JP2002018390A - 焼却灰の処理方法及びその装置 - Google Patents

焼却灰の処理方法及びその装置

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JP2002018390A
JP2002018390A JP2000199870A JP2000199870A JP2002018390A JP 2002018390 A JP2002018390 A JP 2002018390A JP 2000199870 A JP2000199870 A JP 2000199870A JP 2000199870 A JP2000199870 A JP 2000199870A JP 2002018390 A JP2002018390 A JP 2002018390A
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ash
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treated water
water
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JP2000199870A
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English (en)
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Shigeki Abe
茂木 阿部
Nobukazu Takakura
伸和 高倉
Tatsuji Maemura
辰二 前村
Yutaka Shinoda
豊 信太
Akio Tango
堯雄 反後
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Shinroku Seiki KK
Yoyu Shigen KK
Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Shinroku Seiki KK
Yoyu Shigen KK
Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融固化する焼却灰を効率的に減量化し、灰
溶融施設の規模の縮小と処理コストの低減を図る。 【解決手段】 前処理装置28により、処理すべき焼却
灰を予め水中で攪拌して焼却灰中の粒状体を均一に分散
させてから、磨砕処理装置30,50及び振動ふるい4
0,60を用いて、上記粒状体を磨砕処理するととも
に、重金属類やダイオキシン等の有害物質を多く含む微
粒分を処理水中に分離し、焼却灰中の粗粒不燃物と細粒
不燃物をそれぞれ無害化して抽出する。また、上記有害
物質を多く含んだ微粒分から脱水ケーキを作製し、この
脱水ケーキのみを溶融固化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却灰を溶融固化
して無害化する方法に関するもので、特に溶融固化する
焼却灰を減量化して溶融固化する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、リサイクルができない生ゴミ等の
可燃物は、主に、ストーカ式焼却炉あるいは流動床式焼
却炉において焼却され、焼却炉の焼却残渣(主灰)は焼
却灰として廃棄物処分場に搬出されて埋設される。実際
の焼却灰には、上記可燃物に混って焼却された金属屑や
ガラスあるいは陶器類の欠片や土砂等も含まれているの
で、焼却灰の成分としては、各種金属やシリカ,アルミ
ナ,石灰等が混ざっている。このような焼却灰は、廃棄
量が多いことや、重金属類や焼却過程で生じたダイオキ
シン等の有害物質が焼却灰に付着していることから、焼
却灰の減量化及び無害化の方法あるいは再利用の技術の
確立が望まれている。
【0003】焼却灰を無害化する方法としては、溶融固
化,セメント固化,薬剤処理などがある。溶融固化は、
焼却灰を約1500℃以上の高温で溶融するため、ダイ
オキシン類を熱分解して無害化できるとともに、重金属
類を溶融物の内部に封じ込めることができるので、上記
溶融物が水に触れた場合でも上記重金属類が溶出するこ
とはないといわれている。現状では、この溶融固化によ
る処理が最も効果的であるといわれており、この溶融固
化が焼却灰の処理方法の主流となっている。なお、上記
溶融物は、上記溶融固化により無害化されているので、
廃棄物処分場に廃棄、または粉砕して微粒片とし再利用
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記溶
融固化による無害化方法は、焼却灰を高温で溶融するた
めに、溶融炉等の大型設備を必要とすることや、多大な
燃料を必要とすることから、設備の建設費や処理コスト
が高くなってしまう。そこで、溶融固化する焼却灰を減
量化することにより、溶融固化処理に必要な設備を小型
化し、処理コストを低減する技術の開発が望まれてい
る。
【0005】本発明は、従来の問題点に鑑みてなされた
もので、溶融固化する焼却灰を効率的に減量化し、灰溶
融施設の規模の縮小と処理コストの低減を図ることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の焼却灰の処理方法は、焼却灰をスラリー化した後、上
記スラリー中の粒状体同士を擦り合わせて細粒化する磨
砕処理を施して上記粒状体を細粒化し、次に、上記細粒
化された粒状体から微粒分を分離して抽出し、この分離
された微粒分を溶融固化したことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の焼却灰の処理方法は、上
記微粒分を含むスラリーから脱水ケーキを作製し、この
脱水ケーキを溶融固化したことを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の焼却灰の処理方法は、脱
水ケーキを作製する際に排出された処理水を、上記磨砕
処理工程と上記微粒分を分離して抽出する分級工程との
少なくとも一方の工程に戻すようにしたことを特徴とす
る。
【0009】請求項4に記載の焼却灰の処理方法は、脱
水ケーキを作製する際に排出された処理水の少なくとも
一部を浄化した後、この浄化された処理水を、細粒化さ
れた粒状体を分級する分級工程に供給して使用するよう
にしたことを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の焼却灰の処理方法は、上
記浄化された処理水と新たに補給された処理水とを上記
分級工程に供給して使用するようにしたことを特徴とす
る。
【0011】請求項6に記載の焼却灰の処理装置は、焼
却灰をスラリー化する前処理手段と、上記スラリーに含
まれる焼却灰中の粒状体に粒子同士の擦り合わせの力を
作用させて上記粒状体を細粒化する磨砕処理装置と、上
記細粒化された粒状体から所定の粒径の粒状体を分級し
て、焼却灰中の微粒分を抽出する分級手段とを備えたも
のである。
【0012】請求項7に記載の焼却灰の処理装置は、分
級手段を通過した微粒分を含むスラリーから脱水ケーキ
を作製する手段を設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わる焼却灰の処理装置の構成を示す図で、この処
理装置は、焼却炉の焼却残渣(以下、焼却灰という)中
の粒状体を予め水中に分散させる前処理を行ってから、
磨砕処理工程及び分級工程に投入し、焼却灰中の粒状体
同士を擦り合わせて細粒化するとともに、上記細粒化さ
れた粒状体から重金属類やダイオキシン等の有害物質を
多く含む微粒分を分離して抽出し、この抽出された微粒
分のみを溶融固化して無害化するものである。なお、焼
却炉内で捕獲された飛灰については、上記微粒分とは別
途に、あるいは上記微粒分とともに溶融固化される。同
図において、20は予備選別手段で、予備選別用の振動
ふるい23,27や磁気式選別機24,25を備え、焼
却炉の灰ピット10内に収納された焼却灰から、粒径が
約20mmを超えるガラス片や陶器類の欠片などの夾雑
物や鉄屑などを予め選別して排除する。28は前処理装
置で、上記予備選別手段20で選別された粒径が20m
m以下の粒状体に加水し、上記粒状体を水中に均一に分
散させる前処理を行う。30は第1の磨砕処理装置で、
上記前処理を行ったスラリー中の粒状体に圧縮応力を作
用させ、粒状体同士が固着している団粒状の粒状体を、
上記粒状体を破壊することなくほぼ独立した粒状体に分
離して細粒化するとともに、上記粒状体相互間の擦り合
わせの力を作用させて、粒状体同士の摩擦による相互研
磨を行わせ、上記粒状体の表面に付着している重金属類
やダイオキシン等の有害物質を上記粒状体表面から分離
する処理(以下、磨砕処理という)とを行う。40は第
1の振動ふるいで、上記第1の磨砕処理装置30で細粒
化された粒状体を含んだスラリーの中から粒径が5mm
以上の粗粒不燃物を選別して抽出する。50は第2の磨
砕処理装置で、上記粗粒不燃物が分離された粒径が5m
m未満の粒状体に対して、上記第1の磨砕処理装置30
と同様の磨砕処理を行う。
【0014】60は、上記第2の磨砕処理装置50で細
粒化された粒状体を含んだスラリーの中から、粒径が
0.5mm〜5mmの細粒不燃物を抽出する第2の振動
ふるい、71は上記第2の振動ふるい60を通過した粒
径が0.5mm未満の微粒分を含むスラリーから脱水ケ
ーキを作製するためのフィルタプレス、72は上記フィ
ルタプレス71の処理水を浄化する水浄化装置、73は
上記第1の振動ふるい40に洗浄水を供給するジェット
ウオータ装置、74は上記第2の振動ふるい60に洗浄
水を供給するジェットウオータ装置である。上記作製さ
れた脱水ケーキは集積場75に集積され、上記フィルタ
プレス71の処理水(濾液)は、第1の磨砕処理装置3
0に戻される。また、水浄化装置72で浄化された処理
水は、ジェットウオータ装置73,74を介して、上記
第1の振動ふるい40と第2の振動ふるい60とにそれ
ぞれ洗浄水として供給される。80は溶融固化処理装置
であり、上記脱水ケーキを乾燥する乾燥炉81と、乾燥
された脱水ケーキを約1500℃以上の高温で溶融固化
する溶融炉82とを備え、上記脱水ケーキのみを乾燥し
溶融固化する。
【0015】次に、上記構成の焼却灰の処理装置を用い
た焼却灰の処理方法について、図2のフローチャートに
基づき説明する。まず、焼却炉の灰ピット10内に収納
された焼却灰から、予備選別手段20により、粒径が約
20mmを超えるガラス片や陶器類の欠片などの夾雑物
や鉄屑などを予め選別して排除する(ステップS1)。
詳細には、焼却灰を受け入れホッパ21に投入し、フィ
ーダ22により予備選別用の振動ふるい23に搬送して
粒径が約20mm以下の粒状体を選別し、更に、磁気式
選別機24を通過させて上記粒状体に混入されている鉄
屑を排除した後、第1の磨砕処理装置30に投入する。
上記受け入れホッパ21の投入口には、予め約50mm
の分級用の網21aが設けられており、大型の挟雑物は
捕獲され除去される。また、上記振動ふるい23で選別
された粒径が約20mmを超える粒状体は、磁気式選別
機25で鉄屑を排除した後クラッシャ26で粉砕され、
更に、予備選別用の振動ふるい27に送られ、粒径が2
0〜50mmのガラス片や陶器類の欠片あるいは非鉄金
属などが分離される。なお、上記振動ふるい27を通過
した粒状体は、上記振動ふるい23に送られ再選別され
る。
【0016】上記予備選別手段20で選別された粒径が
約20mm以下の粒状体は、前処理装置28に投入され
る。前処理装置28では、上記予備選別手段20で選別
された粒径が20mm以下の粒状体に加水し、上記焼却
灰を水中で攪拌して焼却灰中の粒状体を水中に分散させ
ることにより、第1の磨砕処理装置30にほぼ均一な濃
度分布を有するスラリーを投入する(ステップS2)。
第1の磨砕処理装置30では、必要に応じて、上記スラ
リーに処理水を加水して濃度を調整し、上記処理水中に
おいて、上記焼却灰中の粒状体同士を擦り合わせて細粒
化するとともに、上記粒状体の表面に付着している重金
属類やダイオキシン等の有害物質を剥離して、処理水中
に浮遊あるいは溶解させて分離する磨砕処理を行う(ス
テップS3)。なお、上記処理水としては、後述する脱
水ケーキを作製する際に排出されるフィルタプレス71
の濾液を用いている。
【0017】図3(a)は第1の磨砕処理装置30の構
成を示す図で、(b)図はそのA−A断面図である。第
1の磨砕処理装置30は、内周面に軸方向に沿って取付
けられ、中心方向に突出する複数の外羽根31Wを有す
る円筒状の回転ドラム31と、外周面に軸方向に沿って
取付けられ、径方向に突出する複数の内羽根32Wを有
し、上記回転ドラム31の内部に偏心して取付けられた
ロータ32とを備え、回転ドラム31の外周に設けられ
た環状歯車33をモータ34により駆動し、ロータ32
に取付けられた回転軸35を駆動機構36により駆動し
て、回転ドラム31とロータ32とをそれぞれ互いに逆
方向に回転させ、材料投入口37から投入された処理材
料である焼却灰に圧縮及びすべり応力を作用させ、塊状
となった焼却灰をほぼ独立した粒状体に分離して細粒化
するとともに、上記細粒化された粒状体に対して、主に
粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、粒状体同
士の摩擦による相互研磨を行わせ、上記粒状体の表面に
付着している重金属類やダイオキシン等の有害物質を処
理水中に浮遊あるいは溶解させて分離する磨砕処理を行
うものである。なお、上述したように、第1の振動ふる
い40の後段に設けられた第2の磨砕処理装置50の構
成は、上記第1の磨砕処理装置30とほぼ同様である。
【0018】第1の磨砕処理装置30及び第2の磨砕処
理装置50においては、処理材料に作用する応力の大き
さは、主に、ロータ32の径や偏心度によって決まる、
回転ドラム31とロータ32との間隔Dと、回転ドラム
31とロータ32との相対的な回転速度とにより調整さ
れる(図3(b)参照)。本実施の形態においては、第
1の磨砕処理装置30では、粒径が20mm以下のの粒
状体の磨砕処理を行うので、ロータ32の径及び偏心度
を小さくすることにより回転ドラム31とロータ32と
の間隔Dを比較的広くして磨砕処理を行う。また、第2
の磨砕処理装置50では、粒径が5mm未満の粒状体の
磨砕処理を行うので、ロータ32の径と偏心度とを大き
くして回転ドラム31とロータ32との間隔Dを狭くす
るとともに、回転ドラム31とロータ32との相対的な
回転速度を上記第1の磨砕処理装置30よりも速くし、
粒状体同士の摩擦による相互研磨を主体とした磨砕処理
を行う。
【0019】上記第1の磨砕処理装置30で細粒化処理
された粒状体を含んだスラリーは、第1の振動ふるい4
0に送られる。第1の振動ふるい40では、上記粒状体
を含んだスラリーにジェットウオータ装置73からのジ
ェット水を噴射して上記粒状体を洗浄しながら、5〜2
0mmの主に砂礫分から成る粗粒不燃物を、上記スラリ
ー中に浮遊あるいは溶解している有害物質から分離して
抽出する(ステップS4)。なお、上記第1の振動ふる
い40では、まず、水浄化装置72で浄化された処理水
を用いて上記粒状体を洗浄し、次に、新たに供給された
補助水を用いて洗浄する。一般に、焼却灰に付着してい
る重金属類やダイオキシン等の有害物質は、粒径が2m
m程度の粒状体表面に比較的強く付着しているといわれ
ていることから、粒径が5mm以上の粒状体に対して
は、上記第1の磨砕処理装置30での細粒化処理と上記
第1の振動ふるい40での洗浄処理により、上記粒状体
表面に付着しているダイオキシン類を取り除くことがで
きる。なお、上記第1の振動ふるい40では、前洗浄と
して後述する水浄化装置72で浄化された洗浄水を用
い、次に、新たにジェットウオータ装置73に供給され
た補給水を用いて後洗浄を行っているので、処理水を有
効利用することができるとともに、スラリー中の塩分を
効率的に希釈できるので、脱塩施設を設けることなく、
上記粒状体の脱塩を行うことができる。
【0020】上記第1の振動ふるい40を通過した粒径
が5mm未満の粒状体を含んだスラリーは、第2の磨砕
処理装置50に投入され、粒状体表面に強く付着してい
る重金属類を粒状体表面から離脱させて処理水中に浮遊
あるいは溶解させる磨砕処理が施され(ステップS5)
た後、第2の振動ふるい60に送られる。第2の振動ふ
るい60では、上記スラリーにジェットウオータ装置7
4からのジェット水を噴射して上記粒状体を洗浄しなが
ら、粒径が0.5mm〜5mmの細粒不燃物を、上記ス
ラリー中に浮遊あるいは溶解している有害物質から分離
して抽出する(ステップS6)。なお、第2の振動ふる
い60においても、はじめに、水浄化装置72で浄化さ
れた処理水を用いて上記粒状体を洗浄し、次に、新たに
供給された補助水を用いて洗浄する。したがって、第2
の振動ふるい60においても、上記振動ふるい40の場
合と同様に、スラリー中の塩分を効率的に希釈すること
ができる。
【0021】また、上記第2の振動ふるい60を通過し
た0.5mm未満の微粒分を含む処理水中には、重金属
類やダイオキシン等の有害物質の微粒子が多く含まれて
いるので、フィルタプレス71に送り、脱水処理して、
脱水ケーキを作製する(ステップS7)。なお、フィル
タプレス71の濾液は第1の磨砕処理装置30の処理水
として再利用され、フィルタプレス71で使用された処
理水の一部は水浄化装置72に送られ、浄化された後、
ジェットウオータ装置73,74に送られ、第1の振動
ふるい40と第2の振動ふるい60の前洗浄の洗浄水と
して再利用される。上記脱水ケーキは集積場75に集積
された後、溶融固化処理装置80に送られる。溶融固化
処理装置80では、上記脱水ケーキを乾燥炉81に送
り、上記脱水ケーキを十分乾燥させた後、溶融炉82に
投入し、約1500℃以上の高温で溶融固化して無害化
する(ステップS8)。溶融固化では、上記脱水ケーキ
中に含まれるダイオキシン類は高温で熱分解され、重金
属類は溶融物の内部に封じ込められるので、上記脱水ケ
ーキを無害化することができる。なお、上記溶融物は、
廃棄物処分場に廃棄されるか、または粉砕して微粒片と
し、再利用される。なお、上記焼却灰(焼却炉の焼却残
渣;主灰)とともに発生し、焼却炉内で捕獲される飛灰
については、上記脱水ケーキとは別途に、あるいは上記
脱水ケーキとともに溶融炉82において溶融固化され
る。また、第1の振動ふるい40により分級された粒径
が5〜20mmの主に砂礫分から成る粗粒不燃物と、第
2の振動ふるい60により分級された粒径が0.5mm
〜5mmの細粒不燃物とは、重金属類やダイオキシン等
の有害物質が分離されて無害化されているので、コンク
リート用の骨材等に再利用されるか、または、そのまま
廃棄物処分場に廃棄される。
【0022】このように、本実施の形態によれば、処理
すべき焼却灰を予め水中で攪拌して焼却灰中の粒状体を
分散させてから磨砕処理工程に投入して、上記粒状体を
磨砕処理するとともに、重金属類やダイオキシン等の有
害物質を多く含む微粒分を処理水中に分離した後、焼却
灰中の粗粒不燃物と細粒不燃物をそれぞれ無害化して抽
出するようにしたので、細粒化処理を効率よく行うこと
ができる。また、重金属類やダイオキシン等の有害物質
の微粒子を多く含んだ微粒分から作製した脱水ケーキの
みを溶融固化するので、上記工程で分離された、有害物
質が除去されている粒径が0.5mm以上の粗粒不燃物
及び細粒不燃物に対しては溶融固化処理を施す必要がな
く、溶融固化する焼却灰の量を著しく減少させることが
できる。これにより、灰溶融施設の規模を縮小すること
ができるとともに、処理コストの低減を図ることができ
る。
【0023】また、上記微粒分を含むスラリーから、フ
ィルタプレス71を用いて脱水ケーキを作製し、この脱
水ケーキを溶融固化するようにしたので、乾燥処理が容
易となり、溶融固化を効率よく行うことができる。ま
た、フィルタプレス71からの脱水ケーキの濾液を第1
の磨砕処理装置30に戻すとともに、上記濾液の一部を
水浄化装置72で浄化して、振動ふるい40,60の前
洗浄に使用するようにしたので、処理水を有効に利用す
ることができる。更に、上記振動ふるい40,60で
は、後洗浄に新たに供給された補助水を用いているの
で、スラリー中の塩分を効率的に希釈することができ
る。なお、上記水浄化装置72で浄化する濾液の割合
や、振動ふるい40,60に供給する補助水の量は、焼
却灰の種類や処理量等により、適宜決定される。
【0024】なお、上記実施の形態では、振動ふるい4
0,60により、0.5mm以上の粗粒不燃物及び細粒
不燃物を抽出するようにしたが、例えば、一端側が水平
で他端側に上り勾配を有するフレームに設けられた上り
勾配部方向に進行するベルトの水平部に処理材料を投入
し、加水しながら搬送し、処理材料中の粒径の小さな粒
子を水中に浮遊させて除去するとともに、粒径の大きな
粒子を上記勾配部上端から取り出す浮遊分級機や、振動
スクリーン等の他の分級手段を用いたり、他の分級手段
と併用して、上記有害物質が分離された粒状体の分級を
するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、焼却灰をスラリー化した後、上記スラリ
ー中の粒状体同士を擦り合わせて細粒化する磨砕処理を
施して上記粒状体を細粒化し、次に、上記細粒化された
粒状体から微粒分を分離して抽出し、この分離された微
粒分を溶融固化したので、細粒化処理を効率よく行うこ
とができる。また、これにより、焼却灰中の粒状体から
上記有害物質を効率よく除去することができる。更に、
溶融固化する焼却灰の量を著しく減少させることができ
るので、最小限の設備により焼却灰を減量化き、灰溶融
施設の規模の縮小と処理コストの低減を図ることができ
る。
【0026】請求項2に記載の発明によれば、上記微粒
分を含むスラリーから脱水ケーキを作製し、この脱水ケ
ーキを溶融固化したので、乾燥処理が容易となり、溶融
固化を効率よく行うことができる。
【0027】請求項3に記載の発明によれば、脱水ケー
キを作製する際に排出された処理水を、上記磨砕処理工
程と上記微粒分を分離して抽出する分級工程との少なく
とも一方の工程に戻すようにしたので、処理水を有効に
利用することができる。
【0028】請求項4に記載の発明によれば、脱水ケー
キを作製する際に排出された処理水の少なくとも一部を
浄化した後、この浄化された処理水を、細粒化された粒
状体を分級する分級工程に供給して使用するようにした
ので、処理水を更に有効に利用することができる。
【0029】請求項5に記載の発明によれば、上記浄化
された処理水と新たに補給された処理水とを上記分級工
程に供給して使用するようにしたので、処理水中の塩分
を効率的に低減することができ、脱塩施設を設けること
なく、焼却灰中の粒状体の脱塩を行うことができる。
【0030】また、請求項6に記載の発明によれば、焼
却灰をスラリー化する前処理手段と、上記スラリーに含
まれる焼却灰中の粒状体に粒子同士の擦り合わせの力を
作用させて上記粒状体を細粒化する磨砕処理装置と、上
記細粒化された粒状体から所定の粒径の粒状体を分級し
て、焼却灰中の微粒分を抽出する分級手段とを備え、焼
却灰中の粒状体を分散させてから磨砕処理するととも
に、焼却灰から重金属類やダイオキシン等の有害物質が
除去されている粒径の大きな粒状体を抽出し、それより
も粒径が小さな粒状体のみを溶融固化するようにしたの
で、細粒化処理を効率よく行うことができるとともに、
溶融固化する焼却灰の量を著しく減少させることができ
る。
【0031】請求項7に記載の発明によれば、分級手段
を通過した微粒分を含むスラリーから脱水ケーキを作製
する手段を設けたので、減量化した焼却灰を効率よく溶
融固化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる焼却灰の処理装
置を示す図である。
【図2】 本実施の形態に係わる焼却灰の処理方法を示
すフローチャートである。
【図3】 本実施の形態に係わる磨砕処理装置の構成を
示す図である。
【符号の説明】
10 灰ピット、20 予備選別手段、21 受け入れ
ホッパ、22 フィーダ、23,27 予備選別用の振
動ふるい、24,25 磁気式選別機、28 前処理装
置、26 クラッシャ、30 第1の磨砕処理装置、4
0 第1の振動ふるい、50 第2の磨砕処理装置、6
0 第2の振動ふるい、71 フィルタプレス、72
水浄化装置、73,74 ジェットウオータ装置、75
集積場、80 溶融固化処理装置、81 乾燥炉、82
溶融炉。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 茂木 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 高倉 伸和 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 前村 辰二 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 信太 豊 埼玉県大里郡寄居町桜沢265番地 新六精 機株式会社内 (72)発明者 反後 堯雄 東京都新宿区新宿2丁目3番13号 溶融資 源株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA36 CA04 CA09 CA10 CA13 CA29 CA45 CB09 CB13 4D063 EE06 EE15 GA05 GA10 GC16 GD02 GD27 4D071 AA05 AA71 AB33 DA15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却灰をスラリー化した後、上記スラリ
    ー中の粒状体同士を擦り合わせて細粒化する磨砕処理を
    施して上記粒状体を細粒化し、次に、上記細粒化された
    粒状体から微粒分を分離して抽出し、この分離された微
    粒分を溶融固化したことを特徴とする焼却灰の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 上記微粒分を含むスラリーから脱水ケー
    キを作製し、この脱水ケーキを溶融固化したことを特徴
    とする請求項1に記載の焼却灰の処理方法。
  3. 【請求項3】 脱水ケーキを作製する際に排出された処
    理水を、上記磨砕処理工程と上記微粒分を分離して抽出
    する分級工程との少なくとも一方の工程に戻すようにし
    たことを特徴とする請求項3に記載の焼却灰の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 脱水ケーキを作製する際に排出された処
    理水の少なくとも一部を浄化した後、この浄化された処
    理水を、上記分級工程に供給して使用するようにしたこ
    とを特徴とする請求項3に記載の焼却灰の処理方法。
  5. 【請求項5】 上記浄化された処理水と新たに補給され
    た処理水とを、上記分級工程に供給して使用するように
    したことを特徴とする請求項4に記載の焼却灰の処理方
    法。
  6. 【請求項6】 焼却灰をスラリー化する前処理手段と、
    上記スラリーに含まれる焼却灰中の粒状体に粒子同士の
    擦り合わせの力を作用させて上記粒状体を細粒化する磨
    砕処理装置と、上記細粒化された粒状体から所定の粒径
    の粒状体を分級して、焼却灰中の微粒分を抽出する分級
    手段とを備えたことを特徴とする焼却灰の処理装置。
  7. 【請求項7】 分級手段を通過した微粒分を含むスラリ
    ーから脱水ケーキを作製する手段を設けたことを特徴と
    する請求項6に記載の焼却灰の処理装置。
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