JP4158464B2 - インクカートリッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク供給口を剥離可能なテープで封止したインクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット方式のプリンタ等の画像形成装置は、キャリッジ上に搭載された記録ヘッドのノズルからインク液滴を噴射させ、被記録媒体上に画像を記録するものであり、インク液の噴射は、記録ヘッドに配設された圧電アクチュエータ等を駆動して圧力波を発生させることにより行われる。インクは、記録ヘッドに着脱可能に搭載されるインクカートリッジから供給されるが、このインクカートリッジには、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口が設けられている。インクカートリッジの製造時には、このインク供給口を覆って封止するように封止テープが剥離可能に装着される。
【0003】
この封止テープは、空気不透過性の樹脂、または金属箔、あるいはそれらの積層から形成されており、インク供給口を覆ってインクカートリッジの筐体の壁面に熱溶着されることで、インク供給口からインクが漏れたりしないように封止されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、他の封止テープとして、高分子フィルム層と金属層と自己粘着材層とが積層された構造とし、塑性を有することで、平面でないインク供給口への密着性の向上を図ったものがあった(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−71472号公報(第16頁0097段落)
【特許文献2】
特開平5−293970号公報(第2頁第0008段落 − 第3頁第0016段落)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、利用者がインクカートリッジを使用しようとして装着された封止テープを剥離したとき、インク供給口から封止テープに付着したインクは封止テープの表面に曝露された状態にあり、封止テープがインク供給口に沿う塑性を有するとしても、剥離した状態において、いわゆるふにゃふにゃな柔軟な状態にあるようなものでは、剥離後の形状が一定せず、利用者の手をインクで汚したり、テープを机上に置いたとき、テープの下面にインクが付着していると机上を汚し、あるいはテープの上面にインクが付着していると他の物を汚すことがある。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、封止テープに付着していたインクが、テープの剥離後に机上や他のまわりの物を汚すことが少ないようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のインクカートリッジは、筐体の外壁に開口され、前記筐体の内部に収容したインクを記録ヘッドに供給するためのインク供給口と、帯形状を有し、前記筐体の外壁に、前記インク供給口を覆って、前記帯形状の長手方向に沿って平坦な状態で剥離可能に固着された封止テープとを備え、 前記封止テープは、塑性を有するように金属材料を樹脂に混合して形成されており、前記封止テープは、その長手方向の一端から剥離される場合に加えられる外力によって、前記外壁への固着面と反対側の面が圧縮され、且つ、前記封止テープの固着されている側の面では、前記封止テープの固着部分と剥離された部分との境目付近において固着状態を保持する力に抗して利用者に引っ張られる力によって面方向に伸びる作用を受けることで、前記固着面と反対側の面が内側になるように折り込まれるように構成されており、この折り込みは、剥離されたあとに前記固着部分が前記塑性により長手方向にほぼ環状に湾曲した形状となって維持されるものであることを特徴とする。
【0009】
この構成のインクカートリッジでは、利用者が、その長手方向に沿って封止テープを剥離した場合に、封止テープは、与えられた外力によってほぼ環状に湾曲した形状に維持されるので、剥離した封止テープを机上等に置いたときに、インク供給口のインクが付着した封止テープの面は、机上面に対してほぼ直角となる。
【0010】
また、請求項2に係る発明のインクカートリッジは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記封止テープの一端に、剥離時に利用者が前記封止テープを把持するための前記外壁に固着されていない把持部を備え、前記封止テープが前記筐体の外壁に装着されたとき、前記封止テープの前記把持部とは反対側の他端で、前記インク供給口を覆うように配置され、前記封止テープが剥離されたとき、前記他端を内部に巻き込む渦巻き形状に維持されることを特徴とする。
【0011】
この構成のインクカートリッジでは、請求項1に係る発明の作用に加え、封止テープは外壁に固着されていない把持部より剥離されるので、把持部とは反対側の他端にインク供給口から漏れて付着したインクが、渦巻き状に巻き取られた封止テープの内側に位置される。
【0012】
【0013】
【0014】
また、請求項3に係る発明のインクカートリッジは、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、前記筐体の外壁に開口され、前記筐体内部に外気を供給する大気連通孔をさらに備え、前記封止テープは、一端の把持部と前記インク供給口を覆う他端との間で、前記大気連通孔を覆うように前記筐体の外壁に沿って装着されていることを特徴とする。
【0015】
この構成のインクカートリッジでは、請求項1または2に係る発明の作用に加え、封止テープは、把持部より剥離を開始して大気連通孔を開放し、次にインク供給口を開放することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクカートリッジの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1〜図6を参照して、本実施の形態のインクカートリッジ1の構造について説明する。図1は、インクカートリッジ1を記録ヘッド72に搭載した状態を示す断面図である。図2は、インクカートリッジ1の斜視図である。図3は、図2に示す2点鎖線A−A’における矢視方向から見たインクカートリッジ1の断面図である。図4は、図3に示す2点鎖線B−B’における矢視方向から見たインクカートリッジ1の断面図である。図5は、図2に示す2点鎖線A−A’における矢視方向から見たインクカートリッジ1の分解断面図である。図6は、封止テープ23が装着されたインクカートリッジ1を示す斜視図である。
【0017】
図1に示すように、インクジェットプリンタ等の画像形成装置では、被記録媒体に沿って走査移動されるキャリッジ52に、記録ヘッド72を支持したヘッドホルダ50が搭載され、そのヘッドホルダ50にインクカートリッジ1が着脱可能に装着される。インクカートリッジ1は、その下面に設けられたインク供給口17をヘッドホルダ50側のジョイント部材74に嵌合し、マニホールド部材73を通して記録ヘッド72の多数のインク噴射チャンネル(図示外)にインクを分配する。記録ヘッド72は、公知のように、圧電素子あるいは発熱素子からなるアクチュエータを駆動することによって、各インク噴射チャンネルからインクを噴射するものである。
【0018】
次に、図2に示すように、本実施の形態におけるインクカートリッジ1は、透明もしくは半透明の樹脂材料により矩形状に形成されたケース2と、上蓋部材3と、下蓋部材4とで構成されている。ケース2は、対向する一対の第1の側壁2a,2bと、その一対の側壁間を連結する一対の第2の側壁2c,2dとを有し、上下両端面を開放した矩形の筒状をなしている。上下の蓋部材3,4は、ケース2の上下両開放面を覆うように熱溶着されている。尚、ケース2と上下の蓋部材3,4とで、本発明における「筐体」を構成する。
【0019】
さらに、図3に示すように、ケース2は、第1の側壁2a,2bとほぼ平行に延びる仕切壁5,6、その両仕切壁の下端と接続して底部開放面とほぼ平行に延びる底部仕切壁7、およびその底部仕切壁7から底部開放面に向け垂直に延びる仕切壁7a,7bによって内部が区画されている。仕切壁5,6、底部仕切壁7、および仕切壁7a,7bは、第2の側壁2c,2d間(図2参照)を接続する方向(紙面表裏方向)に伸びている。そして、底部仕切壁7、仕切壁7a,7bおよび第2の側壁2c,2dに囲まれた部分に形成された大気連通室33は、ケース2の下面において開放されている。
【0020】
仕切壁5,6、底部仕切壁7、および第2の側壁2c,2dに囲まれたところには、上面をケース2の上端において開放した第1インク室9が形成され、インクを吸収したポリウレタンフォーム等の多孔質材8を収容している。一方の第1の側壁2a、仕切壁5および第2の側壁2c,2dに囲まれた部分には、第2インク室10が形成され、他方の第1の側壁2b、仕切壁6および第2の側壁2c,2dに囲まれた部分には、バッファ室11が形成されている。第2インク室10は、上端をケース2の上面において開放し、かつ下端を底部仕切壁7の下面に沿って曲げ、その下端をケース2の下面において開放している。また、バッファ室11は、その上端および下端をケース2の上面および下面においてそれぞれ開放している。
【0021】
上蓋部材3は、第1,第2インク室9,10およびバッファ室11の上端をそれぞれ覆って、側壁2a〜2dおよび仕切壁5,6の上端に熱溶着によって固定されている。下蓋部材4は、第2インク室10、大気連通室33およびバッファ室11の下端をそれぞれ覆って、側壁2a〜2dおよび仕切壁7a,7bの下端に熱溶着によって固着されている。その結果、第2インク室10は、側壁2aに沿う垂直部分10aと、第1インク室9の下側に位置する水平部分10bとから略L字形をなす。尚、大気連通室33とバッファ室11とを仕切る仕切壁7bには開口部7cが設けられており、この開口部7cを介して、大気連通室33とバッファ室11とが連通している。
【0022】
底部仕切壁7には、第1インク室9と第2インク室10とを接続する連通孔15が形成されている。上蓋部材3には、第2インク室10の上端開放面に対応してインク充填口13が形成され、そのインク充填口13はシール材21により封止されている。また、第1インク室9とバッファ室11とは、上蓋部材3に、仕切壁6の上端をまたぐようにして形成された通路16により連通されている。すなわち、通路16は、上蓋部材3の上面に凹状に形成され、その一端は開口14を介して第1インク室9に連通され、他端は貫通孔16aを介してバッファ室11に連通されている。通路16の上面はシール材22により封止されている。
【0023】
下蓋部材4には、第2インク室10の下端開放面に対応して第2インク室10のインクを記録ヘッド72に供給するためのインク供給口17が形成され、大気連通室33の下端開放面に対応して大気連通孔18が形成されている。大気連通孔18は、その周壁18aが筒状に上方(ケース2の内部方向)に突設されており、この大気連通孔18を介して大気連通室33がインクカートリッジ1の外部に大気連通されている。また、突設された大気連通孔18の周囲の下蓋部材4の内壁面には、大気連通孔18を環状に囲うようにリブ18bが突状に形成されている。大気連通孔18が環状に突出していること、およびリブ18bを設けたことで、第1インク室9から通路16、バッファ室および開口部7cを介して大気連通室33に浸入したインクが、大気連通孔18を介してインクカートリッジ1の外部に流出することが防止されている。
【0024】
また、図4に示すように、第2インク室10には、連通孔15とインク供給口17とを結ぶ最短路上に、リブ状の障壁31が形成されている。この障壁31はケース2の底部仕切壁7から一体に突設させ、下蓋部材4の内壁面と接合させることで形成することが好ましい。また、底部仕切壁7の下面7dは、連通孔15の下端から第2インク室10の垂直部分10aに向かって上昇するように傾斜面となっている(図3参照)。障壁31の一方の端は、連通孔15の側部に位置し、他端は第2インク室10の垂直部分10aに近いところまで延びている。これにより、記録ヘッド72からのインク噴射により生じた負圧によって第2インク室10からインクがインク供給口17へ流れるのにともない、第1インク室9から連通孔15を出たインクは、矢印Cのように障壁31を迂回して第2インク室10の垂直部分10aに入った後、水平部分10bに入ってインク供給口17に至る。インクが消費されると、大気連通孔18から大気連通室33、バッファ室11、通路16をとおって第1インク室9へ空気が供給される。
【0025】
また、インク供給口17の第2インク室10側の面には、ステンレス製の網状のフィルタ24が取り付けられている。このフィルタ24は、第2インク室10内のインクが表面張力により自然状態では漏出しない程度の目の大きさを持っている。
【0026】
そして、図6に示すように、インク供給口17および大気連通孔18は、熱溶着等により剥離可能に貼り付けされる封止テープ23にて閉塞される。インク充填口13とインク供給口17とが別であるので(図5参照)、インク充填口を兼ねる従来のもののように、インク供給口17のまわりが、あらかじめ、インク充填前に充填時のインクで濡れているということがないため、封止テープ23は、インク供給口17が変形しない程度の弱い熱溶着であっても十分なシール効果を発揮することができる。
【0027】
この封止テープ23は、例えばポリプロピレン等の空気不透過性の樹脂に、例えばアルミ等の金属が混合された材料を原料として成形された帯状のテープである。封止テープ23は、その幅が、下蓋部材4の短手方向の長さ、すなわち、ケース2の側壁2c,2d方向の厚みとほぼ同じであり、その長さが、下蓋部材4の長手方向の長さ、すなわち、ケース2の側壁2a,2b方向の厚みよりも十分に長くなるように形成されている。
【0028】
封止テープ23は、その長手方向の一方の端部23bが、下蓋部材4の長手方向のインク供給口17側(ケース2の側壁2a側)の縁端にあわせられ、下蓋部材4の長手方向に沿ってインク供給口17を覆い、さらに大気連通孔18を覆って端部23cまでの部分でケース2に熱溶着され、その端部23cよりさらに延長した部分を、封止テープ23を剥離するときに把持する把持部23aとして、ケース2の外側に突出するように配置される。封止テープ23は、インク供給口17および大気連通孔18の開口部に沿って円形に、また下蓋部材4の外周の長辺および短辺に沿って矩形にそれぞれ熱溶着される。このようにインク供給口17と大気連通孔18とを覆って下蓋部材4の下側の面全体を封止テープ23で一元的に封止することで、封止テープ23を剥がす作業も、インクカートリッジ1の一面のみであるから容易である。尚、出荷時には、把持部23aがさらにケース2の側壁2b側に折り曲げられ、側壁2bに対して粘着材等で仮止めされる。
【0029】
前述したように、インクカートリッジ1は、封止テープ23でインク供給口17と大気連通孔18とを閉塞した状態で出荷される。利用者がインクカートリッジ1を使用するためには、まず、図6(a)に示すように、インクカートリッジ1の側壁2bに仮止めされている封止テープ23の把持部23aを剥離し、端部23cから端部23bに向かって剥離する(図中矢印D方向)。
【0030】
さらに詳述すると、利用者が封止テープ23の把持部23aを掴んでケース2の側壁2a方向に封止テープ23を引っ張ることによって、下蓋部材4に熱溶着された封止テープ23が、端部23cより徐々に引き剥がされていく。このとき、図6(b)に示すように、利用者が封止テープ23に加える力によって、封止テープ23は、下蓋部材4との溶着面と反対側の面を内側に折り込まれる方向、つまり圧縮する方向に外力を受ける。封止テープ23の下蓋部材4に溶着されている側の面では、封止テープ23の溶着部分と剥離された部分との境目付近において溶着状態を保持する力に抗して利用者に引っ張られる力によって面方向に伸びる作用を受けることになる。そして、封止テープ23の剥離が進行するにともなって、このように一方の面で圧縮し、他方の面で伸びる現象は、端部23cから端部23bにかけて移行されていく。
【0031】
そして、図7に示すように、下蓋部材4から剥離された封止テープ23は塑性を有するため、一方の面での圧縮、他方の面での伸び状態が維持されたままの状態となる。すなわち、剥離時に下蓋部材4との溶着面と反対側の面を内側にして略環状に湾曲され、その形状が維持される。封止テープ23の長さを所定値以上に設定することで、湾曲した円周方向の長さが大きくなり、図8に示すように渦巻き状にすることができる。また、封止テープ23の材料を選定することで曲率が変わり、短い長さでも渦巻き状にすることができる。この場合、渦巻きは、把持部23aと反対側の端部すなわちインク供給口17と対向する端部が中心側に位置する。本実施の形態において、インクカートリッジの底面の一方の端寄りにインク供給口17が位置し、そこから他方の端へ所定距離のところに大気連通孔18が位置していることは、封止テープ23の長さを確保し、渦巻き状に湾曲する上で有利である。
【0032】
ところで、例えば輸送等の振動によってインク供給口17から漏れた漏れインク12が、インク供給口17と対向する封止テープ23の端部23bで、下蓋部材4との溶着面側において付着する場合がある。利用者がインクカートリッジ1の使用時に、剥離した封止テープ23を一時的に机上等に置く場合、封止テープ23は略環状となっており、さらに把持部23aを除く略環状の部分が下蓋部材4の長手方向の長さと同じ分の長さを有するため、その短手方向を机上面に略垂直な方向にして机上に置いても、円弧の一部分における面倒れが他の部分において支えられ、倒れることはない。そして、そのように封止テープ23を置けば、封止テープ23の面が机上面と直交する方向となり、すなわち略環状となった封止テープ23の外周面に付着した漏れインク12は机上面とは対向せず、この漏れインク12によって机上面が汚損されることはないのである。また、その上に他の物が載せられたとしても、インクがそれに付着する可能性も少ない。
【0033】
また、図8に示すように、封止テープ23を渦巻き形状に変形させた場合、漏れインク12は、渦巻き形状の中心付近に位置されることになり、その外周を漏れインク12の付着していない部分、すなわち端部23bよりも端部23c側の部分で覆うことができる。従って、漏れインク12が封止テープ23の外側に向けて曝露されていないため、利用者が漏れインク12で手を汚損されたりすることがなく、さらには、周りの環境の汚損を防止することができる。
【0034】
以上説明したように、インクカートリッジ1のインク供給口17と大気連通孔18とを覆って下蓋部材4を封止する封止テープ23は、空気不透過性の樹脂に金属が混合された材料を原料として成形されており、塑性を有する。従って、インクカートリッジ1の使用時において利用者が封止テープ23を剥離する際に加える外力によって、封止テープ23は、下蓋部材4との溶着側の面を外周面とする略環状に湾曲され、その形状のまま維持される。
【0035】
尚、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、封止テープ23のインクカートリッジ1の下蓋部材4への装着には超音波溶着を利用してもよい。また、インク供給口17と大気連通孔18とを覆って封止テープ23で封止するようにしたが、大気連通孔18はインク供給口17と同じ壁面になくともよく、封止テープ23はインク供給口17のみを封止するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明のインクカートリッジでは、利用者が、その長手方向に沿って封止テープを剥離した場合に、金属材料が混合された樹脂製の封止テープは塑性を有することができ、封止テープは、与えられた外力によってほぼ環状に湾曲した形状に維持されるので、剥離した封止テープを机上等に置いたときに、インク供給口のインクが付着した封止テープの面は、机上面に対してほぼ直角となる。従って、そのインクが机上面等に付着したり、周囲の環境が汚損されたりすることを防止することができる。
【0037】
また、請求項2に係る発明のインクカートリッジでは、請求項1に係る発明の効果に加え、封止テープは外壁に固着されていない把持部より剥離されるので、把持部とは反対側の他端にインク供給口から漏れて付着したインクが、渦巻き状に巻き取られた封止テープの内側に位置される。従って、剥離された渦巻き状の封止テープの外周に付着したインクが露出せず、インクによる周囲の環境の汚損を防止することができる。
【0038】
【0039】
また、請求項3に係る発明のインクカートリッジでは、請求項1または2に係る発明の効果に加え、封止テープは、把持部より剥離を開始して大気連通孔を開放し、次にインク供給口を開放することができる。従って、封止テープを剥離する距離を所定長確保し、渦巻き状に形成されることを確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、インクカートリッジ1を記録ヘッド72に搭載した状態を示す断面図である。
【図2】図2は、インクカートリッジ1の斜視図である。
【図3】図3は、図2に示す2点鎖線A−A’における矢視方向から見たインクカートリッジ1の断面図である。
【図4】図4は、図3に示す2点鎖線B−B’における矢視方向から見たインクカートリッジ1の断面図である。
【図5】図5は、図2に示す2点鎖線A−A’における矢視方向から見たインクカートリッジ1の分解断面図である。
【図6】図6(a)は、封止テープ23が装着されたインクカートリッジ1を示す斜視図、図6(b)は、封止テープを剥離する過程を示す側面図である。
【図7】図7は、剥離された封止テープ23を示す図である。
【図8】図8は、剥離された封止テープ23の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ
2 ケース
3 上蓋部材
4 下蓋部材
17 インク供給口
18 大気連通孔
23 封止テープ
23a 把持部
23b 端部
72 記録ヘッド
Claims (3)
- 筐体の外壁に開口され、前記筐体の内部に収容したインクを記録ヘッドに供給するためのインク供給口と、
帯形状を有し、前記筐体の外壁に、前記インク供給口を覆って、前記帯形状の長手方向に沿って平坦な状態で剥離可能に固着された封止テープと
を備え、
前記封止テープは、塑性を有するように金属材料を樹脂に混合して形成されており、
前記封止テープは、その長手方向の一端から剥離される場合に加えられる外力によって、前記外壁への固着面と反対側の面が圧縮され、且つ、前記封止テープの固着されている側の面では、前記封止テープの固着部分と剥離された部分との境目付近において固着状態を保持する力に抗して利用者に引っ張られる力によって面方向に伸びる作用を受けることで、前記固着面と反対側の面が内側になるように折り込まれるように構成されており、この折り込みは、剥離されたあとに前記固着部分が前記塑性により長手方向にほぼ環状に湾曲した形状となって維持されるものであることを特徴とするインクカートリッジ。 - 前記封止テープの一端に、剥離時に利用者が前記封止テープを把持するための前記外壁に固着されていない把持部を備え、
前記封止テープが前記筐体の外壁に装着されたとき、前記封止テープの前記把持部とは反対側の他端で、前記インク供給口を覆うように配置され、前記封止テープが剥離されたとき、前記他端を内部に巻き込む渦巻き形状に維持されることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。 - 前記筐体の外壁に開口され、前記筐体内部に外気を供給する大気連通孔をさらに備え、
前記封止テープは、一端の把持部と前記インク供給口を覆う他端との間で、前記大気連通孔を覆うように前記筐体の外壁に沿って装着されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクカートリッジ。
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