JP4190669B2 - 汚染物質が付着した粒状体の処理方法及びその装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染土壌や焼却灰等の汚染物質が付着された粒状体を細粒化するとともに、上記粒状体の表面に付着している重金属類やダイオキシン類等の汚染物質を離脱させる方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、リサイクルができない生ゴミ等の可燃物は、主に、ストーカ式焼却炉あるいは流動床式焼却炉において焼却され、焼却灰として廃棄物処分場に搬出されて埋設される。実際の焼却灰には、上記可燃物に混って焼却された金属屑やガラスあるいは陶器類の欠片や土砂等も含まれているので、焼却灰の成分としては、各種金属やシリカ,アルミナ,石灰等が混ざっている。このような焼却灰は、廃棄量が多いことや、重金属類や焼却過程で生じたダイオキシン等の有害物質が焼却灰に付着していることから、焼却灰の減容化及び無害化の方法あるいは再利用の技術の確立が望まれている。
焼却灰に含まれる鉛,亜鉛,銅,カドミウム等の有害な重金属類を無害とする方法としては、(1)溶融固化、(2)セメント固化、(3)薬剤処理、(4)酸やその他の溶媒による安定化、(5)炭酸塩化処理、(6)水洗浄などがある。これらの内で最も確実な方法は(1)の溶融固化で、これは焼却灰を約1500℃以上の高温で溶融した後廃棄物処分場に廃棄、または粉砕して微粒片とし再利用する方法で、この処理方法は現在実用化されている。この処理方法では、重金属類は溶融物の内部に封じ込められいるので、上記溶融物が水に触れた場合でも上記重金属類が溶出することはないといわれている。
(2)のセメント固化は、焼却灰にセメントを入れるため、廃棄物の量が増大してしまうという致命的な欠点がある。その上、セメントの混入によって処理された焼却灰はアルカリ性が強くなり、かえって鉛などが溶出する危険性が高い。(3)の薬剤処理では、pH調整が重要であるが、焼却灰に含まれる物質が一定せずかつ多様なことからpH調整が難しく、不適切であると薬剤添加の効果がないので疑問視されている。(4)の酸やその他の溶媒による安定化は、重金属類を残存させた状態で安定化させるので、長期的に溶出を防止することは難しい。(5)の炭酸塩化処理は維持管理が難しく、その上装置が複雑なので実用的ではない。(6)の水洗浄は、酸性雨等で酸性環境にならなければ、比較的容易に重金属類が除去できるといわれているが、その効果は粉体状の飛灰で確認されているだけで、焼却灰の場合のように、団粒状態にあるような粒状体に付着されている重金属類やダイオキシン類に対しては、十分な効果が期待できない。
また、上述した溶融固化は、焼却灰の処理温度が高いため、ダイオキシン類を熱分解して無害化することができるので、現状では、この溶融固化による処理が最も効果的であるといわれており、この溶融固化が焼却灰の処理方法の主流となっている。
【0003】
しかしながら、長期的にみると、溶融固化においても、処分場に埋設された溶融物の内部に封じ込められている重金属類が溶出する可能性は否定できない。また、溶融固化では、焼却灰を高温で溶融するために、溶融炉等の大型設備を必要とすることや、多大な燃料を必要とすることから、設備の建設費や処理コストが高いといった問題点がある。
【0004】
一方、近年、化学工場や金属精錬工場等の工場近辺の土壌が、重金属類や有機塩素化合物あるいは油性分等で汚染されていることが問題視されている。また、海難事故等により海に流出した原油で汚染された海浜の土壌や、原油存在地盤のトンネル掘削に伴い搬出される掘削土には原油が付着しているため、その処理が困難となることがしばしばある。更に、問題となる汚染物質が付着した土壌(汚染土壌)としては、上述した焼却灰の混入により汚染された土壌も含まれる。
このような汚染土壌に対しても、上記汚染物質を除去し、石,砂,微粒分等を抽出して再利用する技術の確立が望まれている。
【0005】
一般に、焼却灰に付着しているダイオキシン類は、焼却灰中の2mm以下の大きさの粒状体表面に比較的強く付着しているといわれている。そこで、焼却灰中の5mm以上の大きさの粒状体を分級し、上記粒状体表面に比較的弱く付着しているダイオキシン類を取り除く処理すれば、この粒状体は無害であり再利用可能と考えられる。しかしながら、粒状体同士が団粒状態にあるような焼却灰を、個々の粒状体を破壊することなく分離する方法や、ダイオキシン類の比較的強く付着している2mm以下の大きさの粒状体からダイオキシン類を離脱させる方法については、発明者の知るところでは提案されていない。
更に、焼却灰は軟らかい組織であるので、一般の破砕機では焼却灰に付着したダイオキシン類を離脱させることが困難であるだけでなく、例えば、ボールミル等を用いて焼却灰を粉砕すると、焼却灰の粒状体も細粒化されてしまい、ダイオキシン類の付着した粒状体を分離できずかえって減容化が難しくなってしまう。また、汚染土壌は、粒状体同士が団粒状態となっている部分は少ないものの、上記粒状体に付着している重金属類や油性分等の汚染物質は粒径が極めて小さいため、上記焼却灰と同様に、一般の破砕機では上記汚染物質を離脱させることが困難であるだけでなく、汚染土壌の土粒子も細粒化されてしまい、上記汚染物質を分離することが困難となる。
【0006】
ところで、特開平8−164363号公報には、砂礫や粘土等を含む浚渫土を粉砕することなく、浚渫土中の石等の鋭角部を取り除くとともに土塊や砂塊等を破砕する破砕機が開示されている。図9(a),(b)は、この破砕機10の構成を示す図で、(a)図は側面図、(b)図は(a)図のA−A断面図である。破砕機10は、内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根6Wを有する円筒状の回転ドラム6と、外周面に軸方向に沿って取付けられ、径方向に突出する複数の内羽根7Wを有し、上記回転ドラム6の内部に偏心して取付けられたロータ7とを備え、回転ドラム6の外周に設けられた環状歯車6aをモータ8により、ロータ7に取付けられた回転軸7aを駆動機構7bにより、それぞれ互いに逆方向に回転させ、破砕機10に投入された浚渫土等の投入物に圧縮及びせん断応力を作用させて上記投入物を破砕したり、破砕された投入物間の相互摩擦により破砕物を研磨するものである。なお、上記破砕機10による破砕処理は、砕石を研磨する場合には乾式あるいは湿式で行い、砂礫や粘土等を含む浚渫土等の土砂を細粒化する場合には、上記投入物に加水しつつ行う。また、上記投入物に作用する応力の大きさは、主に、回転ドラム6とロータ7との間隔(ロータ7の偏心度)と、回転ドラム6及びロータ7のそれぞれの回転速度により調整する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記破砕機10では、礫や石などを含む浚渫土を破砕する例については開示されているが、生ゴミや可燃物等の有機物源を燃焼させた焼却灰のような団粒化された粒状体を、上記粒状体を破壊することなく分離する方法や、焼却灰中の粒状体に付着している重金属類やダイオキシン類を分離して、焼却灰を無害化する方法については何ら示唆されてはいない。
更に、上記破砕機10では、処理材料がカーボンや油性分のような粘性の大きな汚染物質が付着している汚染土壌である場合や、汚染物質である重金属類が個々の粒状体に強く付着しているような場合には、上記粒子に付着している汚染物質を有効に離脱させることが困難であった。
また、従来の浚渫土を破砕する工程を一工程のみとしているので、焼却灰や汚染土壌などの汚染物質が付着した粒状体を対象としたときには処理効率がよくなかった。
【0008】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、汚染土壌や焼却灰等の汚染物質の付着した粒状体を細粒化するとともに、上記汚染物質を効率的に分離して除去することのできる汚染物質が付着した粒状体の処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の汚染物質が付着した粒状体の処理方法は、内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備えた1台の細粒化手段を用い、上記細粒化手段の処理空隙である上記回転ドラムと上記ロータとの間隙に汚染物質が付着した粒状体を投入し、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する汚染物質が付着した粒状体の処理方法において、上記細粒化処理された粒状体を再度同じ細粒化手段に投入して再処理を行うとともに、再処理時には、上記ロータの偏心量を前回よりも大きくして上記処理空隙を前回より小さくするか、あるいは、上記回転ドラムと上記ロータとの相対的な回転速度を前回より速くするか、ないしは、上記偏心量を前回より大きくしかつ上記回転速度を前回より高速にして、上記粒状体に加える応力を前回より大きくするようにしたものである。詳細には、はじめに、投入した汚染物質が付着した粒状体に圧縮応力を作用させ、多数の粒状体同士が固着している団粒状の汚染物質が付着した粒状体を、上記粒状体を破壊することなくほぼ独立した粒状体に分離して細粒化する処理(以下、解砕処理という)を主に行い、次に、上記粒状体に加える応力を大きくし、上記細粒化された粒状体に対して、主に粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、粒状体同士の摩擦による相互研磨を行わせ、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する処理(以下、解膠処理)を行うようにしたことを特徴とする汚染物質が付着した粒状体の処理方法である。
【0011】
また、請求項に記載の汚染物質が付着した粒状体の処理装置は、内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備え、処理空隙である上記ロータと上記回転ドラムとの間隙に投入された汚染物質が付着した粒状体に、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させ、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する1台の細粒化手段を有する汚染物質が付着した粒状体の処理装置において、上記処理空隙を下流方向において狭く設定し、汚染物質が付着した粒状体を効率良く解砕・解膠できるようにしたものである。
【0012】
請求項に記載の汚染物質が付着した粒状体の処理装置は、上記処理空隙を段階的、すなわち不連続に狭く設定したものである。
【0013】
請求項に記載の汚染物質が付着した粒状体の処理装置は、内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備え、処理空隙である上記ロータと上記回転ドラムとの間隙に投入された汚染物質が付着した粒状体に、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させ、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する細粒化手段を有する汚染物質が付着した粒状体の処理装置において、上記細粒化手段を複数段に渡って設け、上記粒状体が各細粒化手段を順次通過するようにするとともに、上記細粒化手段の処理空隙を下流段において次第に狭く設定したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係わる汚染物質が付着した粒状体の処理装置の構成を示すブロック図である。同図において、1は粒状体の細粒化装置(手段)であり、これは、処理材料である汚染物質が付着した粒状体に加水し、上記粒状体の粗い解砕処理を行うための第1の細粒化手段である一次細粒化機11と、この一次細粒化機11で解砕処理された上記粒状体に加水し、上記粒状体の解砕・解膠処理を行うための第2の細粒化手段である二次細粒化機12とを備えている。13は処理する汚染物質が付着した粒状体を投入する受け入れホッパ、14は上記受け入れホッパ13に投入された上記粒状体から数cm以上の夾雑物を排除するための予備選別手段、15は上記細粒化装置1で解砕・解膠処理された粒状体を含んだスラリーの中から5mm以上の粒状体を選別し分離する振動スクリーン、16は液体サイクロンやシックナータンク等の分級手段を備え、上記振動スクリーン15から送出された5mm以下の粒状体含むスラリーの中から種々の大きさの粒状体を分級するための分級手段である。また、17は上記細粒化装置1及び上記分級手段16に処理水を供給する給水部、18は上記分級手段16から排出される処理水を浄化する汚水処理部である。
【0017】
図2は、細粒化装置1の一構成例を示す図で、細粒化装置1は、一次細粒化機11と二次細粒化機12とを1つのシェル2内に組み込み、共通の動力機3により稼動するように構成されている。なお、図2において、4は処理材料である汚染物質が付着した粒状体を投入する処理材料投入口、5は一次細粒化機11及び二次細粒化機12のそれぞれの処理空隙内で順次解砕・解膠された上記粒状体を排出する処理材料排出口である。
上記一次細粒化機11と上記二次細粒化機12の基本構造は、ともに、上述した従来の破砕機10と略同様であるが、稼動条件が上記破砕機10の破砕を主体とした条件とは異なり、一次細粒化機11は解砕を主とする処理を行うような条件に設定され、二次細粒化機12は解膠を主とする処理を行うような条件に設定されている。
すなわち、汚染物質が付着した粒状体に対して粗い解砕処理を行う一次細粒化機11は、図3(a)に示すように、ロータ7の偏心量を小さくすることにより回転ドラム6とロータ7との間隔D1を比較的広くするとともに、回転速度を低速としている。また、上記粒状体に対して解膠を主体とする処理を行う二次細粒化機12では、図3(b)に示すように、ロータ7の偏心量を大きくて回転ドラム6とロータ7との間隔D2を狭くし、かつ回転速度を高速にしている。なお、上記従来の破砕機10は、破砕処理を主としているので、この二次細粒化機12よりも更に回転ドラム6とロータ7との間隔が狭く回転速度も高速であると考えられる。
【0018】
一次細粒化機11または二次細粒化機12中では、図4に示すように、処理空隙である回転ドラム6とロータ7との間隙に投入された汚染物質が付着した粒状体Sは、回転ドラム6の外羽根6Wによって上方に掻き上げられるとともに、ロータ7の内羽根7Wによって下方に引き下げられるので、上記粒状体Sには圧縮応力とともにせん断応力が作用し上記粒状体Sは解砕・解膠処理される。
すなわち、図5(a)に示すように、粒状体同士が固着面rで固着されて団粒状態となっている汚染物質が付着した粒状体の各粒状体pあるいは粒状体同士が固着してはいないが大きさの大きい粒状体pに圧縮応力及びせん断応力が作用し、上記団粒状の各粒状体が上記固着面rのところから分かれてほぼ独立した細かな粒状体pに細粒化される(解砕)とともに、図5(b)に示すように、粒状体同士に擦り合わせ方向の力が作用し、粒状体p相互の摩擦により各粒状体の表面に付着された重金属類やダイオキシン類などの汚染物質qの粒状片が剥離され粒状体pから分離される(解膠)。なお、上記汚染物質qは、団粒状の粒状体の表面だけでなく、各粒状体pの表面である上記固着面rにも付着されている(図5(a)参照)。したがって、解砕時には、団粒状の粒状体の表面に付着されている異物や汚染物質qの一部は剥離されることもあるが、ほとんどは上記解膠処理の際に粒状体pの表面から分離される。また、一部の大きさの大きい粒状体の中には破砕されて細粒化されるものもある。
このとき、上記一次細粒化機11及び二次細粒化機12には、給水部17からの処理水が図示しない給水口を通って供給される。細粒化装置1に投入された汚染物質が付着した粒状体は、上記処理水が加水された状態で解砕・解膠されるので、上記剥離された汚染物質の内、重金属類あるいはダイオキシン類は、上記処理水中に溶解したりあるいは微粒片として浮遊する。
【0019】
次に、処理材料が焼却灰である場合を例にとって、上記処理装置による汚染物質が付着した粒状体の処理方法について説明する。
まず、受け入れホッパ13に投入された焼却灰は、予備選別機14により、数cm以上の夾雑物を排除された後、細粒化装置1の処理材料投入口4から一次細粒化機11に投入される。回転ドラム6とロータ7との間隔の広い一次細粒化機11では、処理水と混合された焼却灰に対して粗い解砕を行い、団粒状となっている焼却灰の個々の粒状体を破壊することなく分離させつつ、上記焼却灰を一次細粒化機11の下流側に移動させ、二次細粒化機12に送る。このとき、焼却灰の表面に弱く付着している重金属類やダイオキシン等の微粒片は剥離されて処理水中に浮遊し、容易に溶解する重金属類は上記処理水中に溶解する。なお、上記一次細粒化機11においては、焼却灰にかかる応力を従来装置である破砕機10よりも十分低く設定してあるので、焼却灰に混入されている砂礫や陶器片等の粒状体は破砕されずに排出される。
二次細粒化機12は、一次細粒化機11よりも回転ドラム6とロータ7との間隔が狭く、かつ高速回転であるので、焼却灰を更に細かい粒状体に分離したり(解砕)、大きさの大きい粒状体の一部を細粒化するとともに、焼却灰に強く付着している重金属類やダイオキシンの微粒片を粒状体相互の摩擦により離脱(解膠)させつつ上記焼却灰を下流側に移動させ、処理材料排出口5から振動スクリーン15に送出する。このとき、容易に溶解する重金属類は上記処理水中に溶解するとともに、粒状体より分離された重金属類やダイオキシン等の微粒片は処理水中に浮遊された状態で、上記焼却灰とともに処理材料排出口5から排出される。
【0020】
振動スクリーン15は、細粒化装置1から送られてきた泥状の焼却灰に加水しながら、上記焼却灰から5mm以上の粒状体を篩い分けするものである。この振動スクリーン15を通過する5mm以下の粒状体は分級手段16に送られ、種々の大きさの粒状体に分級される。上記粒状体から離脱した重金属類やダイオキシン類は、処理水中とともに分級手段16に送られ処理されたり、分級手段16を経由して汚水処理部18に送られ処理される。一方、上記振動スクリーン15で捕獲された5mm以上の粒状体(主に礫や細かい陶器片等)は、ダイオキシン類の付着がほとんどないので、無害であり再利用可能である。
【0021】
分級手段16では、5mm以下の粒状体を含む泥状の焼却灰から、砂分や微粒砂や灰の成分である細かな粒状体等の種々の大きさの粒状体を分級する。なお、分級手段16で分級した約20μm以下の微粒片はダイオキシン類を多く含む微粒片と見做し、例えば溶融固化するなどの無害化処理を行う。一方、処理水中に浮遊または溶出した重金属類は、汚水処理部18において薬品処理などを施されて処理水から分離され、上記浄化された処理水は循環水として再利用される。また、約20μm以上の粒状体を含んだ泥土は、重金属類やダイオキシン類が取り除かれて無害化されているので再利用される。
【0022】
汚染土壌の処理方法も、上記焼却灰の場合と同様であるが、土粒子は団粒化していることが少ないと思われるので、細粒化装置1においては、一次細粒化機11,二次細粒化機12ともに、上記図5(b)に示す解膠作用が主となる。なお、焼却灰を含んだ汚染土壌の場合には、一次細粒化機11では粗い解砕処理を行い、二次細粒化機12では解砕及び解膠処理を行う。
【0023】
このように、本実施の形態1によれば、回転ドラム6とロータ7との間隔D1を比較的広くするとともに、回転速度を低速とした一次細粒化機11により、汚染物質が付着した粒状体に対して粗い解砕を行って上記粒状体を細粒化した後、回転ドラム6とロータ7との間隔D2を狭くし、かつ回転速度を高速にした二次細粒化機12により、上記一次細粒化機11で細粒化された粒状体に対して、主に粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて粒状体同士の摩擦による相互研磨を行わせ、上記粒状体表面に強く付着している重金属類あるいはダイオキシン類などの汚染物質を分離するようにしたので、汚染土壌や焼却灰に付着した汚染物質を効率よく取り除くことができるとともに、上記粒状体の分級を容易にすることができる。また、振動スクリーン15と分級手段16により、細粒化装置1手段により細粒化処理された粒状体の中から、汚染物質を含まない粒状体を分離するようにしたので、汚染物質が分離され無害化された粒状体をリサイクル可能な資源にして再使用することができる。
【0024】
なお、上記実施の形態1においては、一次細粒化機11と二次細粒化機12の2台の細粒化機(細粒化手段)を用いて解砕・解膠処理を行ったが、1台の細粒化機11により、解砕・解膠の再処理を複数回行うとともに、再処理時には、ロータ7の偏心量を前回よりも大きくして回転ドラム6とロータ7との間隔を小さくするか、あるいは回転ドラム6とロータ7との相対的な回転速度を早くするか、ないしは偏心量を大きくするとともに上記回転速度を高速にし、汚染物質が付着した粒状体に加える応力を前回より大きくすることにより、上記粒状体の解砕・解膠処理を行うようにしてもよい。
あるいは、図6(a)に示すように、ロータ7の下流側の内羽根72Wの周方向の高さを、上流側の内羽根71Wの高さよりも高くして、処理空隙であるロータ7と回転ドラム6との間隔を下流方向において段階的に、すなわち不連続に狭く設定した1台の細粒化装置を用いることにより、投入された汚染物質が付着した粒状体に加える応力を順次大きくした解砕・解膠処理を行ってもよい。すなわち、1台の装置において、汚染物質が付着した粒状体を処理する処理空隙を下流方向において急激に狭くなるような構成とすることにより、上記細粒化装置の上流側における上記粒状体の滞留時間を長くし、上記粒状体に対して解砕を主とする処理を十分に行った後、下流側で上記粒状体に加える応力を大きくして、上流側で独立した個々の粒状体に分離された粒状体に対して解膠を主とした処理を行うことができる。これにより、1台の装置であっても汚染物質が付着した粒状体の解砕・解膠処理を連続的にかつ効率良く行うことができる。
なお、ロータ7と回転ドラム6との間隔を下流方向において小さく設定するには、図6(b)に示すように、ロータ7の内羽根7Wの高さは全て同じにして、ロータ7の下流側7Rの外径を、上流側7Fの外形よりも大きくするような構成としてもよい。
【0025】
また、上記図1〜図3の例では、汚染物質が付着した粒状体を解砕・解膠処理する手段を2段としたが、処理段数はこれに限るものではない。例えば、二次細粒化機12の下流に、更に、上記二次細粒化機12よりもロータ7と回転ドラム6との間隔を小さく設定した三次細粒化機を設けて、上記二次細粒化機12で処理された粒状体の解膠を更に進めるようにすれば、上記粒状体に強く付着している重金属類あるいはダイオキシン類を確実に離脱させることができる。
【0026】
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係わる焼却灰の処理システムの処理フローを示す図で、本実施の形態2では、上述した実施の形態1と同様の細粒化装置1を用いて投入された焼却灰を連続的に処理し、焼却灰を細粒化するとともに、効率良く焼却灰中の有害物を除去し、排出された無害な粒状体を再利用するようにしたものである。
まず、受け入れホッパ13に投入された焼却灰をベルトコンベアにより搬送して一次細粒化機11に投入する。一次細粒化機11では、給水部17の後述する二次処理水槽53からの処理水を上記焼却灰に加水し、上記焼却灰に対して粗い解砕を行い、焼却灰を種々の大きさの粒状体に分離するとともに、焼却灰の表面に弱く付着しているダイオキシン類や重金属類を上記処理水中に浮遊あるいは溶解した状態で離脱させつつ、上記焼却灰を下流側に移動させ、一次細粒化機11の排出口11aから排出する。一次細粒化機11では、回転ドラム6とロータ7との間隔が広く、かつ低速回転であるので、大型の金属類や挟雑物等の固形物は解砕されずに排出される。この大型の固形物は、上記排出口11aに設けられた約30mmの分級用の網11bにより捕獲されて除去され、ベルトコンベアにより搬出される。一方、約30mm以下の粒状体となった焼却灰は、5mm〜10mm程度の一次選別振動スクリーン20により篩い分けされる。篩い分けされた10mm以下の焼却灰は、磁気式金属除去機21において、焼却灰中の金属片を取り除いた後に、二次細粒化機12に送られる。一方、10mm〜30mm程度の大きさの粒状体はベルトコンベアにより搬出され再利用または破棄される。なお、上記一次選別振動スクリーン20には給水部17から水が供給され、一次選別振動スクリーン20を通過した水は、後述する第1のフィードサンプ23に送られる。
【0027】
一次選別振動スクリーン20を通過した焼却灰は、概ね10mm以下の粒状体となっているので、二次細粒化機12では、給水部17からの処理水を上記焼却灰に加水するともに、回転ドラム6とロータ7との間隔を狭くしかつ回転速度を高速にし、焼却灰に対して、主に粒状体同士の摩擦による相互研磨を行わせ、焼却灰に強く付着している重金属類やダイオキシン類を離脱させつつ上記焼却灰を下流側に移動させ、二次細粒化機12の排出口12aから、二次選別振動スクリーン22に送る。
二次選別振動スクリーン22は、上記焼却灰から5mm以下の粒状体を篩い分けるもので、二次選別振動スクリーン22から排出される5mm以下の砂分や細粒化された灰粒子等の粒状体を含んだ泥状の焼却灰は、第1のフィードサンプ23に一時貯蔵され後、分級手段16により種々の大きさの粒状体に分級される。また、上記二次選別振動スクリーン22で篩い分けされた5mm〜10mm程度の砂礫や細かい陶器片を主とした粒状体は搬出され再利用あるいは廃棄される。
【0028】
次に、分級手段16における分級処理について詳細に説明する。
フィードサンプ23に貯蔵された5mm以下の粒状体を含んだ泥状の焼却灰は、第1の液体サイクロン30に送られ分級される。第1の液体サイクロン30では、約100μm以下の粒状体を処理水中に浮遊させて分離する。上記第1の液体サイクロン30の上部から排出された約100μm以下の粒状体を含んだ処理水は、第1のフィードサンプ23に一時貯蔵された後、第2のフィードサンプ33に送られる。一方、第1の液体サイクロン30の底部から排出された粒径が100μmを越える粒状体を含むスラリーは、第1のスピゴットタンク31に送られた後、第1の脱水振動スクリーン32で約100μm以上の砂分を主体とした粒状体が分離されて、第2のフィードサンプ33に送られる。
同様に、第2のフィードサンプ33に貯蔵された約100μm以下の粒状体となった焼却灰は、第2の液体サイクロン34と第2の脱水振動スクリーン36とにより、20〜100μmの微粒砂を主とした粒状体と20μm以下の微粒片とに分級される。すなわち、第2の液体サイクロン34の上部から排出された約20μm以下の微粒片を含んだ処理水は、第2のフィードサンプ33に一時貯蔵された後、ゴミ処理トロンメル37を介してシックナータンク40に送られる。また、一方、第1の液体サイクロン30の底部から排出された粒径が20μmを越える粒状体を含むスラリーは、第2のスピゴットタンク35に送られた後、第2の脱水振動スクリーン36により、約20μm以上の微粒砂を主体とした粒状体が分離されて、シックナータンク40に送られる。
【0029】
シックナータンク40では、上記約20μm以下の微粒片を含んだ処理水と泥状の焼却灰とをタンク内でゆっくりと回転させ、粒状体等の固形物を凝集沈殿させる固液分離を行う。上記シックナータンク40の上澄み液には、上述したように、焼却灰から分離された重金属類が溶解あるいは浮遊しているので、汚水処理部18の一次処理水槽50に送られ処理される。この一次処理水槽50では、キレート剤等の添加によって上記重金属類の不溶化塩を形成させ重金属類を不溶化することにより、上記重金属類を上記処理液から分離する。
一方、シックナータンク40の底部に沈殿したスラリー状の焼却灰は、第1のスラリータンク41に貯蔵された後、遠心分離器42において、ダイオキシン類等の微粒片を除去した後、第2のスラリータンク43に送られ貯蔵される。遠心分離器42で分離された、ダイオキシン類等の微粒片を多く含む有害な汚泥は、溶融固化等の処理を施すなどして廃棄される。一方、第2のスラリータンク43に貯蔵されたスラリーは、重金属類やダイオキシン類が除去されて無害化されているので、脱水機44に送り、このスラリーから、図示しないフィルタプレスにより脱水ケーキを作製するなどして再利用することができる。
【0030】
なお、脱水機44で脱水された水は、濾過水返却用タンク51に送られ一時貯蔵され、その後、一次処理水槽50で重金属類を不溶化した後、液体濾過装置52に送られる。液体濾過装置52では、上記処理水を活性炭等の吸着材で濾過して重金属類やダイオキシン類を除去して浄化する。この浄化された処理水は給水部である二次処理水槽53に送られる。また、シックナータンク40から一次処理水槽50に送られた処理水も、上記液体濾過装置52で浄化された後、二次処理水槽53に送られる。二次処理水槽53に戻された処理水は、補給用の清水と混合されて、再び、一次細粒化機11,二次細粒化機12及び一次選別振動スクリーン20等に供給される。
【0031】
図8は、本実施の形態2における焼却灰の処理結果を示す図で、(a)図は重金属類の溶出試験結果示す表で、(b)図はその一部を棒グラフで表したものである。また、(c)図はダイオキシン類濃度の測定結果を示す表である。
図8(a)から明らかなように、本処理システムで得られた解膠処理後の砂質分からは、鉛,カドミウム,セレン等の有害な重金属類は検出されておらず、原灰に含まれていた微量(基準値の1/300)の銅も約1/5に減少している。また、約20μm以下の微粒片から作製した脱水ケーキからも鉛,カドミウム,セレン等の有害な重金属類は検出されていない。一方、洗浄排水からは、原灰に含まれている量の約86%の鉛が検出されただけでなく、基準値程度のカドミウム,セレンも検出された。これは、焼却灰の処理過程において、焼却灰に付着していた重金属類が処理水中に溶出ないしは浮遊していたことを示しており、解膠工程での焼却灰からの重金属類の分離が確実に行われたことを示している。
ダイオキシン類は、図8(c)に示すように、シックナータンク40から排出されるスラリー状の焼却灰(同図の堆積泥土)からは検出されているが、本発明の処理システムで得られた5mm以上の粒状体(同図の礫)または5mm以下の粒状体(砂)にはほとんど付着していないので、ダイオキシン類の分離も十分行われたことがわかる。上記無害な粒状体は再利用可能である。また、シックナータンク40から排出される水(同図の沈殿槽上澄み水)にはダイオキシン類が若干検出されていることから、解膠工程で焼却灰から剥離したダイオキシン類の大部分は、微粒片として上述したスラリー状の焼却灰に含まれるが、一部が微粒粉となって処理水中に浮遊するものと考えられる。
したがって、分級された5mm以上及び5mm以下の粒状体、脱水ケーキ、金属片等はリサイクル可能な資源とすることができ、分離された重金属類やダイオキシン類を多く含む汚泥は最終処分場に埋設することができるので、焼却灰の減容化と無害化とを確実に実現することができる。
【0032】
なお、上記実施の形態2においては、焼却灰の処理システムについて説明したが、汚染土壌についても、上記処理システムと同様の処理システムにより、土粒子に付着した汚染物質を効率よく取り除くことができるとともに、汚染土壌中の石,砂,微粒分等を抽出して再利用することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備えた1台の細粒化手段を用い、上記細粒化手段の処理空隙である上記回転ドラムと上記ロータとの間隙に汚染物質が付着した粒状体を投入し、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する汚染物質が付着した粒状体の処理方法において、上記細粒化処理された粒状体を再度同じ細粒化手段に投入して再処理を行うとともに、再処理時には、上記ロータの偏心量を前回よりも大きくして上記処理空隙を前回より小さくするか、あるいは、上記回転ドラムと上記ロータとの相対的な回転速度を前回より速くするか、ないしは、上記偏心量を前回より大きくしかつ上記回転速度を前回より高速にして、上記粒状体に加える応力を前回より大きくするようにしたので、汚染物質が付着した粒状体の解砕・解膠処理を効率的に行うことができ、上記粒状体の分級を容易にすることができる。また、1台の装置で汚染物質が付着した粒状体の解砕・解膠を行うことができるので、設備の小型化を図ることができる。
【0035】
請求項に記載の発明によれば、内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備え、処理空隙である上記ロータと上記回転ドラムとの間隙に投入された汚染物質が付着した粒状体に、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させ、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する1台の細粒化手段を有する汚染物質が付着した粒状体の処理装置において、上記処理空隙を下流方向において狭く設定することにより、1台の装置を通過させるだけで、汚染物質が付着した粒状体の解砕・解膠を連続して行うことができるようにしたので、設備の効率化と小型化とを同時に図ることができる。
【0036】
請求項に記載の発明によれば、上記処理空隙を段階的、すなわち不連続に狭く設定することにより、上流側での汚染物質が付着した粒状体の滞留時間を長して解砕を主とした処理を十分に行った後、下流側で上記粒状体に対して解膠を主とした処理を行うことができるようにしたので、1台の装置での汚染物質が付着した粒状体の解砕・解膠処理を効率良く行うができる。
【0037】
また、請求項4に記載の発明によれば、内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備え、処理空隙である上記ロータと上記回転ドラムとの間隙に投入された汚染物質が付着した粒状体に、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させ、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する細粒化手段を有する汚染物質が付着した粒状体の処理装置において、上記細粒化手段を複数段に渡って設け、上記粒状体が各細粒化手段を順次通過するようにするとともに、上記細粒化手段の処理空隙を下流段において次第に狭く設定した構成としたので、汚染物質が付着した粒状体の解砕・解膠を効率的に行うことができるとともに、上記粒状体から有害な重金属類やダイオキシン類などの汚染物質を確実に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わる汚染物質が付着した粒状体処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態1に係わる細粒化装置の側面図である。
【図3】 本実施の形態1の細粒化手段の設定条件を示す図である。
【図4】 本実施の形態1の解砕・解膠作用を説明するための図である。
【図5】 本実施の形態1の解砕・解膠作用を説明するための図である。
【図6】 本発明の細粒化装置の他の例を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態2に係わる焼却灰の処理システムの構成と処理フローを示す図である。
【図8】 本実施の形態2における焼却灰の処理結果を示す図である。
【図9】 従来の破砕機の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 細粒化装置、2 シェル、3 動力機、4 処理材料投入口、5 処理材料排出口、6 回転ドラム、6W 外羽根、7 ロータ、7W 内羽根、
11 一次細粒化機、12 二次細粒化機、13 受け入れホッパ、
14 予備選別手段、15 振動スクリーン、16 分級手段、17 給水部、
18 汚水処理部、20 一次選別振動スクリーン、21 磁気式金属除去機、
22 二次選別振動スクリーン、23 第1のフィードサンプ、30 第1の液体サイクロン、31 第1のスピゴットタンク、32 第1の脱水振動スクリーン、33 第2のフィードサンプ、34 第2の液体サイクロン、35 第2のスピゴットタンク、36 第2の脱水振動スクリーン、37 ゴミ処理トロンメル、40 シックナータンク、41 第1のスラリータンク、42 遠心分離器、43 第2のスラリータンク、44 脱水機、50 一次処理水槽、
51 濾過水返却用タンク、52 液体濾過装置、53 二次処理水槽。

Claims (4)

  1. 内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備えた1台の細粒化手段を用い、上記細粒化手段の処理空隙である上記回転ドラムと上記ロータとの間隙に汚染物質が付着した粒状体を投入し、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する汚染物質が付着した粒状体の処理方法において、上記細粒化処理された粒状体を再度同じ細粒化手段に投入して再処理を行うとともに、再処理時には、上記ロータの偏心量を前回よりも大きくして上記処理空隙を前回より小さくするか、あるいは、上記回転ドラムと上記ロータとの相対的な回転速度を前回より速くするか、ないしは、上記偏心量を前回より大きくしかつ上記回転速度を前回より高速にして、上記粒状体に加える応力を前回より大きくするようにしたことを特徴とする汚染物質が付着した粒状体の処理方法。
  2. 内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備え、処理空隙である上記ロータと上記回転ドラムとの間隙に投入された汚染物質が付着した粒状体に、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させ、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する1台の細粒化手段を有する汚染物質が付着した粒状体の処理装置において上記処理空隙を下流方向において狭く設定したことを特徴とする汚染物質が付着した粒状体の処理装置。
  3. 上記処理空隙を段階的に狭く設定したことを特徴とする請求項記載の汚染物質が付着した粒状体の処理装置。
  4. 内周面に軸方向に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根を有する円筒状の回転ドラムと、外周面に軸方向に沿って取付けられ径方向に突出する複数の内羽根を有し、上記回転ドラムの内部に回転ドラムに対し偏心して取付けられた、上記回転ドラムと逆方向に回転するロータとを備え、処理空隙である上記ロータと上記回転ドラムとの間隙に投入された汚染物質が付着した粒状体に、加水しながら、圧縮及び粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させ、上記粒状体を独立した粒状体に分離するとともに、上記粒状体の表面に付着している汚染物質を分離する細粒化手段を有する汚染物質が付着した粒状体の処理装置において、上記細粒化手段を複数段に渡って設け、上記粒状体が各細粒化手段を順次通過するようにするとともに、上記細粒化手段の処理空隙を下流段において次第に狭く設定したことを特徴とする汚染物質が付着した粒状体の処理装置。
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