JP2006351964A - 発光素子実装用基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐久性を向上した発光素子実装用基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 絶縁材料からなる基板1上に銀からなる反射膜3と導電パターン2とが設けられた発光素子実装用基板において、反射膜3を覆う保護膜4の材料として、ダイヤモンド・ライク・カーボンを用いた。保護膜4の材料として有機系の変色防止剤を用いる場合に比べ、保護膜4が熱や紫外光に強くなるから、耐久性が向上する。
【選択図】図1
【解決手段】 絶縁材料からなる基板1上に銀からなる反射膜3と導電パターン2とが設けられた発光素子実装用基板において、反射膜3を覆う保護膜4の材料として、ダイヤモンド・ライク・カーボンを用いた。保護膜4の材料として有機系の変色防止剤を用いる場合に比べ、保護膜4が熱や紫外光に強くなるから、耐久性が向上する。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光素子の光を反射させる反射膜を備え発光素子が実装される発光素子実装用基板及びその製造方法に関するものである。
従来から、例えば発光ダイオードのような発光素子が実装される発光素子実装用基板であって、発光素子の光を反射させる反射膜を備えるものが提供されている(例えば、特許文献1参照)。反射膜の材料としては、比較的に反射率が高いために銀が用いられることが多い。
ここで、銀は空気中の水分や硫黄を含むガスによって腐食されやすいため、腐食を防ぐために反射膜を覆う保護膜を設ける必要がある。
また一般に銀の変色防止を目的とした保護膜として、イミダゾール系(例えば、特許文献2参照)やカルボン酸系(例えば、特許文献3参照)などの有機系の変色防止剤が知られていた。
特開2004−327955号公報
特開2004−238658号公報
特開平11−6088号公報
従来は、保護膜の材料として有機系の変色防止剤が用いられていた。しかし、有機系の変色防止剤は、発光素子の熱や紫外光によって劣化しやすく耐久性が低いため、紫外光を放出する発光ダイオードの実装や、高温の環境下で使用される用途には適さなかった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、耐久性を向上した発光素子実装用基板及びその製造方法を提供することにある。
請求項1の発明は、絶縁材料からなる基板と、基板上に設けられた銀からなる反射膜と、酸化アルミ(Al2O3)、五酸化タンタル(Ta2O5)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、ダイヤモンド・ライク・カーボンからなる群から選択された材料からなり反射膜を覆う保護膜と、基板上に設けられ発光素子の電極端子と電源とを電気的に接続する導電パターンとを備えることを特徴とする。
この発明によれば、保護膜の材料として有機系の変色防止剤を用いる場合に比べ、耐久性が向上する。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、基板と反射膜との間に銅からなる層を有し、この層と反射膜との間にニッケルからなる拡散抑制膜を備えることを特徴とする。
この発明によれば、ニッケルが有するバリア効果によって銅の拡散が抑制されるから、銅の拡散による反射膜の劣化が抑制されるので、耐久性がさらに向上する。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、ダイヤモンド・ライク・カーボンからなる保護膜を備えることを特徴とする。
この発明によれば、保護膜の材料として請求項1に示した他の材料を用いる場合に比べ、ダイヤモンド・ライク・カーボンのガスバリア性が比較的に高いことにより耐久性がさらに向上し、ダイヤモンド・ライク・カーボンの熱伝導率が比較的に高いことにより、放熱性が向上して発光素子の高輝度化や長寿命化が可能となる。
請求項4の発明は、請求項2の発明の製造方法であって、基板において導電パターンを設ける部位と反射膜を設ける部位とにそれぞれ導電膜を形成する工程と、電気めっきにより導電膜上に銅膜を形成する工程と、電気めっきにより銅膜上に拡散抑制膜を形成する工程と、電気めっきにより拡散抑制膜上に金膜を形成する工程と、電気めっきにより金膜上の所定の部位に反射膜を形成する工程と、反射膜上に保護膜を形成する工程とを備えることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、金膜を形成する工程の後であって反射膜を形成する工程の前に、導電パターンに電着されて導電パターンを覆い導電パターンの溶解を抑制する耐溶解レジストを設ける工程を備えることを特徴とする。
この発明によれば、反射膜を形成する際のバイポーラ現象による導電パターンの溶解を抑制することができる。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、保護膜を形成する工程の後に、耐溶解レジストをアッシングによって除去する工程を備えることを特徴とする。
この発明によれば、導電パターンの表面汚染となる耐溶解レジストをより完全に除去することができるから、導電パターンと発光素子の電極端子との接合性およびその信頼性を向上することができる。
本発明によれば、反射膜を覆う保護膜が、酸化アルミ(Al2O3)、五酸化タンタル(Ta2O5)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、ダイヤモンド・ライク・カーボンからなる群から選択された材料からなるので、保護膜の材料として有機系の変色防止剤を用いる場合に比べ、耐久性が向上する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態は、図2に示すように、絶縁材料からなる基板1と、基板1上に設けられ発光素子としての発光ダイオード(以下「LED」と呼ぶ。)の端子(図示せず)と電源(図示せず)とを電気的に接続する導電パターン2と、基板1上に設けられLEDの光を反射する反射膜3と、図2における下面側には基板1自体を実装するための基板実装用端子1aを備える。以下、上下左右は図2を基準とし、図2の左下―右上方向を前後方向と呼ぶ。
詳しく説明すると、基板1は直方体形状であって、上面に開口し内側面が開口に近付くほど内径を大きくする方向に傾斜した逆円錐台形状の凹部11を有する。基板1を構成する絶縁材料としては、例えば純度96%のアルミナや、窒化アルミや、炭化シリコン(SiC)などを用いたセラミックスの他、合成樹脂を用いることができる。基板1の材料として合成樹脂を用いる場合、LCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)樹脂や、PEEK(Poly ether ether ketone)樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂のように耐熱性に優れたポリマーを用いることが望ましい。
導電パターン2は2個設けられ、一方は、凹部11の底面に設けられLEDの一方の電極端子が表面実装される凸字形状の実装部21aを有し、他方は、凹部11の底面に設けられ第1の導電パターン21の実装部21aの凸字形状に合わせるように窪んだ凹字形状であってLEDの他方の電極端子がワイヤボンディングにより接続される実装部22aを有する。また、各導電パターン2は、それぞれ、凹部11の内外に跨って設けられ一端が実装部21a,22aに連結され他端が電源に接続される端子として用いられる導出部21b、22bを有する。
反射膜3は導電パターン2の左右両側に設けられている。各反射膜3はそれぞれ銀の薄膜からなり、凹部11の内側面に設けられた本体部31と、本体部31に連結され基板1の上面に設けられた導出部32とを有する。
また、図1に示すように、反射膜3は、ダイヤモンド・ライク・カーボン(以下、「DLC」と呼ぶ。)からなる保護膜4で覆われている。
上記構成によれば、保護膜4の材料として有機系の変色防止剤を用いる場合に比べ、保護膜4が熱や紫外光に強くなるから、耐久性が向上する。
なお、保護膜4の材料としては、酸化アルミ(Al2O3)や、五酸化タンタル(Ta2O5)や、二酸化チタン(TiO2)や、二酸化ケイ素(SiO2)や、酸化ジルコニウム(ZrO2)や、フッ化マグネシウム(MgF2)などを用いてもよいが、DLCを用いることが以下の理由により望ましい。第1に、DLCは上に列挙した材料に比べてガスバリア性に優れる。第2に、DLCは上に列挙した材料に比べて熱伝導率が高く、放熱性を向上してLEDの高輝度化や長寿命化が可能となる。例えば、熱伝導率は、二酸化チタンで10.4(W/m・K)、酸化ジルコニウムで1.68(W/m・K)であるのに対し、DLCは30(W/m・K)以上であり、純度99.9%の酸化アルミ以上の高い熱伝導率を有する。
また、保護膜4として互いに異なる材料からなる層を重ねたものを用いれば、さらにガスバリア性と反射率とを向上することができる。さらに、互いに屈折率の異なる材料からなる層を交互に積層してもよい。例えば、屈折率が2以上と比較的に高い酸化チタンや酸化ジルコニウムや五酸化タンタルの層と、屈折率が1.68と比較的に低いフッ化マグネシウムの層とを交互に積層する。
以下、本発明に係る発光素子実装用基板を形成する方法について、図3(a)〜(i)を用いて説明する。なお、図3(a)〜(i)では、図1と同じ断面のみを図示し、凹部11の内面の図示は省略している。
まず、図3(a)に示すように凹部11を有する基板1の表面をプラズマ処理し、基板1の表面を化学的に活性化させる。プラズマ処理は、密閉されたチャンバーBC(図6参照)内に一対の電極ELを対向配置し、一方の電極ELに高周波(RF)電源RPを接続すると共に他方の電極ELを接地して構成したプラズマ処理装置を用いて行なうことができる。そして基板1の表面をプラズマ処理するにあたっては、基板1を電極EL間において一方の電極ELの上にセットし、チャンバーBC内を真空引きして10−4Pa程度に減圧した後、チャンバーBC内にArやN2等のガスを導入して流通させると共に、チャンバー内のガス圧を8〜15Paに制御し、次にRF電源RPによって電極間に例えば電力300Wの高周波電圧(RF:13.56MHz)を10〜100秒程度印加する。このとき、電極EL間の高周波グロー放電による気体放電現象によって、チャンバーBC内の活性ガスが励起され、陽イオンやラジカル等のプラズマが発生し、陽イオンやラジカル等がチャンバーBC内に形成される。そしてこれらの陽イオンやラジカルが基板1の表面に衝突することによって、基板1の表面を活性化することができるものであり、基板1とその表面に被覆される導電膜5aとの密着性を高めることができるものである。特に陽イオンがセラミックス製の基板1に誘引衝突すると、基板1の表面に存在する有機付着物やSiO2などの金属との密着性を阻害する因子が除去され,金属とセラミックスとの界面で拡散相が形成されるので、導電膜5aとの密着性がより向上するものである。
プラズマ処理条件は上記のものに限定されるものではなく、基板1の表面がプラズマ処理で過度に粗面化されない範囲で、任意に設定して行なうことができる。またプラズマの種類も特に限定されるものではないが、アルゴンプラズマ処理が好ましい。アルゴンプラズマでは、SiO2などの密着性阻害物質の除去性能に優れているので、導電膜5aの密着性が低下することを防ぐことができるものである。
そして上記のように基板1をプラズマ処理した後、スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなどから選ばれる物理蒸着法(PVD法)により、図3(b)に示すように基板1の表面に導電膜5aを形成する。ここで、上記のように基板1をチャンバーBC内でプラズマ処理した後、このチャンバーBC内を大気開放することなく、スパッタリングや真空蒸着やイオンプレーティングなどを連続プロセスで行なうのが好ましい。導電膜5aを形成する金属としては、銅、ニッケル、金、アルミニウム、チタン、モリブデン、クロム、タングステン、スズ、鉛、黄銅、ニクロムなどの単体、あるいは合金を用いることができる。
スパッタリングとしては、例えばDCマグネトロンスパッタリング装置を用いたDCスパッタ方式を適用することができる。すなわち、まずチャンバーBC内に基板1を配置した後、真空ポンプ(図示せず)によりチャンバーBC内の圧力が10−4Pa以下になるまで真空引きし、この状態でチャンバーBC内にアルゴン等の不活性ガスを0.1Paのガス圧になるように導入する。さらに500Vの直流電圧を印加することによって、導電膜5aを形成する金属からなるターゲット(図示せず)をボンバードし、200〜500nm程度の膜厚の導電膜5aを基板1の表面に形成することができるものである。
また真空蒸着としては、例えば電子線加熱式真空蒸着方式を適用することができる。すなわちまず真空ポンプによりチャンバーBC内の圧力が10−4Pa以下になるまで真空引きを行なった後、400〜800mAの電子流を発生させ、この電子流をるつぼ(図示せず)の中の蒸着材料に衝突させて加熱すると蒸着材料が蒸発し、300nm程度の膜厚の導電膜5aを基板1の表面に形成することができる。
さらにイオンプレーティングで導電膜5aを形成するにあたっては、例えば、まずチャンバーBC内の圧力を10−4Pa以下になるまで真空引きを行ない、上記の真空蒸着の条件でるつぼ(図示せず)内で蒸着材料を蒸発させると共に、るつぼ(図示せず)と基板1との間に設けた誘導アンテナ部(図示せず)にアルゴン等の不活性ガスを導入し、ガス圧を0.05〜0.1Paとなるようにしてプラズマを発生させ、そして誘導アンテナに13.56MHzの高周波で500Wのパワーを印加すると共に、基板1を載せている電極ELに所望のバイアス電圧になるように高周波を印加することによって、200〜500nm程度の膜厚の銅などの導電膜5aを基板1の表面に形成することができるものである。
上記のようにして物理蒸着法で基板1の表面に導電膜5aを形成するにあたって、基板1の表面は上記のようにプラズマ処理によって化学的に活性化されており、基板1の表面に対する導電膜5aの密着性を高く得ることができるものである。基板1の表面に物理蒸着法で導電膜5aを形成するにあたって、プラズマ処理を行なわないで導電膜5aによって回路形成することができる程度の密着力を得ることは困難である。
次に回路形成について説明する。まず上記のように基板1の表面に200〜500nm程度の厚さの導電膜5aを形成し、そしてこの導電膜5aを用いて所定の形状の銅膜5を形成する回路パターン形成をすることによって、本実施形態は回路基板として仕上げることができるものである。ここで、基板1を三次元立体表面を有するように形成し、この立体表面に導電膜5aを形成した後に回路パターン形成することによって、本実施形態はMID(Molded Interconnect Device)等の立体回路基板として仕上げることができるものである。回路パターン形成をするには、例えば図3(c)に示すように導電パターン2を設ける部位及び反射膜3を設ける部位(以下、「回路形成部分」と呼ぶ。)の導電膜5aを残してそれ以外の部分(以下、「回路非形成部分」と呼ぶ。)の導電膜5aをエッチングにより除去する。次に、導電膜5aを用いた電解めっきにより、図3(d)に示すように5〜10μm程度の厚さの銅膜5を形成する。反射膜3を設ける部位に電気めっきを施すに当たっては、例えば導出部32に相当する部位を電源に接続し通電させる。
又は、回路パターン形成を例えばレーザ法によって行うこともできる。すなわち、回路形成部分とそれ以外の部分(以下、「回路非形成部分」と呼ぶ。)との境界に沿って導電膜5aにレーザ光を照射し、この境界部分の導電膜5aを除去することによって、導電膜5aの回路形成部分を回路非形成部分から分離する。次に、この回路形成部分の導電膜5aに通電して銅の電解めっきを施し、5〜10μm程度の厚さの銅膜5を形成する。次にソフトエッチング処理をして、導電膜5aの回路非形成部分を除去すると共に、電解めっきを施した回路形成部分は残存させることによって、所望のパターン形状の銅膜5を形成することができる。このとき、レーザ照射により導電膜5aに幅5mmの剥離強度試験用パターンを施し、銅の導電膜5aの表面に電解めっきで銅めっきを施すことによって、厚さ15μmの剥離強度試験用パターン回路を、反射膜3を設ける部位や導電パターン2を設ける部位とは別に形成してもよい。
又は、上記のように回路形成部分と回路非形成部分との両方に導電膜5aを設けた後にレーザ法やエッチングによって回路非形成部分の導電膜5aを除去する代わりに、例えば印刷やマスキングを用いて最初から回路形成部分のみに導電膜5aを形成してもよい。
銅膜5を形成したら、次に、銅膜5を用いたニッケルの電解めっきにより、図3(e)に示すように、銅膜5上に厚さ3〜6μmの拡散抑制膜6を形成し、さらに、拡散抑制膜6を用いた金の電解めっきにより、拡散抑制膜6上に厚さ0.1〜1μmの金膜7を設ける。ここにおいて、導電パターン2および下面に形成された基板実装用端子1aは完成する。
次に、反射膜3が形成されるべき部位の金膜7を用いた銀の電解めっきにより図3(g)に示すように反射膜3を金膜7上に形成する。反射膜3の厚さは、例えば0.5〜5μmとする。
ここで、反射膜3を形成する電解めっきの際には、図4に示すように導電パターン2において、陰極となる反射膜3に近接した部位に正の電荷が偏在化し、反射膜3から離れた部位に負の電荷が偏在化するバイポーラ現象が発生する。バイポーラ現象が発生すると、導電パターン2において、正の電荷が偏在する部位では導電パターン2を構成する金膜7などが溶解しやすくなり、負の電荷が偏在する部位では銀が析出しやすくなる。そこで、本実施形態では、導電パターン2が完成した後、反射膜3を形成する前に、図3(f)に示すように導電パターン2を覆い金膜7の溶解を抑制する耐溶解レジストREを設ける。耐溶解レジストREとしては例えば周知の電解レジストを用いることができる。耐溶解レジストREを設けるには、例えば図5に示すように、カルボキシル基を有するポリマーを塩基で中和して水に溶解あるいは分散した電着液LQに、導電パターン2が陽極に接続された基板1と、陰極に接続された導体棒CBとを浸漬する。すると、負の電荷を有する樹脂イオンは電気泳動により導電パターン2に接近し、導電パターン2付近で水素イオンと反応し、導電パターン2上に不溶化析出して耐溶解レジストREを形成する。ここで、耐溶解レジストREの厚さは、陽極―陰極間の電圧や、電流や、陽極―陰極間に電圧を加える時間により、制御することができる。
反射膜3の形成後、図3(h)に示すように、少なくとも反射膜3上に保護膜4を例えばスパッタリングや蒸着によって形成する。保護膜4の材料として導電性を有するものを用いる場合は導電パターン2上に保護膜4が形成されてもよいが、導電パターン2を避けて保護膜4を設ける場合は例えばマスキングを用いる。蒸着によって保護膜4を設ける場合、高温によって導電パターン2や反射膜3が腐食されることを防ぐため、例えばふくわうちテクノロジー社製のコンパクトプラズマCVD装置(型式番号 KSM150)を用いて、低温で保護膜4を形成することが望ましい。
次に、残存した耐溶解レジストREをアッシングにより図3(i)に示すように除去する。これにより、LEDの電極端子やLEDの電極端子に接続されたワイヤーと導電パターン2との接合性を向上することができる。アッシングの方法の例について具体的に説明すると、例えば図6に示すように、プラズマ処理装置のチャンバーBC内に基板1を配置し、チャンバーBC内を例えば10−3Pa以下にした後、酸素を10Paになるまで導入する。次に、RF電源RPによって電極ELに例えば100Wの高周波電力を供給して酸素プラズマOPを発生させ、この酸素プラズマOPに基板1を晒すことにより、耐溶解レジストREを酸素イオンや酸素ラジカルと反応させて二酸化炭素や水蒸気として除去する。
ここで、本実施形態では最初に基板1に銅膜5を設けてこれを利用した電解めっきにより反射膜3を設けているが、銅膜5と反射膜3との間にニッケルからなる拡散抑制膜6を設けていることにより、反射膜3中への銅の拡散が防止されている。
1 基板
2 導電パターン
3 反射膜
4 保護膜
5 銅膜
6 拡散抑制膜
RE 耐溶解レジスト
2 導電パターン
3 反射膜
4 保護膜
5 銅膜
6 拡散抑制膜
RE 耐溶解レジスト
Claims (6)
- 絶縁材料からなる基板と、基板上に設けられた銀からなる反射膜と、酸化アルミ(Al2O3)、五酸化タンタル(Ta2O5)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、ダイヤモンド・ライク・カーボンからなる群から選択された材料からなり反射膜を覆う保護膜と、基板上に設けられ発光素子の電極端子と電源とを電気的に接続する導電パターンとを備えることを特徴とする発光素子実装用基板。
- 基板と反射膜との間に銅からなる層を有し、
この層と反射膜との間にニッケルからなる拡散抑制膜を備えることを特徴とする請求項1記載の発光素子実装用基板。 - ダイヤモンド・ライク・カーボンからなる保護膜を備えることを特徴とする請求項1記載の発光素子実装用基板。
- 請求項2記載の発光素子実装用基板の製造方法であって、
基板において導電パターンを設ける部位と反射膜を設ける部位とにそれぞれ導電膜を形成する工程と、
電気めっきにより導電膜上に銅膜を形成する工程と、
電気めっきにより銅膜上に拡散抑制膜を形成する工程と、
電気めっきにより拡散抑制膜上に金膜を形成する工程と、
電気めっきにより金膜上の所定の部位に反射膜を形成する工程と、
反射膜上に保護膜を形成する工程と
を備えることを特徴とする発光素子実装用基板の製造方法。 - 金膜を形成する工程の後であって反射膜を形成する工程の前に、導電パターンに電着されて導電パターンを覆い導電パターンの溶解を抑制する耐溶解レジストを設ける工程を備えることを特徴とする請求項4記載の発光素子実装用基板の製造方法。
- 保護膜を形成する工程の後に、耐溶解レジストをアッシングによって除去する工程を備えることを特徴とする請求項5記載の発光素子実装用基板の製造方法。
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