JP4170708B2 - 衣類乾燥機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は衣類乾燥機に関し、特に、ドラムの後面板を電気式衣類乾燥機及びガス式衣類乾燥機に共に適用し得る衣類乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、衣類乾燥機は、洗濯機と別途に設置されて洗濯が終わった濡れた状態の衣類を自動に乾燥させる機器である。
従来の衣類乾燥機では、図10に示すように、ケース1の前面に衣類を投入または取出できるように投入口1aが形成され、該投入口1aはドア2により開閉される。
【0003】
そして、ケース1の内部には投入された衣類が乾燥されるドラム30が回転自在に設置され、該ドラム30の下部には回転力を発生する駆動モータ4が装着され、該駆動モータ4とドラム30間はプーリ5及びベルト6により連結されて、ドラム30に回転力を伝達するようになっている。
【0004】
ここで、ドラム30は、両方側面が開放された中空円筒状のドラム本体31と、該ドラム本体31の前面に結合されて中央に衣類投入口33bが形成された前面板33と、ドラム本体31の後面に結合される後面板35と、により構成されている。
【0005】
また、ドラム30の後面板35には開口35aが穿孔形成され、該開口35aには外部の空気がドラム30の内部に流れるように案内する吸入ダクト10が結合され、該吸入ダクト10の入口部には、ケース1の空気流入口1bを通って流入した空気を加熱して高温低湿な空気に変化させるヒータ8が装着されている。
【0006】
また、前面板33には排出口33aが穿孔形成され、該排出口33aにはドラム30内から排出される空気を外部に案内する排出ダクト9が結合され、該排出ダクト9内には、駆動モータ4により駆動されながらドラム30内の空気を強制流動させる送風ファン7が設置されている。
図中、未説明符号cは衣類、Fはフィルタ、を夫々意味している。
次に、このように構成された従来の衣類乾燥機の動作について説明する。
【0007】
先ず、使用者がドア2を開けて洗濯された濡れた状態の衣類Cを投入口1aを介してドラム30の内部に投入した後、乾燥機の開始ボタンを押すと、駆動モータ4が回転して発生する回転力がプーリ5及びベルト6を介してドラム30に伝達されてドラム本体31が回転され、よって、ドラム30の内部に投入されている衣類Cが混合される。
【0008】
同時に、送風ファン7も回転しながら外部空気を吸入ダクト10及び開口35aを介してドラム30の内部に流入させる。この時、前記吸入空気はヒータ8により加熱されて相対湿度の非常に低い高温低湿の乾燥空気に変化されてドラム30内に供給されるので、該ドラム30の内部に投入されている衣類Cがその乾燥空気により乾燥される。
【0009】
そして、このようにドラム30の内部に供給された乾燥空気は、濡れた衣類と接触しながら衣類に含まれている水分を除去した後、排出ダクト9を介してケース1の外部に排出される。この時、排出空気中に含まれている毛羽や糸屑などはフィルタFにより除去される。
【0010】
このような衣類乾燥機において、乾燥性能は、ドラム30の内部に流入した乾燥空気が濡れた衣類Cとどれほど活発な接触をするかによって最も大きい影響を受ける。そして、ドラム30の内部を通過する乾燥空気の流れに最も大きい影響を与える因子は、後面板35に形成される開口35aの位置及び形状であることが各種研究により明らかになっている。
【0011】
以下、図面を参照して、従来の衣類乾燥機の後面板35に形成される開口35aの位置、及び該開口35aに連結される吸入ダクト10の構造を説明する。
後面板35は、図11に示すように、円板状に形成されて、上部左側に開口35aが形成されている。
【0012】
また、吸入ダクト10は、図12に示すように、乾燥空気の通路を形成するように二枚の板11、12が相互組立されて構成される。そして、吸入ダクト10の下部にはヒータ8が結合されて加熱空気が流入する入口部11cが形成され、上部には後面板35の開口35aに位置される複数の吸入口10aが穿孔形成されている。
【0013】
ここで、吸入口10aの総開口面積は、通常、開口35aの開口面積の40%程度に形成される。
このように後面板35の上部に開口35aが穿孔形成されると、図13に示すように、ドラム30の内部に吸入される空気が流路抵抗の最も少ない方向に流れ、濡れた衣類はドラム30の下部に多量分布するため、該ドラム30の内部に吸入される空気は該ドラム30の回転軸に対して約45゜上部側に偏った速度成分を有しながら流動するようになる。
【0014】
そのため、ドラム30内に吸入された高温低湿の空気は濡れた衣類Cと活発に接触しないまま排出ダクト9を通って排気されるので、衣類の乾燥時間が増加しエネルギー効率も悪くなる。
【0015】
以上のように従来の衣類乾燥機において、開口35aが後面板35の上部に位置することは、乾燥性能面で相対的に不利であるにも拘わらず、開口35aの位置を後面板35の上部に位置させる理由は次のようである。
【0016】
即ち、一般に衣類乾燥機は、ヒータ8の使用形態によって、電気式とガス式とに大別される。前記電気式衣類乾燥機は、電気熱線が配置されて空気を加熱し、また、前記ガス式衣類乾燥機は、ガスを噴射するノズルを設置してガスを排出させると同時に吸入される空気と燃焼反応を行って空気を加熱する。
【0017】
特に、前記ガス式衣類乾燥機の場合は、充分な燃焼長さが確保されないと、火炎がドラム30の内部まで流入し、衣類Cに損傷を与えるかまたは火災を誘発する。そのために、吸入ダクト10に所定長さ以上の燃焼長さを確保すべく、図13に示すように、後面板35の上部に開口35aを形成する。
【0018】
他方、電気式衣類乾燥機は、ガス式衣類乾燥機のような長い燃焼区間を必要とせず、吸入ダクト10の長さを短くして開口35aの位置を後面板35の下部に設置することで乾燥性能を向上するようになっている。
【0019】
ここで、図10〜図13を参照して説明したように、電気式衣類乾燥機及びガス式衣類乾燥機の開口35aの位置を、両方とも後面板35の上部方向に同様に形成する場合は、衣類乾燥機の種類に拘わらず、図11に示したような後面板35を同様に使用することが可能で、吸入ダクト10だけを部分的に相異する形状のものに代替すれば良い。即ち、吸入ダクト10は、電気式及びガス式の両方とも同一形状を有するように構成することが可能で、但し、ガス式の場合は、図12に示すように、燃焼された空気を希釈させるために吸入ダクト10に複数の空気通路となるベント11bを追加構成すれば良い。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、このような従来の電気式及びガス式衣類乾燥機においては、開口35aの位置を後面板35の上部に同様に形成する場合は、電気式とガス式とによって相違する形状に製作された吸入ダクト10を、同一組立工程により同一後面板35に組立てるため、衣類乾燥機の生産原価を節減することができるが、電気式衣類乾燥機の場合は、乾燥性能を一層向上させることができないという不都合な点があった。
【0021】
反対に、電気式衣類乾燥機及びガス式衣類乾燥機のそれぞれの特性に合わせて開口35aを相違する位置に形成する場合は、衣類乾燥機の生産原価が上昇するという不都合な点があった。
【0022】
即ち、乾燥性能を向上させるために電気式衣類乾燥機の開口35aを後面板35の下部に形成する場合は、ガス式衣類乾燥機の開口35aとは相違する位置に形成される。従って、電気式及びガス式に適用される後面板35を別々に製作すべきであるため、高価な別途の大型金型を利用して別々に製作しなければならない。また、電気式及びガス式に適用される吸入ダクト10の長さも相違するため、吸入ダクト10も別途に設計して製作すべきである。
【0023】
つまり、電気式及びガス式衣類乾燥機の後面板35の開口35aの位置を相違するようにする場合は、電気式及びガス式に各々適用される後面板35及び吸入ダクト10を別途に製作すべきで、それらは別途の組立ラインを利用して組立されるので、生産性が低下すると共に衣類乾燥機の製造原価も大幅に増加するという不都合な点があった。
【0024】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、ドラムの後面板をガス式及び電気式に共用に適用し得るように構成することで、衣類乾燥機の生産性を向上し、生産費用を節減し得る衣類乾燥機を提供することを目的とする。
【0025】
そして、本発明の他の目的は、ドラムの乾燥容量変更や送風ファンの風量変更などの設計条件に応じて、加熱された乾燥空気をドラムの内部に流入させる吸入口の位置を容易に変更して対応し得る衣類乾燥機を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明に係る衣類乾燥機は、ケースの内部に回転自在に設置されるドラム本体と、前記ドラム本体の後方側を覆うように結合され、自体の左右中心線を基準にして上部領域及び下部領域に亘って上下に長く開放された開口が穿孔形成された後面板と、前記後面板の開口に連結され、衣類を乾燥させるための空気が前記ドラム本体の内部に流れるように案内する吸入ダクトとを具備し、前記吸入ダクトは前記後面板の開口を覆うように空気の流動方向の端部にカバー部が形成され、前記開口の下部領域に対応する前記カバー部の下方側領域には、空気が通糧前記ドラム本体の内部に流れるように複数の吸入口が分布することを特徴とする。
更に、本発明の他の特徴によれば、ケースの内部に回転自在に設置されるドラム本体と、前記ドラム本体の後方側を覆うように結合され、自体の左右中心線を基準にして上部領域及び下部領域に亘って上下に長く開放された開口が穿孔形成された後面板と、前記後面板の開口に連結され、衣類を乾燥させるための空気が前記ドラム本体の内部に流れるように案内する吸入ダクトとを具備し、前記吸入ダクトは前記後面板の開口を覆うように空気の流動方向の端部にカバー部が形成され、前記開口の下部領域に対応する前記カバー部の上方側領域には、空気が通過して前記ドラム本体の内部に流れるように複数の吸入口が分布することを特徴とする衣類乾燥機が提供される。
【0027】
前記開口の長さ(L)と前記後面板の外径(D)との比(L/D)は、0.45以上である。
【0028】
前記開口の開口面積は、前記各吸入口の総開口面積の375%以上である。
前記カバー部は、前記開口と同一形状を有するように形成されて、該開口に挿入して結合される。
前記開口は前記後面板の上下中心線を基準にして何れ一方側領域に位置する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る衣類乾燥機用ドラム99は、図1に示すように、ケース内で回転自在に中空円筒状に構成され、該ドラム99の後方面を覆うように装着される円板型の後面板100には、後述する電気式衣類乾燥機用吸入ダクトやガス式衣類乾燥機用吸入ダクトが両方とも結合できるように、該後面板100の左右中心線Xを中心として上半円及び下半円に亘って上下に長く開口101が穿孔形成されている。
【0032】
即ち、開口101は、後面板100の上下中心線Yを中心に何れか一方領域に位置されると同時に、左右中心線Xを中心に上方側領域から下方側領域まで長く形成されている。
【0033】
このような開口101の形状を詳しく説明すると、後面板100の回転中心側に位置する内側面102は、直線状に構成されて垂直方向に対して所定角度斜めに形成され、内側面102と対向する外側面103は、後面板100の外周面を沿ってラウンド状に形成され、内側面102と外側面103とを連結する上側面104及び下側面105は、両方とも直線状に相互平行に形成され、水平方向に対して所定角度斜めに形成されている。
即ち、開口101は、上下方向に長い四角状に形成され、外側面103だけが後面板100の外周方向に膨らんだラウンド状に形成されている。
【0034】
次に、図2〜図4を参照して、後面板100が採用される電気式衣類乾燥機にについて説明する。
先ず、電気式衣類乾燥機用吸入ダクト110においては、図2(a)(b)に示すように、ヒータ130を通過しながら加熱された乾燥空気が通過する通路を形成するように、二枚の板111、112が相互組立されて構成され、吸入ダクト110の下部にはヒータ130が結合されて乾燥空気が流入する入口部113が形成され、上部には後面板100の開口101に挿入して結合されるカバー部114が前方側に所定高さ突出して形成されている。
特に、カバー部114は、電気式衣類乾燥機に結合されるので、相対的に該カバー部の下方側領域に複数の吸入口115が穿孔形成される。
【0035】
吸入ダクト110は、図3に示すように、後面板100の左側に結合され、各吸入口115は、後面板100の左右中心線を中心に下方側領域に分布される。勿論、後面板100の開口101の吸入口115と連通されない部分は、吸入ダクト110のカバー部114によって全て閉鎖された状態となる。
【0036】
従って、後面板100と吸入ダクト110とが結合された電気式衣類乾燥機は、図4に示すように、ヒータ130を通過しながら加熱乾燥された空気が吸入ダクト110及び吸入口115を通ってドラム99の下方側に流入して濡れた衣類と活発に接触した後、排出ダクト98を通って外部に排出されるようになっている。
【0037】
次に、図5〜図7を参照して、後面板100が採用されるガス式衣類乾燥機について説明する。
先ず、ガス式衣類乾燥機用吸入ダクト120では、図5(a)(b)に示すように、電気式衣類乾燥機用吸入ダクト110と同様に二枚の板121、122が相互組立され、下部には入口部123が形成され、上部には開口101に挿入して結合されるカバー部124が形成されている。
【0038】
然し、カバー部214における吸入口125の位置は、電気式衣類乾燥機用吸入ダクトの吸入口115の位置よりも相対的に高い領域に分布され、また、カバー部124と入口部123間には、燃焼された空気を希釈させるために複数の空気通路のベント126が更に形成されている。
【0039】
このような吸入ダクト120は、図6に示すように、後面板100の左方側に結合され、各吸入口125は、後面板100の左右中心線を中心として上方側領域に位置され、下方側領域の開口101はカバー部124により閉鎖された構造となる。
【0040】
従って、後面板100と吸入ダクト120とが結合されたガス式衣類乾燥機は、図7に示すように、ガス式ヒータ140を通過しながら加熱して乾燥された空気が吸入ダクト120及び開口125を通ってドラム99の上方側に流入し、ドラム99内で濡れた衣類と接触した後、排出ダクト98を通って外部に排出される。
この時、吸入口125が後面板100の相対的に上方側に位置されるので、ヒータ140から吸入口125まで充分な燃焼区間が確保される。
【0041】
このように本発明に係る後面板100は、開口101が後面板100中心の上方側領域から下方側領域まで長く形成されているため、同一形状の後面板100を利用して電気式衣類乾燥機及びガス式衣類乾燥機の両方に適用して共用に使用することができる。
【0042】
一方、図1を参照すると、前記電気式衣類乾燥機における乾燥性能及び前記ガス式衣類乾燥機の燃焼区間を両方とも確保し得るように、開口101の前記開口長さ(L)と後面板100の直径(D)との比(L/D)を0.45以上に形成することが望ましい。
【0043】
開口101の開口面積は、各吸入ダクト110、120に夫々形成された各吸入口115、125の総開口面積の375%以上となるように形成することが望ましい。
【0044】
次に、図8及び図9を参照して、このような前記開口の長さ(L)と前記後面板の直径(D)との関係及び、開口と吸入口の開口面積との関係を説明する。
図8を参照すると、通常の衣類乾燥機に適用される後面板のように、本発明の後面板100の直径Dを660mmに設定する。
【0045】
図8において、ガス式で表示されている開口(吸入口)は従来の衣類の衣類乾燥機で使用されている開口の大きさと同一大きさであって、開口(吸入口)の分布高さは200mmである。そして、前記後面板の最下端から開口(吸入口)の下方端までの距離は、燃焼区間として最小350mmを確保すべきで、下方側に位置するほど有利であるため350mmに設計することが通常である。
【0046】
然し、燃焼区間の最小高さを考慮しない電気式の場合は、最高の乾燥性能(最小乾燥時間)を示す開口(吸入口)の位置は、後面板の最下端から約150mmである。
従って、ガス式及び電気式の吸入口を両方とも包含することができる本発明に係る開口の長さは400mmに設定することが望ましく、この時、後面板の直径(D)と開口の長さ(L)との比(L/D)は、約0.6程度に設定することが望ましい。
【0047】
また、図9のグラフを参照すると、後面板100の最下端から高さ(h)が約250mm以下であるときの点線の左側領域では、従来の開口が位置する点線の右側領域よりも乾燥時間が短縮されて、乾燥性能がかなり向上されることが分かる。
【0048】
ここで、点線の基準となる高さ(h)250mmにおけるL/D値は、(550−250)/660=0.45である。従って、本発明の目的を達成するためには、開口の長さ(L)と後面板の直径(D)との比(L/D)を0.45以上とすることで、充分な乾燥性能を確保しながらもガス式及び電気式の共用が可能となる。
【0049】
更に、従来の衣類乾燥機の各吸入口は、開口の全面積に亘って小さい円孔状にぎっしり穿孔形成され、その結果、吸入口の開口率は、開口の開口面積の40%ほどである。反対に、開口の開口率は、吸入口の総開口面積の250%程度となる。
【0050】
然し、本発明の場合は、吸入口の面積に対しては従来の衣類乾燥機と差がないが、開口101の面積はほぼ1.5倍(h=250mm基準)以上大きくなり、従って、開口101の開口面積は、各吸入口(115または125)の総開口面積の375%以上となることが望ましい。
【0051】
以下、このように構成された本発明に係る衣類乾燥機の作用及び効果について説明する。
本発明に係る後面板100は、開口101が後面板100の左右中心線Xの上方側から下方側まで長く形成されるので、図2(a)(b)に示すように、各吸入口115が相対的に下方側に形成されている電気式乾燥機用吸入ダクト110を採用することができる。
【0052】
また、図4に示すように、乾燥空気が吸入ダクト110を通ってドラム99の下方側に流入しながら中心側に流動されるので、濡れた衣類との接触が円滑に行われて乾燥性能を向上させることができる。
【0053】
一方、本発明に係る後面板100は、図5(a)(b)に示すように、燃焼区間を確保するために各吸入口125が上方側に位置すべきであるガス式衣類乾燥機の吸入ダクト120に適用することもできる。即ち、前記電気式衣類乾燥機に使用された後面板100をそのまま使用し、各吸入口125が上方側に形成されたガス式衣類乾燥機の吸入ダクト120を採用することができるため、同一形状を有する後面板100を利用して、電気式衣類乾燥機やガス式衣類乾燥機に共用部品として使用することができる。
【0054】
更に、本発明に係る衣類乾燥機は、後面板100の開口101が左右中心線Xを中心に上方側から下方側まで長く形成されて吸入ダクト(110または120)のカバー部が連結されるので、ドラムの長さ変更による乾燥容量の変更及び送風ファンの風量変更などに応じて吸入口の形状または位置を変更させるときでも、後面板を設計変更せず、吸入ダクトに形成される吸入口の位置や面積などを変更することで簡便に対応ことができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る衣類乾燥機においては、ドラムの後面板に上方側から下方側に長く連結して開口が形成されているため、吸入口が相対的に下方側に形成される吸入ダクトが採用される電気式衣類乾燥機や吸入口が相対的に上方側に形成される吸入ダクトが採用されるガス式乾燥機に同一形状の後面板を適用することができるという効果がある。
【0056】
従って、本発明は、後面板の部品共用化が可能で、衣類乾燥機の種類によって後面板を別々に製作するための別途の金型を使用せずに、同一金型を利用してガス式及び電気式に使用される後面板を生産することが可能になって、生産性の向上及び製造費用の節減を図り得るという効果がある。
【0057】
前記後面板に結合される吸入ダクトの場合も、衣類乾燥機の種類によって吸入口の位置だけを変更すれば良いので、衣類乾燥機の種類が変わっても吸入ダクトの生産費用及び組立費用を節減し得るという効果もある。
【0058】
更に、本発明に係る電気式衣類乾燥機は、下方側に吸入口が形成された吸入ダクトを採用するため、加熱された空気がドラムの下方側から中心側に供給されて、乾燥性能を10%以上向上し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る衣類乾燥機用ドラムの後面板を示した図である。
【図2】本発明に係る電気式衣類乾燥機に使用される吸入ダクトを示した図で、(a)は背面図、(b)は断面図、である。
【図3】図2(a)の吸入ダクトが本発明の後面板に結合された状態を示した背面図である。
【図4】本発明に係る電気式衣類乾燥機の空気流動状態を示した概略図である。
【図5】本発明に係るガス式衣類乾燥機に使用される吸入ダクトを示した図で、(a)は背面図、(b)は断面図、である。
【図6】図5(a)の吸入ダクトが本発明の後面板に結合された状態を示した背面図である。
【図7】本発明に係るガス式衣類乾燥機の空気流動状態を示した概略図である。
【図8】本発明に係る後面板において、開口の設計位置を説明するための説明図である。
【図9】開口の位置と乾燥時間との関係を示したグラフである。
【図10】従来の衣類乾燥機を示した縦断面図である。
【図11】図1の衣類乾燥機において、ドラムの後方側から見た後面板を示した図である。
【図12】図11の後面板に連結される吸入ダクトを示した斜視図である。
【図13】従来の衣類乾燥機において、空気の流れを示した概略図である。
【符号の説明】
98…排出ダクト
99…ドラム
100……後面板
101……開口
110……吸入ダクト
114……カバー部
115……吸入口
120……吸入ダクト
124……カバー部
125……吸入口
130……ヒータ
140……ヒータ

Claims (7)

  1. ケースの内部に回転自在に設置されるドラム本体と、
    前記ドラム本体の後方側を覆うように結合され、自体の左右中心線を基準にして上部領域及び下部領域に亘って上下に長く開放された開口が穿孔形成された後面板と、
    前記後面板の開口に連結され、衣類を乾燥させるための空気が前記ドラム本体の内部に流れるように案内する吸入ダクトとを具備し、
    前記吸入ダクトは前記後面板の開口を覆うように空気の流動方向の端部にカバー部が形成され、
    前記開口の下部領域に対応する前記カバー部の下方側領域には、空気が通糧前記ドラム本体の内部に流れるように複数の吸入口が分布することを特徴とする衣類乾燥機。
  2. 前記吸入ダクトの入口には、電気熱線により空気を加熱する電気式ヒータが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機。
  3. ケースの内部に回転自在に設置されるドラム本体と、
    前記ドラム本体の後方側を覆うように結合され、自体の左右中心線を基準にして上部領域及び下部領域に亘って上下に長く開放された開口が穿孔形成された後面板と、
    前記後面板の開口に連結され、衣類を乾燥させるための空気が前記ドラム本体の内部に流れるように案内する吸入ダクトとを具備し、
    前記吸入ダクトは前記後面板の開口を覆うように空気の流動方向の端部にカバー部が形成され、
    前記開口の下部領域に対応する前記カバー部の上方側領域には、空気が通過して前記ドラム本体の内部に流れるように複数の吸入口が分布することを特徴とする衣類乾燥機。
  4. 前記吸入ダクトの入口には、ガスの燃焼反応を利用して空気を加熱するガス式ヒータが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の衣類乾燥機。
  5. 前記開口の長さ(L)と前記後面板の外径(D)との比(L/D)は、0.45以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の衣類乾燥機。
  6. 前記開口の開口面積は、前記各吸入口の総開口面積の375%以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の衣類乾燥機。
  7. 前記カバー部は、前記開口と同一形状を有するように形成されて、該開口に挿入して結合されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の衣類乾燥機。
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