JP4181888B2 - 銀及び銀合金の防食処理剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀及び銀合金の防食処理剤、防食処理方法ならびにプリント配線板の製造方法に関し、更に詳しくは、銀及び銀合金の表面に防食処理を施し、銀及び銀合金の表面のはんだ付け性を良好なものとすることを目的とするものであり、本発明の防食剤は、銀めっき膜のピンホールの封孔処理としても好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
銀は電気及び熱の良導体であるので、電子部品の端子表面に銀めっきを施すことが広く行われている。例えば、プリント配線板の銅パターン上に銀めっき層を設けたり、電子機器用接続部品であるコネクタやリードフレームには、黄銅やりん青銅の表面に銅やニッケルの下地めっきを施し、さらにその上に銀めっきが施されている。
しかしながら、銀めっき膜は腐食され易く、例えばメルカプタン類、二酸化硫黄や硫化水素等の硫黄系化合物のガスが微量に含まれる空気中に放置された状態においても、銀が硫黄系化合物と化学反応し腐食されて茶褐色や青黒色に変色し、銀めっき表面の電気抵抗値の増大やはんだ付け性の低下を招き、また銀めっき表面の美観が損なわれるという問題があった。
【0003】
このような問題点を解決するために、イミダゾール化合物を含有する表面処理剤が種々検討されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、プリント配線板の銅又は銅合金の回路部を防錆し、低融点クリーム半田の濡れ性、拡がり性、半田付け性を向上させる耐熱性プリフラックスとして、また、銀、亜鉛等の防錆剤として種々のベンズイミダゾール化合物を含有する表面処理剤が提案されている。
特許文献2には、金、銀、ロジウム、パラジウム等の貴金属の電解めっきを行うに当たって、貴金属めっき被膜の発生したピンホールを封孔処理し、該被膜の腐食を抑制するために、ベンズイミダゾール化合物等の含窒素環式化合物を使用することが提案されている。
特許文献3には、金属の変色防止剤としてウンデシルイミダゾール、2−(p−クロロベンジル)ベンズイミダゾール等が例示され、めっき液にこれらの変色防止剤を添加、あるいはめっき後にこれらの変色防止剤を含む溶液で処理することにより、金属の変色を防止する方法が開示されている。
しかしながら、これらのイミダゾール化合物では、銀及び銀合金の防食効果が不十分なものであった。
【0005】
特許文献4には、表面のはんだ付け性の増強方法として、はんだ付け前の表面に、銀イオンの可溶性源と酸、酸化剤及びイミダゾール化合物を含む溶液を用いて銀を置換めっきし、そして、この銀めっきに直接はんだ付けする方法が提案されている。しかしながら、イミダゾール含有めっき浴から得られる浸漬銀めっき塗膜が、イミダゾールを含まない浴からめっきされた浸漬銀塗膜よりも輝度が大きく、なめらかで、付着性があるという作用効果を奏するものであり、銀の防食に関する記載はない。
【0006】
特許文献5には、銅及び銅合金のはんだ付け性を向上させる手段として、銀イオンを含有する水溶液に接触させた後、種々のイミダゾール化合物を含有する水溶液に接触させる銅及び銅合金の表面処理方法が開示されている。
しかしながら、銀の防食に関する記載もなく、本願発明の技術的思想とは異なるものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−287563号公報(第14頁)
【0008】
【特許文献2】
特開平5−311492号公報(第2〜3頁)
【0009】
【特許文献3】
特開平8−255968号公報(第8頁)
【0010】
【特許文献4】
特開平10−8262号公報(第4頁)
【0011】
【特許文献5】
特開2002−105662号公報(第3〜4頁)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであって、銀及び銀合金の表面を防食し、該表面のはんだ付け性を良好なものとする銀及び銀合金の防食処理剤、防食処理方法及びプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記の課題を解決すべく種々の試験を行った結果、特定のイミダゾールを必須成分として含有する防食処理剤によって、銀及び銀合金の表面を防食処理することにより、所期の目的を達成し得ることを見出し本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、(1)2、4−ジフェニルイミダゾール又は2−(2,4−ジクロロベンジル)−ベンズイミダゾールから選ばれる少なくとも1つを必須成分として含有することを特徴とする銀及び銀合金の防食処理剤。
【0014】
【0015】
(2)銅イオンを含有することを特徴とする前記(1)に記載の銀及び銀合金の防食処理剤。
(3)銅イオン及びハロゲンイオンを含有することを特徴とする前記(1)に記載の銀及び銀合金の防食処理剤。
(4)銅イオン及び又は鉄イオンとコンプレクサン化合物を含有することを特徴とする前記(1)に記載の銀及び銀合金の防食処理剤。
(5)前記(1)〜(4)の何れかに記載の防食処理剤が水溶液であって、該水溶液に接触させることを特徴とする銀及び銀合金の防食処理方法。
(6)前記(5)に記載の防食処理方法により防食処理を行った後、はんだ付けを行うことを特徴とする銀めっき処理されたプリント配線板の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施において使用されるイミダゾール化合物は、2、4−ジフェニルイミダゾール及び又は2−(2,4−ジクロロベンジル)−ベンズイミダゾールである。
【0017】
これらのイミダゾール化合物の添加量は、防食処理剤に対して0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。
【0018】
本発明の防食処理剤には、イミダゾール化合物の皮膜形成速度の促進のために、銅イオン、ハロゲンイオン、コンプレクサン化合物及び鉄イオンを添加することによって、所望の成膜速度に調整する事ができる。
【0019】
本発明の実施において使用される代表的な銅化合物としては、酢酸銅、塩化銅、臭化銅、水酸化銅、リン酸銅、硫酸銅、硝酸銅等が挙げられ、それらの添加量は、防食処理剤に対して0.001〜10重量%、好ましくは、0.01〜5重量%の範囲である。
銅イオンを添加することにより、銀及び銀合金の表面へのイミダゾール化合物の化成皮膜形成速度を著しく速めることができる。
【0020】
本発明の実施において、鉄イオンを供給するのに好適な鉄化合物の代表的なものとして、塩化鉄、臭化鉄、硝酸鉄、硫酸鉄、過塩素酸鉄、硫酸アンモニウム鉄、クエン酸鉄アンモニウム、蓚酸鉄アンモニウム、クエン酸鉄、2−エチルヘキサン鉄、フマル酸鉄、乳酸鉄、蓚酸鉄等が挙げられる。鉄化合物は防食処理剤に対して、0.0001〜5重量%の割合、好ましくは0.001〜1重量%の割合で添加すればよい。
【0021】
本発明の実施において、ハロゲンイオンはイミダゾール化合物の化成皮膜を銀及び銀合金の表面に均一に形成させる効果がある。ハロゲンイオン源は、特に規制されるものはなく、塩化アンモニウムなどのハロゲン化アンモニウム塩、臭化カリウム等のハロゲン化カリウム塩、ヨウ化ナトリウム等のハロゲン化ナトリウム塩、塩化銅などのハロゲン化銅塩などを用いることができる。ハロゲン化塩の添加量は、防食処理剤に対して0.001〜10重量%の割合、好ましくは、0.005〜5重量%である。
【0022】
本発明の実施において使用されるコンプレクサン化合物の代表的なものとしては、イミノ二酢酸(IDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸(CyDTA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン二酢酸(HBED)、エチレンジアミン二プロピオン酸(EDDP)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、ジアミノプロパノール四酢酸(DTPA−OH)、ヘキサメチレンジアミン四酢酸(HDTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(EDTA−OH)、ジアミノプロパン四酢酸(Methyl−EDTA)、ニトリロ三プロピオン酸(NTP)、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸(EDTPO)、ニトリロトリスメチレンホスホン酸(NTPO)等とこれらの塩類が挙げられる。
前記コンプレクサン化合物は、上記から選ばれる2種類以上を併用してもよい。コンプレクサン化合物の添加量は、鉄イオン(モル濃度)又は銅イオン(モル濃度)あるいは鉄イオンと銅イオンの合計(モル濃度)に対して、1〜10倍モルの割合、好ましくは1〜5倍モルの割合で防食処理剤に添加すればよい。
【0023】
イミダゾール化合物を水溶液化するに当っては、有機酸又は無機酸を用いたり、少量の有機溶媒を併用することもできる。この際、用いられる有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘプタン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、グリコール酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、パラニトロ安息香酸、パラトルエンスルホン酸、サリチル酸、ピクリン酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、酒石酸、アジピン酸等であり、無機酸としては、塩酸、燐酸、硫酸、硝酸等である。酸濃度は水溶液に対して0.01〜40重量%、好ましくは0.2〜20重量%の範囲である。
【0024】
また、この際に用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール類や、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド等の水と混和させることができるものである。
pH緩衝剤として、前記の有機酸又は無機酸の他に、アンモニアあるいはアミン類、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ塩類を添加してもよい。
【0025】
本発明の防食処理剤は、液温10〜70℃、接触時間1秒〜10分間の条件で、銀又は銀合金と接触させればよい。また、その接触方法としては、浸漬、噴霧又は塗布するなど、何れの方法によることもできる。
【0026】
【作用】
上記した処理方法によれば、銀及び銀合金の表面に2、4−ジフェニルイミダゾール又は2−(2,4−ジクロロベンジル)−ベンズイミダゾールを主体とする化成皮膜が形成される。この化成皮膜は、銀及び銀合金の表面を長期間保護すると共に、後工程のはんだ付け時のはんだ付け性を良好なものとすることができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例で使用したイミダゾール化合物ならびに評価試験方法は次のとおりである。
【0028】
[イミダゾール化合物]
・2、4−ジフェニルイミダゾール:特開平7−243053号公報に記載の方法により合成した。
・2−(2,4−ジクロロベンジル)−ベンズイミダゾール:特開平7−54169号公報に記載の方法に準拠して合成した。
・2−メルカプトベンズイミダゾール(和光純薬工業社製、試薬)
・2−オクチル−5−メチルベンズイミダゾール:特開平4−99285号公報に記載されている方法により合成した。
・2−ウンデシル−4−メチルイミダゾール:日本化学雑誌,89巻,780頁(1968年)に記載の方法により合成した。
・2−(4−クロロベンジル)ベンズイミダゾール:特開平7−54169号公報に記載の方法により合成した。
【0029】
[耐食試験]
プリント配線板(ガラスエポキシ樹脂製片面銅張積層板、銅箔厚さ35μm、基板サイズ:縦60mm×横50mm×厚さ1.6mm)の銅表面を予め銀めっきし、所定の液温に保持した防食処理剤に所定時間浸漬し、次いで水洗、乾燥して厚さ約0.02〜0.3μmの化成皮膜を形成させた試験基板を作成した。
得られた試験基板を、温度25℃/相対湿度80%に設定した密閉容器中に放置し、ガス濃度が1ppmの硫化水素雰囲気下で24時間曝露し、銀めっき表面の変色を目視にて観察した。この変色の度合いから防食効果を評価し、表面の変色が無かったものを○(良好)、表面が黒色に変色したものを×(不良)と判定した。
【0030】
[はんだ付け性試験]
プリント配線板(ガラスエポキシ樹脂製片面銅張積層板、銅箔厚さ35μm、基板サイズ:縦50mm、横50mm、厚さ1.6mm、回路パターン:導体幅0.80mm、長さ20mm、導体間隔1.0mm、導体部10本)の銅表面を予め銀めっきし、所定の液温に保持した防食処理剤に所定時間浸漬し、次いで水洗、乾燥して厚さ約0.02〜0.30μmの化成皮膜を形成させた試験基板を作成した。
前記の耐食試験の方法で硫化水素ガスを曝露させた試験基板を、赤外線リフロー装置(製品名:MULTI−PRO 306、Vitronics社製)を用いて、ピーク温度が250℃であるリフロー加熱を1回行った。その後、開口幅1.20mm、厚み150μmのメタルマスクを使用して、導体の中央部にクリームはんだを印刷し、前記条件でリフロー加熱を行い、はんだ付けを行った。該試験基板について、導体上に濡れ広がったはんだの長さを測定した。また、硫化水素ガスを曝露させない試験基板についても同様にして、はんだ付けを行い、はんだの長さを測定した。
はんだ付け性の評価については、はんだの長さが長い程、はんだ付け性が良好なものと判定した。
なお、クリームはんだは、錫−銀−銅(組成:95.65/3.0/0.5重量%)系無鉛クリームはんだ(商品名:M705−221BM5−42−11、千住金属工業(株)製)を使用した。
【0031】
〔実施例1〕
水に対して、2、4−ジフェニルイミダゾールを0.25重量%、酢酸を9.0重量%の濃度で溶解させ、アンモニア水でpH4.0に調整した防食処理剤を調製した。該防食処理剤に、予め銀めっきした試験基板を40℃で60秒間浸漬した後、取り出して水洗、水切り後、乾燥して防食処理を行った。
得られた試験基板を、耐食試験及びはんだ付け性試験に供した。これらの試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0032】
〔実施例2〕
水に対して、2、4−ジフェニルイミダゾールを0.25重量%、酢酸を9.0重量%、塩化鉄(III)・六水和物を0.043重量%(Feイオン=150ppm)、酢酸銅一水和物を0.016重量%(Cuイオン=50ppm)、エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム・二水和物を1重量%の濃度で溶解させ、アンモニア水でpH4.0に調整した防食処理剤を調製した。該防食処理剤に、予め銀めっきした試験基板を40℃で2分間浸漬した後、取り出して水洗、水切り後、乾燥して防食処理を行った。
得られた試験基板を、耐食試験及びはんだ付け性試験に供した。これらの試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0033】
〔実施例3〕
水に対して、2−(2,4−ジクロロベンジル)−ベンズイミダゾールを0.15重量%、酢酸を20重量%、酢酸銅を0.05重量%の濃度で溶解させ、アンモニア水でpH3.5に調整した防食処理剤を調製した。該防食処理剤に、予め銀めっきした試験基板を40℃で5分間浸漬した後、取り出して水洗、水切り後、乾燥して防食処理を行った。
得られた試験基板を、耐食試験及びはんだ付け性試験に供した。これらの試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0034】
〔比較例1〕
メタノールに対して、2−メルカプトベンズイミダゾールを0.25重量%の濃度で溶解させた防食処理剤を調製し、該防食処理剤に予め銀めっきした試験基板を室温で30秒間浸漬した後、取り出して水洗、水切り後、乾燥して防食処理を行った。
得られた試験基板を、耐食試験及びはんだ付け性試験に供した。これらの試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0035】
〔比較例2〕
水に対して、2−オクチル−5−メチルベンズイミダゾールを0.25重量%、酢酸を5.0重量%、塩化銅を0.05重量%の濃度で溶解させ、アンモニア水でpH3.0に調整した防食処理剤を調製した。該防食処理剤に、予め銀めっきした試験基板を40℃で60秒間浸漬した後、取り出して水洗、水切り後、乾燥して防食処理を行った。
得られた試験基板を、耐食試験及びはんだ付け性試験に供した。これらの試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0036】
〔比較例3〕
水に対して、2−ウンデシル−4−メチルイミダゾールを1.0重量%、酢酸を1.5重量%、塩化銅を0.05重量を%の濃度で溶解させ、アンモニア水でpH4.3に調整した防食処理剤を調製した。該防食処理剤に、予め銀めっきした試験基板を40℃で60秒間浸漬した後、取り出して水洗、水切り後、乾燥して防食処理を行った。
得られた試験基板を、耐食試験及びはんだ付け性試験に供した。これらの試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0037】
〔比較例4〕
水に対して、2−(4−クロロベンジル)ベンズイミダゾールを0.1重量%、酢酸を3.5重量%、塩化銅を0.05重量%の濃度で溶解させ、アンモニア水でpH2.6に調整した防食処理剤を調製した。該防食処理剤に、予め銀めっきした試験基板を40℃で60秒間浸漬した後、取り出して水洗、水切り後、乾燥して防食処理を行った。
得られた試験基板を、耐食試験及びはんだ付け性試験に供した。これらの試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0038】
【表1】
【0039】
表1に示した試験結果によれば、本発明の防食処理剤はプリント配線板に施した銀めっきの表面の防食効果に優れ、また銀めっきの表面にはんだ付けを行った場合には、はんだ付け性が良好なものと認められる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、銀及び銀合金の表面を防食することができ、銀及び銀合金の表面のはんだ付け性を良好なものとすることができるので、産業上利用価値の高いものである。
Claims (6)
- 2、4−ジフェニルイミダゾール又は2−(2,4−ジクロロベンジル)−ベンズイミダゾールから選ばれる少なくとも1つを必須成分として含有することを特徴とする銀及び銀合金の防食処理剤。
- 銅イオンを含有することを特徴とする請求項1記載の銀及び銀合金の防食処理剤。
- 銅イオン及びハロゲンイオンを含有することを特徴とする請求項1記載の銀及び銀合金の防食処理剤。
- 銅イオン及び又は鉄イオンとコンプレクサン化合物を含有することを特徴とする請求項1記載の銀及び銀合金の防食処理剤。
- 請求項1〜請求項4の何れかに記載の防食処理剤が水溶液であって、該水溶液に接触させることを特徴とする銀及び銀合金の防食処理方法。
- 請求項5記載の防食処理方法により防食処理を行った後、はんだ付け処理を行うことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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