JP4163191B2 - プラスチック製蓋材を有するブリスターパック - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチック製蓋材を有するブリスターパックに関し、特に内容物の取り出しが容易であり、密封性に優れたプラスチック製蓋材を有するブリスターパックに関する。
従来医薬品、食品等の包装に、内容物を収容するポケット部を有するブリスターフィルムと、それをシールする蓋材とからなるブリスターパックが多用されている。ブリスターパックは、通常ブリスターフィルムのポケット部を指で押すことにより、蓋材を突き破って内容物を取り出す、いわゆるPTP(Press Through Pack)の形で使用される。
しかし従来のPTPは蓋材にアルミニウム箔が使用されている。アルミニウム箔は易開封性に優れているが、突き破った時に切断され易く、切断された微小片を錠剤等の内容物とともに誤飲する危険がある。また裂けやすい、ピンホールが発生し易い等といった問題もある。さらにPTPに印刷する場合、通常蓋材に印刷するが、アルミニウム箔への詳細な印刷は不可能であった。
そこで特開平11-314667号(特許文献1)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アルミニウム箔及びイージーピールフィルムがこの順に積層されたシートからなる蓋材を有し、錠剤収容室を形成した底材の上面に、イージーピールフィルムを介して蓋材がシールされた錠剤包装用袋であって、蓋材周縁部にタブ部が設けられており、かつ錠剤収容室を区画するカット目が蓋材に設けられており、錠剤収容室ごとに蓋材をカットすることにより開封する錠剤包装用袋を提案している。この錠剤包装用袋では、アルミニウム箔とPETフィルムが積層されており、かつ錠剤収容室ごとに蓋材をカットすることにより開封するので、アルミニウム箔が切断されて微小片が生じることが少なく、アルミニウム箔を錠剤とともに誤飲する危険性が低下している。
しかしアルミニウム箔には高価である、重い等といった問題もある。さらにブリスターフィルムが通常プラスチックからなるため、蓋材にアルミニウム箔を使用すると、各材料をリサイクルするために分別回収する必要がある。分別されないまま回収されたPTPは、埋め立て又は焼却により処分されることが多い。しかしアルミニウム箔を有する蓋材では、使用後の焼却処理において、アルミニウム箔の発熱量が多いために焼却炉が傷んだり、溶融一体化して焼却効率が低下したりする問題がある。そのため、環境保護の観点から、アルミニウム箔を有する蓋材をできるだけ使用しないのが望ましい。
そこでプラスチックからなる蓋材が提案されている。例えば蓋材として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン等からなるフィルムを使用することが提案されている。しかしこれらの樹脂からなるフィルムはガスバリア性が悪く、内容物が変質し易い。特にポリ塩化ビニル及びポリ塩化ビニリデンには、燃焼時に塩素系ガスが発生するという問題もある。
特開2001-72127号(特許文献2)は、製品収納部を設けたポリエステル樹脂シートからなるパッケージ本体と、ポリエステルの不透明な基材シートとをホットメルトにより接着してなるPTPを提案している。特許文献2は蓋材であるポリエステル製不透明基材シートとして、具体的にはガスバリア性に優れたPETシートを記載している。しかしPETシートは剛性が強く、開封性(プッシュスルー性)に欠け、内容物の取り出しが困難である。
そこで特開2004-99137号(特許文献3)は、酸成分としてテレフタル酸を主成分とする結晶性ポリエステル樹脂(a-1)98〜80質量%と、融点170℃以上の結晶セグメント及び融点又は軟化点が100℃以下であり、分子量が400〜8,000である軟質重合体からなるブロック共重合ポリエステル樹脂(a-2)2〜20質量%とからなるポリエステル樹脂層(A)の少なくとも片面に、ポリエステル樹脂層(A)中に含まれる結晶性ポリエステル樹脂(a-1)の融点より10℃以上高い融点を有するポリエステル樹脂層(B)を積層し、少なくとも一軸延伸した後、ポリエステル樹脂層(A)に含まれる結晶性ポリエステル樹脂(a-1)の融点より5℃低い温度以上〜ポリエステル樹脂層(B)の融点未満の温度で熱処理してなる延伸ポリエステルフィルムからなるPTP用蓋材を提案している。
特許文献3は、結晶性ポリエステル樹脂(a-1)としてPET−イソフタレート共重合体を挙げており、ブロック共重合ポリエステル樹脂(a-2)としてポリブチレンテレフタレート(PBT)−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体等を挙げており、ポリエステル樹脂層(B)としてPET、PBT、ポリエチレンナフタレート(PEN)等を挙げている。特許文献3の蓋材では、上記延伸によりポリエステル樹脂層(A)の配向性が消失するが、ポリエステル樹脂層(B)が配向性を維持しているので、ポリエステルの耐熱性を保持したまま易開封性が向上している。しかしこの蓋材も易開封性が十分とは言えなかった。
プラスチック製蓋材を有するPTPの易開封性を向上させるために、ブリスターフィルムのポケット部に対向する位置において、蓋材にハーフカットを設けることも提案されている。しかし多数のハーフカットを設けると、蓋材の印刷性が低下したり、製造コストが上昇したりする。
特開平11-314667号 特開2001-72127号 特開2004-99137号
従って、本発明の目的は、内容物の取り出しが容易であり、リサイクルが容易であり、密封性に優れ、かつ廉価なプラスチック製蓋材を有するブリスターパックを提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、カール性プラスチックフィルムを基材とする蓋材を、ブリスターフィルムから引き剥がすことにより開封するブリスターパックは、内容物の取り出しが容易であり、リサイクルが容易であり、密封性に優れ、かつ廉価であることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のブリスターパックは、内容物を収容するポケット部を有するブリスターフィルム、及びそれをシールする蓋材からなり、前記蓋材が、(a) カール性プラスチックフィルム、(b) 前記カール性プラスチックフィルムと異なる樹脂からなる他のプラスチックフィルム及び(c) 熱シール性フィルムをこの順に有する積層シートからなり、前記熱シール性フィルムを介して前記ブリスターフィルムにシールされており、もって前記蓋材を前記ブリスターフィルムから引き剥がすと、前記プラスチックフィルムのカール性により、前記蓋材が実質的に持ち上げられた状態に保持されることを特徴とする。
前記カール性プラスチックフィルムは、弾性復元力を保持した伸長状態で前記他のプラスチックフィルムに接着されているのが好ましい。前記他のプラスチックフィルムは、剛性及びガスバリア性に優れたポリエチレンテレフタレートフィルムであるのが好ましい。
前記カール性プラスチックフィルムは、カール形状を記憶させたポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルムであるのが好ましい。前記カール性PBTフィルムは、前記PBTのガラス転移温度超〜融点未満の温度T1でカール形状に賦形処理され、前記ガラス転移温度以下の温度T2まで冷却されることにより前記カール形状に固定され、前期ガラス転移温度超〜前記温度T1未満の温度T3で平坦な形状又は逆カール形状に変形加工され、前記ガラス転移温度以下の温度T4まで冷却されることにより前記平坦な形状又は逆カール形状に固定されたものであるのが好ましい。この形状記憶PBTフィルムを有する蓋材は、前記ブリスターフィルムに熱シールされた時に前記温度T1以上の温度で処理されると、形状回復能により実質的にカール形状を回復する。
前記ブリスターフィルムが前記ポケット部を多数有する場合、前記蓋材は前記ブリスターフィルムの各ポケット部を区画するように格子状に設けられた蓋材分割用ハーフカットを有するのが好ましく、これにより前記蓋材をハーフカットに沿って容易に引き裂くことができるので、取り出したい内容物の数に応じて、開封するポケット部を自在に選択することができる。前記ブリスターフィルムが前記ポケット部を多数有する場合、前記蓋材は開封開始端部及び前記ブリスターフィルムの各ポケット部間に、開封方向に直交する方向に前記蓋材の一端から他端まで延在する帯状の非シール層が設けられているのが好ましい。蓋材の非シール層を有する部分をタブ部として利用することにより、蓋材をブリスターフィルムから容易に引き剥がすことができる。
本発明のブリスターパックは、カール性プラスチックフィルムを基材とする蓋材を有するので、蓋材をブリスターフィルムから引き剥がすと、プラスチックフィルムの非常に大きなカール性により、蓋材が実質的に持ち上げられた状態に保持される。そのため、開封によりできた帯状フラップ部をブリスターフィルムから分離しなくても、蓋材を開封したままの状態で、ブリスターフィルムのポケット部から内容物を容易に取り出すことができる。
本発明のブリスターパックの蓋材は、プラスチックフィルム積層体からなるので、印刷が容易であり、詳細な印刷が可能である。また蓋材に、油性マジックペン等を用いて容易に手書きすることができる。また廉価であるだけでなく、リサイクルも容易である。このような特性を有する本発明のブリスターパックは、錠剤、カプセル等の医薬品、各種食品、乾電池、歯ブラシ等の包装用途に有用である。
[1] ブリスターパック
(1) ブリスターパックの構造
図1〜7は本発明のブリスターパックの一例を示す。本発明のブリスターパックは、内容物を収容するポケット部10を有するブリスターフィルム1と、ブリスターフィルム1の平坦部11に熱シールされた蓋材2とからなる。
図2及び3に示すように、蓋材2は、カール性プラスチック(PBT)フィルム層200と、押出ラミネーションされたポリエチレン層201と、他のプラスチック(PET)フィルム層202と、接着層203と、シーラント層204とからなる。シーラント層204の一部は非シール層20となっている。図1に示すように、非シール層(図中のハッチングを付していない部分)20は、蓋材2の開封開始端部22及び各ポケット部10間において、開封方向に直交する方向に蓋材2の一端から他端まで帯状に延在している。非シール層20では、シーラント層204が接着層203及びブリスターフィルム1に接合しているが、実質的に接着していない。このため、図3に示すように、蓋材2の開封開始端部(タブ部)22を容易に摘むことができる。非シール層20の幅d2は指で摘める程度に任意に設定すればよい。ただし内容物の密封のために、非シール層20の幅d2はブリスターパックの密封性を失わない程度にする必要がある。具体的には、各ポケット部10から非シール層20までの長さd1及びd3は、ポケット部10間の長さDの25%以上にする。特に長さd3は、開封開始端からポケット部10までの長さ(d2+d3)の50%以上にする。
タブ部22を引き上げると、蓋体2はブリスターフィルム1の平坦部11から剥離する。蓋体2がカール性プラスチック(PBT)フィルム200を有することにより、図4に示すように、開封によりできた帯状フラップ部23のカール性は非常に大きい。従って、帯状フラップ部23をブリスターフィルム1から分離しなくても、蓋材2を開封したままの状態で、ブリスターフィルム1のポケット部10から内容物を容易に取り出すことができる。
図1に示すように、各ポケット部10の間において、蓋材2の上面側には、開封方向に直交する方向の一端から他端まで延在する蓋材分割用ハーフカット24a、及び開封方向の一端から他端まで延在する蓋材分割用ハーフカット24bを設けるのが好ましい。蓋材分割用ハーフカット24aは、非シール層20の開封開始端20'上に設けるのが好ましい。蓋材分割用ハーフカット24a及び24bは、蓋材2の上面から、カール性プラスチック(PBT)フィルム層200、ポリエチレン層201及び他のプラスチック(PET)フィルム層202を貫通して、接着層203に到達しているのが好ましい。蓋材分割用ハーフカット24a及び24bは必ずしもミシン目状でなくてもよい。
蓋材2は、各ポケット部10を区画するように格子状に設けられた分割用ハーフカット24a及び24bに沿って容易に引き裂くことができるので、取り出したい内容物の数に応じて、開封するポケット部10を自在に選択することができる。ただし分割用ハーフカット24a及び24bは、必ずしも全てのポケット部10の境界に設ける必要はなく、内容物の取り出し量に応じて、適宜設ける境界を選択してもよい。図1に示すように、少なくとも蓋材2の縁部における、分割用ハーフカット24a及び24bの末端にノッチ25を設けるのが好ましく、これにより蓋材2の引き裂きを容易に開始することができる。
開封方向に直交する方向に延在する蓋材分割用ハーフカット24aは、蓋材2の引き剥がしを一列毎に停止し易くする機能も有する。勿論必要に応じて、蓋材2は複数のポケット部10に亘って、切断することなく連続的に剥離することができる。必要に応じて、開封によりできた帯状フラップ部23を、分割用ハーフカット24a及び/又は24bに沿って切断し、ブリスターフィルム1から分離してもよい。帯状フラップ部23を取り去っても、シーラント層204には一列毎に非シール層20が設けられているので、図5に示すように、残留している蓋材2の端部22を持ち上げて、蓋材2を容易に引き剥がすことができる。
図6に示すように、ブリスターフィルム1には、各ポケット部10の間において、少なくとも開封方向に直交する方向の一端から他端まで延在する小片分割用ハーフカット26aを、下面から設けるのが好ましい。必要に応じて、開封方向の一端から他端まで延在する小片分割用ハーフカット26bも、ブリスターフィルム1の下面から設けてもよい。小片分割用ハーフカット26a及び26bの深さは、ブリスターフィルム1の厚さに応じて適宜設定すればよいが、一般的にブリスターフィルム1の厚さの50%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。図6に示すように、ブリスターフィルム1の縁部における、小片分割用ハーフカット26a及び26bの末端にノッチ25を設けると、ブリスターパックを小片に分割するのが容易になる。ブリスターパックを小片に分割しても、シーラント層204には一列毎に非シール層20が設けられているので、図7に示すように、各小片の蓋材2の端部22を持ち上げて、蓋材2を容易に引き剥がすことができる。
図8は、本発明のブリスターパックの別の例を示す。なお図1〜7に示す例と同じ部材又は部分には同じ参照番号を付してある。この例では、蓋材2がカール性プラスチック(PBT)フィルム層200と、接着層203と、シーラント層204とからなる以外、図1〜7に示す例と同じである。
(2) 蓋材の層構成
(a) カール性プラスチックフィルム
蓋材2の基材であるカール性プラスチックフィルム200は、ポリエステルフィルムからなるのが好ましく、特にポリブチレンテレフタレート(PBT)が好ましい。PBTフィルムは形状記憶性を有し、カール形状を記憶させることができ、ガスバリア性及び耐熱性にも優れている。また用済み後に焼却しても有害ガスが発生しないので、後処理も容易である。
PBTフィルムは、基本的に1,4-ブタンジオールとテレフタル酸とからなる飽和ポリエステルフィルムである。但し形状記憶性、耐熱収縮性等の物性を損なわない範囲で、1,4-ブタンジオール以外のジオール成分、又はテレフタル酸以外のカンボン酸成分を共重合成分として含んでいてもよい。そのようなジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンメタノール等が挙げられる。またジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、コハク酸等が挙げられる。PBTフィルムを構成するPBT樹脂の具体例としては、例えば東レ(株)から商品名「トレコン」として市販されているホモPBT樹脂を挙げることができる。
PBTフィルムは、単一樹脂成分からなるものに限定されず、複数の樹脂成分からなるものでもよい。樹脂成分の組合せとしては、複数のPBT樹脂の組合せの他に、一種又は二種以上のPBT樹脂に、その特性を損なわない範囲で他の樹脂を添加したものが挙げられる。他の樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル;ポリフェニレンサルファイド(PPS);ポリアミド(PA);ポリイミド(PI);ポリアミドイミド(PAI);ポリエーテルサルフォン;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリカーボネート(PC);ポリウレタン;フッ素樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;アクリル樹脂;ポリスチレン(PS);ポリ塩化ビニル(PVC);熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。例えばフィルム原料であるPBT樹脂がポリエチレンを含有していると、フィルム製造時の成膜性が向上し、膜厚の均一性に優れたPBTフィルムが得られる。他の樹脂を含有する場合、その割合はPBTフィルム全体を100質量%として、5〜20質量%であるのが好ましく、5〜15質量%であるのがより好ましく、5〜10質量%であるのが特に好ましい。従って特に断りがない限り、本明細書において使用する用語「PBTフィルム」は、PBTの単体のみならず、PBT+他の樹脂からなる組成物を含むものと理解すべきである。
PBTフィルムは、公知の添加剤、すなわち消臭剤、抗菌剤、防カビ剤、難燃剤、撥水剤、防汚剤、香料、マイナスイオン発生剤、酸化チタンや炭酸カルシウム等の体質顔料、可塑剤、酸化肪止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、界面活性剤、染料や顔料等の着色剤、流動性の改善のための潤滑材、結晶化促進剤(核剤)、無機充填材等を適宜含有しても良い。
PBTは一般に約220〜230℃の融点及び約20〜55℃のガラス転移温度(Tg)を有する。なお融点はASTM D4591により測定することができ、ガラス転移温度はJIS K7121により測定することができる(以下同じ)。
PBTフィルムの厚さは約5〜50μmであるのが好適である。PBTフィルムの厚さを約5μm未満とするのは技術的に困難であり、約50μm超にしても蓋体のコストが高騰するだけで、意味がない。PBTフィルムの好ましい厚さは10〜30μmである。
PBTフィルムは空冷インフレーション成形法により製造されたものが好ましい。空冷インフレーション成形法により得られたPBTフィルムを用いることにより、付与した形状を安定的に回復できる形状記憶PBTフィルムが得られる。PBTフィルムを空冷インフレーション成形法により製造する方法として、例えばWO 2004/026558に記載の方法を挙げることができる。空冷インフレーション成形法によるPBTフィルムは、一般的に耐熱収縮性にも優れており、通常熱収縮率がMD(機械方向)及びTD(幅方向)ともに2%以下である。熱収縮率はPBTフィルムを150℃に10分間加熱することにより測定したものである。
(b) 他のプラスチックフィルム
蓋材2の剛性、ガスバリア性、機械的強度、耐水性等を高めるために、蓋材2はカール性プラスチックフィルム200と異なる樹脂からなる他のプラスチックフィルム202を有するのが好ましい。限定する趣旨ではないが、他のプラスチックフィルム202はカール性プラスチックフィルム200とブリスターフィルム1の間に設けるのが好ましい。他のプラスチックフィルム202としてはPETフィルム、PENフィルム、PBNフィルム、PPSフィルム、PAフィルム、PIフィルム、PAIフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、PEEKフィルム、PCフィルム、ポリウレタンフィルム、フッ素樹脂フィルム、PEフィルム、二軸延伸PPフィルム(OPPフィルム)、PVCフィルム、アクリル樹脂フィルム、PSフィルム等が挙げられる。特に蓋材2の剛性及びガスバリア性を高めたい場合、PETフィルムが好ましい。
PETフィルムは、基本的にエチレングリコールとテレフタル酸とからなる飽和ポリエステルフィルムである。但しPETフィルムの特性を損なわない範囲で、エチレングリコール以外のジオール成分、又はテレフタル酸以外のカンボン酸成分を共重合成分として含んでいてもよい。そのようなジオール成分としては、例えば、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンメタノール等が挙げられ、またジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、コハク酸等が挙げられる。PETはテレフタル酸以外のジカルボン酸成分としてイソフタル酸を含むのが好ましい。PETがイソフタル酸成分を含むことにより、PETフィルムの結晶性が向上する。PETは、一般に約250〜270℃の融点及び約70〜80℃のガラス転移温度を有する。PETフィルムは、例えば東レ(株)の「ルミラー」や、東洋紡績(株)の「東洋紡エステルフィルム」や、ユニチカ(株)の「エンブレットPC」等のように、通常二軸延伸フィルムとして市販されている。
PBTフィルムと同様に、PETフィルムは、単一樹脂成分からなるものに限定されず、複数の樹脂成分からなるものでもよい。樹脂成分の組合せとしては、複数のPET樹脂の組合せの他に、一種又は二種以上のPET樹脂に、その特性を損なわない範囲で上記のような他の樹脂を添加したものが挙げられる。従って、特に断りがない限り、本明細書において使用する用語「PETフィルム」は、PETの単体のみならず、PET+上記他の樹脂からなる組成物を含むものと理解すべきである。PETフィルムも、PBTフィルムと同じく、添加剤を適宜含有しても良い。PETフィルムの厚さも、PBTフィルムの場合と同じ理由により約5〜50μmであるのが好ましい。
蓋材2の引裂を容易にするために、他のプラスチックフィルム202として一方向の易引裂性を有するものを用いてもよい。一方向の易引裂性を有するフィルムとして、一軸配向又は配向度が異なる二軸配向のポリエステルフィルムが好ましい。配向度が異なる二軸配向のPETフィルムは、「エンブレットPC」(ユニチカ(株))として市販されている。
(c) 接着層
接着層201,203に特に制限はないが、接着性を有するフィルム状のプラスチックからなるのが好ましい。接着層201,203には、押出ラミネーションしたポリエチレン、ホットメルト、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVA)、ポリビニルアセタール系樹脂[例えばポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(PVB樹脂)、変性PVB等]、塩化ビニル樹脂等が使用できる。
(d) シーラント層
ブリスターフィルム1の平坦部11に熱シールするシーラント層204は、シーラントフィルム又はホットメルトからなる。シーラントフィルムは、ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、アイオノマー、ポリスチレン等からなる。またシーラント層204はイージーピール性を有するのが好ましい。
シーラントフィルムとして、例えばポリエチレンベースフィルムと低分子量ポリエチレンフィルムとを有する積層フィルムを使用することができる。このような積層ポリエチレンフィルムは、例えば760FD(東レ合成フイルム(株)製)として市販されている。またシーラントフィルムとして、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)とポリエチレンとの混合物からなるフィルムも使用できる。またエチレンと炭素数3〜18のα-オレフィンとの直鎖状共重合体[密度(JIS K6922):0.870〜0.910 g/cm、MFR(JIS K6921、190℃、2.16kg荷重):1〜100 g/10分]、及びポリスチレン組成物からなるシーラントフィルムも使用可能である。
(e) 印刷層
カール性プラスチックフィルム200には、必要に応じて文字及び/又は図柄を印刷してもよい。カール性プラスチックフィルム200に印刷層を設ける場合、予めグラビア印刷、インクジェット印刷等により文字及び/又は図柄を設けておく。印刷層はカール性プラスチックフィルム200の片面及び両面のいずれに設けてもよい。
印刷インキとしては、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリウレタン樹脂系等のベース熱可塑性樹脂に顔料や種々の添加剤を配合したものを用いることができる。二液型ポリウレタン樹脂系の印刷インキは耐水性に優れている。
(f) 無機物層
蓋材2のガスバリア性や耐水性を高めるために、カール性プラスチックフィルム200に金属又は無機酸化物からなる無機物層を設けてもよい。無機物層は、例えば蒸着法、ゾルゲル法等により設けることができる。金属としてはアルミニウム、チタン、珪素等が挙げられる。無機酸化物としては酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化チタン、窒化珪素、窒化チタン等が挙げられる。また必要に応じて、カール性プラスチックフィルム200にアルミニウム箔、ステンレス箔等を貼り合わせてもよい。
(3) ブリスターフィルム
内容物を収容するポケット部10を有するブリスターフィルム1は公知の材料からなるものでよい。ブリスターフィルム1用樹脂としては、例えばPET等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、PVC、PS等が挙げられるが、環境保護、透明性、強度、耐熱性等の点からPET又はPPが好ましい。ブリスターフィルム1の厚さは、内容物、成形性、強度、コスト等に応じて適宜設定すればよいが、一般的に約0.05〜約1mmである。ポケット部10の径、深さ、単位面積当たりの数等は、ブリスターパックの密封性を確保できる範囲内で、内容物に応じて適宜設定すればよい。
[2] 各フィルムの予備加工
(1) 線状痕の形成
蓋体2の易裂性を高めるために、カール性プラスチックフィルム200、他のプラスチックフィルム202及びシーラントフィルム204の少なくとも一つに、以下に述べる方法により多数の実質的に平行な線状痕を形成してもよい。
フィルム強度と良好な直線的易裂性を両立するために、線状痕の深さは各フィルムの厚さの1〜40%であるのが好ましく、具体的には0.1〜10μmであるのが好ましい。線状痕の幅は0.1〜10μmであるのが好ましく、線状痕同士の間隔は10〜200μmであるのが好ましい。
各フィルム200、202及び204に線状痕を形成するには、例えばWO 03/091003に開示の方法を採用することができる。この方法では、多数のモース硬度5以上の微粒子を表面に有するロール又はプレートに、連続走行するフィルムを押し付けながら摺接させることにより、フィルムに多数の実質的に平行な線状痕を形成する。微粒子としてはダイヤモンド微粒子が好ましい。フィルムをロール又はプレートに押し付ける手段としては、空気を吹き付ける手段、又はフィルムに摺接するブラシが好ましい。この方法により得られた線状痕はフィルムを貫通していないため、線状痕を形成したPETフィルムを他のプラスチックフィルム202として用いても、十分な保香性及びガスバリア性を確保することができる。
線状痕は各フィルム200、202及び204の少なくとも片面に全体的に形成するのが好ましい。これにより、各フィルム200、202及び204は、フィルム自体の配向性に関わらず一方向の直線的易裂性が付与され、任意の部位から線状痕に沿って直線的に裂くことができる。
(2) 微細孔の形成
蓋体2の易裂性を高めるために、カール性プラスチックフィルム200、他のプラスチックフィルム202及びシーラントフィルム204の少なくとも一つに、以下に述べる方法により多数の微細孔を全面に形成してもよい。
微細孔は、0.5〜100μmの平均開口径及び約500個/cm2以上の分布密度を有するのが好ましい。微細孔の分布密度が約500個/cm2未満であると、引裂性が不十分である。フィルム強度の観点から、微細孔の分布密度は1×103〜1×104個/cm2であるのがより好ましく、1×103〜5×103個/cm2であるのが特に好ましい。
各フィルム200、202及び204に微細孔を形成するのに、例えば日本国特許第2063411号及び特開2002-59487号に開示の方法を採用することができる。例えば日本国特許第2063411号の方法では、鋭い角部を有する多数のモース硬度5以上の微粒子が表面に付着した第一のロール(上記線状痕形成用ロールと同じ)と、表面が平滑な第二のロールとの間を均一な押圧力を受けながらフィルムが通過するので、フィルムに微細孔が多数形成される。第二ロールとしては、Niメッキ、Crメッキ等を施した鉄系ロール、ステンレス系ロール、特殊鋼ロール等を用いることができる。
微細孔をシーラントフィルム204に形成する場合、微細孔は貫通孔又は未貫通孔のいずれでも良い。微細孔をカール性プラスチックフィルム200又は他のプラスチックフィルム207に設ける場合、容器の密封性の観点から微細孔は未貫通孔であるのが好ましい。第一ロール及び第二ロール間の押圧力を調節することにより、貫通孔及び未貫通孔の一方又は両方を形成することができる。
[3] ブリスターパックの製造方法
図9及び10は、本発明のブリスターパックを製造するための装置の一例を示す概略図である。この装置を使用して、図1〜7に示すブリスターパックを製造する例について以下説明するが、勿論本発明はこの製造方法に限定されるものではない。
(1) 蓋材の製造工程
カール性プラスチックフィルム200としてPBTフィルムを用いる場合、PBTの形状記憶性を利用して蓋材(積層シート)2にカール形状を記憶させることができる。カール形状を記憶した積層シート2を作製するには、例えばWO 2004/026577に記載の2通りの方法を採用することができる。
第一の方法を利用すれば、(a) (i) PBTフィルム200をカール形状に保持しながらPBTのガラス転移温度Tg超〜融点未満の温度T1で賦形処理した後、他のプラスチック(PET)フィルム202と積層するか、(ii) PBTフィルム200及び他のプラスチック(PET)フィルム202を積層したシートをカール形状に保持しながら温度T1で賦形処理することによりカール形状を有する積層シートを作製し、(b) 賦形積層シートをTg以下の温度T2まで冷却してカール形状に固定し、(c) 賦形積層シートをTg超〜T1未満の温度T3で平坦な形状に変形しながら又は変形した後、シーラントフィルム204と積層し、(d) Tg以下の温度T4まで冷却して平坦な形状に固定することにより、カール形状を記憶した積層シート2が得られる。また第二の方法を利用すれば、(a) PBTフィルム200及び他のプラスチック(PET)フィルム202を積層したシートを、カール形状に保持しながらTg以下の温度T5で賦形処理(冷間加工)し、(b) 賦形積層シートを、Tgを超える温度T6で平坦な形状に変形し、(c) Tg以下の温度T7まで冷却して平坦な形状に固定することことにより、カール形状を記憶した積層シート2が得られる。これらの方法で作製した形状記憶PBT積層シート2は平坦であるが、それから熱シールした蓋材2はカール性を回復しているので、ブリスターフィルム1から剥離すればカールする。
図9は、第一の方法により積層シート2を製造するための装置の一例を示す概略図である。PBTフィルム原反を巻いたリール30から巻き戻したPBTフィルム200は、圧力調整ロール40,40及びガイドロール41を経て、ダイ42より押出した溶融ポリエチレン201を介して、リール31から巻き戻した他のプラスチック(PET)フィルム202を重ねながら一対の冷却ロール43,43'間を通し(押出ラミネーション)、賦形用の冷却ロール43で搬送しながらPBTのTg超〜融点未満の温度T1で賦形処理する。これによりPBTフィルム200及び他のプラスチック(PET)フィルム202からなる積層シート(a)のPBTフィルム200にカール形状を記憶させることができる。温度T1は、具体的には、75〜160℃であるのが好ましく、100〜140℃であるのがより好ましい。本明細書において、カール形状の記憶とは、形状記憶PBT積層シート2を反らした時にその状態を維持できるデッドホールド性とは異なり、賦形処理した温度T1以上に形状記憶PBT積層シート2を曝すことにより、賦形処理後に与えられた形状(平坦な形状、逆カール形状等)からカール形状に戻る(形状記憶PBT積層シート2を反らすことができる)性質を意味する。例えばポリエチレン201の溶融温度を約300℃とし、冷却ロール43の温度を20〜30℃とすることにより、PBTフィルム200を約130℃で賦形処理することができる。
積層シート(a)を形成する際、PBTフィルム200に弾性変形領域(1〜3%の伸度)内のMD方向延伸を施した状態で他のプラスチック(PET)フィルム202に接着するのが好ましい。これにより、積層シート(a)にカール性を付与できる。1〜3%の延伸を行うには、PBTフィルム200に10〜20 kgf/m幅の張力をかければよい。PBTフィルム200を延伸せずに他のプラスチック(PET)フィルム202と接着する場合、PBTフィルム200にかける張力は5kgf/m幅以下である。
温度T1で上記賦形処理することにより得られた積層シート(a)は、ロール44によりTg以下の温度T2まで冷却してカール形状に固定する。温度T2は、具体的には40℃以下であるのが好ましい。カール形状に固定した積層シート(a)は、ガイドロール41を経てグラビアロール45,45に送り、そこで他のプラスチック(PET)フィルム202に接着剤(例えばホットメルト)203を塗布し、次いで乾燥炉46で接着剤層203を乾燥する。その後、圧力調整ロール40,40を通り、接着剤層203に、リール32から巻き戻したシーラントフィルム204を重ねながら一対の加熱ロール47,47の間を通すことにより(ドライラミネーション)、Tg超〜T1未満の温度T3で平坦な形状に変形する。温度T3は、具体的には、60〜100℃であるのが好ましい。次いでPBTフィルム200を外側にしてリール33に巻回しながらTg以下の温度T4まで冷却する。これにより、巻き戻したときに積層シート2は実質的にカールしない(もちろん積層シート2は経時的にはカールする)。温度T4は、具体的には40℃以下であるのが好ましい。
図8に示す蓋材2の作製方法は、温度T1での賦形処理後、他のプラスチック(PET)フィルム202を積層せずに、温度T2まで冷却する以外、上記と同じである。
(2) ブリスターフィルムの製造工程及び熱シール工程
図10はブリスターフィルム1を製造するとともに、得られたブリスターフィルム1に蓋材2を熱シールするための装置の一例を示す概略図である。ブリスターフィルム1用の材料フィルム原反を巻いたリール34から巻き戻した材料フィルム1は、ヒータ50により加熱した後、成形装置51によりポケット部10を形成する。この例では、加熱した材料フィルム1を金型に押し付ける圧空成形によりブリスターフィルム1を製造しているが、ブリスターフィルム1の製造方法は特に制限されず、他の公知の方法、例えば材料フィルムをドラムの凹部に真空引きしながら加圧成形するドラム式真空成形法等を用いてもよい。
上記の方法により得られたブリスターフィルム1の各ポケット部10に、充填装置52により錠剤等の内容物を充填した後、リール33から巻き戻した蓋材(積層シート)2をシーラントフィルム層204を下にして重ねながら一対のロール48,48'の間に通し、蓋材シール装置53により熱シールする。内容物を充填した後、必要に応じてポケット部10を窒素等の不活性ガスで置換してもよい。限定する趣旨ではないが、蓋材シール装置53としては、例えば蓋材2のシール部(図1のハッチング部分)21を押圧する矩形状の加熱面を有する複数の押圧部530が、非シール層20を形成するための空隙531を設けて配置されたシールヘッド53a、及びポケット部10を収容する凹部を有する下側金型53bを具備するものを用いればよい。これによりシーラント層204の一部を非シール層20とすることができる。熱シールした蓋材2は、通常熱シール時にT1以上の温度で処理され、形状回復能により実質的にカール形状を回復するので、ブリスターフィルム1から剥離すると、カールした状態になる。イージーピール性を付与するために、熱シール温度は140〜180℃程度であるのが好ましい。熱シールにより得られた積層シートを、加工装置54により打ち抜き/ハーフカット加工する。加工装置54は複数のパンチを具備するのが好ましい。打ち抜き/ハーフカット加工自体は公知の方法により行うことができる。打ち抜き加工とハーフカット加工は同時に行っても、連続的に行っても良い。
ポケット部10の形成、熱シール及び打ち抜き/ハーフカット加工は間欠的に行うため、フィルム1及び熱シール後の積層シートが一定の張力に保たれるように、図10に示すように上下動自在のたわみ防止用ロール49を設けるのが好ましい。また各ロール41',48'には、ポケット部10を収容可能な凹部を有するものを用いる。
以上の通り、図面を参照して本発明を説明したが、本発明はそれらに限定されず本発明の趣旨を変更しない限り種々の変更を加えることができる。
本発明の一実施例によるブリスターパックを示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 図2の部分Bを示す拡大断面図である。 図1のブリスターパックを開封した状態を示す拡大断面図である。 図1のブリスターパックを開封した状態を示す別の拡大断面図である。 図1のブリスターパックの底面図である。 図1のブリスターパックを小片に分割した状態を示す拡大断面図である。 本発明の別の実施例によるブリスターパックを示す拡大断面図である 図1のブリスターパックの蓋材を製造する装置の一例を示す概略図である。 図1のブリスターパックを製造するための装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1・・・ブリスターフィルム
10・・・ポケット部
11・・・平坦部
2・・・蓋材
20・・・非シール層
20'・・・非シール層の開封開始端
21・・・シール部
22・・・開封開始端部(タブ部)
23・・・帯状フラップ部
24a,24b・・・蓋材分割用ハーフカット
25・・・ノッチ
26a,26b・・・小片分割用ハーフカット
200・・・カール性プラスチック(PBT)フィルム層
201・・・ポリエチレン層
202・・・他のプラスチック(PET)フィルム層
203・・・接着層
204・・・シーラント層
30,31,32,33,34・・・リール
40・・・圧力調整ロール
41,41'・・・ガイドロール
42・・・ダイ
43,44・・・冷却ロール
45・・・グラビアロール
46・・・乾燥炉
47・・・加熱ロール
48,48'・・・接合用ロール
49・・・たわみ防止用ロール
50・・・ヒータ
51・・・成形装置
52・・・充填装置
53・・・蓋材シール装置
53a・・・シールヘッド
530・・・押圧部
531・・・空隙
53b・・・下側金型
54・・・加工装置

Claims (7)

  1. 内容物を収容するポケット部を有するブリスターフィルム、及びそれをシールする蓋材からなるブリスターパックにおいて、前記蓋材は、(a) カール性プラスチックフィルム、(b) 前記カール性プラスチックフィルムと異なる樹脂からなる他のプラスチックフィルム及び(c) 熱シール性フィルムをこの順に有する積層シートからなり、前記熱シール性フィルムを介して前記ブリスターフィルムにシールされており、もって前記蓋材を前記ブリスターフィルムから引き剥がすと、前記プラスチックフィルムのカール性により、前記蓋材が実質的に持ち上げられた状態に保持されることを特徴とするブリスターパック。
  2. 請求項に記載のブリスターパックにおいて、前記カール性プラスチックフィルムは、弾性復元力を保持した伸長状態で前記他のプラスチックフィルムに接着されていることを特徴とするブリスターパック。
  3. 請求項1又は2に記載のブリスターパックにおいて、前記カール性プラスチックフィルムは、カール形状を記憶させたポリブチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とするブリスターパック。
  4. 請求項に記載のブリスターパックにおいて、前記カール性ポリブチレンテレフタレートフィルムは、前記ポリブチレンテレフタレートのガラス転移温度超〜融点未満の温度T1でカール形状に賦形処理され、前記ガラス転移温度以下の温度T2まで冷却されることにより前記カール形状に固定され、前記ガラス転移温度超〜前記温度T1未満の温度T3で平坦な形状又は逆カール形状に変形加工され、前記ガラス転移温度以下の温度T4まで冷却されることにより前記平坦な形状又は逆カール形状に固定され、前記蓋材が前記ブリスターフィルムに熱シールされた時に前記温度T1以上の温度で処理され、形状回復能により実質的にカール形状を回復していることを特徴とするブリスターパック。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のブリスターパックにおいて、前記他のプラスチックフィルムはポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とするブリスターパック。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のブリスターパックにおいて、前記ブリスターフィルムは前記ポケット部を多数有し、前記蓋材は前記ブリスターフィルムの各ポケット部を区画するように格子状に設けられた蓋材分割用ハーフカットを有することを特徴とするブリスターパック。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のブリスターパックにおいて、前記ブリスターフィルムは前記ポケット部を多数有し、前記蓋材は開封開始端部及び前記ブリスターフィルムの各ポケット部間に、開封方向に直交する方向に前記蓋材の一端から他端まで延在する帯状の非シール層が設けられていることを特徴とするブリスターパック。
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