JP2017015529A - 除染処理方法及び除染処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹部を有する除染対象物であっても、放射性物質で汚染された除染対象物の表層を取り除くことができる除染処理方法を提供する。【解決手段】表層部3が放射性物質によって汚染された汚染コンクリート1を所定の温度及び時間で加熱する加熱工程と、前記加熱工程で加熱された汚染コンクリート1同士を接触させて表層部3と非表層部2とを分離する分離工程と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、放射性物質によって汚染された除染対象物の除染処理方法及び該除染処理方法を実施するための除染処理装置に関する。
原子力発電所等の原子力関連施設の事故では、放射性物質によって汚染されたがれき(以下、汚染がれきとする)が多量に発生する。極めて低放射線量の汚染がれきを除く汚染がれきの表層には、放射性物質が付着・浸透している(図1参照)。
ところが、内部が汚染されていないにも関わらず、表層が汚染されているというだけで、汚染がれきは全て放射性廃棄物とされるため、最終処分に膨大なコストを要すると想定される。また、がれきを集積する過程で大きな寸法の汚染がれきを粗破砕すると、それまで汚染されていなかったがれき内部が粗破砕面として表層に現れるため、新たに粗破砕面に放射性物質が付着し、新たな汚染がれきが多数発生することが懸念される。
このような事態に対処するべく、放射性物質によって汚染された部分と汚染されていない部分とを分離し、汚染された部分を取り除く除染処理方法及び除染処理技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対する除染施工方法が開示されている。この除染施工方法では、汚染部位の範囲外で、該汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成する。また、円板ブレードによって汚染部位の深さよりも深い位置で、且つ汚染部位よりも広い剥離領域を平面切削し、該剥離領域を切削平面と直交方向より切断して撤去する。
また、別の除染処理方法として、傾斜して設置されたふるいに汚染がれきを投入し、ふるいの振動や回転により汚染がれき同士を接触させる方法も知られている。この除染処理方法では、汚染がれき同士が接触することで汚染がれきの表層が削られ、削られた表層部分はふるいの目から落下し、新たに露出したがれきの表面へ接触することなく回収される。
特開2007−10536号公報
しかしながら、がれきの表面には凹凸があるため、従来の除染施工方法のように汚染がれきの表面を磨く磨砕処理だけでは、凹部に放射性物質が残り、該放射性物質を取りきれないという問題があった。このように凹部に放射線物質が残った汚染がれきの放射性物質を取り除く場合は、追加の磨砕処理等を行う必要があり、除染処理に時間がかかるおそれがあった。また、凹部に放射線物質が残った汚染がれきを放射性廃棄物として処理処分する場合は、コストを要するおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、凹部も含めて、放射性物質で汚染された除染対象物の表層を取り除くことができる除染処理方法及び該除染処理方法を実施するための除染処理装置を提供する。
請求項1記載の除染処理方法は、表層部が放射性物質によって汚染された除染対象物を所定の温度及び時間で加熱する加熱工程と、前記加熱工程で加熱された前記除染対象物同士を接触させて前記表層部と該表層部より内側の前記除染対象物とを分離する分離工程と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、加熱工程で所定の温度及び時間で加熱されることによって、凹部を含めて除染対象物の表層部が脆弱化し、表層部と該表層部より内側の除染対象物との界面が緩められる。また、表層部から水蒸気が逸散することでひび割れが発生する。このような状態の除染対象物同士が分離工程で接触することによって、表層部と該表層部より内側の除染対象物除染対象物が容易に分離する。従って、凹凸がある除染対象物の凹部の表層部も取り除かれる。
請求項2記載の除染処理方法は、前記分離工程において、水平方向に対して傾斜して配置された金網の上流側に前記加熱工程で加熱された前記除染対象物を投入して、該除染対象物を前記金網の上で上流側から下流側に向けて移送することによって、その移送の間に、前記除染対象物同士を接触させるとともに、前記汚染対象物と前記金網とを接触させることによって該表層部を磨砕・破砕し、前記表層部と該表層部より内側の前記除染対象物とを分離することを特徴とする。
上記構成によれば、加熱された除染対象物を金網の上で上流側から下流側に向けて移送することのみで、その移送の間に磨砕・破砕によって表層部のひび割れた部分から脱落し、除染対象物から表層部のみが例えば磨砕粉や破砕片として除去される。また、これらの表層部は金網の網目を通して落下させて回収可能とされる。
請求項3記載の除染処理装置は、請求項2記載の除染処理方法を実施するための除染処理装置であって、前記金網を平坦な平金網により構成するとともに、該平金網を加振機構により上下方向に振動可能に構成されていることを特徴とする。
請求項4記載の除染処理装置は、請求項2記載の除染処理方法を実施するための除染処理装置であって、前記金網を略U状断面の樋形金網により構成するとともに、該樋形金網をその軸線を中心として左右にロッキング可能に構成されていることを特徴とする。
請求項5記載の除染処理装置は、請求項2記載の除染処理方法を実施するための除染処理装置であって、前記金網を円筒状の円筒形金網により構成するとともに、該円筒形金網をその軸線を中心に回転可能に構成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、平金網、樋形金網又は円筒形金網に投入された汚染対象物が上流側から下流側に向かって移送される間に、汚染対象物同士が衝突するとともに、汚染対象物が各々の金網に接触することによって表層部のひび割れが発生した部分から磨砕・破砕される。それにより発生した磨砕粉および破砕片は各々の金網の網目を通過して落下し、該金網の下方で回収されるようになっている。一方、各々の金網の網目を通過し得ない大きさの非表層部は該金網の上面又は内周面に沿って流下し、その下流側から回収されるようになっている。
従って、汚染対象物を平金網、樋形金網又は円筒形金網に投入し、上流側から下流側に向かって移送するのみで、表層部と非表層部とが容易に分別回収可能になる。
本発明の除染処理方法によれば、凹部も含めて、放射性物質で汚染された除染対象物の表層を取り除くことができる。
本発明の一実施形態である除染処理方法の除染対象物を示す模式図である。 本発明の一実施形態である除染処理方法を説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態である除染処理装置を示す図であって、(a)は平金網を示す図であり、(b)は全体構成を示す側面図である。 本発明の第二実施形態である除染処理装置を示す図であって、(a)は樋形金網を示す図であり、(b)は全体構成を示す側面図であり、(c)は(b)におけるc−c線で矢視した断面図である。 本発明の第三実施形態である除染処理装置を示す図であって、(a)は円筒形金網を示す図であり、(b)は全体構成を示す側面図であり、(c)は(b)におけるc−c線で矢視した断面図である。
以下、本発明に係る除染処理方法の一実施形態(以下、本実施形態とする)について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
以下では、例えば原子力発電所等の原子力関連施設における事故で発生したコンクリートがれき(除染対象物)を除染対象として説明する。なお、本発明に係る除染処理方法の除染対象物は、表層部が放射性物質で汚染されたものであれば、コンクリートのがれきに限定されず、他の素材からなるがれきであってもよく、がれき以外のものであってもよい。
図1に示すように、コンクリートがれきをなすコンクリート塊4は、少なからず凹部10や凸部12を有する。汚染されたコンクリートがれき1(以下、汚染コンクリート1とする)の表層には、凹部10や凸部12を含んで部分的又は全体的に放射性物質17が付着・浸透している。このような汚染コンクリート1は、図1(a)に示すようにコンクリート塊4の表面5に放射性物質17が付着する、又は、図1(b)に示すようにコンクリート塊4の表面に水分と共に放射性物質17が浸透することを要因として、発生する。これらの要因によって、図1(c)に示すようにコンクリート塊4の表面5より一定の深さ寸法(数mm程度)にわたる表層部3は放射性物質17で汚染される。一方、表層部3より内側のコンクリート塊4は放射性物質17に汚染されない。以下では、表層部3より内側の放射性物質17に汚染されていない部分を非表層部(表層部より内側の除染対象物)2とする。
(除染処理方法)
本実施形態の除染処理方法は、図2に示す加熱工程と、分離工程と、を備えている。
[加熱工程]
本工程は、汚染コンクリート1を所定の温度及び時間(以下、所定温度及び所定時間とする)で加熱する工程である。所定温度及び所定時間は、表層部3を脆弱化させ、且つ非表層部2は脆弱化させないようにすると共に、表層部3と非表層部2との界面を緩めるように設定されている。
所定温度及び所定時間で加熱されることで、表層部3と非表層部2との界面が緩み、且つ、表層部3からの水蒸気逸散によるひび割れが発生し、表層部3と非表層部2は解離し易くなる。
[分離工程]
本工程は、加熱工程で加熱された汚染コンクリート1同士を接触させて表層部3と非表層部2とを分離する工程である。表層部3と非表層部2とを分離する方法は、非表層部2と表層部3を分離し、汚染コンクリート1から表層部3を取り除くことができれば、特に限定されない。
(除染処理装置)
表層部3と非表層部2とを分離するための分離装置として、例えば図3に示す第一実施形態の除染処理装置30A、図4に示す第二実施形態の除染処理装置30B、図5に示す第三実施形態の除染処理装置30Cをそれぞれ用いる方法が挙げられる。
第一実施形態の除染処理装置30Aは、図3(a),(b)に示すように、平金網32Aと、加振装置38と、表層部回収容器34と、非表層部回収容器36と、を備えている。
平金網32Aは、図3(a)に示すように水平(即ち、矢印D1方向)に対して所定の角度θで傾斜して配置されている。
平金網32Aの網目の大きさは、汚染コンクリート1の大きさや平金網32Aの上を移送する途中で発生することが想定される、非表層部2から分離した表層部3の大きさを考慮して適切に設定されている。具体的には、平金網32Aの網目の大きさは、表層部回収容器34に回収するべき表層部3の磨砕粉や破砕片よりもやや大きく設定しておく必要がある。
平金網32Aは、加振装置38によって上下方向に振動し、上流側に投入された汚染コンクリート1を振動させつつ、下流側に向けて流下させることで移送することができるように構成されている。加振装置38によって平金網32Aに付与するべき上下振動の振動数や振幅は、平金網32Aが傾斜している角度θやその他の条件等を考慮して、所望の移送速度が得られるように適切に設定すればよい。
除染処理装置30Aを用いて汚染コンクリート1の表層部3と非表層部2とを分離する際には、平金網32Aの上流側に、加熱工程で加熱された汚染コンクリート1を投入して、汚染コンクリート1を平金網32Aの上で上流側から下流側に向けて移送する。具体的には、加振装置38によって平金網32Aを上下方向に振動させつつ、図3(b)に示すように平金網32Aの上流側から加熱された汚染コンクリート1を連続的あるいは断続的に投入する。これにより、投入された汚染コンクリート1は平金網32A上において振動を受けながら下流側に流下する。その際、汚染コンクリート1同士が接触し、且つ汚染コンクリート1と平金網32Aとが接触するので、汚染コンクリート1の表層部3が例えば磨砕又は破砕されて磨砕粉又は破砕片となって除去される。但し、平金網32Aから落下可能であれば、表層部3の状態は粉状や破片等に限定されない。除去された表層部3は表層部回収容器34に回収される。一方、非表層部2のみとなった除染コンクリートは平金網32Aの下流端から非表層部回収容器36に回収される。
上記説明した除染処理装置30Aによれば、加熱工程で加熱された汚染コンクリート1を平金網32Aにおいて上下方向の振動を付与しながら下流側に移送することで、加熱工程で脆弱化した表層部3を汚染コンクリート1から分離し、取り除くことができる。
次いで、第二実施形態の除染処理装置30Bは、図4(a),(b)に示すように、樋形金網32Bと、図示略の金網駆動機構と、表層部回収容器34と、非表層部回収容器36と、を備えている。
樋形金網32Bは、略U状に湾曲させた略U状断面の金網であり、図4(a)に示すように水平方向D1に対して所定の角度θで傾斜して配置されている。
樋形金網32Bの網目の大きさは、汚染コンクリート1の大きさや樋形金網32Bの上を移送する途中で発生することが想定される、非表層部2から分離した表層部3の大きさを考慮して適切に設定されている。具体的には、樋形金網32Bの網目の大きさは、表層部回収容器34に回収するべき表層部3の磨砕粉や破砕片よりもやや大きく設定しておく必要がある。
樋形金網32Bは、金網駆動機構によって図4(c)に示すように軸線Jを中心として左右にロッキングし、上流側に投入された汚染コンクリート1を振動させつつ、下流側に向けて流下させることで移送することができるように構成されている。金網駆動機構によって樋形金網32Bに付与するべきロッキングの速度や振幅は、樋形金網32Bが傾斜している角度θやその他の条件等を考慮して、所望の移送速度が得られるように適切に設定すればよい。
除染処理装置30Bを用いて汚染コンクリート1の表層部3と非表層部2とを分離する際には、樋形金網32Bの上流側に、加熱工程で加熱された汚染コンクリート1を投入して、汚染コンクリート1を樋形金網32Bの上で上流側から下流側に向けて移送する。具体的には、金網駆動機構によって樋形金網32Bをロッキングさせつつ、図4(b)に示すように樋形金網32Bの上流側から汚染コンクリート1を連続的あるいは断続的に投入する。これにより、投入された汚染コンクリート1は樋形金網32B内において左右に振られながら下流側に流下する。その際、汚染コンクリート1同士が接触し、且つ汚染コンクリート1と樋形金網32Bとが接触するので、汚染コンクリート1の表層部3が例えば磨砕又は破砕されて磨砕粉又は破砕片となって除去される。但し、樋形金網32Bから落下可能であれば、表層部3の状態は粉状や破片等に限定されない。除去された表層部3は表層部回収容器34に回収される。一方、非表層部2のみとなった除染コンクリートは平金網32Aの下流端から非表層部回収容器36に回収される。
上記説明した除染処理装置30Bによれば、加熱工程で加熱された汚染コンクリート1を樋形金網32B内において左右に振りながら下流側に移送することで、加熱工程で脆弱化した表層部3を汚染コンクリート1から分離し、取り除くことができる。
次いで、第三実施形態の除染処理装置30Cは、図5(a),(b)に示すように、円筒形金網32Cと、図示略の駆動ローラ37と、表層部回収容器34と、非表層部回収容器36と、を備えている。
円筒形金網32Cは円筒状に形成された金網であり、図5(a)に示すように水平方向D1に対して所定の角度θをなして配置されている。
円筒形金網32Cの網目の大きさは、汚染コンクリート1の大きさや金網32の上を移送する途中で発生することが想定される、非表層部2から分離した表層部3の大きさを考慮して適切に設定されている。具体的には、円筒形金網32Cの網目の大きさは、表層部回収容器34に回収するべき表層部3の磨砕粉や破砕片よりもやや大きく設定しておく必要がある。
円筒形金網32Cは2台の駆動ローラ37によって支持され、図5(c)に示すように軸線J方向を中心に回転し、上流側に投入された汚染コンクリート1を振動させつつ、下流側に向けて流下させることで移送することができるように構成されている。円筒形金網32Cの回転速度、即ち駆動ローラ37の回転速度は、円筒形金網32Cの矢印D1方向に対する傾斜角度θ及びその他の条件との兼ね合いを考慮して所望の移送速度が得られるように適切に設定されている。
除染処理装置30Cを用いて汚染コンクリート1の表層部3と非表層部2とを分離する際には、円筒形金網32Cの上流側に、加熱工程で加熱された汚染コンクリート1を投入して、汚染コンクリート1を円筒形金網32Cの上で上流側から下流側に向けて移送する。具体的には、2台の駆動ローラ37によって円筒形金網32Cを回転させつつ、図5(b)に示すように円筒形金網32Cの上流側から汚染コンクリート1を連続的あるいは断続的に投入する。これにより、投入された汚染コンクリート1は円筒形金網32C内において持ち上げられては落下しながら下流側に向かって移送される。その移送の間に汚染コンクリート1同士が接触し、汚染コンクリート1の表層部3が例えば磨砕又は破砕されて磨砕粉又は破砕片となって除去される。但し、円筒形金網32Cから落下可能であれば、表層部3の状態は粉状や破片等に限定されない。除去された表層部3は表層部回収容器34に回収される。一方、非表層部2のみとなった除染コンクリートは金網32の下流端から非表層部回収容器36に回収される。このような処理を行うことで、加熱工程で脆弱化した表層部3を汚染コンクリート1から取り除くことができる。
なお、上記説明した平金網32A、樋形金網32B及び円筒形金網32Cに限らず、平金網の幅方向(即ち、軸線J方向)側端に上方に延びる側壁を設けた金網や、その他の形状で形成された金網及びこれらの金網を駆動させる金網駆動機構を用いた除染処理装置を用いて、汚染コンクリート1の表層部3と非表層部2とを分離してもよい。
以上説明したように、本実施形態の除染処理方法によれば、加熱工程において所定温度及び所定時間で加熱されることによって、凹部を含めて汚染コンクリート1の表層部3からの水蒸気逸散によるひび割れが発生し、表層部3が脆弱化する。そして、表層部3と非表層部2との界面8が緩められ、表層部3と非表層部2との密着度が低下する。このような状態の汚染コンクリート1同士が分離工程で接触するとともに汚染コンクリート1と平金網32A、樋形金網32B又は円筒形金網32Cとが接触することによって、表層部3と非表層部3が容易に分離し、汚染コンクリート1から表層部3が取り除かれる。従って、加熱処理されずに磨砕処理又は破砕処理等のみでは取りきれない汚染コンクリート1の凹部10の表層部3も取り除かれる。
上記のように凹部10も含めて表層部3が取り除かれた除染コンクリートがれきは路盤材や再生骨材として再利用することができる。従って、従来のように除染処理後の汚染コンクリート1が放射性廃棄物となるおそれがなく、汚染コンクリート1から発生する放射性廃棄物を減容化することができる。同時に、汚染コンクリート1の再利用率を向上させることができる。
また、汚染コンクリート1から取り除いた表層部3は分離工程後にある程度の細かい粒子状になっていると考えられる。このような粒子状の表層部3からは酸等の薬剤に溶解させることで放射性核種を取り出し、この放射性核種を適宜処理することができる。
また、本実施形態の除染処理方法によれば、分離装置30を用いて分離工程を行うこともできる。この際、金網32の上で上流側から下流側に向けて移送される間に、加熱工程で加熱された汚染コンクリート1同士が接触し、凹部10も含めて密着度が低下した非表層部2と表層部3に衝撃が伝わることで、表層部3が非表層部2から簡単に分離される。即ち、矢印D1方向に対して傾斜して配置された金網32の上流側に加熱工程で加熱された汚染コンクリート1を投入するのみで、凹部10も含めて、汚染コンクリート1から表層部3を取り除くことができる。
さらに、表層部3を表層部回収容器34に回収し、非表層部2を非表層部回収容器36に回収して、それぞれの回収物に対して円滑に後処理を施すことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変更が可能である。
1 汚染コンクリート(除染対象物)
2 非表層部
3 表層部
17 放射性物質
30A,30B,30C 除染処理装置
32A 平金網
32B 樋形金網
32C 円筒形金網

Claims (5)

  1. 表層部が放射性物質によって汚染された除染対象物を所定の温度及び時間で加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程で加熱された前記除染対象物同士を接触させ、前記表層部と該表層部より内側の前記除染対象物とを分離する分離工程と、を備えた除染処理方法。
  2. 前記分離工程において、水平方向に対して傾斜して配置された金網の上流側に前記加熱工程で加熱された前記除染対象物を投入して、該除染対象物を前記金網の上で上流側から下流側に向けて移送することによって、その移送の間に、前記除染対象物同士を接触させるとともに、前記汚染対象物と前記金網とを接触させることによって該表層部を磨砕・破砕し、前記表層部と該表層部より内側の前記除染対象物とを分離する請求項1に記載の除染処理方法。
  3. 請求項2記載の除染処理方法を実施するための除染処理装置であって、
    前記金網を平坦な平金網により構成するとともに、該平金網を加振機構により上下方向に振動可能に構成されている除染処理装置。
  4. 請求項2記載の除染処理方法を実施するための除染処理装置であって、
    前記金網を略U状断面の樋形金網により構成するとともに、該樋形金網をその軸線を中心として左右にロッキング可能に構成されている除染処理装置。
  5. 請求項2記載の除染処理方法を実施するための除染処理装置であって、
    前記金網を円筒状の円筒形金網により構成するとともに、該円筒形金網をその軸線を中心に回転可能に構成されている除染処理装置。
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