JP6316118B2 - 汚染土壌の浄化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化学物質により汚染された土壌を浄化する汚染土壌の浄化方法に関する。
近年、ダイオキシン、環境ホルモン、農薬類等の、微量でも人体に悪影響を及ぼすような化学物質や、あるいは重油等の油による汚染が深刻化している。また、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化合物は、洗浄剤として広く使用されているが、発癌性物質である疑いがあるため、これら有機塩素化合物による土壌、地下水等の汚染が大きな社会問題となっている。さらには、重金属あるいは放射性物質による土壌の汚染についても大きな社会問題となっていることは万人の知るところである。
従来、化学物質、特に有機塩素化合物で汚染された土壌、地下水等の処理方法としては、汚染土壌の封じ込め処理、加熱分解法、土壌洗浄法、微生物を用いた分解法、汚染土壌の掘削・封じ込め処理、揚水爆気や真空抽気と活性炭吸着処理等とを組み合わせた揚水処理法などが主に行われている。
放射性物質汚染土壌の洗浄処理方法としては、一般に、分級処理とフローテーション処理を利用した方法が採用されている。例えば、汚染土壌を湿式ふるい分級処理して粗粒子分を分離して、スラリー状の土砂とし、この土砂をハイドロサイクロン処理して砂分と汚染物質を含む細粒子分とに分級処理してさらに分級し、砂分をフローテーション処理によって発生させたフロスを分離することにより洗浄し(洗浄工程)、洗浄工程の洗浄砂に含まれる放射性物質を放射性物質抽出薬剤の溶液により抽出し、さらに濃度の低い低濃度洗浄砂を脱水処理により得、前記細粒子を吸着剤とし、この細粒子分を用いてフロスと処理溶液とから放射性物質を除去し、凝集沈殿させて沈殿汚泥と水とに分離し、濃縮残渣と処理水とに分離する吸着工程とを有する洗浄処理方法(特許文献1)が知られている。
重金属等の非放射性物質による汚染土壌の浄化方法としては、分級と洗浄により土壌全体から有害成分(重金属など)及びそれを濃集する粘土などの微細粒子を分離・分別し、汚染土壌の量を減容する、土壌分級・洗浄法と呼ばれる土壌浄化技術が知られている。ところが、通常の分級・洗浄方法では、大粒の粒子の表面に微細粒子が付着するため、分級・洗浄が効率的に進行しないという難点があった。
放射線物質、重金属等の非放射性物質に用いられるこのような分級・洗浄効果の改善には、表面研磨法などの物理的な方法の効率の向上が必要であり、このような効率向上のために機械・装置の工夫がなされてきた(例えば、特許文献2)。
特開2013−92428号公報 特開2007−50347号公報
上記表面研磨法は、汚染土壌を、表面研磨法により土壌粒子表面を研磨して、表面に付着している汚染物質を除去する方法であり、放射線物質、重金属等の非放射性物質等のあらゆる化学物質の除去に有効であることが知られている。表面研磨法を用いる土壌の浄化方法では、土壌粒子表面から表面研磨により剥離した汚染物質が、水に溶解あるいは研磨で生じた細粒分に濃縮され、研磨処理後に分級して水及び細粒分を分離除去して、洗浄処理された土壌(粗粒)を得る。しかしながら、このような方法では、上記研磨の処理中に、剥離した汚染物質の一部が処理土壌に再付着し、所望の浄化効果が得られない場合があることが明らかとなった。
従って、本発明の目的は、汚染物質により汚染された土壌から、表面研磨法により、汚染物質の再付着を防止しながら、効率よくこの汚染物質を除去することができる汚染土壌の浄化処理する方法を提供することにある。
前記の目的は、汚染された土壌を表面研磨することにより汚染物質を除去する汚染土壌の浄化方法であって、
汚染土壌の表面研磨を吸着剤の存在下に行うことを特徴とする汚染土壌の浄化方法により達成することができる。
上記本発明の汚染土壌の浄化方法における好ましい態様を以下に列記する。
(1)吸着剤が粒子あり、その吸着剤粒子のメジアン径(d90)(一般に吸着剤粒子が90%通過する篩径)が、表面研磨処理後に回収される洗浄処理土壌の最小粒径より小さいことが好ましく、さらに5μm以上、特に10μm以上小さいことが好ましい。上記メジアン径(d90)は粒子径分布測定装置により測定することができる。
(2)吸着剤粒子のメジアン径(d90)(一般に吸着剤粒子が90%通過する篩径)が、30〜60μmの範囲である。特に、吸着剤の粒径範囲が75μm以下であることが好ましく、特に10〜75μmであることが好ましい。
(3)汚染された土壌の汚染物質が、農薬、重金属、油及び放射線物質から選択される少なくとも1種である。一般に、農薬、有機塩素化合物等の有機化合物には活性炭が、六価クロム、ヒ素、鉛、水銀及びカドミウム等の重金属、フッ素、ホウ素並びに放射線物質には、ゼオライト等の粘土鉱物が、吸着剤として使用される
(4)汚染土壌の表面研磨を乾式又は湿式で行う。湿式の方が汚染物質の除去効率が一般に高い。
(5)汚染土壌の表面研磨を行う前に、汚染土壌を分級処理して、吸着剤粒子のメジアン径(d90)より5μm以上大きな粒子の処理土壌を得、これを表面研磨する。
本発明の汚染土壌の浄化方法では、汚染物質により汚染された土壌の表面研磨を吸着剤の存在下に行うことにより、汚染物質により汚染された土壌から除去された汚染物質が浄化された土壌に再付着することを防止している。これにより、効率よく汚染物質を除去して汚染土壌を浄化処理することができる。
図1は、本発明で使用することができるシャフトレスミキサーの1例の斜視図である。 図2は、本発明で使用することができる混練造粒機の1例の斜視図である。 図3は、本発明で使用することができる磨砕機の1例の斜視図である。 図4は、本発明で使用することができるモルタルミキサーの1例の斜視図である。 図5は本発明で使用することができるサンドポンプを用いるポンプ循環洗浄機の1例の斜視図である。 図6は、実施例1の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフである。 図7は、比較例1の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフである。 図8は、実施例2の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフである。 図9は、比較例2の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフである。
本発明の汚染土壌の浄化方法は、化学物質等に汚染された土壌を表面研磨することにより土壌表面又はその近傍の汚染物質を除去するものであるが、この汚染土壌の表面研磨を、吸着剤の存在下(吸着剤の添加等により)に行なうことを特徴としている。
本発明の汚染土壌の浄化方法は、一般に、乾式法又は湿式法で行なわれる。乾式法は、例えば以下のように行なうことができる。
まず、汚染物質により汚染された土壌を用意し、これを表面研磨機に投入し、次いで、吸着剤を添加する。あるいは、汚染土壌と吸着剤とを別の容器にとり、これを表面研磨機に投入する。その後表面研磨機で撹拌を開始する。
表面研磨機としては、例えば、シャフトレスミキサー(例、(株)北川鉄工所製のシャフトレスミキサジクロス)、混練造粒機(例、(株)北川鉄工所製の混練造粒機ペガイア)、磨砕機(例、コトブキ技研工業(株)製の磨砕機ハスラー)、モルタルミキサー等を挙げることができる。
図1にシャフトレスミキサーの1例の斜視図、図2に混練造粒機の1例の斜視図、図3に磨砕機の1例の斜視図、及び図4にモルタルミキサーの1例の斜視図を示す。
図1のシャフトレスミキサーでは、汚染土壌を表面研磨するために螺旋アーム11が用いられ、螺旋アーム11により吸着剤を含む汚染土壌が撹拌され、汚染土壌の表面が研磨される。シャフトがないため、撹拌研磨速度が向上する。
図2の混練造粒機では、スイング式のブレード22上に、吸着剤を含む汚染土壌が投入され、多段ロータ21により撹拌され、汚染土壌の表面が研磨される。スイング式のブレード22により汚染土壌の圧縮とかき上げが繰り返され、また多段ロータ21の高速回転により汚染土壌が均一に撹拌される。ブレード22と多段ロータ21の両方の作用により研磨効果が増大する。
図3の磨砕機では、ホッパー34から汚染土壌及び吸着剤が磨砕室33に投入され、ロータ31で撹拌され、汚染土壌の表面が研磨される。投入時に吸着剤を含む汚染土壌が相互に衝突するため、研磨効果が増大する。
図4のモルタルミキサーでは、汚染土壌及び吸着剤が容器43に投入され、主軸42で固定された羽根41で撹拌される。主軸42は容器43の内部で時計まわりに回転し、羽根41は反時計回りに回転することにより、容器43内の汚染土壌と吸着剤がムラなく混練される。これにより汚染土壌の表面が研磨される。
上記各表面研磨機の撹拌により、汚染土壌の表面研磨機が行われることが好ましい。この撹拌中に、表面研磨で除去された汚染物質は吸着剤に吸着されるため、除去された汚染物質が再び浄化された土壌に吸着することはほとんどない。
上記各表面研磨機の撹拌速度等の設定は、汚染土壌及び吸着剤の投入量、性状を考慮して適宜設定することができる。装置により異なるが、例えば、撹拌の回転数は、一般に100〜200rpmの範囲である。
吸着剤の例としては、粘土鉱物(例、ゼオライト、カオリン鉱物、 雲母粘土鉱物、 スメクタイト(モンモリロナイト))、活性アルミナ、モレクラーシーブ、活性炭、白土、酸化鉄、マグネシア、シリカゲル等を挙げることができる。粘土鉱物、活性炭が好ましく、特に、農薬、有機塩素化合物等の有機化合物には活性炭が、六価クロム、ヒ素、鉛、水銀及びカドミウム等の重金属、フッ素、ホウ素並びに放射線物質には、ゼオライト等の粘土鉱物、特にゼオライトが、吸着剤として使用するのが好ましい。
ゼオライトの好ましい骨格構造としては、構造コードで、LTA、FER、MWW、MFI、MOR、LTL、FAU、BEA等を挙げることができる。好ましい市販品としては、ゼオライトスラリーZEOS((株)アステック東京製)を挙げることができる。活性炭は、その原料として、石炭系(泥炭、亜炭、かつ炭、瀝青炭等)、木質系(ヤシ殻、木材、おが屑)、その他(石油ピッチ、合成樹脂(高分子)、各種有機灰等)を挙げることができ、石炭系、木質系が好ましく、特に石炭系が好ましい。活性炭の形状は、基本的には粒状活性炭、粉末活性炭、繊維状活性炭に大別され、本発明では、粉末活性炭(直径2nm以下のマイクロポア、直径2〜50nmのメソポア及び50nmを超えるマクロポアを一般に有す。直径2〜50nmのメソポア及び50nmを超えるマクロポアが主であることが好ましい)が好ましい。好ましい市販品としては、DCP−30(ダイネン(株)製)を挙げることができる。本発明の活性炭としては、直径2〜50nmのメソポアの細孔容積(BJH法より測定)が0.03ml/g以上、0.06ml/g以上であり、50nmを超えるマクロポアの細孔容積(DH法より測定)が0.10ml/g以上、特に0.13ml/g以上であるものが好ましい。
吸着剤の添加量は、汚染土壌100質量部に対して0.1〜10質量部、さらに0.2〜5質量部、特に0.5〜2質量部が好ましい。この質量範囲にて汚染物質の高い吸着効果が得られ易い。
吸着剤は一般に粉末状であり、その吸着剤粒子のメジアン径(d90)(一般に吸着剤粒子が90%通過する篩径)が、洗浄処理土壌の最小粒径より小さいことが好ましく、さらに5μm以上、特に10μm以上小さいことが好ましい。これにより、浄化した土壌と、吸着剤粒子とを、容易に分離することができる。
吸着剤粒子のメジアン径(d90)が、一般に30〜60μmである。さらに、吸着剤の粒径範囲が75μm以下であることが好ましく、特に10〜75μmであることが好ましい。これにより、浄化した土壌と、吸着剤粒子とを、容易に分離することができるとともに、汚染物質を効率よく吸着することができる。
汚染土壌は、吸着剤粒子のメジアン径(d90)より大きくするために、表面研磨を行う前に分級処理して、50μm以上、特に50〜75μmのメジアン径(d90)とすることが好ましい。
分級処理は、例えば、以下のように行うことができる。
湿式ふるい装置を用いて、汚染土壌から粗粒子分を分離し、スラリー状とする。湿式ふるい装置は、振動ふるいや超音波ふるい、比重選別等により、異物を選別して、礫・粗砂とそれ以下のスラリー状の粒子とに分級するものであり、網面を内部に備えている。この湿式ふるい装置には、市販又は公知の装置を使用することができる。
さらに、必要により、スラリー状の粒子を、ハイメッシュセパレータを用いて、砂分(粒子)と汚染物質を含む細粒子分とに分級処理してもよい。このハイメッシュセパレータは、傾斜したタンク内の主軸に取り付けたスパイラル状の羽根の下部半円がタンク内に収まるように設置されており、このタンクに泥水スラリーを投入し、投入した状態で羽根を回転させることにより沈殿物はタンク上部に掻き揚げ、浮遊物はタンク後部よりオーバーフローさせながら連続的に砂分(土分)を回収し細粒分を除去する。
また、スラリー状の粒子を、ハイメッシュセパレータの代わりにハイドロサイクロンを用いて、砂分(粒子)と汚染物質を含む細粒子分とに分級処理してもよい。このハイドロサイクロンは、例えば円筒底部が円錐型をした構造の容器からなり、土砂と水を混ぜたスラリーを導入する上部流入口と、アンダーフローを取り出す下部流出口と、オーバーフローを取り出す上部流出口とを備えている。上部流入口から入ったスラリー状の土砂は、円筒容器の円周方向に高速で供給されることにより、回転運動を起こし、回転流となって、円錐頂部に向かって進む。この時、スラリー中の比重の重い粒子は遠心力により周壁に集まり、次第にアンダーフロー出口(下部流出口)に向かい、濃縮して排出される。一方、液体と比重の軽い粒子は、円筒容器の中央部を渦流となって上昇し、オーバーフロー出口(上部流出口)から排出される。
上記ハイメッシュセパレータ、ハイドロサイクロンには、市販又は公知の装置を使用することができる。汚染物質は細粒子分に付着・吸着しているため、ハイメッシュセパレータ、ハイドロサイクロンで分級することによりある程度汚染物質を洗浄処理土から除去することも可能である。
表面研磨の後に、得られた浄化した土壌を、さらに分級する場合も、上記の分級方法を利用することができる。
本発明の汚染土壌の浄化を湿式法で行なう場合は、例えば以下のように行われる。
まず、汚染物質により汚染された土壌を用意し、この汚染土壌と水を表面研磨機に投入し、次いで、吸着剤を添加する。あるいは、汚染土壌と吸着剤とを別の容器にとり、これを水が満たされた表面研磨機に投入する。その後撹拌を開始する。
湿式用の表面研磨機としては、例えば、サンドポンプを用いるポンプ循環洗浄機を挙げることができる。
図5にサンドポンプを用いるポンプ循環洗浄機の斜視図の1例を示す。図5の循環洗浄機では、洗浄機の容器内に汚染土壌55と吸着剤の水分散液が充填されており、容器の中央にサンドポンプ52が設けられ、これをまたいで且つ分散液内に入るように循環用配管51が配置されている。上記水分散液が、サンドポンプ52を運転することにより、上記水分散液が循環用配管51内を循環する。サンドポンプ52の内部はその内壁よりへら状の突起物が多数存在し、これにより主として汚染土壌55の表面研磨が行われる。このように土壌の砂粒子は回転する突起物(羽根)により研磨されると同時に、循環用配管51内を流れる過程で砂粒子同士が衝突することによっても研磨が行われる。
そして表面研磨で除去された汚染物質は吸着剤に吸着されるため、除去された汚染物質が再び浄化された土壌に吸着することはほとんどない。
上記ポンプ循環洗浄機の流速等の設定は、水、汚染土壌及び吸着剤の投入量、性状を考慮して適宜設定することができる。装置により異なるが、例えば、ポンプによる循環は、一般に1分間当たり10〜30回、特に15〜25回の範囲で行われる。
汚染土壌と水との割合は、水100質量部に対して汚染土壌5〜100質量部、さらに20〜80量部、特に50〜75質量部が好ましい。
吸着剤の添加量は、汚染土壌100質量部に対して0.1〜10質量部、さらに0.2〜5質量部、特に0.5〜2質量部が好ましい。この質量範囲にて汚染物質の高い吸着効果が得られ易い。
吸着剤及び汚染土壌に関する粒径、材料等の詳細は、前述の乾式法の説明で述べた通りである。
汚染された土壌の汚染物質としては、農薬、重金属、油及び放射線物質等を挙げることができる。一般に、農薬、有機塩素化合物等の有機化合物には活性炭が、六価クロム、ヒ素、鉛、ヒ素及びカドミウム等の重金属、フッ素、ホウ素並びに放射線物質にはゼオライト等の粘土鉱物が、吸着剤として使用することが好ましい。
[実施例1]
POPs農薬であるベンゼンヘキサクロリド(BHC:土壌環境指針値=50mg/kg)で汚染された土壌3.8kgを、湿式ふるい装置(電磁式振とう機AS200;(株)レッチェ製)を用いた分級処理により粒径範囲0.075〜2mmの土壌(BHC含有量=213mg/kg)1.6kgを得た。
得られた分級処理した土壌1.0kg(乾燥質量0.75kg)を、図4に示したモルタルミキサーに投入し、さらに吸着剤として石炭系活性炭(DCP−30(ダイネン(株)製)0.015kg(土壌乾燥質量の2%)を添加した。これらをモルタルミキサーで撹拌し、研磨処理を行った。上記DCP−30は、粒径範囲0.075mm以下(d90=0.045mm)、直径2〜50nmのメソポアの細孔容積(BJH法より測定)0.06ml/g以上、50nmを超えるマクロポアの細孔容積(DH法より測定)0.13ml/g以上を有する。
モルタルミキサー(寸法:W30×D40×H75cm(KC−0290、テスコ(株)製)、
羽根(寸法:長さ20cm、幅15cmの木の葉型パドル、回転数:126rpm(回転/分)。
研磨処理の時間を20分、40分、60分と行い、それぞれのBHC含有量を測定した。
[比較例1]
吸着剤を使用しない以外は、実施例1と同様に研磨処理を行った。研磨処理の時間を20分、40分、60分と行い、それぞれのBHC含有量を測定した。
実施例1及び比較例1の結果を表1に示す。
Figure 0006316118
上記表1の実施例1の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフを図6に、表1の比較例1の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフを図7に示す。
[実施例2]
POPs農薬であるベンゼンヘキサクロリド(BHC:土壌環境指針値=50mg/kg)で汚染された土壌7.5kgを、湿式ふるい装置(電磁式振とう機AS200;(株)レッチェ製を用いた分級処理により粒径範囲0.075〜2mmの土壌(BHC含有量=483mg/kg)3.2kgを得た。
まず水4.0kgを図5に示したサンドポンプを用いるポンプ循環洗浄機に投入し、上記で得られた分級処理した土壌2.8kg(乾燥質量2.1kg)、さらに吸着剤として実施例1で用いた石炭系活性炭(DCP−30(ダイネン(株)製)0.042kg(土壌乾燥質量の2%)を添加した。これらをポンプ循環洗浄機で撹拌し、研磨処理を行った。
ポンプ循環洗浄機(小型泥水ポンプPSK−63210、(株)工進製;口径:32mm、吐出量:140L/分)、循環用配管(ポリ塩化ビニル製、内径:32mm、長さ:150cm)、
研磨処理の時間を20分、40分、60分と行い、それぞれのBHC含有量を測定した。
[比較例2]
吸着剤を使用しない以外は、実施例2と同様に研磨処理を行った。研磨処理の時間を20分、40分、60分と行い、それぞれのBHC含有量を測定した。
実施例2及び比較例2の結果を表2に示す。
Figure 0006316118
上記表2の実施例2の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフを図8に、表2の比較例2の各処理時間に対するBHC含有量及び低減率のグラフを図9に示す。
上記表1及び2の結果及び図6〜9から、本発明の吸着剤を使用した場合の表面研磨による汚染物質の除去が短時間で行えることが分かる。また、実施例1と実施例2を比較すると湿式法である実施例2の方がより優れた汚染物質の除去効果を有することが分かる。
11 螺旋アーム
21 多段ロータ
22 スイング式のブレード
31 ロータ
33 磨砕室
34 ホッパー
41 羽根
43 容器
51 循環用配管
52 サンドポンプ
55 汚染土壌

Claims (7)

  1. 汚染された土壌を表面研磨することにより汚染物質を除去する汚染土壌の浄化方法であって、
    汚染された土壌の汚染物質が農薬であり、
    汚染土壌の表面研磨を、吸着剤の存在下に行うことを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  2. 吸着剤が粒子あり、その吸着剤粒子のメジアン径(d90)が、汚染土壌の最小粒径より5μm以上小さいこと請求項1に記載の浄化方法。
  3. 吸着剤粒子のメジアン径(d90)が、30〜60μmの範囲にある請求項2に記載の浄化方法。
  4. 吸着剤が、活性炭又はゼオライトである請求項1〜3のいずれか1項に記載の浄化方法。
  5. 汚染土壌の表面研磨を乾式で行う請求項1〜のいずれかに記載の浄化方法。
  6. 汚染土壌の表面研磨を湿式で行う請求項1〜のいずれかに記載の浄化方法。
  7. 汚染土壌の表面研磨を行う前に、汚染土壌を分級処理して、吸着剤粒子のメジアン径(d90)より5μm以上大きな粒子の処理土壌を得、これを表面研磨する請求項1〜のいずれかに記載の浄化方法。
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