JP4180787B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体ウエハ等の基板に対して所定の処理を施す基板処理装置および基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程においては、基板としての半導体ウエハを所定の薬液や純水等の処理液によって処理し、半導体ウエハからパーティクル、有機汚染物、金属不純物等のコンタミネーションを除去したり、エッチングを行うウエットタイプの洗浄処理装置が従来より広く用いられている。
【0003】
近時、このような洗浄処理装置においては、キャリアに収納された複数枚の半導体ウエハをキャリアから取り出した状態で一括して保持し、これらを処理槽に浸漬させて処理するキャリアレス方式が処理槽の小型化および処理時間の短縮化の観点から主流となっている。
【0004】
このようなキャリアレス洗浄装置では、処理能力を高める観点から2キャリア分のウエハを一括して保持して洗浄処理が行われているが、キャリアに収納されたピッチで2キャリア分のウエハを配列して処理する場合にはその配列長さが長くなってしまうことから、2つのキャリアのウエハをピッチを半分に変換して一括して保持する技術が特許第2634350号に開示されている。
【0005】
この技術においては、搬入出部からn枚のウエハを等ピッチでそれぞれ整立収納する2つのキャリアをウエハ挿出入部に搬送し、ウエハ挿出入部においてこれら2つのキャリアから当該ウエハを抜き出し、第1のウエハ群と第2のウエハ群とを形成し、ウエハピッチ変換部において第1のウエハ群のウエハの各隙間に第2のウエハ群の各ウエハを装入し、2n枚のウエハが1/2のピッチで配置された第3のウエハ群を形成し、これらを一括して搬送手段により処理部に搬送して洗浄処理を行うとともに、洗浄後のウエハは逆にピッチ変換部において、1/2ピッチで2n枚のウエハを元のピッチでn枚ずつに分離し、ウエハ挿出入部において、2つのキャリアにそれぞれ収納し、これら2つのキャリアを搬入出部に搬送している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許第2634350号に開示された技術では、ウエハ挿出入部およびウエハピッチ変換部において、ウエハ搬入の際の移し替え動作と、ウエハ搬出の際の移し換え動作とのいずれかしか行えないため、これらの作業が重なった場合、ウエハの搬出を優先し、ウエハの搬出動作が終了するまで搬入側のウエハはウエハ挿出入部およびウエハピッチ変換部に搬入できずに待機している必要がある。このため、その待機時間分処理時間が長くなり、スループットが悪いという問題点がある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、搬入出部と処理部との間で複数の被処理基板を一括して搬送する際に、待機時間を極力少なくしてスループットを向上することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点においては、処理前または処理後の複数の被処理基板を第1のピッチで等間隔で配列収納した容器を搬入または搬出する容器搬入出部と、
前記容器を載置するステージと、前記第1のピッチの半分のピッチの第2のピッチで等間隔で基板保持溝が形成された基板保持ハンドと、その基板保持ハンドを昇降させる昇降機構とを有し、処理前の複数の基板を前記第1のピッチで配列収納した容器から基板保持ハンドにより被処理基板を取り出す取り出し部と、
前記容器搬入出部から前記取り出し部の前記ステージへ被処理基板を収納した前記容器を搬送する容器搬送機構と、
前記ステージの上方に設けられ、前記取り出し部において前記基板保持ハンドにより2つの容器から取り出された前記第1のピッチの被処理基板を前記第2のピッチで配列する基板配列部と、
前記第2のピッチで配列された前記容器2つ分の被処理基板に対し所定の処理を施す処理部と、
前記基板配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記処理部へ搬送する搬送手段と、
前記基板配列部の上方に設けられ、前記配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を一時待機させる待機部と、
前記ステージ上の容器の第1のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドで保持した状態で上昇させて前記基板配列部へ搬送し、前記基板配列部において前記基板保持ハンド上で前記容器2つ分の処理前の被処理基板を前記第2のピッチで配列し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記待機部との間で授受し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記搬送手段との間で授受し、前記基板保持ハンドに受け取られた処理後の第2のピッチの被処理基板を前記基板配列部に搬送し、前記基板配列部で前記第1のピッチに変換された処理後の被処理基板を前記基板保持ハンドにより前記ステージ上の容器に収納させるように制御し、かつ、前記基板配列部または前記搬送手段において、処理前の被処理基板の搬送処理または配列替えと、処理後の被処理基板の搬送処理または配列替えとがスケジュール的に重なる場合に、前記基板配列部において前記第2のピッチに配列替えが行われた処理前の被処理基板を前記待機部に待機させ、前記第2のピッチで配列された処理後の被処理基板を前記搬送手段から前記基板保持ハンドが受け取り、その被処理基板を前記基板配列部で前記第1のピッチに変換した後、前記基板保持ハンドにより前記第1のピッチで前記ステージ上の容器へ複数の被処理基板を受け渡し、その後、前記待機部の前記第2のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドが受け取って前記搬送手段に受け渡し、前記搬送手段により前記処理部へ搬送するように制御する制御機構と
を具備することを特徴とする基板処理装置を提供する。
【0012】
本発明の第の観点においては、処理前または処理後の複数の被処理基板を第1のピッチで等間隔で配列収納した容器を搬入または搬出する容器搬入出部と、
前記容器を載置するステージと、前記第1のピッチの半分のピッチの第2のピッチで等間隔で基板保持溝が形成された基板保持ハンドと、その基板保持ハンドを昇降させる昇降機構とを有し、処理前の複数の基板を前記第1のピッチで配列収納した容器から基板保持ハンドにより被処理基板を取り出す取り出し部と、
前記容器搬入出部から前記取り出し部の前記ステージへ被処理基板を収納した前記容器を搬送する容器搬送機構と、
前記ステージの上方に設けられ、前記取り出し部において前記基板保持ハンドにより2つの容器から取り出された前記第1のピッチの被処理基板を前記第2のピッチで配列する基板配列部と、
前記第2のピッチで配列された前記容器2つ分の被処理基板に対し所定の処理を施す処理部と、
前記基板配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記処理部へ搬送する搬送手段と、
前記基板配列部の上方に設けられ、前記配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を一時待機させる待機部と、を具備する基板処理装置を用いて基板に所定の処理を施す基板処理方法であって、
前記ステージ上の容器の第1のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドで保持した状態で上昇させて前記基板配列部へ搬送し、前記基板配列部において前記基板保持ハンド上で前記容器2つ分の処理前の被処理基板を前記第2のピッチで配列し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記待機部との間で授受し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記搬送手段との間で授受し、前記基板保持ハンドに受け取られた処理後の第2のピッチの被処理基板を前記基板配列部に搬送し、前記基板配列部で前記第1のピッチに変換された処理後の被処理基板を前記基板保持ハンドにより前記ステージ上の容器に収納させ、
かつ、前記基板配列部または前記搬送手段において、処理前の被処理基板の搬送処理または配列替えと、処理後の被処理基板の搬送処理または配列替えとがスケジュール的に重なる場合に、前記基板配列部において前記第2のピッチに配列替えが行われた処理前の被処理基板を前記待機部に待機させ、前記第2のピッチで配列された処理後の被処理基板を前記搬送手段から前記基板保持ハンドが受け取り、その被処理基板を前記基板配列部で前記第1のピッチに変換した後、前記基板保持ハンドにより前記第1のピッチで前記ステージ上の容器へ複数の被処理基板を受け渡し、その後、前記待機部の前記第2のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドが受け取って前記搬送手段に受け渡し、前記搬送手段により前記処理部へ搬送することを特徴とする基板処理方法を提供する。
【0013】
本発明においては、搬入出部と処理部との間で複数の被処理基板を一括して搬送する基板搬送部を有する基板処理装置において、基板搬送部で搬送される複数の被処理基板を容器から出した後に一時待機させておく待機部を設けたので、被処理基板の搬入と搬出のスケジュールが重なった場合でも、搬送途中で被処理基板を一時待機部に待機させておくことにより、搬入前の被処理基板を待機させておく必要がなく、スループットを向上させることができる。
【0014】
また、複数の被処理基板を搬入出部における第1の配列状態と処理部で処理される際の第2の配列状態との間で配列替えを行う基板配列部と、容器搬入出部と基板配列部との間で前記第1の配列状態の複数の被処理基板を搬送する第1の搬送機構と、前記基板配列部と前記処理部との間で第2の配列状態の複数の被処理体を搬送する第2の搬送機構とを有する基板処理装置において、容器から出され、基板配列部において配列替えが行われた被処理基板を一時待機させておく待機部を設けたので、被処理基板の搬入と搬出のスケジュールが重なった場合でも、搬出側の搬送および配列動作が完了する前に基板配列部で搬入側の被処理基板の配列を行って待機部に待機させておくことができ、搬入前の被処理基板を待機させておく必要がなく、スループットを向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
ここでは、本発明を半導体ウエハの搬入、洗浄、乾燥、搬出をバッチ式に一貫して行うように構成された洗浄装置に適用した場合について説明する。
【0016】
まず、第1の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の本実施形態に係る洗浄装置を示す斜視図であり、図2はその平面図である。図1に示すように、洗浄装置1は、ウエハWを収納可能なキャリアCの搬入出およびウエハの配列・搬送が行われる搬入出・搬送ブロック2と、キャリアCを貯蔵するキャリアストックブロック3と、ウエハWに対して洗浄および乾燥を行う洗浄・乾燥ブロック(処理部)4とを備えている。
【0017】
また、図2に示すように、搬入出・搬送ブロック2は、キャリアCの搬入出が行われる搬入出ステーション(搬入出部)5と、キャリアCに対するウエハWの出し入れおよびウエハWの配列・搬送を行うウエハ搬送・配列ステーション(基板搬送部)6とを有している。ウエハ搬送・配列ステーション6は、搬入出ステーション5と、洗浄・乾燥ブロック4との間に設けられている。
【0018】
搬入出ステーション5は、洗浄・乾燥ブロック4と反対側の端部に設けられ、搬入されてきた2個のキャリアCを載置可能な搬入ステージ11と、処理後のウエハWを搭載する2個のキャリアCを載置可能な搬出ステージ12とを備えており、これら搬入ステージ11と搬出ステージ12とは仕切壁10により仕切られている。また、搬入ステージ11および搬出ステージ12の外側部分にはそれぞれ外側シャッター11a,12aが設けられており、内側部分にはそれぞれ内側シャッター11b,12bが設けられている。これら外側シャッター11a,12aおよび内側シャッター11b,12bは上方に移動することにより開放され、キャリアCの搬送が許容される。
【0019】
キャリアCは、図3に示すように、一対の側壁91を有している。これら側壁91には例えば25個のウエハ保持用の溝92がピッチL(8インチウエハの場合には6.35mm)で等間隔に形成されており、キャリアCはこの溝92が垂直になるようにして配置される。ウエハWはこの溝92に同じ向きに配置され、例えばノッチnが上になるように揃えられる。したがって、ウエハWはピッチLで等間隔に水平方向に配列されることとなる。なお、キャリアCにおいてノッチnが揃えられない場合は、ノッチを揃えるためのノッチ合わせ機構(ノッチアライナー)が搬入ステージ11の下方に配置される。
【0020】
ウエハ搬送・配列ステーション6はキャリアCに対するウエハWの出し入れおよびウエハの配列を行うウエハ出し入れ・配列装置14を有している。搬入ステージ11および搬出ステージ12とウエハ出し入れ・配列装置14との間には、キャリアCの搬送を行うための移動テーブル15がキャリアCの配列方向(Y方向)に配置されたガイド16に沿って移動可能に設けられている。このテーブル15は後述するようにして、搬入出ステーション5とウエハ出し入れ・配列装置14との間でキャリアCを搬送するようになっている。ウエハ出し入れ・配列装置14では、後述するように、キャリアCからウエハWを取り出すとともに、キャリアCにおけるウエハ配列ピッチの半分のピッチでウエハWを配列し、キャリアC2つ分のウエハWが配列されるようになっている。したがって、キャリアCのウエハWの搭載枚数が例えば25枚の場合には、ウエハ出し入れ・配列装置14において50枚のウエハが配列される。また、ウエハ出し入れ・配列装置14の受け渡し位置において、ウエハ出し入れ・配列装置14で配列された例えば50枚のウエハの受け渡しを行うとともに、洗浄・乾燥ブロック4の長手方向に延在するガイド18に沿って移動し、ウエハ出し入れ・配列装置14の受け渡し位置と洗浄・乾燥ブロック4の各槽との間でウエハWを搬送する搬送アーム17が設けられている。この搬送アーム17は、ウエハWを保持する2本のチャック17a,17bを備えている。
【0021】
キャリアストックブロック3は、主に処理前のウエハが取り出されて空になったキャリアCを一時的に待機させまたは洗浄後のウエハWを収納するための空のキャリアCを予め待機させるが、洗浄前のウエハや洗浄後のウエハが収納されたキャリアCを待機させておいてもよく、これによって移動テーブル15の搬送効率を上げることができる。このキャリアストックブロック3は、上下方向に複数のキャリアCがストック可能となっており、その中の所定のキャリアCを取り出したり、その中の所定の位置にキャリアCをストックしたりするためのキャリア移動機構を内蔵している。
【0022】
洗浄・乾燥ブロック4は、洗浄ステーション4aと乾燥ステーション4bとで構成されており、搬入出・搬送ブロック2側から乾燥ステーション4b、洗浄ステーション4aの順で配列されている。洗浄ステーション4aは、装置端部側から、第1の薬液槽19、第1の水洗槽20、第2の薬液槽21、および第2の水洗槽22が順に配置されている。また、第1の薬液槽19および第1の水洗槽20の間でウエハWを搬送するための第1の搬送装置23、ならびに第2の薬液槽21および第2の水洗槽22の間でウエハWを搬送するための第2の搬送装置24を備えている。第1の搬送装置23はガイド23aに沿って水平移動することにより第1の薬液槽19および第1の水洗槽20の間を移動可能となっており、第2の搬送装置24はガイド24aに沿って水平移動することにより第2の薬液槽21および第2の水洗槽22の間を移動可能となっている。第1の薬液槽19には、パーティクル等の付着物を除去するための薬液、例えばアンモニア水が貯留されている。また第2の薬液槽21には、ウエハWの表面に形成された酸化膜をエッチングするためのエッチング液、例えば希フッ酸が貯留されている。第1および第2の搬送装置23,24は搬送アーム17との間でウエハWの受け渡しが可能となっている。エッチング液としては希フッ酸の他、フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合物を用いることができる。乾燥ステーション4bは、水洗槽25が設けられており、その上に例えばイソプロピルアルコール(IPA)の蒸気が供給されてウエハを乾燥する乾燥室(図示せず)が設けられている。そして、水洗槽25と乾燥室との間でウエハWを搬送する搬送装置26が設けられており、水洗槽25で水洗されたウエハが搬送装置26で引き上げられ、乾燥室においてIPA乾燥されるようになっている。搬送装置26は搬送アーム17との間でウエハWの受け渡しが可能となっている。なお、符号27は搬送アーム17のウエハ保持部であるチャック17a,17bを洗浄および乾燥するチャック洗浄乾燥機構である。
【0023】
このような洗浄装置1を構成する各要素の駆動および処理等の制御は、制御機構7によって行われる。
【0024】
次に、搬入出・搬送ブロック2について詳細に説明する。
図4に示すように、搬入出ステーション5の搬入ステージ11は、2つのキャリア載置ポート30,31を有しており、これらキャリア載置ポート30,31にはそれぞれ移動テーブル15に対応する形状の開口部30a,31aが形成されている。また、搬出ステージ12は、2つのキャリア載置ポート32,33を有しており、これらキャリア載置ポート32,33にもそれぞれ移動テーブル15に対応する形状の開口部32a,33aが形成されている。一方、ウエハ搬送・配列ステーション6のウエハ出し入れ・配列装置14は、キャリアCからの洗浄前のウエハWの取り出しおよびキャリアCへの洗浄後のウエハWの収納を行うための取出収納ステージ34を有しており、この取出収納ステージ34にはキャリア載置ポート35を有している。そして、このキャリア載置ポート35にも移動テーブル15に対応する形状の開口部35aが形成されている。なお、キャリア載置ポート30,31,32,33,35には、それぞれキャリアCの四隅に対応する位置に位置決めガイド30b,31b,32b,33b,35bが設けられている。
【0025】
移動テーブル15は、図4に示すように、平面が略正方形をなしており、キャリアCの底部の突起がその上面に形成された溝(図示せず)に係合した状態でキャリアCを載置するようになっている。移動テーブル15の上面にはキャリアC内のウエハWを揃えるための櫛歯状に形成された溝を有するアライメント部材15aが設けられている。また、移動テーブル15は、図5に示すように、移動機構40により移動されてキャリアCの搬送および受け渡しを行うようになっている。移動機構40は、移動テーブル15を昇降可能に支持する昇降軸41と、昇降軸41を介して移動テーブルを昇降させる昇降機構42と、昇降機構42をX方向にスライドさせるガイドレール43と、昇降機構42をガイドレール43に沿って移動させる駆動機構(図示せず)と、ガイドレール43に固定部材44を介して固定された回転軸45と、回転軸45をガイドレール43ごと回転させる回転機構46と、回転機構46を内蔵し、ガイドレール16にガイドされY方向に沿って移動するベース部材47とを有している。
【0026】
そして、ガイドレール16にガイドされた状態でベース部材47をY方向に沿って移動させて、いずれかのキャリア載置ポートに移動テーブル15を対応させ、ガイドレール43に沿って昇降機構42を移動させることにより、移動テーブル15をキャリア載置ポート30,31,32,33,35の開口部30a,31a,32a,33a,35aの下方に侵入可能となっており、これら開口部のいずれかの下方に侵入した状態で昇降機構42により移動テーブル15を上下動させることにより、各キャリア載置ポートと移動テーブル15との間のキャリアCの受け渡しが行われる。そして、移動機構40により移動テーブル15を駆動することにより、キャリアCを搬入ステージ11から取出収納ステージ34へ搬送し、また取出収納ステージ34から搬出ステージ12へ搬送するようになっている。移動テーブル15の先端部には、発光素子および受光素子からなるウエハセンサー48が設けられており、搬入ステージ11の未処理のウエハWを収納したキャリアCを受け取るに際してその下へ移動テーブル15を侵入させる時に、このウエハセンサー48によりウエハWの枚数やジャンプスロットの有無を検出可能となっている。
【0027】
ウエハ出し入れ・配列装置14は、図6〜図8に示すように、上述した取出収納ステージ34と、取出収納ステージ34の下方に設けられ、キャリア載置ポート35に載置されたキャリアCに対するウエハWの取り出しおよび受け取りを行うためにウエハWを保持するウエハ保持機構50と、基板配列部として取出収納ステージ34の上方に設けられキャリアCでのウエハ配列ピッチLの半分のピッチL/2で2キャリア分、例えば50枚分のウエハWを配列するためのピッチチェンジャー60と、ピッチチェンジャー60の上方に設けられ、ピッチチェンジャー60でピッチL/2に配列されたウエハW群を一時待機させる待機部を含む待機機構70とを有している。このウエハ出し入れ・配列装置14は、ウエハWの出し入れを行うウエハ出し入れ位置と、搬送アーム17との間でウエハWを受け渡す受け渡し位置との間で移動可能となっており、その移動のために、駆動機構80が設けられている。この駆動機構80は、水平に延びる一対のLMガイド81,82と、これらLMガイド81,82の間に水平に延びるボールネジ83と、ボールネジ83を駆動するモータ84とを有している。
【0028】
ウエハ保持機構50は、2つのウエハハンド51a,51bと、これらを昇降する昇降機構およびこれらを回転させる回転機構(いずれも図示せず)を内蔵したベース部52と、ベース部材52をY方向に沿って移動させる駆動機構54とを有している。ウエハハンド51aはウエハ搬入用であり、ウエハハンド51bはウエハ搬出用であって、何れか使用するほうのウエハハンドがキャリア載置ポート35の直下に位置するように駆動機構54によりベース部材52を移動させる。これらウエハハンド51a,51bはピッチL/2で2キャリア分、例えば50個のウエハ保持用の溝55が形成されており、2キャリア分のウエハの受け取りおよび受け渡しが可能となっている。駆動機構54は、Y方向に延びる一対のLMガイド56,57と、これらLMガイド56,57の間にY方向に延びるボールネジ58と、ボールネジ58を駆動するモータ59とを有している。なお、LMガイド56,57にはベース部52から延びる嵌合部材52a,52bが嵌合している。(図7)。
【0029】
ピッチチェンジャー60は、取出収納ステージ34に取り付けられ、取出収納ステージ34の上方に伸びるガイド部材61と、ガイド部材61に沿って移動する支持部材62と、支持部材62をガイド部材61に沿って上下動させる駆動機構63(図7)と、支持部材62から水平方向に互いに平行に伸びる一対の回転軸64a,64bと、これら回転軸64a,64bにそれぞれ水平に取り付けられ、ウエハWを保持するための一対のウエハ保持部材65a,65bと、回転軸64a,64bを例えば図6の矢印方向に回転させ、ウエハ保持部材65a,65bを水平姿勢の保持位置(図8参照)と垂直姿勢の非保持位置(図6参照)との間で切り替える回転機構66とを有している。ウエハ保持部材65a,65bには、図9に示すように、内側の縁部の上面にピッチLで1キャリア分、例えば25枚のウエハWに対応するウエハ保持溝67a,67bがそれぞれ形成されている。また、外側の縁部の下面にもピッチLで1キャリア分のウエハWに対応するウエハ保持溝68a,68bがそれぞれ形成されている。そして、例えばウエハ保持溝67a,67bがウエハ搬入用に使用され、ウエハ保持溝68a,68bが搬出用に使用される。すなわち、搬入の際には図9の状態でウエハ保持溝67a,67bに未処理のウエハWが保持され、搬出の際にはウエハ保持部材65a,65bを回転させてウエハ保持溝68a,68bが内側になるようにし、ウエハ保持溝68a,68bに処理済みのウエハWが保持される。一方、ウエハ保持部材65aの隣接するウエハ保持溝67aの間およびウエハ保持溝68aの間にはピッチLでウエハWが通過可能な隙間69aが形成されており、ウエハ保持溝67aと隙間69aとの間、およびウエハ保持溝68aと隙間69aとの間はピッチL/2となっている。同様に、ウエハ保持部材65bの隣接するウエハ保持溝67bの間およびウエハ保持溝68bの間にはピッチLでウエハWが通過可能な隙間69bが形成されており、ウエハ保持溝67bと隙間69bとの間、およびウエハ保持溝68bと隙間69bとの間はピッチL/2となっている。
【0030】
ウエハ搬入の際には図9に示すようにウエハ保持溝67a,67bを内側にしてこれらウエハ保持溝67a,67bによりピッチLで1キャリア分のウエハWをウエハハンド51aから受け取り、次の1キャリア分のウエハWを搭載したウエハハンド51aのウエハ保持溝55の1個おきに空いている部分に、既に載置されているウエハWとは逆向きになって鏡面(表面)が対向するようにウエハハンド51aを180度回転させてからピッチチェンジャー60上のウエハWを受け渡すことにより、ウエハハンド51a上にピッチL/2で50枚のウエハが保持される。一方、搬出の際にはウエハハンド51bに2キャリア分、例えば50枚のウエハWがピッチL/2で保持され、ウエハ保持溝68a,68bを内側にしてこれらウエハ保持溝68a,68bで1キャリア分のウエハWを配列保持し、隙間69a,69bを通過して残存した1キャリア分のウエハWをキャリアCに収納させるとともに、ウエハ保持溝68a,68b上のウエハを他のキャリアCに収納させる。
【0031】
待機機構70は、上記ガイド部材61に沿って移動する支持部材72と、支持部材72をガイド部材61に沿って上下動させる駆動機構73(図7)と、支持部材72から水平方向に互いに平行に伸びる一対の回転軸74a,74bと、これら回転軸74a,74bにそれぞれ水平に取り付けられ、ウエハWを一時待機させるための一対のウエハ保持部材75a,75bからなる待機部75と、回転軸74a,74bを例えば図6の矢印方向に回転させ、ウエハ保持部材75a,75bを水平姿勢の保持位置(図8参照)と垂直姿勢の非保持位置(図6参照)との間で切り替える回転機構76とを有している。図10に示すように、ウエハ保持部材75aには、相対向する縁部にピッチL/2で2キャリア分、例えば50枚のウエハWに対応するウエハ保持溝77a,78aが形成されている。また、ウエハ保持部材75bには、相対向する縁部にピッチL/2で2キャリア分、例えば50枚のウエハWに対応するウエハ保持溝77b,78bが形成されている。このウエハ待機機構70は、ウエハ出し入れ・配列装置14においてウエハWの搬入スケジュールと洗浄後の搬出スケジュールが重なる際に、ウエハWを一時待機させておく機能を有する。例えば、ウエハWの洗浄・乾燥ブロック4への搬入と乾燥後のウエハWの搬出のスケジュールが重なった場合に、ピッチチェンジャー60によりウエハハンド51a上で配列が終了した例えば50枚のウエハWを待機部75で待機させ、洗浄後のウエハWをキャリアに挿入してキャリアCを移動テーブル15に渡した後、待機部75のウエハWの搬入動作を完了する。この場合には、図10に示すように、ウエハ保持溝77aおよび77bを内側にしてこれらによりウエハWを保持する。また、搬出動作の際にウエハWを一時保持することもでき、その場合にはウエハ保持溝78aおよび78bを内側にしてこれらによりウエハWを保持する。
【0032】
搬送アーム17は、図11に示すように、上述した一対のチャック17a,17bと、これらチャック17a,17bを矢印方向に回転させる回転機構(図示せず)を内蔵するとともにこれらチャック17a,17bを支持する支持部材81とを有し、支持部材81がガイド18に沿って移動する。チャック17a,17bには、それぞれ2キャリア分の50枚のウエハに対応するウエハ保持溝82a,82bがピッチL/2で形成されている。ウエハハンド51aから搬送アーム17へのウエハWの受け渡しは、図12に示すように、2キャリア分のウエハWを保持したウエハハンド51aの下方に搬送アーム17のチャック17a,17bを挿入し、ウエハハンド51aを降下させることにより行う。逆に、洗浄後のウエハWを搬送アーム17からウエハハンド51bに受け渡す際には、ウエハハンド51bの上方に洗浄後のウエハWを搭載したチャック17a,17bを挿入し、ウエハハンド51bを上昇させることにより行う。
【0033】
なお、洗浄・乾燥ブロック4における洗浄ステーション4aの第1および第2の搬送装置23,24は同じ構造を有しており、図13に示すように、ガイドに沿って水平方向および垂直方向に移動可能な支持部材101と、支持部材101の下端部に設けられた複数枚のウエハWを保持するウエハ保持部102とを有しており、ウエハ保持部102は、50枚のウエハWを支持する3本の棒状部材102a,102b,102cを有している。そして、ウエハ保持部102にウエハWを載せた状態で支持部材101を下降させることにより、いずれかの槽内へウエハを浸漬可能となっている。これら搬送アーム17のチャック17a,17bから第1または第2の搬送装置23,24へのウエハWの受け渡しは、図14に示すように、ウエハ保持部102をチャック17a,17bよりも低い位置にした状態で、複数枚のウエハWを保持した状態のチャック17a,17bをウエハ保持部102の直上に位置させ、支持部材101を上昇させる。逆にウエハ保持部102からチャック17a,17bにウエハWを受け渡す時は、これとは逆の手順で、ウエハ保持部102にウエハWを保持した状態で支持部材101を降下させて搬送アーム17のチャック17a,17bの間を通過させればよい。乾燥ステーション4bの搬送装置26もほぼ同様の構造を有しており、同様にして搬送アーム17との間でウエハの受け渡しを行うことができる。
【0034】
上記搬送装置23,24において、薬液の不均一な揮発やウエハWへのパーティクルの付着等を防止するために、図15に示すように、ウエハ保持部102に保持されたウエハWの上方にカバー部材110を設けることが好ましい。このカバー部材110は、ウエハ保持部102におけるウエハ配列方向に沿って設けられた山形をなす庇部材111と庇部材111の先端側の開口を遮蔽する遮蔽部材112とを有する。庇部材111の基端側部分は支持部材101で遮蔽されており、カバー部材110がウエハWの上方の空間を囲繞する位置に配置されている。したがって、その部分に実質的に気流が形成されずに薬液の不均一な揮発が生じず、またカバー部材110によりウエハWへのパーティクル付着を排除することができる。このカバー部材110の形状は図示のものに限るものではない。
【0035】
次に、このように構成される洗浄装置1の処理動作について説明する。
まず、搬入出ステーション5の搬入ステージ11に搬入されてきたキャリアCを移動テーブル15がウエハ出し入れ・配列装置14の取出収納ステージ34に搬送する。
【0036】
このウエハ出し入れ・配列装置14では、キャリアCからウエハWを取り出し、キャリアC2つ分の枚数のウエハW、例えば50枚のウエハWをキャリアCのウエハ配列ピッチLの半分のピッチL/2で配列し、搬送アーム17に受け渡す。
【0037】
洗浄・乾燥ブロック4からの搬出ウエハがない場合には、ウエハ搬入の際のウエハ出し入れ・配列装置14においては、図16に示す手順でウエハ配列および搬送が行われる。
【0038】
まず、例えば25枚のウエハWをピッチLで収納したキャリアCを移動テーブル15から取出収納ステージ34のキャリア載置ポート35に載置し(図16の(a))、ウエハハンド51aでキャリアC内のウエハWを上昇させ、キャリアCからウエハハンド51a上にピッチLで25枚のウエハWを受け取り、ピッチチェンジャー60のウエハ保持部材65a,65bに対応する位置まで上昇させる(図16の(b))。そして、ウエハ保持部材65a,65bを保持溝67a,67bを内側にした水平状態としてその上に1キャリア分25枚のウエハWをピッチLで保持する(図16の(c))。ウエハWが取り出された後の空のキャリアCを移動テーブル15によりキャリアストックブロック3に搬送した後、次のキャリアCを取出収納ステージ34のキャリア載置ポート35に載置する(図16の(d))。その後、ピッチチェンジャー60のウエハ保持部材65a,65bを上昇させ(図16の(e))、ウエハハンド51aによりその直下に1キャリア分25枚のウエハWを上昇させる(図16の(f))。この状態で、ウエハハンド51aを180度回転させて、ウエハハンド51a上に支持されたウエハWをピッチチェンジャー60のウエハWの向きと反対になるようにする(図16の(g))。このとき、ウエハハンド51aのウエハWはピッチチェンジャー60に保持されたウエハWの間に対応位置になるようにされる。その状態で、ピッチチェンジャー60のウエハ保持部材65a,65bを下降させて、その上の25枚のウエハWをウエハハンド51aに保持されたウエハWの間に受け渡し、ウエハハンド51a上に2キャリア分の50枚のウエハがピッチL/2で保持されるようにする(図16の(h))。そして、ピッチチェンジャー60のウエハ保持部材65a,65bを垂直状態にし、2キャリア分50枚のウエハWを保持したウエハハンド51aを搬送位置まで上昇させる(図16の(i))。その状態でウエハハンド51aを90度回転させて、ウエハの向きを搬送アーム17のチャック17a,17bに載置可能な向きとし、ウエハ出し入れ・配列装置14全体を搬送アーム17との間でウエハWを受け渡す受け渡し位置まで移動させ、ウエハハンド51a上のウエハWをそこで待機しているチャック17a,17bの直上位置に位置させる(図16の(j))。この状態でウエハハンド51aを降下させて2キャリア分の50枚のウエハをチャック17a,17bにそれぞれピッチL/2で形成されたウエハ保持溝(図示せず)に保持させる(図16の(k))。その後、チャック17a,17b上のウエハWは洗浄・乾燥ブロック4に搬送され、以下のようにして洗浄および乾燥処理が行われる。
【0039】
まず、洗浄ステーション4aにおいて第1の搬送装置23のウエハ保持部102にウエハWを受け渡し、その支持部材101を降下させて第1の薬液槽19内に貯留されているアンモニアにウエハWを浸漬させ、ウエハWの表面のパーティクルを除去する。
【0040】
次いで、第1の搬送装置23の支持部材101を上昇させ、さらに第1の水洗槽20の上方位置まで水平移動させた後、支持部材101を降下させてウエハ保持部102に保持されたウエハWを水洗槽20内で純水によりオーバーフロー洗浄する。水洗後、ウエハWを引き上げ、搬送アーム17のチャック17a,17bにウエハWを受け渡す。
【0041】
その後、搬送アーム17は第2の薬液槽21の位置において、第2の搬送装置24のウエハ保持部102にウエハWを受け渡す。そして第2の搬送装置24の支持部材101を降下させ、第2の薬液槽21内に貯留されているエッチング液、例えば希フッ酸に浸漬させる。これにより、ウエハWの表面に形成されている酸化膜、例えばSiOのエッチングが行われ、酸化膜の厚さが減じられる。
【0042】
次いで、支持部材101を上昇させてウエハWを第2の薬液槽21内のエッチング液から引き上げ、支持部材101を水平移動させて第2の水洗槽22の直上に位置させ、引き続き支持部材101を降下させてウエハ保持部102に保持されたウエハWを第2の水洗槽22内で純水によりオーバーフロー洗浄し、エッチング処理が終了する。
【0043】
このようにしてエッチング処理が終了した後、第2の搬送装置24のウエハ保持部102から搬送アーム17のチャック17a,17bにウエハWを受け渡す。ウエハWを受け取った搬送アーム17はガイド18を走行して乾燥ステーション4bに至り、搬送装置26にウエハWを受け渡す。乾燥ステーション4bにおいては、水洗槽25において純水により水洗を行った後、ウエハWを水洗槽25から引き上げ、その上の乾燥室に搬送装置26に保持された状態でウエハWにIPA蒸気を供給し、ウエハWに付着した水をIPAに置換して乾燥を行う。
【0044】
洗浄・乾燥後、搬送アーム17のチャック17a,17bにウエハWが受け渡される。ウエハWを受け取った搬送アーム17はガイド18を走行して搬入出・搬送ブロック2のウエハ搬送・配列ステーション6に搬送され、ウエハ出し入れ・配列装置14においてウエハハンド51bにより搬送アーム17のチャック17a,17bに保持された洗浄・乾燥後のウエハWを受け取る。ウエハハンド51b上のウエハWは、その下方に位置しているピッチチェンジャー60のウエハ保持部材65a,65bを上昇させ、その1キャリア分25枚をピッチLで保持するとともに、他の25枚は隙間69a,69bを通過してピッチLでウエハハンド51bに残存し、取出収納ステージ34のキャリア載置ポート35に空のキャリアCを載置した状態でウエハハンド51bを降下させることによりキャリアCに25枚のウエハWが収納される。このキャリアCを移動テーブル15により搬出ステージ12に搬送後、取出収納ステージ34のキャリア載置ポート35に他の空のキャリアCを載置し、ピッチチェンジャー60のウエハ保持部材65a,65bにピッチLで保持されている25枚のウエハWをウエハハンド51bにより受け取り、キャリア載置ポート35の空のキャリアに収納し、同様に移動テーブル15により搬出ステージ12に搬送する。
【0045】
一方、搬入側のウエハWのピッチ変換および搬送処理と、洗浄・乾燥後の搬出側のウエハWの搬送処理およびピッチ変換とがスケジュール的に重なる場合、図17に示すように処理を行う。すなわち、上記図16の(i)の工程が終了後、待機機構70の一対のウエハ保持部材75a,75bからなる待機部75を降下させ、ウエハハンド51a上の50枚のウエハWを待機部75に受け渡す(図17の(a))。その後、待機部75を上昇させ(図17の(b))、ウエハハンド51aを180度回転させて元に戻すとともに取出収納ステージ34の下方に降下させる(図17の(c))。この状態で、洗浄・乾燥後のウエハWが搬送アーム17によりウエハ出し入れ・配列装置14に搬送され、ウエハハンド51bにより搬送アーム17のチャック17a,17bに保持された洗浄・乾燥後のウエハWを受け取る(図17の(d))。
【0046】
ウエハハンド51b上のウエハWは、上述のようにして25枚ずつ2つのキャリアCに収納され、搬送テーブル15により搬出ステージ12に搬送される。
【0047】
このようにしてウエハWの搬出動作が終了後、待機部75に待機されていた処理前のウエハWをウエハハンド51aに移載し、その後上述したのと同じ手順で搬送アーム17により洗浄・乾燥ブロック4に搬送して洗浄・乾燥処理が施される。
【0048】
このウエハWの処理過程において、搬入の際も搬出の際も、共通のウエハ出し入れ・配列装置14および搬送アーム17を用いるため、搬入側のウエハWのピッチ変換および搬送処理と、洗浄・乾燥後の搬出側のウエハWの搬送処理およびピッチ変換とがスケジュール的に重なる場合、洗浄・乾燥後の搬出を優先する必要があり、従来は、搬出側のウエハWの搬送処理およびピッチ変換が終了してからでないと未処理のウエハWを搬入することができず、搬出の際の搬送処理およびピッチ変換の過程でウエハハンド51aやピッチチェンジャー60が空いていても、これらを有効に活用することができなかった。また、ウエハWの搬出動作が終了してウエハWを搬入する際には、ピッチ変換している間、搬送アーム17が空いている場合があり、搬送アーム17も有効に活用されていなかった。したがって、スループットが長くならざるを得なかった。
【0049】
これに対し、本実施形態では上述のようにウエハ出し入れ・配列装置14にウエハWを待機させる待機部75を設けたので、搬入側のウエハWのピッチ変換および搬送処理と、洗浄・乾燥後の搬出側のウエハWの搬送処理およびピッチ変換とがスケジュール的に重なっても、搬送アーム17の処理期間に未処理のウエハWをウエハ出し入れ・配列装置14に搬入してウエハハンド51aおよびピッチチェンジャー60により2キャリア分のウエハの配列作業を行って待機部75に待機させておくことができ、従来、未処理のウエハWを搬入できずに待機させていた期間有効利用できなかったウエハハンド51aやピッチチェンジャー60を有効活用することができる。また、搬送アーム17は、ウエハWの搬出作業後、即座に待機部75のウエハWを受け取って洗浄・乾燥ブロック4にウエハWを搬送することができ、搬送アーム17の有効利用も図ることができる。したがって、その分スループットを向上させることができる。
【0050】
また、待機部75がウエハ出し入れ・配列装置14に存在し、しかもピッチチェンジャー60のウエハ保持部材65a,65bをガイドするガイド部材61に設けられており、待機部75とピッチチェンジャー60とが垂直に重なっているので、待機部75を設けたことによるスペース的デメリットはほとんどなく、また、待機部75に対するウエハの授受を迅速に行うことができる。また、ピッチチェンジャー60の直上に待機部75を設けたことで、ウエハハンド51a,51bを利用して待機部75への受け渡しができるので、受け渡し用の新たな機構を設置する必要がない。
【0051】
さらに、搬入側のウエハWのピッチ変換および搬送処理と、洗浄・乾燥後の搬出側のウエハWの搬送処理およびピッチ変換とがスケジュール的に重ならない場合でも、搬入したウエハWをまず待機部75に待機させ、次のキャリアのウエハWを搬入することによって、スループットを向上させることができる。
【0052】
以上のウエハWのピッチ変換および搬送処理は、制御機構7により制御され、搬送アーム17が洗浄・乾燥ブロック4で拘束されている間に、搬入ウエハのピッチ変換を行って待機部75に待機させ、その後搬送アーム17により乾燥後のウエハWをウエハ出し入れ・配列装置14に搬送するように制御する制御態様であったが、このときの制御は、処理中のウエハWが乾燥後ウエハ出し入れ・配列装置14に戻される時間と、未処理のウエハWを最初の洗浄槽へ投入する時間とを比較して短時間の方を優先するように制御することもできる。
【0053】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図18は本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置を示す平面図である。本実施形態の洗浄装置200は、ウエハWが水平状態で収納されたキャリアCを搬入出し、また保管等する搬入出ブロック202と、ウエハWに対して洗浄および乾燥を行う洗浄・乾燥ブロック204と、搬入出ブロック202と洗浄・乾燥ブロック204との間に位置し、ウエハWの移送や位置調整および姿勢変換等を行うインターフェイスブロック203とで主に構成されている。なお、洗浄・乾燥ブロック204は第1の実施形態の洗浄・乾燥ブロック4と同様に構成されているので詳細な図示および説明を省略する。
【0054】
搬入出ブロック202は、所定枚数、例えば25枚のウエハWが水平状態で収納されたキャリアCを載置するためのステージ211が形成されたキャリア搬入出部205と、キャリア保持部材213が所定数配設され、複数のキャリアCが保管可能となっているキャリアストック部206から構成されている。ステージ211に載置された洗浄処理前のウエハWが収納されたキャリアCは、キャリア搬送機構212によりキャリアストック部206内へ搬入され、一方、洗浄・乾燥処理を終了したウエハWが収納されたキャリアCは、キャリアストック部206からキャリア搬送機構212を用いて、ステージ211へと搬出される。
【0055】
キャリア搬入出部205とキャリアストック部206との間にはシャッター214が設けられており、キャリア搬入出部205とキャリアストック部206との間でのキャリアCの受け渡しの際にシャッター214が開かれ、それ以外のときにはキャリア搬入出部205とキャリアストック部206との間の雰囲気分離を行うべく、シャッター214は閉じた状態とされる。
【0056】
キャリア搬送機構212は、例えば、少なくともキャリアCをX方向に移動させることが可能なように駆動される多関節アームまたは伸縮アーム等のアーム212aを有しており、このようなアーム212aがキャリアCを把持してキャリアCの搬送を行う。また、キャリア搬送機構212は、図示しない駆動機構により、Y方向およびZ方向(高さ方向)へも駆動可能となっており、これにより所定位置に配設されたキャリア保持部材213にキャリアCを載置することが可能となっている。
【0057】
キャリア保持部材213は、キャリアストック部206を形成する壁面近傍に4箇所(内1箇所は、後述するウエハ受け渡し部の上部)設けられており、各箇所において高さ方向に複数段に、例えば4段に設けられている。このように、キャリアストック部206は、処理前のウエハWが取り出されて空になったキャリアCを一時的に保管し、または洗浄後のウエハWを収納するための空のキャリアCを保管する役割を果たす。
【0058】
キャリアストック部206とインターフェイスブロック203との境界には窓部216が形成されており、この窓部216を挟んでウエハ受け渡し部215が設けられている。ウエハ受け渡し部215のキャリアストック部206側には、キャリアCの蓋体が窓部216に対面してキャリアCを載置することができるように、キャリア保持部材213aが配設されている。
【0059】
ウエハ受け渡し部215のキャリアストック部206側またはインターフェイスブロック203側には、キャリア保持部材213aに載置されたキャリアCの蓋体の開閉を行うための蓋体開閉機構217が設けられており、窓部216および蓋体を開けた状態とすることで、キャリアC内のウエハWをインターフェイスブロック203側へ移送することが可能となっており、逆に、インターフェイスブロック203側から空のキャリアC内へウエハWを収納することも可能である。
【0060】
ウエハ受け渡し部215のインターフェイスブロック203側には、キャリアC内のウエハWの枚数を計測するための検出センサ機構218が配設されている。検出センサ機構218は、例えば、光センサヘッドをZ方向にスキャンさせながらウエハWの枚数およびウエハの収納状態を検査する。
【0061】
インターフェイスブロック203には、窓部216を通してキャリアC内のウエハWを取り出し、または液処理が終了したウエハWをキャリアC内へ収納するように、ウエハWの移送を行うウエハ移送機構219と、ウエハ移送機構219から2キャリア分のウエハを受け取り、その姿勢を制御するとともに配列するウエハ姿勢変換・配列装置221と、ウエハ姿勢変換・配列装置221との間でウエハWの受け渡しを行うとともに、洗浄・乾燥ブロック204の長手方向に延在するガイド230に沿って移動し、ウエハ姿勢変換・配列装置221の受け渡し位置と洗浄・乾燥ブロック204の各槽との間でウエハWを搬送する搬送装置222と、ウエハ姿勢変換・配列装置221で姿勢変換および配列されたウエハWを一時待機させておく待機部223とが設けられている。
【0062】
ウエハ移送機構219は、未処理のウエハWの移送を行うアーム219aと、洗浄・乾燥が終了した後のウエハWの移送を行うアーム219bの2個のアームを有し、これらのアーム219a,219bは進出退避可能に設けられ、かつウエハ移送機構219全体がθ方向に回転可能に構成されている。また、アーム219a,219bのウエハ保持部は、複数のウエハWを一括して水平状態で保持することができるように、複数のウエハ保持部を具備している。
【0063】
ウエハ移送機構219は、例えば、先ず、アーム219a,219bの進出退避する方向がX方向と一致するようにし、かつ、アーム219aがウエハ姿勢変換・配列装置221側にある図示の状態として、アーム219aによりキャリアC内のウエハWを取り出す。次いで、ウエハ移送機構219全体を反時計回りに90度回転させて、アーム219a,219bの進出退避方向がY方向と一致し、かつ、アーム219aが洗浄・乾燥ブロック204側にある状態としてアーム219aに保持したウエハWをウエハ姿勢変換・配列装置221へ渡すように駆動される。逆に、アーム219a,219bの進出退避する方向がY方向と一致し、かつ、アーム219bが洗浄・乾燥ブロック204側にある状態として、アーム219bによりウエハ姿勢変換・配列装置221から液処理済みのウエハWを取り出した後、ウエハ移送機構219全体を時計回りに90度回転させて、矢印A方向がX方向と一致し、かつ、アーム219bがウエハ姿勢変換・配列装置221側にある状態としてアーム219bを伸縮させ、アーム219bに保持されたウエハWを空のキャリアCへ収納するように駆動される。
【0064】
ウエハ移送機構219を用いたウエハWの移送は、ウエハWを水平状態として行われるが、ウエハWの洗浄はウエハWを垂直状態として行う必要があることから、ウエハ姿勢変換・配列装置221においてウエハWの姿勢変換を行う。ウエハ姿勢変換・配列装置221は、25枚のウエハを保持しかつ90度回転可能な保持部221aと、保持部221aの下方に位置し配列ピッチL/2で50枚のウエハWを保持可能なピッチチェンジャー221bとを有している。すなわち、ウエハ姿勢変換・配列装置221は、キャリアC内のウエハ配列ピッチLの半分の配列ピッチL/2で2個のキャリアCに収納された合計50枚のウエハWを垂直状態で水平方向に配列するように構成されている。ピッチチェンジャー221bは、保持部221aの直下位置と、後述する移し替え位置231との間で移動可能に構成されている。
【0065】
ウエハ姿勢変換・配列装置221においては、例えば、ウエハ移送機構219から移送されてきた1個目のキャリアCからの25枚のウエハWを保持部221aに受け渡し、保持部221aで保持した状態で90度回転させ、25枚のウエハWをそれぞれ垂直にかつ水平に配列された状態に姿勢変換する。そして、下方のピッチチェンジャー221bを上昇させてピッチチェンジャー221b上にピッチLで25枚のウエハWを載置させる。次に、同様にしてウエハ移送機構219から移送されてきた2個目のキャリアCからの25枚のウエハWを保持部221aに受け渡し、姿勢変換する。そして、ピッチチェンジャー221bをウエハ配列方向にピッチL/2だけずらして上昇させ、既にピッチチェンジャー221b上に載置されているウエハWの間に25枚のウエハWを載置させる。これによりピッチチェンジャー221b上にピッチL/2で50枚のウエハWが配列されることとなる。
【0066】
搬送装置222はチャック222aを有し、ウエハWをチャック222aに保持した状態でガイド230に沿ってウエハWを搬送し、移し替え位置231においてウエハ姿勢変換・配列装置221のピッチチェンジャー221bとの間で、垂直でかつ水平に配列されたウエハWの移し替えが行われる。この際には、チャック222aを非保持位置にした状態で移し替え位置231にある50枚のウエハWを搭載したピッチチェンジャー221bをチャック222aの上方まで上昇させ、次いでチャック222aを保持位置にして、ピッチチェンジャー221bを下降させ、50枚のウエハWをチャック222aに受け渡す。当然のことながら搬送装置222においても同様に、ウエハWはキャリアC内での配列ピッチの半分のピッチL/2で配列される。
【0067】
待機部223は、上記移し替え位置231とその側方の待機位置232との間でガイド233に沿って移動可能に設けられており、図19に示すように待機部223を移し替え位置231に配置した状態で、ウエハ姿勢変換・配列装置221のピッチチェンジャー221bにおいて配列された50枚のウエハWを受け取り、待機位置232で待機するように構成されている。
【0068】
このような洗浄装置200を構成する各要素の駆動および処理等の制御は、制御機構207によって行われる。
【0069】
このように構成された洗浄装置200においては、まず、1ロットを構成する2個のキャリアCをキャリア搬入出部205に載置する。次いで、シャッター214を開き、キャリア搬送機構212を用いて最初のキャリアCをキャリアストック部206内へ搬入する。最初のキャリアCをキャリアストック部206へ搬入した後はシャッター214を閉じる。キャリアストック部206内に搬入されたキャリアCを、ウエハ受け渡し部215に配設されたキャリア保持部材213aに載置し、蓋体開閉機構217によりキャリアCの蓋体を開き、さらに窓部216を開いて、キャリアCに収納されたウエハWの枚数と収納状態を検出センサ機構218によって検査する。ウエハWの収納状態に異常が検出されなかった場合には、窓部216を閉め、またキャリアCの蓋体を閉じて、キャリアCをキャリアストック部206内に配設されたキャリア保持部材213のいずれかに載置する。続いて、同じ手順により2個目のキャリアCにおけるウエハWの収納状態を検査し、異常が発見されなかった場合にはキャリア保持部材213のいずれかに載置する。このような動作を必要なロット数のキャリア分行う。
【0070】
次に、キャリアストック部206から、最初のロットのキャリアCを保管位置からウエハ受け渡し部215のキャリア保持部材213aに移動させる。そしてキャリアCの蓋体を開き、また、窓部216を開いて、ウエハ移送機構219の未処理ウエハ用のアーム219aにより、キャリアC内の25枚のウエハWを取り出し、ウエハ姿勢変換・配列装置221へ移送する。ウエハ姿勢変換・配列装置221では保持部221aが25枚のウエハWを保持し、この保持部221aを90度回転させてウエハWを垂直状態とし、25枚のウエハWをピッチチェンジャー221bへ受け渡す。その後、窓部216を閉じてキャリアストック部206の蓋体が閉じられた空のキャリアCを、ウエハ受け渡し部215から保管されていた元の位置に戻し、2個目のキャリアCをウエハ受け渡し部215へ移動させ、同様にしてウエハ移送機構219の未処理ウエハ用のアーム219aにより、キャリアC内のウエハWを取り出し、ウエハ姿勢変換・配列装置221へ移送する。ウエハ姿勢変換・配列装置221では保持部221aが25枚のウエハWを保持し、この保持部221aを90度回転させてウエハWを垂直状態とし、ピッチチェンジャー221bをウエハ配列方向にL/2だけずらし、ピッチチェンジャー221b上の既に載置されているウエハWの間に次の25枚のウエハWを受け渡す。これにより、ウエハ姿勢変換・配列装置221のピッチチェンジャー221b上にピッチ2/Lで50枚のウエハWが配列される。そして、ピッチチェンジャー221bを移し替え位置231に移動させ、配列されたウエハWを搬送装置222のチャック222a上に移し替え、洗浄・乾燥ブロック204に搬送し、所定の洗浄処理を行う。そして、ウエハWに対する所定の洗浄処理および乾燥が終了後、搬送装置222によりウエハ姿勢変換・配列装置221の移し替え位置231にウエハWを搬送し、ウエハ姿勢変換・配列装置221にウエハWを移し替え、ウエハWの姿勢を戻すとともにウエハ移送機構219により50枚のウエハWを25枚ずつ2つのキャリアに戻す。これらの動作を投入したキャリアCの数だけ行う。
【0071】
このようなウエハWの処理過程において、第1の実施形態の装置と同様、搬入側のウエハWの姿勢変換・配列処理および搬送処理と、洗浄・乾燥後の搬出側のウエハWの搬送処理および姿勢変換・配列処理(ピッチ変換)とがスケジュール的に重なる場合が生じる。洗浄装置200は、搬入の際も搬出の際も共通のウエハ移送機構219、ウエハ姿勢変換・配列装置221および搬送装置222を用いるため、このようにスケジュールが重なった場合には、洗浄・乾燥後の搬出を優先する必要がある。したがって、待機部223がない場合には、搬出側のウエハWの搬送処理および移し替え処理が終了してからでないと未処理のウエハWを搬入することができず、スループットが低くならざるを得ない。これに対して、本実施形態では上述のようにウエハ姿勢変換・配列装置221に隣接してウエハWを待機させる待機部223を設けたので、搬入側のウエハWの姿勢変換・配列処理(ピッチ変換)および搬送処理と、洗浄・乾燥後の搬出側のウエハWの搬送処理および姿勢変換・配列処理(ピッチ変換)とがスケジュール的に重なっても、搬送装置222の処理期間に未処理のウエハWをウエハ移送機構219に投入しウエハ姿勢変換・配列装置221により50枚のウエハWを配列して待機部223に待機させておくことができ、また、ウエハWの搬出処理が終了後、即座に搬送装置222により搬入動作を行うことができるので、スループットを向上させることができる。
【0072】
なお、本発明は上記2つの実施形態に限定されることなく、本発明の思想の範囲内で種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、搬送途中で2キャリア分のウエハをハーフピッチで配列してから洗浄処理に供する場合について説明したが、このウエハ配列の方法は上記実施形態に限るものではない。またこのような配列動作を経ない場合でも本発明は適用可能である。また、上記実施形態ではウエハに対して薬液による洗浄処理を施す装置について示したが、これに限らず、他の液処理であってもよいし、液処理以外の他のどのような処理であっても適用可能である。さらに、上記実施形態では被処理基板として半導体ウエハを用いた場合について示したが、これに限らず、液晶表示装置(LCD)用ガラス基板等、他の基板の処理にも適用することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基板搬送部で搬送される複数の被処理基板を容器から出した後に一時待機させておく待機部を設けたので、被処理基板の搬入と搬出のスケジュールが重なった場合でも、搬送途中で被処理基板を一時待機部に待機させておくことにより、搬入前の被処理基板を待機させておく必要がなく、スループットを向上させることができる。
【0074】
また、被処理基板を処理部へ搬送する途中に、複数の被処理基板を搬入出部における第1の配列状態と処理部で処理される際の第2の配列状態との間で、例えば容器の配列ピッチの半分のピッチに配列替えを行う基板配列部を設けた基板処理装置において、容器から出され、基板配列部において配列替えが行われた被処理基板を一時待機させておく待機部を設けたので、被処理基板の搬入と搬出のスケジュールが重なった場合でも、搬出側の搬送および配列動作が完了する前に基板配列部で搬入側の被処理基板の配列を行って待機部に待機させておくことができ、搬入前の被処理基板を待機させておく必要がなく、スループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置を示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置を示す平面図。
【図3】キャリアを示す斜視図。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の搬入出・搬送ブロックを示す斜視図。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の搬入出ステーションおよび移動テーブルを示す側面図。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置のウエハ出し入れ・配列装置を示す正面図。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置のウエハ出し入れ・配列装置を示す側面図。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置のウエハ出し入れ・配列装置を示す斜視図。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置のウエハ出し入れ・配列装置におけるウエハ保持部材を示す平面図。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の待機部を示す平面図。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置のウエハ搬送・配列ステーションにおける搬送装置を示す斜視図。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置のウエハ搬送・配列ステーションにおけるウエハハンドと搬送装置とのウエハの受け渡し状態を示す模式図。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の洗浄・乾燥ブロックにおける搬送装置を示す斜視図。
【図14】図13の搬送装置とウエハ搬送・配列ステーションにおける搬送装置との受け渡し状態を説明するための斜視図。
【図15】図13の搬送装置にカバー部材を付加した状態を示す斜視図。
【図16】洗浄・乾燥ブロックからの搬出ウエハがない場合のウエハ搬入の際のウエハ出し入れ・配列装置における処理手順を説明するための図。
【図17】搬入側のウエハWのピッチ変換および搬送処理と、洗浄・乾燥後の搬出側のウエハWの搬送処理およびピッチ変換とがスケジュール的に重なる場合のウエハ搬入の際のウエハ出し入れ・配列装置における処理手順を説明するための図。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置を示す平面図。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置の待機部にウエハを搬送する状態を示す図。
【符号の説明】
1,200;洗浄装置
2;搬入出・搬送ブロック
4,204;洗浄・乾燥ブロック
5;搬入出ステーション
6;ウエハ搬送・配列ステーション
11;搬入ステージ
12;搬出ステージ
14;ウエハ出し入れ・配列装置
15;移動テーブル
17;搬送アーム
34;取出収納ステージ
50;ウエハ保持機構
51a,51b;ウエハハンド
60;ピッチチェンジャー
65a,65b;ウエハ保持部材
70;待機機構
75,223;待機部
202;搬入出ブロック
203;インターフェイスブロック
219;ウエハ移送機構
221;ウエハ姿勢変換・配列装置
221b;ピッチチェンジャー
222;搬送装置
W;半導体ウエハ(被処理基板)
C;キャリア

Claims (5)

  1. 処理前または処理後の複数の被処理基板を第1のピッチで等間隔で配列収納した容器を搬入または搬出する容器搬入出部と、
    前記容器を載置するステージと、前記第1のピッチの半分のピッチの第2のピッチで等間隔で基板保持溝が形成された基板保持ハンドと、その基板保持ハンドを昇降させる昇降機構とを有し、処理前の複数の基板を前記第1のピッチで配列収納した容器から基板保持ハンドにより被処理基板を取り出す取り出し部と、
    前記容器搬入出部から前記取り出し部の前記ステージへ被処理基板を収納した前記容器を搬送する容器搬送機構と、
    前記ステージの上方に設けられ、前記取り出し部において前記基板保持ハンドにより2つの容器から取り出された前記第1のピッチの被処理基板を前記第2のピッチで配列する基板配列部と、
    前記第2のピッチで配列された前記容器2つ分の被処理基板に対し所定の処理を施す処理部と、
    前記基板配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記処理部へ搬送する搬送手段と、
    前記基板配列部の上方に設けられ、前記配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を一時待機させる待機部と、
    前記ステージ上の容器の第1のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドで保持した状態で上昇させて前記基板配列部へ搬送し、前記基板配列部において前記基板保持ハンド上で前記容器2つ分の処理前の被処理基板を前記第2のピッチで配列し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記待機部との間で授受し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記搬送手段との間で授受し、前記基板保持ハンドに受け取られた処理後の第2のピッチの被処理基板を前記基板配列部に搬送し、前記基板配列部で前記第1のピッチに変換された処理後の被処理基板を前記基板保持ハンドにより前記ステージ上の容器に収納させるように制御し、かつ、前記基板配列部または前記搬送手段において、処理前の被処理基板の搬送処理または配列替えと、処理後の被処理基板の搬送処理または配列替えとがスケジュール的に重なる場合に、前記基板配列部において前記第2のピッチに配列替えが行われた処理前の被処理基板を前記待機部に待機させ、前記第2のピッチで配列された処理後の被処理基板を前記搬送手段から前記基板保持ハンドが受け取り、その被処理基板を前記基板配列部で前記第1のピッチに変換した後、前記基板保持ハンドにより前記第1のピッチで前記ステージ上の容器へ複数の被処理基板を受け渡し、その後、前記待機部の前記第2のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドが受け取って前記搬送手段に受け渡し、前記搬送手段により前記処理部へ搬送するように制御する制御機構と
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記取り出し部は、前記昇降機構により前記基板保持ハンドを上昇させることにより、前記容器内の第1のピッチの被処理基板を前記基板保持ハンドで保持して上方へ突き上げることにより被処理基板を取り出すことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記基板配列部は、1つの容器から取り出されたままの状態で複数の被処理基板を保持した後、それら被処理基板の間に他の容器の複数の被処理基板を配列した状態で前記基板保持ハンドに保持させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記他の容器の複数の被処理基板は、最初に保持された複数の被処理基板と逆向きに設けられていることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  5. 処理前または処理後の複数の被処理基板を第1のピッチで等間隔で配列収納した容器を搬入または搬出する容器搬入出部と、
    前記容器を載置するステージと、前記第1のピッチの半分のピッチの第2のピッチで等間隔で基板保持溝が形成された基板保持ハンドと、その基板保持ハンドを昇降させる昇降 機構とを有し、処理前の複数の基板を前記第1のピッチで配列収納した容器から基板保持ハンドにより被処理基板を取り出す取り出し部と、
    前記容器搬入出部から前記取り出し部の前記ステージへ被処理基板を収納した前記容器を搬送する容器搬送機構と、
    前記ステージの上方に設けられ、前記取り出し部において前記基板保持ハンドにより2つの容器から取り出された前記第1のピッチの被処理基板を前記第2のピッチで配列する基板配列部と、
    前記第2のピッチで配列された前記容器2つ分の被処理基板に対し所定の処理を施す処理部と、
    前記基板配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記処理部へ搬送する搬送手段と、
    前記基板配列部の上方に設けられ、前記配列部で前記第2のピッチで配列された被処理基板を一時待機させる待機部と、を具備する基板処理装置を用いて板に所定の処理を施す基板処理方法であって、
    前記ステージ上の容器の第1のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドで保持した状態で上昇させて前記基板配列部へ搬送し、前記基板配列部において前記基板保持ハンド上で前記容器2つ分の処理前の被処理基板を前記第2のピッチで配列し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記待機部との間で授受し、前記基板保持ハンド上の前記第2のピッチで配列された被処理基板を前記搬送手段との間で授受し、前記基板保持ハンドに受け取られた処理後の第2のピッチの被処理基板を前記基板配列部に搬送し、前記基板配列部で前記第1のピッチに変換された処理後の被処理基板を前記基板保持ハンドにより前記ステージ上の容器に収納させ、
    かつ、前記基板配列部または前記搬送手段において、処理前の被処理基板の搬送処理または配列替えと、処理後の被処理基板の搬送処理または配列替えとがスケジュール的に重なる場合に、前記基板配列部において前記第2のピッチに配列替えが行われた処理前の被処理基板を前記待機部に待機させ、前記第2のピッチで配列された処理後の被処理基板を前記搬送手段から前記基板保持ハンドが受け取り、その被処理基板を前記基板配列部で前記第1のピッチに変換した後、前記基板保持ハンドにより前記第1のピッチで前記ステージ上の容器へ複数の被処理基板を受け渡し、その後、前記待機部の前記第2のピッチの処理前の被処理基板を前記基板保持ハンドが受け取って前記搬送手段に受け渡し、前記搬送手段により前記処理部へ搬送することを特徴とする基板処理方法。
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