JP4161510B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オートドキュメントフィーダ(ADF)機構により原稿を紙送りしながら所定位置に配置されたイメージセンサで画像を読み取るADF読み取り手段と、透明な原稿台上に載置された原稿に対してイメージセンサを移動させつつ画像を読み取るフラットベッド(FB)方式のFB読み取り手段とを備えているファクシミリ装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この従来のファクシミリ装置によると、FB読み取り手段により読み取った原稿の画像とADF読み取り手段により読み取った原稿の画像とを混在させてファクシミリ送信することができなかった。このため、例えば厚い本の様なものに記載されている原稿を単票原稿と共にファクシミリ送信したい場合には、本の該当ページを予めコピーして単票化しておいて全てをADF機構にセットして全ての原稿をADF読み取り手段で読み取ってファクシミリ送信するか、あるいは、単票原稿も本と同じくFBにセットして全ての原稿をFB読み取り手段で読み取ってファクシミリ送信するしかなく、面倒な操作が必要になるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、オートドキュメントフィーダ(ADF)とフラットベッド(FB)とを備えているファクシミリ装置において、ADFとFBとにより読み取った画像を混在させてファクシミリ送信できる様にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1のファクシミリ装置は、オートドキュメントフィーダ(ADF)機構により原稿を紙送りしながら所定位置に配置されたイメージセンサで画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、透明な原稿台上に載置された原稿に対してイメージセンサを移動させつつ画像を読み取るフラットベッド(FB)方式の第2の画像読み取り手段とを備えているファクシミリ装置において、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段との両方を使用して画像を読み取る際に、予め、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段により読み取った原稿の送信順位を設定しておく送信順位設定手段と、該送信順位設定手段の設定した送信順位に従い、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段とを駆動制御して、前記設定された送信順位に従って原稿の画像を読み取る読み取り制御手段とを備えると共に、さらに、以下の構成をも備えることを特徴とする。
(A1) 前記送信順位設定手段は、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の読み取り手段のいずれを用いて原稿を読み取るかをページ単位で設定することができる手段として構成されていること。
(B1) 前記読み取り制御手段は、記送信順位設定手段により設定された送信順位に従って、1ページ毎に前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段のいずれによる画像の読み取りを行う設定となっているかを判断しながら、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段をページ単位で切り替える駆動制御をする制御手段として構成されていること。
また、請求項2のファクシミリ装置は、ADF機構により原稿を紙送りしながら所定位置に配置されたイメージセンサで画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、透明な原稿 台上に載置された原稿に対してイメージセンサを移動させつつ画像を読み取るFB方式の第2の画像読み取り手段とを備えているファクシミリ装置において、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段との両方を使用して画像を読み取る際に、予め、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段により読み取った原稿の送信順位を設定しておく送信順位設定手段と、該送信順位設定手段の設定した送信順位に従い、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段とを駆動制御して、前記設定された送信順位に従って原稿の画像を読み取る読み取り制御手段とを備えると共に、さらに、以下の構成をも備えることを特徴とする。
(A2) 前記送信順位設定手段は、前記第1の画像読み取り手段によって読み取った原稿の途中のページとして前記第2の読み取り手段によって読み取った原稿を混在させる混在型の送信順位を予め設定することができる手段として構成されていること。
(B2) 前記読み取り制御手段は、前記送信順位設定手段が混在型の送信順位を設定した場合に、当該混在型の送信順位に従って、前記第1の画像読み取り手段で画像の読み取りを行った後に、前記第2の画像読み取り手段で画像の読み取りを行い、再び前記第1の画像読み取り手段で画像を読み取る様に、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段を駆動制御する制御手段として構成されていること。
そして、請求項3はのファクシミリ装置は、請求項1又は2記載のファクシミリ装置において、さらに、以下の構成をも備えたことを特徴とする。
(A3) 前記送信順に設定手段は、前記第2の読み取り制御手段によって読み取った画像の送信順位を、何ページ目とするかを設定する手段として構成されていること。
【0006】
この請求項1〜3の各ファクシミリ装置によれば、ADFを利用した第1の画像読み取り手段とFBを利用した第2の画像読み取り手段との両方を使用して画像を読み取る際に、送信順位設定手段で、予め、第1の画像読み取り手段及び第2の画像読み取り手段により読み取った原稿の送信順位を設定しておく。すると、読み取り制御手段は、送信順位設定手段の設定した送信順位に従い、第1の画像読み取り手段と第2の画像読み取り手段とを駆動制御して、設定された送信順位に従って原稿の画像を読み取る。この結果、ADFを利用して読み取った画像とFBを利用して読み取った画像とを、設定した送信順位に従ってファクシミリ送信することができる様になる。
【0007】
また、請求項4のファクシミリ装置は、請求項1〜3のいずれか記載のファクシミリ装置において、さらに、以下の構成をも備えたことを特徴とする。
(C) 前記読み取り制御手段が、前記送信順位設定手段の設定した送信順位に従い、前記第2の画像読み取り手段による読み取り順位になったとき、前記原稿台に原稿をセットして読み取り動作を実行すべき旨のメッセージを表示装置に表示するメッセージ表示手段を備えていること。
【0008】
この請求項4のファクシミリ装置によれば、第2の画像読み取り手段による読み取り順位になったとき、メッセージ表示手段が、原稿台に原稿をセットしてFB方式での読み取り動作を実行すべき旨のメッセージを表示装置に表示する。この結果、ユーザは、ADFを利用して画像を読み取るべき原稿をまとめてADFにセットしておき、メッセージ表示手段によるメッセージが表示されたら、FBの原稿台に本などの送信原稿をセットすればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態であるファクシミリ装置を図面に従って説明する。このファクシミリ装置1は、図1に示す様に、ADF原稿セットトレイ3と、原稿ガイド5と、紙送りローラ7と、ADF原稿排紙トレイ9と、コンタクトガラス11と、読み取りモジュール13と、光源15とからなるADF読み取り機構を備えている。また、これに加えて、FB押さえ板17とガラス製のFB原稿台19とを備え、前述の読み取りモジュール13及び光源15とからFB読み取り機構をも備えている。
【0010】
ADF読み取り機構にて画像を読み取る場合は、図1(A)に示す様に、ADF原稿セットトレイ3上に原稿Aをセットして読み取り開始を指令することにより、紙送りローラ7が回転して原稿Aをコンタクトガラス11上を通過させつつ紙送りする。すると、コンタクトガラス11の直下にある読み取りモジュール13が、コンタクトガラス11を介して原稿Aの画像を読み取る。これに対し、FB読み取り機構にて画像を読み取る場合は、図1(B)に示す様に、原稿台17の上に原稿Bを載置し、FB押さえ板17で原稿Bを原稿台19に押し当てた状態として読み取り開始を指令することにより、読み取りモジュール13及び光源15が図示矢印の様に移動しつつ、原稿Bに記載されている画像の読み取りを実行する。
【0011】
次に、実施の形態のファクシミリ装置1の制御系統の概略について説明する。このファクシミリ装置1は、図2に示す様に、CPU21と、ROM23と、RAM25と、操作パネル27と、プリンタ29と、符号・復号器31と、LCD33と、ADF制御部35と、FB制御部37と、モデム39と、NCU41等から構成されている。
【0012】
CPU21は、このファクシミリ装置1の制御の中枢を司り、各種のプログラムを実行する。ROM23は、CPU21が実行する各種のプログラムや制御データ等を予め記憶している。RAM25は、各種のプログラムを実行する際のワークエリアとして機能し、例えば、原稿から読み取った画像データを記憶したりする。操作パネル27は、各種のプログラムを実行する際の条件などを指定するための多数のキーを備えている。プリンタ29は、外部から受信したファクシミリデータを印刷出力する。符号・復号器31は、このファクシミリ装置1で読み取った画像データをG3圧縮形式のデータに符号化したり、逆に、G3圧縮形式のデータをプリンタ29で印刷出力可能な形式の画像データに復号化したりする。LCD33は、各種のメッセージ等を表示するために設けられている。ADF制御部35は、ADF読み取り機構を駆動して、ADFにセットされた原稿から画像データを読み取る制御を実行する。FB制御部37は、FB読み取り機構を駆動して、FBにセットされた原稿から画像データを読み取る制御を実行する。モデム39及びNCU41は、外部との通信のために設けられている。
【0013】
次に、実際に、ADFとFBの両方で読み取った原稿の画像データをファクシミリ送信する例について説明する。この様なファクシミリ送信を行う場合には、まず、ADFに原稿をセットし、操作パネル27からダイヤル入力を行った後、操作パネル27に備えられている「FB混在」キーを押下する。すると、LCD33に、「FB: ? PAGE」といった表示がなされる。そこで、ユーザは、FBの原稿を送るページ数を操作パネル27のテンキーで入力し、続けてセットキーを押下することによってページの指定を実行する。例えば、2ページ目と4ページ目をFBからとするときは、[2][セット][4][セット][スタート]とキーを押下する。最後のスタートキー押下は読み取り開始の指示に相当する。
【0014】
こうして読み取り開始が指示されると、図3に示す様に、まず、n=0と初期化を実行する(S10)。なお、nはページ数を意味する。そして、nをn+1にインクリメントし(S20)、nページはADFか否かを判断する(S30)。ADFであると判断された場合は(S30:YES)、ADF読み込みを実行する(S40)。一方、ADFではないと判断された場合は(S30:NO)、FB読み込みを実行する(S50)。ここで、FB読み込みを実行する際には、LCD33に原稿をFBの原稿台19にセットしてスタートキーを押す様にとのメッセージが表示される。従って、ユーザはこのメッセージに従って、原稿をFBの原稿台19にセットしてスタートキーを押下する。こうして、ADF読み込み又はFB読み込みを実行したら、nは最終ページか否かを判断する(S60)。そして、最終ページでない場合には、再びS20以下の処理に戻り、最終ページであるときは本処理を終了する。nが最終ページか否かの判断は、ADF原稿セットトレイ3にセットされた原稿が全てなくなり、かつ、FB読み込みでページ指定された原稿の読み込みも終了したことによって、最終であると判断することができるが、例えば、ADF原稿の枚数、あるいはADF原稿とFB原稿との総枚数を、予め指定(テンキーで入力)しておくことによっても、判断可能である。なお、ADFあるいはFBで読み取った原稿の画情報をファクシミリ送信するに際しては、原稿を読み取りながらファクシミリ送信する、いわゆる「直接送信」であっても良いし、一旦、画情報をメモリに格納してからファクシミリ送信する、いわゆる「メモリ送信」であっても良い。
【0015】
以上説明した様に、本実施の形態のファクシミリ装置1によれば、ADF読み取り機構とFB読み取り機構のそれぞれから読み取った画像データを混在させた形でファクシミリ送信することができる。従って、単票原稿と厚手の本の所定ページとを混在させてファクシミリ送信しようとするとき、本の該当ページをコピーして単票化する必要がないし、逆に、単票原稿も全てFB読み取り機構で読み取らせる必要もなく、極めて使い勝手がよいという効果が発揮される。
【0016】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内においてさらに種々の形態を採用することができることはもちろんである。例えば、上記実施の形態では、FB読み込みのメッセージをLCD33に視覚的に表示する様にしたが、その旨を音声によって聴覚的に表示する様にしても良いし、その両方によって表示する様にしても良い。
【0017】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、オートドキュメントフィーダ(ADF)とフラットベッド(FB)とを備えているファクシミリ装置において、ADFとFBとにより読み取った画像を混在させてファクシミリ送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態のファクシミリ装置の原稿読み取り部分を示す断面図である。
【図2】 実施の形態のファクシミリ装置の制御系統を示すブロック図である。
【図3】 実施の形態のファクシミリ装置における制御処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・ファクシミリ装置、3・・・ADF原稿セットトレイ、5・・・原稿ガイド、7・・・紙送りローラ、9・・・ADF原稿排紙トレイ、11・・・コンタクトガラス、13・・・読み取りモジュール、15・・・光源、17・・・FB押さえ板、19・・・FB原稿台、21・・・CPU、23・・・ROM、25・・・RAM、27・・・操作パネル、29・・・プリンタ、31・・・符号・復号器、33・・・LCD、35・・・ADF制御部、37・・・FB制御部、39・・・モデム、41・・・NCU。
Claims (4)
- オートドキュメントフィーダ機構により原稿を紙送りしながら所定位置に配置されたイメージセンサで画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、
透明な原稿台上に載置された原稿に対してイメージセンサを移動させつつ画像を読み取るフラットベッド方式の第2の画像読み取り手段と
を備えているファクシミリ装置において、
前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段との両方を使用して画像を読み取る際に、予め、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段により読み取った原稿の送信順位を設定しておく送信順位設定手段と、
該送信順位設定手段の設定した送信順位に従い、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段とを駆動制御して、前記設定された送信順位に従って原稿の画像を読み取る読み取り制御手段と
を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えることを特徴とするファクシミリ装置。
(A1) 前記送信順位設定手段は、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の読み取り手段のいずれを用いて原稿を読み取るかをページ単位で設定することができる手段として構成されていること。
(B1) 前記読み取り制御手段は、前記送信順位設定手段により設定された送信順位に従って、1ページ毎に前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段のいずれによる画像の読み取りを行う設定となっているかを判断しながら、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段をページ単位で切り替える駆動制御をする制御手段として構成されていること。 - オートドキュメントフィーダ機構により原稿を紙送りしながら所定位置に配置されたイメージセンサで画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、
透明な原稿台上に載置された原稿に対してイメージセンサを移動させつつ画像を読み取るフラットベッド方式の第2の画像読み取り手段と
を備えているファクシミリ装置において、
前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段との両方を使用して画像を読み取る際に、予め、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段により読み取った原稿の送信順位を設定しておく送信順位設定手段と、
該送信順位設定手段の設定した送信順位に従い、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段とを駆動制御して、前記設定された送信順位に従って原稿の画像を読み取る読み取り制御手段と
を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えることを特徴とするファクシミリ装置。
(A2) 前記送信順位設定手段は、前記第1の画像読み取り手段によって読み取った原稿の途中のページとして前記第2の読み取り手段によって読み取った原稿を混在させる混在型の送信順位を予め設定することができる手段として構成されていること。
(B2) 前記読み取り制御手段は、前記送信順位設定手段が混在型の送信順位を設定した場合に、当該混在型の送信順位に従って、前記第1の画像読み取り手段で画像の読み取りを行った後に、前記第2の画像読み取り手段で画像の読み取りを行い、再び前記第1の画像読み取り手段で画像を読み取る様に、前記第1の画像読み取り手段及び前記第2の画像読み取り手段を駆動制御する制御手段として構成されていること。 - 請求項1又は2記載のファクシミリ装置において、さらに、以下の構成をも備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
(A3) 前記送信順位設定手段は、前記第2の読み取り制御手段によって読み取った画像の送信順位を、何ページ目とするかを設定する手段として構成されていること。 - 請求項1〜3のいずれか記載のファクシミリ装置において、さらに、以下の構成をも備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
(C) 前記読み取り制御手段が、前記送信順位設定手段の設定した送信順位に従い、前記第2の画像読み取り手段による読み取り順位になったとき、前記原稿台に原稿をセットして読み取り動作を実行すべき旨のメッセージを表示装置に表示するメッセージ表示手段を備えていること。
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