JP4171248B2 - 浮上濾材を用いた濾過装置 - Google Patents

浮上濾材を用いた濾過装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4171248B2
JP4171248B2 JP2002178144A JP2002178144A JP4171248B2 JP 4171248 B2 JP4171248 B2 JP 4171248B2 JP 2002178144 A JP2002178144 A JP 2002178144A JP 2002178144 A JP2002178144 A JP 2002178144A JP 4171248 B2 JP4171248 B2 JP 4171248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filtration
filter medium
tower
space
sewage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002178144A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004016987A (ja
Inventor
要輔 山田
Original Assignee
山田 哲三
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 山田 哲三 filed Critical 山田 哲三
Priority to JP2002178144A priority Critical patent/JP4171248B2/ja
Publication of JP2004016987A publication Critical patent/JP2004016987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4171248B2 publication Critical patent/JP4171248B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚液を濾過することにより液中に含まれている夾雑物を除去する、浮上濾材を用いた濾過装置に関するものであり、工場廃液等を確実かつ効率的に濾過処理することができると共に、濾材の外部排出がなくなって濾材の補給が不要になるように工夫したものである。
【0002】
【従来の技術】
工場や工事現場では、多量の汚液が発生する。この汚液をそのまま外部に排出したのでは公害が発生するため、汚液中に混入している夾雑物を除去して排水したいという要望がある。
【0003】
汚液としては、例えば次のようなものがある。
(1)アルカリ脱脂液。
(2)工場で生じる乳化廃液。
(3)水溶性研削液。
(4)鉄板や銅板やステンレス板をバフ研磨するときに使用した水溶液(この水溶液中には、鉄粉や銅粉やステンレス粉等の金属粉が混入している)。
(5)道路工事現場や建築現場にて発生するセメント混入水。
(6)塗料混入水。
【0004】
従来では、この様な汚液をフィルタ等で濾過しようとしたり、金属粉を磁石により吸着して除去しようとしていた。
【0005】
ところで上述したような汚液には多量の夾雑物が混入しているため、フィルタ等で濾過しようとしても、短時間でフィルタ等が目詰まりしてしまう。また目詰まりしたこのフィルタ等を交換するため、交換作業が面倒である。更に、交換した使用済のフィルタ等が新たな廃棄物となり、このフィルタをそのまま廃棄したのでは新たに公害が発生してしまい問題であった。
【0006】
また、金属粉を磁石により吸着しようとしても、その効率は悪く、また、金属粉以外の夾雑物の除去はできなかった。
【0007】
そこで本願発明者は、汚液から夾雑物を濾過・除去することができ、しかも、濾材の交換が不要な濾過装置を開発して既に出願した(特願2000−226847:出願日平成12年7月27日,(特開2002−35511))。
【0008】
ここで、先に出願した特願2000−226847に示した濾過装置を以下に説明する。
【0009】
図6及び図7は、特願2000−226847にて提案した濾過装置1を示す。図6は汚液が供給されている状態を、図7は汚液が排出されている状態を示す。この濾過装置1の濾過筒2は、その軸の向きが上下方向に沿う状態で設置(取り付け、配置)されるものであり、その上端面及び下端面は閉止されている。この濾過筒2内には、後述するように、汚液が供給される。
【0010】
濾過筒2の内部の上下方向の略中央には漏斗部材3が配置されており、この漏斗部材3により、濾過筒2の内部空間は上側の濾過室4と下側の回収室5に区画されている。漏斗部材3は下方に向かうに従い開口面積が狭められるような円錐形状面となっており、下端が下端開口3aとなっている。この下端開口3aを介して、濾過室4と回収室5とが連通している。また漏斗部材3はメッシュ部材により形成されており、その網目径は、後述する濾材6の粒径よりも小さくなっている。
【0011】
濾過室4のうち漏斗部材3に近い位置には閉止部材用ネット7が張り渡され、濾過室4のうち閉止部材用ネット7よりも上方位置(濾過筒2の上端面近くの位置)には濾材用ネット8が張り渡されている。しかも、濾材用ネット8の網目径は、閉止部材用ネット7の網目径よりも大幅に小さくなっている。具体的には、濾材用ネット8の網目径を0.1〜0.5mmの範囲内の特定の寸法としており、閉止部材用ネット7の網目径を5〜10mmの範囲内の特定の寸法としている。
【0012】
濾過室4のうち濾材用ネット8よりも下側の下部空間には、粒状の濾材6が充填されている。この濾材6としては、比重が1よりも小さい(例えば比重が0.1程度の)微細な発泡スチロール粒や樹脂粒や無機質材粒を採用している。しかも、この濾材6の粒径は例えば0.3mm〜3mmの範囲の特定の寸法となっており、濾材用ネット8の網目径よりも大きく、閉止部材用ネット7の網目径よりも小さくなっている。
【0013】
濾過室4のうち漏斗部材3と閉止部材用ネット7との間には、寸法(径)が閉止部材用ネット7の網目径や下端開口3aの開口径よりも大きな球形の閉止部材9が配置されている。閉止部材9の比重は、1よりも小さく、且つ、濾材6の比重よりも大きくなっている(例えば比重が0.3〜0.9となっている)。このため、濾過筒2内に汚液が供給されると、閉止部材9は浮上して閉止部材用ネット7に当接し、濾過筒2内から汚液が排出されると閉止部材9は下降(沈降)して漏斗部材3の下端開口3aを塞ぐ。
【0014】
攪拌棒10は、濾過筒2の軸方向に延びる状態で、濾過筒2に回転自在に取り付けられている。この攪拌棒10のうち濾過室4に位置する部分には、攪拌翼10aが取り付けられている。そして、攪拌棒10の上端に備えたハンドル10bを回転させると攪拌棒10が回転し、これにより攪拌翼10aが回転して濾材6を攪拌させることができる。
【0015】
このような構成となっている濾過装置1の濾過室4の空間のうち下部空間には、ポンプPが介装された供給パイプ11が連結され、濾過室4の空間のうち上部空間には排出パイプ12が連結され、回収室5の下部には、ドレン弁13aが介装されたドレンパイプ13が連結されている。
【0016】
濾過装置1に汚液が供給されていないときには、図7に示すように、濾材6は、個々の濾材間にある程度の隙間を持った状態で、濾過室4内に入っている。また閉止部材9が沈降して漏斗部材3の下端開口3aを塞いでいる。このように閉止部材9により下端開口3aを塞ぎ、且つ、漏斗部材3の網目径が濾材6の粒径よりも小さくなっているので、濾材6が下方の回収室5側に落下することはない。
【0017】
なお図6,図7では、図示の都合上、濾材6を「まばら」に描いているが、図6の状態では稠密状態で濾材6が存在し、図7の状態では図6の状態よりはやや密度が低い状態ではあるが多量に濾材6が存在している。また濾材6の粒径は極めて小さいが、図では実際の寸法に比べて大きく描いている。
【0018】
濾過処理をする際にはドレン弁13aを閉じた状態で、貯溜槽(図示省略)に貯溜している汚液を、ポンプP及び供給パイプ11を介して、濾過室4に供給する。そうすると、汚液は濾過筒2内に充満し、かつ濾過室4内を下方から上方に向かって流れる。
【0019】
このようにして汚液を濾過筒2に供給すると、図6に示すように、比重の小さい濾材6は浮上して、個々の濾材6が緊密に押しつけられた稠密状態となる。このため浮上した濾材6により、非常にしっかりとした濾過層が形成され、ミクロンオーダの濾過が可能となる。また、閉止部材9も浮上して閉止部材用ネット7に当接し、漏斗部材3の下端開口3aが開いた状態となる。
【0020】
汚液は、濾材6の中を下方から上方に向かって流通することにより濾過される。濾過された液は、夾雑物が濾過・除去されているため清澄であり、そのまま外部環境に排出しても、公害の発生の恐れはない。また工場等において、工業用水として再利用することができる。また、汚液が酸性やアルカリ性である場合等には、必要に応じて化学的な中和処理をしてから排出する。
【0021】
上述したような濾過作業を続けていくと、図6に示すように、濾材6には夾雑物14が付着する。特に濾材6の下面に夾雑物14が付着する。この夾雑物14は堆積して成長し、塊状や粘土状となっていく。夾雑物14の一部は、濾材6の下面から自然に剥離して自重で下方に落下するものもある。また濾過作業の最中に、ハンドル10bを回し攪拌翼10aを回転させて濾材6を攪拌することによっても、夾雑物14が剥離して下方に落下していく。下方に落下した夾雑物14は、網目径の大きな閉止部材用ネット7を通過し、更に漏斗部材3の表面に沿って下方に移動し下端開口3aを通過して回収室5に入り沈殿する。この場合、閉止部材用ネット7の網目径が大きいため、夾雑物14の落下を邪魔することはない。また、夾雑物14のうちの一部が漏斗部材3の網目を通って回収室5に入り沈殿するものもある。
【0022】
濾過室4には汚液が供給されるため乱流が発生して夾雑物14の剥離が発生し易い。一方、回収室5は漏斗部材3により濾過室4と区画されているため、回収室5内においては汚液はほぼ静止状態となっている。このため、回収室5に落下していった夾雑物14は沈降して堆積する。また漏斗部材3は下方に向かうに従い開口面積が狭められるような円錐形状面となっているため、回収室5に移動した夾雑物14が濾過室4側に戻ってくることは無い。この結果、濾過作業の最中においても、濾材6と夾雑物14との分離・除去を効率的に行うことができる。
【0023】
濾材6の下面に堆積した夾雑物14の量がある程度以上になると目詰まり状態となり、汚液が濾材6を通過しにくくなり、排出パイプ12から排出される液の量が減少してくる。このため排出パイプ12から排出される液の量が、一定量以下になったら、次に示すような回復作業をする。
【0024】
この回復作業では、ポンプPの運転を停止して汚液の供給を停止した状態にし、ハンドル10bを回して攪拌翼10aを回転させる。そうすると、濾材6の個々の粒材が攪拌され、濾材6の個々の粒材に付着していた夾雑物14が下方に移動してきて落下する。特に、濾材6の下面に付着・堆積していた夾雑物14は、攪拌の振動により簡単に落下する。
【0025】
落下した夾雑物14は、網目径の大きな閉止部材用ネット7を通過し、更に漏斗部材3の表面に沿って下方に移動し、下端開口3aを通って回収室5に落下する。この場合、閉止部材用ネット7の網目径が大きいため、夾雑物14の落下を邪魔することはない。また、夾雑物14の一部は漏斗部材3の網目を通って回収室5に入り落下する。回収室5に入った夾雑物14は、回収室5内で沈降堆積する。
【0026】
回収室5に落下していった夾雑物14は沈降して堆積する。また漏斗部材3は下方に向かうに従い開口面積が狭められるような円錐形状面となっているため、回収室5に移動した夾雑物14が濾過室4側に戻ってくることは無い。この結果、濾材6と夾雑物14との分離・除去を効率的に行うことができる。
【0027】
このような回復作業が完了したら、再び濾過作業を行うことができる。つまり、夾雑物14により目詰まりが発生しても、回復作業をすることにより目詰まりを解消することができ、濾材6の交換は不要である。
【0028】
濾過運転や回復作業を繰り返していき、回収室5内に多量の夾雑物14が沈降・堆積したら、汚液の供給を停止し、ドレン弁13aを開き、回収室5に沈殿した夾雑物14を汚液と共に外部に排出することができる。この場合、外部に排出する汚液は少量であるので、簡単に無害化処理することができる。また、濾過筒2内の汚液を抜いていくと、先ず比重の重い閉止部材9が沈降して下端開口3aを塞いでから、その後に比重の軽い濾材6が沈降してくるので、濾材6は漏斗部材3で塞き止められ、下方の回収室5に落下していくことは殆どない。なお、微量の濾材6が回収室5側に落下し、外部に排出されることはあるが、濾過室4内の濾材6の量が一定量以下になったら、濾材6を濾過室4に補給する。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図6及び図7に示す濾過装置を使用・研究したところ、更に改良すべき点が発見された。即ち
▲1▼漏斗部材3により、濾過室4と回収室5とを区画し、回収室5に入った夾雑物14が濾過室4に戻らないようにしているが、完全ではなく、夾雑物14が濾過室4側に戻って濾過性能を低下させることがあった。
▲2▼夾雑物14の粘性が高い場合には、層状となっている濾材6の下面に夾雑物14が短時間で膜状に張りついてしまい、濾過性能が低下することがあった。
▲3▼閉止部材用ネット7,閉止部材9,攪拌機構(攪拌棒10,攪拌翼10a,ハンドル10b)等の部材が必要であり、構成が複雑となっていた。
【0030】
本発明は、上記従来技術に鑑み、より確実で高性能な濾過処理ができると共に、効果的な逆洗処理ができる浮上濾材を用いた濾過装置を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の濾過装置の構成は、比重が1よりも小さい粒状の濾材が内部に備えられ、液体が供給されると濾材が浮上し浮上した濾材により濾過層が形成される濾過塔と、
吸引管を介して吸引してきた汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に供給する汚液供給構造と、
前記濾過層を通過してきた濾過液を前記濾過塔の外部に取り出す濾過液取出構造と、
上面及び下面が閉塞された筒状の部材である静止塔と、
前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間と、前記静止塔とを連通する送り管と、
前記吸引管よりも細い管であり、前記静止塔の上部空間と前記吸引管とを連通する濾材復帰管とを具備することを特徴とする。
【0032】
また本発明の構成は、比重が1よりも小さい粒状の濾材が内部に備えられ、液体が供給されると濾材が浮上し浮上した濾材により濾過層が形成される濾過塔と、
吸引管を介して吸引してきた汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に供給する汚液供給構造と、
前記濾過層を通過してきた濾過液を前記濾過塔の外部に取り出す濾過液取出構造と、
上面及び下面が閉塞された筒状の部材である静止塔と、
前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間と、前記静止塔とを連通する送り管と、
前記吸引管よりも細い管であり、前記静止塔の上部空間と前記吸引管とを連通する濾材復帰管と、
前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間から前記汚液を吸引し、吸引した汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間に向けて吐出する逆洗構造とを具備することを特徴とする。
【0033】
また本発明の構成は、比重が1よりも小さい粒状の濾材が内部に備えられ、液体が供給されると濾材が浮上し浮上した濾材により濾過層が形成される濾過塔と、
吸引管を介して吸引してきた汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に供給する汚液供給構造と、
前記濾過層を通過してきた濾過液を前記濾過塔の外部に取り出す濾過液取出構造と、
上面及び下面が閉塞された筒状の部材である静止塔と、
前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間と、前記静止塔とを連通する送り管と、
前記吸引管よりも細い管であり、前記静止塔の上部空間と前記吸引管とを連通する濾材復帰管と、
前記濾過塔の内部に形成された前記濾過層の下層部分から、濾材と汚液を吸引すると共に、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間から汚液を吸引し、吸引した濾材と汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に吐出する濾過性能回復構造とを具備することを特徴とする。
【0034】
また本発明の構成は、前記静止塔の上面は、上方に向かうに従い面積が狭められる形状となっており、この上面の頂部に前記濾材復帰管が連結されていたり、
前記汚液供給構造は、前記濾過塔内に供給する汚液を、前記濾過塔の周方向に沿う方向に噴出して汚液を旋回させたり、
前記静止塔の下部には、堆積した夾雑物を外部に排出するドレン構造が配置されていることを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0036】
<第1の実施の形態の構造>
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる、浮上濾材を用いた濾過装置101に、汚液を供給した状態を示している。この濾過装置101では、濾過塔102と静止塔103を備えている。この濾過塔102及び静止塔103は、上面及び下面が閉塞された筒状の部材である。
【0037】
濾過塔102の内部には、粒状の浮上型の濾材104が多数備えられている。この濾材104としては、比重が1よりも小さい(例えば比重が0.1程度の)微細な発泡スチロール粒や樹脂粒や無機質材粒を採用している。したがって、濾過塔102内に汚液W1を供給すると、濾材104は浮上して、個々の濾材104が緊密に押しつけられた稠密状態となる。このため浮上した濾材104により濾過層104aが形成され、精密な濾過が可能となる。濾材104の粒径(直径)は例えば0.05mm〜3mmの範囲内の特定の寸法となっており、汚液の種類に応じて最適な材料で形成した最適な粒径の濾材104を採用している。
【0038】
なお図1では、図示の都合上、濾材104を「まばら」に描いているが、図1の状態では稠密状態で濾材104が存在している。また濾材104の粒径は極めて小さいが、図では実際の寸法に比べて大きく描いている。
【0039】
濾過塔102のうち、濾材104が浮上して濾過層104aが形成されない部分(下側部分)には、バルブV1が介装された供給管105が連結されている。この供給管105には、ポンプP1が吸引管106を介して貯溜槽107から吸引した汚液W1が供給される。このため、ポンプP1から吐出された汚液W1は供給管105を通って、濾過塔102の内部の下部空間(濾過層104aが形成されない空間)に噴出される。
【0040】
供給管105は、横断面図である図2に示すように、濾過塔102の径方向に対して斜めに配置されており、供給管105から濾過塔102に供給される汚液W1は、濾過塔102の内周縁に沿う方向に噴出されて、この濾過塔102内では汚液W1が濾過塔102の内周縁に沿う方向に回流(旋回)するようになっている。
【0041】
なお、図1,図2では1本の供給管105により、汚液W1を供給するようにしているが、濾過塔102の径方向に対して斜めに配置された複数本の供給管を、濾過塔102の周方向に離間して配置してもよい。もちろん、このようにした場合には、複数本の供給管から噴出された汚液の回流(旋回)方向が同方向になるように、向きを合わせて複数本の供給管を配置する。
また、供給管105を、濾過塔102の径方向に対して斜めに配置することなく、濾過塔102の中央にまで真っ直ぐに挿入し、供給管105の先端に、汚液を周方向に噴出するノズルを備えるようにしてもよい。つまり、汚液を周方向に噴出して汚液を旋回させるような構造にしていればよい。
【0042】
図1に戻り説明を続けると、濾過塔102のうち、濾材104が浮上して濾過層104aが形成される部分(上側部分)には、濾過液管108が挿入されている。濾過液管108のうち、濾過塔102の内部に挿入される先端部分は、液体は透過させるが濾材104は透過させない集水構造になっている。
【0043】
即ち、例えば図3(a)に展開して示すように、濾過液管108の先端部分には多数の孔108aが形成されており、この孔108aが形成された部分を、液体は透過させるが濾材104は透過させない液透過膜(例えば布)108bで包んだ集水構造となっている。または、例えば図3(b)に展開して示すように、濾過液管108の先端に網筒108cを接続し、網筒108c及び濾過液管108の先端部分を、液体は透過させるが濾材104は透過させない液透過膜(例えば布)108dで包んだ集水構造となっている。集水構造としては、液体は透過させるが濾材104を透過させない構造であれば、どのようなものであってもよい。
【0044】
図1に戻り説明を続けると、濾過塔102のうち濾材104が浮上して濾過層104aが形成されない部分(本実施の形態では濾過塔102の下端部分)と、静止塔103の上側部分とが送り管109により連結されている。また、静止塔103の頂部と、吸引管106の途中部分とが、濾材復帰管110により連結されている。この場合、吸引管106は太く(例えば管直径が20mm)、送り管109及び濾材復帰管110は細く(例えば管直径が6mm)なっている。
【0045】
静止塔103の上面103aは、上方に向かうに従い面積が狭められるような円錐形状面となっている。静止塔103の下面には、バルブV2が介装されたドレン管111が接続されている。
【0046】
濾過塔102の周面(側面)には、バルブV3が介装された逆洗吐出管112と、バルブV4が介装された濾材吸引管113と、バルブV5が介装された液吸引管114と、バルブV6が介装された液吐出管115と、バルブV7が介装された逆洗吸引管116が、順に上方から下方に向かった状態で配置されて接続されている。
【0047】
しかも、管112,113は、濾過塔102のうち濾材104が浮上して濾過層104aが形成される部分(上側部分)に接続され、管114,115,116は、濾過塔102のうち濾材104が浮上して濾過層104aが形成されない部分(下側部分)に接続されている。更に管112,113について詳述すると、逆洗吐出管112は、濾過塔102のうち濾過層104aの上層部分の位置に接続され、濾材吸引管113は濾過塔102のうち濾過層104aの下層部分に位置して接続されている。
【0048】
管112,115はポンプP2の吐出部P2out に接続され、管113,114,116はポンプP2の吸引部P2inに接続されている。
【0049】
上記構成となっている濾過装置101の動作を次に説明する。
【0050】
<濾過処理動作>
濾過処理をする際には、バルブV1,V4,V5,V6を開状態にし、バルブV2,V3,V7を閉状態にして、ポンプP1,P2を駆動させる。つまり、図1においてバルブV1〜V7のうち、白抜きして示したバルブを開状態とし、黒塗りして示したバルブを閉状態にして、ポンプP1,P2を駆動させる。
【0051】
ポンプP1が駆動すると、貯留槽107内の汚液W1は、吸引管106を介して吸引され供給管105を通って濾過塔102内に供給され、濾過塔102内が汚液W1により充満する。更に、濾過塔102内に供給された汚液W1は、細い送り管109を通って静止塔103内にも供給され、静止塔103内が汚液W1により充満する。このとき、細い濾材復帰管110が太い吸引管106に接続されているため、吸引管106内の汚液W1がポンプP1により吸引されて発生した負圧により、濾材復帰管110内が負圧となり、静止塔103内の汚液W1は、濾材復帰管110を通って吸引管106に戻ってくる。つまり、イジェクタと同じ原理により、静止塔103側の汚液W1が吸引管106側に吸引されてくる。
【0052】
このようにして汚液W1を濾過塔102に供給して充満させると、図1に示すように、比重の小さい浮上型の濾材104は浮上して、個々の濾材104が緊密に押しつけられた稠密状態となる。このため浮上した濾材104により、非常にしっかりとした濾過層104aが形成され、ミクロンオーダの濾過が可能となる。
【0053】
汚液W1は、濾過層104aの中を下方から上方に向かって流通することにより濾過される。濾過された濾過液W2は、濾過液管108を介して取り出される。この濾過液W2は、汚液W1中に含まれていた夾雑物117が濾過・除去されているため清澄であり、そのまま外部環境に排出しても、公害の発生の恐れはない。また工場等において、工業用水として再利用することができる。
【0054】
一方、汚液W1に含まれていた夾雑物117は、自重により下方に沈下していき、濾過塔102の底部にまで落下する。この夾雑物117は汚液W1とともに送り管109を通って静止塔103内に供給される。つまり、濾過・分離された夾雑物117が、濾過塔102から静止塔103に移送されることになる。
【0055】
静止塔103は濾過塔102から分離した塔であり、しかも、送り管109が細く汚液W1は静かに静止塔103に流れ込むため、静止塔103内の汚液W1は乱流となることなく略静止状態となっている。このため、汚液W1と共に静止塔103に移送された夾雑物117は沈降して、静止塔103の底部に堆積する。
【0056】
なお、汚液W1を送り管109を通って濾過塔102から静止塔103に供給しているため、濾材104の一部も静止塔103側に移送されてしまうことがある。このように静止塔103側に入ってしまった濾材104は浮上し、静止塔103の頂部に溜まり、汚液W1と共に濾材復帰管110を通って、吸引管106に戻され、供給管105を通って濾過塔102に戻ってくる。
【0057】
濾過処理を続けていくと、図1に示すように、濾過層104aの下面に夾雑物117が一時的に付着する。このとき、供給管105から濾過塔102に供給される汚液W1は、濾過塔102の内周面に沿う方向に噴出され、濾過塔102のうち濾過層104aよりも下方の空間では、汚液W1が回流・旋回している。このため、濾過層104aの下面の濾材104の一部が旋回流により剥離・離脱され、これに伴い、濾過層下面に一時的に付着していた夾雑物117も剥離される。このため、濾材104でなる濾過層104aの下面には、夾雑物117が付着していない新しい面が次々と形成されることになり、目詰まりが起こりにくくなっている。このため良好な濾過性能を維持したままで、長時間の濾過運転ができる。
【0058】
なお、一旦剥離・離脱した個々の粒となった濾材104は、汚液W1の旋回流により旋回されて夾雑物117から分離し、再び浮上して濾過層104aを形成する。また剥離した夾雑物117は濾過塔102の下方に落下し静止塔103に移送される。
【0059】
上述したような濾過作業中においては、バルブV3,V7を閉状態としつつバルブV4,V5,V6を開状態にしてポンプP2を駆動している。このため、液吸引管114からは汚液W1がポンプP2に向かって吸引されると共に、濾材吸引管113からは濾材104と汚液W1の混合液がポンプP2に向かって吸引される。ポンプP2では、汚液W1と濾材104とが攪拌されるため、濾材104の表面に付着したゴミや粘着物質等の夾雑物117が濾材104の表面から剥離され、濾材104の濾過性能が回復する。また粘着物質により塊となっていた多数の濾材104は個々の粒子に分離し、分離した個々の濾材104の表面に付着したゴミや粘着物質が濾材の表面から剥離され、濾材104の濾過性能が回復する。
【0060】
このように、ポンプP2にて濾過性能が回復した濾材104と、汚液W1は、ポンプP2から吐出され、液吐出管115を通って濾過塔102の下部空間(濾過層104aが形成されていない空間)に噴出される。噴出された濾材104は、浮上して再び濾過層104aを形成する。
【0061】
したがって、濾過層104aのうち、特に下層部分の濾材104は、次々と濾材吸引管113により吸引されると共に、濾過性能が回復した濾材104が次々と戻ってくるため、濾材104が少しづつ流動する。この結果、この部分(濾過層104aの下層部分)に進入してきた夾雑物117は、それ以上は上方に侵入することは殆どなく、濾材104と一緒に濾材吸引管113,ポンプP2及び液吐出管115を介して、濾過塔102の下部空間(濾過層104aが形成されていない空間)に送られることになる。したがって、濾過層104aの下層部分は、濾過性能が回復した濾材104によりリフレッシュされて、常に濾過性能が高い濾材104が存在することになり、濾過性能の高い濾過層となる。
【0062】
一方、濾過層104aのうち上層部分では、濾材104の移動は殆どなく濾材104が緊密に押しつけられた稠密状態が確保され続けるため、確実な濾過性能を維持することができる。したがって、汚れた液が濾過液管108から流失することはない。
【0063】
かくして、濾過層104aのうち下層部分では濾過性能が常に高く、また上層部分では濾過性能が確実に保持され、総合的に見て、濾過層104aの良好な濾過性能を長時間に亘って維持することができるようになった。つまり、攪拌棒等により濾材104aを攪拌することなく、濾過層104aの濾過性能を長時間に亘り維持することができる。
【0064】
また上述したように、濾材吸引管113から濾材104と汚液W1の混合液を吸引するのみならず、液吸引管114により汚液W1も同時に吸引しているため、濾材104が管中やポンプP2中で詰まることなく、円滑に流通させることができる。
【0065】
仮に例えば、液吸引管114を用いることなく、濾材吸引管113のみにより濾材104と汚液W1の混合液を吸引するようにした場合には、直ちに目詰まりが発生してしまう。このことは、実験により確認した。即ち、濾材吸引管113から濾材104と汚液W1の混合液を吸引するのみならず、液吸引管114により汚液W1も同時に吸引することが、目詰まりなく濾材104を吸引・流通させるポイントとなっているのである。
【0066】
<逆洗処理動作>
長時間に亘り濾過処理をしていくと、濾過層104aの内部にまで夾雑物117が侵入して濾過層104aが目詰まり状態となり、濾過液管108から出てくる濾過液W2の流量が少なくなってくる。このような状態になったら、逆洗処理をする。なお、このような目詰まり状態となったときには、濾過層104aを形成する個々の濾材104の間の隙間に、金属粉などの夾雑物117が抱き込まれた状態になっている。つまり、濾過層104に抱き込まれている金属粉等の夾雑物117の濃度が高くなっている。
【0067】
逆洗処理をする際には、バルブV1,V2,V4,V5,V6を閉状態にし、バルブV3,V7を開状態にして、ポンプP1は停止させ、ポンプP2を駆動させる。つまり、バルブV3〜V7に関して言うと、図1においてバルブV3〜V7のうち、白抜きして示したバルブを閉状態とし、黒塗りして示したバルブを開状態にする。そして、ポンプP2を駆動する。
【0068】
このようにすると、濾過塔102の下部空間に存在していた汚液W1が逆洗吸引管116を介してポンプP2に吸引され、ポンプP2から吐出した汚液W1は逆洗吐出管112を通って、濾過塔102内に形成された濾過層104aの上層部分に噴出される。
【0069】
このように濾過層104aの上層部分に汚液W1が噴出されるため濾過層104aは崩れて個々の濾材104に分離する。更に、濾過塔102の内部では汚液W1が上部(逆洗吐出管112による吐出部分)から下部(逆洗吸引管116による吸引部分)に向かって流れるため、個々に分離した濾材104は、濾過塔102の内部空間の全体に分散して攪拌されることになる。したがって、濾材104の間に抱き込まれていた金属粉等の夾雑物117は、濾過塔102の内部空間中の液全体に分散して、個々の濾材104から分離する。換言すると、濾材104は抱き込んでいた夾雑物117を液中に放出する。
【0070】
その後にポンプP2の駆動を停止すると、濾過塔102内では濾材104が浮上して再び濾過層104aが形成される。再形成された濾過層104aは夾雑物を放出した濾材104により構成されているため、再形成された濾過層104aの濾過性能は高くなっている。
【0071】
上述した逆洗処理が終了したら、通常の濾過運転状態に戻す。なお、逆洗処理の際に、濾材104の一部が送り管109を通って静止塔103側に移動していくことがあっても、静止塔103内に移動した濾材104は、濾過運転時に、濾材復帰管110,吸引管106,ポンプP1及び供給管105を通って濾過塔102に戻ってくる。
【0072】
<ドレン排出動作>
長時間に亘り濾過処理をしていくと、静止塔103の下部に多量の夾雑物117が堆積してくる。堆積量が多くなったら、バルブV2を開状態にして、ドレン管111を通して夾雑物117を汚液W1と共に排出する。このとき、静止塔103内にある濾材104は、静止塔103の上部において浮かんでいるため、ドレン排出をしても濾材104が外部に排出されることはない。
【0073】
なお、濾過塔102の底部にも、バルブを介装したドレン管を接続するようにしてもよい。このようにすれば、濾過塔102の底部に夾雑物等がたまった場合でも、この夾雑物を外部排出することができる。
【0074】
<第2の実施の形態の構造>
図4は、本発明の第2の実施の形態にかかる、浮上濾材を用いた濾過装置101Aを示す。第2の実施の形態にかかる濾過装置101Aは、第1の実施の形態にかかる濾過装置101に対して、更に、濾材用ネット150と区画部材151を備えた構造となっている。
【0075】
濾材用ネット150は、濾過塔102内でその上端面近くの位置に張り渡されており、その網目径は濾材104の粒径よりも小さくなっている。したがって、浮上してきた濾材104は、濾材用ネット150により塞き止められ、濾材用ネット150よりも上方に移動することはできない。ただし、濾過液W2は濾材用ネット150を通過して上方に移動することができることは勿論である。
【0076】
濾過液管108は通常の管材であり、濾過層104a及び濾材用ネット150を通過してきた濾過液W1を、濾過塔102の外部に排出する。
【0077】
濾過塔102の内部空間のうち濾過層104aが形成されない空間には、区画部材151が配置されている。この区画部材151は、下方に向かうに従い開口面積が狭められるような円錐形状面となっており、下端が下端開口151aとなっている。なお、区画部材151は、図示しない支持部材により、濾過塔102の内周面に支持されている。
【0078】
区画部材151には、濾材通過隙間152となる孔が形成されており、また、区画部材151の上部の外径は、濾過塔102の内径に比べて小さくなっており、この間の隙間も濾材通過隙間153となっている。
【0079】
この濾過装置101Aを濾過処理動作した場合には、区画部材151よりも上方空間では汚液W1は旋回流などの乱流となっているが、区画部材151よりも下方空間では汚液W1は静かになっている。したがって、区画部材151よりも下方に落下してきた夾雑物117は、濾過層104a側に戻っていくことはなく、濾過を効率的に行うことができる。また、区画部材151よりも下方に入ってきた濾材104は、濾材通過隙間152,153を通って濾過層104a側に戻っていく。
【0080】
他の部分の構成や動作は、第1の実施の形態に係る濾過装置101と同様である。
【0081】
<第3の実施の形態>
図5は、本発明の第3の実施の形態にかかる、浮上濾材を用いた濾過装置101Bを示す。第3の実施の形態にかかる濾過装置101Bでは、ポンプP1により、濾過処理動作と逆洗処理動作ができるように、逆洗吐出管112をポンプP1の吐出側に接続し、逆洗吸引管116をポンプP1の吸引側に接続している。なお、第1及び第2の実施の形態で用いていた、ポンプP2,管114,1115,116等は使用しない。
【0082】
第3の実施形態では、濾過処理動作をする際には、バルブV1を開状態にし、バルブV2,V3,V7を閉状態にしてポンプP1を駆動させる。また、逆洗処理動作をする際には、バルブV1,V2を閉状態にし、バルブV3,V7を開状態にしてポンプP1を駆動させる。このようにすれば、第1及び第2の実施の形態での濾過処理及び逆洗処理と同様な処理が実行できる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、汚液から夾雑物を濾過・分離する濾過塔と、分離した夾雑物を堆積する静止塔とを別部材としたため、分離した夾雑物が濾過の邪魔となることがなくなり、確実かつ効率的な濾過処理ができる。
その上、静止塔に入っていった濾材は、濾材復帰管を通って濾過塔に戻ってくるため、濾材が装置外部に無駄に排出されることがなくなる。
【0084】
また、濾過塔内で上方から下方に向けて汚液を流す状態にして、濾材を攪拌して逆洗をするため、濾材に付着した夾雑物を短時間で確実に、濾材から分離させることができ、濾材の目詰まりを短時間で確実に解消することができる。
【0085】
更に、濾過処理中において、濾過層の下層に存在する濾材を汚液と共に吸引することにより、濾過層の下層を濾過性能の高い濾材に置き換えるため、良好な濾過性能を長時間に亘り維持することができる。このため、従来の攪拌棒が不要になり、構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる濾過装置を示す構成図。
【図2】供給管の接続状態を示す断面図。
【図3】濾過液管の先端部分を展開して示す構成図。
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる濾過装置を示す構成図。
【図5】本発明の第3の実施の形態にかかる濾過装置を示す構成図。
【図6】先に出願した濾過装置を示す構成図。
【図7】先に出願した濾過装置を示す構成図。
【符号の説明】
101,101A,101B 濾過装置
102 濾過塔
103 静止塔
104 濾材
105 供給管
106 吸引管
107 貯溜槽
108 濾過液管
109 送り管
110 濾材復帰管
111 ドレン管
112 逆洗吐出管
113 濾材吸引管
114 液吸引管
115 液吐出管
116 逆洗吸引管
117 夾雑物
150 濾材用ネット
151 区画部材
P1,P2 ポンプ

Claims (8)

  1. 比重が1よりも小さい粒状の濾材が内部に備えられ、液体が供給されると濾材が浮上し浮上した濾材により濾過層が形成される濾過塔と、
    吸引管を介して吸引してきた汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に供給する汚液供給構造と、
    前記濾過層を通過してきた濾過液を前記濾過塔の外部に取り出す濾過液取出構造と、
    上面及び下面が閉塞された筒状の部材である静止塔と、
    前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間と、前記静止塔とを連通する送り管と、
    前記吸引管よりも細い管であり、前記静止塔の上部空間と前記吸引管とを連通する濾材復帰管とを具備することを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
  2. 比重が1よりも小さい粒状の濾材が内部に備えられ、液体が供給されると濾材が浮上し浮上した濾材により濾過層が形成される濾過塔と、
    吸引管を介して吸引してきた汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に供給する汚液供給構造と、
    前記濾過層を通過してきた濾過液を前記濾過塔の外部に取り出す濾過液取出構造と、
    上面及び下面が閉塞された筒状の部材である静止塔と、
    前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間と、前記静止塔とを連通する送り管と、
    前記吸引管よりも細い管であり、前記静止塔の上部空間と前記吸引管とを連通する濾材復帰管と、
    前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間から前記汚液を吸引し、吸引した汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間に向けて吐出する逆洗構造とを具備することを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
  3. 請求項2において、
    前記汚液供給構造において汚液を吸引・供給するために用いるポンプと、前記逆洗構造において汚液を吸引・吐出するために用いるポンプとが、1台のポンプにより共用されていることを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
  4. 比重が1よりも小さい粒状の濾材が内部に備えられ、液体が供給されると濾材が浮上し浮上した濾材により濾過層が形成される濾過塔と、
    吸引管を介して吸引してきた汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に供給する汚液供給構造と、
    前記濾過層を通過してきた濾過液を前記濾過塔の外部に取り出す濾過液取出構造と、
    上面及び下面が閉塞された筒状の部材である静止塔と、
    前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間と、前記静止塔とを連通する送り管と、
    前記吸引管よりも細い管であり、前記静止塔の上部空間と前記吸引管とを連通する濾材復帰管と、
    前記濾過塔の内部に形成された前記濾過層の下層部分から、濾材と汚液を吸引すると共に、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間から汚液を吸引し、吸引した濾材と汚液を、前記濾過塔の内部空間のうち前記濾過層が形成される空間よりも下方の空間に吐出する濾過性能回復構造とを具備することを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
  5. 請求項4において、
    前記汚液供給構造において汚液を吸引・供給するために用いるポンプと、前記濾過性能回復構造において汚液を吸引・吐出するために用いるポンプとが、1台のポンプにより共用されていることを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項において、
    前記静止塔の上面は、上方に向かうに従い面積が狭められる形状となっており、この上面の頂部に前記濾材復帰管が連結されていることを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項において、
    前記汚液供給構造は、前記濾過塔内に供給する汚液を、前記濾過塔の周方向に沿う方向に噴出して汚液を旋回させることを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか一項において、
    前記静止塔の下部には、堆積した夾雑物を外部に排出するドレン構造が配置されていることを特徴とする浮上濾材を用いた濾過装置。
JP2002178144A 2002-06-19 2002-06-19 浮上濾材を用いた濾過装置 Expired - Fee Related JP4171248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002178144A JP4171248B2 (ja) 2002-06-19 2002-06-19 浮上濾材を用いた濾過装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002178144A JP4171248B2 (ja) 2002-06-19 2002-06-19 浮上濾材を用いた濾過装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004016987A JP2004016987A (ja) 2004-01-22
JP4171248B2 true JP4171248B2 (ja) 2008-10-22

Family

ID=31175960

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002178144A Expired - Fee Related JP4171248B2 (ja) 2002-06-19 2002-06-19 浮上濾材を用いた濾過装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4171248B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4506217B2 (ja) * 2004-03-16 2010-07-21 栗田工業株式会社 浮上濾過装置
JP5956267B2 (ja) * 2012-07-17 2016-07-27 メタウォーター株式会社 ろ過システム
JP5973272B2 (ja) * 2012-07-18 2016-08-23 メタウォーター株式会社 ろ過システムの運転方法およびろ過システム
JP7216922B2 (ja) * 2020-05-19 2023-02-02 胡朝森 泥水処理システム及びそれを用いた泥水処理方法
KR102641918B1 (ko) * 2021-09-23 2024-03-04 오수연 분뇨 및 가축분뇨 처리시설 탈리여액 여과장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004016987A (ja) 2004-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7270745B2 (en) Liquid filtration apparatus embodying super-buoyant filtration particles
JP6450056B1 (ja) 濾過装置の運転方法
JP6935336B2 (ja) 改良された逆洗が可能な多層媒体床フィルタ
JP4181440B2 (ja) 濾過装置およびそれを用いた濾過方法
JP4171248B2 (ja) 浮上濾材を用いた濾過装置
JP4060725B2 (ja) 浮上濾材を用いた濾過装置
JP6496931B2 (ja) 加工液処理システム
JP2002035511A (ja) 濾過装置
JP2003191147A (ja) 可搬式クーラントタンク清浄装置
JP4382397B2 (ja) 土砂洗浄装置及び土砂洗浄方法
JP2003220305A (ja) 移動ろ床式ろ過装置
JPH1094706A (ja) 濾過装置
JP4506217B2 (ja) 浮上濾過装置
JPH0889709A (ja) 液中に於ける混合物の分離除去方法
JP2664877B2 (ja) 油水分離装置
JP2554493B2 (ja) 廃水処理装置
TW201102146A (en) Device for washing fiber balls
JP4089229B2 (ja) 油水分離装置
KR20210146150A (ko) 유효공극 가변형 필터 및 이를 구비한 오염수 처리용 필터장치
JP2001300209A (ja) 濾過装置
JPH0952003A (ja) 固液分離方法および装置
JP2003326103A (ja) 油水分離装置
KR20110046917A (ko) 입체상 섬유여재를 이용한 고속여과장치
JPH06210107A (ja) 濾過装置及びその洗浄方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080212

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080805

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080808

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees