JP4165625B2 - 多気筒エンジンの失火検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒エンジンにおいて失火が生じた場合に失火気筒を判別する多気筒エンジンの失火検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンに失火が生じた場合には、未燃ガスが排気通路に流れ込み、排気通路が有する熱により通路内で燃えるいわゆる後燃えを生じ、排気通路途中に設けられている触媒コンバータを劣化させるおそれがある。したがって、失火を検出した場合には、運転者に知らせて点検を促すことにより触媒コンバータを保護する必要がある。
【0003】
また、従来より、例えば特開平5−203539号公報や特公平6−89707号公報に示されるように、エンジンの失火気筒を迅速に特定し、失火気筒に対する燃料噴射を停止することにより未燃ガスの排出を防止して触媒コンバータを保護する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジン運転状態が高回転高負荷領域にある場合には、失火により大量の未燃ガスが排出され、未燃ガスが後燃えすることにより排気温度が急激に上昇する。したがって、このような高回転高負荷運転領域においては、上述のような失火気筒を特定し失火気筒に対する燃料カットを行う方法では、それまでの間に排気ガスが高温となり、触媒コンバータに影響を与えるおそれがある。
【0005】
また、特に近年、ターボを搭載した車両においては冷間始動時における未燃ガスの排出を抑制すべく、排気通路のターボ上流側位置に触媒コンバータを設けたタイプのものがある。このような位置に設けられた触媒コンバータは、エンジンの燃焼室により接近した位置に配置されることから、更に高温になり易い。触媒コンバータは自己が有する限界温度を超えると溶損するおそれがあり、仮に溶損した場合にはその下流に位置するターボのタービンに影響を与えるおそれがある。
【0006】
本発明は、上述した点を解決すべくなされたものであり、その目的は、触媒コンバータを保護しつつ失火気筒を特定する多気筒エンジンの失火検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明による多気筒エンジンの失火検出装置は、排気ガスの状態を失火診断パラメータとして検出する失火診断パラメータ検出手段と、該失火診断パラメータの変化に基づいて多気筒エンジンにおける失火の有無を診断する失火診断手段と、高回転領域内において該失火診断手段が失火有りと診断した場合に前記エンジンの全ての気筒に対する燃料カットを実施して排気温度の上昇を抑制する排気温度抑制手段と、該排気温度の上昇を抑制した後に失火気筒の特定を行う失火気筒特定手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
これによれば、エンジンに失火が生じていると診断した場合には、全気筒の燃料カットを行い、これにより排気温度の上昇を抑制し、それから失火気筒の特定を行う。
【0009】
燃料カットを行った場合、エンジンは、自己が有する慣性エネルギにより所定期間エンジン回転を継続するため、失火気筒にて未燃ガスは発生せず、また、吸入空気は燃焼室を通過してそのまま排気通路へと流れ込む。したがって、失火により上昇した排気温度は低減される。そして、それから失火気筒の特定が行われる。
【0010】
この結果、失火気筒の特定の実施中における排気温度の更なる上昇を抑制することができ、排気通路に設けられた触媒コンバータを失火による熱から確実に保護することができる。
【0011】
特に、エンジン運転状態が高負荷運転領域内であって失火が生じた場合には排気温度は高騰するが、最初に全気筒燃料カットを行うため、排気温度の上昇を抑制して確実に低減することができ、触媒コンバータを確実に保護することができる。
【0012】
請求項2記載の発明による多気筒エンジンの失火検出装置は、排気温度抑制手段が、エンジンの全ての気筒に対する燃料カットを所定時間継続することを特徴とする。これにより、エンジンは、慣性エネルギによりエンジン回転を所定時間継続することとなり、失火により上昇した排気温度を適切な温度まで確実に低減することができる。
【0013】
請求項3の発明による失火気筒特定手段は、全気筒燃料カットから1気筒ずつ順番に燃料カットを解除し、解除した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒を特定することを特徴とする。
【0014】
これによれば、失火気筒の燃料カットを解除した際に再び失火が生じるため、失火診断パラメータに変化が生ずる。したがって、当該燃料カットを解除した気筒が失火気筒であると特定することができる。
【0015】
請求項4の発明による失火気筒特定手段は、任意の1気筒のみ燃料カットした1気筒燃料カットを各気筒に対して順次実施し、該1気筒燃料カットを実施した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒を特定することを特徴とする。
【0016】
これによれば、1気筒燃料カットを失火気筒以外の気筒に実施した場合には、燃料噴射を行っている気筒に失火気筒が含まれているために、失火診断パラメータは失火有りを示す。これに対して、1気筒燃料カットを失火気筒に実施した場合には、失火気筒に燃料噴射が行われなくなるため、失火診断パラメータは、失火なしを示す。したがって、1気筒燃料カットを実施した気筒が失火気筒であると特定することができる。
【0017】
請求項5の発明による失火気筒特定手段は、所定クランク角毎のエンジン回転状態量の変化により気筒失火を特定することを特徴とする。これによれば、所定クランク角毎のエンジン回転状態量として、各気筒間におけるエンジン回転速度を採用し、今回算出したエンジン回転速度から前回算出したエンジン回転速度を減算して各気筒毎に燃焼行程時のエンジン回転速度の差である差回転を算出する。
【0018】
そして、各気筒毎の所定期間における差回転最大値と差回転平均値との差を判定レベルと比較する。ここで、差回転最大値と差回転平均値との差が判定レベルよりも大きい気筒は、その気筒における燃焼が正常に行われておらず正常なエンジン回転速度が維持されていないと判断され、その気筒が失火気筒と特定される。
【0019】
請求項6の発明による失火気筒特定手段は、エンジン運転状態が前記高回転領域内にある場合は、任意の1気筒のみ燃料カットした1気筒燃料カットを各気筒に対して順次実施し、該1気筒燃料カットを実施した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒を特定し、エンジン運転状態が低・中回転領域内にある場合は、所定クランク角毎のエンジン回転状態量の変化により失火気筒を特定することを特徴とする。
【0020】
これによれば、エンジン回転状態量にバラツキを生じる高回転領域では、1気筒燃料カットを各気筒に対して順次実施することによる失火気筒の特定が行われ、それ以外の低・中回転領域では、エンジン回転状態量の変化による失火気筒の特定が行われる。したがって、エンジンの全回転領域にて正確に失火気筒の特定を行うことができる。
【0021】
請求項7の発明による多気筒エンジンの失火検出装置は、排気ガスの状態を失火診断パラメータとして検出する失火診断パラメータ検出手段と、失火診断パラメータの変化に基づいて多気筒エンジンにおける失火の有無を診断する失火診断手段と、失火発生と診断した場合に任意の1気筒のみ燃料噴射を行う1気筒燃料噴射を実施して排気温度の上昇を抑制する排気温度抑制手段と、1気筒燃料噴射を他の各気筒に対してそれぞれ実施し、該1気筒燃料噴射を実施した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒の特定を行う失火気筒特定手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】
これによれば、エンジンに失火が生じていると診断した場合には、1気筒のみ燃料噴射を行う1気筒燃料噴射を実施し、これにより排気温度の上昇を抑制し、同時に、失火気筒の特定を行う。
【0023】
1気筒燃料噴射を実施した場合、エンジンは、1気筒のみでエンジン運転を継続する。したがって、エンジン出力は低下し、全気筒燃料カットよりは緩やかではあるが、排気温度は確実に低減される。
【0024】
また、その際に、失火気筒のみを燃料噴射状態とした場合と、正常な気筒を燃料噴射状態とした場合とでは、失火診断パラメータの変化に顕著な相違が生じる。したがって、1気筒燃料噴射を各気筒に順番に実施し、失火診断パラメータの変化を検出することによって、失火気筒を特定することができる。
【0025】
これにより、排気温度の上昇の抑制と失火気筒の特定を同時に行うことができ、排気通路に設けられた触媒コンバータを失火による熱から確実に保護することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明は、前記失火診断パラメータに排気温度と空燃比の少なくとも一方が用いられ、失火の有無は排気温度の変化量或いは空燃比のリーン側への変化量に基づいて判断されることを特徴とする。
【0027】
これによれば、排気温度と空燃比の少なくとも一方が失火診断パラメータとして用いられ、排気温度の変化量或いは空燃比のリーン側への変化量に基づいて失火の有無が判断される。
【0028】
たとえば、1気筒の燃料カットを解除した際にその気筒が失火気筒である場合は、未燃ガスが発生して排気通路内における後燃えが生じ、排気温度が所定の変化量以上に増加する。また、未燃ガスには多量の酸素が残留し、空燃比は所定の変化量以上にリーン側に変化する。したがって、気筒に失火が生じているか否かを正確に判断することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図に基づいて説明する。図1は、本発明の失火検出装置を備えたエンジン装置を概念的に示した全体構成図である。エンジン装置1は、車両に用いられており、エンジン本体2と、エンジン本体2に連結されている吸気通路3及び排気通路4を備えている。
【0030】
エンジン本体2は、気筒#1〜#4までの4つの気筒を有し、各気筒の吸気側には吸気ポート5を備え、吸気ポート5の上流側にはエンジン本体2と吸気通路3との間を連結するインテークマニホールド6が接続されている。インテークマニホールド6には、吸気ポート5の直上流位置にて各気筒毎に独立して燃料噴射を行うインジェクタ7が設けられている。
【0031】
インジェクタ7は、図示していない燃料供給路を介して燃料タンクと連通されており、燃料を所定タイミングで所定量だけ噴射することができる。また、シリンダヘッドには、各気筒の燃焼室9内の点火を行う点火プラグ10が設けられており、点火プラグ10はイグナイタ11に接続されている。
【0032】
吸気通路3は、上流側からエアクリーナボックス12、ターボ13のコンプレッサハウジング13a、インタークーラ14、スロットルバルブ15、タンブル生成バルブ16を備え、排気通路4は、エンジン本体1側からプリ触媒20、ターボ13のタービンハウジング13b、ウエストゲートバルブ21、フロント触媒22、リヤ触媒23を備えている。
【0033】
タンブル生成バルブ16は、タンブル駆動装置17により閉状態とされることにより燃焼室9内にタンブル流を生成することができる。また、ウエストゲートバルブ21は、アクチュエータ24により開閉され過給圧を調整するものであり、開状態により過給圧の上昇を抑制することができる。アクチュエータ24は、吸気通路3の負圧を駆動源とし、ソレノイドバルブ25により負圧を調整することによりウエストゲートバルブ21の開度を調整する。
【0034】
また、エンジン本体2、吸気通路3及び排気通路4には、エンジン動作状態を検出するための各種センサが設けられている。具体的には、エンジン本体2には、クランクシャフトの回転角度を検出するクランク角センサ31、カムシャフトの回転角度を検出するカム角センサ32、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ33が設けられている。また、吸気通路3には、コンプレッサハウジング13aの上流位置に吸入空気量を計測するためのエアフローメータ34、スロットルバルブ15のスロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ35、吸入空気の温度を検出するための吸気温センサ36が設けられている。
【0035】
更に、排気通路4には、プリ触媒20の上流位置にて排気ガス中に残留する酸素量を検出して空燃比を算出するためのA/F空燃比センサ41、プリ触媒20の下流位置にて排気ガスの排気温度を検出するための排気温センサ42、フロント触媒22の下流位置に空燃比フィードバック制御用のリヤO2センサ43が設けられている。
【0036】
上記構成を有するエンジン装置1の制御は、電子制御装置(以下、単に「ECU」という)50により行われる。図2は、ECU50の概略構成説明図である。ECU50は、マイクロコンピュータを中心として構成され、ROM51、RAM52、CPU53、入力ポート54、出力ポート55がバスライン56を介して互いに接続されている。
【0037】
また、各種センサから受け取ったアナログ信号をデジタル信号に変換して入力ポート54に引き渡すA/D変換器57、及び出力ポート55から受けた制御信号を駆動信号に変換して各種アクチュエータ類に出力するための駆動回路58を内蔵している。
【0038】
入力ポート54には、クランク角センサ31、カム角センサ32が接続され、また、A/D変換器57を介してエアフローメータ34、A/F空燃比センサ41、リアO2センサ43、排気温センサ42、吸気温センサ36が接続されている。出力ポート55には、イグナイタ11が接続され、また、駆動回路58を介してタンブル駆動装置17、インジェクタ7、ソレノイドバルブ25、及び図示していないインストルメントメータパネルに設けられる警告ランプ26が接続されている。
【0039】
ROM51は、制御プログラムや予め設定された固定データを記憶し、RAM52は、各種センサからの検出信号や学習値等を格納する。CPU53は、予め設定された固定データや各種センサからの検出信号等を用いてROM51に記憶した制御プログラムに従って演算処理を行い、燃料噴射制御、点火時期制御等を行う。そして、ECU50では失火の検知を行い、失火を検知した場合は排気温度の上昇を抑制して失火気筒の判別を行う失火検出制御が実施される。
【0040】
次に、上記構成を有するエンジン装置1の失火検出方法について図3のフローチャートに基づいて説明する。まず最初に、ステップS1では、失火の有無を診断するための失火診断パラメータの入手が行われる。失火診断パラメータは、排気温度と空燃比が用いられ、排気温度は排気温度センサ42により検出され、空燃比は、プリ触媒20の上流位置に設けられたA/F空燃比センサ41により検出される。
【0041】
ステップS2では、いずれかの気筒に失火が生じているか否かが判断される。この判断は、ステップS1にて入手した失火診断パラメータに基づいて行われる。具体的には、排気温度の上昇量と空燃比のリーン側への変化量に基づいて判断される。
【0042】
ここで、実際にいずれかの気筒に失火が生じている場合には、失火気筒から未燃ガスが排気通路に排出される。したがって、排気通路内に流れ込んだ未燃ガスは、プリ触媒20の熱により排気通路内にて燃焼する、いわゆる後燃えを発生させる。これにより、排気音センサ42により検出される排気温度は通常以上に上昇する。
【0043】
また、排気通路内に流れ込んだ未燃ガスは、プリ触媒20の上流位置では多量の酸素を含有している。したがって、プリ触媒20の上流位置に設けられたA/F空燃比センサ41は、多量の酸素を検出し、空燃比は通常以上にリーン側に変化する。
【0044】
したがって、排気温度が通常以上に上昇した場合若しくは空燃比が通常以上にリーン側に変化した場合(YES)は、いずれかの気筒に失火が生じていると判断し、排気温度の上昇を抑制すべくステップS3に進む。
【0045】
また、排気温度の上昇量が通常の範囲内でありかつ空燃比のリーン側への変化量が通常の範囲内である場合(NO)は、失火が生じていないと判断して、本ルーチンを抜ける(リターン)。ここまでの部分が失火診断手段に相当する。
【0046】
ステップS3では、全ての気筒#1〜#4に対する燃料カットが所定時間行われる。これにより、エンジン本体2は全気筒燃料カットとされ、失火気筒からの未燃ガスの排出は停止され、プリ触媒20における後燃えを防止できる。
【0047】
また、エンジン本体2は、慣性力によりエンジン回転を継続するため、吸気通路3より吸入された空気は、そのまま燃焼室9から排出されて排気通路4に流れ込み、排気通路4内を冷却する。したがって、プリ触媒20が、失火により高騰した排気温度によって熱せられていた場合には、迅速に冷却されることとなる。
【0048】
この結果、失火による排気温度の上昇を抑制することができ、プリ触媒20への熱による影響を防止することができる。特に、エンジン動作状態が高負荷運転領域内の場合には、失火による排気温度の上昇が急激になされるため、これを迅速に抑制することができ、プリ触媒20を確実に保護することができる。
【0049】
したがって、失火に起因したプリ触媒20の溶損を確実に防止することができ、その下流に位置するターボ13を保護することができる。この部分が排気温度抑制手段に相当する。
【0050】
尚、本実施の形態では、全気筒燃料カットを所定時間継続することによって排気温度を所定温度まで低下させているが、全気筒燃料カットの継続を排気温センサの検出値に基づいて決定しても良い。所定時間は排気温度が低下するまでの時間を見越して設定した時間、又は排気温センサの出力値に基づいて設定される時間、更には、排気温センサの検出値が所定の温度に達するまでの時間としても良い。
【0051】
そして、全気筒の燃料カットにより排気温度の上昇を抑制した後に、失火気筒の特定を行うべく、ステップS4以降に進む。ステップS4では、全気筒燃料カットから燃料カットを解除して燃料噴射を復帰させる気筒#nの指示がなされる。ここでは、気筒#1の燃料カット解除が指示される(n=1)。
【0052】
ステップS5では、指示された気筒#nの燃料カットの解除がなされ、燃料噴射の復帰が行われる。したがって、ステップS4から移行してきた場合は気筒#1に対する燃料カットの解除が行われる。そして、ステップS6へ進む。
【0053】
ステップS6では、気筒#nの燃料カット解除により失火が生じたか否かが判断される。ここで、燃料カット解除の際における失火診断パラメータの変化量が算出され、その変化量が予め設定されている失火判定量よりも大きいか否かが判断される。
【0054】
失火判定量は、ECU50のROM51内に予め設定されており、失火診断パラメータの変化量と比較される。失火診断パラメータは、ステップS1と同様に排気温度と空燃比が用いられ、これに対応する失火判定量も排気温度変化量と空燃比のリーン側への変化量が設定されている。
【0055】
失火診断パラメータの変化量が失火判定量よりも大きい場合(YES)はステップS9に進み、ステップS9にて失火気筒が特定される。ステップS9では、ステップS5にて燃料カットを解除したことによって失火が生じたとして、燃料カットを解除した気筒を失火気筒と特定し、本ルーチンを抜ける(リターン)。
【0056】
また、失火診断パラメータの変化量が失火判定量よりも小さい場合(NO)はステップS5にて燃料カット解除した気筒は失火気筒ではないと判断してステップS7へ進む。
【0057】
ステップS7では、気筒番号を表すnに1が加算される。これにより、次に燃料カット解除を行う気筒が指示される。したがって、ステップS5にて気筒#1の燃料カット解除が行われていた場合にはn=2となり、次は気筒#2の燃料カット解除を行うこととなる。そして、全気筒の燃料カット解除を実施したか否かを判断すべくステップS8へ移行する。
【0058】
ステップS8では、ステップS7にて1を加算したnが4よりも多いか否かが判断される。nと比較される「4」は、エンジン本体が有する気筒数を示し、6気筒を有するエンジンでは「6」となる。ここで、nが4以下である場合(NO)は、未だ全気筒の燃料カット解除を実施しておらず、全気筒に対する失火判断を行っていないとして、ステップS5に戻る。
【0059】
したがって、nが4よりも大きい数となるまでは、S5からS7までの処理が繰り返される。これにより、気筒#1から#4まで順番に燃料カット解除がなされ、燃料カット解除がなされる度にS6にて失火有無の判断が行われる。
【0060】
気筒数nが4よりも多い場合(YES)は、全気筒の燃料カット解除を終了しており、全気筒に対する失火判断を行ったが失火気筒を特定できなかったとして本ルーチンを抜ける(リターン)。この部分が失火気筒特定手段に相当する。
【0061】
以上の失火検出方法によれば、いずれかの気筒に失火が生じていると判断した場合には、まず最初に全気筒燃料カットが実施され、それから失火気筒の特定が行われる。
【0062】
これにより、失火による排気温度の上昇を迅速に抑制し、排気通路の上流に位置するプリ触媒20への失火による影響を防止することができる。特に、エンジン運転状態が高負荷運転領域内において失火を生じた場合でもプリ触媒20を確実に保護することができ、かつ保護した状態で失火気筒を特定することができる。尚、失火気筒を特定した後は、従来と同様に失火気筒への燃料カット制御が行われ、警報ランプ26(図2参照)が点灯される。
【0063】
上述の実施の形態における失火気筒の特定方法については、他の方法を用いても良い。例えば、上述の実施の形態では、失火気筒の特定は全気筒燃料カットから1気筒ずつ燃料カットを解除する気筒を増加させることにより行われたが、他の失火気筒特定方法として全気筒燃料カットから1気筒燃料カットとし、この1気筒燃料カットを全気筒に対して順番に実施した際の失火診断パラメータの変化に基づいて判断しても良い。
【0064】
図4は、上述の他の失火気筒特定方法を用いた失火検出用フローチャートである。図において、ステップS11〜ステップS13までは図3のステップS1〜ステップS3までと同様であるのでその詳細な説明を省略する。
【0065】
ステップS14では、ステップS13における全気筒燃料カットから任意の1気筒のみ燃料カットした1気筒燃料カットとすべく、当該任意の1気筒の指定がなされる。ここでは、気筒#1(n=1)が設定される。ステップS15では、気筒#1以外の全ての気筒#2、#3、#4の燃料カットが解除され、燃料噴射の復帰が行われ、ステップS16へ進む。
【0066】
ステップS16では、1気筒燃料カットにより失火が消滅しているか否かが判断される。ここで、1気筒燃料カットとした際における失火診断パラメータの変化量が予め設定されている失火判定量未満である場合(YES)は、ステップS19に進み、ステップS19にて失火気筒が特定される。ここでは、ステップS15にて気筒#nを1気筒燃料カットとしたために失火が消滅したとして、気筒#nを失火気筒と特定し、本ルーチンを抜ける(リターン)。
【0067】
また、ステップS16にて失火診断パラメータの変化量が失火判定量以上である場合(NO)は、ステップS15にて1気筒燃料カットとした気筒に失火は生じていないと判断して、ステップS17へ進む。
【0068】
ステップS17では、気筒番号を表すnに1が加算される。これにより、次に1気筒燃料カットされる気筒が指示される。したがって、ステップS15にて気筒#1の1気筒燃料カットが実施されていた場合にはn=2となり、次は気筒#2に対する1気筒燃料カットが実施されることとなる。そして、全気筒に対して1気筒燃料カットを実施したか否かを判断すべくステップS18へ移行する。
【0069】
ステップS18では、ステップS17にて1を加算したnが4よりも多いか否かが判断される。nと比較される「4」は、エンジン本体が有する気筒数を示し、6気筒を有するエンジンでは「6」となる。ここで、nが4以下である場合(NO)は、未だ全気筒に対して1気筒燃料カットを実施しておらず、全気筒に対する失火判断を行っていないとして、ステップS15に戻る。
【0070】
したがって、nが4よりも大きい数となるまでは、S15からS17までの処理が繰り返され、気筒#1から#4まで順番に1気筒燃料カットが実施される。そして、1気筒燃料カットが実施される度にS16にて失火の有無の判断が行われる。
【0071】
気筒数nが4よりも多い場合(YES)は、既に全気筒に対する1気筒燃料カットを実施しており、全気筒に対する失火判断を行ったが失火気筒を特定できなかったとして本ルーチンを抜ける(リターン)。
【0072】
このように、失火気筒の特定を行う際に燃料カットを行う気筒を1気筒のみとすることによってエンジンの出力トルクの減少度合を小さくすることができる。したがって、エンジン出力を極端に低下させることなく、失火気筒の特定を行うことができる。
【0073】
上述の失火気筒の特定方法については、更に他の方法を用いても良く、例えば、図5〜図7に示した差回転方式により行っても良い。差回転方式とは、各気筒毎のエンジン回転状態量(エンジン回転角速度)の変化により失火気筒の特定を行う方式であり、より詳しくは、本願出願人による特開平10−213058号公報に記載されている。
【0074】
図5は、差回転方式により失火気筒を特定する方法を用いた失火検出用フローチャートである。図において、ステップS21〜ステップS23までは図3のステップS1〜ステップS3までと同様であるのでその詳細な説明を省略する。
【0075】
ステップS24では、エンジン回転数Neが規定回転数(rpm)以下であるか否かの判断がなされ、エンジン回転数Neが規定回転数以下である場合(YES)は、差回転方式で失火気筒の特定を行うことが可能な運転領域であるとしてステップS25へ進み、規定回転数よりも高いエンジン回転数の場合(NO)は、ステップS22とステップS23の間に戻り、規定回転数以下となるまで全気筒燃料カットを継続する。
【0076】
差回転方式の場合、エンジン高回転領域ではエンジン内の慣性エネルギが大きいために失火時のエンジン回転変化量が小さく、失火判定が困難となるため、エンジン回転数Neが規定回転数以下となった場合にのみ失火気筒の特定を行う。
【0077】
ステップS25では、ステップS22にて行われた全気筒燃料カットの解除が行われ、全気筒に対する燃料噴射が復帰される。これにより、エンジンは、燃料噴射によるエンジン運転を再開する。そして、ステップS26にて、差回転方式による失火気筒の特定が行われる。
【0078】
ステップS26では、差回転方式による失火気筒の特定が行われる。具体的には、図6に示したように、ステップS31にてクランク角センサ31より入力されるクランクパルスと、カム角センサ32より入力されるカムパルスにより今回入力されたクランクパルスがいずれのクランク角に対応する信号かを識別し、ステップS32にてクランクパルス入力間に入力されるカムパルスの個数、燃焼気筒の順序により現在の燃焼気筒を識別する。
【0079】
ステップS33にて前回入力されたクランクパルスから今回入力されたクランクパルス入力までの時間を算出し、ステップS34にて所定クランク角毎のエンジン回転状態量として、各気筒間におけるエンジン回転速度を算出する。
【0080】
ステップS35では今回算出したエンジン回転速度から前回の同区間におけるエンジン回転速度を減算して燃焼行程気筒#nの回転速度の差、すなわち気筒#nに対する差回転DELENE#nを算出する。
【0081】
ステップS36では差回転DELENE#nの加算値を算出し、ステップS37では点火回数をカウントする。更に、ステップS38では今回算出したエンジン回転速度を前回のエンジン回転速度としてワークエリアにストアする。尚、ステップS37における点火回数は本ルーチンの処理回数と見なしても良い。
【0082】
そして、図7に示したように、ステップS41にて点火回数が設定回数に達したか否かを判断し、ステップS42にて各気筒の差回転DELNE#i(i=1〜4)を平均処理して各気筒毎の差回転平均値DNAVE#iを算出し、ステップS43にてこれら各差回転平均値DNAVE#iのうちの最大値DNAVEMAXを判別し、ステップS44にてこの最大値DNAVEMAXと各気筒毎の差回転平均値DNAVE#iをそれぞれ算出する。
【0083】
そして、ステップS45にて各気筒毎の平均値差SDNAVE#iを失火判定レベルLVLMISとそれぞれ比較し、ステップS46にて失火判定レベルLVLMISよりも平均値差SDNAVE#iの大きい気筒を失火気筒と特定する。
【0084】
また、上述の失火気筒の特定方法については、更に他の方法を用いても良く、例えば、図8に示したように、失火気筒の特定方法をエンジン運転領域に応じて変更する方法がある。
【0085】
これは、エンジン高回転領域ではエンジン内の慣性エネルギが大きいために失火時のエンジン回転変化量が小さく、差回転方式による失火気筒の特定が困難となるため、かかる領域では排気温度若しくは空燃比を用いた失火気筒の特定を行うこととするものである。この方法によれば、エンジン回転数が所定回転領域にまで低下するまで待つ必要がなく、失火気筒の特定をより迅速に行うことができる。尚、本実施の形態ではエンジン回転数が2000rpm以下が差回転方式による失火気筒判別領域とされている。
【0086】
この方法の場合、失火を検知したときにはまず最初にステップS53にて全気筒燃料カットとされ、排気温度の上昇が抑制され、その後に、ステップS54にてエンジン運転状態が予め設定された差回転方式による気筒判別領域内にあるか否かが判断される。
【0087】
そして、失火判別領域内にある場合(YES)は差回転方式による失火気筒の判別を行い、失火判別領域内にない場合(NO)は排気温度若しくは空燃比を用いた失火気筒の特定を行う。
【0088】
ステップS55により実施される差回転方式による失火気筒の特定は、図5のステップS26と同様であり、ステップS56により実施される排気温度若しくは空燃比を用いた失火気筒の特定は、図4のステップS14〜ステップS19と同様であるのでその詳細な説明を省略する。
【0089】
次に、本発明の第2の実施の形態について以下に図9に基づいて説明する。本実施の形態において特徴的なことは、排気温度の上昇を抑制すると同時に失火気筒の特定を行うことである。
【0090】
すなわち、上述の第1の実施の形態では、失火を検知した場合、全気筒燃料カットして排気温度の上昇を抑制した後に、失火気筒の特定を行っていたが、本実施の形態では、排気温度の上昇の抑制と失火気筒の特定を同時に行うものである。
【0091】
具体的には、エンジンの失火を検知すると燃料噴射を行う気筒を1気筒のみとする1気筒燃料噴射を行い、エンジン出力を低下させ、排気温度の上昇を抑制する。そして、同時に排気温度若しくは空燃比の変化量に基づいて燃料噴射を行っている気筒が失火しているか否かを判断する。失火していない場合は、1気筒燃料噴射を別の気筒に実施して同様に失火の有無を判断し、失火気筒の特定を行う。
【0092】
以下に、図9のフローチャートを用いて説明する。まず最初に、ステップS61及びステップS62にていずれかの気筒で失火が生じていると判断された場合にはステップS63に進み、ステップS63では、燃料噴射させる気筒#nを1とする設定がなされる。
【0093】
ステップS64では、気筒#nのみにより燃料噴射が行われる。したがって、気筒#2、#3、#4は、燃料カットされ、気筒#1のみが燃料噴射を行っている1気筒燃料噴射とされる。これにより、全気筒燃料カットよりも緩やかではあるが排気温度の上昇を抑制することができる。そして、失火気筒の特定を行うべくステップS65以降へ進む。
【0094】
ステップS65では、1気筒燃料噴射としたことにより失火が消滅したか否かが判断される。ここで、排気温度の低下量若しくは空燃比のリーン側への変化量が失火判定量未満である場合(YES)は、ステップS68へ進む。ステップS68では、1気筒燃料噴射となっている気筒#nに失火が生じているために失火診断パラメータの変化量が失火判定量よりも大きく変化しないと判断して、ステップS64にて1気筒燃料噴射とした気筒が失火気筒であると特定する。そして、本ルーチンを抜ける(リターン)。
【0095】
また、ステップS65にて排気温度の低下量若しくは空燃比のリーン側への変化量が失火判定量以上である場合(NO)は、ステップS64にて1気筒燃料噴射とされた気筒#nには失火が生じていないと判断して、ステップS66へ進む。
【0096】
ステップS66では、気筒番号を表すnに1が加算される。これにより、次に1気筒燃料噴射とされる気筒が指示される。したがって、ステップS64にて気筒#1により1気筒燃料噴射が実施されていた場合にはn=2となり、次は気筒#2による1気筒燃料噴射が実施されることとなる。そして、全気筒により1気筒燃料噴射を実施したか否かを判断すべくステップS67へ移行する。
【0097】
ステップS67では、ステップS66にて1を加算したnが4よりも多いか否かが判断される。nが4以下である場合(NO)は、未だ全気筒により1気筒燃料噴射を実施しておらず、全気筒に対する失火判断を行っていないとして、ステップS64に戻る。
【0098】
nが4よりも多い場合(YES)は、既に全気筒による1気筒燃料噴射を実施しており、全気筒に対する失火判断を行ったが失火気筒を特定できなかったとして本ルーチンを抜ける(リターン)。
【0099】
したがって、nが4よりも大きい数となるまでは、S64からS66までの処理が繰り返され、気筒#1から#4まで順番に1気筒燃料噴射が実施される。そして、1気筒燃料噴射が実施される度にS65にて失火有無の判断が行われる。
【0100】
以上の失火検出方法によれば、いずれかの気筒に失火が生じていると判断した場合には、1気筒燃料噴射とされ、失火による排気温度の上昇が抑制されると同時に失火気筒の特定が行われる。
【0101】
したがって、第1の実施の形態と同様に排気通路の上流に位置するプリ触媒20への失火による影響を防止することができ、かつ保護した状態で失火気筒を迅速に特定することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る多気筒エンジンの失火検出装置によれば、エンジンのいずれかの気筒で失火がおきたと判断した場合には、燃料カットが行われ、失火による排気温度の上昇が抑制される。そして、排気温度を安全な温度まで下げたところで、失火気筒の特定が行われる。したがって、失火による排気通路内の高温状態を防止することができ、触媒を確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の失火検出装置を備えたエンジン装置を概念的に示した全体構成図である。
【図2】ECUの概略構成説明図である。
【図3】第1の実施の形態における失火検出ルーチンのフローチャートである。
【図4】他の失火気筒特定方法を用いた失火検出ルーチンのフローチャートである。
【図5】更に他の失火気筒特定方法を用いた失火検出ルーチンのフローチャートである。
【図6】差回転を算出するための差回転算出ルーチンのフローチャートである。
【図7】失火気筒判別ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】他の失火気筒特定方法を用いた失火検出ルーチンのフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態における失火検出ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン装置
7 インジェクタ
13 ターボ
20 プリ触媒
31 クランク角センサ
32 カム各センサ
36 吸気温センサ
41 A/F空燃比センサ(失火診断パラメータ検出手段)
42 排気温センサ(失火診断パラメータ検出手段)
50 電子制御装置(ECU)
Claims (8)
- 排気ガスの状態を失火診断パラメータとして検出する失火診断パラメータ検出手段と、
該失火診断パラメータの変化に基づいて多気筒エンジンにおける失火の有無を診断する失火診断手段と、
高回転領域内において該失火診断手段が失火有りと診断した場合に前記エンジンの全ての気筒に対する燃料カットを実施して排気温度の上昇を抑制する排気温度抑制手段と、
該排気温度の上昇を抑制した後に失火気筒の特定を行う失火気筒特定手段とを備えたことを特徴とする多気筒エンジンの失火検出装置。 - 前記排気温度抑制手段は、
前記エンジンの全ての気筒に対する燃料カットを一定時間継続することを特徴とする請求項1に記載の多気筒エンジンの失火検出装置。 - 前記失火気筒特定手段は、
前記全気筒燃料カットから1気筒ずつ順番に燃料カットを解除し、
該解除した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの失火検出装置。 - 前記失火気筒特定手段は、
任意の1気筒のみ燃料カットした1気筒燃料カットを各気筒に対して順次実施し、
該1気筒燃料カットを実施した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの失火検出装置。 - 前記失火気筒特定手段は、
所定クランク角毎のエンジン回転状態量の変化により気筒失火を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの失火検出装置。 - 前記失火気筒特定手段は、
エンジン運転状態が前記高回転領域内にある場合は、任意の1気筒のみ燃料カットした1気筒燃料カットを各気筒に対して順次実施し、該1気筒燃料カットを実施した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒を特定し、
エンジン運転状態が低・中回転領域内にある場合は、所定クランク角毎のエンジン回転状態量の変化により失火気筒を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの失火検出装置。 - 排気ガスの状態を失火診断パラメータとして検出する失火診断パラメータ検出手段と、
該失火診断パラメータの変化に基づいて多気筒エンジンにおける失火の有無を診断する失火診断手段と、
該失火発生と診断した場合に任意の1気筒のみ燃料噴射を行う1気筒燃料噴射を実施して排気温度の上昇を抑制する排気温度抑制手段と、
該1気筒燃料噴射を他の各気筒に対してそれぞれ実施し、該1気筒燃料噴射を実施した際の失火診断パラメータの変化に基づいて失火気筒の特定を行う失火気筒特定手段とを備えたことを特徴とする多気筒エンジンの失火検出装置。 - 前記失火診断パラメータは、
排気温度と空燃比の少なくとも一方が用いられ、
失火の有無は、排気温度の変化量或いは空燃比のリーン側への変化量に基づいて判断されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の多気筒エンジンの失火検出装置。
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