JP2005262076A - 油汚染土壌洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 油を高濃度で含有する土壌中の粒子を効率よく分離除去し、より多くの清浄物を得ることができる油汚染土壌の洗浄方法を提供する。
【解決手段】 油汚染土壌を第1のドラム式攪拌器1に投入し、加水しながら土壌を混合撹拌してスラリーにする。このスラリーを振動篩2に掛けて粒径が1mm以上の粗粒分を分離し、粒径が1mm以下の細粒分を含むスラリーは分離槽3に投入し、浮上する油と懸濁水と沈降する土壌中の細粒分とに分離する。そして、分離槽3内に沈殿した細粒分を油分吸着剤とともに第2のドラム式攪拌器4に投入して混合撹拌し、細粒分に付着している油分を油分吸着剤に吸着させる。次に、細粒分と油分吸着剤との混合物を液体サイクロン5によって分級し、粒径がほぼ100μm以上の部分と100μm以下の部分とに分離する。1mm以上の粗粒分及び粒径がほぼ100μm以上の土壌粒子は、清浄分として原地盤等へ埋め戻すことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油で汚染された土壌を浄化して、油の含有量が多い部分を除去するとともに、原地盤等への埋め戻しが可能な清浄土を回収する方法に関する。
近年、産業活動によって生じる種々の汚染物質による土壌汚染が問題となっている。特に油による汚染土壌の浄化、除去処理作業は、環境整備事業の最も重要な課題の一つであり、経済的で効率の良い浄化手段の開発が望まれている。
油で汚染された土壌を浄化する方法として、一般的には、次のような方法が多く採用されている。
ドラム洗浄機やドラムスクリーン等の回転式の洗浄装置に汚染土壌と水又は洗浄剤とを供給し、これらを混合撹拌してスラリーを形成し、土壌粒子の接触摩擦と水又は洗浄剤の洗浄効果とによって油分を土壌粒子から剥離する。そして、篩装置やサイクロン等の分級装置によって、スラリー中の土壌の粗粒部分、一般には粒径が1mm程度以上の土壌粒子を、埋め戻し可能な清浄分として取り出す。また、土壌の細粒分を含むスラリーは貯槽に搬送して静置し、油分を浮上させて除去し、貯槽内で沈殿した土壌の細粒分は油分を多く含むため、脱水処理を行った後産業廃棄物として処理する。
上記のような浄化方法では、水又は洗浄剤とともに混合撹拌された土壌は、一般に土壌粒子の粒度によって油分の含有率が異なり、粒径が小さい程油分の含有率が高くなる。したがって、粗粒分を除去した後の細粒分は油分を含んだ産業廃棄物となるが、この量はできるだけ少なく抑えるのが望ましい。このため、粗粒分としてスラリーから除去する土壌粒子は、できるだけ小粒径のものまでを有効に洗浄し、油分を少なくして分離する。そして、洗浄後の油分の含有率が所定値以下となった粗粒分は元の地盤に埋め戻すことができる。
土壌の粗粒分及び細粒分に付着した油を除去する方法として、例えば特許文献1には、次のような油汚染土の処理方法が記載されている。
この処理方法では、油汚染土に粉末カオリン粘土を添加してミキサーによって混合・撹拌し、粉末カオリン粘土と油汚染土の土壌粒子とを接触させる。この接触による物理的作用で、土壌粒子の表面に付着している油が粉末カオリン粘土によって引き離され、該粉末カオリン粘土に吸着される。次に、混合・撹拌された混合土を、篩目が150μmの篩装置に投入し、油を吸着した粉末カオリン粘土を篩下に通過させ、油が除去された粒径が約150μm以上の土壌粒子を清浄土として取り出す。篩目を通過した粉末カオリン粘土は、産業廃棄物として焼却等の処理を行なう。
特開平11−57684号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の処理方法では、次のような問題点がある。
この方法では、油で汚染された土壌の全量に対して油分吸着剤である粉末カオリン粘土を添加して混合・撹拌しているため、多量の油分吸着剤を使用することになり、材料費が嵩んでしまう。また、これにともなって、油を吸着して産業廃棄物となる油分吸着剤の量も多くなるため、廃棄物処理に多くの費用を要してしまう。
一方、篩装置は一般に篩目が1mm程度より小さいと目詰まりを起こし易く、すなわち上記処理方法で用いられている篩目が150μm程度の篩装置では目詰まりを起こし易い。このため、装置のメンテナンスに時間や費用を要してしまい、作業を効率的に行うことが難しくなる。また、ミキサーから篩装置に供給される汚染土壌と油分吸着剤との混合物は、土壌粒子どうし又は土壌粒子と油分吸着剤とが油によって癒着している場合がある。このため、油分吸着剤や油が付着している細粒分の土壌粒子が篩目を通過しにくく、土壌の清浄な部分と効率良く分離することが難しい。
本願発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、油を高濃度で含有する土壌中の粒子を効率よく分離除去して、より多くの清浄物を得ることができる油汚染土壌の洗浄方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 油分に汚染された土壌に加水し混合及び撹拌してスラリーとするとともに前記土壌の洗浄を行う洗浄工程と、 前記スラリーから油分の付着が少ない清浄な土壌粒子を多く含む粗粒分を分離する第1の分級工程と、 前記粗粒分を分離した後のスラリーに含まれる土壌の細粒分を分離する土壌粒子分離工程と、 分離した前記細粒分に油分吸着剤を添加し、混合及び撹拌して、前記細粒分に付着した油分を前記油分吸着剤に吸着させる油分吸着工程と、 混合及び撹拌された前記細粒分及び前記油分吸着剤から、前記細粒分の所定粒径以上の土壌粒子を取り出す第2の分級工程と、を含むことを特徴とする油汚染土壌洗浄方法を提供する。
油分によって汚染された土壌は、上記洗浄工程においてスラリーとされ、土壌粒子が摺り合わされて、粒子に付着した油分が剥離される。そして、第1の分級工程においてスラリーに含まれる土壌の粗粒分が取り出される。この粗粒分は、洗浄工程で油分の付着が少なくなっているため、清浄土として埋め戻すことが可能である。次に、粗粒分を取り出した後のスラリーに含まれる土壌の細粒分に油分吸着剤を添加し、混合及び撹拌することによって、該細粒分の土壌粒子と油分吸着剤とが接触し、土壌粒子の表面に付着している油分及び、凝集している土壌粒子の隙間に存在する油分が油分吸着剤によって吸着される。そして、第2の分級工程において、所定粒径以上の土壌粒子を分級することにより、油分が剥離された土壌を清浄分として回収することができる。一方、油を吸着した油分吸着剤及び細粒分の所定粒径以下の土壌粒子は、廃棄物として焼却処分等を行なう。この油汚染土壌洗浄方法では、土壌の粗粒分は第1の分級工程において清浄分として除去することができ、油分吸着剤を添加する対象となる土壌は著しく低減される。したがって、油分吸着剤は、第1の分級工程後の細粒分に付着している油分を吸着するのに適当な量を添加すれば良い。このため、油分吸着剤の使用量、すなわち油を吸着した油分吸着剤である廃棄物量を低減することができる。また、油分吸着剤と油分が除去された土壌粒子との分離を効率良く行うことができ、低コストで効率の良い油汚染土壌の浄化が可能となる。
請求項2に係る発明は、 請求項1に記載の油汚染土壌洗浄方法において、前記土壌粒子分離工程は、前記スラリーを静置した後に、浮上油と懸濁水と沈殿した土壌粒子とを分離するものとする。
洗浄工程において土壌は加水された状態で混合及び撹拌されており、油分の一部は土壌粒子から分離されて浮遊したり、極微細な土壌粒子と付着して浮遊している。これらの油分は、スラリーを静置して土壌粒子を沈殿させたときに浮上油として表面に集められ、又は懸濁水中に浮遊した状態で残る。したがって、これらの浮上油と懸濁水とを沈殿した土壌粒子と分離して処理することにより、土壌粒子とともに残留する油分は大幅に低減され、その後の処理が容易となる。
請求項3に係る発明は、 請求項1又は請求項2に記載の油汚染土壌洗浄方法において、前記油分吸着剤として、ベントナイト、珪藻土、クレー、タルク、ケイ石、パーライトのいずれか又はこれらの内の複数を用いるものとする。
油分吸着剤として用いられるベントナイト、珪藻土、クレー、タルク、ケイ石、パーライトは、多孔性の、非常に高い吸油能を有する鉱物であって、細粒分の土壌粒子と接触することによって、該土壌粒子の表面に付着した油を吸着する。特に珪藻土、パーライトは自身の重量と同程度から1.5倍程度の油を吸収することができる。そして、油分吸着剤に吸着された油は外部に溶出しにくいため、清浄となった細粒分の土壌粒子に再び油が付着してしまうのが防止される。また、油分を吸着した状態で水中を浮遊し易く、土壌粒子との分離が容易となる。したがって、第2の分級工程において、細粒分の所定粒径以上の土壌粒子を清浄土として効率良く回収することができる。
請求項4に係る発明は、 請求項1、請求項2又は請求項3に記載の油汚染土壌洗浄方法において、前記第2の分級工程は、混合及び撹拌された前記細粒分及び前記油分吸着剤に加水し、液体サイクロンを用いて所定粒径以上の土壌粒子を取り出すものとする。
液体サイクロンは、遠心力を利用してスラリー中の土壌粒子を分級するものであり、所定粒径以上の土壌粒子はサイクロンの周壁部に集められて底部から排出され、所定粒径以下の細粒分及び油分吸着剤は中央付近に集められてスラリーとともに上部から排出される。篩等の分級装置では粒子同士が塊になり易いため、細粒分の分級、特に油分を吸着した粒子の分級が難しくなるが、液体サイクロンでは粒子がスラリー中に分散し、特に油分を吸着した微細な粒子を精度良く分離することができる。また、液体サイクロンはスラリーを送り込むポンプ以外に動力を必要とせず、構造が簡単であり、メンテナンス性にも優れている。
請求項5に係る発明は、 請求項3に記載の油汚染土壌洗浄方法において、前記油分吸着剤は、前記細粒分の乾燥重量に対して2重量%〜10重量%を該土壌中に添加するものとする。
油分吸着剤として用いられるベントナイト、珪藻土、クレー、タルク、ケイ石、パーライトは油分の吸着性能が高いため、細粒分の乾燥重量に対して2重量%〜10重量%を土壌中に添加することによって、このように少量でも細粒分の土壌粒子に付着した油分を効果的に吸着することができる。そして、材料のコスト及び油を吸着した油分吸着剤を廃棄物として処理するコストを低減することができる。
請求項6に係る発明は、 請求項3に記載の油汚染土壌洗浄方法において、前記油分吸着剤は、粒径が100μm以下の粒子を全体の80重量%以上含むものとする。
油分吸着剤は、粒径が100μm以下のものを多く含むことによって、土壌に添加する油分吸着剤の総表面積が大きくなり、該油分吸着剤によって効果的に土壌粒子に付着した油分を吸着することができる。また、第2の分級工程では、油分の含有率が高く、廃棄物として処理する必要がある土壌粒子を、油を吸着した油分吸着剤とともに分離して、油分が低減された清浄分を効率良く回収することができる。
以上説明したように、本願発明によれば、油分によって汚染された土壌は、洗浄工程においてスラリーとされ、土壌粒子が摺り合わされて、粒子に付着した油分が剥離され、第1の分級工程においてスラリーに含まれる粗粒分が清浄な土壌として取り出される。そして、粗粒分を取り出した後のスラリーに油分吸着剤を添加し、混合及び撹拌することによって、土壌粒子の表面に付着している油分及び、凝集している土壌粒子の隙間に存在する油分を油分吸着剤によって吸着することができる。そして、第2の分級工程において、油分吸着剤及び油分を多く含む所定粒径以下の土壌粒子を効率良く分離することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願に係る発明の一実施形態である油汚染土壌洗浄方法に用いる設備を示す概略構成図である。
この油汚染土壌洗浄設備は、油で汚染された汚染土壌に加水して混合及び撹拌し、土壌の洗浄を行なう第1のドラム式撹拌機1と、該スラリーから土壌に含まれた粗粒分を取り出す振動篩2と、振動篩2で篩目を通過したスラリーを、浮上油と懸濁水と沈降する土壌分とに分離する分離槽3と、分離槽3で沈降した土壌分に油分吸着剤を添加して混合及び撹拌する第2のドラム式撹拌機4と、第2のドラム式撹拌機4によって混合及び撹拌されたスラリーに加水し、土壌粒子を分級する液体サイクロン5と、分離槽3から取り出された懸濁水に凝集剤を添加して、懸濁物を沈降させる凝集槽6と、凝集槽6内の懸濁物が除去された分離水から油を除去するオイルセパレーター7と、凝集槽6から排出された懸濁物及び液体サイクロン5のオーバーフロー(上部排出口からの流出液)に含まれる土壌粒子の微細部分を脱水する脱水装置8と、で主要部が構成されている。
上記第1のドラム式撹拌機1は、ドラム状の容器を、軸線が水平又はやや傾斜するように支持したものであり、軸線回りに回転駆動することによって、加水された土壌を混合撹拌するものである。混合撹拌により土壌粒子は互いに衝突し摺り合わされて、特に粗粒分の土壌粒子から効果的に油分が剥離される。汚染土壌は軸線方向の一端から投入され、回転にともなって軸線方向にゆっくりと搬送され、他端から排出されるようになっている。
なお、ドラム式撹拌機に代えて、タービン式撹拌機、撹拌羽式撹拌機等を用いることもできる。
上記ドラム式撹拌機1内では、土壌の含水率が20%〜50%、望ましくは25%〜40%となるように加水する。土壌の含水率が50%以上であると、土壌粒子の表面の摩擦効果が低下して洗浄効果が低下するとともに、使用する処理水量が増加してしまう。一方、土壌の含水率が20%以下であると、大粒径の土壌粒子と小粒径の土壌粒子を含むスラリーとを十分に分離することが難しくなり、浄化の効果が低下してしまう。
上記振動篩2は、第1のドラム式撹拌機1から投入されたスラリーにさらに加水しながら振動する篩網を通過させて、スラリーに含まれる粒径がほぼ1mm以上の土壌粒子を除去するものである。一般に、上記のように洗浄した後における粒径の大きい土壌粒子には、汚染物質はほとんど付着しておらず、汚染濃度が低い場合には、そのまま埋め戻すことができる。
なお、振動篩2に代えて、可動棒篩、サイクロン分級機、水力分級機等を用いることもできる。また、振動篩を複数配置し、粒径に応じて多段階で分級しても良いし、撹拌と分級とを行なう工程を複数回繰り返すものでもよい。
上記分離槽3は、振動篩2の篩網を通過した土壌を含むスラリーを貯留して、油分を浮上させるとともに土壌粒子を沈降させるものである。スラリーの表面付近に浮上した油分は、シート等の油分吸着材、ベルト式油水分離機、フロート液面吸引式油水分離機等によって除去して系外に廃棄する。
上記第2のドラム式撹拌機4は、第1のドラム式撹拌機1と同様のものを用いることができ、タービン式撹拌機、撹拌羽式撹拌機等を用いてもよい。この第2のドラム式撹拌機4は、分離槽3から供給された土壌の細粒分と、該細粒分の土壌粒子に付着した油を吸着する油分吸着剤とを混合撹拌して、土壌粒子と油分吸着剤とを接触させるものである。
油分吸着剤としては、ベントナイト、珪藻土、クレー、タルク、ケイ石、パーライトのいずれか又はこれらの内の複数を用いることができる。これらの油分吸着剤は多孔性の鉱物であって、非常に高い吸油能を有し、細粒分の土壌粒子と接触させることによって、該土壌粒子に付着した油を吸着する。油分吸着剤は、粒径が100μm以下の粒子、望ましくは75μm以下の粒子を80重量%以上含むものとし、分離槽3から供給された細粒分の乾燥重量に対して2重量%〜10重量%を土壌に添加するものとする。粒径が100μm以下の粒子を多く含むことによって、添加する油分吸着剤の総表面積が増大し、油分吸着剤と土壌粒子とが効率良く接触し、少ない添加量で効果的に土壌粒子に付着した油分を吸着することができる。また、75μm以下の粒子を80重量%以上とすることにより、この効果はより顕著となる。
上記液体サイクロン5は、第2のドラム式撹拌機4によって混合撹拌された細粒分の土壌粒子と油分吸着剤との混合物が、さらに加水され、ポンプ等によって加圧された状態で供給されるものとなっている。そして、液体サイクロン5内に回転流が形成され、質量の大きい粒径が75μm以上の細粒分は、遠心力によって周壁部に集められて底部に設けられた排出口から排出される。一方、質量の小さい粒径が75μm以下の細粒分及び油分吸着剤は、サイクロン中央付近の渦部を上昇し、添加した水とともに上部に設けられた排出口から排出され、凝集槽6に搬送されるものとなっている。
凝集槽6は、凝集剤投入部と、pH操作液投入部とを有し、分離槽3から取り出された懸濁水及び液体サイクロン5の上部排出口からの流出物に、凝集剤及びpH操作液を添加して、懸濁水中の微細な土壌粒子等の懸濁物を凝集させ、沈降させるものである。pH操作液は、凝集剤の種類に応じて懸濁水のpH値を調整するものであり、pH値が適切に調整されることによって凝集剤が有効に作用し、効率的に懸濁物を凝集させることができる。
上記脱水装置8は、凝集槽6に沈降した懸濁物をフィルタープレス等で脱水して汚染ケーキとするものである。汚染ケーキは油濃度が高いため処分場に廃棄処理され、脱水された分離水はオイルセパレーター7に送り込まれて処理水として再利用される。
次に、上記油汚染土壌洗浄設備における処理工程について説明する。
先ず、油で汚染されている地盤を掘削し、採取した土壌をホッパーから第1のドラム式攪拌器1に投入し、この土壌に加水するとともに、攪拌器を回転駆動して、土壌中に含まれる土塊を壊砕し、土壌粒子を互いに衝突させて摺り合せる。そして、土壌と水とが混合されたスラリーを振動篩2に掛けて粒径が1mm以上の粗粒分を分離し、そのまま清浄分として原地盤等への埋め戻す。一方、粗粒分と分離された粒径が1mm以下の細粒分を含むスラリーは分離槽3に投入し、静置して、浮上する油と、懸濁水と、沈降する土壌中の細粒分とに分離する。
そして、分離槽3内に沈殿した土壌粒子の細粒分を油分吸着剤とともに第2のドラム式攪拌器4に投入し、攪拌器を回転駆動して細粒分と油分吸着剤とを混合撹拌し、細粒分に付着している油分を油分吸着剤に吸着させる。次に、混合撹拌された細粒分と油分吸着剤との混合物を液体サイクロン5によって分級し、粒径がほぼ75μm以上の部分と75μm以下の部分とに分離する。粒径がほぼ75μm以上の土壌粒子は、上記第2のドラム式攪拌器4による混合撹拌によって油分が油分吸着剤に転移しており、油分がほとんど付着していない。このため、そのまま清浄分として原地盤等への埋め戻しが可能となる。一方、粒径がほぼ75μm以下の土壌粒子及び油分吸着剤を含むスラリーは凝集槽6に搬送し、凝集沈降した土壌粒子及び油分吸着剤は脱水装置8で脱水した後に汚染ケーキとして廃棄する。
一方、分離槽3内の懸濁水も凝集槽6に送り込み、この懸濁水に凝集剤投入部から凝集剤と、pH操作液投入部からpH操作液とを供給して、懸濁水に含まれる懸濁物を凝集させて沈降させる。沈降した懸濁物は脱水装置8に搬送し、脱水して汚染ケーキとして廃棄する。また、凝集槽6で懸濁物が除去された分離水及び脱水装置8から排出された排水はオイルセパレーター7に送り込み、これを通過させることによって油濃度を低減した後、処理水として第1のドラム式撹拌機1、振動篩2及び液体サイクロン5等に還流し、再利用する。
上記油汚染土壌の洗浄工程による効果を確認するために、該工程を模した処理を実験室で行ったところ、次のような結果が得られた。
実験1では、油分濃度5wt%に汚染された土壌5000gを直径300mm、長さ400mmの円筒状容器に入れ、この土壌に2リットルの水を振りかけながら円筒状容器を12rpmの速度で10分間回転させてスラリーとした。その後、このスラリーを振動篩に投入し、粒径がほぼ1mm以上の土壌粒子とそれ以下の土壌粒子とに分級した。篩目を通過した粒径1mm以下の土壌粒子を含むスラリーは受槽に投入し、受槽に浮遊した油分は油分吸着マットによって回収し、底部に沈降した土壌粒子は受槽底部から引き抜いて分離した。そして、分離した土壌に、該土壌の乾燥重量の5wt%相当量のベントナイトを添加して混合し、その後、液体サイクロンに投入して粒径がほぼ75μm以上の土壌粒子とそれ以下の土壌粒子とに分級した。一方、受槽内の懸濁水は懸濁物を凝集沈降させた後、沈殿物を脱水処理した。
上記の実験1では、表1に示されるように、振動篩上に残った粒径がほぼ1mm以上の土壌と液体サイクロンの底部から排出された粒径がほぼ75μm以上の土壌との総重量は土壌全体の90wt%で、これらの土壌の油分含有量は、それぞれ0.1wt%、0.2wt%であり、油分の含有量は清浄分として埋め戻すことが可能なレベルまで浄化されている。一方、液体サイクロンの上部から排出された粒径がほぼ75μm以下の土壌粒子(ベントナイトを含む)は全土壌の10wt%で、この土壌の油分含有量は24wt%であり、この土壌は廃棄処分となる。すなわち、この実験1では、産業廃棄物として処分する必要がある土壌量は、全体の10wt%とすることができ、従来の一般的な焼却法等と比較して処理コストを大幅に低減することができた。
Figure 2005262076
また、実験2では、汚染土壌を円筒状容器に入れ、この土壌に加水しながら該円筒状容器を100rpmの速度で回転させてスラリーとした。なお、その他の実験条件及び実験方法については実験1と同様とした。
この実験2では、表2に示されるように、粒径が1mm以上の土壌及び1mm〜75μmの土壌の総重量は土壌全体の92%で、これらの土壌の油分含有量は、それぞれ0.1wt%、0.3wt%であった。一方、粒径がほぼ75μm以下の土壌粒子(ベントナイトを含む)は全土壌の8wt%で、この土壌の油分含有量は23wt%であった。このように円筒状容器の回転速度を変化させた場合にも、92wt%の土壌を原地盤に埋め戻しが可能なレベルまで浄化することができる。
Figure 2005262076
比較実験として、振動篩の篩目を通過し、受槽の底部に沈降して分離された土壌粒子に、吸着剤であるベントナイトを添加せずに液体サイクロンで分級を行なった。なお、その他の実験条件及び実験方法については実験1と同様とした。
この比較実験では、表3に示されるように、液体サイクロンの底部から排出された粒径がほぼ75μm以上の土壌は土壌全体の32wt%で、この土壌の油分含有量は1.0wt%である。この土壌は、ベントナイトを添加した場合に比べて油汚染濃度が明らかに高くなっており、原地盤に埋め戻すことができない汚染が残っている。一方、液体サイクロンの上部から排出され、廃棄される土壌粒子は、土壌全体の3wt%で、この土壌の油分含有量は23wt%である。この結果より、ベントナイトを使用しない場合には、粒径が75μm〜1mmの土壌の油分除去率が低く、ベントナイトを添加することの効果を確認することができた。
なお、ベントナイト以外の油分の吸着能が高い上記油分吸着剤を用いた場合にも、ほぼ同じ結果を得ることができる。
Figure 2005262076
本願に係る発明の一実施形態である油汚染土壌洗浄方法に用いる設備を示す概略構成図である。
符号の説明
1:第1のドラム式撹拌機、 2:振動篩、 3:分離槽、 4:第2のドラム式撹拌機、 5:液体サイクロン、 6:凝集槽、 7:オイルセパレーター、 8:脱水装置

Claims (6)

  1. 油分に汚染された土壌に加水し混合及び撹拌してスラリーとするとともに前記土壌の洗浄を行う洗浄工程と、
    前記スラリーから油分の付着が少ない清浄な土壌粒子を多く含む粗粒分を分離する第1の分級工程と、
    前記粗粒分を分離した後のスラリーに含まれる土壌の細粒分を分離する土壌粒子分離工程と、
    分離した前記細粒分に油分吸着剤を添加し、混合及び撹拌して、前記細粒分に付着した油分を前記油分吸着剤に吸着させる油分吸着工程と、
    混合及び撹拌された前記細粒分及び前記油分吸着剤から、前記細粒分の所定粒径以上の土壌粒子を取り出す第2の分級工程と、を含むことを特徴とする油汚染土壌洗浄方法。
  2. 前記土壌粒子分離工程は、前記スラリーを静置した後に、浮上油と懸濁水と沈殿した土壌粒子とを分離するものであることを特徴とする請求項1に記載の油汚染土壌洗浄方法。
  3. 前記油分吸着剤として、ベントナイト、珪藻土、クレー、タルク、ケイ石、パーライトのいずれか又はこれらの内の複数を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油汚染土壌洗浄方法。
  4. 前記第2の分級工程は、混合及び撹拌された前記細粒分及び前記油分吸着剤に加水し、液体サイクロンを用いて所定粒径以上の土壌粒子を取り出すものであることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の油汚染土壌洗浄方法。
  5. 前記油分吸着剤は、前記細粒分の乾燥重量に対して2重量%〜10重量%を該土壌中に添加することを特徴とする請求項3に記載の油汚染土壌洗浄方法。
  6. 前記油分吸着剤は、粒径が100μm以下の粒子を全体の80重量%以上含むものであることを特徴とする請求項3に記載の油汚染土壌洗浄方法。
JP2004077917A 2004-03-18 2004-03-18 油汚染土壌洗浄方法 Withdrawn JP2005262076A (ja)

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