JP2002011449A - 焼却灰の処理方法及びその装置 - Google Patents
焼却灰の処理方法及びその装置Info
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Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
- Crushing And Grinding (AREA)
- Disintegrating Or Milling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融固化する焼却灰を減量化し、灰溶融施設
の規模の縮小と処理コストの低減を図るとともに、焼却
灰を減量化するための処理設備を簡素化する。 【解決手段】 2台の磨砕処理装置30,50を用い
て、焼却灰中の粒状体に擦り合わせの力を作用させて上
記粒状体をそれぞれ細粒化するとともに、上記細粒化さ
れた粒状体から重金属類やダイオキシン等の有害物質を
多く含む微粒分を処理水中に分離した後、振動ふるい4
0,60とを用いて、焼却灰中の粗粒不燃物と細粒不燃
物をそれぞれ無害化して抽出するとともに、残りの上記
有害物質の微粒子を含むスラリーから脱水ケーキを作製
し、この脱水ケーキを乾燥炉81で乾燥させた後、溶融
炉82に投入して溶融固化する。
の規模の縮小と処理コストの低減を図るとともに、焼却
灰を減量化するための処理設備を簡素化する。 【解決手段】 2台の磨砕処理装置30,50を用い
て、焼却灰中の粒状体に擦り合わせの力を作用させて上
記粒状体をそれぞれ細粒化するとともに、上記細粒化さ
れた粒状体から重金属類やダイオキシン等の有害物質を
多く含む微粒分を処理水中に分離した後、振動ふるい4
0,60とを用いて、焼却灰中の粗粒不燃物と細粒不燃
物をそれぞれ無害化して抽出するとともに、残りの上記
有害物質の微粒子を含むスラリーから脱水ケーキを作製
し、この脱水ケーキを乾燥炉81で乾燥させた後、溶融
炉82に投入して溶融固化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却灰を溶融固化
して無害化する方法に関するもので、特に簡単な構成で
焼却灰を減量化して溶融固化する方法に関するものであ
る。
して無害化する方法に関するもので、特に簡単な構成で
焼却灰を減量化して溶融固化する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、リサイクルができない生ゴミ等の
可燃物は、主に、ストーカ式焼却炉あるいは流動床式焼
却炉において焼却され、焼却炉の焼却残渣(主灰)は焼
却灰として廃棄物処分場に搬出されて埋設される。実際
の焼却灰には、上記可燃物に混って焼却された金属屑や
ガラスあるいは陶器類の欠片や土砂等も含まれているの
で、焼却灰の成分としては、各種金属やシリカ,アルミ
ナ,石灰等が混ざっている。このような焼却灰は、廃棄
量が多いことや、重金属類や焼却過程で生じたダイオキ
シン等の有害物質が焼却灰に付着していることから、焼
却灰の減量化及び無害化の方法あるいは再利用の技術の
確立が望まれている。
可燃物は、主に、ストーカ式焼却炉あるいは流動床式焼
却炉において焼却され、焼却炉の焼却残渣(主灰)は焼
却灰として廃棄物処分場に搬出されて埋設される。実際
の焼却灰には、上記可燃物に混って焼却された金属屑や
ガラスあるいは陶器類の欠片や土砂等も含まれているの
で、焼却灰の成分としては、各種金属やシリカ,アルミ
ナ,石灰等が混ざっている。このような焼却灰は、廃棄
量が多いことや、重金属類や焼却過程で生じたダイオキ
シン等の有害物質が焼却灰に付着していることから、焼
却灰の減量化及び無害化の方法あるいは再利用の技術の
確立が望まれている。
【0003】焼却灰を無害化する方法としては、溶融固
化,セメント固化,薬剤処理などがある。溶融固化は、
焼却灰を約1500℃以上の高温で溶融するため、ダイ
オキシン類を熱分解して無害化できるとともに、重金属
類を溶融物の内部に封じ込めることができるので、上記
溶融物が水に触れた場合でも上記重金属類が溶出するこ
とはないといわれている。現状では、この溶融固化によ
る処理が最も効果的であるといわれており、この溶融固
化が焼却灰の処理方法の主流となっている。なお、上記
溶融物は、上記溶融固化により無害化されているので、
廃棄物処分場に廃棄、または粉砕して微粒片とし再利用
される。
化,セメント固化,薬剤処理などがある。溶融固化は、
焼却灰を約1500℃以上の高温で溶融するため、ダイ
オキシン類を熱分解して無害化できるとともに、重金属
類を溶融物の内部に封じ込めることができるので、上記
溶融物が水に触れた場合でも上記重金属類が溶出するこ
とはないといわれている。現状では、この溶融固化によ
る処理が最も効果的であるといわれており、この溶融固
化が焼却灰の処理方法の主流となっている。なお、上記
溶融物は、上記溶融固化により無害化されているので、
廃棄物処分場に廃棄、または粉砕して微粒片とし再利用
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記溶
融固化による無害化方法は、焼却灰を高温で溶融するた
めに、溶融炉等の大型設備を必要とすることや、多大な
燃料を必要とすることから、設備の建設費や処理コスト
が高くなってしまう。そこで、溶融固化する焼却灰を減
量化することにより、溶融固化処理に必要な設備の小型
化や処理コストを低減する技術の開発が望まれている。
融固化による無害化方法は、焼却灰を高温で溶融するた
めに、溶融炉等の大型設備を必要とすることや、多大な
燃料を必要とすることから、設備の建設費や処理コスト
が高くなってしまう。そこで、溶融固化する焼却灰を減
量化することにより、溶融固化処理に必要な設備の小型
化や処理コストを低減する技術の開発が望まれている。
【0005】本発明は、従来の問題点に鑑みてなされた
もので、溶融固化する焼却灰を減量化し、灰溶融施設の
規模の縮小と処理コストの低減を図るとともに、焼却灰
を減量化するための処理設備を簡素化することを目的と
する。
もので、溶融固化する焼却灰を減量化し、灰溶融施設の
規模の縮小と処理コストの低減を図るとともに、焼却灰
を減量化するための処理設備を簡素化することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の焼却灰の処理方法は、焼却灰中の粒状体同士を加水下
で擦り合わせて細粒化する磨砕処理工程を施した後、上
記細粒化された粒状体を振動ふるいに供給して所定の粒
径以上の粒状体を抽出し、上記振動ふるいを通過した粒
状体を溶融固化したことを特徴とする。
の焼却灰の処理方法は、焼却灰中の粒状体同士を加水下
で擦り合わせて細粒化する磨砕処理工程を施した後、上
記細粒化された粒状体を振動ふるいに供給して所定の粒
径以上の粒状体を抽出し、上記振動ふるいを通過した粒
状体を溶融固化したことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の焼却灰の処理方法は、上
記振動ふるいを通過したスラリーから脱水ケーキを作製
し、この脱水ケーキを溶融固化したことを特徴とする。
記振動ふるいを通過したスラリーから脱水ケーキを作製
し、この脱水ケーキを溶融固化したことを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の焼却灰の処理方法は、脱
水ケーキを作製する際に排出された処理水を、上記細粒
化工程工程に戻すようにしたことを特徴とする。
水ケーキを作製する際に排出された処理水を、上記細粒
化工程工程に戻すようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の焼却灰の処理方法は、脱
水ケーキを作製する際に排出された処理水の少なくとも
一部を浄化した後、この浄化された処理水を上記振動ふ
るいの洗浄水として使用するようにしたことを特徴とす
る。
水ケーキを作製する際に排出された処理水の少なくとも
一部を浄化した後、この浄化された処理水を上記振動ふ
るいの洗浄水として使用するようにしたことを特徴とす
る。
【0010】請求項5に記載の焼却灰の処理方法は、上
記洗浄水と新たに補給された処理水とを、上記振動ふる
いの洗浄水として使用するようにしたことを特徴とす
る。
記洗浄水と新たに補給された処理水とを、上記振動ふる
いの洗浄水として使用するようにしたことを特徴とす
る。
【0011】請求項6に記載の焼却灰の処理装置は、焼
却灰を処理空間にに投入して加水し、焼却灰中の粒状体
同士に擦り合わせの力を作用させて上記粒状体を細粒化
する磨砕処理装置と、上記細粒化された粒状体に加水し
ながら、上記粒状体から所定の粒径以上の粒状体を抽出
する振動ふるいと、上記振動ふるいを通過した粒状体を
含むスラリーから脱水ケーキを作製する手段と、上記脱
水ケーキを溶融固化する手段とを備えたものである。
却灰を処理空間にに投入して加水し、焼却灰中の粒状体
同士に擦り合わせの力を作用させて上記粒状体を細粒化
する磨砕処理装置と、上記細粒化された粒状体に加水し
ながら、上記粒状体から所定の粒径以上の粒状体を抽出
する振動ふるいと、上記振動ふるいを通過した粒状体を
含むスラリーから脱水ケーキを作製する手段と、上記脱
水ケーキを溶融固化する手段とを備えたものである。
【0012】請求項7に記載の焼却灰の処理装置は、上
記振動ふるいを通過した粒状体を更に磨砕処理する第2
の磨砕処理装置と、上記第2の磨砕処理装置で細粒化さ
れた粒状体を分級する第2の振動ふるいと設けたもので
ある。
記振動ふるいを通過した粒状体を更に磨砕処理する第2
の磨砕処理装置と、上記第2の磨砕処理装置で細粒化さ
れた粒状体を分級する第2の振動ふるいと設けたもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わる焼却灰の処理装置の構成を示す図で、この処
理装置は、焼却炉の焼却残渣(主灰、以下焼却灰とい
う)中の粒状体同士を擦り合わせて細粒化するととも
に、上記細粒化された主灰から重金属類やダイオキシン
等の有害物質を多く含む微粒分を分離して抽出し、この
抽出された微粒分を溶融固化して無害化するものであ
る。なお、焼却炉内で捕獲された飛灰については、上記
微粒分とは別途に、あるいは上記微粒分とともに溶融固
化される。同図において、20は予備選別手段で、予備
選別用の振動ふるい23,27や磁気式選別機24,2
5を備え、焼却炉の灰ピット10内に収納された焼却灰
から、粒径が約20mmを超えるガラス片や陶器類の欠
片などの夾雑物や鉄屑などを予め選別して排除する。3
0は第1の磨砕処理装置で、焼却灰に加水し、上記焼却
灰中の粒状体に圧縮応力を作用させ、粒状体同士が固着
している団粒状の粒状体を、上記粒状体を破壊すること
なくほぼ独立した粒状体に分離して細粒化するととも
に、上記粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、
粒状体同士の摩擦による相互研磨を行わせ、上記粒状体
の表面に付着している重金属類やダイオキシン等の有害
物質を上記粒状体表面から分離する処理(以下、磨砕処
理という)とを行う。40は第1の振動ふるいで、上記
第1の磨砕処理装置30で細粒化された粒状体を含んだ
スラリーの中から、粒径が5mm以上の粗粒不燃物を選
別して抽出する。50は、上記第1の磨砕処理装置30
と同様に、上記粗粒不燃物が分離された粒状体に対して
上述した磨砕処理を行う第2の磨砕処理装置で、この第
2の磨砕処理装置50は、上記第1の磨砕処理装置30
とほぼ同様の構成で、後述するように、主に粒状体同士
の相互研磨を主体とした磨砕処理を行う。
て、図面に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わる焼却灰の処理装置の構成を示す図で、この処
理装置は、焼却炉の焼却残渣(主灰、以下焼却灰とい
う)中の粒状体同士を擦り合わせて細粒化するととも
に、上記細粒化された主灰から重金属類やダイオキシン
等の有害物質を多く含む微粒分を分離して抽出し、この
抽出された微粒分を溶融固化して無害化するものであ
る。なお、焼却炉内で捕獲された飛灰については、上記
微粒分とは別途に、あるいは上記微粒分とともに溶融固
化される。同図において、20は予備選別手段で、予備
選別用の振動ふるい23,27や磁気式選別機24,2
5を備え、焼却炉の灰ピット10内に収納された焼却灰
から、粒径が約20mmを超えるガラス片や陶器類の欠
片などの夾雑物や鉄屑などを予め選別して排除する。3
0は第1の磨砕処理装置で、焼却灰に加水し、上記焼却
灰中の粒状体に圧縮応力を作用させ、粒状体同士が固着
している団粒状の粒状体を、上記粒状体を破壊すること
なくほぼ独立した粒状体に分離して細粒化するととも
に、上記粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、
粒状体同士の摩擦による相互研磨を行わせ、上記粒状体
の表面に付着している重金属類やダイオキシン等の有害
物質を上記粒状体表面から分離する処理(以下、磨砕処
理という)とを行う。40は第1の振動ふるいで、上記
第1の磨砕処理装置30で細粒化された粒状体を含んだ
スラリーの中から、粒径が5mm以上の粗粒不燃物を選
別して抽出する。50は、上記第1の磨砕処理装置30
と同様に、上記粗粒不燃物が分離された粒状体に対して
上述した磨砕処理を行う第2の磨砕処理装置で、この第
2の磨砕処理装置50は、上記第1の磨砕処理装置30
とほぼ同様の構成で、後述するように、主に粒状体同士
の相互研磨を主体とした磨砕処理を行う。
【0014】60は、上記第2の磨砕処理装置50で細
粒化された粒状体を含んだスラリーの中から、粒径が
0.5mm〜5mmの細粒不燃物を抽出する第2の振動
ふるい、71は上記第2の振動ふるい60を通過した粒
径が0.5mm未満の微粒分を含むスラリーから脱水ケ
ーキを作製するためのフィルタプレス、72は上記フィ
ルタプレス71の処理水を浄化する水浄化装置、73は
上記第1の振動ふるい40に洗浄水を供給するジェット
ウオータ装置、74は上記第2の振動ふるい60に洗浄
水を供給するジェットウオータ装置である。上記作製さ
れた脱水ケーキは集積場75に集積され、上記フィルタ
プレス71の処理水(濾液)は、上記第1の磨砕処理装
置30に戻される。また、水浄化装置72で浄化された
処理水は、ジェットウオータ装置73,74を介して、
上記第1の振動ふるい40と第2の振動ふるい60と
に、それぞれ洗浄水として送られる。80は溶融固化処
理装置であり、上記脱水ケーキを乾燥する乾燥炉81
と、乾燥された脱水ケーキを約1500℃以上の高温で
溶融固化する溶融炉82とを備え、重金属類やダイオキ
シン等の有害物質を多く含むスラリーから作製された脱
水ケーキのみを乾燥し溶融固化する。
粒化された粒状体を含んだスラリーの中から、粒径が
0.5mm〜5mmの細粒不燃物を抽出する第2の振動
ふるい、71は上記第2の振動ふるい60を通過した粒
径が0.5mm未満の微粒分を含むスラリーから脱水ケ
ーキを作製するためのフィルタプレス、72は上記フィ
ルタプレス71の処理水を浄化する水浄化装置、73は
上記第1の振動ふるい40に洗浄水を供給するジェット
ウオータ装置、74は上記第2の振動ふるい60に洗浄
水を供給するジェットウオータ装置である。上記作製さ
れた脱水ケーキは集積場75に集積され、上記フィルタ
プレス71の処理水(濾液)は、上記第1の磨砕処理装
置30に戻される。また、水浄化装置72で浄化された
処理水は、ジェットウオータ装置73,74を介して、
上記第1の振動ふるい40と第2の振動ふるい60と
に、それぞれ洗浄水として送られる。80は溶融固化処
理装置であり、上記脱水ケーキを乾燥する乾燥炉81
と、乾燥された脱水ケーキを約1500℃以上の高温で
溶融固化する溶融炉82とを備え、重金属類やダイオキ
シン等の有害物質を多く含むスラリーから作製された脱
水ケーキのみを乾燥し溶融固化する。
【0015】次に、上記構成の焼却灰の処理装置を用い
た焼却灰の処理方法について、図2のフローチャートに
基づき説明する。まず、焼却炉の灰ピット10内に収納
された焼却灰から、予備選別手段20により、粒径が約
20mmを超えるガラス片や陶器類の欠片などの夾雑物
や鉄屑などを予め選別して排除する(ステップS1)。
詳細には、焼却灰を受け入れホッパ21に投入し、フィ
ーダ22により予備選別用の振動ふるい23に搬送して
粒径が約20mm以下の粒状体を選別し、更に、磁気式
選別機24を通過させて上記粒状体に混入されている鉄
屑を排除した後、第1の磨砕処理装置30に投入する。
上記受け入れホッパ21の投入口には、予め約50mm
の分級用の網21aが設けられており、大型の挟雑物は
捕獲され除去される。また、上記振動ふるい23で選別
された粒径が約20mmを超える粒状体は、磁気式選別
機25で鉄屑を排除した後クラッシャ26で粉砕され、
更に、予備選別用の振動ふるい27に送られ、粒径が2
0〜50mmのガラス片や陶器類の欠片あるいは非鉄金
属などが分離される。なお、上記振動ふるい27を通過
した粒状体は、上記振動ふるい23に送られ再選別され
る。
た焼却灰の処理方法について、図2のフローチャートに
基づき説明する。まず、焼却炉の灰ピット10内に収納
された焼却灰から、予備選別手段20により、粒径が約
20mmを超えるガラス片や陶器類の欠片などの夾雑物
や鉄屑などを予め選別して排除する(ステップS1)。
詳細には、焼却灰を受け入れホッパ21に投入し、フィ
ーダ22により予備選別用の振動ふるい23に搬送して
粒径が約20mm以下の粒状体を選別し、更に、磁気式
選別機24を通過させて上記粒状体に混入されている鉄
屑を排除した後、第1の磨砕処理装置30に投入する。
上記受け入れホッパ21の投入口には、予め約50mm
の分級用の網21aが設けられており、大型の挟雑物は
捕獲され除去される。また、上記振動ふるい23で選別
された粒径が約20mmを超える粒状体は、磁気式選別
機25で鉄屑を排除した後クラッシャ26で粉砕され、
更に、予備選別用の振動ふるい27に送られ、粒径が2
0〜50mmのガラス片や陶器類の欠片あるいは非鉄金
属などが分離される。なお、上記振動ふるい27を通過
した粒状体は、上記振動ふるい23に送られ再選別され
る。
【0016】上記予備選別手段20で選別された粒径が
約20mm以下の粒状体は、第1の磨砕処理装置30に
投入される。第1の磨砕処理装置30では、上記粒状体
に処理水を加水しながら上記焼却灰中の粒状体同士を擦
り合わせ細粒化するとともに、上記粒状体の表面に付着
している重金属類やダイオキシン等の有害物質を剥離し
て、処理水中に浮遊あるいは溶解させて分離する磨砕処
理を行う(ステップS2)。なお、上記処理水として
は、後述する脱水ケーキを作製する際に排出される濾液
を用いている。
約20mm以下の粒状体は、第1の磨砕処理装置30に
投入される。第1の磨砕処理装置30では、上記粒状体
に処理水を加水しながら上記焼却灰中の粒状体同士を擦
り合わせ細粒化するとともに、上記粒状体の表面に付着
している重金属類やダイオキシン等の有害物質を剥離し
て、処理水中に浮遊あるいは溶解させて分離する磨砕処
理を行う(ステップS2)。なお、上記処理水として
は、後述する脱水ケーキを作製する際に排出される濾液
を用いている。
【0017】図3(a)は第1の磨砕処理装置30の構
成を示す図で、(b)図はそのA−A断面図である。第
1の磨砕処理装置30は、内周面に軸方向に沿って取付
けられ、中心方向に突出する複数の外羽根31Wを有す
る円筒状の回転ドラム31と、外周面に軸方向に沿って
取付けられ、径方向に突出する複数の内羽根32Wを有
し、上記回転ドラム31の内部に偏心して取付けられた
ロータ32とを備え、回転ドラム31の外周に設けられ
た環状歯車33をモータ34により駆動し、ロータ32
に取付けられた回転軸35を駆動機構36により駆動し
て、回転ドラム31とロータ32とをそれぞれ互いに逆
方向に回転させ、材料投入口37から投入された処理材
料である焼却灰に圧縮及びすべり応力を作用させ、塊状
となった焼却灰をほぼ独立した粒状体に分離して細粒化
するとともに、上記細粒化された粒状体に対して、主に
粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、粒状体同
士の摩擦による相互研磨を行わせ、上記粒状体の表面に
付着している重金属類やダイオキシン等の有害物質を処
理水中に浮遊あるいは溶解させて分離する磨砕処理を行
うものである。なお、上述したように、第1の振動ふる
い40の後段に設けられた第2の磨砕処理装置50の構
成は、上記第1の磨砕処理装置30とほぼ同様である。
成を示す図で、(b)図はそのA−A断面図である。第
1の磨砕処理装置30は、内周面に軸方向に沿って取付
けられ、中心方向に突出する複数の外羽根31Wを有す
る円筒状の回転ドラム31と、外周面に軸方向に沿って
取付けられ、径方向に突出する複数の内羽根32Wを有
し、上記回転ドラム31の内部に偏心して取付けられた
ロータ32とを備え、回転ドラム31の外周に設けられ
た環状歯車33をモータ34により駆動し、ロータ32
に取付けられた回転軸35を駆動機構36により駆動し
て、回転ドラム31とロータ32とをそれぞれ互いに逆
方向に回転させ、材料投入口37から投入された処理材
料である焼却灰に圧縮及びすべり応力を作用させ、塊状
となった焼却灰をほぼ独立した粒状体に分離して細粒化
するとともに、上記細粒化された粒状体に対して、主に
粒状体相互間の擦り合わせの力を作用させて、粒状体同
士の摩擦による相互研磨を行わせ、上記粒状体の表面に
付着している重金属類やダイオキシン等の有害物質を処
理水中に浮遊あるいは溶解させて分離する磨砕処理を行
うものである。なお、上述したように、第1の振動ふる
い40の後段に設けられた第2の磨砕処理装置50の構
成は、上記第1の磨砕処理装置30とほぼ同様である。
【0018】第1の磨砕処理装置30及び第2の磨砕処
理装置50において、処理材料に作用する応力の大きさ
は、主に、ロータ32の径や偏心度によって決まる、回
転ドラム31とロータ32との間隔Dと、回転ドラム3
1とロータ32との相対的な回転速度とにより調整され
る(図3(b)参照)。本実施の形態においては、第1
の磨砕処理装置30では、ロータ32の径及び偏心度を
小さくすることにより回転ドラム31とロータ32との
間隔Dを比較的広くし、焼却灰に対して、主に、粒状体
を細粒化する磨砕処理を行う。また、第2の磨砕処理装
置50では、ロータ32の径と偏心度とを大きくして回
転ドラム31とロータ32との間隔Dを狭くするととも
に、回転ドラム31とロータ32との相対的な回転速度
を上記第1の磨砕処理装置30よりも速くして、粒状体
同士の摩擦による相互研磨を主体とした磨砕処理を行
う。
理装置50において、処理材料に作用する応力の大きさ
は、主に、ロータ32の径や偏心度によって決まる、回
転ドラム31とロータ32との間隔Dと、回転ドラム3
1とロータ32との相対的な回転速度とにより調整され
る(図3(b)参照)。本実施の形態においては、第1
の磨砕処理装置30では、ロータ32の径及び偏心度を
小さくすることにより回転ドラム31とロータ32との
間隔Dを比較的広くし、焼却灰に対して、主に、粒状体
を細粒化する磨砕処理を行う。また、第2の磨砕処理装
置50では、ロータ32の径と偏心度とを大きくして回
転ドラム31とロータ32との間隔Dを狭くするととも
に、回転ドラム31とロータ32との相対的な回転速度
を上記第1の磨砕処理装置30よりも速くして、粒状体
同士の摩擦による相互研磨を主体とした磨砕処理を行
う。
【0019】上記第1の磨砕処理装置30で磨砕処理さ
れた粒状体を含んだスラリーは、第1の振動ふるい40
に送られる。第1の振動ふるい40では、上記粒状体を
含んだスラリーにジェットウオータ装置73からのジェ
ット水を噴射して上記粒状体を洗浄しながら、5〜20
mmの主に砂礫分から成る粗粒不燃物を、上記スラリー
中に浮遊あるいは溶解している有害物質から分離して抽
出する(ステップS3)。なお、上記第1の振動ふるい
40では、まず、水浄化装置72で浄化された処理水を
洗浄水として用いて上記粒状体を洗浄し、次に、新たに
供給された補助水を用いて洗浄する。一般に、焼却灰に
付着している重金属類やダイオキシン等の有害物質は、
粒径が2mm程度の粒状体表面に比較的強く付着してい
るといわれていることから、粒径が5mm以上の粒状体
に対しては、上記第1の磨砕処理装置30での磨砕処理
と上記第1の振動ふるい40での洗浄処理により、上記
粒状体表面に付着しているダイオキシン類を取り除くこ
とができる。なお、上記第1の振動ふるい40では、前
洗浄として後述する水浄化装置72で浄化された処理水
を用い、次に、新たにジェットウオータ装置73に供給
された補給水を用いて後洗浄を行っているので、処理水
を有効利用するとともに、スラリー中の塩分を効率的に
希釈することができるので、脱塩施設を設けることな
く、上記粒状体の脱塩を行うことができる。
れた粒状体を含んだスラリーは、第1の振動ふるい40
に送られる。第1の振動ふるい40では、上記粒状体を
含んだスラリーにジェットウオータ装置73からのジェ
ット水を噴射して上記粒状体を洗浄しながら、5〜20
mmの主に砂礫分から成る粗粒不燃物を、上記スラリー
中に浮遊あるいは溶解している有害物質から分離して抽
出する(ステップS3)。なお、上記第1の振動ふるい
40では、まず、水浄化装置72で浄化された処理水を
洗浄水として用いて上記粒状体を洗浄し、次に、新たに
供給された補助水を用いて洗浄する。一般に、焼却灰に
付着している重金属類やダイオキシン等の有害物質は、
粒径が2mm程度の粒状体表面に比較的強く付着してい
るといわれていることから、粒径が5mm以上の粒状体
に対しては、上記第1の磨砕処理装置30での磨砕処理
と上記第1の振動ふるい40での洗浄処理により、上記
粒状体表面に付着しているダイオキシン類を取り除くこ
とができる。なお、上記第1の振動ふるい40では、前
洗浄として後述する水浄化装置72で浄化された処理水
を用い、次に、新たにジェットウオータ装置73に供給
された補給水を用いて後洗浄を行っているので、処理水
を有効利用するとともに、スラリー中の塩分を効率的に
希釈することができるので、脱塩施設を設けることな
く、上記粒状体の脱塩を行うことができる。
【0020】上記第1の振動ふるい40を通過した粒径
が5mm以下の粒状体を含んだスラリーは、第2の磨砕
処理装置50に送られ、第1の磨砕処理装置30では剥
離できなかった粒状体表面に強く付着している重金属類
を粒状体表面から離脱させて処理水中に浮遊あるいは溶
解させる磨砕処理を行い(ステップS4)、この磨砕処
理された粒状体を含んだスラリーを、第2の振動ふるい
60に送る。第2の振動ふるい60では、上記スラリー
にジェットウオータ装置74からのジェット水を噴射し
て上記粒状体を洗浄しながら、粒径が0.5mm〜5m
mの細粒不燃物を、上記スラリー中に浮遊あるいは溶解
している有害物質から分離して抽出する(ステップS
5)。なお、第2の振動ふるい60においても、はじめ
に、水浄化装置72で浄化された処理水を用いて上記粒
状体を洗浄し、次に、新たに供給された補助水を用いて
洗浄する。したがって、第2の振動ふるい60において
も、上記振動ふるい40の場合と同様に、スラリー中の
塩分を効率的に希釈することができる。
が5mm以下の粒状体を含んだスラリーは、第2の磨砕
処理装置50に送られ、第1の磨砕処理装置30では剥
離できなかった粒状体表面に強く付着している重金属類
を粒状体表面から離脱させて処理水中に浮遊あるいは溶
解させる磨砕処理を行い(ステップS4)、この磨砕処
理された粒状体を含んだスラリーを、第2の振動ふるい
60に送る。第2の振動ふるい60では、上記スラリー
にジェットウオータ装置74からのジェット水を噴射し
て上記粒状体を洗浄しながら、粒径が0.5mm〜5m
mの細粒不燃物を、上記スラリー中に浮遊あるいは溶解
している有害物質から分離して抽出する(ステップS
5)。なお、第2の振動ふるい60においても、はじめ
に、水浄化装置72で浄化された処理水を用いて上記粒
状体を洗浄し、次に、新たに供給された補助水を用いて
洗浄する。したがって、第2の振動ふるい60において
も、上記振動ふるい40の場合と同様に、スラリー中の
塩分を効率的に希釈することができる。
【0021】また、上記第2の振動ふるい60を通過し
た0.5mm未満の微粒分を含む処理水中には、重金属
類やダイオキシン等の有害物質の微粒子が多く含まれて
いるので、フィルタプレス71送り、脱水処理して、脱
水ケーキを作製する(ステップS6)。なお、フィルタ
プレス71の濾水は、第1の磨砕処理装置30の処理水
として再利用され、フィルタプレス71で使用された処
理水の一部は水浄化装置72に送られ、浄化された後、
ジェットウオータ装置73,74に送られ、第1の振動
ふるい40と第2の振動ふるい60の前洗浄の処理水と
して再利用される。上記脱水ケーキは集積場75に集積
された後、溶融固化処理装置80に送られる。溶融固化
処理装置80では、上記脱水ケーキを乾燥炉81で十分
乾燥させた後、溶融炉82に投入し、約1500℃以上
の高温で溶融固化して無害化する(ステップS7)。溶
融固化では、上記脱水ケーキ中に含まれるダイオキシン
類は高温で熱分解され、重金属類は溶融物の内部に封じ
込められるので、上記脱水ケーキを無害化することがで
きる。なお、上記溶融物は、廃棄物処分場に廃棄される
か、または粉砕して微粒片とし、再利用される。なお、
上記焼却灰(焼却炉の焼却残渣;主灰)とともに発生
し、焼却炉内で捕獲される飛灰については、上記脱水ケ
ーキとは別途に、あるいは上記脱水ケーキとともに溶融
炉82において溶融固化される。また、第1の振動ふる
い40により分級された粒径が5〜20mmの主に砂礫
分から成る粗粒不燃物と、第2の振動ふるい60により
分級された粒径が0.5mm〜5mmの細粒不燃物と
は、重金属類やダイオキシン等の有害物質が分離されて
無害化されているので、コンクリート用の骨材等に再利
用されるか、または廃棄物処分場に廃棄される。
た0.5mm未満の微粒分を含む処理水中には、重金属
類やダイオキシン等の有害物質の微粒子が多く含まれて
いるので、フィルタプレス71送り、脱水処理して、脱
水ケーキを作製する(ステップS6)。なお、フィルタ
プレス71の濾水は、第1の磨砕処理装置30の処理水
として再利用され、フィルタプレス71で使用された処
理水の一部は水浄化装置72に送られ、浄化された後、
ジェットウオータ装置73,74に送られ、第1の振動
ふるい40と第2の振動ふるい60の前洗浄の処理水と
して再利用される。上記脱水ケーキは集積場75に集積
された後、溶融固化処理装置80に送られる。溶融固化
処理装置80では、上記脱水ケーキを乾燥炉81で十分
乾燥させた後、溶融炉82に投入し、約1500℃以上
の高温で溶融固化して無害化する(ステップS7)。溶
融固化では、上記脱水ケーキ中に含まれるダイオキシン
類は高温で熱分解され、重金属類は溶融物の内部に封じ
込められるので、上記脱水ケーキを無害化することがで
きる。なお、上記溶融物は、廃棄物処分場に廃棄される
か、または粉砕して微粒片とし、再利用される。なお、
上記焼却灰(焼却炉の焼却残渣;主灰)とともに発生
し、焼却炉内で捕獲される飛灰については、上記脱水ケ
ーキとは別途に、あるいは上記脱水ケーキとともに溶融
炉82において溶融固化される。また、第1の振動ふる
い40により分級された粒径が5〜20mmの主に砂礫
分から成る粗粒不燃物と、第2の振動ふるい60により
分級された粒径が0.5mm〜5mmの細粒不燃物と
は、重金属類やダイオキシン等の有害物質が分離されて
無害化されているので、コンクリート用の骨材等に再利
用されるか、または廃棄物処分場に廃棄される。
【0022】このように、本実施の形態によれば、2台
の磨砕処理装置30,50を用いて、焼却灰中の粒状体
に擦り合わせの力を作用させて上記粒状体をそれぞれ細
粒化するとともに、上記細粒化された粒状体から重金属
類やダイオキシン等の有害物質を多く含む微粒分を処理
水中に分離する磨砕処理を行った後、振動ふるい40,
60とを用いて、焼却灰中の粗粒不燃物と細粒不燃物を
それぞれ無害化して抽出するとともに、残りの上記有害
物質の微粒子を含むスラリーから脱水ケーキを作製し、
この脱水ケーキを乾燥炉81で乾燥させた後、溶融炉8
2に投入して溶融固化するようにしたので、溶融固化す
る焼却灰を効率よく減量化して無害化することができ
る。すなわち、本実施の形態では、重金属類やダイオキ
シン等の有害物質を多く含んだ脱水ケーキのみを溶融固
化する。したがって、上記工程で分離された、有害物質
が除去されている粒径が0.5mm以上の粗粒不燃物及
び細粒不燃物に対しては溶融固化処理を施す必要がない
ので、溶融固化する焼却灰の量を著しく減少させること
ができる。これにより、灰溶融施設の規模を縮小するこ
とができるとともに、処理コストの低減を図ることがで
きる。
の磨砕処理装置30,50を用いて、焼却灰中の粒状体
に擦り合わせの力を作用させて上記粒状体をそれぞれ細
粒化するとともに、上記細粒化された粒状体から重金属
類やダイオキシン等の有害物質を多く含む微粒分を処理
水中に分離する磨砕処理を行った後、振動ふるい40,
60とを用いて、焼却灰中の粗粒不燃物と細粒不燃物を
それぞれ無害化して抽出するとともに、残りの上記有害
物質の微粒子を含むスラリーから脱水ケーキを作製し、
この脱水ケーキを乾燥炉81で乾燥させた後、溶融炉8
2に投入して溶融固化するようにしたので、溶融固化す
る焼却灰を効率よく減量化して無害化することができ
る。すなわち、本実施の形態では、重金属類やダイオキ
シン等の有害物質を多く含んだ脱水ケーキのみを溶融固
化する。したがって、上記工程で分離された、有害物質
が除去されている粒径が0.5mm以上の粗粒不燃物及
び細粒不燃物に対しては溶融固化処理を施す必要がない
ので、溶融固化する焼却灰の量を著しく減少させること
ができる。これにより、灰溶融施設の規模を縮小するこ
とができるとともに、処理コストの低減を図ることがで
きる。
【0023】ところで、上記粗粒不燃物及び細粒不燃物
を抽出する分級手段としては、例えば、一端側が水平で
他端側に上り勾配を有するフレームに設けられた上り勾
配部方向に進行するベルトの水平部に処理材料を投入
し、加水しながら搬送し、処理材料中の粒径の小さな粒
子を水中に浮遊させて除去するとともに、粒径の大きな
粒子を上記勾配部上端から取り出す浮遊分級機や、液体
サイクロンのような、微粒分を液体より分離する微粒子
分離装置があるが、本実施の形態では、粒状体の洗浄及
び分級を行う分級手段として、構造が簡単な振動ふるい
40,60を使用しているので、最小限の設備により焼
却灰を減量化することができるとともに、焼却灰の減量
化処理のコストも低減することができる。また、上記微
粒分を含むスラリーから、フィルタプレス71を用いて
脱水ケーキを作製し、この脱水ケーキを溶融固化するよ
うにしたので、乾燥処理が容易となり、溶融固化を効率
よく行うことができる。また、フィルタプレス71から
の脱水ケーキの濾液を第1の磨砕処理装置30に戻すと
ともに、上記濾液の一部を水浄化装置72で浄化して、
振動ふるい40,60の前洗浄に使用するようにしたの
で、処理水を有効に利用することができる。更に、上記
振動ふるい40,60では、後洗浄に新たに供給された
補助水を用いているので、スラリー中の塩分を効率的に
希釈することができる。なお、上記水浄化装置72で浄
化する濾液の割合や、振動ふるい40,60に供給する
補助水の量は、焼却灰の種類や処理量等により、適宜決
定される。また、上記実施の形態においては、2台の磨
砕処理装置30,50を用いて、焼却灰の磨砕処理を行
ったが、1台の磨砕処理装置であっても、実用上は問題
がなく、粒状体表面から重金属類やダイオキシン等の有
害物質を十分剥離することができる。
を抽出する分級手段としては、例えば、一端側が水平で
他端側に上り勾配を有するフレームに設けられた上り勾
配部方向に進行するベルトの水平部に処理材料を投入
し、加水しながら搬送し、処理材料中の粒径の小さな粒
子を水中に浮遊させて除去するとともに、粒径の大きな
粒子を上記勾配部上端から取り出す浮遊分級機や、液体
サイクロンのような、微粒分を液体より分離する微粒子
分離装置があるが、本実施の形態では、粒状体の洗浄及
び分級を行う分級手段として、構造が簡単な振動ふるい
40,60を使用しているので、最小限の設備により焼
却灰を減量化することができるとともに、焼却灰の減量
化処理のコストも低減することができる。また、上記微
粒分を含むスラリーから、フィルタプレス71を用いて
脱水ケーキを作製し、この脱水ケーキを溶融固化するよ
うにしたので、乾燥処理が容易となり、溶融固化を効率
よく行うことができる。また、フィルタプレス71から
の脱水ケーキの濾液を第1の磨砕処理装置30に戻すと
ともに、上記濾液の一部を水浄化装置72で浄化して、
振動ふるい40,60の前洗浄に使用するようにしたの
で、処理水を有効に利用することができる。更に、上記
振動ふるい40,60では、後洗浄に新たに供給された
補助水を用いているので、スラリー中の塩分を効率的に
希釈することができる。なお、上記水浄化装置72で浄
化する濾液の割合や、振動ふるい40,60に供給する
補助水の量は、焼却灰の種類や処理量等により、適宜決
定される。また、上記実施の形態においては、2台の磨
砕処理装置30,50を用いて、焼却灰の磨砕処理を行
ったが、1台の磨砕処理装置であっても、実用上は問題
がなく、粒状体表面から重金属類やダイオキシン等の有
害物質を十分剥離することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、焼却灰中の粒状体同士を加水下で擦り合
わせて細粒化する磨砕処理工程を施した後、上記細粒化
された粒状体を振動ふるいに供給して所定の粒径以上の
粒状体を抽出し、上記振動ふるいを通過した粒状体のみ
を溶融固化するようにしたので、重金属類やダイオキシ
ン等の有害物質が除去されている粒径が0.5mm以上
の粗粒不燃物及び細粒不燃物は溶融固化処理を施す必要
がなく、溶融固化する焼却灰の量を著しく減少させるこ
とができる。これにより、灰溶融施設の規模を縮小する
ことができるとともに、処理コストの低減を図ることが
できる。また、上記粗粒不燃物及び細粒不燃物を洗浄し
て分級する手段として、振動ふるいを使用しているの
で、簡単な構成で粒状体の洗浄及び分級を行うことがで
き、最小限の設備により焼却灰を減量化して焼却灰の処
理コストを低減することができる。
発明によれば、焼却灰中の粒状体同士を加水下で擦り合
わせて細粒化する磨砕処理工程を施した後、上記細粒化
された粒状体を振動ふるいに供給して所定の粒径以上の
粒状体を抽出し、上記振動ふるいを通過した粒状体のみ
を溶融固化するようにしたので、重金属類やダイオキシ
ン等の有害物質が除去されている粒径が0.5mm以上
の粗粒不燃物及び細粒不燃物は溶融固化処理を施す必要
がなく、溶融固化する焼却灰の量を著しく減少させるこ
とができる。これにより、灰溶融施設の規模を縮小する
ことができるとともに、処理コストの低減を図ることが
できる。また、上記粗粒不燃物及び細粒不燃物を洗浄し
て分級する手段として、振動ふるいを使用しているの
で、簡単な構成で粒状体の洗浄及び分級を行うことがで
き、最小限の設備により焼却灰を減量化して焼却灰の処
理コストを低減することができる。
【0025】請求項2に記載の発明によれば、上記振動
ふるいを通過したスラリーから脱水ケーキを作製し、こ
の脱水ケーキを溶融固化したので、溶融前の乾燥処理が
容易となり、溶融固化を効率よく行うことができる。
ふるいを通過したスラリーから脱水ケーキを作製し、こ
の脱水ケーキを溶融固化したので、溶融前の乾燥処理が
容易となり、溶融固化を効率よく行うことができる。
【0026】請求項3に記載の発明によれば、脱水ケー
キを作製する際に排出された処理水を、上記細粒化工程
工程に戻すようにしたので、処理水を有効に利用するこ
とができる。
キを作製する際に排出された処理水を、上記細粒化工程
工程に戻すようにしたので、処理水を有効に利用するこ
とができる。
【0027】請求項4に記載の発明によれば、脱水ケー
キを作製する際に排出された処理水の少なくとも一部を
浄化した後、この浄化された処理水を上記振動ふるいの
洗浄水として使用するようにしたので、処理水を有効に
利用することができる。
キを作製する際に排出された処理水の少なくとも一部を
浄化した後、この浄化された処理水を上記振動ふるいの
洗浄水として使用するようにしたので、処理水を有効に
利用することができる。
【0028】請求項5に記載の発明によれば、上記洗浄
水と新たに補給された処理水とを、上記振動ふるいの洗
浄水として使用するようにしたので、処理水中の塩分を
効率的に低減することができ、脱塩施設を設けることな
く、焼却灰中の粒状体の脱塩を行うことができる。
水と新たに補給された処理水とを、上記振動ふるいの洗
浄水として使用するようにしたので、処理水中の塩分を
効率的に低減することができ、脱塩施設を設けることな
く、焼却灰中の粒状体の脱塩を行うことができる。
【0029】また、請求項6に記載の発明によれば、焼
却灰を処理空間に投入して加水し、焼却灰中の粒状体同
士に擦り合わせの力を作用させて上記粒状体を細粒化す
る磨砕処理装置と、上記細粒化された粒状体に加水しな
がら、上記粒状体から所定の粒径以上の粒状体を抽出す
る振動ふるいと、上記振動ふるいを通過した粒状体を含
むスラリーから脱水ケーキを作製する手段と、上記脱水
ケーキを溶融固化する手段とを備え、焼却灰から重金属
類やダイオキシン等の有害物質が除去されている粒径の
大きな粒状体を抽出し、それよりも粒径が小さな粒状体
のみを溶融固化するようにしたので、溶融固化する焼却
灰の量を著しく減少させることができ、灰溶融施設の規
模を縮小することができる。また、洗浄・分級手段とし
て、振動ふるいを用いたので、簡単な構成で焼却灰の減
量化処理を行うことができる。
却灰を処理空間に投入して加水し、焼却灰中の粒状体同
士に擦り合わせの力を作用させて上記粒状体を細粒化す
る磨砕処理装置と、上記細粒化された粒状体に加水しな
がら、上記粒状体から所定の粒径以上の粒状体を抽出す
る振動ふるいと、上記振動ふるいを通過した粒状体を含
むスラリーから脱水ケーキを作製する手段と、上記脱水
ケーキを溶融固化する手段とを備え、焼却灰から重金属
類やダイオキシン等の有害物質が除去されている粒径の
大きな粒状体を抽出し、それよりも粒径が小さな粒状体
のみを溶融固化するようにしたので、溶融固化する焼却
灰の量を著しく減少させることができ、灰溶融施設の規
模を縮小することができる。また、洗浄・分級手段とし
て、振動ふるいを用いたので、簡単な構成で焼却灰の減
量化処理を行うことができる。
【0030】請求項7に記載の発明によれば、上記振動
ふるいを通過した粒状体を更に細粒化する第2の磨砕処
理装置と、上記第2の磨砕処理装置で細粒化された粒状
体を分級する第2の振動ふるいと設け、振動ふるいを通
過した所定の粒径未満の粒状体を含むスラリーを再度細
粒化工程を施した後、第2の振動ふるいで更に分級し
て、上記第2の振動ふるいを通過したスラリーに脱水処
理を施してから溶融固化したので、重金属類やダイオキ
シン等の有害物質を確実に粒状体表面から剥離すること
ができるとともに、上記有害物質が分離された粗粒不燃
物と細粒不燃物とを分級して取り出すことができ、溶融
固化する焼却灰の量を更に減少させることができる。
ふるいを通過した粒状体を更に細粒化する第2の磨砕処
理装置と、上記第2の磨砕処理装置で細粒化された粒状
体を分級する第2の振動ふるいと設け、振動ふるいを通
過した所定の粒径未満の粒状体を含むスラリーを再度細
粒化工程を施した後、第2の振動ふるいで更に分級し
て、上記第2の振動ふるいを通過したスラリーに脱水処
理を施してから溶融固化したので、重金属類やダイオキ
シン等の有害物質を確実に粒状体表面から剥離すること
ができるとともに、上記有害物質が分離された粗粒不燃
物と細粒不燃物とを分級して取り出すことができ、溶融
固化する焼却灰の量を更に減少させることができる。
【図1】 本発明の実施の形態に係わる焼却灰の処理装
置の構成を示す図である。
置の構成を示す図である。
【図2】 本実施の形態に係わる焼却灰の処理方法を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図3】 本実施の形態に係わる磨砕処理装置の構成を
示す図である。
示す図である。
10 灰ピット、20 予備選別手段、21 受け入れ
ホッパ、22 フィーダ、23,27 予備選別用の振
動ふるい、24,25 磁気式選別機、26 クラッシ
ャ、30 第1の磨砕処理装置、40 第1の振動ふる
い、50 第2の磨砕処理装置、60 第2の振動ふる
い、71 フィルタプレス、72 水浄化装置、73,
74 ジェットウオータ装置、75 集積場、80 溶
融固化処理装置、81 乾燥炉、82 溶融炉。
ホッパ、22 フィーダ、23,27 予備選別用の振
動ふるい、24,25 磁気式選別機、26 クラッシ
ャ、30 第1の磨砕処理装置、40 第1の振動ふる
い、50 第2の磨砕処理装置、60 第2の振動ふる
い、71 フィルタプレス、72 水浄化装置、73,
74 ジェットウオータ装置、75 集積場、80 溶
融固化処理装置、81 乾燥炉、82 溶融炉。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B07B 1/28 B09B 3/00 303L (72)発明者 伊藤 洋 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 阿部 茂木 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 川口 謙治 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 信太 豊 埼玉県大里郡寄居町桜沢265番地 新六精 機株式会社内 (72)発明者 反後 堯雄 東京都新宿区新宿2丁目3番13号 溶融資 源株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA36 AB03 AB07 BA02 CA04 CA08 CA13 CA29 CA40 CA42 CA45 CB01 CB13 CC03 4D021 AA01 AB01 AB02 CA07 CB11 DB16 EA10 EB01 4D063 BB13 GA10 GC17 GC31 GD02 GD27 4D067 EE18 GA20
Claims (7)
- 【請求項1】 焼却灰中の粒状体同士を加水下で擦り合
わせて細粒化する磨砕処理工程を施した後、上記細粒化
された粒状体を振動ふるいに供給して所定の粒径以上の
粒状体を抽出し、上記振動ふるいを通過した粒状体を溶
融固化したことを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 【請求項2】 上記振動ふるいを通過したスラリーから
脱水ケーキを作製し、この脱水ケーキを溶融固化したこ
とを特徴とする請求項1に記載の焼却灰の処理方法。 - 【請求項3】 脱水ケーキを作製する際に排出された処
理水を、上記細粒化工程工程に戻すようにしたことを特
徴とする請求項2に記載の焼却灰の処理方法。 - 【請求項4】 脱水ケーキを作製する際に排出された処
理水の少なくとも一部を浄化した後、この浄化された処
理水を上記振動ふるいの洗浄水として使用するようにし
たことを特徴とする請求項2に記載の焼却灰の処理方
法。 - 【請求項5】 上記洗浄水と新たに補給された処理水と
を、上記振動ふるいの洗浄水として使用するようにした
ことを特徴とする請求項4に記載の焼却灰の処理方法。 - 【請求項6】 焼却灰を処理空間にに投入して加水し、
焼却灰中の粒状体同士に擦り合わせの力を作用させて上
記粒状体を細粒化する磨砕処理装置と、上記細粒化され
た粒状体に加水しながら、上記粒状体から所定の粒径以
上の粒状体を抽出する振動ふるいと、上記振動ふるいを
通過した粒状体を含むスラリーから脱水ケーキを作製す
る手段と、上記脱水ケーキを溶融固化する手段とを備え
たことを特徴とする焼却灰の処理装置。 - 【請求項7】 上記振動ふるいを通過した粒状体を更に
磨砕処理する第2の磨砕処理装置と、上記第2の磨砕処
理装置で細粒化された粒状体を分級する第2の振動ふる
いと設けたことを特徴とする請求項6に記載の焼却灰の
処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000199868A JP2002011449A (ja) | 2000-06-30 | 2000-06-30 | 焼却灰の処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000199868A JP2002011449A (ja) | 2000-06-30 | 2000-06-30 | 焼却灰の処理方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002011449A true JP2002011449A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18697815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000199868A Pending JP2002011449A (ja) | 2000-06-30 | 2000-06-30 | 焼却灰の処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002011449A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003278180A (ja) * | 2002-03-26 | 2003-10-02 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 破砕機アタッチメントと破砕機 |
JP2007532302A (ja) * | 2004-04-14 | 2007-11-15 | ソルヴェイ(ソシエテ アノニム) | スラッジの処理方法 |
JP2011194349A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Kiyota Chuki:Kk | 固化物自動粉砕装置 |
-
2000
- 2000-06-30 JP JP2000199868A patent/JP2002011449A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003278180A (ja) * | 2002-03-26 | 2003-10-02 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 破砕機アタッチメントと破砕機 |
JP2007532302A (ja) * | 2004-04-14 | 2007-11-15 | ソルヴェイ(ソシエテ アノニム) | スラッジの処理方法 |
JP2011194349A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Kiyota Chuki:Kk | 固化物自動粉砕装置 |
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