減り、装置全体の小型化と装置コストの低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る部品組立装置の一実施形態の全体説明図。
【図2】図1に示した部品組立装置におけるクランプ揺動手段の説明図であり、同図(a)はクランプ揺動手段を図1矢印C方向からみたときの正面図、同図(b)はクランプ揺動手段の平面図である。
【図3】図1に示した部品組立装置における接着剤塗布手段の説明図であり、同図(a)は接着剤塗布手段を図1矢印C方向からみたときの正面図、同図(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図4】図1に示した部品組立装置により図5に示した組立構造体を組み立て製造する際の動作説明図。
【図5】複数の部品からなる組立構造体の完成品の断面図。
【符号の説明】
1 部品組立装置
2 アームロボット
3 クランプ揺動手段
4 斜面方向検知手段
5 爪
6 組立作業テーブル
7 接着剤塗布手段
8 ディスペンサー
8a 先端塗布ノズル
8a−1 先端塗布ノズルの先
9 接着機器搭載テーブル
10 回動板
11 スライド体
12 支持ピン
13 揺動ロット
14、15 アクチュエータ
16 UV照射装置
P1 部品(斜面付き柱状部品)
P2 部品(主機能部品)
P3 部品(内側筒部品)
P4 部品(外側筒部品)
P5 部品(別主機能部品)
S1 柱状部品の一の斜面
S2 柱状部品の他の斜面
T1〜T6 トレー
G 環状隙間
Claims (5)
- 少なくとも斜面付き柱状部品の斜面に接着剤で主機能部品を接着する工程を含む部品組立装置において、
上記接着剤を塗布するための接着剤塗布手段と、
上記柱状部品の外周側を水平方向から掴むとともに、その掴んだ柱状部品を斜めに傾ける方向に揺動可能なクランプ揺動手段と、
上記柱状部品を上記クランプ揺動手段側へ移送する移送機能、および、上記クランプ揺動手段が掴んでいる柱状部品の斜面に上記主機能部品を移送し載置する移送機能を具備するアームロボットと、を備え、
上記クランプ揺動手段は、
上記柱状部品を掴んだ後、その揺動動作により上記柱状部品の斜面を上向きに水平に設定し、
上記接着剤塗布手段は、
回転可能な回動板と、回動板上にスライド可能に配置されたスライド体と、スライド体の一端側に揺動可能に配置されたディスペンサーとからなるとともに、
上記クランプ揺動手段により水平に設定された柱状部品の斜面を接着剤の塗布ターゲットとし、上記回動板の回転動作、上記スライド体のスライド動作、及び上記ディスペンサーの揺動動作によって上記ディスペンサーの先端塗布ノズルを当該塗布ターゲットに近づけ、そのディスペンサーの先端塗布ノズルから当該塗布ターゲットに接着剤を塗布すること
を特徴とする部品組立装置。 - 上記アームロボットは、
さらに、上記クランプ揺動手段に内側筒部品を移送する機能と、上記クランプ揺動手段が掴んでいる柱状部品の外周に上記内側筒部品を嵌挿装着させる機能とを具備し、
上記接着剤塗布手段は、
さらに、上記回動板の回転中心と上記柱状部品の軸心とを一致させるとともに、その柱状部品の外周の1点に上記ディスペンサーの先端塗布ノズルを近づけた後、上記回動板をその回転中心周りに1回転させることによって、上記ディスペンサーの先端塗布ノズルから上記柱状部品の外周に接着剤を塗布すること
を特徴とする請求項1に記載の部品組立装置。 - 上記アームロボットは、
さらに、上記クランプ揺動手段に外側筒部品を移送する機能と、上記クランプ揺動手段が掴んでいる柱状部品の外周に内側筒部品が嵌挿装着された後、その内側筒部品が上記外側筒部品の中に没入するように上記内側筒部品の外周に上記外側筒部品を嵌挿装着させる機能とを具備し、
上記接着剤塗布手段は、
さらに、上記内側筒部品の外周に上記外側筒部品が嵌挿装着された後、上記回動板の回転中心と上記柱状部品の軸心とを一致させるとともに、上記ディスペンサーの先端塗布ノズルの先が上記柱状部品の軸心を超えて上記外側筒部品の内面側へ達するように設定し、その後、上記回動板をその回転中心周りに1回転させることによって、上記ディスペンサーの先端塗布ノズルから上記内外両筒部品間の環状隙間に接着剤を充填塗布すること
を特徴とする請求項1または2に記載の部品組立装置。 - 上記アームロボットは、
さらに、上記クランプ揺動手段側へ別の主機能部品を移送する機能と、上記クランプ揺動手段の揺動動作により、柱状部品の上下面が反転して該柱状部品の他の斜面が上向きに水平に設定された後、該水平設定後の他の斜面に別の主機能部品を移送し載置する機能とを具備し、
上記接着剤塗布手段は、
さらに、上記クランプ揺動手段の揺動動作により水平に設定された上記柱状部品の他の斜面を接着剤の塗布ターゲットとし、上記回動板の回転動作、上記スライド体のスライド 動作、及び上記ディスペンサーの揺動動作によって上記ディスペンサーの先端塗布ノズルを当該塗布ターゲットに近づけ、そのディスペンサーの先端塗布ノズルから当該塗布ターゲットに接着剤を塗布すること
を特徴とする請求項1ないし3に記載の部品組立装置。 - 上記接着剤塗布手段により塗布される接着剤がUV硬化型接着剤からなり、その接着剤の硬化手段としてUV照射装置を備えてなることを特徴とする請求項1ないし4に記載の部品組立装置。
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